JP3919877B2 - 表示制御回路及び画像表示装置並びにそれを備えた電子機器 - Google Patents

表示制御回路及び画像表示装置並びにそれを備えた電子機器 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、マイクロプロセッシングユニット(MPU)により表示データが転送され、液晶表示部等の表示部に表示データを表示制御する表示制御回路並びにそれを用いた画像表示装置及び電子機器に関する。
【0002】
【背景技術及び発明が解決しようとする課題】
従来より、この種の液晶表示装置において、MPU側から表示データをLCDモジュール(LCDパネル)、走査電極駆動回路(Yドライバ)、信号電極駆動回路(Xドライバ)等へ転送する方式として、マトリックス型液晶表示素子モジュール・コントローラ(以下モジュールコントローラと言う)を用いる方式と、RAM(ランダムアクセスメモリ)内蔵型Xドライバを用いる方式と、に大別できる。
【0003】
前者の方式は、CRTを用いた表示装置と同様、システムバスに繋がるモジュールコントローラが表示データを記憶しているビデオRAM(VRAM)から表示データを読出し、これをLCDモジュールに対し高周波のクロックで転送して表示リフレッシュ動作を行うものである。
【0004】
後者の方式は、Xドライバ内に内蔵RAM(フレームメモリ)を持ち、MPUがデータバス、コントロールバス又はアドレスバスを介して表示タイミングと無関係に直接内蔵RAMにアクセスし、1フレーム分の表示データを内蔵RAMに転送し、RAM内の表示データを変更し、Xドライバ内で所要の制御信号を生成して、内蔵RAMから表示データを順次読出し、表示リフレッシュ動作を行うものである。
【0005】
また、前者の方式の変形例として、MPUとドライバとの間のMPU側にフレームバッファを持つ場合が考えられる。この場合、フレームバッファからLCDドライバへデータを転送する際に、LCDドライバ側の動作クロックに基づいて転送させていた。
【0006】
しかしながら、表示リフレッシュ動作には、前者の方式あってはVRAMに対して、後者の方式にあっては内蔵RAMに対して、前者の変形の方式にあっては、フレームバッファに対して、LCDからのアクセスとMPU側からのアクセスとが競合する。
【0007】
この点について詳述すると、図21(C)に示すように、RAMが1ポートの場合に、MPU側のポートの接続とLCD側のポートの接続とをスイッチを用いて時分割に切換る。ここで、図21(A)のT期間のように、LCDアクセスとMPUアクセスとが競合した場合には、いずれかのアクセスを優先的に処理するいわゆる調が必要となる。
【0008】
具体的には、例えば前者の方式の変形例の場合を例に採ると、図21(B)に示すように、MPUアクセスは、MPU側にて設定された動作周波数(例えばt1=500ns)を用い、期間t1の間に一ライン分のRAMへの書込がなされる。RAMからLCD側へデータを読出して、データ転送を行う場合は、LCD側にて設定された動作周波数(例えばt2=66.6μs)に基づいたクロックを用い、一ライン分読み出す。そして、最初のMPUアクセス終了後、期間t3の間隔をおいてLCDアクセスを実施し、LCDへのデータ転送が期間t2にて行われ、データ転送処理が完了するまで待って、次のMPUアクセスを実施する。この期間t3は、上記動作周波数の相違により生じるものである。また、MPUのアクセスがある場合とは、表示画面上のスクロール又は新たな情報が更新される場合等を言う。
【0009】
このような上記時分割駆動の場合には、MPUアクセス終了後、次のMPUアクセスを実施するまでに、t2+t3のかなり多くの時間がかかる。特に、1フィールド期間ともなると、その期間は膨大となり、更新が遅れ表示処理を高速化できないという課題がある。
【0010】
また、このような処理では、MPU処理能力に制約が付くと共に、MPUの性能(高周波数化)が向上すると、LCDの動作クロックとの格差(上記時間t2+t3)が増大し、MPUの処理能力を低下させてしまう。しかも、MPUの性能が向上しても、処理速度等の表示性能が変わらず、MPUの高性能化に追従できない。さらに、上記のように処理時間が長くなるため、消費電力が大きくなるという問題点がある。
【0011】
一方、上記いずれの方式であっても、MLS駆動等では、PCの場合と表示マッピングが違うため、VRAM内のアドレス空間とRAMのアドレス空間とが異なるマッピング状態にあり、RAM構造が、図20に示すように、MPUからのW/Rの方向とLCD側へリードするR方向とが同じであると、メモリセルの選択効率が悪く、時間がかかると共に、消費電力が大きくなる。
【0012】
また、内蔵RAMドライバをICチップとして構成する場合、表示パネルの大型化と共に横方向にチップが長くなる為、内蔵RAMの構成上、B、/Bのライン構成が複雑になり、アクセス、動作速度が遅くなる問題点がある。さらに、高耐圧に形成しなければならず、自ずとデバイス構造においてチャネル長の長い構造となるため、高電圧駆動となり消費電力が大きくなる。加えて、単純なLOGIC ICと異なり周辺回路もIC中に組み込まれていることから、低電圧対応の最新のメモリを該IC内に組み込むことができず、高速化に限界があった。
【0013】
本発明は、上記した技術の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、表示データの転送方式を改善し、低消費電力でありながら、動作速度、アクセススピードの高速化を図ることのできる表示制御回路及び画像表示装置並びにそれを備えた電子機器を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】
請求項1に記載の発明に係る表示制御回路は、マイクロプロセッシングユニットとの間で表示データが入出力され、表示部に表示データを表示するための制御をする表示制御回路であって、前記マイクロプロセッシングユニット側からの前記表示データがリードライトされる第1の記憶手段と、前記第1の記憶手段よりリードされた前記表示データがライトされ、ライトされた前記表示データが前記表示部へ向けてリードされる第2の記憶手段と、前記第2の記憶手段を含み、前記第2の記憶手段のリードライト制御及び前記表示データを前記表示部に表示するための駆動制御をする駆動手段と、前記マイクロプロセッシングユニットからのコマンドに基づいて、前記マイクロプロセッシングユニット側からの前記表示データを前記第1の記憶手段へ向けてライト制御し、前記第1の記憶手段の表示データを前記第2の記憶手段へ向けてリード制御する制御手段と、を有し、前記制御手段は、前記マイクロプロセッシングユニットから前記第1の記憶手段へのアクセスが要求される第1の期間に、前記第1の記憶手段に前記表示データをライトする第1のモードと、前記アクセスが要求されなかった時であって前記第1の記憶手段内の前記表示データがリードされる第2の期間中に、前記第1の記憶手段から前記第2の記憶手段への前記表示データの転送を行う第2のモードと、のいずれかのモードに切換選択する選択手段を有することを特徴とする。
【0015】
請求項1に記載の発明によれば、制御手段は、第1の期間において、表示部を更新させる場合等のマイクロプロセッシングユニット(以下MPUという)のアクセス要求をすべて実施し、この期間内で表示データを例えば1フレーム分すべて第1の記憶手段へ記憶させてしまう。その後、選択手段の切換により、前記アクセス要求がなされた第1の期間の後の第2の期間例えば1フレーム期間内で、第1の記憶手段にライトされた表示データを全て駆動手段へ転送させることができる。このため、従来のような、スイッチングを1回のアクセス要求毎に切換る調停作業が一切不要となる。
【0016】
また、従来のように例えば第2の記憶手段が1ポートの入出力ポートの場合であって、MPUからのアクセスとLCDからのアクセスとが競合するケースは一切存在しなくなる。
【0017】
さらに、従来のような待ち時間もなくなることから、処理速度が大幅に向上し、消費電力も大幅に低減できる。この時、第1の記憶手段のリード・ライトは、MPUのクロックに基づいて行われ、従来のような表示部側への転送にも表示部側のクロックを用いていないので、従来のようなアクセスの遅延を低減して、MPUの処理の高速化を確保できる。従って、MPUの高速化に伴い、MPUの動作速度が変化しても使用可能となる。
【0018】
また、いわゆるフレームバッファとして機能する第1の記憶手段が駆動手段と独立して形成されるので、第1の記憶手段の構成は、例えばLOGIC ICのみで形成できる。このため、第2の記憶手段より高速化を図ることができ、例えば第1の記憶手段を外付けの増設用のRAMを用いたとするならば、最新の高速、低電圧化が図られたメモリを用いることができ、LOGIC ICの世代交代に伴い、第1の記憶手段として使用可能となる。
【0019】
請求項2に記載の発明に係る表示制御回路は、請求項1において、前記制御手段の前記第2のモードは、前記マイクロプロセッシングユニットから出力されて前記表示データの転送を開始させる転送開始命令に基づいて開始されることを特徴とする。
【0020】
請求項2に記載の発明によれば、転送制御手段をMPUの命令に基づいて制御することで、MPU対応の表示制御回路が提供でき、表示部の動作クロックに拘わらずデータ更新のデータ転送ができる。
【0021】
請求項3に記載の発明に係る表示制御回路は、請求項2において、前記制御手段は、前記転送開始命令を受領するフラグレジスタと、前記転送開始命令による前記フラグレジスタの出力に基づいて、前記第1の記憶手段のアドレスを指定するアドレス指定信号を出力し、前記選択手段を前記第2のモードに設定して、前記第1の記憶手段より前記表示データをリードしてデータ転送する転送制御手段と、を有することを特徴とする。
【0022】
請求項3に記載の発明によれば、表示データの転送を制御する転送制御手段は、MPUの転送開始命令に応じて、アクティブ動作を行い、選択手段を第2のモードに切換ることができる。そして、アドレス指定信号を出力することで、第1のモード時に、第1の記憶手段へMPUから供給されるアドレスは停止され、アドレス選択をMPUの制御に基づいて、容易にかつ高速に行うことができる。
【0023】
請求項4に記載の発明に係る表示制御回路は、請求項2又は請求項3において、前記制御手段は、前記表示部への表示走査を一フレーム毎に開始せしめるフレームスタート信号を生成する信号生成手段を有し、前記第2のモードは、前記転送開始命令及び前記フレームスタート信号に基づいて開始されることを特徴とする。
【0024】
請求項4に記載の発明によれば、第2のモードの開始は、MPUの転送開始命令にて行われるが、これに加えてフレームスタート信号を基準として第2モードの開始を行うことで、少なくともフレーム単位で定期的に第2の記憶手段へのデータ転送を行うことができ、更新等の遅延を防止している。尚、通常、更新に伴い転送されるデータ量は、1フレーム期間内で充分に転送できるデータ量であることから、第2の期間として1フレームを設定することが好ましい。
【0025】
請求項5に記載の発明に係る表示制御回路は、請求項4において、前記制御手段は、前記転送開始命令を出力させるために周期的に生成される割込信号を、前記マイクロプロセッシングユニットに向けて出力する割込信号出力手段を有することを特徴とする。
【0026】
請求項5に記載の発明によれば、第1のモードから第2のモードに切換る前に、割込信号をMPUに向けて送信し、これを受けたMPUは転送開始命令を制御手段へ向け送る。命令を受取ると、制御手段は、選択手段を第2のモードに切換る。
【0027】
このように、第1のモードから第2のモードへの切換を、周期的に発振される制御信号に基づいたクロックで生成された割込信号を用いて行うことで、万が一、制御手段が第1の記憶手段のライト制御を実行せしめている場合でも、強制的にデータ転送に切換ることができる。尚、この割込信号の基準となる基準クロックは、データ転送用の高周波の発振手段等を用いる必要はなく、フレーム信号等を生成する低周波の発振手段で足りる。
【0028】
請求項6に記載の発明に係る表示制御回路は、請求項5において、前記割込信号出力手段の前記割込信号は、前記フレームスタート信号に基づいて出力されることを特徴とする。
【0029】
請求項6に記載の発明よれば、割込信号をフレームスタート信号を基準として生成することで、各フレーム単位で第1の記憶手段に書き込まれた表示データを、好適タイミングで駆動手段に内蔵された第2の記憶手段にデータ転送できる。
【0030】
こうすると、MPUアクセス終了後の、1フレーム期間を利用し、表示データを転送することで、表示部の表示画面の更新が遅れずに表示できる。
【0031】
請求項7及び請求項8に記載の発明は、請求項1乃至6のいずれかに記載の表示制御回路を用いた画像表示装置及び電子機器を定義している。
【0033】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を液晶表示装置に適用した実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0034】
[実施の形態1]
(システムの全体構成)
図1は、液晶表示パネル及びその表示制御回路を含む液晶表示装置を示している。本例の液晶表示装置は、大別してマイクロコンピュータ1と表示制御回路2よりなる。表示制御回路2は、外付けRAM18(第1の記憶手段)、制御手段(モジュールコントローラ)20、信号線ドライバ40及び走査線ドライバ50(駆動手段)、液晶表示パネル60(表示部)、電源回路80及び発振用外付け回路70よりなる。尚、駆動手段及び液晶表示パネルとをLCDモジュールとしても良い。
【0035】
また、各ドライバ40、50は、液晶表示パネル60のMLS駆動のための専用のICを一又は複数配設して構成され、液晶表示パネル60が搭載される電子機器に内蔵されるマイクロコンピュータ1と接続されて使用される。このマイクロコンピュータ1も半導体集積回路化されている。
【0036】
図1において、マイクロコンピュータ1は、プログラムされた8ビットのMPU(マイクロプロセッシングユニット)10と、データが転送されるデータバス10Aと、アドレス又は制御信号が転送されるアドレスバス10Bと、MPU10のワーキングメモリであってプログラム命令が格納されるシステムメモリ11及びROM14と、システムメモリ11と同一のアドレス空間に表示データを格納するビデオRAM(VRAM)12と、データ及び音声情報等を記憶する補助記憶装置13等を有する。尚、システムメモリ11、VRAM12、補助記憶装置13、ROM14をまとめて、又はいずれかを第3の記憶手段として良い。
【0037】
図1の液晶表示装置は、このマイクロコンピュータに加え、データバス10A及びアドレスバス10Bに繋がる制御手段20と、制御手段20により表示制御される液晶表示パネル60と、液晶表示パネル60の複数の走査電極Y1〜Ymを選択する走査線ドライバ50と、液晶表示パネル60の複数の信号電極X1〜Xnに表示データを供給する信号線ドライバ40とを有する。尚、データバス10Aには、通信制御装置や他の表示装置等の周辺装置を必要に応じて接続できる。
【0038】
システムメモリ11(第3の記憶手段)は、MPU10と表示制御回路との間を接続するデータバス10Aに接続されて、MPU10を動作させるプログラム命令が格納される。尚、MPU10は、スクロール動作等の表示画面全体の更新時には、アドレスの連続性を確保する為、アドレス対応付けの処理を高速で行う。この時、図4(B)に示すように、MPU10の内部メモリ空間上のアドレスは、最上位ビットにシステムメモリ11に対応するアドレスが指定され、中位ビットにRAM18及び内蔵RAM100(後述)に対応するアドレスが指定され、最下位ビットにROM14に対応するアドレスが指定される。
【0039】
また、液晶表示パネル60上には、例えば、電磁式の入力用タッチセンサ16が設けられており、MPU10は、タッチセンサコントロール回路15を介してタッチ検出ができる。このタッチ検出は、液晶に電圧が印加されないブランク期間に、高精度に行える。
【0040】
各ドライバ40、50は、液晶表示パネル60の大きさに応じてXY各々一又は複数例えば2個形成され、表示データを表示部に表示駆動制御し、その内部には第2の記憶手段としての表示データRAM100(フレームバッファ)が内蔵されている。表示データRAM100は、リードされた表示部の少なくとも一部に対応する表示データを、フレーム信号YD等に基づいて、リードライトされる。
【0041】
また、表示データLDnは、シフトクロックXSCLにより順次信号線ドライバ40に転送され、この表示データを一旦内蔵の表示データRAM100に書込む。この表示データRAM100から一又は複数走査ライン分の表示データを同時に読出して表示動作が行われる。このため、表示変化がない場合、信号線ドライバ40に新たに表示データを転送しなくても、内蔵RAMから表示データを読出すことで表示リフレッシュが行え、低消費電力となる。
【0042】
さらに、制御手段20の外部には、第1の記憶手段としてのRAM18(SRAM)が接続されている。尚、RAM18は、その構成上、表示データRAM100よりも動作速度が高速になるよう通常のLOGIC ICにて構成される。すなわち、外付のRAMである為、低消費電力化、高速化された最新のRAMを取付けることができる。
【0043】
RAM18は、MPU10からのコマンドに従って、表示データがMPU10からアクセス要求される第1の期間(図8のT1 )にライトされ、第1の期間直後に生成するフレーム信号YDの少なくとも1フレームの第2の期間(図8のT2 )内にリードされる。
【0044】
RAM18にMPU10からの表示データが記憶される場合、MPU10からの更新命令(ライト開始命令)に基づいて、制御手段20は、RAM18へ向けてアドレスを指定するようアドレッシングを行う。表示データRAM100にRAM18からの表示データが記憶される場合、MPU10からの転送開始命令に基づいて、制御手段20は、表示データRAM100へデータ転送を行う。
【0045】
このように本例装置では、RAM18へのリード制御を、MPU10の動作に依存して行うことができる。しかも、MPU10の性能例えば高周波数化して動作速度の高速化が図られたとしても、その性能を制限することなく追従させて、液晶表示パネル60の駆動をMPU10の性能に拘わらず駆動できる。
【0046】
ここで、各ドライバ内蔵の表示データRAM100は、高耐圧化にて形成されるため動作速度はやや遅くなる。しかし、本例では、外部のRAM18を用い、これにいわゆるフレームバッファとしての機能を持たせ、表示データRAM100自体は、MLS駆動のための分散計算等に用いることができる。そして、MPU10側からRAM18のメモリ上のアドレス空間を見た場合、MPU内のアドレス空間の中に組み込まれて、完全にMPUに従属させることができ、フレームバッファが完全にSRAMにように見える。このため、ドライバのクロックを用いず、LCDアクセスとMPUアクセスとが競合することなくライト及びデータ転送を行うことができる。
【0047】
尚、本例のRAM18は、図7に示すように、MPUアクセスのメモリセルの選択順序(W/Rの方向)と、LCDアクセスのメモリセルの選択順序(リードR方向)とが90度異なる方向にある為、MLS駆動における選択での、表示マッピングを変更する場合において、好都合となる。
【0048】
乃ち、MLS駆動では、図20に示す従来装置では、MPUアクセスで選択される順序(R/W方向)と、LCDアクセスで選択される順序(リードR方向)とが同じであった。このため、MLS駆動では、図20では、ライトされたA1、A2、A3・・のメモリセルを、リード時にA1、B1、C1・・のように選択する必要があり、このために、A1、A2、A3・・を走査してA1を選択し、B1、B2、B3・・を走査してB1を選択し、という具合に、1ライン毎にメモリセル選択位置まで走査を待ねばならず、大幅な処理時間がかかっていた。
【0049】
これに対し、本例では、R/W方向と、R方向とが異なる方向にあることから、図7に示すA1、B1、C1・・でライトされたメモリセルを、A1、A2、A3・・のように効率良く選択でき、処理速度の向上及び消費電力の低減が図れる。
【0050】
液晶表示パネル60は、例えば320×240の画素を備え、320本の信号線と240本の走査線との交差によって形成される画素位置には、例えばスッチング素子と液晶とが直列に接続されて画素が形成される。尚、液晶表示パネル60は、画素位置の各液晶層に例えばTFT等の3端子型スイッチング素子、又はMIM等の2端子型スイッチング素子を接続したアクティブマトリックス型でも、単純マトリックス型でもよい。
【0051】
信号線ドライバ40は、320本の信号線にデータ信号を供給するもので、第1、第2の信号線ドライブIC42、44を有する。第1の信号線ドライブIC42は1〜160本目の信号線に、第2の信号線ドライブIC44は161〜320本目の信号線に、データ信号を供給する。尚、最大で4つの信号線ドライブICがカスケード接続可能であり、最大で640本の信号線を駆動できる。
【0052】
第1,第2の信号線ドライブIC42,44は共に同一の構成を有する。カスケード接続可能な最大4つの信号線ドライブICを第1段〜第4段にて使い分けるために、各ICにLR0,LR1の2つの外部端子を設け、各外部端子の印加電位の組合せを異ならせている。第1段目の第1の信号線ドライブIC42を、LR0=LR1=L、第2段目の第2の信号線ドライブIC44を、LR0=L、LR1=Hに設定する。図1では示していないが、第3段目の信号線ドライブICは、LR0=H、LR1=Lに、第4段目の信号線ドライブICは、LR0=LR1=Hに設定される。
【0053】
走査線ドライバ(Yドライバ)50は、240本の走査線に走査信号を供給するもので、第1、第2の走査線ドライブIC52、54を有する。第1の走査線ドライブIC52は1〜120本目の走査線に、第2の走査線ドライブIC54は121〜240本目の走査線に走査信号を供給する。尚、図1中、走査線ドライバ50,信号線ドライバ40は、各々同じ機能をもつ複数のICをカスケード接続して構成しているが、一つのICとして構成しても良い。複数のICをカスケード接続して一つのドライバとする場合、各ICの表示データRAMのメモリ容量は、1個のICが担当する表示領域分の容量であり、信号線駆動電圧は、一つのICが担当する表示領域の信号線についての駆動電圧となる。これら信号線ドライバ40及び走査線ドライバ50には、電源回路80より電力が供給され、制御手段20からの表示データLDnが供給される。
【0054】
(制御手段の説明)
マルチライン駆動法を採用し、外部接続RAM18へのライト及び内蔵RAM100へのデータ転送を適宜切換ることができる制御手段の構成について、図2を用い説明する。図2は、制御手段の概略を示すブロック図である。
【0055】
制御手段20は、MPU10からのコマンドに基づいて、RAM18のリードライトを制御する機能を有し、32kHz〜512kHz程度の振動子を持ち低周波クロックを常時発振する低周波発振手段21と、その低周波クロックを基に、信号線ドライバ40に必要な走査スタート信号(フレーム開始信号)YD、転送表示データの直並列変換用のラインラッチ信号(ラッチパルス)LP、液晶交流化信号FR等のタイミング制御信号を生成する信号生成手段23と、低周波クロックに位相同期する高周波クロックを作成する高周波発振手段22と、MPUと10の間の情報の授受を行うインターフェース回路26と、MPU10がVRAM12のうち信号線ドライバ40のRAM100の該当領域に表示データの変更を加えた時、MPU10によって転送指示フラグが立つフラグレジスタ27と、高速のクロックXSCLを専用バスに出力して、フラグレジスタ27に当該フラグアドレス信号及びフラグリセット信号を送り、VRAM12内の書換えアドレスの表示データをバス10Aを介して読出データとして取込み、読出データをシフトクロックXSCLを用いてデータバスのビット数又はフォーマットに変換して得られた表示データLDn及びシフトクロックXSCLをデータバスを介して信号線ドライバ40へ転送する制御部24(転送制御手段)と、選択手段25と、割込信号出力手段28とを有する。
【0056】
制御手段20は、MPU10からのアクセス要求を受けると、VRAM12からシステムバス10Aを介して、アクセス要求分例えば1フレーム分の表示データを、RAM18に送る。
【0057】
信号生成手段23は、MPU10からの表示部の表示データを更新する更新命令に基づいて、各種制御信号YD等を生成する機能を有し、低周波クロックを基に1フレーム期間内にN例えば240発のラッチパルス(ラインラッチ信号)LPを生成する分周器と、ラッチパルスLPを計数して走査電極の順番(行アドレス)を指定するための行アドレス信号、フレーム開始信号YD等を生成する垂直カウンタ23−1と、フレーム開始信号YD及び垂直カウンタのカウント値に基づき、液晶交流化信号FRを生成するフレームカウンタ23−2を有している。また、信号生成手段23より、該当する信号線の駆動出力を電圧レベルVcに固定し、表示オフモードの画面に制御する表示制御信号を出力しても良い。尚、電源回路80、信号線ドライバ40、走査線ドライバ50に所定の電圧も供給する。
【0058】
インタフェース回路26に入力されたMPU10からの更新命令、転送開始命令等は、コマンドデコーダ(コマンド解読回路)で解読され、その内容や必要な制御データ等が制御部24に送られる。
【0059】
制御部24(転送制御手段)は、制御データ例えばイネーブル信号等に基づいて、RAM18のアドレス指定信号を出力し、選択手段25を第1のモードに設定制御し、転送開始命令に基づいて、RAM18へライトする表示データを入力し、RAM18より表示データをリードしてデータ転送する。
【0060】
選択手段25は、MPU10のアクセス要求に応じて常時MPUからのコマンドに従って、第1の期間(図8T1 )中に、MPU10側からRAM18へ表示データをライトする第1のモードと、第1の期間の後の第2の期間中(図8T2 )に、RAM18から表示データRAM100への表示データの転送を行う第2のモードと、のいずれかのモードに切換選択する機能を有する。そして、MPU10のアクセスに応じて表示データを一時的にライトし、ライト後の1フレーム期間を利用してデータ転送を行う。
【0061】
フラグレジスタ27は、第1のモード終了直前に第2のモードを開始させるMPU10のコマンドの受領を許容する。また、MPU10からのライト開始命令に基づいて、イネーブル信号を出力する。
【0062】
割込信号出力手段28は、表示データのRAM18へのライト終了直前に、MPU10から出力され、RAM18から表示データRAM100への表示データの転送を開始させる転送開始命令を、出力させる割込信号を、制御信号に基づいてMPU10に向けて生成出力する。MPU10は、割込を受けた時点で転送命令を送る。また、データ転送に際し、バスホールダを適宜に用いて転送タイミングを微調整することができる。このため、MPU10は、内部と外部を特に意識することなく表示データの転送開始命令を出すことができる。
【0063】
尚、本例では、図示しない出力制御手段を有しても良い。出力制御手段は、第2のモードがnフレーム期間を要する場合、MPU10のクロックタイマーに基づいて、少なくとも2フレーム期間終了前毎に、n番目のフレーム期間中でのデータ転送を終了させ、MPU10からの更新命令を出力させるように制御する。これにより、万が一、更新命令があったにも拘わらず、何フレームもデータ転送(第2のモード)状態であった場合には、出力制御手段によりMPUより更新命令を出させて、RAM18へのライト動作を行うことができる。
【0064】
次に制御手段20の動作について図2、図8〜図10を用いて説明する。
【0065】
制御手段20のうち、低周波発振手段21及び信号発生手段43は常時動作しているが、高周波発振手段22は、データ転送時に間欠動作する。低周波発振手段21は、低周波クロックを常時出力し、信号発生手段23の分周器は、低周波クロックを所定の分周比で分周してラッチパルスLPを生成する。ラッチパルスLPは、1水平期間でN回発生し、32〜80kHz程度である。尚、垂直カウンタ23−1は、ラッチパルスLPを計数して行アドレス信号及びフレーム開始信号YDを生成し、フレームカウンタ23−2は、フレーム開始信号YDを計数して液晶交流化信号FR等を作成する。クロックXSCLは、高周波クロックであり、制御部24からの表示データの読込及び転送に利用される。MPUアクセスは、500nSであり、2MHzのアクセス周波数とする。
【0066】
MPU10がVRAM12の表示データをリフレッシュ動作時に全体的に変更する時や、フレーム間引き方式で階調表示する際に部分的に変更する時は、MPU10から更新命令(ライト開始命令)が入力され、MPU10は、随時データバス10A及びアドレスバス10Bを介してアドレス信号及び表示データをRAM18にライトする。この時、選択手段25は第1のモードに設定されている。これにより、VRAM12内の書換アドレスの表示データ(更新データ)が、読出データとして取込れる。
【0067】
そして、第1のモードから第2のモードに切換る図8の期間T1 の終了前に、定期的に出力する信号YDに基づいて割込信号出力手段28は、割込信号IRをMPU10へ向け出力する。これを受けたMPU10は転送開始命令を制御手段20へ向け送る。この転送開始命令により、MPU10がインターフェース26を介してフラグレジスタ27の該当アドレスに転送指示フラグを立てる。また、制御部24は、加算器及びオフセットカウンターを有し、アドレスとデータの転送を行う機能を有し、転送開始命令が入ると、このフラグを叩いて制御部24よりアドレス指定信号がRAM18の選択手段25に向け出力される。
【0068】
すると、制御部20は、選択手段25を第2のモードに切換て、読出用のアドレス指定信号によりRAM18内の表示データを高速クロックでリードし、RAM18より制御部24を介し、表示データLDnをドライバ40へと転送させる。
【0069】
ここで、アドレスの発生により、MPU10からのアドレスは伝達されず、MPU10からのデータはライトされない。この時、制御部24は、信号生成手段23のシフトクロックXSCLを高速クロックで出力する。そして、データバスのビット数又はフォーマットに変換され、1フレーム期間(図8のT2 )の間、高速クロックのXSCLに基づいて表示データLDnを専用バスへ出力して転送し、ドライバ40内のRAM100へライトする。尚、2フレームの間を転送期間としても良い。
【0070】
ここで、図9(A)に示すように、MPUアクセスがYDの立上りの前で終了した場合には、次の立上りまで待機することとなる。また、図9(B)に示すように、仮にデータ転送が1フレームを超え、なおかつMPUアクセスが生じた場合には、MPUアクセスが優先し、データ転送を切っても良い。
【0071】
加えて、本例では、第1のモードから第2のモードへの切換を、周期的に発振される制御信号例えばYDに基づいたクロックで生成された割込信号IRを用いて行うこともできる。この場合、万が一、制御手段20がRAM18のライト制御を実行せしめている場合でも、強制的にデータ転送に切換ることができる。
【0072】
また、1フレーム期間が完了すると、フラグレジスタ27にフラグアドレス信号及びフラグリセット信号を送り、フラグアドレス内の転送指示フラグを倒すようにしても良い。そして、次のアドレス指定信号が発生すると、高速クロックによって上記動作が繰り換えされ、1フレーム期間でN走査ライン分の表示データLDnの転送が完了する。尚、1ライン選択の場合は、LP1を1H(1フィールド期間)とし、2ライン同時選択の場合は、LP1・LP2を1Hとし、3ラインの場合は、LP1・LP2・LP3を1Hとする。LP1内は、360本の線に併せて360発のXSCL、LP240発を発生させる。
【0073】
1フレーム期間の表示データLDnの転送中は、表示動作が一時中止されるが、シフトクロックXSCLを1フレーム期間停止しても、表示に影響を及ぼすことはない。乃ち、1〜2フレームの画面の抜けは、16msと人間の目に確認できず、表示に影響を及ぼさず、かえって無駄な画面を省く分低消費電力化が図れる。
【0074】
このように、制御手段20により、MPUアクセス時(VRAM12の表示データの変更時)には、常時表示データをRAM18にライトできる。これにより、MPU10は、内部バスに接続された自己が管理するメモリやレジスタ等にデータ転送をするのと同様に、RAM18等のマルチライン駆動用の表示データメモリや制御回路にデータ転送できる。マルチライン駆動の処理もMPU内部と同様に行われるため、パイプライン的処理が実現され、データ転送のタイミング制御に関する整合性もよく、MPU10に特別な負担がかからない。
【0075】
尚、本例の制御手段内には、図示しないMPU内部データバスに直結され、表示データの授受を行う入出力バッファと、データを一時的に蓄積するバスホールダと、コマンドの解読を行うコマンドデコーダとを有することが好ましい。
【0076】
(信号線ドライバの説明)
複数の信号線ドライブIC42、44は共に同一構成の半導体集積回路で、相互にチップイネーブル出力CEOとチップイネーブル入力CEIを介してカスケード接続されている。いずれの信号線ドライブICも、MPU10に直結するシステムバスを共有せず、データバスを介して制御手段20に繋がるだけである。
【0077】
この第1,第2の信号線ドライブIC42,44の具体的構成について、図3を参照して説明する。図3は信号線ドライブICに共通な構成を示している。
【0078】
信号線ドライブIC42は、表示データを記憶するスタティックRAM及びその周辺回路で構成され、例えば160セグメント×240ラインの容量で形成された表示データRAM100と、表示データRAM100に対して例えば1バイト単位で表示データのリードライトを制御し、表示データRAM100より例えば4ライン分の表示データを読出し、4ライン同時選択のMLS駆動を可能とするLCD制御回路130、カラムアドレス制御回路120、ロウアドレス制御回路140、I/Oバッファ122及びラッチ回路132と、選択電圧パターンと表示データの不一致を検出して印加電圧を決定するマルチライン用のデコード回路134及びレベルシフタ135と、決定された電圧を選択して出力する電圧セレクタとしての液晶駆動回路136と、制御手段20から供給される信号を基に所要のタイミング信号等を形成する内部発振回路150を有する。
【0079】
IC内部のバスライン110には、バス接続用端子として、D7〜D0が入出力回路111を介して接続されている。入出力回路111を介して入出力される制御データ、表示データは、バスライン111を介して図示しないバスホールダにて保持可能である。制御データは、LCD制御回路130内に供給される。
【0080】
LCD制御回路130は、外部端子LP、YD、/DOFF、FR、XSCL、CA、/CS及びM/Sと接続され、内部発振回路150に接続されている。
【0081】
このLCD制御回路130は、カラムアドレス制御回路120、ロウアドレス制御回路140、RAM用I/Oバッファを制御して表示データRAM100に対してライトするライト制御手段として機能すると共に、ラッチ回路132及びデコード回路134をも駆動制御して表示データをリードするリード制御手段としても機能する。すなわち、ライトする場合、XSCLの立下る度に、制御手段20から転送される表示データ(1バイト)をI/Oバッファ122へ順次取り込み、リードする場合、4ライン分の表示データをRAM1OOより読出し、液晶駆動回路136を介して、液晶表示パネル60の信号線に、MLS駆動用のデータ信号を供給する。また、LCD制御回路130は、印加電圧の決定動作タイミング、セルフリフレッシュモードの判定、デコード回路134のフィールド等も制御する。
【0082】
I/Oバッファ122は、1走査ライン分の表示データLDnをラッチパルスLPの立ち下がりで一括ラッチし、1シフトクロックXSCL以上の書込時間で表示データRAM100に書込む。尚、ラッチする順番を例えばSHL信号にて規定するよう構成しても良い。
【0083】
ロウアドレス制御回路140は、書込制御信号WR又は読出制御信号RDの印加の度に、RAM100内の配置に合わせたロウアドレスを出力し、走査スタート信号YDにより選択アドレスを初期化し、ロウアドレスに基づいてワード線を順次選択する。選択アドレスは、LP信号の立ち下がりエッジ後、表示データRAM100へのデータ書込が終了するとインクリメントされる。
【0084】
ラッチ回路132は、ローアドレス制御回路140で選択されたローアドレスの表示データを、LP信号の立ち下がりエッジで表示データRAM100から読出す。デコード回路134は、表示データRAM100よりの表示データと走査線の列パターンとの組から対応する信号線の駆動電圧情報を割出す信号パルス割出回路として機能し、MLS駆動を行うために必要なドライバ制御信号を出力する。制御信号は、表示データとFR、/DOFF及びLCD制御回路320から与えられるフィールド情報により決定される。また、信号電圧レベルをロジック系電源レベル(VDD、VSS)から、液晶駆動系電源レベル(V0〜V5)に変換する回路である。レベルシフタ135は、デコード回路134からの低論理振幅レベルの信号を高論理振幅レベルの信号に変換するレベル変換を行うレベルインターフェース回路である。
【0085】
液晶駆動回路136は、デコード回路134から出力される高論理振幅レベルの電圧選択コード信号により電圧V2、V1、Vc(例えば0)、−V1、−V2のいずれかを選択して各信号線X1〜Xnに液晶印加電圧を印加する。いずれを選択するかは、表示データと液晶駆動を交流化するための信号であるFR信号とにより決定される。
【0086】
ドライブIC42(44)は、MPU10の内部データバスに直結しており、8ビットのMPU10から表示データRAM100へのデータ転送は、MPU10内におけるデータ転送と同じように、8ビット単位(MPUがデータを並列処理できる単位)で行われ、外部のMPU10とドライブIC42との間にデータ転送ラインを構築する。データ転送に際し、バスホールダを適宜に用いて転送タイミングを微調整できる。
【0087】
必要な情報が与えられたLCD制御回路130は、I/Oバッファ122、カラム、ロウアドレス制御回路120、140を制御し、I/0バッファ122から表示データRAM100へデータを書込む。この書込は、同時選択の走査線数をh本(hは2以上の自然数)とした場合、1本のデータ線に印加する電圧を決定するのに必要なh個の表示データを含むmビットの表示データを単位として行なうことが好ましい。
【0088】
LCD制御回路130は、データ取込用クロックにより、バスライン110を介して送られてくる8ビット(1バイト)の制御データをレジスタ(不図示)に取込み、その制御データに基づいて、独立に表示データRAM100からデータをリードする。尚、LCD制御回路130におけるカウンタ等のロジック回路の動作クロックは、内部発振回路150から供給される。
【0089】
図示しない出力選択回路により、MLS駆動に必要な表示データを選択して読出す。表示データは、ラッチ回路132に一時的に保持された後、デコード回路136に送られる。デコード回路136の一致・不一致判定の結果、決定された電圧情報は液晶駆動回路136に伝達され、電圧を選択して、液晶表示パネル60の信号線に供給する。上述の各端子の説明は下記の表1の通りである。
【0090】
【表1】
Figure 0003919877
尚、ドライバチップ単位に、自動パワーセーブを行い、イネーブルとなるチップのみが表示データを取込むようデータ入力を制御する手段を設けてよい。この場合、LPの入力により、カスケードされた全てのドライバーをスタンバイ状態にし、N個のドライバをカスケード接続しても、表示データが入るドライバは、常時1個限られ、消費電力を低減できる。
【0091】
また、ドライバ40は、表示内容が不変の場合、制御手段20から信号線ドライバ40へのデータ転送を停止し、これを自動検出してパワーダウン表示にするセルフリフレッシュモードに設定する機能を有する。表示データの入力終了時点から、シフトクロックXSCLをLに保持して設定され、XSCLの停止中は、RAM100へは書込まれない。この時、ドライバ40は、制御手段20からの信号LP、YD、FRを入力し、内蔵RAMから表示データを周期的に読出して表示リフレッシュを行う。セルフリフレッシュモードでもディスプレイオフ機能は動作可能である。セルフリフレッシュモードの解除は、制御手段20は、信号LPの立下がりからデータ転送時のタイミングでシフトクロックXSCLを信号線ドライバ40に入力して実行される。カスケード接続されている場合、カスケード接続に対応したXSCLクロック数を入力しないと全ドライバ40のセルフリフレッシュモードは解除されない。
【0092】
(RAM、表示データRAM及びその周辺回路の説明)
本例は、4ライン同時選択のMLS駆動のため、図5(A)の液晶表示パネル60の320×240画素の表示アドレス空間に対し、一つの信号線ドライブIC42内のRAM100のメモリアドレス空間が図5(B)の通り異なる。図6(B)のメモリアドレス空間は、ロウ方向のメモリセルの数が、240(本)÷8(ビット)=30個に対し、カラム方向では320(本)×8(ビット)÷2(ICの数)=1280個になる。尚、図5(B)のメモリアドレス空間において、ロウアドレスを[0,1…29]とする。また、本例が1バイト単位でデータのリード・ライトを行う為、カラムアドレスの数は、1280÷8=160である。尚、1段目の信号線ドライブIC42内のRAM100のカラムアドレスを[0,1,…159]、2段目の信号線ドライブIC44内のRAM100のカラムアドレスを[160,…319]とする。また、最大4個の信号線ドライブICをカスケード接続した場合、カラムアドレス値の最大は[639]となる。
【0093】
図6は、RAM100及びその周辺回路の回路図であり、30本のワードラインWL1〜WL30と、1280列のビット線対BL,/BLには各々メモリセル102が接続される。図3のRAM用I/Oバッファ122に接続された16本のバスライン110は、図6に示す各々のカラムスイッチ104を介して1280列のビット線対BL,/BLに接続される。
【0094】
図3のカラムアドレス制御回路120は、図6の一つのトランスファーゲート106に接続された8つのカラムスイッチ104を同時にオンオフする為の160個のカラムアドレスデコーダ120Aを有する。各カラムアドレスデコーダ120Aは、LCD制御回路130から10ビットのカラムアドレスと、2つの外部端子LR0,LR1の2ビットの論理とをデコードし、8つのカラムスイッチ104を同時にオンオフする。各カラムアドレスデコーダ120Aは、マスクROMとして各信号ドライブICで共通し、2つの外部端子LR0,LR1の設定電位が信号ドライブIC毎に変更される。よって、1〜160番目のカラムアドレスを信号線ドライブIC42にてデコードし、161〜320番目のカラムアドレスを信号線ドライブIC44にてデコードできる。そして、いずれか一つのカラムデコーダからLが出力されると、8つのカラムスイッチ104が同時にオンする。
【0095】
図3のラッチ回路132は、図6のラッチ信号SELRとその反転信号/SELRによりオンオフされるスイッチ132Aと、その出力をラッチするラッチ用ゲート回路132Bを有する。ワードラインWL1がアクティブになると、ラッチ信号SELRがアクティブとなり、図5(A)の表示空間上で第1〜第4ラインの画素データが同時ラッチされ、同様に、ラッチ反転信号/SELRがアクティブの時、第5〜第8ラインの画素データが同時ラッチされる。アクティブワードラインをロウアドレス制御回路140で切換ることで、全ワードラインのメモリセル102のデータが、順次ラッチされる。
【0096】
図3に示すデコーダ回路134は、図6のPR(デコード回路をプリチャージするための信号)、FR(液晶交流化信号)及びF1,F2(MLSのパターンを区別するためのフィールド信号)に基づきラッチ出力をデコードする。図3の液晶駆動回路136は、図6のデコーダ回路134の出力と、各種電圧とから、信号線に印加される信号電圧を決定する。
【0097】
(入出力回路111の入出力端をハイインピーダンスとする構成について)
図6の160個のカラムアドレスデコーダ120Aは、RAMのデータのリード・ライト時に、各々Lを出力する。カラムアドレスデコーダ120Aの出力端には各々インバータ108が160個配置される。
【0098】
本例では、カラムアドレスデコーダ120Aの出力に基づいて、RAM100に対してデータのリード・ライトを実施しているか否かをモニタするモニタ回路200を有する。モニタ回路200は、インバータ108の出力が各々ベースに印加される160個のN型トランジスタ202と、1本の共通接続線204を有する。いずれか一つのカラムアドレスデコーダ120AよりLが出力すると、一つのインバータ108の出力Hにより一つのN型トランジスタ202がオンされ、共通接続線204の電位はLとなる。
【0099】
モニタ回路200は、N型トランジスタ202が接続された共通接続線204の最終段に、一つのモニタ用インバータ206を有する。このため、モニタ回路200の出力としてHが得られた時、2つの信号ドライバ22,24のいずれかにて、データのリード・ライトの実施をモニタできる。モニタ回路200は、共通接続線204の電位をHにプリチャージするプリチャージ回路210を有する。プリチャージ回路210は、2つのP型トランジスタ214、216から成るトランスファゲート212を有する。データのリード・ライトの前に、カラムコントロール信号CALCTLのLにより、共通接続線204がプリチャージされる。この時、P型トランジスタ216もオンするので、いずれか一つのカラムデコーダ122AがLにならない限り、モニタ出力はLとなり、誤検出を防止できる。
【0100】
尚、カラムアドレス制御回路120に、図6の160個のカラムデコーダ122Aを有するカラムアドレスデコード回路と、カラムアドレスカウンタ回路を有し、ロウアドレス制御回路140に、ロウアドレスデコード回路とロウアドレスカウンタ回路を有し、LCD制御回路130に、カラム、ロウアドレスカウンタ回路を各々制御するクロック制御部を設けることが好ましい。この場合、カラム方向では、カラムアドレスカウンタ回路がRAMアクセスの度に自動インクリメントし、ロウ方向では、ロウアドレスカウンタがRAMアクセスの度に自動インクリメントする。こうすると、RAMの記憶領域のうち、特定領域に、カラム方向にアクセスしてデータ書込が行える。尚、ロウアドレスカウンタ回路は、第3のレジスタ及び第4のレジスタを設け、その後段に、カスケード接続された第3、第4のビットカウンタ、ロウアドレスを検出するアドレスエンド検出器を設けるのが好ましい。
【0101】
(内蔵RAMの書込及び読出動作)
本例では、ラッチ回路でのラッチ周波数は14.4のKHz、LCDアクセス要求間時間は69.4μSとする。信号発生手段23によって、図8に示すフレーム開始パルスYD、ラッチパルスLPは常時発生している。フレーム開始パルスYDは、1フレーム期間(1F)毎に発生し、ラッチパルスLPは1水平期間(1H)内にK回発生する。YDの1フレーム期間内に、制御手段20から1フレーム分の表示データLDnがシフトクロックXSCLによって信号線ドライバ40へ転送されて来る。信号線ドライバ40に対するYD及びXSCLによる表示データの転送が完了すると、信号線ドライバ40の内部発振回路150により、各種読出制御信号RD及び書込制御信号WR等が発生する。
【0102】
ドライバ40内では、ラッチパルスLP等により表示データがI/Oバッファ122に取込まれて表示データRAM100の該当ロウアドレスに書込まれる。尚、更新がない場合は、書込はなく、読出動作が行われる。また、表示データRAM100への書込は、1ライン640ドットの時は、I/0バッファ122より数100ns程度の1シフトクロックXSCLで行っても、ラッチパルスLPのタイミングで行っても、I/0バッファ122からそれ以上の十分な時間(数μs)をかけて1ライン分一挙に書込んでも良い。後者の場合、大容量表示になるに従い書込速度が高まるので好ましい。
【0103】
その後、表示データRAM100からデータの読出動作が行われ、読出されたデータは、ラッチ回路132に格納されてデコード回路134へ送られる。そして、偶数ラインのラッチパルスLPの発生により図示しない不一致数判定回路で得られた不一致数の2ビット情報がラッチ回路132でラッチされ、液晶駆動回路でいずれかの信号電圧が選択され、4組の走査ライン分に関する信号線電位が液晶マトリックスに印加される。
【0104】
尚、書込、読出の制御を、1ラッチパルス期間内に同一のロウアドレスに対する書込モードと読出モードとに分割し、旧データの読出後、次のラッチパルスの発生により、新データの書込を実行すると良い。特に、スクロール時に発生する意味のない表示態様を避けるには、1フレーム期間後に読出ようにすれば良い。但し、同時選択本数が少ない時は、1フレーム期間まで必要なく、1ラッチパルスLPの周期内で、同一のロウアドレスに対して読出後に書込動作を行っても良い。また、書込後に、1又は複数回の読出を実行させ、旧データの読出から1フレーム期間後に新データの書込を実行しても良い。また、VRAM12内の表示データLDnのうち第k走査ライン目の表示データWDkを除き他のすべての走査ライン目の表示データが変更された場合の書込、読出動作は、第k走査ライン目の表示データWDkの転送は新たに行われず、第k走査ライン目の表示データは、表示データRAM100内の旧データを読出すようにしても良い。
【0105】
尚、例えば均等分割型n例えば4ライン同時選択駆動方式を採用する場合であって、表示データRAM100の列アドレス数とパネルの信号線の本数とが等しく、行アドレス数と走査線の本数とが等しい場合は、1水平走査期間内にRAM100内の4行ライン分の表示データを読出す必要があるので、1水平期間内に4発のラッチパルスLPが発生するようにしても良い。また、表示データRAM100の列アドレス数を表示マトリックスの信号線の数の2倍で行アドレス数を走査線の数の半分(ブロック数)としたメモリセル配列のRAMを用いる場合には、1水平期間内に1回発生するラッチパルスLPを利用することができる。
【0106】
この場合、ラッチパルスLPの入力に対するRAM100のワード線のアドレス歩進のスピードが書込より読出方が速くなる為、ロウアドレス制御回路140は、書込アドレス発生用Wカウンタと読出アドレス発生用Rカウンタと独立に持ち、出力をマルチプレクサで切換、マルチプレクサの出力をアドレスデコーダへ与えるようにする。
【0107】
尚、表示データRAM100の縦横構成は、同時選択駆動される走査線の本数をh、自然数をn、信号線ドライバ1個当りのドライバ出力数(駆動できる信号線の本数)をD、ワード線本数Wとした時に、(h×2n ×D)×Wとするのが好ましい。これは、信号線ドライバ1個が駆動できる最大表示ドット数に等しい。
【0108】
[実施の形態2]
次に、上述の液晶表示装置を用いた電子機器の実施の形態について図11〜図17を用いて説明する。
【0109】
上述の液晶表示装置を用いて構成される電子機器は、図11に示す表示情報出力源1000、表示情報処理回路1002、表示駆動回路1004、液晶パネルなどの表示パネル1006、クロック発生回路1008及び電源回路1010を含んで構成される。表示情報出力源1000は、ROM、RAMなどのメモリ、テレビ信号を同調して出力する同調回路などを含んで構成され、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて、ビデオ信号などの表示情報を出力する。表示情報処理回路1002は、クロック発生回路1008からのクロックに基づいて表示情報を処理して出力する。この表示情報処理回路1002は、例えば増幅・極性反転回路、相展開回路、ローテーション回路、ガンマ補正回路あるいはクランプ回路等を含むことができる。表示駆動回路1004は、走査側駆動回路及びデータ側駆動回路を含んで構成され、液晶パネル1006を表示駆動する。表示駆動回路1004中のデータ側駆動回路が、上述の信号線ドライブIC22,24を含んでいる。電源回路1010は、上述の各回路に電力を供給する。
【0110】
このような構成の電子機器として、図12に示すマルチメディア対応のパーソナルコンピュータ(PC)及びエンジニアリング・ワークステーション(EWS)、図13に示すページャ、あるいは携帯電話、ワードプロセッサ、テレビ、ビューファインダ型又はモニタ直視型のビデオテープレコーダ、電子手帳、電子卓上計算機、カーナビゲーション装置、POS端末、タッチパネルを備えた装置などを挙げることができる。図12に示すパーソナルコンピュータ1200は、キーボード1202を備えた本体部1204と、液晶表示画面1206とを有する。
【0111】
図13に示すページャ1300は、金属製フレーム1302内に、液晶表示基板1304、バックライト1306aを備えたライトガイド1306、回路基板1308、第1,第2のシールド板1310,1312、2つの弾性導電体1314,1316、及びフィルムキャリアテープ1318を有する。2つの弾性導電体1314,1316及びフィルムキャリアテープ1318は、液晶表示基板1304と回路基板1308とを接続するものである。
【0112】
ここで、液晶表示基板1304は、2枚の透明基板1304a,1304bの間に液晶を封入したもので、これにより少なくともドットマトリクス型の液晶表示パネルが構成される。一方の透明基板に、図12に示す駆動回路1004、あるいはこれに加えて表示情報処理回路1002を形成することができる。液晶表示基板1304に搭載されない回路は、液晶表示基板の外付け回路とされ、図14の場合には回路基板1308に搭載できる。
【0113】
図13はページャで、液晶表示基板1304以外に回路基板1308が必要となるが、電子機器の一部品として液晶表示装置が使用される場合であって、透明基板に表示駆動回路などが搭載される場合には、液晶表示装置の最小単位は液晶表示基板1304である。或いは、液晶表示基板1304を筺体としての金属フレーム1302に固定したものを、電子機器用の一部品である液晶表示装置としても使用できる。更に、バックライト式の場合、金属製フレーム1302内に、液晶表示基板1304、バックライト1306aを備えたライトガイド1306とを組込み、液晶表示装置を構成できる。これに代え、図14に示す液晶表示基板1304を構成する2枚の透明基板1304a,1304bの一方に、金属の導電膜が形成されたポリイミドテープ1322に、信号線ドライブIC等のICチップ1324を実装したTCP(Tape Carrier Package)1320を接続し、電子機器用の一部品である液晶表示装置としても使用できる。
【0114】
図15では、マイクロコンピュータが、携帯電話機1400に内蔵されている。この携帯電話機1400は、入力キー1420及び液晶表示装置1600を有している。上記電子機器は、例えば、電池(太陽電池を含む)を用いた携帯用の電子機器である。このような電子機器に内蔵されている液晶表示装置の制御回路の全体構成の概要を図16に示す。
【0115】
図16のマイクロコンピュータ1720は、CPU1610、発振回路1620、分周回路1630、入力回路1640、タイマー1642、電源回路1650、ROM1670、RAM1680、出力回路1690、制御回路1700、赤外線出力コントローラ1710等を含む。入力回路1640や出力回路1690は、入力キー1410等との間の通信インターフェース回路である。制御回路1700は、液晶表示装置1600を制御して各種の状態表示を行わせる回路である。赤外線出力コントローラ1710は、スイッチングトランジスタQ100を介して赤外線発光ダイオードD1をオンオフ駆動する回路である。
【0116】
また、上記液晶表示装置は、図17に示すような、電子機器の一つである個人用携帯型情報機器(Personal Digital Asistance)2000にも使用可能である。情報機器2000は、ICカード2100、同時通訳システム2200、手書用スクリーン2300、テレビ会議システム2400a、2400b、地図情報システム2500、データ作成システム2660を有し、これらの画像表示が実施例の液晶表示装置により行われる。更に、入出力インターフェースユニット2600において、ビデオカメラ2610、スピーカ2620、マイクロホン2630、入力用ペン2640、イヤホン2650を有する。
【0117】
尚、本発明は上記実施例に限定されるものではなく、本発明の要旨の範囲内で種々の変形実施が可能である。例えば、本発明は上述の各種の液晶パネルの駆動に適用されるものに限らず、エレクトロルミネッセンス、プラズマディスプレー装置、液晶のライトバルブ性を用いた液晶応用装置等にも適用可能である。
【0118】
また、ナビゲーションシステム等のGPS(グローバルポジショニングシステム)等の、音声認識等のCPUの動作速度が速くかつ低消費電力が要求される電子機器に適用可能である。更に、一つのドライブICに複数の表示データRAMを内蔵した構成でも良い。加えて、ドライブICに1個ずつ複数の制御手段を設けた構成でも良い。この場合、図18に示すように、複数の制御手段20−1・・20−nの各々にRAM18−1・・18−nを配設しても、図19に示すように、1つのRAM18´で兼用しても良い。しかも、これらRAMは外付に限らず、システム内に内蔵する構成でも良い。尚、図18、図19のいずれの場合でも信号線ドライブIC(40−1・・40−n)はn個、走査線ドライブIC(50−1・・50−m)はm個、表示部60´はn×mマトリックスにて形成される。
【0119】
また、本例のドライブICを、MPU10よりリード・モディファイ・ライトコマンドが入力されることで、メモリセルよりビットライン/BLより反転データを読み出し、この反転データをビットラインBLを介して元のメモリセルに書き込む、リード・モディファイ・ライト動作を可能とする構成としても良い。この機能により、MPU10でのデータ処理を行わなくても、特定領域B内のデータを反転して、液晶パネル上にて特定エリアのみを反転表示することができる。
【0120】
さらに、LCD制御回路内に、各フィールドの表示期間とブランク期間とを認識し、ロウアドレス制御回路及びデコード回路を制御する表示制御部と、表示制御部から出力されるフィールドカウント信号をカウントするフィールドカウンタと、液晶駆動の極性の反転を制御する反転制御回路とを有してもよい。この場合、デューティー比やブランク期間の長さを示すデータは、データ取込用クロックに同期して表示制御部内のレジスタに取込まれる。表示制御部は、ブランク期間に表示オフ信号をデコード回路に供給し、強制的に全信号線を基準電圧VC に固定する。この時、信号線ドライバには、走査線駆動電圧を強制的に固定する制御信号が入力され、全走査線も基準電圧VCに固定される。ブランク期間では、液晶には電圧が印加されない。フィールド期間終了時は、フィールドカウンタが出力回数を計数する。この表示制御部に、各フィールドでの表示期間終了を検出する第1の検出手段、ブランク期間終了を検出する第2の検出手段を構成しても良い。また、表示期間やブランク期間の長さは、MPU10がレジスタやレジスタに設定するデータの値を適宜変えることで、自由に増減できる構成としても良い。これにより、周囲温度に依存して液晶の閾値が変化した場合、閾値に合致するよう液晶印加電圧を変化でき、表示コントラストを制御できる。
【0121】
また、制御手段20内に、MPU10から間欠動作指示情報を直接受領した時又はMPU10との通信とシステムバスを監視し、VRAM内の表示データの更新があった時、間欠動作開始制御信号を作成する図示しないスタンバイ回路(表示データ更新検出回路)を含む構成としても良い。この場合、スタンバイ回路は、システムバスインターフェース回路と、転送指示フラグが立つラインフラグレジスタと、転送指示フラグが立った走査線のアドレスと行アドレスとの一致/不一致を判定し一致信号を生成する比較回路と、一致信号とラッチパルスLPとから間欠動作開始制御信号を生成する同期調整回路とを有することが好ましい。
【0122】
さらに、表示データが不変の時は、不必要な発振動作しない構成としても良い。消費電力の削減に寄与できる。また、高周波発振回路を間欠動作させる制御手段を設け、VRAMの表示データの変更があった時のみ走査ライン毎の表示データを表示データRAMへ転送できるようにしても良い。
【0123】
また、均等分散型nライン同時選択駆動方式に限らず、複数ラインを同時に選択する場合、部分的に電圧平均化法の駆動方式にも適用できる。更に、RAM及び内蔵RAMは、表示パネルの画素に1対1に対応するセルを持たせても、表示パネル画素のうち現在駆動されている画素の前後に関係する一部分又は複数画面分のセルを持ち、間欠的に表示データを制御手段からドライバに送る方式や、表示パネルの画素に対して圧縮された表示データを用いる方式でも良い。
【0124】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した液晶表示装置を含むブロック図である。
【図2】図1に示す制御手段の構成を示すブロック図である。
【図3】図1に示す信号線ドライバの構成を示すブロック図である。
【図4】同図(A)は、ドライバ内のRAMを構成的に示した概略説明図、同図(B)は、MPU側から見た、メモリ空間上のアドレスを示す概略図である。
【図5】同図(A)は、図1の液晶表示パネルの表示空間アドレスを示す概略説明図、同図(B)は、図1に示す信号線ドライブIC内のRAMの画素アドレスを示す概略説明図である。
【図6】図2に示す表示データRAM及びその周辺回路を示す回路図である。
【図7】図2に示すRAMの構造の概略を示す概略図である。
【図8】図2の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図9】同図(A)(B)は、図2の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図10】図3の回路動作を説明するためのタイミングチャートである。
【図11】本発明が適用される電子機器のブロック図である。
【図12】本発明が適用されるパーソナルコンピュータの外観図である。
【図13】本発明が適用されるページャの分解斜視図である。
【図14】外付回路を備えた液晶表示装置の一例を示す概略説明図である。
【図15】本発明が適用される携帯電話機の斜視図である。
【図16】本発明が適用される携帯用情報端末のブロック図である。
【図17】本発明が適用される携帯用情報端末の斜視図である。
【図18】本発明に係る液晶表示装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図19】本発明に係る液晶表示装置の他の実施の形態を示すブロック図である。
【図20】従来のRAMを模式的に示す概略説明図である。
【図21】同図(A)、(B)は、従来のRAM内蔵ドライバへ表示データを転送するタイミングを示したタイミングチャートであり、同図(C)は、従来のRAMポートを時分割駆動で使用する場合を説明するためのブロック図である。
【符号の説明】
10 MPU
11 システムメモリ
12 VRAM
13 補助記憶装置
14 ROM
18 RAM(第1の記憶手段)
20 制御手段
21 低周波発振手段
22 高周波発振手段
23 信号生成手段
24 制御部
25 選択手段
27 フラグレジスタ
28 割込手段
40、50 駆動手段
60 表示部
100 表示データRAM(第2の記憶手段)

Claims (8)

  1. マイクロプロセッシングユニットとの間で表示データが入出力され、表示部に表示データを表示するための制御をする表示制御回路であって、
    前記マイクロプロセッシングユニット側からの前記表示データがリードライトされる第1の記憶手段と、
    前記第1の記憶手段よりリードされた前記表示データがライトされ、ライトされた前記表示データが前記表示部へ向けてリードされる第2の記憶手段と、
    前記第2の記憶手段を含み、前記第2の記憶手段のリードライト制御及び前記表示データを前記表示部に表示するための駆動制御をする駆動手段と、
    前記マイクロプロセッシングユニットからのコマンドに基づいて、前記マイクロプロセッシングユニット側からの前記表示データを前記第1の記憶手段へ向けてライト制御し、前記第1の記憶手段の表示データを前記第2の記憶手段へ向けてリード制御する制御手段と、
    を有し、
    前記制御手段は、前記マイクロプロセッシングユニットから前記第1の記憶手段へのアクセスが要求される第1の期間に、前記第1の記憶手段に前記表示データをライトする第1のモードと、前記アクセスが要求されなかった時であって前記第1の記憶手段内の前記表示データがリードされる第2の期間中に、前記第1の記憶手段から前記第2の記憶手段への前記表示データの転送を行う第2のモードと、のいずれかのモードに切換選択する選択手段を有することを特徴とする表示制御回路。
  2. 請求項1において、
    前記制御手段の前記第2のモードは、前記マイクロプロセッシングユニットから出力されて前記表示データの転送を開始させる転送開始命令に基づいて開始されることを特徴とする表示制御回路。
  3. 請求項2において、
    前記制御手段は、
    前記転送開始命令を受領するフラグレジスタと、
    前記転送開始命令による前記フラグレジスタの出力に基づいて、前記第1の記憶手段のアドレスを指定するアドレス指定信号を出力し、前記選択手段を前記第2のモードに設定して、前記第1の記憶手段より前記表示データをリードしてデータ転送する転送制御手段と、
    を有することを特徴とする表示制御回路。
  4. 請求項2又は請求項3において、
    前記制御手段は、前記表示部への表示走査を一フレーム毎に開始せしめるフレームスタート信号を生成する信号生成手段を有し、
    前記第2のモードは、前記転送開始命令及び前記フレームスタート信号に基づいて開始されることを特徴とする表示制御回路。
  5. 請求項4において、
    前記制御手段は、前記転送開始命令を出力させるために周期的に生成される割込信号を、前記マイクロプロセッシングユニットに向けて出力する割込信号出力手段を有することを特徴とする表示制御回路。
  6. 請求項5において、
    前記割込信号出力手段の前記割込信号は、前記フレームスタート信号に基づいて出力されることを特徴とする表示制御回路。
  7. マイクロプロセッシングユニットと、
    請求項1〜請求項6のいずれかに記載の表示制御回路と、
    前記表示制御回路によって表示駆動される表示部と、
    前記マイクロプロセッシングユニットと前記表示制御回路との間を接続するデータバスに接続されて、前記マイクロプロセッシングユニットを動作させるプログラム命令が格納される第3の記憶手段と、
    を有することを特徴とする画像表示装置。
  8. 請求項7に記載の画像表示装置を有することを特徴とする電子機器。
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