JP3920021B2 - 情報記録再生システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
この発明は、パーソナルコンピュータ等のホスト装置(ホストコンピュータ)と光ディスクドライブ装置等の情報記録再生装置とからなる情報記録再生システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、光ディスク記録再生システム分野の、例えば追記型/書き換え型CD分野においては、書き込みデータ転送中の途中中断によるエラー(「バッファアンダーラン」と称する)が技術課題としてあった。
そこで従来、バッファアンダーランによるデータ書き込みの異常終了を無くすため、ホストコンピュータからのデータの書き込みを途中で中断した場合に中断時の書き込みデータの終点部分と書き込み再開時のデータの始点部分とをデータの連続性を維持するようにリンクさせて書き込みを再開する光ディスク装置等の情報記録再生装置(例えば、特開平10−49990号公報,特開2000−40302号公報参照)が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の情報記録再生装置は、バッファアンダーランエラーが発生すると上述のような記録中断と再開とによってデータ書き込みの異常終了を回避するが、それによって作成された記録媒体上のデータの記録品質は必ずしも書き込みを中断せずに作成された記録媒体の品質に勝るものではなかったので、ユーザがデータ書き込みを高品質に行いたくてもできなくなることがあるという問題があった。
この発明は上記の課題を解決するためになされたものであり、ユーザが望むときには記録媒体への記録品質を優先してデータ書き込みを行えるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この発明は上記の目的を達成するため、ホスト装置と、そのホスト装置とホストインタフェイスを介して接続し、記録媒体に上記ホストインタフェイスを通じて上記ホスト装置から転送されたデータを予め指定されたデータ書き込み速度で記録し、その記録を途中で中断した場合に中断時の書き込みデータの終点部分と書き込み再開時のデータの始点部分とをデータの連続性を維持するようにリンクさせて書き込みを再開するデータ記録中断再開手段を備えた情報記録再生装置とからなる情報記録再生システムにおいて、上記ホスト装置に、上記情報記録再生装置に対して上記データ記録中断再開手段によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させるか否かを切り換える制御命令を発行する制御命令発行手段を設け、上記情報記録再生装置に、上記ホストインタフェイスを介して上記ホスト装置から受け取った制御命令に基づいて上記データ記録中断再開手段によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させるか否かを切り換え制御するデータ記録中断再開実行切換制御手段を設けたものである。
【0005】
また、上記のような情報記録再生システムにおいて、上記制御命令発行手段に対して、上記データ記録中断再開手段によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させる制御命令と実行させない制御命令とのいずれを発行させるかを任意に選択して入力する選択入力手段を設けるとよい。
【0006】
さらに、上記のような情報記録再生システムにおいて、上記ホスト装置に、上記情報記録再生装置に対して予め指定された書き込み速度によって上記記録媒体への試し書きを行わせる試書手段と、その手段による試し書きの結果に基づいて上記記録媒体へのデータの書き込みが途中で中断する可能性があるか否かを判断する中断可能性可否判断手段と、その手段による判断結果を出力する中断可能性可否判断結果出力手段と、その手段によって判断結果を出力した後に上記選択入力手段による選択入力を可能にさせる選択入力機能動作可否制御手段を設けるとよい。
【0007】
また、上記のような情報記録再生システムにおいて、上記中断可能性可否判断手段に、上記データの書き込みが途中で中断する可能性があると判断されたとき、上記記録媒体に書き込むデータ容量等の条件情報に基づいてデータの書き込みが途中で中断することなく書き込みを行うための適切な選択情報を作成する選択情報作成手段を設け、上記中断可能性可否判断結果出力手段に、上記選択情報作成手段によって作成された選択情報を上記判断結果と共に出力する選択情報出力手段を設けるとよい。
【0008】
さらに、上記のような情報記録再生システムにおいて、上記中断可能性可否判断手段に、上記データの書き込みが途中で中断する可能性があると判断されたとき、上記記録媒体に書き込むデータの容量,上記情報記録再生装置へデータを送るときの転送速度等の条件情報に基づいて上記記録媒体へのデータの書き込み時のデータ書き込み中断回数を推測するデータ書込中断回数推測手段を設け、上記中断可能性可否判断結果出力手段に、上記データ書込中断回数推測手段によって推測されたデータ書き込み中断回数を上記判定結果と共に出力するデータ書込中断回数出力手段を設けるとよい。
【0009】
さらにまた、上記のような情報記録再生システムにおいて、上記中断可能性可否判断手段に、上記データ書き込み中断回数と上記書き込み速度との関係を推測する関係推測手段を設け、上記中断可能性可否判断結果出力手段に、上記関係推測手段によって推測された関係を示す関係情報を出力する関係情報出力手段を設け、上記選択入力機能動作可否制御手段に、上記関係情報出力手段によって出力された関係情報に基づいて上記選択入力手段による選択入力と共に上記書き込み速度の設定とを行わせる書き込み速度選択手段を設けるとよい。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施形態を図面に基づいて具体的に説明する。
図2は、この発明の一実施形態である情報記録再生システムの構成を示す外観斜視図である。
この情報記録再生システムは、この発明に係わるデータ連続性維持記録再開機能(データ連続性維持書込再開機能)であるジャストリンク(JustLink)機能を搭載した光ディスク装置であるCD−R/RWドライブ2と、そのCD−R/RWドライブ2を制御するCD−R/RW用書き込みソフトウェアがインストールされており、同じくこの発明に係わるジャストリンク機能オン/オフ(ON/OFF)コマンドを任意に発行する機能等を有する光ディスク書き込みソフトウェアが稼動するホスト装置であるパーソナルコンピュータ1とが汎用のホストインタフェースを介してデータ通信可能に接続されている。
【0011】
図1は、図2に示した情報記録再生システムのパーソナルコンピュータ1及びCD−R/RWドライブ2の内部機能の構成を示す機能ブロック図である。
パーソナルコンピュータ1は、CPU,ROM及びRAM等からなるマイクロコンピュータによって実現されるホスト装置であり、インタフェイス10,制御命令発行部11,選択入力部12,試書部13,中断可能性可否判断部14,中断可能性可否判断結果出力部15,選択入力機能動作可否制御部16等の機能部を備えている。その他の通常のコンピュータに備わる機能部については公知技術なので図示及びその説明を省略する。
一方、CD−R/RWドライブ2は、同じくCPU,ROM及びRAM等からなるマイクロコンピュータによって実現される情報記録再生装置であり、インタフェイス20,データ記録中断再開実行切換制御部21,データ記録中断再開部22等からなり、記録媒体である光ディスク(CD−R/RWディスク)4に対するデータの書き込み及び読み出しを行う。その他の公知技術の機能部については図示及びその説明を省略する。
【0012】
パーソナルコンピュータ1のインタフェイス10は、ATAPI,IEEE,SCSI,USB等の汎用のホストインタフェイス3を介してCD−R/RWドライブ2と接続してデータ通信を可能にし、CD−R/RWドライブ2に対して下記の各部による制御命令等のデータのやり取りを行う。
制御命令発行部11は、インタフェイス10を通じ、ホストインタフェイス3を介してCD−R/RWドライブ2のデータ記録中断再開実行切換制御部21に対してデータ記録中断再開部22によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させるか否かを切り換える制御命令を発行する。
選択入力部12は、CD−R/RWドライブ2のデータ記録中断再開部22によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させる制御命令と実行させない制御命令とのいずれを発行させるかを任意に選択して入力する。その選択入力された制御命令はホストインタフェイス3を介してCD−R/RWドライブ2のデータ記録中断再開実行切換制御部21へ送られる。
【0013】
試書部13は、CD−R/RWドライブ2のデータ記録中断再開実行切換制御部21へ指示を送り、データ記録中断再開部22によってCD−R/RWドライブ2に対して予め指定された書き込み速度によって光ディスク4への試し書きを行わせる。
中断可能性可否判断部14は、試書部13による試し書きの結果に基づいて光ディスク4へのデータの書き込みが途中で中断する可能性があるか否かを判断する。
試し書きの結果は、CD−R/RWドライブ2のデータ記録中断再開実行切換制御部21から送信されるデータに基づく。
中断可能性可否判断結果出力部15は、中断可能性可否判断部14による判断結果を図示を省略したCRT,LCD等のディスプレイ(表示部)に表示又はプリンタ等の印刷装置によって印刷する出力を行う。
選択入力機能動作可否制御部16は、中断可能性可否判断結果出力部15によって判断結果を出力した後に選択入力部12による選択入力を可能にさせる機能動作可否の制御(選択入力を有効あるいは無効にする制御処理)を行う。
【0014】
CD−R/RWドライブ2のインタフェイス20は、ATAPI,IEEE,SCSI,USB等の汎用のホストインタフェイス3を介してパーソナルコンピュータ1と接続してデータ通信を可能にし、パーソナルコンピュータ1に対して下記の各部によるデータのやり取りを行う。
データ記録中断再開実行切換制御部21は、ホストインタフェイス3を介してパーソナルコンピュータ1から受け取った制御命令に基づいてデータ記録中断再開部22によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させるか否かを切り換え制御する。また、ホストインタフェイス3を介してパーソナルコンピュータ1からの指示に基づいて、データ記録中断再開部22に対して光ディスク4へのデータの試し書きや通常の書き込み及び読み出しと、読み出したデータや各種の情報をインタフェイス20を通じ、ホストインタフェイス3を介してパーソナルコンピュータ1へ送信する制御処理も行う。
【0015】
データ記録中断再開部22は、データ記録中断再開実行制御部21による制御に基づいて、光ディスク4にホストインタフェイス3を通じてパーソナルコンピュータ1から転送されたデータを予め指定されたデータ書き込み速度で記録し、その記録を途中で中断した場合に中断時の書き込みデータの終点部分と書き込み再開時のデータの始点部分とをデータの連続性を維持するようにリンクさせて書き込みを再開する処理を行う。また、データの試し書きや通常の書き込み及び読み出しも行う。
【0016】
次に、この情報記録再生システムにおけるデータ記録処理について説明する。
図5は、この情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項1〜3に係わるデータ記録処理を示すフローチャート図である。
パーソナルコンピュータ1でユーザが通常の書き込みソフトウエアと同様にデータ書き込み速度を設定する操作を行うと、ステップ(図中「S」で示す)1で制御命令発行部がCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部に対して書き込み速度を設定し、ステップ2でテストライト(試し書き)を行うか否かを判断し、選択入力部によるユーザからの選択入力に基づいてテストライトを行わないと判断したら、ステップ8へ進んで制御命令発行部はデータ記録中断再開実行切換制御部に対してデータ連続性維持記録再開機能の実行をオン(有効)にし、ステップ9でCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御して光ディスクに対する上記設定された書き込み速度によるデータ記録を実行し、この処理を終了する。
【0017】
一方、ステップ2の判断で選択入力部によるユーザからの選択入力に基づいてテストライトを行うと判断したら、ステップ3へ進んで試書部はCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部にテストライト実行を指示し、データ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御して上記設定された書き込み速度で光ディスクへの試し書きを実行し、その試し書きの結果を試書部へ返送する。試書部はその試し書きの結果を中断可能性可否判断部へ送り、中断可能性可否判断部はその試し書きの結果に基づいて上記設定された書き込み速度とパーソナルコンピュータによるデータ転送速度等の条件情報によるデータ記録時のバッファアンダーラン発生の可能性を判断し、その判断結果を中断可能性可否判断結果出力部へ送る。
【0018】
ステップ4で中断可能性可否判断結果出力部がその判断結果を図示を省略したディスプレイに表示し、ステップ5でバッファアンダーランが発生するか否かを判断して、発生しないと判断したら、ステップ6へ進んでデータ連続性維持記録再開機能のオン(有効)/オフ(無効)を選択入力させる選択画面を図示を省略したディスプレイに表示し、選択入力機能動作可否制御部が選択入力部による上記オン/オフの選択入力を可能にする。
ステップ7で制御命令発行部は選択入力部による選択入力に基づいて、データ記録中断再開実行切換制御部に対してデータ連続性維持記録再開機能のオン(有効)あるいはオフ(無効)の制御命令を送り、CD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御してデータ連続性維持記録再開機能のオンあるいはオフにして、光ディスクに対する上記設定された書き込み速度によるデータ記録を実行し、この処理を終了する。
【0019】
また、ステップ5の判断で発生すると判断したら、ステップ10へ進んで書き込み速度を再設定するか否かを判断し、選択入力部による選択入力によって再設定すると判断したら、ステップ1の処理へ戻ってユーザに書き込み速度の再設定を行わせる。
そして、ステップ10の判断で選択入力部による選択入力によって書き込み速度の再設定を行わないと判断したら、ステップ11で制御命令発行部はデータ記録中断再開実行切換制御部へデータ連続維持記録再開機能をオンにする制御命令を送り、CD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御してデータ連続性維持記録再開機能をオンにして、光ディスクに対する上記設定された書き込み速度によるデータ記録を実行し、この処理を終了する。
【0020】
図8は、上記処理のテストライトでバッファアンダーランが発生する可能性がある場合に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
この選択画面は、書込ソフトウェアの判断によってバッファアンダーランが発生する場合に表示し、その画面中にはテストライトの結果に基づくバッファアンダーランの発生の可能性があることを示すメッセージとデータ連続性維持再開機能をオンにするか書き込み速度を再設定するかの選択を促すメッセージを含む判断結果50と、データ連続性維持記録再開機能をオンにしてデータ書き込みを行うときに選択する開始ボタン51と、書き込み速度の再設定を行うときに選択する再設定ボタン52を表示する。
【0021】
図9は、上記処理のテストライトでバッファアンダーランが発生する可能性が無い場合に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
この選択画面は、書込ソフトウェアの判断によってバッファアンダーランが発生しない場合に表示し、その画面中にはテストライトの結果に基づくデータ連続性維持記録再開機能を使用しないでもバッファアンダーランの発生の可能性が無いことを示すメッセージである判断結果60と、チェックボックスのユーザインタフェイスによって、データ連続性維持記録再開機能をオンにしてデータ書き込みを行うときに選択するチェックボックス61と、データ連続性維持記録再開機能をオフにしてデータ書き込みを行うときに選択する開始ボタン62を表示する。
【0022】
このようにして、この情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項1乃至3に係わるデータ記録処理は、テストライトによってデータ連続性維持記録再開機能が必要か否かをシステムが判断し、ユーザが容易に選択できるようにする情報を提示し、必ずしもデータ連続性維持記録再開機能が必要でない場合においては、ユーザが任意の判断によってデータ連続性維持記録再開機能のON/OFFを書き込む直前に選択することができるので、ユーザが望むときに光ディスクへの記録品質を優先してデータ書き込みを容易に行え、使い勝手を向上させることができる。
【0023】
次に、この発明の他の実施形態について説明する。
この実施形態の情報記録再生システムでは、図3に示すように、図1に示した情報記録再生システムのパーソナルコンピュータの中断可能性可否判断部14に新たな機能として選択情報作成部30を、中断可能性可否判断結果出力部に新たな機能として選択情報出力部31をそれぞれ設けている。
選択情報作成部30は、データの書き込みが途中で中断する可能性があると判断されたとき、光ディスク4に書き込むデータ容量等の条件情報に基づいてデータの書き込みが途中で中断することなく書き込みを行うための適切な選択情報を作成する。
選択情報出力部31は、選択情報作成部30によって作成された選択情報を上記判断結果と共に図示を省略したディスプレイに表示又はプリンタによって印刷して出力する。
【0024】
次に、この情報記録再生システムにおけるデータ記録処理について説明する。
図6は、この情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項4に係わるデータ記録処理を示すフローチャート図である。
パーソナルコンピュータ1でユーザが通常の書き込みソフトウエアと同様にデータ書き込み速度を設定する操作を行うと、ステップ(図中「S」で示す)21で制御命令発行部がCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部に対して書き込み速度を設定し、ステップ22でテストライト(試し書き)を行うか否かを判断し、選択入力部によるユーザからの選択入力に基づいてテストライトを行わないと判断したら、ステップ27へ進んで制御命令発行部はデータ記録中断再開実行切換制御部に対してデータ連続性維持記録再開機能の実行をオン(有効)にし、ステップ28でCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御して光ディスクに対する上記設定された書き込み速度によるデータ記録を実行し、この処理を終了する。
【0025】
一方、ステップ22の判断で選択入力部によるユーザからの選択入力に基づいてテストライトを行うと判断したら、ステップ23へ進んで試書部はCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部にテストライト実行を指示し、データ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御して上記設定された書き込み速度で光ディスクへの試し書きを実行し、その試し書きの結果を試書部へ返送する。試書部はその試し書きの結果を中断可能性可否判断部へ送り、中断可能性可否判断部はその試し書きの結果に基づいて上記設定された書き込み速度とパーソナルコンピュータによるデータ転送速度等の条件情報によるデータ記録時のバッファアンダーラン発生の可能性を判断し、選択情報作成部がその判断結果と光ディスクに書き込むデータ容量等の条件情報に基づいてデータの書き込みが途中で中断することなく書き込みを行うための適切な選択情報を作成し、その判断結果と選択情報とを中断可能性可否判断結果出力部へ送る。
【0026】
ステップ24で中断可能性可否判断結果出力部がその判断結果を、選択情報出力部31が選択情報をそれぞれ図示を省略したディスプレイに表示し、ステップ25でデータ連続性維持記録再開機能のオン(有効)/オフ(無効)を選択入力させる選択画面を図示を省略したディスプレイに表示し、選択入力機能動作可否制御部が選択入力部による上記オン/オフの選択入力を可能にする。
ステップ26で制御命令発行部は選択入力部による選択入力に基づいて、データ記録中断再開実行切換制御部に対してデータ連続性維持記録再開機能のオン(有効)あるいはオフ(無効)の制御命令を送り、CD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御してデータ連続性維持記録再開機能をオンあるいはオフにして、光ディスクに対する上記設定された書き込み速度によるデータ記録を実行し、この処理を終了する。
【0027】
図10は、上記処理で判断結果と選択情報と共に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
この選択画面は、書込ソフトウェアの判断によってバッファアンダーランが発生する場合に表示し、その画面中にはテストライトの結果に基づくバッファアンダーランの発生の可能性があることを示すメッセージとデータ連続性維記録持再開機能をオンにするかを訪ねるメッセージを含む判断結果70と、「データ連続性維持記録再開機能をオン」と「XX速度でデータ書き込みを行う」との選択情報と共にチェックボックスのユーザインタフェイスによって両者のいずれかを選択するチェックボックス71と、その選択後に処理を開始させる開始ボタン72と、その画面による設定をキャンセルするキャンセルボタン73を表示する。
【0028】
このようにして、この情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項4に係わるデータ記録処理は、テストライトと書き込む容量等の条件情報とによってデータ連続性維持記録再開機能を使用しないで書き込みが出来る選択情報をシステムが推測し、例えば書き込み容量が少なければより高速でデータ連続性維持記録再開機能を使わずに書き込める等の情報をユーザに提示し、ユーザが任意の判断によってデータ連続性維持記録再開機能のON/OFFや書き込み速度を変更してデータ記録を実行することを書き込む直前に選択することができるので、ユーザが望むときに光ディスクへの記録品質を優先してデータ書き込みを容易に行え、使い勝手を向上させることができる。
【0029】
次に、この発明のさらに他の実施形態について説明する。
この実施形態の情報記録再生システムでは、図4に示すように、図1に示した情報記録再生システムのパーソナルコンピュータの中断可能性可否判断部14に新たな機能としてデータ書込中断回数推測部32と関係推測部34を、中断可能性可否判断結果出力部15に新たな機能としてデータ書込中断回数出力部33と関係情報出力部35をそれぞれ設け、選択入力機能動作可否制御部16に新たな機能として書き込み速度選択部40を設けている。
データ書込中断回数推測部32は、データの書き込みが途中で中断する可能性があると判断されたとき、光ディスク4に書き込むデータの容量,CD−R/RWドライブ2へデータを送るときの転送速度等の条件情報に基づいて光ディスク4へのデータの書き込み時のデータ書き込み中断回数を推測する。
【0030】
データ書込中断回数出力部33は、データ書込中断回数推測部32によって推測されたデータ書き込み中断回数を上記判断結果と共に図示を省略したディスプレイに表示又はプリンタによって印刷して出力する。
関係推測部34は、上記データ書き込み中断回数と上記書き込み速度との関係を推測する。
関係情報出力部35は、関係推測部34によって推測された関係を示す関係情報を図示を省略したディスプレイに表示又はプリンタによって印刷して出力する。
書き込み速度選択部40は、関係情報出力部35によって出力された関係情報に基づいて選択入力部12による選択入力と共に上記書き込み速度の設定とを行わせる制御を行う。
【0031】
次に、この情報記録再生システムにおけるデータ記録処理について説明する。
図7は、この情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項5及び6に係わるデータ記録処理を示すフローチャート図である。
パーソナルコンピュータ1でユーザが通常の書き込みソフトウエアと同様にデータ書き込み速度を設定する操作を行うと、ステップ(図中「S」で示す)31で制御命令発行部がCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部に対して書き込み速度を設定し、ステップ32でテストライト(試し書き)を行うか否かを判断し、選択入力部によるユーザからの選択入力に基づいてテストライトを行わないと判断したら、ステップ37へ進んで制御命令発行部はデータ記録中断再開実行切換制御部に対してデータ連続性維持記録再開機能の実行をオン(有効)にし、ステップ38でCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御して光ディスクに対する上記設定された書き込み速度によるデータ記録を実行し、この処理を終了する。
【0032】
一方、ステップ32の判断で選択入力部によるユーザからの選択入力に基づいてテストライトを行うと判断したら、ステップ33へ進んで試書部はCD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部にテストライト実行を指示し、データ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御して上記設定された書き込み速度で光ディスクへの試し書きを実行し、その試し書きの結果を試書部へ返送する。試書部はその試し書きの結果を中断可能性可否判断部へ送り、中断可能性可否判断部はその試し書きの結果に基づいて書き込むデータの容量と上記設定された各書き込み速度でのパーソナルコンピュータによるデータ転送速度等の条件情報によるデータ記録時のバッファアンダーラン発生の可能性を判断し、その判断結果を中断可能性可否判断結果出力部へ送る。また、中断可能性可否判断部のデータ書込中断回数推測部が光ディスクに書き込むデータの容量,CD−R/RWドライブへデータを送るときの転送速度等の条件情報に基づいて光ディスクへのデータの書き込み時のデータ書き込み中断回数を推測する。さらに、中断可能性可否判断部の関係推測部がデータ書き込み中断回数と書き込み速度との関係を推測する。
【0033】
ステップ34でデータ書込中断回数出力部が上記推測されたデータ書込中断回数を、関係情報出力部が光ディスクに書き込むデータ容量等の条件情報に基づいてデータの書き込み速度毎のデータ書込中断回数を示す関係情報をそれぞれ作成し、中断可能性可否判断結果出力部が上記判断結果と、データ書込中断回数出力部によるデータ書込中断回数と、関係情報出力部による関係情報をそれぞれ合成して表示し、ステップ35でその判断結果と関係情報とを含むデータ連続性維持記録再開機能のオン(有効)/オフ(無効)を選択入力させる選択画面を図示を省略したディスプレイに表示する。また、選択入力機能動作可否制御部が選択入力部の入力動作を可能にし、書き込み速度選択部が選択入力部に対して書き込み速度の選択入力を可能にする。
【0034】
ステップ36で制御命令発行部は選択入力部による選択入力に基づいて、データ記録中断再開実行切換制御部に対してデータ連続性維持記録再開機能のオン(有効)あるいはオフ(無効)の制御命令を送り、または書き込み速度の設定入力を送り、CD−R/RWドライブのデータ記録中断再開実行切換制御部はデータ記録中断再開部を制御してデータ連続性維持記録再開機能のオンあるいはオフにして、光ディスクに対する上記設定入力された書き込み速度によるデータ記録を実行し、この処理を終了する。
【0035】
図11は、上記処理で判断結果と関係情報と共に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
この選択画面は、書込ソフトウェアの判断によって表示し、その画面中にはテストライトのテスト結果として「書き込み容量」「データ連続性維持記録再開機能を使わないでもバッファアンダーランが発生しない書き込み速度」等のメッセージを含む判断結果80と、「データ連続性維持記録再開機能をオン」とデータ記録の際の書き込み速度を選択する複数種類のチェックボックス81を表示し、各チェックボックス81には書き込み速度で書き込み速度毎にその書き込み速度でデータ書き込みを行ったときに発生するデータ書込中断回数を示すリンク回数を表示している。そのいずれかの書き込み速度のチェックボックス81にチェックを入れた後にデータ書き込みを開始させる開始ボタン82と、その画面による設定をキャンセルするキャンセルボタン83を表示する。
【0036】
このようにして、この情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項5乃至6に係わるデータ記録処理は、テストライトと書き込む容量,データ転送速度等の条件情報とによってデータ連続性維持記録再開機能を使用しないときに各書き込み速度毎のリンク回数を示す関係情報をシステムが推測してユーザに提示し、ユーザが任意の判断によってデータ連続性維持記録再開機能のON/OFFや書き込み速度を選択してデータ記録を実行することを書き込む直前に選択することができるので、ユーザが望むときに光ディスクへの記録品質を優先してデータ書き込みを容易に行え、使い勝手を向上させることができる。
【0037】
【発明の効果】
以上説明してきたように、この発明の情報記録再生システムによれば、ユーザが望むときには記録媒体への記録品質を優先してデータ書き込みを行えるようにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図2に示した情報記録再生システムのパーソナルコンピュータ1及びCD−R/RWドライブ2のこの発明の請求項1乃至3に係わる内部機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図2】この発明の一実施形態である情報記録再生システムの構成を示す外観斜視図である。
【図3】図1に示した中断可能性可否判断部及び中断可能性可否判断結果出力部のこの発明の請求項4に係わる内部機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図4】図1に示した中断可能性可否判断部及び中断可能性可否判断結果出力部と選択入力機能動作可否制御部のこの発明の請求項5乃至6に係わる内部機能の構成を示す機能ブロック図である。
【図5】この実施形態の情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項1〜3に係わるデータ記録処理を示すフローチャート図である。
【図6】この実施形態の情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項4に係わるデータ記録処理を示すフローチャート図である。
【図7】この実施形態の情報記録再生システムにおけるこの発明の請求項5〜6に係わるデータ記録処理を示すフローチャート図である。
【図8】図5に示した処理のテストライトでバッファアンダーランが発生する可能性がある場合に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
【図9】図5に示した処理のテストライトでバッファアンダーランが発生する可能性が無い場合に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
【図10】図6に示した処理で判断結果と選択情報と共に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
【図11】図7に示した処理で判断結果と関係情報と共に表示するデータ連続性維持記録再開機能のオン/オフ選択画面の一例を示す図である。
【符号の説明】
1:パーソナルコンピュータ 2:CD−R/RWドライブ
3:ホストインタフェイス 4:光ディスク
10,20:インタフェイス 11:制御命令発行部
12:選択入力部 13:試書部
14:中断可能性可否判断部
15:中断可能性可否判断結果出力部
16:選択入力機能動作可否制御部
21:データ記録中断再開実行切換制御部
22:データ記録中断再開部 30:選択情報作成部
31:選択情報出力部
32:データ書込中断回数推測部
33:データ書込中断回数出力部
34:関係推測部 35:関係情報出力部
40:書き込み速度選択部
50,60,70,80:判断結果
51,62,72,82:開始ボタン
52:再設定ボタン
61,71,81:チェックボックス
73,83:キャンセルボタン
Claims (6)
- ホスト装置と、該ホスト装置とホストインタフェイスを介して接続し、記録媒体に前記ホストインタフェイスを通じて前記ホスト装置から転送されたデータを予め指定されたデータ書き込み速度で記録し、その記録を途中で中断した場合に中断時の書き込みデータの終点部分と書き込み再開時のデータの始点部分とをデータの連続性を維持するようにリンクさせて書き込みを再開するデータ記録中断再開手段を備えた情報記録再生装置とからなる情報記録再生システムにおいて、
前記ホスト装置に、前記情報記録再生装置に対して前記データ記録中断再開手段によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させるか否かを切り換える制御命令を発行する制御命令発行手段を設け、
前記情報記録再生装置に、前記ホストインタフェイスを介して前記ホスト装置から受け取った制御命令に基づいて前記データ記録中断再開手段によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させるか否かを切り換え制御するデータ記録中断再開実行切換制御手段を設けたことを特徴とする情報記録再生システム。 - 請求項1記載の情報記録再生システムにおいて、
前記制御命令発行手段に対して、前記データ記録中断再開手段によるデータの書き込みの中断及び再開を実行させる制御命令と実行させない制御命令とのいずれを発行させるかを任意に選択して入力する選択入力手段を設けたことを特徴とする情報記録再生システム。 - 請求項2記載の情報記録再生システムにおいて、
前記ホスト装置に、前記情報記録再生装置に対して予め指定された書き込み速度によって前記記録媒体への試し書きを行わせる試書手段と、該手段による試し書きの結果に基づいて前記記録媒体へのデータの書き込みが途中で中断する可能性があるか否かを判断する中断可能性可否判断手段と、該手段による判断結果を出力する中断可能性可否判断結果出力手段と、該手段によって判断結果を出力した後に前記選択入力手段による選択入力を可能にさせる選択入力機能動作可否制御手段とを設けたことを特徴とする情報記録再生システム。 - 請求項3記載の情報記録再生システムにおいて、
前記中断可能性可否判断手段に、前記データの書き込みが途中で中断する可能性があると判断されたとき、前記記録媒体に書き込むデータ容量等の条件情報に基づいてデータの書き込みが途中で中断することなく書き込みを行うための適切な選択情報を作成する選択情報作成手段を設け、
前記中断可能性可否判断結果出力手段に、前記選択情報作成手段によって作成された選択情報を前記判断結果と共に出力する選択情報出力手段を設けたことを特徴とする情報記録再生システム。 - 請求項3記載の情報記録再生システムにおいて、
前記中断可能性可否判断手段に、前記データの書き込みが途中で中断する可能性があると判断されたとき、前記記録媒体に書き込むデータの容量,前記情報記録再生装置へデータを送るときの転送速度等の条件情報に基づいて前記記録媒体へのデータの書き込み時のデータ書き込み中断回数を推測するデータ書込中断回数推測手段を設け、
前記中断可能性可否判断結果出力手段に、前記データ書込中断回数推測手段によって推測されたデータ書き込み中断回数を前記判断結果と共に出力するデータ書込中断回数出力手段を設けたことを特徴とする情報記録再生システム。 - 請求項5記載の情報記録再生システムにおいて、
前記中断可能性可否判断手段に、前記データ書き込み中断回数と前記書き込み速度との関係を推測する関係推測手段を設け、
前記中断可能性可否判断結果出力手段に、前記関係推測手段によって推測された関係を示す関係情報を出力する関係情報出力手段を設け、
前記選択入力機能動作可否制御手段に、前記関係情報出力手段によって出力された関係情報に基づいて前記選択入力手段による選択入力と共に前記書き込み速度の設定とを行わせる書き込み速度選択手段を設けたことを特徴とする情報記録再生システム。
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