JP3919569B2 - 電子レンジ用卵ゆで器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子レンジでゆで卵を作る電子レンジ用卵ゆで器に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来の電子レンジ用卵ゆで器の一例としては、水を溜める合成樹脂製の容器内に、卵を入れる金属製のケースを収容し、しかも、金属製のケースは、下側のケース本体と上側のケース蓋を突き合わせて卵の全周囲を完全に覆うものが知られている。
【0003】
ところで、卵の全周囲を金属製のケースで完全に覆ってマイクロ波の透過を阻止してあるのは、マイクロ波が卵に直に照射すると、卵が破裂することがあるからである。しかし、金属製のケースは、卵の全周囲を完全に覆う形態であったので、製品の原価が高くなる。
【0004】
そこで本発明者は、卵の全周囲のうち大部分を金属製のケースで囲んであれば、卵が破裂せずにゆで卵を作ることができるのではないかと考え、試作、実験を重ねた。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は上記実情を考慮して開発されたもので、その目的は、卵へのマイクロ波の透過を阻止する金属素材の使用量を減らし、原価を安くすることである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、水を溜める外容器内に、卵を入れる中容器を収容し、中容器でマイクロ波の照射による卵の破裂を防止する電子レンジ用卵ゆで器において、中容器が、卵を載せる中容器本体と、中容器本体に被せる中蓋とからなり、中容器本体には、卵の載置部を有するテーブルを備え、載置部の高さを、載せた卵が外容器の底よりも浮く状態に形成し、中蓋の下端部を収容する溝をテーブルの周囲に形成し、溝に載せた中蓋の下端を、載置部に載せた卵の下端以下に低くし、中蓋を金属製に、中容器本体を非金属製にしてあることを特徴とする。なお、外容器は、非金属製のものとする。
【0007】
このようにすると、卵の底側が金属製素材で覆われていなくとも、卵が破裂せずに、ゆで卵になる。卵が破裂しない正確な理由は分からない。しかし、溝を設けて中蓋の下端が卵の下端以下に低くしてあるので、卵の上面と側面が金属製の中蓋で覆われたことになり、マイクロ波は中蓋の真下以外からは、卵に入射しないことになる。つまり、マイクロ波が卵に入射する向きを上向き方向に限定してあることが、卵が破裂しない結果を生んだものと推測される。なお、卵が外容器の底よりも浮く状態なので、卵に照射されるマイクロ波は必ず水を透過し、マイクロ波のエネルギーの大部分は水で吸収される。
【0008】
卵の載置部は一つだけでもよいが、請求項2の発明のように、テーブルに卵の載置部を複数設けてあってもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の電子レンジ用卵ゆで器は、図1と図5に示すように、水Wを溜める外容器1内に、卵Eを入れる中容器2を収容したものである。
【0010】
外容器1はマイクロ波を透過する素材(例えばポリプロピレン等の合成樹脂製品)で、底部に水を溜める外容器本体3と、中容器2と一体的に係止した状態で外容器本体3の上に載せる外蓋4とからなる。
【0011】
外容器本体3の周縁部には持ち手5を左右に対向して設け、中容器2を載せる係合部6を周縁部の内側に沿って段差状に低く形成し、係合部6に中容器2の周縁部を引っ掛けて載せ、中容器2を外容器本体3の底から浮かして支持する。
【0012】
中容器2は、外容器本体3の係合部6に載せる中容器本体7と、中容器本体7の上に被せて卵を覆う中蓋8とからなり、中容器本体7を合成樹脂製に、中蓋8をステンレス等の金属製にしてある。
【0013】
中容器本体7は図1から図5に示すように、その中央部には、卵を載せるメッシュ状のテーブル9を上げ底状に設け、中蓋8の下端部を載せる溝10を、テーブル9の外側に沿って形成し、テーブル9に載せた卵を、外容器本体3の底部に溜めた水よりも浮かして支持し、溝10の深さをテーブル9に載せた卵の下端よりも低く形成し、外容器本体3の係合部6に載せる鍔状の被係合部11を周縁部の上部に沿って形成し、周縁部の左右であって被係合部11の上側にはフック12を回動可能に設け、中容器本体7の上に載せた外蓋4をフック12で止めて一体化する。
【0014】
テーブル9は、全体的に水平に形成すると共に、水蒸気を通過させるためにメッシュ状にしてあり、リング状をなす卵の載置部13を放射状に複数設け、それら載置部13を桟14で支えている。なお、溝10にも水蒸気を通す抜穴15を設けてある。
【0015】
フック12は、中容器本体7の左右に一対の支持片16を、それぞれ前後に対向して設け、両支持片16の貫通穴17にピン18を通し、ピン18でフック本体19を回動可能に支持する。フック本体19は、両支持片16の外側に一対の円弧状のレバー20を有し、各レバー20の一端部に上記ピン18の端部を挿入し、レバー20の他端部間に押さえ片21を架設し、押さえ片21で外蓋4を中容器本体7の上端に押し付けて一体化するものである。
【0016】
中蓋8は図1又は図5に示すように、その天井高さを、立てた卵の上面だけでなく側面をも覆う程度にし、上面には水蒸気を通す抜穴22をあけてある。
【0017】
上述した電子レンジ用卵ゆで器は以下の要領で使用する。まず、外容器本体3の底部に水Wを入れ、係合部6と被係合部11を利用して中容器本体7を外容器本体3に載せ、載置部13に卵Eを立てて置く。続いて、溝10を利用して中蓋8を中容器本体7の上に載せ、外蓋4を被せ、中容器本体7のフック12を回動して外蓋4の周縁部にフック12を引っ掛けて止め、電子レンジに入れて5分から10分加温する。すると、水蒸気によって、卵が加温され、ゆで卵になる。なお、卵の代わりに、中華まん、肉まん、ジャガイモやサツマイモなどをテーブルに載せて蒸してもよい。
【0018】
【発明の効果】
本発明は、卵の底側を金属製素材で囲んでいないので、卵の全周を金属製素材で囲む従来品に比べて、金属製素材の使用量が減り、原価が安くなる。また、テーブルに卵の載置部を複数設けてあれば、複数の卵を一度にゆで卵にできるだけでなく、テーブル上の空間が広くなって、卵以外の食品も加温できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の電子レンジ用卵ゆで器を示す縦断面図である。
【図2】中容器本体の平面図で、右側のフックを分解してある。
【図3】中容器本体の縦断面図で、左側のフックを分解してある。
【図4】中容器本体の側面図で、フックを取り外してある。
【図5】電子レンジ用卵ゆで器を示す分解斜視図である。
【符号の説明】
1 外容器
2 中容器
7 中容器本体
8 中蓋
9 テーブル
10 溝
13 載置部
Claims (2)
- 水を溜める非金属製の外容器(1)内に、卵を入れる中容器(2)を収容し、中容器(2)でマイクロ波の照射による卵の破裂を防止する電子レンジ用卵ゆで器において、
中容器(2)が、卵を載せる中容器本体(7)と、中容器本体(7)に被せる中蓋(8)とからなり、中容器本体(7)には、卵の載置部(13)を有するテーブル(9)を備え、載置部(13)の高さを、載せた卵が外容器(1)の底よりも浮く状態に形成し、中蓋(8)の下端部を収容する溝(10)をテーブル(9)の周囲に形成し、溝(10)に載せた中蓋(8)の下端を、載置部(13)に載せた卵の下端以下に低くし、中蓋(8)を金属製に、中容器本体(7)を非金属製にしてあることを特徴とする電子レンジ用卵ゆで器。 - テーブル(9)に卵の載置部(13)を複数設けてあることを特徴とする請求項1記載の電子レンジ用卵ゆで器。
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JP2002075809A JP3919569B2 (ja) | 2002-03-19 | 2002-03-19 | 電子レンジ用卵ゆで器 |
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ID=29204787
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP (1) | JP3919569B2 (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN102846200A (zh) * | 2012-10-13 | 2013-01-02 | 苏州征之魂专利技术服务有限公司 | 一种高压美味煮蛋器 |
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2002
- 2002-03-19 JP JP2002075809A patent/JP3919569B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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CN102846200A (zh) * | 2012-10-13 | 2013-01-02 | 苏州征之魂专利技术服务有限公司 | 一种高压美味煮蛋器 |
CN102846200B (zh) * | 2012-10-13 | 2014-06-04 | 苏州征之魂专利技术服务有限公司 | 一种高压调改口味煮蛋器 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
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JP2003265311A (ja) | 2003-09-24 |
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