JP2981284B2 - マイクロ波発振器用電源装置 - Google Patents

マイクロ波発振器用電源装置

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JP2981284B2
JP2981284B2 JP2331846A JP33184690A JP2981284B2 JP 2981284 B2 JP2981284 B2 JP 2981284B2 JP 2331846 A JP2331846 A JP 2331846A JP 33184690 A JP33184690 A JP 33184690A JP 2981284 B2 JP2981284 B2 JP 2981284B2
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01PWAVEGUIDES; RESONATORS, LINES, OR OTHER DEVICES OF THE WAVEGUIDE TYPE
    • H01P5/00Coupling devices of the waveguide type
    • H01P5/04Coupling devices of the waveguide type with variable factor of coupling

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  • Plasma Technology (AREA)
  • Control Of High-Frequency Heating Circuits (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 [産業上の利用分野] 本発明はマイクロ波発振器用電源装置に関する。
[従来の技術] 第15図は従来例のマイクロ波発振器用電源装置とその
周辺装置のブロック図である。
第15図において、マイクロ波発振器100から出力され
るマイクロ波は、アイソレータ101及び方向性結合器102
の主矩形導波管102aを介してマイクロ波負荷110に出力
される。ここで、方向性結合器102は、互いに結合を有
する主矩形導波管102aと副矩形導波管102bとから構成さ
れ、さらに、副矩形導波管102bは、上記マイクロ波の進
行波の一部が出力される矩形導波管102baと、上記マイ
クロ波の反射波の一部が出力される矩形導波管102bbと
から構成される。上記矩形導波管102baの終端部は無反
射終端器103によって終端され、矩形導波管102bbの終端
部は無反射終端器104によって終端される。矩形導波管1
02baを伝搬する進行波の一部はダイオードDI11によって
検波された後、電圧検出器111に出力され、一方、矩形
導波管102bbを伝搬する反射波の一部はダイオードDI12
によって検波された後、電圧検出器112に出力される。
電圧検出器111は入力される検波電圧を検出し、検出
された電圧を増幅した後、直線補正回路131に出力す
る。また、電圧検出器112は入力される検波電圧を検出
し、検出された電圧を増幅した後、直線補正回路132に
出力する。ダイオードDI11,DI12によって検波された各
検波電圧は、当該各ダイオードDI11,DI12の非線形特性
により、上記矩形導波管102の主矩形導波管102aを伝搬
するマイクロ波の進行波電力Piと反射波電力Prに比例し
ていないので、直線補正回路を131,132は、当該直線補
正回路131,132の出力電圧がそれぞれ上記マイクロ波の
進行波電力Piと反射波電力Prに比例するように、電圧検
出器111,112から出力される各直流電圧を補正する。直
線補正回路131から出力される直流電圧は、進行波電力
表示用直流電圧計M11及び誤差増幅器AMPの反転入力端子
に入力され、また、直線補正回路132から出力される直
流電圧は、反射波電力表示用直流電圧計M12に入力され
る。
進行波電力設定用直流電源122は可変抵抗器VRを備
え、可変抵抗器VRの変化に応じて出力する直流電圧を変
化させ、当該直流電圧を誤差増幅器AMPの非反転入力端
子に出力する。誤差増幅器AMPは、非反転入力端子に入
力される直流電圧から反転入力端子に入力される直流電
圧を差し引いた差電圧を増幅して駆動増幅器DAを介して
高電圧直流電源回路120に制御電圧として出力する。高
電圧直流電源回路120は、印加される制御電圧に応じて
出力する高電圧の直流電源の電流を変化し、当該直流電
源をアノード電源としてマイクロ波発振器100に供給す
る。一方、直流電源回路121は、ヒータ用の低電圧の直
流電源をマイクロ波発振器100に供給する。
以上のように構成されたマイクロ波発振器用電源装置
においては、直線補正回路131から出力される進行波電
力Piに比例する直流電圧と、可変抵抗器VRによって設定
され進行波電力設定用直流電源122から出力される進行
波電力調整値に比例する直流電圧との差電圧が誤差増幅
器AMP及び駆動増幅器DAによって増幅された後、高電圧
直流電源回路120に制御電圧として印加され、この制御
電圧によって高電圧直流電源回路120からマイクロ波発
振器100に供給される高電圧のアノード電源用直流電源
の電流が制御される。このフィードバック制御系におい
ては、マイクロ波発振器100から出力され方向性結合器1
02の主矩形導波管102aを伝搬するマイクロ波の進行波電
力が、上記進行波電力設定用直流電源122の可変抵抗器V
Rによって設定された進行波電力調整値になるように制
御される。
[発明が解決しようとする課題] しかしながら、マイクロ波発振器100から出力される
マイクロ波の進行波電力を所定の調整値に制御するため
の上記マイクロ波発振器用電源装置においては、進行波
電力の一部を検出するために方向性結合器102を用いて
いるために、当該電源装置とその周辺装置を含むシステ
ムが比較的大きく、これ以上小型軽量・軽量化すること
がきないという問題点があった。
本発明の第1の目的は以上の問題点を解決し、従来例
に比較し構成を簡単にすることができ、小型・軽量化す
ることができるマイクロ波発振器用電源装置を提供する
ことにある。
本発明の第2の目的は以上の問題点を解決し、従来例
に比較し構成を簡単にすることができ、小型・軽量化す
ることができるとともに、マイクロ波発振器から負荷回
路側を見たインピーダンスを所定のインピーダンス調整
値に調整することができるマイクロ波発振器用電源装置
を提供することにある。
[課題を解決するための手段] 本発明に係る請求項1記載のマイクロ波発振器用電源
装置は、マイクロ波を発生するマイクロ波発振器と負荷
回路との間に接続されるマイクロ波線路と、 マイクロ波を発生するための直流電源を上記マイクロ
波発振器に供給する電源手段と、 上記マイクロ波線路の長手方向に対する間隔が管内波
長の1/2の自然数倍とならない異なる箇所のマイクロ波
線路にそれぞれ設けられる少なくとも3個の測定素子を
有し、上記マイクロ波発振器から出力され上記マイクロ
波線路を伝搬するマイクロ波の少なくとも3個の定在波
電圧を検出して、上記マイクロ波線路の設けられた位置
において上記負荷回路側を見たときのインピーダンス又
は反射係数を測定する測定手段と、 上記測定手段によって検出された上記マイクロ波の少
なくとも3個の定在波電圧に基づいて上記マイクロ波線
路を上記マイクロ波発振器から負荷回路に向かって伝搬
する上記マイクロ波の進行波の電力を演算する演算手段
と、上記演算手段によって演算された上記マイクロ波の
進行波の電力に基づいて上記マイクロ波線路を伝搬する
マイクロ波の進行波の電力が所定の進行波の電力調整値
に調整されるように上記電源手段を制御する第1の制御
手段とを備えたことを特徴とする。
また、請求項2記載のマイクロ波発振器用電源装置
は、請求項1記載のマイクロ波発振器用電源装置におい
て、上記測定手段は上記マイクロ波線路の長手方向に対
する所定の基準位置又は上記基準位置よりも上記マイク
ロ波発振器側の上記マイクロ波線路に設けられ、 上記マイクロ波線路の基準位置又は上記基準位置より
も上記負荷回路側の上記マイクロ波線路に設けられ、設
けられた位置に接続されるインピーダンスを変化させる
可変インピーダンス手段と、 上記基準位置において上記負荷回路側を見たときの所
定のインピーダンス調整値又は所定の反射係数調整値
と、上記測定手段によって測定されたインピーダンス又
は反射係数に基づいて、上記基準位置において上記負荷
回路側を見たときのインピーダンスが上記所定のインピ
ーダンス調整値に調整され又は上記所定の反射係数調整
値に対応するインピーダンス調整値に調整されるよう
に、上記可変インピーダンス手段を制御する第2の制御
手段とをさらに備えたことを特徴とする。
さらに、請求項3記載のマイクロ波発振器用電源装置
は、請求項1又は2記載のマイクロ波発振器用電源装置
において、上記マイクロ波線路は矩形導波管であり、上
記各測定素子は探針であることを特徴とする。
[作用] 請求項1記載のマイクロ波発振器用電源装置におい
て、上記測定手段は、上記マイクロ波発振器から出力さ
れ上記マイクロ波線路を伝搬するマイクロ波の少なくと
も3個の定在波電圧を検出して、上記マイクロ波線路の
設けられた位置において上記負荷回路側を見たときのイ
ンピーダンス又は反射係数を測定した後、上記演算手段
は、上記測定手段によって検出された上記マイクロ波の
少なくとも3個の定在波電圧に基づいて上記マイクロ波
線路を上記マイクロ波発振器から負荷回路に向かって伝
搬する上記マイクロ波の進行波の電力を演算する。次い
で、上記第1と制御手段は、上記演算手段によって演算
された上記マイクロ波の進行波の電力に基づいて上記マ
イクロ波線路を伝搬するマイクロ波の進行波の電力が所
定の進行波の電力調整値に調整されるように上記電源手
段を制御する。
従って、従来例のように方向性結合器102を用いるこ
となく、上記マイクロ波の進行波の電力を演算すること
ができ、上記演算された上記マイクロ波の進行波の電力
に基づいて上記マイクロ波線路を伝搬するマイクロ波の
進行波の電力を所定の進行波の電力調整値に安定にかつ
正確に調整することができる。
また、請求項2記載のマイクロ波発振器用電源装置に
おいて、上記可変インピーダンス手段は、設けられた位
置に接続されるインピーダンスを変化させた後、上記第
2の制御手段は、上記基準位置において上記負荷回路側
を見たときの所定のインピーダンス調整値又は所定の反
射係数調整値と、上記測定手段によって測定されたイン
ピーダンス又は反射係数に基づいて、上記基準位置にお
いて上記負荷回路側を見たときのインピーダンスが上記
所定のインピーダンス調整値に調整され又は上記所定の
反射係数調整値に対応するインピーダンス調整値に調整
されるように、上記可変インピーダンス手段を制御す
る。
従って、上述の上記マイクロ波の進行波の電力の調整
を行うとともに、上記基準位置において上記負荷回路側
を見たときのインピーダンスを上記所定のインピーダン
ス調整値に、安定かつ正確に調整することができる。ま
た、上記インピーダンス調整値を、上記基準位置におい
て上記マイクロ波発振器を見たときのインピーダンスに
設定することにより、上記マイクロ波線路において、上
記マイクロ波発振器と上記負荷回路との間を、インピー
ダンス整合状態とすることができる。
請求項1又は2記載の上記マイクロ波発振器用電源装
置において、好ましくは、上記マイクロ波線路は矩形導
波管であり、上記各測定素子は探針である。
[実施例 以下、図面を参照して本発明に係る実施例であるマイ
クロ波インピーダンス自動調整及びマイクロ波発振器出
力自動調整システムについて以下の項目の順で説明す
る。
(1)インピーダンス自動調整及び発振器出力自動調整
システムの構成 (2)高電圧電源回路 (3)コントローラとその周辺装置 (4)電圧定在波検出部 (5)トリプルスタブチューナ部 (6)インピーダンス自動調整及び発振器出力自動調整
システムの動作 (7)他の実施例 なお、以下の明細書中において、矩形導波管13内のイ
ンピーダンス及びアドミタンスをそれぞれ、矩形導波管
13の特性インピーダンスで除算した正規化インピーダン
ス及び正規化アドミタンスを、単にインピーダンス及び
アドミタンスと呼ぶ。
第1図は本実施例のマイクロ波インピーダンス自動調
整及びマイクロ波発振器出力自動調整システムのブロッ
ク図であり、第2図は第1図に図示された高電圧電源回
路のブロック図、また、第3図は第1図に図示されたコ
ントローラ50及びその周辺装置のブロック図である。な
お、第2図及び第3図において、第15図と同様のものに
ついては同一の符号を付している。
本実施例のマイクロ波インピーダンス自動調整及びマ
イクロ波発振器出力自動調整システムは、 (a)マイクロ波発振器10とプラズマ発生装置30との間
に連結される矩形導波管13のマイクロ波電源側に設けら
れ、矩形導波管13内を伝搬するマイクロ波の電圧定在波
の振幅を検出する電圧定在波検出部31と、 (b)上記矩形導波管13のプラズマ発生装置30側に設け
られ、ステッピングモータM1,M2,M3によって駆動されて
それぞれ矩形導波管13内のインピーダンスを所定のイン
ピーダンスに設定するための3個のスタブS1,S2,S3から
なるトリプルスタブチューナ部32と、 (c)電圧定在波検出部31において検出された電圧定在
波の振幅に基づいて電圧定在波検出部31の探針PR1にお
ける反射係数Γoを演算し、キーボード72を用いて入力
された所望の反射係数調整値Γsに対応するアドミタン
ス調整値Ysを演算し、上記反射係数Γo,Γsに基づいて
矩形導波管13内のスタブS1の位置(以下、基準点とい
う。)Ps1においてプラズマ発生装置30側を見たときの
アドミタンスYoを、上記アドミタンス調整値Ysに調整す
ることが必要なスタブS1,S2,S3の挿入長を演算して、上
記演算された挿入長だけ各スタブS1,S2,S3が矩形導波管
13内に挿入されるようにステッピングモータM1,M2,M3を
駆動するための駆動信号を出力するとともに、電圧定在
波検出部31において検出された電圧定在波の振幅並びに
上記演算された反射係数Γoに基づいて矩形導波管13内
の進行波電力Piと反射波電力Prを演算して演算された進
行波電力Piと反射波電力Prに比例する各電圧を高電圧電
源回路1に出力するコントローラ50と、 (d)コントローラ50から入力される進行波電力Piに比
例する電圧と予め設定された進行波電力調整値とに基づ
いてマイクロ波発振器10から出力される進行波電力Piが
上記進行波電力調整値になるようにマイクロ波発振器10
にアノード電源を供給する高電圧電源回路1とを備え、 上記基準点においてプラズマ発生装置30を見たときの
インピーダンスZo(以下、基準インピーダンスZoとい
う。)を、キーボード72を用いて入力された所望の反射
係数Γsに対応するインピーダンスZsに自動的に調整す
るとともに、電圧定在波検出部31において検出された電
圧定在波の振幅並びに上記演算された反射係数Γoに基
づいてマイクロ波発振器10から出力される進行波電力Pi
が上記進行波電力調整値になるように調整することを特
徴としている。
(1)インピーダンス自動調整及び発振器出力自動調整
システムの構成 第1図において、マイクロ波発振器10とプラズマ発生
装置30との間に、マイクロ波発振器10から出力されるマ
イクロ波をプラズマ発生装置30に向う方向のみに伝搬さ
せるアイソレータ11と、電圧定在波検出部31及びトリプ
ルスタブチューナ部32が設けられた矩形導波管13と、冷
却空気流入用孔14hが設けられた矩形導波管14と、アイ
ソレータ11及び矩形導波管13,14の基本モードであるTE
10モードからプラズマ発生装置30の円形導波管の基本モ
ードであるTE11モードにモード変換を行うためうのテー
パ導波管15とが、11乃至15の順で矩形導波管の長手方向
に連結されている。さらに、テーパ導波管15の終端部
に、マイクロ波負荷であるプラズマ発生装置30が連結さ
れる。このプラズマ発生装置30は、酸化物系高温超伝導
体の酸化処理を行う装置である。なお、矩形導波管14と
テーパ導波管15との連結部を、このインピーダンス自動
調整装置の矩形導波管13から見た場合の負荷端14tとす
る。
マイクロ波発振器10は、マグネトロンMGと、それぞれ
1個のインダクタL1,L2と1個のキャパシタC1,C2から構
成されるヒータ用直流電源のための2個の平滑回路とを
備え、マグネトロンMGに高電圧電源回路1から直流高電
圧であるアノード電源が供給されるとともに、直流電源
回路9からヒータ用直流電源が供給される。すなわち、
高電圧電源回路1のアノード電源の第1の出力端子T11
はマグネトロンMGのアノードに接続されるとともに接地
され、高電圧電源回路1のアノード電源の第2の出力端
子T12はマイクロ波発振器10の第1のヒータ端子T1に接
続される。高電圧電源回路1の交流電源端子T13から供
給される交流電源は直流電源回路9に印加され、当該直
流電源回路9は印加された交流電源を整流かつ平滑して
マグネトロンMGのヒータ用の直流電源を発生して、スイ
ッチSW21,SW22を介してマイクロ波発振器10の第1と第
2のヒータ端子T1,T2に印加する。ここで、スイッチSW2
1,22は、高電圧電源回路1の制御信号端子T14から出力
される制御信号によって連動して制御され、Hレベルの
制御信号が入力されるときオフとされ、一方、Lレベル
の制御信号が入力されるときオンとされる。
マイクロ波発振器10の第1のヒータ端子T1は、インダ
クタL1を介してマグネトロンMGのカソード及びヒータの
第1の端子に接続され、当該ヒータの第1の端子はキャ
パシタC1を介して接地される。また、マイクロ波発振器
10の第2のヒータ端子T2は、インダクタL2を介してマグ
ネトロンMGのヒータの第2の端子に接続され、当該ヒー
タの第2の端子はキャパシタC2を介して接地される。
電圧定在波検出部31は、矩形導波管13のマイクロ波発
振器10側に設けられた3個の探針PR1,PR2,PR3を備え
る。これらの探針PR1,PR2,PR3は、矩形導波管13の断面
の長手の辺の中央部であって矩形導波管13の長手方向に
対してλg/6の間隔でかつ矩形導波管13内に突出するよ
うに、マイクロ波発振器10側からPR3,PR2,PR1の順で設
けられる。ここで、矩形導波管13の長手方向に対する各
探針PR1,PR2,PR3の位置をそれぞれ、Pda,Pdb,Pdcとす
る。矩形導波管13を伝搬するマイクロ波の電力が各探針
PR1,PR2,PR3にそれぞれ接続されたダイオードDI1,DI2,D
I3によって検波され、その各検波出力の電圧が電圧検出
器40a,40b,40cに出力される。各電圧検出器40a,40b,40c
は、入力された検波出力の電圧を検出し、検出された電
圧のレベルを示す検出信号をそれぞれ、コントローラ50
内のアナログ/デジダル変換(以下、A/D変換とい
う。)器67a,67b,67cに出力する。
トリプルスタブチューナ部32は、矩形導波管13のプラ
ズマ発生装置30側において、矩形導波管13の断面の長手
の辺の中央部であって矩形導波管13の長手方向に対して
λg/4の間隔で、かつマイクロ波発振器10側からS1,S2,S
3の順で、矩形導波管13の断面の長手の辺に対して垂直
な方向で矩形導波管13内に挿入引き出し自在に設けられ
た3個のスタブS1,S2,S3を備える。なお、スタブS1は、
電圧定在波検出部31の探針PR1の位置Pdaから、矩形導波
管13の長手方向の距離がλg/2だけ離れた位置に設けら
れる。ここで、矩形導波管13の長手方向に対する各スタ
ブS1,S2,S3の位置をそれぞれ、Ps1,Ps2,Ps3とする。
後述するように、コントローラ50のインターフェース
65から、各スタブS1,S2,S3を矩形導波管13内に挿入する
挿入長又は引き出し長を示すパルス信号と、挿入又は引
き出しを示す極性信号が各モータドライバ41a,41b,41c
に出力され、各モータドライバ41a,41b,41cは上記パル
ス信号を増幅し、増幅されたパルス信号を上記極性信号
の示す極性でステッピングモータM1,M2,M3に出力する。
各ステッピングモータM1,M2,M3は、入力されたパルス信
号に基づいてスタブS1,S2,S3を、上記パルス信号に対応
する挿入長だけ矩形導波管13内に挿入し、又はパルス信
号に対応する引き出し長だけ矩形導波管13から引き出
す。
(2)高電圧電源回路 第2図は、マイクロ波発振器10へのアノード電源を供
給するとともに、直流電源回路9に交流電源を供給する
高電圧電源回路1のブロック図である。
交流商用電源2から例えば単相交流200Vの電圧が高電
圧電源回路1に供給され、当該交流電圧は、低域通過フ
ィルタで構成されるノイズフィルタ3、ブレーカBR1及
びスイッチSW11を介して高電圧トランス4の一次側に印
加されるとともに、ブレーカBR1の出力端から別のブレ
ーカBR2及び交流電源端子T13を介して直流電源回路9に
出力される。高電圧トランス4は、一次側に印加された
交流200Vの電圧を例えば2800Vの交流電圧に昇圧した
後、二次側から整流回路5に出力する。整流回路5は、
4個のダイオードで構成されたブリッジ型整流回路であ
って、入力された交流電圧を全波整流した後、整流後の
例えば直流3600Vの電圧を出力する。整流回路5の正極
出力端子は、アノード電源の電流表示用直流電流計M21
及び電流検出器6を介してシリーズレギュレータ用NPN
型トランジスタTRのコレクタに接続され、トランジスタ
TRのエミッタは、アノード電源の電圧表示用直流電圧計
M22の一端、電圧検出器7の一端及びアノード電源出力
用端子T11に接続される。また、整流回路5の負極出力
端子は、直流電圧計M22の他端、電流検出器7の他端及
びアノード電源出力用端子T12に接続される。
ここで、電流検出器6は、その両端に流れるアノード
電源の直流電流を検出し、検出された直流電流に比例す
る直流電圧をコンパレータCMP2の非反転入力端子に出力
する。しきい値電圧発生器34は、電流検出器6に流れる
アノード電源の直流電流が所定の過電流値となるときに
電流検出器6から出力される直流電流と同一の所定のし
きい値電圧をコンパレータCMP2の反転入力端子に出力す
る。コンパレータCMP2の出力端子はオアゲートOR2の第
4の入力端子に接続され、コンパレータCMP2は、電流検
出器6に流れるアノード電源の直流電流が所定の過電流
値以下のときLレベルの信号を出力し、一方、上記過電
流値を超えるときHレベルの信号を出力する。
また、電圧検出器7は、その両端に印加されるアノー
ド電源の直流電圧を検出し、検出された直流電圧に比例
する直流電圧をコンパレータCMP3の非反転入力端子に出
力する。しきい値電圧発生器35は、電圧検出器7の両端
に印加されるアノード電源の直流電圧が所定の過電圧値
となるときに電圧検出器7から出力される直流電圧と同
一の所定のしきい値電圧をコンパレータCMP3の反転入力
端子に出力する。コンパレータCMP3の出力端子はオアゲ
ートOR2の第3の入力端子に接続され、コンパレータCMP
3は、電圧検出器7に印加されるアノード電源の直流電
圧が所定の過電圧値以下のときLレベルの信号を出力
し、一方、上記過電圧値を超えるときHレベルの信号を
出力する。
進行波電力設定用直流電源8は、可変抵抗器VRを備
え、可変抵抗器VRの変化に応じて出力する直流電圧を変
化させ、当該直流電圧を誤差増幅器AMPの非反転入力端
子に印加する。コントローラ50によって詳細後述するよ
うに演算された進行波電力Piのデータは、コントローラ
50のデジタル/アナログ変換(以下、D/A変換とい
う。)器69aによって上記進行波電力Piに比例する直流
電圧に変換された後、誤差増幅器AMPの反転入力端子に
入力される。誤差増幅器AMPは、非反転入力端子に入力
された直流電圧から反転入力端子に入力された直流電圧
を差し引いた差電圧を増幅して駆動増幅器DAを介してト
ランジスタTRのベースに出力する。この駆動増幅器DA
は、オアゲートOR2からインバータINV2を介して入力さ
れる駆動オン・オフ制御信号によってその動作が制御さ
れ、Lレベルの制御信号が駆動増幅器DAに入力されると
きその動作がオンとされ、一方、Lレベルの制御信号が
入力されるときその動作がオフとされる。
以上のように構成された直流電源8と誤差増幅器AMP
と駆動増幅器DAとトランジスタTRの回路においては、矩
形導波管13において伝搬するマイクロ波の進行波電力Pi
と直流電源8の可変抵抗器VRによって設定された進行波
電力調整値の差に比例する直流電圧が増幅されてトラン
ジスタTRのベースに印加され、これによって、トランジ
スタTRのコレクタ・エミッタ間に流れるアノード電源の
直流電流を制御する。これによって、マイクロ波発振器
10内のマグネトロンMGに供給されるアノード電源の直流
電流が制御され、マグネトロンMGから出力されるマイク
ロ波の出力電力、すなわち進行波電力が制御される。本
実施例におけるフィードバック制御系においては、詳細
後述するように、マイクロ波発振器10のマグネトロンMG
から出力されるマイクロ波の出力電力、すなわち矩形導
波管13を伝搬するマイクロ波の信号波電力Piが上記直流
電源8の可変抵抗器VRによって設定された進行波電力調
整値になるように制御される。
コントローラ50によって詳細後述するように演算され
た反射波電力Prのデータは、コントローラ50のD/A変換
器69bによって上記反射波電力Prに比例する直流電圧に
変換された後、コンパレータCMP1の非反転入力端子に入
力される。しきい値電圧発生器33は、矩形導波管13にお
いて伝搬するマイクロ波の反射波電力Prが所定の過反射
波電力値となるときにD/A変換器69bから出力される直流
電圧と同一の所定のしきい値電圧をコンパレータCMP1の
反転入力端子に出力する。コンパレータCMP1の出力端子
はオアゲートOR2の第2の入力端子に接続され、コンパ
レータCMP1は、上記反射波電力Prが所定の過反射波電力
値以下のときLレベルの信号を出力し、一方、上記過反
射波電力値を超えるときHレベルの信号を出力する。
SW1は、高電圧電源回路1から出力されるアノード電
源及び直流電源回路9から出力される直流電源を出力す
るか否か、すなわちマイクロ波発振器10からマイクロ波
を出力するか否かを選択するためのスイッチであり、ス
イッチSW1の一端が接地され、その他端はプルアップ抵
抗Rpを介して直流電源Vccに接続されるとともに、オア
ゲートOR1の第2の入力端子及びオアゲートOR2の第1の
入力端子に接続される。オアゲートOR2から出力される
制御信号は、制御信号出力端子T14を介してスイッチSW2
1,SW22の制御信号入力端子に入力されるとともに、イン
バータINV2を介して駆動増幅器DAの制御信号入力端子に
入力される。オアゲートOR2から出力される制御信号は
また、オアゲートOR1の第1の入力端子に入力される。
オアゲートOR1から出力される制御信号はインバータINV
1を介してスイッチSW11の制御信号入力端子に入力され
る。
以上のように構成された高電圧電源回路1において、
スイッチSW1がオフ状態であるとき、スイッチSW11に入
力される制御信号はLレベルであってスイッチSW11はオ
フ状態であり、また、オアゲートOR2から出力される制
御信号がHレベルであり、駆動増幅器DAに入力される制
御信号がLレベルであって駆動増幅器DAがオフ状態とさ
れるとともに、Hレベルの制御信号がスイッチSW21,SW2
2に入力されるので、スイッチSW21,SW22がともにオフと
される。このとき、マイクロ波発振器10からマイクロ波
が出力されない。
一方、スイッチSW1がオンされた場合であって、以下
の少なくとも1つの異常条件が成立するとき、 (a)上記反射波電力Prが所定の過反射波電力値を超え
るとき、 (b)電流検出器6に流れるアノード電源の直流電流が
所定の過電流値を超えるとき、もしくは、 (c)電圧検出器7に印加されるアノード電源の直流電
圧が所定の過電圧を超えるとき、 スイッチSW11に入力される制御信号はLレベルとなりス
イッチSW11がオフ状態となるとともに、オアゲートOR2
から出力される制御信号がHレベルとなり、駆動増幅器
DAに入力される制御信号がLレベルとなって駆動増幅器
DAがオフ状態とされる。また、このとき、Hレベルの制
御信号がスイッチSW21,SW22に入力されるので、スイッ
チSW21,SW22がともにオフとされる。従って、マイクロ
波発振器10からマイクロ波が出力されない。
また、スイッチSW1がオンされた場合であって、上記
の3つの異常条件がともに成立しないとき、スイッチSW
11に入力される制御信号がHレベルであってスイッチSW
11がオン状態となるとともに、オアゲートOR2から出力
される制御信号がLレベルであり、駆動増幅器DAに入力
される制御信号がHレベルであって駆動増幅器DAがオン
状態とされる。また、このとき、Lレベルの制御信号が
スイッチSW21,SW22に入力されるので、スイッチSW21,SW
22がともにオンとされる。従って、マイクロ波発振器10
からマイクロ波が出力され、上述のマイクロ波の進行波
電力の自動調整処理が行われる。
(3)コントローラとその周辺装置 第3図に、上記インピーダンス自動調整の制御とマイ
クロ波の進行波電力Piと反射波電力Prの計算出力処理を
行うコントローラ50とその周辺装置の構成を示す。
第3図に示すように、コントローラ50は、このインピ
ーダンス自動調整装置におけるインピーダンス調整処理
動作の制御を行う中央処理装置(以下、CPUという。)6
0と、CPU60の動作を行わせるためのシステムプログラム
と上記システムプログラムを実行させるために必要なデ
ータが格納されたリードオンリーメモリ(以下、ROMと
いう。)61と、CPU60のワーキングエリアとして用いら
れCPU60の処理中において格納することが必要なデータ
を格納するためのランダムアクセスメモリ(以下、RAM
という。)62とを備える。
また、コントローラ50はさらに、ディスプレイ71に接
続される表示インターフェース63と、キーボード72に接
続されるミーボードインターフェース64と、A/D変換器6
7a,67b,67cと、上記A/D変換器67a,67b,67cに接続される
インターフェース66と、モータドライバ41a,41b,41cに
接続されるインターフェース65と、D/A変換器69a,69b
と、上記D/A変換器69a,69bに接続されるインターフェー
ス68とを備える。コントローラ60において、上記CPU60
と、ROM61と、RAM62と、表示インターフェース63と、キ
ーボードインターフェース64と、及びインターフェース
65,66,68とが、バス70を介して接続される。
電圧検出器40a,40b,40cから出力される各検出信号は
それぞれ、A/D変換器67a,67b,67cにおいてA/D変換され
た後、その変換された各検出信号のデータがインターフ
ェース66及びバス70を介してRAM62に格納される。な
お、RAM62に格納された各検出信号のデータは、各探針P
R1,PR2,PR3及びダイオードDI1,DI2,DI3などの非線形特
性により、実際の定在波電圧の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|に比
例していないので、上記各データはCPU60によって実際
の定在波電圧の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|を示すデータとなる
ように公知の直線補正処理が実行されRAM62に格納され
る。
CPU60は、上記直線補正処理がなされた各検出信号の
データ及びキーボード72に入力された所望の反射係数調
整値Γsに基づいて、上記基準点における反射係数Γo
の絶対値|Γo|とその位相θを演算した後、上記基準点
における基準インピーダンスZoを、上記所望のインピー
ダンスに設定するために必要な各スタブS1,S2,S3の挿入
長又は引き出し長のデータを演算し、演算されたデータ
と、挿入又は引き出しを示すデータを、バス70を介して
インターフェース65に出力する。これに応答して、イン
ターフェース65は、各スタブS1,S2,S3を矩形導波管13内
に挿入する挿入長又は引き出し長を示すパルス信号と、
挿入又は引き出しを示す極性信号を、各モータドライバ
41a,41b,41cに出力する。また、CPU60は、上記各検出信
号のデータ及び上記演算された上記基準点における反射
係数Γoの絶対値|Γo|に基づいて、矩形導波管13内を
伝搬するマイクロ波の信号波電力Piと反射波電力Prとを
演算し、上記演算された進行波電力Piのデータをインタ
ーフェース68及びD/A変換器69aを介して高電圧電源回路
1内の誤差増幅器AMP及び進行波電力表示用直流電圧計M
11に出力するとともに、上記演算された反射波電力Prの
データをインターフェース68及びD/A変換器69bを介して
高電圧電源回路1内のコンパレータCMP1及び反射波電力
表示用直流電圧計M12に出力する。なお、CPU60のインピ
ーダンス調整及びマイクロ波の進行波電力Piと反射波電
力Prの計算出力処理の動作は、第14図のフローチャート
を用いて、詳細後述する。
デイスプレイ71は、CPU60から表示インターフェース6
3を介して入力されるデータに基づいて、スミス図表上
に基準点におけるインピーダンス、各スタブS1,S2,S3の
挿入長などを表示する。
また、キーボード72は、所望のインピーダンスの調整
値に対応する反射係数Γsの絶対値|Γs|とその位相θ
sを入力するためのテンキー(図示せず。)とを備え、
入力されたデータをキーボードインターフェース64を介
してCPU60に伝送する。
(4)電圧定在波検出部 電圧定在波検出部31は、上述のように、矩形導波管13
の長手方向に対してλg/6の間隔で、矩形導波管13の長
手方向の位置Pda,Pdb,Pdcにそれぞれ設けられた3個の
探針PR1,PR2,PR3を備える。
第4図に、矩形導波管13内において負荷端14tから反
射波がある場合、すなわち不整合状態の場合における電
圧定在波の振幅|Vst|の分布を示す。第4図に示すよう
に、電圧定在波の振幅|Vst|はλg/2の周期で周期的に変
化している。ここで、進行波電圧の振幅を|D|で示して
おり、また、各位置Pda,Pdb,Pdcにおける電圧定在波の
振幅をそれぞれ|Va|,|Vb|,|Vc|で表している。
第5図は、上記電圧定在波の各振幅Va,Vb,Vcのベクト
ルV,V,V、進行波電圧Dのベクトル、並びに反
射波電圧Eのベクトルの関係を示すクランク図であ
る。ここで、θoは電圧定在波の振幅|Vst|が最大とな
る点を基準としたときの反射波電圧Eの位相であり、ま
た、探針PR1の位置Pdaにおける反射係数Γoは次式で表
される。
Γo=|Γo|・ejθo …(1) なお、探針PR1の位置Pdaは、スタブS1の設置位置であ
る基準点からλg/2だけ離れているので、上記(1)式
で表される反射係数Γoは基準点における反射係数であ
る。
第5図に示すように、上記電圧定在波の各振幅のベク
トルV,V,Vは、進行波電圧のベクトルと反射波
電圧のベクトルの和で表され、各ベクトルV,V,V
の終端は、各進行波電圧のベクトルの終端Pddの中
心とし反射波のベクトルの振幅の長さの半径を有する
円上に、それぞれ互いに2/3πの位相差を有するように
位置している。また、電圧定在波の振幅|Vst|が最大の
ときθo=0となり、反射係数Γoは、|Γo|となり、
一方、電圧定在波の振幅|Vst|が最小のときθo=πと
なり、反射係数Γoは−|Γo|となる。
さらに、各探針PR1,PR2,PR3で検出される各電圧定在
波の振幅の二乗|Va|2,|Vb|2,|Vc|2は、第5図から次式
で表される。
また、上記反射係数Γoの絶対値|Γo|を、次式で表
すことができる。
従って、上記(2)式乃至(5)式において、各電圧
定在波の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|を、電圧定在波検出部31に
おいて検出することができるので、上記(2)式乃至
(5)式の連立方程式の解を演算することにより、反射
係数Γoの絶対値|Γo|と、その位相θoを求めること
ができる。さらに、上記演算された反射係数Γoの絶対
値|Γo|とその位相θoに基づいて、後述する(10)乃
至(12)式を用いて、上記基準点においてプラズマ発生
装置30を見たときのアドミタンス又はインピーダンスを
求めることができる。
さらに、各電圧定波の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|と上記演算
された反射係数Γoの絶対値|Γo|に基づいて、次式に
より矩形導波管13を伝搬するマイクロ波の進行波電力Pi
と反射波電力Prを求めることができる。
Pi=CoPa …(6) Pr=CoPa|Γo|2 …(7) ここで、Coは各探針PR1,PR2,PR3及びダイオードDI1,D
I2,DI3などの特性によって予め決定される実定数であ
り、Paは次式で表される。
上記(6)式と(7)式においては、反射係数Γoの
絶対値|Γo|と各電圧定在波の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|に基
づいて進行波電力Piと反射波電力Prを求める式を例示し
ているが、本発明はこれに限らず、以下のようにして進
行波電力Piと反射波電力Prを求めてもよい。すなわち、
詳細後述するように、基準点から負荷回路側を見たとき
のアドミタンンスYoと反射係数Γoとの関係が(10)式
で表されるので、各電圧定在波の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|
と、基準点から負荷回路を見たときのアドミタンンスYo
又はその逆数のインピーダンスZoに基づいて進行波電力
Piと反射波電力Prを求めてもよい。
(5)トリプルスタブチューナ部 トリプルスタブチューナ部32は、上述のように、矩形
導波管13の長手方向に対してλg/4の間隔で、矩形導波
管13の長手方向の位置Ps1,Ps2,Ps3にそれぞれ設けられ
た3個のスタブS1,S2,S3を備える。
第13図に、各スタブS1,S2,S3の矩形導波管13内への挿
入長と、各設置位置におけるサセプタンスBとの関係を
示す。すなわち、各スタブS1,S2,S3の挿入長が長くなる
につれて、各設置位置におけるサセプタンスBが増大す
る。すなわち、各スタブS1,S2,S3はサセプタンスBを有
するアドミタンス素子として動作する。
第6図に、マイクロ波発振器10とプラズマ発生装置30
との間に連結されたこのトリプルスタブチューナ部32の
等価回路を示す。
第6図に示すように、マイクロ波発振器10と、各スタ
ブS1,S2,S3による各アドミタンスYs1,Ys2,Ys3と、プラ
ズマ発生回路30の負荷アドミタンスYlが並列に接続され
る。従って、スタブS1,S2,S3からなるトリプルスタブチ
ューナ部32は、スタブS1の位置の基準点Ps1においてプ
ラズマ発生装置30である負荷回路側を見たときのアドミ
タンスYo=Go+jBoが所望のアドミタンス調整値Ys=1/Z
sになるように調整を行うことができる。
例えば、マイクロ波発振器10とプラズマ発生装置30と
の間をインピーダンス整合状態とするためには、基準点
Ps1においてプラズマ発生装置30側を見たときのアドミ
タンスYoが、上記基準点Ps1においてマイクロ波発振器1
0側を見たときのアドミタンスYso=1/Zsoに一致するよ
うに、各スタブS1,S2,S3をそれぞれ所定の挿入長だけ矩
形導波管13内に挿入すればよいことがわかる。
本実施例のインピーダンス自動調整装置では、基準点
Ps1においてプラズマ発生装置30である負荷回路側を見
たときのアドミタンスYoを、基準点Ps1においてマイク
ロ波発振器10を見たときのアドミタンスYsoを含む所望
のアドミタンス調整値Ysに設定するために必要な各スタ
ブS1,S2,S3の挿入長を、コントローラ50内のCPU60によ
って演算し、上記各スタブS1,S2,S3が上記演算された挿
入長だけ矩形導波管13内に挿入されるようにステッピン
グモータM1,M2,M3を駆動する。
第7図は、スミス図表と、反射係数Γの複素平面のUV
直行座標(以下、UV座標という。)との対応を示す図で
あり、上記基準点Ps1における反射係数Γoを、第7図
に示すように、次式で表すことができる。
Γo=|Γo|・ejθo=uo+jvo …(9) ここで、uo,voは、UV座標における座標値である。ま
た、基準点Ps1においてプラズマ発生装置30である負荷
回路側を見たときのアドミタンスYo=1/Zoを、次式で表
すことができる。
このアドミタンスYoは、第7図のスミス図表及びUV座
標上において点Ppに位置する。また、このアドミタンス
YoのコンダクタンスGoとサセプタンスBoを次式で表すこ
とができる。
さらに、上記(11)式及び(12)式を次式のように変
形することができる。
ここで、(13)式は、第7図に示すように、スミス図
表上の点Ppを通りかつU=−1の直線に接するG=Goの
円(以下、G=Goの円という。)の式を表している。ま
た、(14)式は、第7図に示すように、スミス図表上の
点Pp及び(−1,j0)uvの点を通るB=Boの円(以下、B
=Boの円という。)の式を表している。なお、本明細書
及び第7図乃至第12図において、UV座標の座標値を、例
えば、(0,j)uv,(1,j0)uvのように添字uvを付けた座
標値で表し、一方、スミス図表におけるアドミタンスの
座標値を、例えば、(Go,jBo)のように添字を付けない
座標値で表す。
上述のように、基準点Ps1に位置するスタブS1、並び
に基準点Ps1から矩形導波管13の長手方向に対してλg/2
だけずれた点Ps3に位置するスタブS3の挿入長を変化し
たとき、各点Ps1,Ps3におけるサセプタンスBのみが変
化する。従って、トリプルスタブチューナ部32のスタブ
S1,S3の挿入長を変化したとき、各点Ps1,Ps3においてプ
ラズマ発生装置30である負荷回路側を見たときのアドミ
タンスYoは、第7図におけるスミス図表上のG=Goの円
に沿って移動する。
また、スタブS2の位置Ps2においてプラズマ発生装置3
0である負荷回路側を見たときのアドミタンスYo′は、
スミス図表及びUV座標上において、第8図に示すよう
に、基準点Ps1におけるアドミタンスYoのスミス図表の
点Ppを180度だけUV座標の原点Oを中心として回転した
点Pp′に位置し、次式で表すことができる。以下、スタ
ブS2の位置におけるアドミタンス、コンダクタンス、及
びサセプタンスの記号に′を付加し、基準点におけるそ
れらと区別することとする。
また、このアドミタンスYo′のコンダクタンスGo′
と、サセプタンスBo′を次式で表すことができる。
さらに、上記(16)式及び(17)式を次式のように変
形することができる。
ここで、(18)式は、第8図に示すように、スミス図
表上の点Pp′を通りかつU=1の直線に接するG′=G
o′の円(以下、G′=Go′の円という。)の式を表
し、このG′=Go′の円は、上述のG=Goの円をUV座標
の原点Oに対して点対称に移動して得られる。また、
(19)式は、第8図に示すように、スミス図表上の点P
p′及び(1,j0)uvの点を通るB′=Bo′の円(以下、
B′=Bo′の円という。)の式を表し、このB′=Bo′
の円は上述のB=Boの円をUV座標の原点Oに対して点対
称に移動して得られる。
なお、第7図乃至第12図においては、便宜上、スミス
図表の座標値は基準点Ps1における座標値で表すものと
する。また、第7図乃至第12図において、(1,j0)uv、
(0,j)uv、(−1,j0)uv、並びに(0,−j)uvの各点
を通過するG=G′=∞の円を最大の基準となる円とし
て図示している。
上述のように、基準点Ps2に位置するスタブS2の挿入
長を変化したとき、点Ps2におけるサセプタンスBのみ
が変化する。従って、トリプルスタブチューナ部32のス
タブS2の挿入長を変化したとき、点Ps2においてプラズ
マ発生装置30である負荷回路側を見たときのアドミタン
スYo′は、第8図におけるスミス図表上のG′=Go′の
円に沿って移動する。
なお、後述するコントローラ50のCPU60によるインピ
ーダンス調整処理において、スタブS1,S3の位置Ps1,P
s3、すなわち基準点において負荷回路側を見たときのア
ドミタンスYoの点のUV座標値から、スタブS2の位置Ps2
において負荷回路側を見たときのアドミタンスYo′のサ
セプタンスBo′に変換し、並びに、スタブS2の位置Ps2
において負荷回路側を見たときのアドミタンスYo′の点
のUV座標値から、基準点Ps1において負荷回路側を見た
ときのアドミタンスYoのサセプタンスBoに変換する必要
があるが、この変換のための演算は、上記UV座標のU座
標値とV座標値の各符号を反転して、(12)式に代入す
ることにより、変換後のサセプタンス値を得ることがで
きる。
(6)インピーダンス自動調整及び発振器出力自動調整
システムの動作 第14図は、コントローラ50のCPU60によって実行され
る、インピーダンス調整処理及びマイクロ波発振器10か
ら出力されるマイクロ波の進行波電力と反射波電力の計
算出力処理を示すフローチャートである。
第14図に示すように、まず、ステップ#1において、
キーボード72のテンキーを用いて、基準点において負荷
回路側を見たときの所望のインピーダンス調整値Zsに対
応する、反射係数調整値Γsの絶対値|Γs|とその位相
θsを入力する。次いで、ステップ#2において、CPU6
0は、上記入力された反射係数調整値Γsの絶対値|Γs
|とその位相θsに基づいて、上記(10)式乃至(12)
式を用いて、その反射係数調整値Γsに対応するアドミ
タンス調整値YsのコンダクタンスGsとサセプタンスBsを
演算する。ここで、アドミタンス調整値Ysは、スミス図
表上においては、第9図に示すように、G=Gsの円とB
=Bsの円の交点Psに位置している。次いで、上記(16)
式及び(17)式を用いて、アドミタンス調整値Ysの位相
反転時のアドミタンスYs′、すなわち上記スタブS2の位
置Ps2において負荷回路側を見たときのアドミタンスY
s′のコンダクタンスGs′とサセプタンスBs′を演算す
る。
さらに、ステップ#3において、電圧定在波検出部31
の各探針PR1,PR2,PR3に接続されたダイオードDI1,DI2,D
I3によって検波された各検波電圧に対して上述の直線補
正処理を実行した後、直線補正された各検波電圧に基づ
いて各電圧定在波の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|を演算する。次
いで、ステップ#4において、上記(2)式乃至(5)
式の連立方程式の解を演算することにより、基準点にお
ける反射係数Γoの絶対値|Γo|とその位相θoを演算
する。なお、演算された基準点における反射係数Γoに
対応するアドミタンス(以下、基準アドミタンスとい
う。)Yoは、スミス図表上において、第10図に示すよう
にG=Goの円とB=Boの円との交点Poの位置にある。
次いで、ステップ#5において、電圧定在波検出部31
によって検出された上記基準アドミタンスYoのスミス図
表上の点Poが、第11図においてハッチングして示す同調
領域Rx1に位置するか、又は第12図においてハッチング
して示す同調領域Ry1に位置するかを判断する。ここ
で、上記点Poが同調領域Rx1にあるときステップ#6に
おいてスタブS2,S3によるインピーダンス調整処理を行
い基準アドミタンスYoの上記アドミタンス調整値Ysに調
整してステップ#8に進み、一方、上記点Poが同調領域
Ry1にあるときステップ#7においてスタブS1,S2による
インピーダンス調整処理を行い基準アドミタンスYoを上
記アドミタンス調整値Ysに調整してステップ#8に進
む。
ここで、同調領域Rx1は、第11図に示すように、G=
G′=∞の円内の領域であって、 (a)上記アドミタンス調整値Ysのスミス図表上の点Ps
を通りかつU=+1の直線に接するG′=Gs′の円内の
領域と、 (b)上記点Psを通りかつU=−1の直線に接するG=
Gsの円内の領域を除いたUV座標におけるV軸の座標値が
正である領域との和の領域である。上記基準アドミタン
スYoのスミス図表上の点Poが同調領域Rx1にあるとき、
2個のスタブS2,S3を用いて上記基準アドミタンスYoを
アドミタンス調整値Ysに調整することができる。
また、同調領域Ry1は、第12図に示すように、G=
G′=∞の円内の領域のうち、上記同調領域Rx1を除い
た領域である。上記基準アドミタンスYoのスミス図表上
の点Poが同調領域Ry1にあるとき、2個のスタブS1,S2を
用いて基準アドミタンスYoをアドミタンス調整値に調整
することができる。
なお、第11図及び第12図において、上記点Poが同調領
域Rx1と同調領域Ry1との境界線上であってかつG=Gsの
円上に位置しているとき、スタブS1又はスタブS3の1個
のスタブを用いて上記インピーダンス調整処理を行うこ
とができる。また、上記点Poが同調領域Rx1と同調領域R
y1との境界線上であってかつG′=Gs′の円上に位置し
ているとき、スタブS2のみを用いて上記インピーダンス
調整処理を行うことができる。
さらに、ステップ#8において、上記演算された各電
圧定在波の振幅|Va|,|Vb|,|Vc|及び反射係数Γoの絶対
値|Γo|に基づいて上記(6)式と(7)式を用いて、
マイクロ波発振器10から出力され矩形導波管13を伝搬す
るマイクロ波の進行波電力Piと反射波電力Prとを演算し
た後、CPU60は上記演算した進行波電力Piと反射波電力P
rのデータをそれぞれ、D/A変換器69a,69bを介して高電
圧電源回路1内の誤差増幅器AMP及びコンパレータCMP1
に出力する。これに応答して誤差増幅器AMPは、進行波
電力設定用直流電源8から出力される進行波電力調整値
に比例する直流電圧から進行波電力Piに比例する直流電
圧を差し引いた差電圧を増幅した後、駆動増幅器DAを介
してシリーズレギュレータ用トランジスタTRのベースに
印加する。これによって、マイクロ波発振器10のマグネ
トロンMGに供給されるアノード電源の電流が制御され、
上述のように、マイクロ波発振器10のマグネトロンMGか
ら出力されるマイクロ波の出力電力、すなわち矩形導波
管13を伝搬するマイクロ波の進行波電力Piが上記可変抵
抗器VRによって設定された進行波電力調整値になるよう
に制御される。
上記ステップ#8の処理の後、ステップ#3に戻り、
ステップ#3からステップ#8までの処理を繰り返され
る。ステップ#3からステップ#8までの処理を繰り返
して行うことによって、負荷回路の負荷インピーダンス
が変化しても、その変化に応じてインピーダンス調整動
作及びマイクロ波発振器10の出力の自動調整動作を行う
ことができるという利点がある。
なお、マイクロ波発振器10とプラズマ発生回路30との
間を、インピーダンス整合状態とするためには、ステッ
プ#1において、反射係数調整値Γsの絶対値|Γs|と
して0を入力し、その位相θsとして任意の数値を入力
すればよい。
以上のように構成されたシステムにおいては、第15図
に図示した従来例に比較して方向性結合器を用いる必要
がないので、構成が簡単になり、当該システムを小型・
軽量化することができるという利点がある。
また、本実施例のシステムにおいては、直線補正処理
をCPU60によって行っているので、従来例の直接補正回
路131,132を設ける必要がないという利点がある。
(7)他の実施例 以上の実施例においては、矩形導波管におけるインピ
ーダンス整合を含むインピーダンス調整を行うシステム
について述べているが、本発明はこれに限らず、例えば
マイクロストリップ線路、スロット線路、コプレナ線路
などの他の種類のマイクロ波線路においてインピーダン
ス調整を行う装置に適用することができる。
以上の実施例において、電圧定在波検出部31におい
て、矩形導波管13の長手方向に対してλg/6の間隔で3
個の探針PR1,PR2,PR3を設けているが、これに限らず、
上記間隔がλg/2の自然数倍とならない異なる箇所に少
なくとも3個の探針を設けるようにしてもよい。上記間
隔は好ましくは、λg/2の自然数倍を除くλg/6の自然数
倍に設定される。例えば、上記間隔をλg/3とすれば、
各探針PR1,PR2,PR3で検出される各電圧定在波の振幅の
二乗|Va|2,|Vb|2,|Vc|2は、次式で表される。
以上の実施例において、スタブS1と探針PR1との間、
矩形導波管13の長手方向に対する間隔を、説明の便宜
上、λg/2に設定しているが、本発明はこれに限らず、
任意の間隔に設定してもよい。
以上の実施例において、矩形導波管13におけるサセプ
タンスを変化するための素子として3個のスタブS1,S2,
S3を用いているが、本発明はこれに限らず、他の種類の
マイクロ波可変サセプタンス素子を用いてもよい。ま
た、基準点におけるインピーダンス調整値Zsに応じて、
少なくとも2個のスタブを用いて矩形導波管におけるサ
セプタンスを変化させるようにしてもよい。
また、3個のスタブS1,S2,S3を、矩形導波管13の長手
方向に対してλg/4の間隔で設けているが、本発明はこ
れに限らず、矩形導波管13の長手方向に対する複数の間
隔のうち1つの間隔を除いた他の間隔がλg/2の自然数
倍とならない間隔で、矩形導波管13の長手方向に対する
異なる3箇所に設けてもよい。
以上の実施例においては、第20図のステップ#1にお
いて、基準点におけるインピーダンス調整値Zsに対応す
る反射係数Γsの絶対値|Γs|とその位相θsを入力し
ているが、本発明はこれに限らず、所望されるインピー
ダンス調整値Zsの抵抗RsとリアクタンスXsを入力し、又
はインピーダンス調整値Zsに対応するアドミタンス調整
値YsのコンダクタンスGsとサセプタンスBsを入力しても
よい。
[発明の効果] 以上詳述したように、本発明に係る請求項1記載のマ
イクロ波発振器用電源装置においては、マイクロ波線路
の長手方向に対する間隔が管内波長の1/2の自然数倍と
ならない異なる箇所のマイクロ波線路にそれぞれ設けら
れる少なくとも3個の測定素子を有し、マイクロ波発振
器から出力されマイクロ波線路を伝搬するマイクロ波の
少なくとも3個の定在波電圧を検出して、マイクロ波線
路の設けられた位置において負荷回路側を見たときのイ
ンピーダンス又は反射係数を測定する測定手段と、上記
測定手段によって検出された上記マイクロ波の少なくと
も3個の定在波電圧に基づいて上記マイクロ波線路を上
記マイクロ波発振器から負荷回路に向かって伝搬する上
記マイクロ波の進行波の電力を演算する演算手段と、上
記演算手段によって演算された上記マイクロ波の進行波
の電力に基づいて上記マイクロ波線路を伝搬するマイク
ロ波の進行波の電力が所定の進行波の電力調整値に調整
されるように、マイクロ波発振器に直流電源を供給する
電源手段を制御する第1の制御手段とを備えたので、従
来例のように方向性結合器102を用いることなく、上記
マイクロ波の進行波の電力を演算することができ、上記
演算された上記マイクロ波の進行波の電力に基づいて上
記マイクロ波線路を伝搬するマイクロ波の進行波の電力
を所定の進行波の電力調整値に安定にかつ正確に調整す
ることができる。従って、従来例に比較しマイクロ波発
振器用電源回路の構成が簡単になり、従来例に比較し小
型・軽量化することができるという利点がある。
また、請求項2記載のマイクロ波発振器用電源装置に
おいては、請求項1記載のマイクロ波発振器用電源装置
において、上記測定手段は上記マイクロ波線路の長手方
向に対する所定の基準位置又は上記基準位置よりも上記
マイクロ波発振器側の上記マイクロ波線路に設けられ、
上記マイクロ波線路の基準位置又は上記基準位置よりも
上記負荷回路側の上記マイクロ波線路に設けられ、設け
られた位置に接続されるインピーダンスを変化させる可
変インピーダンス手段と、上記基準位置において上記負
荷回路側を見たときの所定のインピーダンス調整値又は
所定の反射係数調整値と、上記測定手段によって測定さ
れたインピーダンス又は反射係数に基づいて、上記基準
位置において上記負荷回路側を見たときのインピーダン
スが上記所定のインピーダンス調整値に調整され又は上
記所定の反射係数調整値に対応するインピーダンス調整
値に調整されるように、上記可変インピーダンス手段を
制御する第2の制御手段とをさらに備えたので、上述の
上記マイクロ波の進行波の電力の調整を行うとともに、
上記基準位置において上記負荷回路側を見たときのイン
ピーダンスを上記所定のインピーダンス調整値に、安定
にかつ正確に調整することができるという特有の利点が
ある。また、上記インピーダンス調整値を、上記基準位
置において上記マイクロ波発振器を見たときのインピー
ダンスに設定することにより上記マイクロ波線路におい
て、上記マイクロ波発振器と上記負荷回路との間を、イ
ンピーダンス整合状態とすることができる。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例であるマイクロ波インピーダ
ンス自動調整及びマイクロ波発振器出力自動調整システ
ムのブロック図、 第2図は第1図の高電圧電源回路のブロック図、 第3図は第1図のコントローラとその周辺装置のブロッ
ク図、 第4図は第1図の矩形導波管内の電圧定在波の振幅の分
布を示す図、 第5図は第1図の各探針の位置における電圧定在波の各
ベクトルを示すクランク図、 第6図は第1図のマイクロ波発振器とプラズマ発生装置
との間に設けられるトリプルスタブチューナ部の等価回
路の回路図、 第7図及び第8図は反射係数Γの複素平面とスミス図表
との関係、並びに第1図のトリプルスタブチューナ部の
スタブS1,S2,S3の挿入及び引き出し時のスミス図表上の
アドミタンスの変化を示す図、 第9図乃至第12図は第1図のシステムのインピーダンス
調整処理動作を説明するための反射係数Γの複素平面及
びスミス図表を示す図、 第13図は第1図のトリプルスタブチューナ部の各スタブ
の矩形導波管への挿入長とサセプタンスとの関係を示す
グラフ、 第14図は第3図のコントローラのCPUによって実行され
るインピーダンス自動調整及びマイクロ波の進行波電力
と反射波電力の計算出力処理を示すフローチャート、 第15図は従来例のマイクロ波発振器用電源装置とその周
辺装置のブロック図である。 1……高電圧電源回路、 8……進行波電力設定用直流電源、 AMP……誤差増幅器、 DA……駆動増幅器、 TR……シリーズレギュレータ用NPN型トランジスタ、 10……マイクロ波発振器、 MG……マグネトロン、 13……矩形導波管、 30……プラズマ発生装置、 31……電圧定在波検出部、 32……トリプルスタブチューナ部、 S1,S2,S3……スタブ、 M1,M2,M3……ステッピングモータ、 PR1,PR2,PR3……探針、 DI1,DI2,DI3……ダイオード、 40a,40b,40c……電圧検出器、 41a,41b,41c……モータドライバ、 50……コントローラ、 60……CPU、 67a,67b,67c……A/D変換器、 69a……D/A変換器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石田 勇二 大阪府大阪市淀川区田川2丁目1番11号 株式会社ダイヘン内 (56)参考文献 特開 昭63−15502(JP,A) 特開 平2−202703(JP,A)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】マイクロ波を発生するマイクロ波発振器と
    負荷回路との間に接続されるマイクロ波線路と、 マイクロ波を発生するための直流電源を上記マイクロ波
    発振器に供給する電源手段と、 上記マイクロ波線路の流長手方向に対する間隔が管内波
    長の1/2の自然数倍とならない異なる箇所のマイクロ波
    線路にそれぞれ設けられる少なくとも3個の測定素子を
    有し、上記マイクロ波発振器から出力され上記マイクロ
    波線路を伝搬するマイクロ波の少なくとも3個の定在波
    電圧を検出して、上記マイクロ波線路の設けられた位置
    において上記負荷回路側を見たときのインピーダンス又
    は反射係数を測定する測定手段と、 上記測定手段によって検出された上記マイクロ波の少な
    くとも3個の定在波電圧に基づいて上記マイクロ波線路
    を上記マイクロ波発振器から負荷回路に向かって伝搬す
    る上記マイクロ波の進行波の電力を演算する演算手段
    と、 上記演算手段によって演算された上記マイクロ波の進行
    波の電力に基づいて上記マイクロ波線路を伝搬するマイ
    クロ波の進行波の電力が所定の進行波の電力調整値に調
    整されるように上記電源手段を制御する第1の制御手段
    と備えたことを特徴とするマイクロ波発振器用電源装
    置。
  2. 【請求項2】上記測定手段は上記マイクロ波線路の長手
    方向に対する所定の基準位置又は上記基準位置よりも上
    記マイクロ波発振器側の上記マイクロ波線路に設けら
    れ、 上記マイクロ波線路の基準位置又は上記基準位置よりも
    上記負荷回路側の上記マイクロ波線路に設けられ、設け
    られた位置に接続されるインピーダンスを変化させる可
    変インピーダンス手段と、 上記基準位置において上記負荷回路側を見たときの所定
    のインピーダンス調整値又は所定の反射係数調整値と、
    上記測定手段によって測定されたインピーダンス又は反
    射係数に基づいて、上記基準位置において上記負荷回路
    側を見たときのインピーダンスが上記所定のインピーダ
    ンス調整値に調整され又は上記所定の反射係数調整値に
    対応するインピーダンス調整値に調整されるように、上
    記可変インピーダンス手段を制御する第2の制御手段と
    をさらに備えたことを特徴とする請求項1記載のマイク
    ロ波発振器用電源装置。
  3. 【請求項3】上記マイクロ波線路は矩形導波管であり、
    上記各測定素子は探針であることを特徴とする請求項1
    又は2記載のマイクロ波発振器用電源装置。
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