JP3918525B2 - 排ガス再利用循環装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、簡略で、かつ低コストなシステムにより排ガスを高度処理することの可能な排ガス再利用循環装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、液晶工場等における空調システム28 は、図5 に示すように、外気処理空調機27 より外気浄化空気を供給されたクリーンルーム26 内で製品の生産を行い、生産工程で各種生産装置25 等より発生する排ガス21 は、別途浄化処理され、大気へ排出していた。これら排ガス21 の浄化処理は、該排ガス21 中に含有する薬液ミスト、及び薬液ガスの一部を薬液ミスト除去装置29 と、水スクラバー30 により行われていた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、このような方法では、前記水スクラバー30 が高価であるとともに、多量の水を循環させる必要があるため、エネルギー消費量が高いといった問題を有していた。
【0004】
一方で、クリーンルーム26 に外気浄化空気を供給する際にも、外気に対して、外気中の微粒子やケミカル物質の除去処理、さらには温湿度の調整を行う必要があるため、ランニングコストが高いと言った問題を有していた。
【0005】
上記事情に鑑み、本発明は、簡略で、かつ低コストなシステムにより排ガスを高度処理することの可能な排ガス再利用循環装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
請求項1記載の排ガス再利用循環装置は、薬液ミスト、及び薬液ガスを含んだ排ガスを高度処理してクリーンルームへ戻す排ガス再利用循環装置であって、
排ガスに含まれる薬液ミストを捕集する薬液ミスト除去回収装置と、該薬液ミスト除去回収装置を経由した後、排ガスに残留している薬液ミスト、及び薬液ガスを除去する排ガス再生装置とよりなり、
該排ガス再生装置が、前記薬液ミスト除去回収装置を経由した排ガス中に残留する薬液ミスト、及び薬液ガスを捕集し廃液として回収する薬液回収装置と、該薬液回収装置を経由した排ガス中に残留する薬液ガスを水に吸収させて排水とし、水処理施設へ送り出す湿式ガス除去装置と、該湿式ガス除去装置を経由した前記排ガス中に残留する薬液ガスを除去するとともに、微粒子を除去する高度処理装置と、によりなり、
前記排ガス再生装置を構成する薬液回収装置が、耐薬品性を有する長繊維を垂直方向に複数並べて、一体化した主フィルターと、該主フィルターの後方に配置された充填型冷却器と、該充填型冷却器の後方に配置され、前記主フィルターに比べて部材厚の薄い後フィルターと、により構成され、
前記充填型冷却器は、フィンと冷却水管とより構成される冷却コイルからなり、前記フィンの面上には、前記冷却コイル内に乱流を生じさせる障害物が設けられていることを特徴としている。
【0007】
請求項2記載の排ガス再利用循環装置は、前記薬液ミスト除去回収装置が、耐薬品性を有する長繊維を垂直方向に複数並べて、一体化したフィルターよりなることを特徴としている。
【0009】
請求項記載の排ガス再利用循環装置は、前記排ガス再生装置を構成する湿式ガス除去装置が、親水性の大面積を有する多孔体よりなり、該多孔体には水が供給されることを特徴としている。
【0010】
請求項記載の排ガス再利用循環装置は、前記排ガス再生装置を構成する高度処理装置が、前記排ガスを加熱する加熱コイルと、該加熱コイルに加熱された前記排ガスに残留する薬液ガスを除去する乾式ガス除去装置と、前記排ガスに残留する微粒子を除去するHEPAフィルタと、により構成されることを特徴としている。
【0011】
請求項記載の排ガス再利用循環装置は、前記排ガス再利用循環装置を経由した前記排ガスが、クリーンルームに供給されることを特徴としている。
【0012】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係る排ガス再利用循環装置について、図1 から図4 を用いて詳述する。本実施の形態の排ガス再利用循環装置は、製品を製作する生産装置より排出される排ガスを浄化処理し、クリーンルーム内へ戻すことにより、外気浄化空気の生成に係る負荷を大幅に低減するものである。
【0013】
図1 に、排ガス再利用循環システムの概略を示す。クリーンルーム26 の中には、生産工程で薬液ミスト、及び薬液ガスを含んだ排ガスを発生する生産装置25 が配置されている。排ガス再利用循環装置1 は、前記クリーンルーム26の中で生産装置25 の近傍に配置される薬液ミスト除去回収装置2 と、クリーンルーム26 の外に配置される排ガス再生装置3 とにより構成される。
【0014】
図2 に示すように、前記薬液ミスト除去回収装置2 は、前記生産装置25 毎に配置されるもので、薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 より構成される。該薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 は、耐薬品性を有する長繊維11 を鉛直方向に複数本配置して、これらを一体化させたものである。
【0015】
一般に、排ガス21 に含有される薬液ミストは濃度が高いため、薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 に捕集した薬液ミストが長繊維11 の周りに付着した状態では、薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 内の空隙率が減少し、圧損が上昇しやすい。したがって、前記長繊維11 の大半を鉛直方向に配置することによって、薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 は、捕集された薬液ミストが重力の作用で、前記長繊維11 に沿って下方に排出されるため、圧損を防ぐことができるものである。このように、薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 により捕集された薬液ミストは、廃液23 として回収されることとなる。
【0016】
該薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 に用いられる前記長繊維11 は、径が小さいほど薬液ミストの捕集効率がよいが、捕集効率がよいと圧損が上昇しやすくなる傾向がある。このため、圧損が上昇することなく適度に捕集効率の良い状態を保持できる目安として、径が20〜50μm程度のものを用いている。また、部材としては、捕集しようとする薬液ミストは腐食性が強いため、本実施の形態では、耐薬品性を有するステンレス線を用いている。なお、長繊維11 はこれにこだわるものではなく、薬液ミストの捕集が可能で、かつ圧損が上昇した際にも耐えうる強度を有しており、かつ耐薬品性を有する部材であれば、ポリプロピレン繊維、塩化ビニリデン繊維等、何れの繊維を用いてもよい。
【0017】
前記生産装置25 より排出された排ガス21 は、上述する構成による前記薬液ミスト除去回収装置2 を経由した後、前記排ガス再生装置3 にて処理される。該排ガス再生装置3 は、前記生産装置25 が配置されるクリーンルーム26より離れた位置に配置され、複数の前記生産装置25 の個々に設けられた前記薬液ミスト除去回収装置2 で処理された排ガス21 を集合させて、一度に処理を行うものである。
【0018】
図3 に示すように、該排ガス再生装置3 に流入する排ガス21 は、薬液回収装置4 、湿式ガス除去装置5 、及び高度処理装置6 の順に処理される。前記排ガス21 がはじめに流入する薬液回収装置4 は、主フィルタ12 と、充填型冷却器13 と、後フィルタ18 とにより構成される。
【0019】
該主フィルタ12 は、前記薬液ミスト除去回収装置主フィルタ10 と同様に、耐薬品性を有する前記長繊維11 を鉛直方向に複数本配置して、これらを一体化させたものを用いている。前記薬液ミスト除去回収装置2 を経由した前記排ガス21 は、残留した薬液ミスト、及び薬液ガスを含有しながら図示しないダクト等を介して該排ガス再生装置3 に流入される。このような輸送過程で、肥大化した前記排ガス21 中の薬液ミストの過半量を該主フィルタ12 で捕集し、廃液23 とする。
【0020】
図4 (a)に示すように、該主フィルタ12 を経由した排ガス21 は、次に前記充填型冷却器13 に流入される。該充填型冷却器13 は、コイル面間に障害物17 を充填した冷却コイル14 より構成される。該冷却コイル14 は、一般に用いられるフィン15 と、冷却水管16 とにより構成されるものであるが、図4 (b)に示すように、前記冷却水管16 の間でフィン15 の面上には、障害物17 としてステンレス線を縦横に配置したSUSメッシュを配置している。
【0021】
該障害物17 は、薬液ミストを捕集する役割の他に伝熱面積を増やすとともに、該冷却コイル14 の内部の流れに乱流を形成させて、伝熱効率を向上させることを目的に設けられるものである。また、該障害物17 が前記フィン15及び冷却水管16 に接触しているため、障害物17 も冷やされることとなり、さらに伝熱効率が向上するものである。
【0022】
なお、前記障害物17 の材質やその設置方法は、これにこだわるものではなく、耐薬品性に優れる材料よりなり、薬液ミストの捕集機能と、該冷却コイル14 の内部の流れに乱流を形成させる機能とを有するものであれば何れを用いてもよい。該障害物17 の設置事例として、図4 (c)に示すように、前記フィン15 の全面にSUSメッシュを貼り付ける構成や、図4 (d)に示すように、前記フィン15 自身に突起物を設ける構成等を適用してもよい。
【0023】
このように、前記排ガス21 が充填型冷却器13 に流入すると、冷却されることにより薬液ミストが肥大化するのみでなく薬液ガスをも液化が促進される。
これら肥大化した薬液ミスト、および液化した薬液ガスが前記障害物17 に捕集され、廃液23 となる。
【0024】
次に、前記排ガス21 は、前記後フィルタ18 を経由する。該後フィルタ18 は、前記主フィルタ12 と同様の構成であるが、その部材厚が主フィルタ12 に比べて薄く構成されている。
【0025】
これは、前記充填型冷却器13 を経由し、後フィルタ18 に流入する排ガス21 には、残留する薬液ミスト、さらには冷却により一度は液化したがガス流速によって、前記障害物17 より飛散した薬液ミストが含有している。このような経過を経た薬液ミストはすでに肥大化している場合が多い。このため、これら薬液ミストの捕集は容易であることから、後フィルタ18 は部材厚の薄いものを用いている。
【0026】
このように、主フィルタ12 と、充填型冷却器13 と、後フィルタ18 の3種ユニットによる前記薬液回収装置4 より捕集された薬液ミストは全て廃液23 として回収される。
【0027】
図3 に示すように、前記薬液回収装置4 を経由した排ガス21 は、湿式ガス除去装置5 に流入する。該湿式ガス除去装置5 は、一般に用いられるものであるが、本実施の形態では、充填材として、親水性の多孔体19 を用いている。該多孔体19 は、1m3あたり500m2程度の大面積の壁面を有するものである。このような多孔体19 に水を吸収させて壁面を濡面として形成し、この濡面に形成される水膜に前記排ガス21 に含まれる薬液ガスを吸収させて除去するものである。これら薬液ガスを含んだ水は、排水24 として水処理施設20 にて処理されることとなる。
【0028】
なお、本実施の形態において、該多孔体19 には一般に水膜式加湿装置の充填材として用いられるものを流用したが、これにこだわるものではなく、大面積を有し、水を供給されて濡壁を形成できるものであれば、これにこだわるものではない。
【0029】
該湿式ガス除去装置5 を経由し、薬液ガスの残留が見られる排ガス21 は、高度処理装置6 に流入する。該高度処理装置6 は、加熱コイル7 と、乾式ガス除去装置8 と、HEPAフィルタ9 より構成される。
【0030】
前記加熱コイル7 は、前記乾式ガス除去装置8 による除去効果を向上させるとともに、後に浄化空気22 となる前記排ガス21 をクリーンルーム設定温度に、または冷風として用いる場合は、クリーンルーム設定温度以下まで加熱するものである。ここで、後に浄化空気22 となる前記排ガス21 の温湿度制御については、加熱コイル7 の後流側に図示しない露点温度計及び乾球温度計が設置されており、充填型冷却器13 の冷水温度または冷水流量が設定された露点温度により制御される。
【0031】
前記乾式ガス除去装置8 は、前記加熱コイル7 により加熱された排ガス21に残留する薬液ガスを除去するものであり、HEPAフィルタ9 は、薬液ミスト、及び薬液ガスが除去された排ガス21 中に残留する微粒子を除去するために用いられる。
【0032】
このように、薬液ミスト除去回収装置2 、排ガス再生装置3 を経由することにより、前記生産装置25 より発生した排ガスは、一般にクリーンルーム26 に設けられる外気処理空調機27 で処理された外気浄化空気と同等の質を有する浄化空気22 となる。この浄化空気22 は、図示しないファンやダクトを介して、クリーンルーム26 に供給されることとなる。
【0033】
なお、上述する排ガス再利用循環装置1 により処理された浄化空気22 をクリーンルーム26 に供給する際には、前記外気処理空調機27 より供給される外気処理空気31 の量は、前記浄化空気22 の1/10程度でよい。
【0034】
上述する構成によれば、薬液ミスト除去回収装置2 、排ガス再生装置3 により構成される排ガス再利用循環装置1 を介して、前記生産装置21 より排出される薬液ミスト、及び薬液ガスを含む排ガス21 を浄化することから、簡略かつコンパクトなシステムで効果的に薬液ミスト、及び薬液ガスを除去することが可能となり、浄化コストを大幅に低減することが可能となるとともに、浄化するためエネルギー消費量を大幅に低減することが可能となる。
【0035】
前記薬液ミスト除去回収装置2 が、耐薬品性の長繊維を垂直に並べて一体化した薬液ミスト除去回収装置主フィルタを用いることから、簡略な構造で高い捕集効果を得ることが可能となるとともに、コストを大幅に低減することが可能となる。
【0036】
前記排ガス再生装置3 を構成する薬液回収装置4 が主フィルタ12 と充填型冷却器13 と後フィルタ18 の3種類のユニットより構成されることから、薬液ミスト、及び薬液ガスの除去効果を高めることが可能となる。
【0037】
また、充填型冷却器13 には、障害物17 を充填した冷却コイル14 が用いられることから、冷却コイル14 内の伝熱効率を高めることが可能となるとともに、伝熱効果が高まることにより薬液ミストの肥大化や、薬液ガスの液化が促進されることとなり、薬液ミスト、及び薬液ガスの捕集効率も高めることが可能となる。
【0038】
前記排ガス再生装置3 を構成する湿式ガス除去装置5 が、親水性の多孔体19 を充填されていることから、該多孔体19 の全表面積を濡壁とすることができ、濡壁の表面にできる水膜を利用して効果的に薬液ガスを捕集することが可能となる。
【0039】
前記排ガス再生装置3 を構成する高度処理装置6 が、加熱コイル7 、乾式ガス除去装置8 、及びHEPAフィルタ9 を有することから、温湿度の調整や微粒子の除去等も行えるため、外気処理空調機27 を介さなくても外気浄化空気と同程度の質を有する浄化空気22 を得ることが可能となる。
【0040】
排ガス再利用循環装置1 を介して、前記生産装置21 より排出される薬液ミスト、及び薬液ガスを含む排ガス21 を浄化し浄化空気22 として、クリーンルーム26 に供給することから、容易に清浄な空気を再生することができ、外気処理空調機27 の負荷を低減することが可能となる。
【0041】
【発明の効果】
請求項1記載の排ガス再利用循環装置によれば、薬液ミスト、及び薬液ガスを含んだ排ガスを高度処理してクリーンルームへ戻す排ガス再利用循環装置であって、排ガスに含まれる薬液ミストを捕集する薬液ミスト除去回収装置と、該薬液ミスト除去回収装置を経由した後、排ガスに残留している薬液ミスト、及び薬液ガスを除去する排ガス再生装置とよりなり、該排ガス再生装置が、前記薬液ミスト除去回収装置を経由した排ガス中に残留する薬液ミスト、及び薬液ガスを捕集し廃液として回収する薬液回収装置と、該薬液回収装置を経由した排ガス中に残留する薬液ガスを水に吸収させて排水とし、水処理施設へ送り出す湿式ガス除去装置と、該湿式ガス除去装置を経由した前記排ガス中に残留する薬液ガスを除去するとともに、微粒子を除去する高度処理装置と、によりなることから、簡略かつコンパクトなシステムで効果的に薬液ミスト、及び薬液ガスを除去することが可能となり、浄化コストを大幅に低減することが可能となるとともに、浄化するためエネルギー消費量を大幅に低減することが可能となる。
また、薬液ミスト除去回収装置、及び排ガス再生装置より回収された廃液は、濃度の高い薬液であるため、再度生産装置で再利用することが可能となる。
また、排ガス再生装置を構成する薬液回収装置が、耐薬品性を有する長繊維を垂直方向に複数並べて、一体化した主フィルターと、該主フィルターの後方に配置された充填型冷却器と、該充填型冷却器の後方に配置され、前記主フィルターに比べて部材厚の薄い後フィルターと、により構成され、充填型冷却器が、フィンと冷却水管とより構成される冷却コイルからなり、フィンの面上には、冷却コイル内に乱流を生じさせる障害物が設けられていることから、薬液回収装置が3種類のユニットより構成され、薬液ミスト、及び薬液ガスの除去効果を高めることが可能となる。
また、充填型冷却器には、面上に障害物が設けられたフィンと冷却水管とより構成される冷却コイルが用いられることから、冷却コイル内の伝熱効率を高めることが可能となるとともに、伝熱効果が高まることにより薬液ミストの肥大化や、薬液ガスの液化が促進されることとなり、薬液ミスト、及び薬液ガスの捕集効率も高めることが可能となる。
【0042】
請求項2記載の排ガス再利用循環装置によれば、前記薬液ミスト除去回収装置が、耐薬品性を有する長繊維を垂直方向に複数並べて、一体化したフィルターよりなることから、簡略な構造で高い捕集効果を得ることが可能となるとともに、コストを大幅に低減することが可能となる。
【0044】
請求項記載の排ガス再利用循環装置によれば、前記排ガス再生装置を構成する湿式ガス除去装置が、親水性の大面積を有する多孔体よりなり、該多孔体には水が供給されることから、多孔体の全表面積を濡壁とすることができ、濡壁の表面にできる水膜を利用して効果的に薬液ガスを捕集することが可能となる。
【0045】
請求項記載の排ガス再利用循環装置によれば、前記排ガス再生装置を構成する高度処理装置が、前記排ガスを加熱する加熱コイルと、該加熱コイルに加熱された前記排ガスに残留する薬液ガスを除去する乾式ガス除去装置と、前記排ガスに残留する微粒子を除去するHEPAフィルタと、により構成されることから、温湿度の調整や微粒子の除去等も行えるため、外気処理空調機を介さなくても外気浄化空気と同程度の質を有する浄化空気を得ることが可能となる。
【0046】
請求項記載の排ガス再利用循環装置によれば、前記排ガス再利用循環装置を経由した前記排ガスが、クリーンルームに供給されることから、容易に清浄な空気を再生することができ、外気処理空調機の負荷を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1 】 本発明に係る排ガス再利用循環システムの概略を示す図である。
【図2 】 本発明に係る薬液ミスト除去回収装置の詳細を示す図である。
【図3 】 本発明に係る排ガス再生装置の詳細を示す図である。
【図4 】 本発明に係る薬液回収装置の詳細を示す図である。
【図5 】 従来の空調・排気システムの概略を示す図である。
【符号の説明】
1 排ガス再利用循環装置
2 薬液ミスト除去回収装置
3 排ガス再生装置
4 薬液回収装置
5 湿式ガス除去装置
6 高度処理装置
7 加熱コイル
8 乾式ガス除去装置
9 HEPAフィルタ
10 薬液ミスト除去回収装置主フィルタ
11 長繊維
12 主フィルタ
13 充填型冷却器
14 冷却コイル
15 フィン
16 冷却水管
17 障害物
18 後フィルタ
19 多孔体
20 水処理施設
21 排ガス
22 浄化空気
23 廃液
24 排水
25 生産装置
26 クリーンルーム
27 外気処理空調機
28 空調・排気システム
29 薬液ミスト除去装置
30 水スクラバー
31 外気処理空気

Claims (5)

  1. 薬液ミスト、及び薬液ガスを含んだ排ガスを高度処理してクリーンルームへ戻す排ガス再利用循環装置であって、
    排ガスに含まれる薬液ミストを捕集する薬液ミスト除去回収装置と、
    該薬液ミスト除去回収装置を経由した後、排ガスに残留している薬液ミスト、及び薬液ガスを除去する排ガス再生装置とよりなり、
    該排ガス再生装置が、前記薬液ミスト除去回収装置を経由した排ガス中に残留する薬液ミスト、及び薬液ガスを捕集し廃液として回収する薬液回収装置と、
    該薬液回収装置を経由した排ガス中に残留する薬液ガスを水に吸収させて排水とし、水処理施設へ送り出す湿式ガス除去装置と、
    該湿式ガス除去装置を経由した前記排ガス中に残留する薬液ガスを除去するとともに、微粒子を除去する高度処理装置と、によりなり、
    前記排ガス再生装置を構成する薬液回収装置が、耐薬品性を有する長繊維を垂直方向に複数並べて、一体化した主フィルターと、
    該主フィルターの後方に配置された充填型冷却器と、
    該充填型冷却器の後方に配置され、前記主フィルターに比べて部材厚の薄い後フィルターと、により構成され、
    前記充填型冷却器は、フィンと冷却水管とより構成される冷却コイルからなり、
    前記フィンの面上には、前記冷却コイル内に乱流を生じさせる障害物が設けられていることを特徴とする排ガス再利用循環装置。
  2. 請求項1に記載の排ガス再利用循環装置において、
    前記薬液ミスト除去回収装置が、耐薬品性を有する長繊維を垂直方向に複数並べて、一体化したフィルターよりなることを特徴とする排ガス再利用循環装置。
  3. 請求項1または2に記載の排ガス再利用循環装置において、
    前記排ガス再生装置を構成する湿式ガス除去装置が、親水性の大面積を有する多孔体よりなり、該多孔体には水が供給されることを特徴とする排ガス再利用循環装置。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載の排ガス再利用循環装置において、
    前記排ガス再生装置を構成する高度処理装置が、前記排ガスを加熱する加熱コイルと、
    該加熱コイルに加熱された排ガスに残留する薬液ガスを除去する乾式ガス除去装置と、
    前記排ガスに残留する微粒子を除去するHEPAフィルタと、により構成されることを特徴とする排ガス再利用循環装置。
  5. 請求項1から4のいずれかに記載の排ガス再利用循環装置において、
    前記排ガス再利用循環装置を経由した前記排ガスが、クリーンルームに供給されることを特徴とする排ガス再利用循環装置。
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