JP3919928B2 - 加熱装置およびその制御方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ガス、石油、電気等の加熱用媒体を用いて調理用の鍋やその中身あるいは居室内の空気等の加熱対象を加熱する加熱装置およびその制御方法に係り、ガスこんろ、石油こんろ、電熱器、ガスストーブなど、主として調理人や居住者その他の人が近傍にいることを前提として用いられる各種の加熱装置に利用できる。
【0002】
【背景技術】
一般に、家庭等で火災が発生する主な原因の一つとして、例えば、こんろ等の調理用の加熱装置を用いて天ぷら等の料理を行っている際に、調理人が電話に呼び出される等の何らかの理由でその場を離れた隙に天ぷら油に着火してしまい、この火の消火に遅れてしまうような場合があると指摘されている。また、こんろは、長時間使用すると、こんろからの放熱よりも蓄熱の方が上回り、こんろあるいはその周辺部から火災が発生する可能性がある。
【0003】
従来より、このような場合に対応するために、発火や着火を未然に防止してそのような事態に至らせないようにしたり、あるいは発火や着火に至ってしまったときには、その消火を行う装置が種々提案されている。例えば、装置自体若しくはその周囲の温度が所定温度以上になったらガス等の熱源の供給を止める加熱装置、あるいは火災が発生したら自動的にその火災発生を感知して消火を行う機能を備えた加熱装置などである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の加熱装置では、単に所定温度以上になったか否かを判断するだけで、ガス等の熱源の供給を止める処理を行い、あるいは単に火災発生に相当する状態を感知するだけで、自動的に消火処理を実行するので、これらの処理が実際に行われた場合において、その処理が本当に熱源の供給を止めるべき場合に行われたのか否か、あるいはその処理が本当に消火処理の実行を必要とする場合に行われたのか否かは、明らかではないという問題があり、他のより適当な代替的処理を採れる余地が残されていた可能性もある。
【0005】
確かに、所定温度以上になった時点でガス等の熱源の供給を止めるという処理は、危険回避、火災発生の未然防止若しくは火災の拡大防止という安全確保の観点からは、好ましい対応といえる。また、火災発生に相当する状態を感知したら一律に自動消火を行うという処理も、同様の観点からすると好ましい。
【0006】
ところが、中華料理等で比較的大きな火炎の出るような調理を行う場合や所定温度以上で長時間調理を行う場合等、意図的に調理人等によって火災発生時と近似した状態にされることがあり得るので、近傍に人がいる場合には、人の判断を優先した方がよいということもある。また、消火剤噴射による消火処理を行うと、腐食性の強い消火剤の場合には、噴射を受けた周囲の金属部分が時間の経過とともに錆びてきてしまうことから、噴射後に念入りに掃除を行わなければならず、事後処理に手間がかかるので、実際に火災が発生した際においても、人がいれば、このような事後処理に手間のかかる消火剤噴射による自動消火ではなく、別途の対応を選択したいと考える場合もあり得る。
【0007】
従って、危険を回避するという安全確保の観点からは、単純な判断に基づいて一律に強行的な処理を行う従来の加熱装置でも、その目的を達成することができるものの、さらにこのような安全確保の要請に加え、各状況下において、その場にいる人の様々な判断があり得ることを前提とした処理、すなわち状況に応じたきめの細かい処理を行うことはできないという問題があった。
【0008】
本発明の目的は、火災発生の未然防止や万一火災が発生した場合の拡大防止を図ることができるとともに、これらの処理を行うにあたって、状況に応じたきめの細かい対応を採ることが可能な加熱装置およびその制御方法を提供するところにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
本発明は、人検出手段および温度検出手段を設け、これらの検出信号に基づき制御手段により状況判断を行って供給量調整手段の減調整制御や消火手段の動作制御等の各種制御を行うことにより前記目的を達成しようとするものである。
【0010】
具体的には、本発明の加熱装置は、加熱対象に熱を加える加熱部と、この加熱部に加熱用媒体を供給する加熱用媒体供給源と、この加熱用媒体供給源と加熱部との間に設けられて加熱用媒体供給源から加熱部への加熱用媒体の供給量を調整する供給量調整手段と、加熱部の近傍に設けられてこの近傍に人がいるか否かを検出する人検出手段と、加熱部の温度を検出する温度検出手段と、人検出手段および温度検出手段の各検出信号に基づき状況判断を行って供給量調整手段の減調整制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0011】
ここで、加熱対象とは、調理用の鍋やその中身、居室内の空気、あるいは焼却炉内のゴミ等である。また、加熱部とは、ガスこんろのガス放出口、電熱器の熱線部分、焼却炉の炉内等である。
【0012】
さらに、加熱用媒体とは、ガス、石油等の有体物の他、電気、光等の無体物も含まれ、主として加熱部により加熱対象に熱を加える際の熱源となるものであるが、これらの熱源と反応または混合して加熱処理を補助若しくは促進するもの、例えば燃焼用空気等も含まれるものである。
【0013】
そして、加熱用媒体供給源とは、ガスボンベ、石油タンク、電源用コンセント若しくはバッテリー、あるいは炉内に燃焼用空気を送り込む手段若しくは燃焼用空気が存在する大気空間そのもの等である。
【0014】
また、供給量調整手段は、加熱部への加熱用媒体の供給を完全に遮断してしまう供給遮断機構であってもよく、あるいは供給量を抑制するような抑制手段であってもよく、さらには状況に応じて遮断と抑制とを選択したり、抑制を行う場合において大幅な抑制か少量の抑制かの調整をも行うことができる手段としてもよく、要するに、加熱部への加熱用媒体の供給量を減少(ゼロへの減少も含む。)させることができる手段であればよい。具体的には、例えば、ガス栓、給油バルブ、電力用遮断器、電力削減用の可変抵抗器等であり、その駆動方式は、モータ等を用いた電動式、電磁弁等の如き電磁式、油圧シリンダや空気シリンダ等を用いた油圧式や空圧式など任意である。なお、供給量調整手段は、供給量を増加させる方向への調整機能を合わせ持っていても、本発明の構成要件としての採用を妨げられるものではなく、少なくとも減少させる方向への調整機能を有していればよい趣旨である。
【0015】
さらに、人検出手段には、赤外線センサ等を用いて加熱部の近傍に人検出用の光線を走らせるもの、加熱部の近傍の床面に設けられて人の体重を検出するもの等がある。そして、人検出手段の検出範囲である加熱部の近傍とは、加熱装置または加熱対象の性質や状況に応じて定まるものであり、例えば、加熱装置がガスこんろ等の調理用器具である場合には、流し台の手前の比較的狭い範囲内としたり、あるいは見通しのよい厨房若しくは狭い厨房等であれば厨房内全域としてもよく、また、加熱装置がガスストーブ等であって加熱対象が比較的広い空間内の空気である場合には、そのような広い空間全域としてもよい。換言すれば、調理等の積極的な熱利用の場合の如く、人が能動的に加熱装置に係わっている場合、あるいは暖房された居室内で熱を受ける場合の如く、人が受動的に加熱装置に係わっている場合を含め、人が何らかの意味で加熱装置に係わっている範囲のことである。なお、検出範囲が広い場合や複雑な形状の場合等には、人検出手段を複数設けて対応してもよい。
【0016】
また、温度検出手段には、加熱部の近傍に設けられてこの近傍の温度を検出することで間接的に加熱部の温度を検出するものと、直接に加熱部の温度を検出するものとの両方が含まれる。
【0017】
そして、制御手段は、中央演算処理装置(CPU)や各種メモリを含む集積回路(IC)等からなるコンピュータを用いたものでもよく、リレー回路により構成されたものであってもよい。
【0018】
このような本発明においては、人検出手段および温度検出手段の各検出信号が制御手段に伝達され、制御手段によりこれらの検出信号に基づき、通常時なのか火災発生時なのか、あるいは近傍に人がいるか否か等の状況判断が行われ、この判断結果に従って供給量調整手段の減調整制御が行われる。
【0019】
このため、従来の加熱装置と同様に、火災発生の未然防止や火災が発生した際の拡大防止が図られることに加え、近傍に人がいるか否かを把握したうえでの状況判断が行われることから、供給量調整手段の減調整制御を行うにあたって、状況に応じたきめの細かい処理を行うことができるようになり、人の判断を介入させる余地を残すことも可能となり、これらにより前記目的が達成される。
【0020】
また、本発明の加熱装置は、加熱対象に熱を加える加熱部と、この加熱部で発生した火災を消火する消火手段と、加熱部の近傍に設けられてこの近傍に人がいるか否かを検出する人検出手段と、加熱部の温度を検出する温度検出手段と、人検出手段および温度検出手段の各検出信号に基づき状況判断を行って消火手段の動作制御を行う制御手段とを備えたことを特徴とするものである。
【0021】
ここで、消火手段としては、汎用の消火器の如く、水、二酸化炭素や窒素等の不活性ガス、あるいは化学泡沫剤のような消火性物質を噴射若しくは放射するもの、ノズル先端から水微粒子を噴霧するもの、消火性物質を上方から爆裂散布するもの等を用いることができる。そして、これらの消火手段は、いずれか一種類のものを一個設けるようにしてもよく、あるいは同一種類のものを複数個設けてもよく、さらには別種類のものを併用して複数個設けるようにしてもよい。なお、消火手段は、安全確保を第一に図ることが必要となるような加熱装置を対象とする場合には、加熱部で発生した火災を完全に消火できるようなものであることが望ましいが、例えば、加熱部における加熱状態を一定若しくは一定以下に保つことができればよいような加熱装置を対象とする場合等には、完全に消火するのではなく、過熱状態を抑制するだけのものであってもよい。
【0022】
また、加熱対象、加熱部、人検出手段、温度検出手段等の意味や内容は、前述の供給量調整手段を備えた発明の場合と同様である。
【0023】
このような本発明においては、実際に火災が発生したときに、従来の装置と同様に、積極的に火災の消火処理を行うことができることに加え、この消火手段による消火処理は、制御手段の状況判断結果に基づいて行われるため、前述の供給量調整手段の減調整制御の場合と同様に、近傍に人がいるか否かを把握したうえでの状況判断が行われ、状況に応じたきめの細かい処理を行うことができるようになり、これによっても前記目的が達成される。
【0024】
なお、以上に述べた供給量調整手段を備えた発明と消火手段を備えた発明とを組み合わせた加熱装置を構成し、制御手段の状況判断結果に基づき、これらの手段の一方を選択的に稼働させるか、あるいは両方を同時若しくは順番に稼働させるようにすれば、より一層効果的である。
【0025】
さらに、本発明の加熱装置において、制御手段の状況判断結果に基づく制御信号により加熱部での火災発生による避難勧告を含む状況報知を行う報知手段を設けておくことが好ましい。
【0026】
ここで、報知手段とは、スピーカ等の音声出力機器、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等の画面表示機器、点滅または点灯する警報ランプ等である。
【0027】
このような構成とした場合には、供給量調整手段の減調整制御や消火手段による消火処理と併せて、避難勧告等の状況報知を行うことができるようになり、しかもそれが制御手段の状況判断結果に基づいて行われるため、状況に応じた適切な情報を人に伝えることが可能となる。
【0028】
なお、以上に述べた本発明の加熱装置において、人検出手段や温度検出手段に加え、煙センサ、熱センサ、赤外線や紫外線等の炎の輻射を検出する炎センサ、ガスセンサ、臭いセンサ、燃焼音を検出する音センサ等の各種センサ、あるいは火災の発生していない通常時の状況を画像認識させておきこれと火災発生の際の画像との違いを感知する画像認識感知装置等を適宜設け、これらから得られる情報も併せて制御手段における状況判断を行うようにしてもよい。
【0029】
また、本発明は、前述した加熱装置を制御する加熱装置の制御方法であって、人検出手段により加熱部の近傍に人がいなくなったことを検出した後、この状態のままで温度検出手段により所定時間経過しても所定温度以上を検出している場合には、制御手段から供給量調整手段に制御信号を送って加熱用媒体供給源から加熱部への加熱用媒体の供給量を減調整することを特徴とするものである。
【0030】
このような制御を行った場合には、加熱部の近傍に人がいない場合にのみ供給量調整手段の減調整が自動的に行われ、人がいる場合には、人の判断を優先させて処理することが可能となる。
【0031】
そして、このような制御方法において、供給量調整手段により加熱用媒体供給源から加熱部への加熱用媒体の供給量を減調整した後、さらに温度検出手段により所定時間経過しても所定温度以上を検出している場合には、制御手段から消火手段に制御信号を送って加熱部で発生した火災を消火するようにしておくことが望ましい。
【0032】
このような制御を行った場合には、先ず、前述した如く、供給量調整手段の減調整が行われ、それでも火災が消火されない場合にのみ、消火手段による積極的な自動消火が行われるので、不必要な消火処理の実行を回避できるようになる。
【0033】
さらに、本発明は、前述した加熱装置を制御する加熱装置の制御方法であって、消火手段による消火を行う際に、人検出手段により加熱部の近傍に人がいるか否かを確認し、人がいると判断した場合には、制御手段から報知手段に制御信号を送って避難勧告報知を行った後に消火を行い、人がいないと判断した場合には、直ぐに消火を行うことを特徴とするものである。
【0034】
このような制御を行った場合には、人がいれば、消火処理を行う前に避難勧告に従って加熱部の近傍を離れることができるので、消火手段から噴射された消火剤を人が被ったりする等の不都合を生じるおそれはない。
【0035】
また、本発明は、前述した加熱装置を制御する加熱装置の制御方法であって、人検出手段により加熱部の近傍に人がいないことを検出している場合には、制御手段により加熱部の加熱処理開始のための点火を阻止する処理を行うことを特徴とするものである。
【0036】
このような制御を行った場合には、たとえ点火指示があったとしても、人がいなければ点火されないので、火災発生の未然防止が図られる。
【0037】
さらに、本発明は、前述した加熱装置を制御する加熱装置の制御方法であって、人検出手段により所定時間以上継続して人がいることを検出した場合には、制御手段により異常状態発生と判断することを特徴とするものである。
【0038】
ここで、異常状態発生とは、主として人検出手段に異常が生じた場合であるが、その他に人検出手段の検出範囲内に静的物体が置きっぱなしになっているような場合等も含まれる。
【0039】
このような制御を行うことで、例えば、本発明の加熱装置が、ガスこんろ等の調理用器具の場合には、長時間(例えば24時間以上)継続して人が加熱部の近傍にいること、つまり長時間継続して調理が行われることは、通常では考えられないため、このような事象が発生したときには、実際には人がいるのではなく、人検出手段の故障であると判断することが可能となる。このため、人検出手段の故障の早期発見が可能となり、結果として火災発生の未然防止に繋がる。
【0040】
また、人とそれ以外の動的物体(移動可能な静的物体も含む。)との区別を明確につけることができないような簡易な構成の人検出手段を用いる場合には、人検出手段の故障や静的物体の置きっぱなし状態を含めて異常状態が発生していると判断することが可能となる。なお、このような場合において、判断後の処理として、人検出手段の故障および静的物体の置きっぱなし状態の両者を含めて何らかの異常状態が発生した旨の報知を行うようにしてもよく、あるいは一律に人検出手段の故障と判断してその旨の報知を行うようにしてもよい。そして、後者のような判断および報知を行った場合には、事実とは異なる判断および報知となる可能性もあるが、その場合でも、少なくとも調理人等の注意は喚起できるため、静的物体の置きっぱなし状態を間接的に知らせることが可能となる。
【0041】
さらに、人検出手段として撮像装置等の高い精度で人がいるか否かを検出することができるものを用いる場合には、検出範囲内に静的物体が存在することを把握することも可能となるので、このような場合には、所定時間以上継続して人がいることを検出した場合には、人検出手段の故障と判断し、所定時間以上継続して静的物体が存在することを検出した場合には、検出範囲内に静的物体が置きっぱなしになっているか若しくは人検出手段の故障(少なくとも静的物体検出機能の故障)と判断することが可能となる。なお、所定時間以上継続して静的物体が存在することを検出した場合において、一律に検出範囲内に静的物体が置きっぱなしになっていると判断してその旨の報知を行うようにしてもよい。そして、このような判断および報知を行った場合には、事実とは異なる判断および報知となる可能性もあるが、その場合でも、少なくとも調理人等の注意は喚起できるため、人検出手段の故障を間接的に知らせることが可能となる。
【0042】
また、本発明は、前述した加熱装置を制御する加熱装置の制御方法であって、人検出手段により人がいないことを検出し、かつ、温度検出手段により所定温度以下を検出した場合であって、加熱用媒体供給源から加熱部への加熱用媒体の供給が行われているときには、制御手段から報知手段に制御信号を送ってこの状況の報知を行う処理および/または制御手段から供給量調整手段に制御信号を送って加熱用媒体の供給量を減調整する処理を行うことを特徴とするものである。
【0043】
このような制御を行った場合には、人がおらず、かつ、所定温度以下であることから加熱部は点火状態にもないため、調理等は終了しているものと判断され、その旨の報知および/または供給量調整手段の自動的な減調整処理(主として供給遮断処理)が行われる。このため、加熱用媒体の不必要な供給が回避されるとともに、安全上も好ましいものとなる。なお、供給量調整手段の自動減調整処理のみを行うか、あるいは、この自動減調整処理の実行とともに調理等の終了を告げる報知(自動減調整処理を行った旨、またはこれから行う旨の報知)を併せて行うことが好ましいが、調理等の終了を告げる報知(供給量調整手段の手動による減調整を指示する報知)のみを行うようにしてもよく、この場合には、調理人等が自ら手動操作により供給量調整手段を減調整する必要がある。
【0044】
さらに、本発明は、前述した加熱装置を制御する加熱装置の制御方法であって、人検出手段および温度検出手段を含む加熱装置の構成各部のうち少なくとも一部を有限容量式動力源により動作させるとともに、この有限容量式動力源の残量を検出し、残量が少ない場合には、制御手段から報知手段に制御信号を送ってこの状況の報知を行う処理および/または制御手段により加熱部の加熱処理状態を回避する処理を行うことを特徴とするものである。
【0045】
ここで、有限容量式動力源とは、例えば電池等の容量の有限な動力源である。また、加熱装置の構成各部とは、加熱装置が供給量調整手段や消火手段を備えている場合には、供給量調整手段や消火手段をも含むものであり、加熱装置を構成する各部のうち有限容量式動力源を用いて動作されるものがあれば、いずれのものも含む意味である。
【0046】
さらに、「制御手段により加熱部の加熱処理状態を回避する処理」とは、未だ加熱部が点火されていない状態である場合には、制御手段により加熱部の加熱処理開始のための点火を阻止する処理をいい、一方、既に加熱部が点火されている状態である場合(但し、供給量調整手段を備えている場合に限る。)には、制御手段から供給量調整手段に制御信号を送って加熱用媒体供給源から加熱部への加熱用媒体の供給量を自動的に減調整(主として遮断)する処理をいう。
【0047】
そして、人検出手段や温度検出手段等の加熱装置の構成各部のうち有限容量式動力源により動作されるものが複数ある場合には、その複数の構成各部の動力源の各残量を検出し、これらの残量のうちいずれかの残量が少ない場合には(一つでも残量が少ないものがあれば)、制御手段から報知手段に制御信号を送ってこの状況の報知を行う処理および/または制御手段により加熱部の加熱処理状態を回避する処理を行うようにすればよい。また、複数の構成各部を有限容量式動力源により動作させるにあたっては、このように複数の構成各部がそれぞれ個別に有限容量式動力源を備えているのではなく、複数の構成各部が一つの有限容量式動力源を共有するようにしてもよい。
【0048】
このような制御を行うことで、本発明の加熱装置の主要な要素が、例えば電池等の容量の有限な動力源を使用している場合には、その動力源が完全に消費されてしまう前に、残量が少なくなった事実を捉えることができるため、動力源の枯渇による装置の異常動作や機能停止という事態を回避できるようになり、結果として火災発生の未然防止等のより一層の確実化が図られる。なお、残量が少ない旨の報知のみの場合には、例えば調理開始前の段階であれば、報知により状況を把握した調理人等が自ら点火指示を取り止める必要があり、また、既に調理中の段階であれば、調理人等が自ら手動操作により供給量調整手段を減調整(主として遮断)して調理を終了させる必要がある。
【0049】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。図1には、本実施形態の加熱装置20が設置された建物1の一部の概略断面が示されている。図1において、建物1の内部には、各種調理を行う空間である厨房2が形成され、厨房2の床上には調理台3が設置されている。この調理台3の上には、調理用器具であるガスこんろ30が置かれている。
【0050】
ガスこんろ30は、加熱装置20の本体を形成するものであり、プロパンガス等を使用する家庭用二口こんろである。このガスこんろ30は、加熱対象である鍋4等に熱を加える加熱部である二口のガス放出口31,32を有している。また、ガスこんろ30の正面には、調理人等の手動操作により各ガス放出口31,32での加熱処理開始のための点火を指示する点火指示用スイッチ33,34が設けられている。
【0051】
ガスこんろ30の直上には、ガスこんろ30の上方の全体を覆う大きさのフード5が、ガスこんろ30と一定の距離を置いて配置されている。さらに、フード5の上側には、調理で発生した煙等を含む空気を排気するための排気用ダクト6が連結され、建物1の壁を貫通して外部に至るように設けられている。
【0052】
フード5の内側の面には、ガスこんろ30の上方の空気の温度を検出する温度センサ等からなる温度検出手段40が設けられている。また、温度検出手段40は、動力源として電池41を用いており、この電池41の残量を検出する残量検出手段42を備えている。
【0053】
厨房2の図中左側の壁面には、発光素子からなる発光部51が設けられ、図中右側の壁面には、受光素子からなる受光部52が設けられ、これらの発光部51および受光部52により、ガスこんろ30の近傍に人がいるか否かを検出する人検出手段50が構成されている。つまり、人検出手段50は、発光部51および受光部52間に走る赤外線等の光線Kが人の存在によって遮られることを利用して、受光部52での受光の有無を検出することにより、人の存否を検出するようになっている。また、発光部51および受光部52は、動力源として電池53,54を用いており、これらの電池53,54の残量を検出する残量検出手段55,56を備えている。
【0054】
建物1の図中左側の外部には、ガスこんろ30の各ガス放出口31,32に加熱用媒体であるガスを供給する加熱用媒体供給源であるガスボンベ60が設けられている。このガスボンベ60とガスこんろ30との間は、ガス管61若しくはガスホースにより繋がれている。
【0055】
ガス管61の途中には、電動バルブからなるガス栓62が設けられており、このガス栓62により、ガスボンベ60からガスこんろ30の各ガス放出口31,32へのガスの供給を遮断する供給遮断機構(本発明の供給量調整手段の一態様)が形成されている。また、ガス栓62は、動力源として電池63を用いており、この電池63の残量を検出する残量検出手段64を備えている。
【0056】
フード5の図中右側位置の厨房2の壁面には、ガスこんろ30に向かって消火剤を噴射する消火手段70が設けられている。この消火手段70は、汎用の消火器の如く、ノズル先端の噴出口71から消火剤を噴射することによりガスこんろ30で発生した火災を消火するものであり、噴出口71と消火剤を充満した容器72との間に電動式の開栓装置73を備えている。また、開栓装置73は、動力源として電池74を用いており、この電池74の残量を検出する残量検出手段75を備えている。さらに、消火手段70は、容器72内の消火剤の残量を検出する残量検出手段76を備えている。
【0057】
そして、ガスこんろ30の図中右側位置の厨房2の壁面には、手動操作により消火手段70を動作させる消火指示用スイッチ77が設けられている。従って、消火手段70は、この消火指示用スイッチ77を介しての調理人等の指示により消火動作を開始するか、あるいは後述する制御手段90からの制御信号により自動的に消火動作を開始するようになっている。
【0058】
消火手段70の図中右側の厨房2の壁面には、火災発生に伴う避難勧告を含む状況報知を行う報知手段80が設けられている。報知手段80は、スピーカ等からなる音声出力機器81と、CRTディスプレイや液晶ディスプレイ等からなる画面表示機器82とを備えて構成されている。また、音声出力機器81および画面表示機器82は、動力源として電池83,84を用いており、これらの電池83,84の残量を検出する残量検出手段85,86を備えている。なお、画面表示機器82自体を点滅させる、あるいは他に赤色等に点灯若しくは点滅する警報ランプ等を設けることにより、調理者等の注意をより一層喚起するようにしてもよい。
【0059】
また、ガスこんろ30には、加熱装置20の構成各部を制御する制御手段90が接続されている。制御手段90は、ガスこんろ30に内蔵されていてもよく、あるいはガスこんろ30の外部に別途設置されるものとしてもよい。
【0060】
図2には、制御手段90の構成の詳細図が示されている。図2において、制御手段90は、複数の集積回路(IC)等からなり、外部から送られてくる各種の信号を入力する入力部91と、設定した時間(制御で用いられる各種の時間)や制御の履歴等を記憶する記憶部92と、計時用のタイマ93と、入力部91で入力した情報や記憶部92に記憶された情報に基づき各種の判断処理を行う中央演算処理装置(CPU)94と、この判断処理結果を外部に出力する出力部95とを備えて構成されている。
【0061】
入力部91は、人検出手段50の受光部52で検出された受光の有無の検出信号を入力する人検出信号入力部91Aと、温度検出手段40の検出信号を入力する温度検出信号入力部91Bと、消火指示用スイッチ77からの手動操作による指示情報を入力する消火指示入力部91Cと、ガスこんろ30の各点火指示用スイッチ33,34からの手動操作による指示情報を入力する点火指示入力部91Dと、各部の動力源である電池41,53,54,63,74,83,84の残量を検出する残量検出手段42,55,56,64,75,85,86および消火手段70の容器72内の消火剤の残量を検出する残量検出手段76の検出信号を入力する残量検出信号入力部91Eとを備えて構成されている。
【0062】
記憶部92は、読み出し専用メモリ(ROM)やランダム・アクセス・メモリ(RAM)、あるいはハードディスクやフロッピーディスク等により構成されている。この記憶部92には、制御プログラムや制御で用いられる各種の設定時間等が予め記憶され、また、制御中に逐次更新されるカウント数等が一時的に記憶され、さらに制御の履歴情報が過去の火災原因等の追及のために記憶されるようになっている。
【0063】
出力部92は、ガス栓62に開閉操作用の信号を送るガス栓開閉操作用出力部95Aと、消火手段70による消火剤噴射を開始させるための信号を開栓装置73に送る消火手段動作用出力部95Bと、報知手段80の音声出力機器81に音声出力情報を送る音声情報出力部95Cと、報知手段80の画面表示機器82に画面表示情報を送る画面表示情報出力部95Dと、人検出手段50の発光部51に人検出用の光線を発するタイミング情報を送る人検出タイミング出力部95Eとを備えて構成されている。
【0064】
そして、以上に述べたガス放出口31,32および点火指示用スイッチ33,34を有するガスこんろ30、温度検出手段40、人検出手段50、ガスボンベ60、ガス栓62、消火手段70、消火指示用スイッチ77、報知手段80、制御手段90、並びに残量検出手段42,55,56,64,75,85,86および76等により、加熱装置20が構成されている。
【0065】
このような本実施形態においては、以下のようにして加熱装置20の制御を行う。図3〜図7には、制御手段90を中心とした加熱装置20の制御の流れの詳細が示されている。図3〜図5は、主制御を行うタスクであり、図6は、残量確認制御を行うタスクであり、図7は、異常検出制御を行うタスクである。
【0066】
先ず、制御手段90の電源を入れ、主制御、残量確認制御、および異常検出制御の各制御を開始する(ステップS101,S201,S301)。これらの各制御は、並列的に処理されるものである。なお、制御手段90の電源投入は、調理人等が点火指示用スイッチ33,34を操作すると同時に行われるようにしてもよい。
【0067】
図3において、主制御を開始した後(ステップS101)、初期設定を行う(ステップS102)。この初期設定は、制御に必要な各種の設定時間等を入力するものであるが、既に必要な情報が設定されている場合には、省略される。
【0068】
次に、各ガス放出口31,32における点火を許可するか否かを判断する点火許否判断処理を行う(ステップS103〜S110)。図4には、この点火許否判断処理の詳細が示されている。図4において、点火許否判断処理は、電池41等の残量や消火手段70の容器72内の消火剤の残量が少ない場合には、点火を阻止するという残量少時の点火阻止処理(ステップS103〜S105)と、ガスこんろ30の近傍に人がいない場合には、点火を阻止するという人不存在時の点火阻止処理(ステップS106〜S109)とを含んでいる。
【0069】
残量少時の点火阻止処理では、残量検出信号入力部91Eに各残量検出手段42,55,56,64,75,85,86および76の検出信号を読み込み、これらの各残量が所定量以下か否かを中央演算処理装置94により判断する(ステップS103)。この際、残量が少ないか否かを定める基準となる所定量として、記憶部92に記憶された情報が参照される。そして、これらの各残量のうち、いずれか一つでも少ない場合には、報知手段80により残量が少ない旨の報知を行い(ステップS104)、制御を終了する(ステップS105)。一方、各残量のいずれもが所定量を超えている場合には、次の人不存在時点火阻止処理に進む。なお、残量が少ない旨の報知を受けた調理人等は、電池を交換したり、消火剤を補給する等の対応処理を行うことが好ましい。
【0070】
人不存在時の点火阻止処理では、点火指示用スイッチ33,34が押されているか否かの情報が点火指示入力部91Dから読み込まれて記憶部92に記憶されるようになっているため、中央演算処理装置94によりこの情報を参照して調理人等による点火指示があったか否かを判断する(ステップS106)。この判断は、点火指示「有」の判断がなされるまで繰り返し行われる。
【0071】
続いて、点火指示「有」の判断がなされた場合には、人検出タイミング出力部95Eから人検出手段50の発光部51に発光の指示を送り、この際の受光部52での受光の有無の情報を人検出信号入力部91Aから読み込み、中央演算処理装置94によりガスこんろ30の近傍に人がいるか否かを判断する(ステップS107)。
【0072】
ここで、人がいないと判断した場合には、報知手段80によりその旨の報知を行い(ステップS108)、この状況を制御の履歴情報として記憶部92に記憶し(ステップS109)、過去の火災原因等の追及のための情報等として役立てる。一方、人がいると判断した場合には、ガス栓開閉操作用出力部95Aからガス栓62に制御信号を送り、ガス栓62の開操作を行うとともに、ガス放出口31,32での点火を行う(ステップS110)。
【0073】
図3に戻り、点火許否判断処理(前述した図4のステップS103〜S110)を行った後、温度検出手段40の検出信号を温度検出信号入力部91Bから読み込み、中央演算処理装置94によりガスこんろ30の周囲の温度が所定温度以上であるか否かを判断する(ステップS120)。この際の判断基準となる温度は、記憶部92に予め記憶されている情報であり、火災発生またはそれに近似した状況にあるか否かの判断基準となる温度である。
【0074】
そして、ステップS120で、所定温度以上であると判断した場合には、人検出タイミング出力部95Eから人検出手段50の発光部51に発光の指示を送り、この際の受光部52での受光の有無の情報を人検出信号入力部91Aから読み込み、中央演算処理装置94によりガスこんろ30の近傍に人がいるか否かを判断する(ステップS121)。
【0075】
ここで、人がいないと判断した場合には、温度検出手段40の検出信号を再び読み込み、ガスこんろ30の周囲の温度が所定温度以上であるか否かを判断する(ステップS122)。そして、所定温度以上であると判断した場合には、この所定温度以上の状態が所定時間経過しても維持されているか否かを判断し(ステップS123)、維持されている場合には、ガス栓開閉操作用出力部95Aからガス栓62に制御信号を送ってガス栓62の閉操作を行い(ステップS124)、さらに報知手段80によりガス栓62を閉じた旨の報知を行うとともに(ステップS125)、この状況を制御の履歴情報として記憶部92に記憶し(ステップS126)、続いて、後述する図5の自動消火許否判断処理(ステップS150〜 S157)へと移る。なお、ステップS123における判断基準となる所定時間は、記憶部92に予め記憶されている情報であり、また、所定時間の起算点は、例えば、ステップS110でガス栓62の開操作および点火を行った時点などを採用することができる。
【0076】
ステップS121で、人がいると判断した場合には、消火指示用スイッチ77が押されているか否かの情報が消火指示入力部91Cから読み込まれて記憶部92に記憶されるようになっているため、中央演算処理装置94によりこの情報を参照して調理人等による消火指示があったか否かを判断する(ステップS130)。
【0077】
ここで、消火指示「無」と判断した場合には、前述したステップS121の人がいるか否かの判断に戻り、以降、人がいて、かつ、消火指示「無」のときには、このステップS121,S130のループ処理が繰り返される。これは、人がいる場合には、所定温度以上であったとしても、何らかの原因により消火指示をあえて行わないこと等があるため、人の判断を優先させる処理を行っているものである。
【0078】
一方、ステップS130で、消火指示「有」と判断した場合には、ガス栓開閉操作用出力部95Aからガス栓62に制御信号を送ってガス栓62の閉操作を行い(ステップS131)、さらに消火手段動作用出力部95Bから消火手段70の開栓装置73に制御信号を送って消火剤を噴射した後(ステップS132)、主制御を終了する(ステップS133)。なお、消火剤の噴射にあたっては、調理人等自身による消火指示に基づく実行であるため、調理人等は消火剤が噴射されるという事実を認識していると考えられることから、後述する図5の自動消火許否判断処理における避難勧告を含む報知(ステップS153)に対応する処理は、行わないこととしている。
【0079】
また、ステップS121で、人がいないと判断し、さらに、ステップS122で、所定温度以上であると判断した場合において、ステップS123の判断の際に所定時間が経過していないときには、その所定時間が経過するまでの間に、その場を離れていた人が戻ってきて消火指示を行うことも考えられるため、このようなときにも、前述したステップS130の消火指示があったか否かの判断およびそれ以降の処理を行う。
【0080】
ステップS120で、所定温度以上でないと判断した場合には、所定時間が経過したか否かを判断し(ステップS140)、所定時間が経過していない場合には、ステップS120の所定温度以上か否かの判断に戻り、以降、所定温度以上ではなく、かつ、所定時間が経過していない間は、このステップS120,S140のループ処理が繰り返される。これは、火災発生またはそれに近似する状況ではなく、かつ、通常の調理等の所要時間の範囲内であることから、調理等が普通に行われている正常な状態に相当するものである。なお、ステップS140における判断基準となる所定時間は、記憶部92に予め記憶されている情報であり、また、所定時間の起算点は、例えば、ステップS110でガス栓62の開操作および点火を行った時点などを採用することができる。
【0081】
一方、ステップS140で、所定時間が経過したと判断した場合には、調理等がそのような長時間行われていることはあり得ないことから、調理人等が調理後に火を消し忘れた場合等も含め、調理等は既に終了しているものと判断する。そして、ガス栓開閉操作用出力部95Aからガス栓62に制御信号を送ってガス栓62の閉操作を行い(ステップS141)、さらに報知手段80によりガス栓62を閉じた旨の報知を行うとともに(ステップS142)、この状況を制御の履歴情報として記憶部92に記憶した後(ステップS143)、前述したステップS103〜 S110の点火許否判断処理に戻る。
【0082】
また、ステップS122で、所定温度以上でないと判断した場合には、さらに、所定温度以下であるか否かを判断し(ステップS144)、所定温度以下であると判断した場合には、ステップS121で人がいないと判断されており、かつ、所定温度以下であることからガスこんろ30は点火状態にもないため、調理等は終了しているものと判断され、前述したステップS141〜S143のガス栓62の閉操作等を行った後、ステップS103〜 S110の点火許否判断処理に戻る。なお、ステップS144における判断基準となる所定温度は、記憶部92に予め記憶されている情報である。
【0083】
一方、ステップS144で、所定温度以下でないと判断した場合には、ガスこんろ30は点火状態にあり、また、ステップS122で所定温度以上でないと判断されているため火災発生状況というわけではなく、さらに、ステップS121で人がいないと判断されているので、これらを総合すると、人がいない状態で加熱処理が行われているものの危険な状態ではないと考えられる。従って、この場合には、ステップS121の人がいるか否かの判断に戻り、以降、このような状態が続く限りは、ステップS121,S122,S144のループ処理が繰り返される。
【0084】
図5には、自動消火許否判断処理の詳細が示されている。図5において、自動消火許否判断処理では、先ず、温度検出手段40の検出信号を読み込み、所定温度以上であるか否かを判断する(ステップS150)。この際の判断基準となる温度は、記憶部92に予め記憶されている情報であり、火災発生またはそれに近似した状況にあるか否かの判断基準となる温度であるが、前述したステップS120やS122の設定温度と同じとしてもよく、あるいは異なる設定としてもよい。
【0085】
そして、ステップS150で、所定温度以上でないと判断した場合には、前述したガス栓62の閉操作(ステップS124)のみで火災発生またはそれに近似した状況が回避されたものとし、ステップS103〜 S110の点火許否判断処理に戻る。
【0086】
一方、ステップS150で、所定温度以上であると判断した場合には、その状態のままで所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS151)。ここで、所定時間が経過していないときには、ステップS150の所定温度以上であるか否かの判断に戻り、以降、所定時間が経過するまで、所定温度以上の状態が続く限り、このステップS150,S151のループ処理が繰り返される。なお、ステップS151における判断基準となる所定時間は、記憶部92に予め記憶されている情報であり、また、所定時間の起算点は、例えば、ステップS124でガス栓62の閉操作を行った時点などを採用することができる。
【0087】
ステップS151で、所定時間が経過したと判断した場合には、人検出手段50の受光部52による受光の有無の情報を読み込み、人がいるか否かを判断する(ステップS152)。ここで、人がいると判断した場合には、報知手段80により「火災発生のため避難せよ」という旨を音声や画面表示を通じて報知する(ステップS153)。この報知は、報知開始から所定時間が経過するまで続けられ(ステップS154)、所定時間が経過したときには、報知を行っている間に状況が変化していることもあり得ることから、再度、所定温度以上であるか否かを判断し(ステップS155)、所定温度以上でないと判断した場合には、火災発生またはそれに近似した状況が回避されたものとし、ステップS103〜 S110の点火許否判断処理に戻る。なお、ステップS154の所定時間およびステップS155の所定温度は、記憶部92に予め記憶されている情報である。
【0088】
ステップS152で、人がいないと判断した場合には、報知を行うことなく直ぐに、消火手段動作用出力部95Bから消火手段70の開栓装置73に制御信号を送って消火剤を噴射した後(ステップS156)、主制御を終了する(ステップS157)。また、ステップS155で、所定温度以上であると判断した場合にも、消火剤を噴射した後(ステップS156)、主制御を終了する(ステップS157)。
【0089】
図6には、残量確認制御の詳細が示されている。このタスクは、前述した主制御における残量少時の点火阻止処理(図4のステップS103〜S105)と同様の趣旨の処理であるが、本タスクが既にガスこんろ30が点火されている状態である場合の処理であるのに対し、前述した図4のステップS103〜S105の処理は、未だガスこんろ30が点火されていない状態である場合の処理である。
【0090】
図6において、先ず、主制御と並列的に行う処理として残量確認制御を開始する(ステップS201)。続いて、残量検出信号入力部91Eに各残量検出手段42,55,56,64,75,85,86および76の検出信号を読み込み、これらの各残量が所定量以下か否かを中央演算処理装置94により判断する(ステップS202)。この際、残量が少ないか否かを定める基準となる所定量として、記憶部92に記憶された情報が参照される。
【0091】
そして、これらの各残量のうち、いずれか一つでも少ない場合には、報知手段80により残量が少ない旨の報知を行い(ステップS203)、さらにガス栓開閉操作用出力部95Aからガス栓62に制御信号を送ってガス栓62の閉操作を行った後(ステップS204)、制御を終了する(ステップS205)。なお、残量が少ない旨の報知を受けた調理人等は、電池を交換したり、消火剤を補給する等の対応処理を行うことが好ましい。
【0092】
一方、ステップS202で、各残量のいずれもが所定量を超えている場合には、所定時間待った後(ステップS206)、再びステップS202に戻って、各残量が所定量以下か否かの判断を行い、以降、各残量のいずれもが所定量を超えている状態が続く限りは、このステップS202,S206のループ処理が繰り返される。なお、ステップS206の所定時間は、残量監視の間隔であり、不当に長く若しくは短くならない範囲で任意に設定することができる。
【0093】
図7には、異常検出制御の詳細が示されている。図7において、先ず、主制御と並列的に行う処理として異常検出制御を開始する(ステップS301)。続いて、カウント数をクリアした後(ステップS302)、24時間に相当するカウント数を設定する(ステップS303)。この24時間という時間は、この時間以上継続して調理人等がガスこんろ30の近傍にいること、つまり調理等を行っていることは、あり得ないと判断される時間であり、本実施形態では、24時間とするが、このような数値に限定されるものではなく、例えば、12時間あるいは48時間等としてもよく、不当に長く若しくは短くならない範囲で任意に設定することができる。
【0094】
次に、所定時間待った後(ステップS304)、人検出タイミング出力部95Eから人検出手段50の発光部51に発光の指示を送り、この際の受光部52での受光の有無の情報を人検出信号入力部91Aから読み込み、中央演算処理装置94によりガスこんろ30の近傍に人がいるか否かを判断する(ステップS305)。
【0095】
ここで、人がいると判断した場合には、カウント数を減らした後(ステップS306)、カウント数がゼロになったか否かを判断し(ステップS307)、ゼロになっていない場合には、ステップS304に戻り、以降、人検出状態が継続している限り、カウント数がゼロになるまでステップS304〜S307のループ処理が繰り返される。
【0096】
そして、人検出状態が継続し、ステップS307でカウント数がゼロになった場合には、24時間継続して人がガスこんろ30の近傍にいる、つまり調理等を行っていることになるので、このようなことはあり得ないため、装置(特に、人検出手段50)に異常が生じたものと判断し(ステップS308)、報知手段80により、その旨の報知を行った後(ステップS309)、制御を終了する(ステップS310)。
【0097】
一方、ステップS305で、人がいないと判断した場合には、その時点では装置は正常である、つまり人検出手段50は正常に機能していると考えられるため、再びステップS302に戻ってカウント数をクリアし、同様な制御を繰り返す。
【0098】
このような本実施形態によれば、次のような効果がある。すなわち、加熱装置20は、人検出手段50および温度検出手段40を備えているので、制御手段90によりこれらの検出信号に基づいて状況判断を行い、その判断結果に従ってガス栓62の開閉制御を行うことができる。このため、従来の加熱装置と同様に、火災発生の未然防止や火災が発生した際の拡大防止を図ることができることに加え、近傍に人がいるか否かを把握したうえでの状況判断を行うことができることから、ガス栓62の開閉制御を行うにあたって、状況に応じたきめの細かい処理を行うことができ、人の判断を介入させる余地を残すこともできる。
【0099】
また、加熱装置20は、消火手段70を備え、この消火手段70は、制御手段90の状況判断結果に基づく制御信号により動作制御されるので、ガスこんろ30で発生した火災の消火を行うにあたって、前述したガス栓62の開閉制御の場合と同様に、状況に応じたきめの細かい処理を行うことができる。
【0100】
そして、このような消火手段70を備えていることから、ガス栓62を閉じて火災の拡大防止を図る、あるいは消極的に消火を行うというだけではなく、消火剤を噴射するという積極的な消火処理を行うことができ、装置の安全管理をより一層向上させることができる。
【0101】
さらに、加熱装置20は、手動操作により消火手段70を動作させる消火指示用スイッチ77を備えているので、制御手段90からの制御信号により自動消火を行うだけではなく、調理人等の指示により消火を行うこともできる。
【0102】
また、加熱装置20は、報知手段80を備え、この報知手段80は、制御手段90の状況判断結果に基づく制御信号により避難勧告を含む状況報知を行うので、各状況に応じた適切な報知を行うことができる。
【0103】
そして、報知手段80は、音声出力機器81と画面表示機器82とを備えて構成されているので、聴覚および視覚の両面において調理人等に状況報知を行うことができるため、例えば、調理人等が視覚障害を持つ者であったり、難聴者である場合にも、有効に機能を発揮することができる。
【0104】
また、制御手段90による加熱装置20の制御においては、人検出手段50により人がいなくなったことを検出した後(図3のステップS121)、この状態のままで温度検出手段40により所定時間経過しても所定温度以上を検出している場合に(ステップS122,S123)、ガス栓62の閉操作を行うようになっているので(ステップS124)、ガスこんろ30の近傍に人がいない場合にのみガス栓62の閉操作を自動的に行い、人がいる場合には、人の判断を優先させた処理を行うことができる(ステップS130)。
【0105】
そして、ガス栓62の閉操作を行った後(図3のステップS124)、さらに温度検出手段40により所定時間経過しても所定温度以上を検出している場合に(図5のステップS150,S151)、消火手段70での消火剤噴射による自動消火を行うようになっているので(ステップS156)、ガス栓62の閉操作を行っても火災が消火されない場合にのみ、消火手段70による積極的な自動消火が行われるため、不必要な消火処理の実行を回避することができる。
【0106】
さらに、このような消火手段70による自動消火(ステップS156)を行う際に、人検出手段50により人がいるか否かを確認し(ステップS152)、人がいると判断した場合には、制御手段90から報知手段80に制御信号を送って避難勧告報知を行った後に消火を行い(ステップS153)、人がいないと判断した場合には、直ぐに消火を行うようにしているので、人がいれば、消火処理を行う前に避難勧告に従ってガスこんろ30の近傍を離れることができるため、消火手段70から噴射された消火剤を人が被ったりする等の不都合を回避することができる。
【0107】
また、制御手段90による加熱装置20の制御においては、人検出手段50により人がいないことを検出している場合には(図4のステップS107)、ガス放出口31,32での加熱処理開始のための点火を阻止する処理を行うようになっているので、たとえ点火指示があったとしても(ステップS106)、人がいなければ点火されないため、火災発生の未然防止を図ることができる。
【0108】
さらに、制御手段90による加熱装置20の制御においては、図3〜図5の主制御と並列的に図7の異常検出制御を行うので、人検出手段50の故障を早期に発見することができ、結果として火災発生の未然防止をより一層確実に図ることができる。
【0109】
そして、制御手段90による加熱装置20の制御においては、人検出手段50により人がいないことを検出し(図3のステップS121)、かつ、温度検出手段40により所定温度以下を検出した場合(ステップS144)であって、ガスの供給が行われているときには、制御手段90からガス栓62に制御信号を送ってガス栓62の閉操作によりガスの供給を遮断するとともに(ステップS141)、制御手段90から報知手段80に制御信号を送ってこの状況の報知を行うようになっているので(ステップS142)、不必要なガスの供給を回避することができるうえ、安全上からも好ましい状態にすることができる。
【0110】
また、加熱装置20は、各部の動力源である電池41,53,54,63,74,83,84の残量を検出する残量検出手段42,55,56,64,75,85,86および消火手段70の容器72内の消火剤の残量を検出する残量検出手段76を備え、これらの各検出信号は、制御手段90に入力されるようになっているので、これらの各残量を考慮した制御(図4の残量少時の点火阻止処理および図6の残量確認制御)を行うことができる。
【0111】
従って、加熱装置20の主要な要素が、電池という容量の有限な動力源を使用している場合において、その動力源が完全に消費されてしまう前に、残量が少なくなった事実を捉えることができるため、動力源の枯渇による加熱装置20の異常動作や機能停止という事態を回避することができ、結果として火災発生の未然防止等をより一層確実に図ることができる。また、消火手段70を動作させる段階になって必要な量の消火剤が無い等の不都合を回避できる。
【0112】
なお、本発明は前記実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲内での変形等は本発明に含まれるものである。
【0113】
すなわち、前記実施形態では、温度検出手段40は、フード5の内側の面に設けられていたが、このような設置位置に限定されるものではなく、例えば、ガスこんろ30の近傍の厨房2の壁面に設けるようにしてもよく、あるいはガスこんろ30に直接に設けるようにしてもよい。
【0114】
また、前記実施形態では、温度検出手段40、人検出手段50の発光部51および受光部52、ガス栓62、消火手段70の開栓装置73、並びに報知手段80の音声出力機器81および画面表示機器82は、動力源として容量の有限な電池41,53,54,63,74,83,84を用いているが、これらの各部の動力源は、必ずしも電池である必要はなく、例えば電源コンセント等から動力を確保するようにしてもよい。
【0115】
さらに、火災発生時等の非常時には、電源コンセントからの確保が困難なことも想定されるため、電源コンセントおよびバックアップ用の電池の両方から確保可能な構成としておいてもよい。なお、このように両方から確保可能な構成とした場合においても、前記実施形態の如く、電池の残量を考慮した制御を行うようにしておくことが好ましい。
【0116】
また、前記実施形態では、供給遮断機構を形成するガス栓62により、本発明の供給量調整手段が構成されていたが、本発明の供給量調整手段は、このような供給を完全に遮断してしまうオン、オフ式の供給遮断機構に限定されるものではなく、例えば、電磁弁等を用いて弁開度を自在に若しくは段階的に調整できるようにしたものでもよく、要するに、通常の使用状態から供給量を減少させることができるものであればよい。
【0117】
さらに、前記実施形態では、人検出手段50は、発光部51および受光部52により構成され、赤外線等の光線Kの通過/遮断を捉えて人がいるか否かを検出していたが、本発明の人検出手段は、このような構成のものに限定されるものではなく、例えば、撮像装置等を用いて画像の変化を検出するようにしたものでもよく、あるいは床面に設けられて人の体重を検出するもの等としてもよい。
【0118】
そして、撮像装置等を用いた場合には、人がいるか否かをより高い精度で検出することができることから、前記実施形態の場合に比べ、より確実な制御を行うことができるので好ましい。つまり、前記実施形態の場合には、人以外の動体(移動可能な静的物体も含む。)が検出されてしまうおそれ、例えば、検出範囲内にワゴン等を移動させて調理を行う場合や犬や猫等のペットがたまたま検出範囲内に居合わせた場合等には、誤って人がいるものと判断されてしまうおそれがあるが、このような事態を回避することができる。また、人の体重を検出するようにした場合でも、重量設定を調整することで、人がいるか否かをより高い精度で検出することができる。
【0119】
なお、前記実施形態のように赤外線等の光線を用いた検出を行う場合でも、光線の方向や高さを調整したり、光線の本数を複数とし、さらにその間隔を適宜に調整するなどすれば、高い精度での人検出が可能となるので、人以外の動体が検出範囲内に進入しないように調理人等が注意を払ったり、強制的に進入を防ぐ措置を採る必要はなくなる。
【0120】
さらに、前記実施形態では、人検出手段50による人検出状態が24時間継続している場合には、人検出手段50に異常が生じたものと判断するようになっていたが(図7参照)、例えば、撮像装置等を用いた検出の如く、人がいるか否かのみならず他の物体も含めて検出し、それらの区別をもつけることができるようにしておけば、加熱部の近傍に「物体が置きっぱなしになっている」旨の報知等を行うこともできる。
【0121】
また、前記実施形態では、供給量調整手段の一態様である供給遮断機構を形成するガス栓62および消火手段70の両方を備えた構成となっていたが、いずれかを省略した構成としてもよい。しかし、前記実施形態のように両方備えた構成としておくことが好ましく、そうすることで選択的あるいは段階的な制御が可能となり、より一層状況に応じた適切な制御を行うことができる。
【0122】
さらに、前記実施形態では、ステップS152で、人がいないと判断した場合には、報知を行うことなく直ぐに消火剤噴射(ステップS156)を行うようになっていたが(図5参照)、人がいないと判断した場合においても、人検出手段の検出範囲外に人がおり、かつ、そのような人にも火災の影響若しくは消火剤噴射の影響が及ぶこともあり得るため、必要に応じて避難勧告等の報知を行ってから、若しくは順序を問わず略同時に消火剤噴射を行うようにしてもよい。
【0123】
そして、前記実施形態では、加熱装置20は、ガスこんろ30を本体とした装置とされていたが、本発明の加熱装置は、ガスこんろに限定されるものではなく、例えば、石油こんろ、電熱器、ガスストーブ、焼却炉等、主として調理人や居住者その他の人が近傍にいることを前提として用いられる加熱装置であれば、いずれの装置にも用いることができる。
【0124】
【発明の効果】
以上に述べたように本発明によれば、人検出手段および温度検出手段の各検出信号に基づき状況判断を行って制御手段により供給量調整手段や消火手段を制御するので、従来の加熱装置と同様に火災発生の未然防止や万一火災が発生した場合の拡大防止を図ることができることに加え、各状況下において、その状況に応じたきめの細かい処理を行うことができ、さらに人の判断を介入させる余地を残した処理を行うことができるという効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態の加熱装置が設置された建物の一部の概略断面図。
【図2】前記実施形態の制御手段の詳細構成図。
【図3】前記実施形態の制御手段による加熱装置の制御のうち主制御を示す第一のフローチャートの図。
【図4】前記実施形態の制御手段による加熱装置の制御のうち主制御を示す第二のフローチャートの図。
【図5】前記実施形態の制御手段による加熱装置の制御のうち主制御を示す第三のフローチャートの図。
【図6】前記実施形態の制御手段による加熱装置の制御のうち残量確認制御を示すフローチャートの図。
【図7】前記実施形態の制御手段による加熱装置の制御のうち異常検出制御を示すフローチャートの図。
【符号の説明】
4 加熱対象である鍋
20 加熱装置
30 加熱装置の本体を形成するガスこんろ
31,32 加熱部であるガス放出口
40 温度検出手段
50 人検出手段
51 人検出手段を構成する発光部
52 人検出手段を構成する受光部
60 加熱用媒体であるガスを供給する加熱用媒体供給源であるガスボンベ
62 供給量調整手段の一態様である供給遮断機構を形成するガス栓
70 消火手段
80 報知手段
81 報知手段を構成する音声出力機器
82 報知手段を構成する画面表示機器
41,53,54,63,74,83,84 有限容量式動力源である電池
90 制御手段

Claims (1)

  1. 加熱対象に熱を加える加熱部と、この加熱部に加熱用媒体を供給する加熱用媒体供給源と、この加熱用媒体供給源と前記加熱部との間に設けられて前記加熱用媒体供給源から前記加熱部への加熱用媒体の供給量を調整する供給量調整手段と、前記加熱部の近傍に設けられてこの近傍に人がいるか否かを検出する人検出手段と、前記加熱部の温度を検出する温度検出手段と、前記人検出手段および前記温度検出手段の各検出信号に基づき状況判断を行って前記供給量調整手段の減調整制御を行う制御手段とを備えた加熱装置の制御方法であって、
    前記人検出手段により人がいないことを検出し、かつ、前記温度検出手段により所定温度以下を検出した場合であって、前記加熱用媒体供給源から前記加熱部への加熱用媒体の供給が行われているときには、前記制御手段から報知手段に制御信号を送ってこの状況の報知を行う処理および/または前記制御手段から前記供給量調整手段に制御信号を送って加熱用媒体の供給量を減調整する処理を行うことを特徴とする加熱装置の制御方法。
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