JP3919747B2 - パケットデータの再送制御方法及びその装置 - Google Patents

パケットデータの再送制御方法及びその装置 Download PDF

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Description

技術分野
本発明はパケットデータ通信に関し、特にHSDPA(High Speed Downlink Packet Access)のような下り高速パケットデータ伝送においてAck/Nackの上り制御信号を効率よく受信して再送の伝送効率を高めたパケットデータの再送制御方法及びその装置に関するものである。
背景技術
ADSL(Asynchronous Digital Subscriber Line)などの普及に伴い、各家庭でも特に下りの高速データ伝送が普及しはじめている。これに伴い、移動無線通信でも特に下りの高速データ伝送が要求されており、次世代携帯電話システム(IMT−2000;International Mobile Telecommunicatins−2000)のひとつであるW−CDMA(Wideband−Code Division Multiple Access)でも、下りの高速データ伝送としてHSDPAが標準化(3GPP TR25.308)されつつある。
図1は、基地局と移動局との間における通常の再送制御の構成例を示したものである。図2には、図1におけるパケットデータの再送例を示している。
図1において、基地局上位装置3はデータ転送先の端末局1が在圏する基地局2−1へパケットデータを転送し、その基地局2−1は受信したパケットデータを端末局1へさらに転送する。この場合、端末局1はデータ転送元の基地局2−1に対して受信確認応答のための上り制御信号Ack/Nackを返送する。
図2の例で説明すると、基地局2−1は基地局上位装置3から受信したパケットデータ#1を端末局1へ向けて送信する。端末局1は、パケットデータ#1を正しく受信するとAckを基地局2−1に向けて返送する。これにより、基地局2−1はパケットデータ#1が正しく伝送されたと判断して次のパケットデータ#2を端末局1へ向けて送信する。本例では、データエラーの発生によって端末局1がNackを基地局2−1へ返送する。これにより、基地局2−1は、パケットデータ#2が正しく伝送されていないと判断して同じパケットデータ#2を端末局1へ向けて再送する。
さらに、本例では基地局2−1が送信したパケットデータ#3に対する端末局1からの確認応答が受信できないか不明の場合に、基地局2−1がパケットデータ#3が正しく伝送されていないと判断して同じパケットデータ#3を端末局1へ向けて再送する。このように、通常の再送制御は基地局と端末局との間で直接実行される。
図3は、別の例としてW−CDMAを用いたHSDPA以外の再送制御の構成例を示したものである。
ここでは、高いダイバーシチハンドオーバ利得を得るために、複数の基地局2−1〜2−nと端末局1との間で信号の送受信を行うサイトダイバーシチ方式が適用される。この動作を先の図2と同様の例で説明すると、下りのパケットデータを送信する場合に、基地局上位装置3は同じパケットデータを各基地局2−1〜2−nに向けて伝送する。各基地局2−1〜2−nは、それぞれが端末局1に向けて同じパケットデータ#1を送信する。
端末局1では、各基地局2−1〜2−nから受信したパケットデータ#1を合成又は選択する。端末局1は、受信したパケットデータ#1が正しければAckを各基地局2−1〜2−n向けて返送し、次のパケットデータ#2のように正しく受信できなければNackを各基地局2−1〜2−nに向けて返送する。
各基地局2−1〜2−nは、基地局ごとにAck/Nackを受信して基地局上位装置3へその結果を伝送する。基地局上位装置3は、n個の信号を合成又は選択することでパケットデータが正しく伝送できたかを判断する。正しく伝送されたと判断すれば次のパケットを伝送し、正しく伝送されていないと判断すれば同じパケットを再送する。また、パケットデータ#3に対する確認応答のようにAck/Nackのいずれも受信できない不明の場合(判定できない場合)は、Nackと判断してパケットデータ#3を再送する。このように、W−CDMAを用いたHSDPA以外の再送制御は基地局上位装置3と端末局1との間で行なわれる。
図4は、さらに別の例としてW−CDMAでHSDPAを用いた場合の再送制御の構成例を示したものである。
W−CDMAでもHSDPAの場合には、基本的な再送制御は図1に示した通常の再送制御のように基地局2−1と端末局1との間で行われる。従って、その再送制御の動作は図2と同様である。ただし、本例では端末局1が基地局2−1〜2−nのいずれからパケットデータを受信するかが特定できないため、基地局上位装置3は複数の基地局2−1〜2−nに向けてパケットデータを伝送する。
このように、HSDPAではダイバーシチハンドオーバ利得は犠牲になるが基地局と端末局との間で再送制御を行おうとしている。前述したHSDPA以外のW−CDMAの再送制御では、サイトダイバーシチによる受信利得は得られるが、高速且つ大量のデータを伝送する場合に複数の伝送路を独占するため回線占用率が低下する。また、再送時に異なる剰余ビットを送信する方法、インタリーブ長を変える方法、又は変調方式(4値、8値、16値、64値、等)を変える方法、等の物理層を変えるような再送時の転送には適用が困難である。
図5には、これまで説明した従来の3つの再送制御の比較を示している。
図5に示すように、通常の再送制御及びHSDPAを用いたW−CDMAの再送制御は、基地局と端末局との間で直接行われるため回線占用率や再送遅延時間の点で有利であり、データ伝送速度の違いを除けば両者はほぼ同様である。一方、HSDPA以外のW−CDMAの再送制御は、ダイバーシチハンドオーバ利得を得るために基地局上位装置と端末局との間で行なわれることから、ダイバーシチハンドオーバ利得が得られる利点はあるが、回線占用率や再送遅延時間の点で不利となる。
発明の開示
そこで本発明の目的は、上記の各点を踏まえて、今後主流となる高速大容量のデータ伝送を対象に回線占用率や再送遅延時間の点で有利なHSDPAのような再送制御を行ない、且つ回線占用率や再送遅延時間をさらに改善して再送制御の効率をより一層高めたパケットデータの再送制御方法及びその装置を提供することにある。より具体的には、HSDPAのような下り高速パケットデータ伝送においてAck/Nackの上り制御信号を効率よく受信して再送の伝送効率を高めたパケットデータの再送制御方法及びその装置を提供する。
本発明によれば、基地局上位制御装置と、その配下の複数の基地局と、端末局とで構成されるネットワークにおいて、パケットデータの再送制御方法は、前記基地局上位装置は、前記端末局へ伝送する下りパケットデータを前記複数の基地局へ送信すること、前記複数の基地局の一つである特定基地局から前記端末局へ下りパケットデータを伝送すること、前記端末局から返送される前記下りパケットデータ受信確認のための上り制御信号を前記複数の基地局で受信すること、前記特定基地局以外の他の基地局で受信した上り制御信号を前記基地局上位制御装置を介して前記特定基地局へ通知すること、前記特定基地局は、前記端末局からの上り制御信号の受信状況と前記他の基地局の上り制御信号の受信状況より再送するパケットデータを決定することから成るパケットデータ再送制御方法が提供される。
前記特定基地局は、前記端末局から到来する上り制御信号の受信状況により、前記端末局の下りパケットデータの受信結果が確認応答、否定応答、又は不明であるかを判断し、前記判断結果が確認応答の場合は継続パケットデータを送信し、否定応答の場合は再送パケットデータを送信し、不明の場合は前記他の基地局から通知される結果を待って、パケットデータを再送するか否かを判断する。
さらに、前記特定基地局は、前記判断結果が不明の場合は再送パケットデータを送信し、前記他の基地局から通知された結果が確認応答の場合は前記再送パケットデータの応答を確認せず直ちに継続パケットデータを送信すること、又は前記判断結果が不明の場合は継続パケットデータを送信し、前記他の基地局から通知された結果が否定応答の場合は再送パケットデータをさらに送信すること、を含む。
また本発明によれば、基地局上位制御装置と、その配下の複数の基地局と、端末局とで構成されるネットワークにおける基地局であって、前記基地局上位制御装置から受信した下りパケットデータを前記端末局へ送信し、前記端末局から対応する上り制御信号を受信するパケット通信手段と、前記パケット通信手段で受信した上り制御信号を確認応答、否定応答、又は不明のいずれかで判定する信号判定手段と、前記信号判定手段の判定結果と前記基地局上位制御装置から受信した再送制御を行なわない他の基地局で受信した前記端末局からの上り制御信号の受信結果とによって、前記下りパケットデータの再送制御を行なう再送制御手段と、を備え、前記信号判定手段の判定結果が確認応答又は否定応答の場合は対応する再送制御を行い、その判定結果が不明場合は前記他の基地局からの受信結果によって再送制御を行なう基地局が提供される。
前記信号判定手段は、前記端末局から受信する上り制御信号の所定の受信ビット誤り率又は所定の受信レベルによって前記不明を判定する。また、前記再送制御手段は、前記信号判定手段の判定結果が不明であって前記他の基地局から受信結果が得られない場合に否定応答又は確認応答と推定して再送制御を行い、その後前記他の基地局からの受信結果を待って正規の再送制御を行なう。その通知には受信結果の信頼度も付加することができる。前記他の基地局は、前記端末局から受信した上り制御信号の受信結果の確認応答だけを前記基地局上位制御装置を介して前記再送制御を行なう基地局へ通知する。前記通知は、再送制御を行なう基地局からの要求による。
さらに本発明によれば、基地局上位装置が、端末局へのパケットデータを複数の端末へ送信し、複数の基地局の内、端末局で指定された特定基地局が端末局へパケットデータを送信し、他の基地局は端末局へパケットデータを送信しないネットワークシステムの基地局上位装置であって、前記他の基地局から、端末局でのパケットデータの受信結果を受信する受信部と、前記受信部が受信した、端末局でのパケットデータの受信結果を、前記特定基地局へ送信する送信部と、を有する基地局上位装置が提供される。
発明を実施するための最良の形態
図6は、本発明による再送制御の基本構成を示したものである。
本発明の原則的な動作では、再送制御は基地局と端末局との間で行い、端末局1へ向かう下りパケットデータは1つのメイン基地局2−1から送信する。そして端末局1からの下りパケットデータを正しく受信できたか否かを示す上り制御信号Ack/Nackを複数の基地局2−1〜2−nで受信する。その結果、下り高速パケットデータを1つのメイン基地局2−1から送信することで回線占用率が低下し、またデータ量の少ない上り制御信号を最終的に1つのメイン基地局2−1がダイバーシチ受信することで再送遅延時間の短縮や再送効率の向上等の種々の対処が可能となる。
図7は、本発明と関連する基地局構成部分のブロック構成例を示したものである。
図7において、送信部11は変調回路、RF送信回路等で構成され、送信バッファ(BUF)12内の送信パケットデータを図示しない基地局送信アンテナを介して端末局1へ送信する。受信部13はRF受信回路や復調回路等で構成され、図示しない基地局受信アンテナを介して受信した信号を受信バッファ(BUF)14内に一時格納する。制御信号判定部15は、端末局1に送出した下りパケットデータに対応してその端末局1から直接受信した上り制御信号を前記受信バッファ14から読み出して、それを「Ack」、「Nack」又は「不明」の3値のいずれかで判定する。
再送制御処理部17は、制御信号判定部15からの「Ack」、「Nack」又は「不明」の値と、さらに基地局上位装置インタフェースから与えられる他の基地局2−2〜2−nが受信した制御信号とを用いて本発明による再送制御処理を実行する。パケット通信処理部16は、端末局1や基地局上位装置3との間で送受信されるデータのパケット通信処理を実行し、さらには前記再送制御処理部17と協働して再送するパケットデータの通信処理も実行する。
図8は、制御信号判定部15の一構成例を示したものである。
本例では、上り制御信号に3値判定のため5ビットを割り当てる。端末局1はAck応答の場合に5ビット全てを値“1”に設定し、Nack応答の場合には5ビット全てを値“0”に設定する。図8の(a)の5ビット加算装置では、値“1”の受信ビットに「+1」を、また値“0”の受信ビットに「−1」をそれぞれ割り当て、受信した5ビット全てを加算する。例えば、端末局1からのAck信号で1ビットのビット誤りが発生したとすると5ビットの加算値は+4−1=+3となる。一例として1ビットまでの受信誤りを許可する場合、Ackの加算値は+5又は+3となり、Nackの加算値は−5又は−3となる。従って、不明の場合の加算値は−1、+1となる。このようにして、「Ack」、「Nack」、「不明」の3値を判定することができる。なお、図8の(a)の閾値判定装置は前記3値の論理判定動作を説明したものであり、その判定結果(Out1、Out2)は図8の(b)の真理値表のようになる。
図9は、制御信号判定部15の別の構成例を示したものである。
本例では、受信部13で復調した信号レベル自体の判定を行なう。一例として受信した1ビットのレベルを測定して{−7、−6、…、−1、0、+1、…、+6、+7}の値の一つを割り当てる。それ以外は図8と全く同様の処理が行なわれ、5ビット加算装置は受信した5ビットの各ビット値を全て加算する。本例ではAckの加算値は+10以上、Nackの加算値は−10以下、不明の加算値は10〜−10で与えられる。
上記の基地局構成を考慮しながら、以降では主に再送制御処理部17が実行する本発明の再送制御動作について説明する。なお、この説明には再送制御処理部17の処理内容と関連するパケット通信処理部16の一部の動作も含まれる。
図10には、図6の再送制御における基本的な動作フローを示している。
これを図6との対応で説明すると、先ず基地局上位装置3はパケットデータをメインの基地局2−1を含む複数の基地局2−1〜2−nに向けて伝送する。メインの基地局2−1は、端末局1へ向けて受信したパケットデータを送信する(S201及び202)。端末局1は、パケットデータが正しければACKを基地局2−1〜2−nに向けて送信し、パケットデータが正しくなければNackを基地局2−1〜2−nに向けて送信する(S101〜105)。これにより、メインの基地局2−1はAck/Nackを受信する(S203)。また、他の基地局2−2〜2−nは、基地局毎に受信したAck/Nackの結果を基地局上位装置3を経由してメインの基地局2−1に伝送する(S301及び302)。メインの基地局2−1は、n個の信号を合成あるいは選択することでパケットデータが正しく伝送できたかを判断し、正しく伝送されたと判断すれば次のパケットを伝送し、正しく伝送されていないと判断すれば現パケットを再送する(S204〜208)。
ところで、上記の基本フローに従えば、メイン基地局2−1が端末局1からAck/Nackを受信し(S203)、その後に同じメイン基地局2−1が他の基地局2−2〜2−nから端末局1によるAck/Nackの結果を受信するまで(S204)、一定の時間を要するために以降の再送制御に遅延が生じる(S205〜208)。そのため、以下の本発明による再送制御処理が行なわれる。
図11は、本発明の第1の再送制御処理におけるパケットデータの再送例を示した図である。図12は、図11の本発明による第1の再送制御フロー例を示している。なお、図12の結線記号A、B、及びCは、図10の同じ結線記号A、B、及びCと同じである。また、図12では図10と相違するメイン基地局2−1の制御フローのみを示している(以降の各制御フロー図も同様)。
ここでは、メイン基地局2−1が端末局1より直接受信する上り制御信号を「Ack」、「Nack」、及び「不明」の3値で識別する(以降の例において同様)。図11の(a)は端末局1がパケットデータ#3を受信してAckを返送した場合を、また図11の(b)は端末局1がパケットデータ#3を受信してNackを返送した場合をそれぞれ示している。
図11の(a)において、メイン基地局2−1は、原則として、パケットデータの送信により端末局1から直接受信したAck又はNackに従って直ちに次の処理を行なう(S211)。本例では、送信したパケットデータ#1に対するAckの受信により端末局1が正しくパケットデータ受信したと判断して直ちに次の4パケットデータ#2を送信する(S207)。これにはNackを受信するため、直ちに同じパケットデータ#2を再送する(S208)。このように、メイン基地局2−1が端末局1からAck/Nackを直接受信した時は他の基地局2−2〜2−nからの受信結果を考慮することなく廃棄する。
次に、送信したパケットデータ#3に対してはその応答が無いか又は不明のため、他の基地局2−2〜2−nからの受信結果を待って正しく受信されたか否か判断する(S211、204〜206)。本例では、その結果がAck受信のため次にパケットデータ#4を送信する(S207)。これから、従来のように判別不能な場合に直ちに同じパケットデータ#3を再送するよりも無駄なパケットデータ#3を再送することなく遅延を少なくできる。一方、図11の(b)では前記パケットデータ#3に対する他の基地局2−2〜2−nからNackを受信するため、次に同じパケットデータ#3を再送する(S208)。この場合には、他の基地局2−2〜2−nからの受信待ち時間だけ従来よりも再送が遅延することになる。
しかしながら、一般にシステム設計を行う際には、下りパケットデータのパケットエラーレートは10−1以下に設定し、同様に上り制御信号Ack/Nackもエラーレートは10−1以下に設定する。また、基地局が異なれば各伝送路間は無相関である。以上より、パケットエラーレートが10−1であれば9割の確率で基地局上位装置3からはAckが伝送される。すなわち、図11の(a)の場合が9割で図11の(b)の場合が1割となるため、結果的にデータ伝送の高効率化が達成される。また、端末局1側で下りパケットデータが正しく受信されているにもかかわらず、メイン基地局2−1側が応答不明と判断して再送することがほとんどなくなるため回線占用率が低減される。
このように本発明の第1の再送制御処理では、不必要な遅延を発生させることなく効率良く再送処理が実行される。
図13は、本発明の第2の再送制御処理におけるパケットデータの再送例を示した図である。図14は、図13の本発明による第2の再送制御フロー例を示している。図13の(a)は端末局1がパケットデータ#3を受信してAckを返送する場合を、また図13の(b)は端末局1がパケットデータ#3を受信してNackを返送する場合をそれぞれ示している。図13でパケットデータ#1及び#2については先の図11と同じでありここでは更に説明しない。
図13の(a)において、メイン基地局2−1が送信したパケットデータ#3に対してその応答が無いか又は不明の場合に、本例ではメイン基地局2−1が仮にNackと判別して同じパケットデータ#3を再送し(S221〜223)、同時に基地局上位装置3からの信号を待つ(S204)。ここでは、基地局上位装置3からの信号がAckなので更にパケットデータ#4を送信する(S205〜207)。これにより、判別不能のときに再送してしまったパケットデータ#3は無駄になるが、基地局上位装置3からの信号を待つよりも再送の遅延が少なくなる。一方、図13の(b)では前記パケットデータ#3に対する他の基地局2−2〜2−nからNackを受信するが、同じパケットデータ#3はすでに再送されており、ここでは何もしない(S206)。これにより、判別不能で基地局上位装置3からの信号がNackをであっても、通常の再送制御の場合と遅延量はかわらないことになる。
このように、本発明の第2の再送制御処理では、端末局1側で下りパケットデータが正しく受信されても再送が生じ得るため、本発明の第1の再送制御処理の場合と比較して回線占用率は増加するが、その一方で再送制御による遅延時間を短くすることができる。
図15は、本発明の第3の再送制御処理におけるパケットデータの再送例を示した図である。図16は、図15の本発明による第3の再送制御フロー例を示している。図15の(a)は端末局1がパケットデータ#3を受信してAckを返送した場合を、また図15の(b)は端末局1がパケットデータ#3を受信してNackを返送した場合をそれぞれ示している。図15でパケットデータ#1及び#2については先の図11と同じありここでは更に説明しない。
図15の(a)において、メイン基地局2−1が送信したパケットデータ#3に対してその応答が無いか又は不明の場合に、本例ではメイン基地局2−1が仮にAckと判別して次のパケットデータ#4を送信し(S231〜233)、同時に基地局上位装置3からの信号を待つ(S204)。ここでは、基地局上位装置3からの信号がAckなので何もせずに終了する(S206及び234)。これにより、判別不能のときでも再送制御による遅延が少なくなる。一方、図15の(b)では前記パケットデータ#3に対して他の基地局2−2〜2−nからNackを受信する。この場合、仮判別したAckが誤りと判断して前のパケットデータ#3を再送するため(S206及び208)、次のパケットデータ#4は無駄になる。しかしながら、本発明の第1の再送制御処理でも説明したように、端末局1の送信する制御信号は9割の確率でAckを送信するため、図15の(a)の場合が大部分と考えられる。
このように、本発明の第3の再送制御処理では、端末局1側で下りパケットデータが正しく受信されていないにもかかわらず継続パケットがあればそれを送信してしまうため、本発明の第1の再送制御処理と比較して回線占用率は増加するが、その一方で再送制御による遅延を短くできる。
図17は、上述した本発明の第1から第3の再送制御の比較を示している。
図17に示すように、本発明の場合には上り制御信号においてダイバーシチハンドオーバ利得が得られる(△)。また、本発明の第1の再送制御では、上り制御信号が不明の時に仮判別による再送又は継続パケットデータを送信することなく他の基地局2−2〜2−nからの信号Ack/Nackを待つため、遅延は大きくなるが(△)、回線占用率は低くなる(○)。反対に、本発明の第2及び3の再送制御では、上り制御信号が不明の時に仮判別による再送又は継続パケットデータを送信するため遅延は小さくできるが(○)、回線占用率はその分高くなる(△)。
これから、再送制御には回線占用率が重要な要因となることが分かる。以降では、本発明の第1から第3の再送制御処理に更に回線使用量(トラフィック量)に関する処理を追加した幾つかの例について説明する。
図18及び19は、トラフィック量の処理を含む再送制御フロー例を示したものである。ここで、「下りトラフィック量」とは、使用している下りパケットチャネルのトラフィック量、又は各基地局が使用している回線使用量を示す。本例は、トラフィック量によって本発明の第1又は第2の再送制御処理に切り替える。すなわち、本発明の第1の再送制御処理はトラフィック量の多いときに、反対に本発明の第2の再送制御処理はトラフィック量の少ないときにそれぞれ適用する。
(1)チャネルのパケットトラフィック量で切り替える方式。
図18は、下りトラフィック量として下りパケットチャネルのトラフィック量を用いる例を示している。下りパケットチャネルでは、物理的に1本のチャネルを1対多通信として使用する。このため一つの端末局1で1本のチャネルを占有してしまうよりは複数の端末局で使用できることが好ましい。そのため、本例では再送制御を行うメイン基地局2−1で端末局1からの上り制御信号が「不明」の場合に、あるチャネルを使用する際に別の端末向けに送信するパケットがあるか否かを判断する(S241及び242)。
この判断により、別の端末向けに送信するパケットがあるとき(トラフィック量の多いとき)は、仮り判別による再送パケットデータが発生しない本発明の第1の再送制御処理(S204及び205;図12参照)が実行される。なお、ここで点線枠内の処理(S243及び244)は下りパケットデータを送信した以外の端末局宛のパケットデータ(同一チャネルにパケット多重された他の端末局へのパケットデータ)の処理を示している。一方、別の端末向けに送信するパケットが無いとき(トラフィック量が少ないとき)は、仮り判別による再送パケットデータによってトラフィック量が増加する本発明の第2の再送制御処理(S222及び223;図14参照)が実行される。
(2)基地局が使用している回線使用量で切り替える方式
図19は、下りトラフィック量として基地局が使用している回線使用量を用いる例を示している。他の通信への干渉を考慮すると送信する信号量は少ないことが好ましい。干渉量の増大は通信品質及びチャネル容量に影響を及ぼす。特に、回線使用量が大きい場合の干渉量の増大は通信品質への影響が大きく、最悪の場合には呼切断の可能性もある。高速データ伝送は他局への干渉が大きく、このような事態も発生し得る。そのため、本例では再送制御を行うメイン基地局2−1で端末局1からの上り制御信号が「不明」であった場合に、メイン基地局2−1の回線使用率を判断する(S241及び245)。例えば、メイン基地局2−1から他に送信するパケットデータがなければ回線使用率が少ないと判断し、他に送信するパケットデータがあれば回線使用率が多いと判断する。
回線使用率が多いと判断したとき(トラフィック量の多いとき)は、仮り判別による再送パケットデータが発生しない本発明の第1の再送制御処理(S204及び205;図12参照)が実行される。回線使用率が少ないと判断したとき(トラフィック量が少ないとき)は、仮り判別による再送パケットデータによってトラフィック量が増加する本発明の第2の再送制御処理(S222及び223;図14参照)が実行される。
上述した2つの実施例(1)及び(2)は、トラフィック量によって本発明の第1又は第2の再送制御処理に切り替えていたが、同様にトラフィック量によって本発明の第1又は第3の再送制御処理に切り替えることができる。この場合は、本発明の第1の再送制御処理はトラフィック量の多いときに、反対に本発明の第3の再送制御処理はトラフィック量の少ないときにそれぞれ実行される。
これまでは、主にメイン基地局2−1における再送制御処理について説明してきた。以降の図17〜21では、本発明の第1から第3の再送制御処理と関連して、他の基地局2−2〜2−nとの間の処理についても幾つかの例を説明する。これらは、再送制御での不要なトラフィックの発生を防止し、その処理の遅延を防止する点で共通する課題を有する。なお、この説明には主に本発明の基本的な再送制御処理(図10)を用いる。
図20は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(1)について示したものである。
本例では、他の基地局2−2〜2−nが端末局1から受信した上り制御信号が「Ack」であった場合にのみ、その信号をメイン基地局2−1に伝送する(S301及びS311、312)。このため他の基地局2−2〜2−nには受信結果を判定するフローが追加され(S311)、これをうけて再送制御を行うメイン基地局2−1にも他の基地局2−2〜2−nから信号が伝送されなかった場合に、他の基地局2−2〜2−nの受信結果が「Nack」であったと推定するフローが追加されている(S251及び252)。
図21は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(2)について示したものである。
本例では、再送制御を行うメイン基地局2−1が他の基地局2−2〜2−nに上り制御信号受信結果を要求し(S261)、それに応答して他の基地局2−2〜2−nが上り制御信号を伝送する(S321及び322)。メイン基地局2−1は、それらの受信結果により再送制御を行う。
図22は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(3)について示したものである。
本例は、図20と図21の各処理を合体したものである。すなわち、他の基地局2−2〜2−nは端末局1から受信した上り制御信号が「Ack」であった場合にのみ、その信号をメイン基地局2−1への伝送対象とする(S331)。そして、メイン基地局2−1が上り制御信号の受信結果を要求し(S271)、そのときのみ他の基地局2〜2〜2−nが上り制御信号Ackをメイン基地局2−1へ伝送する(S332及び333)。メイン基地局2−1は、前記要求にも係わらず他の基地局2−2〜2−nから信号が伝送されなかった場合に他の基地局2−2〜2−nの受信結果が「Nack」であったと推定する(S272及び273)。
図23は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(4)について示したものである。
本例は、本発明の第1の再送制御処理(図12)に図21の処理を追加したものに相当する。すなわち、メイン基地局2−1は、端末局1から直接受信した上り制御信号が「不明」の場合にのみ、他の基地局2−2〜2−nへ上り制御信号受信結果を要求する(S211及び281)。それに応答して他の基地局2−2〜2−nが上り制御信号を伝送する(S341及び342)。メイン基地局2−1は、それらの受信結果により再送制御を行う。
図24は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(5)について示したものである。
本フローは、他の基地局2−2〜2−nがあるパケットデータに対する端末局1からの上り制御信号「Ack」を受信してその結果をメイン基地局2−1に伝送し、その時すでにメイン基地局2−1が端末局1からの上り制御信号を「Nack」又は「不明」と判断して同一パケットデータを再送している場合を想定していいる。この場合には、他の基地局2−2〜2−nが前記再送による同じパケットデータに対する「Ack」を端末局1から2回以上受信することになる。従って、本例では再送パケットの制御信号か否か(S351)及びその制御信号に対して過去にAckが受信されているか否か(S352)を判断するフローが追加されている。両者が共にYesの場合、この結果はメイン基地局2−1へは伝送されない。
なお、他の基地局2−2〜2−nから通知する受信結果には、Ack又はNackの判定結果に図8及び9等の判定の際に得られる判定結果の信頼度(判定閾値により近い値等)を付してもよい。これによりメイン基地局2−1ではより正確な判断が可能となる。
以上述べたように、本発明によれば今後主流となる高速大容量のデータ伝送を対象に回線占用率や再送遅延時間の点で有利なHSDPAのような再送制御を行ない、且つ回線占用率や再送遅延時間をさらに改善して再送制御の効率をより一層高めたパケットデータ再送制御方法及びその装置が提供可能となる。
【図面の簡単な説明】
図1は、基地局と移動局との間における通常の再送制御の構成例を示した図である。
図2は、図1におけるパケットデータの一再送例を示した図である。
図3は、W−CDMAを用いたHSDPA以外の再送制御の構成例を示した図である。
図4は、W−CDMAでHSDPAを用いた場合の再送制御の構成例を示した図である。
図5は、従来の3つの再送制御の比較を示した図である。
図6は、本発明による再送制御の基本構成を示した図である。
図7は、本発明と関連する基地局構成部分のブロック構成例を示した図である。
図8は、図7の制御信号判定部の一構成例を示した図である。
図9は、図7の制御信号判定部の別の構成例を示した図である。
図10は、図6の再送制御における基本的な動作フローを示した図である。
図11は、本発明の第1の再送制御処理におけるパケットデータの再送例を示した図である。
図12は、本発明による第1の再送制御フロー例を示した図である。
図13は、本発明の第2の再送制御処理におけるパケットデータの再送例を示した図である。
図14は、本発明による第2の再送制御フロー例を示した図である。
図15は、本発明の第3の再送制御処理におけるパケットデータの再送例を示した図である。
図16は、本発明による第3の再送制御フロー例を示した図である。
図17は、本発明の第1から第3の再送制御の比較を示した図である。
図18は、トラフィック量の処理を含む再送制御フロー例を示した図である。
図19は、別のトラフィック量の処理を含む再送制御フロー例を示した図である。
図20は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(1)を示した図である。
図21は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(2)を示した図である。
図22は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(3)を示した図である。
図23は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(4)を示した図である。
図24は、メイン基地局と他の基地局との間の処理フロー例(5)を示した図である。

Claims (24)

  1. 基地局上位制御装置と、その配下の複数の基地局と、端末局とで構成されるネットワークにおいて、パケットデータの再送制御方法は、
    前記基地局上位装置は、前記端末局へ伝送する下りパケットデータを前記複数の基地局へ送信すること、
    前記複数の基地局の一つである特定基地局から前記端末局へ下りパケットデータを伝送すること、
    前記端末局から返送される前記下りパケットデータ受信確認のための上り制御信号を前記複数の基地局で受信すること、
    前記特定基地局以外の他の基地局で受信した上り制御信号を、前記基地局上位制御装置を介して前記特定基地局へ通知すること、
    前記特定基地局は、前記端末局からの上り制御信号の受信状況と前記他の基地局の上り制御信号の受信状況より再送するパケットデータを決定することを特徴とするパケットデータ再送制御方法。
  2. 前記特定基地局は、前記端末局から到来する上り制御信号の受信状況により、端末局の下りパケットデータの受信結果が確認応答、否定応答、又は不明であるかを判断すること、を含む請求項1記載のパケットデータ再送制御方法。
  3. 前記特定基地局は、前記判断結果が確認応答の場合は継続パケットデータを送信し、否定応答の場合は再送パケットデータを送信すること、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  4. 前記特定基地局は、前記判断結果が不明の場合は前記他の基地局から通知される結果を待ち、パケットデータを再送するか否かを判断すること、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  5. 前記特定基地局は、前記判断結果が不明の場合は再送パケットデータを送信し、前記他の基地局から通知された結果が確認応答の場合は前記再送パケットデータの応答を確認せず直ちに継続パケットデータを送信すること、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  6. 前記特定基地局は、前記判断結果が不明の場合は継続パケットデータを送信し、前記他の基地局から通知された結果が否定応答の場合は再送パケットデータをさらに送信すること、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  7. 前記特定基地局は、前記判断結果が不明であって下りパケットデータのトラフィック量が多い場合には、前記他の基地局から通知される結果を待ち、その結果が確認応答の場合は継続パケットデータを送信し、否定応答の場合は再送パケットデータを送信すること、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  8. 前記特定基地局は、前記判断結果が不明であって下りトラフィック量が少ない場合には、再送パケットデータを送信し、前記他の基地局から通知された結果が確認応答の場合は前記再送パケットデータの応答を確認せず直ちに継続パケットデータを送信すること、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  9. 前記特定基地局は、前記判断結果が不明であって下りトラフィック量が少ない場合には、継続パケットデータを送信し、前記他の基地局から通知された結果が否定応答の場合は再送パケットデータをさらに送信すると共に前記送信した継続パケットデータを無効にすること、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  10. 前記他の基地局は、前記端末局から受信した上り制御信号の結果が確認応答の場合にだけその結果を前記特定基地局へ通知すること、
    前記特定基地局は、前記他の基地局から前記通知が場合に否定応答と推定すること、を含む請求項1〜9のいずれか一つに記載のパケットデータ再送制御方法。
  11. 前記特定基地局は、前記他の基地局へ上り制御信号の受信結果の報告要求をすること、
    前記他の基地局は、前記報告要求があった場合に上り制御信号の受信状況を前記特定基地局へ通知すること、を含む請求項1〜10のいずれか一つに記載のパケットデータ再送制御方法。
  12. 前記特定基地局は、前記判断結果が確認応答又は否定応答のいずれにも判断できない場合に前記報告要求を行なうこと、を含む請求項2記載のパケットデータ再送制御方法。
  13. 前記他の基地局は、前記端末局からの受信結果である確認応答を前記特定基地局へ通知した後は、再度同じパケットデータに対する前記端末局からの受信結果である確認応答を前記特定基地局へ通知しないこと、を含む請求項1〜12のいずれか一つに記載のパケットデータ再送制御方法。
  14. 基地局上位制御装置と、その配下の複数の基地局と、端末局とで構成されるネットワークにおける基地局であって、
    前記基地局上位制御装置から受信した下りパケットデータを前記端末局へ送信し、前記端末局から対応する上り制御信号を受信するパケット通信手段と、
    前記パケット通信手段で受信した上り制御信号を確認応答、否定応答、又は不明のいずれかで判定する信号判定手段と、
    前記信号判定手段の判定結果と前記基地局上位制御装置から受信した再送制御を行なわない他の基地局で受信した前記端末局からの上り制御信号の受信結果とによって、前記下りパケットデータの再送制御を行なう再送制御手段と、を備え、
    前記信号判定手段の判定結果が確認応答又は否定応答の場合は対応する再送制御を行い、その判定結果が不明場合は前記他の基地局からの受信結果によって再送制御を行なう、ことを特徴とする基地局。
  15. 前記信号判定手段は、前記端末局から受信する上り制御信号の所定の受信ビット誤り率又は所定の受信レベルによって前記不明を判定する、請求項14記載の基地局。
  16. 前記再送制御手段は、前記信号判定手段の判定結果が不明の場合に前記他の基地局に前記端末局からの上り制御信号の受信結果の要求信号を送信する、請求項14記載の基地局。
  17. 前記再送制御手段は、前記信号判定手段の判定結果が不明であって前記他の基地局から受信結果が得られない場合に否定応答と推定する、請求項14記載の基地局。
  18. 前記再送制御手段は、前記信号判定手段の判定結果が不明の場合に仮判定により否定応答の再送処理を行ない、その後前記他の基地局からの受信結果を待って再送制御を行なう、請求項14記載の基地局。
  19. 前記再送制御手段は、前記信号判定手段の判定結果が不明の場合に仮判定により確認応答の再送処理を行ない、その後前記他の基地局からの受信結果を待って再送制御を行なう、請求項14記載の基地局。
  20. 前記他の基地局は、前記端末局から受信した上り制御信号の受信結果である確認応答又は否定応答を、前記基地局上位制御装置を介して前記再送制御を行なう基地局へ通知する、請求項14〜19のいずれか一つに記載の基地局。
  21. 前記他の基地局は、前記通知にその受信結果の信頼度も付加する請求項20に記載の基地局。
  22. 前記他の基地局は、前記端末局から受信した上り制御信号の受信結果である確認応答だけを、前記基地局上位制御装置を介して前記再送制御を行なう基地局へ通知する、請求項14〜19のいずれか一つに記載の基地局。
  23. 前記他の基地局は、前記再送制御を行なう基地局からの要求によって前記端末局から受信した上り制御信号の受信結果を通知する、請求項20〜22のいずれか一つに記載の基地局。
  24. 基地局上位装置が、端末局へのパケットデータを複数の端末へ送信し、複数の基地局の内、端末局で指定された特定基地局が端末局へパケットデータを送信し、他の基地局は端末局へパケットデータを送信しないネットワークシステムの基地局上位装置であって、
    前記他の基地局から、端末局でのパケットデータの受信結果を受信する受信部と、
    前記受信部が受信した、端末局でのパケットデータの受信結果を、前記特定基地局へ送信する送信部と、を有することを特徴とする基地局上位装置。
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