JP3718177B2 - 空気中ガス成分の除去方法 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、空気中に含まれる不純物の除去装置に関し、特に気液接触によるガス成分や微小粒子などのガス状不純物(なお、本明細書において「ガス状不純物」と云う場合には、空気中に含まれるガス成分や微小粒子などの不純物を総称するものとする)の除去装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気中には、塵埃の他に微量ではあるがガス状の不純物が含まれている。かかるガス状不純物は人体に有害であるばかりでなく、半導体などの製造雰囲気に混入した場合に、デバイスの電気特性劣化の原因となるおそれがある。また、半導体、液晶製造工程で使用される各種薬液の蒸気がクリーンルーム内に漏洩した場合にも、循環空気中に含まれるガス状薬液の濃度が高くなり、薬品の品質を劣化させるおそれがある。さらに、半導体などのデバイス製造工程に限らず、各種の機械製造工場、食品関係の工場、動物飼育場などにおいても、薬液処理工程において排出される排気ガスなどは周辺環境に少なからぬ影響を与え、ひいては、環境汚染の原因となるおそれがある。かかる背景より、空気中に含まれるガス状不純物を効率よく除去するための技術の確立が待望されている。
【0003】
このような空気中のガス成分や微小粒子などのガス状不純物を除去する方法の中で、従来より無機系不純物に対しては、吸収法による不純物の除去処理が行われている。かかる吸収法としては、ガスの吸収液として水または特殊な吸収液を用いる湿式法と、ガス吸着剤を充填含浸させた吸着フィルタなどによりガス除去を行う乾式法が知られている。湿式法は、性能の劣化や経時変化が少ない代わりに、不純物ガスの除去効率を上げるためには多量の吸収液が必要である。また、乾式法の吸着フィルタによれば、大がかりな設備を設置せずに、不純物ガスを除去することが可能であるが、吸着能力が経時的に劣化するため、定期的に交換や再生処理などのメンテナンスが必要である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
従来の湿式法では、吸収液と空気とが接触する際に、空気中の水分濃度が飽和状態に達しておらず、しかも吸収液の温度が空気の露点温度よりも高い場合には、吸収液中の水分が蒸発し空気中の水分濃度を上昇させ、しかも、このような作用は、不純物除去性能を高めるために気体と液体との接触効率を高めれば高めるほど強くなる傾向にあるため問題となっていた。特に、半導体製造工程で用いるクリーンルーム用の取り入れ外気中の不純物を処理する場合などには、クリーンルーム内では循環空気の露点温度を制御する必要があるため、外気を循環空気として取り入れる際に循環空気の露点温度まで冷却除湿せねばならず、従来の湿式法では、吸収液と空気との接触で空気中に蒸発した水分についても余分に除湿せねばならないため、効率が悪かった。
【0005】
また従来の乾式法では、上記のように処理時間の経過とともに吸着剤の性能が低下するので、必要な吸着能力を維持するために、定期的な吸着剤の交換や再生を行う必要があり、また除去装置の吸着効率を高めようとすると、吸着フィルタに対する吸着剤の充填率を高くせねばならず、その結果、処理空気が吸着フィルタを通過する際の圧力損失が大きくなり、多くの送風動力を必要とするという問題があった。
【0006】
本発明は、このような従来の空気不純物の除去装置の有する問題点に鑑みてなされたものであり、したがって、その目的とするところは、不純物を除去する際に対象空気中の水分濃度を上昇させることなく、また多くの送風動力を必要とせずに、高い除去効率で対象空気中に含まれるガス成分や微粒子などのガス状不純物を除去することが可能であり、しかもメンテナンスが容易な新規かつ改良された対象空気中に含まれる不純物の除去装置を提供することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明によれば、不純物(例えばガス成分や微小粒子などのガス状不純物)を含む対象空気流(例えば外気)を上流より下流に流通させることが可能なチャンバと、上記チャンバ内に設置されており、多孔質体を備え、その多孔質体に上記対象空気流に含まれる上記不純物を取り込み可能な液状物質(例えば純水)を連続的に流通し入れ替えることが可能であり、上記液状物質を上記対象空気流に直交して接触させた後回収することができる不純物除去手段と、上記チャンバの底部付近に設置されており、上記不純物を取り込んだ液状物質を回収し外部に排水するための排水手段と、から成ることを特徴とする、空気中不純物の除去装置が提供される。
【0008】
また本発明によれば、不純物(例えばガス成分や微小粒子などのガス状不純物)を含む対象空気流(例えば外気)を上流より下流に流通させることが可能なチャンバと、上記チャンバ内に設置されており、空気流通方向に対して略平行にかつ略垂直方向に並列配列された複数の平行平板を備え、その平行平板の表面に上記対象空気流に含まれる上記不純物を取り込み可能な液状物質(例えば純水)を連続的に流通し入れ替えることが可能であり、上記液状物質を上記対象空気流に直交して接触させた後回収することができる不純物除去手段と、上記チャンバの底部付近に設置されており、上記不純物を取り込んだ液状物質を回収し外部に排水するための排水手段と、から成ることを特徴とする、空気中不純物の除去装置が提供される。
【0009】
さらに本発明によれば、上記不純物除去手段の上流に設置されており上記対象空気流を冷却する冷却手段を設けた構成とすることができる。
【0010】
さらに本発明によれば、上記不純物除去手段内の上記液状物質の温度を上記液状物質が接触する上記対象空気流の露点温度にほぼ等しい温度に調節することが可能な温調手段を設けた構成とすることができる。
【0011】
【作用】
本発明に基づいて構成された空気中不純物の除去装置によれば、不純物除去手段によりガス状不純物を処理する前に、冷却手段により対象空気を、例えばクリーンルーム内循環空気の露点温度にまで冷却除湿し、水分飽和空気とすることができる。その結果、不純物除去手段において気体と液体とが接触する際には、入口空気中の水分量が飽和に達しているので、気体と液体との間で水分の移動が行われず、したがって、処理空気の水分量を変化させずにガス状不純物の除去を行うことができる。
【0012】
また処理空気に接触させる液状物質の温度を、温調手段により、例えば処理空気の露点温度とほぼ等しくなるように調節することにより、処理空気と液状物質との間での水分の移動をより効果的に回避することができる。
【0013】
【実施例】
以下に添付図面を参照しながら、本発明に基づいて構成された空気中不純物の除去装置をクリーンルーム用外気処理空調機に適用した実施例について詳細に説明する。
【0014】
図1のクリーンルーム用外気処理空調機1においては、上流から外気を取り入れて下流から処理空気をクリーンルームに供給する処理チャンバ2内に、HEPAフィルタなどの乾式の高性能エアフィルタなどから構成されるプレフィルタ3と、本発明に基づいて設置された冷却コイル4と、ガス状不純物を除去するための不純物処理装置すなわちガス除去部5と、空気流を発生させるための送風ユニット6と、温度調整を行うための電気ヒータなどの温調ユニット7と、最終的に塵埃を除去するためのHEPAやULPAフィルタなどから構成される後処理ユニット8とが、上流側から下流側に向かって順次配置されている。
【0015】
送風機ユニット6によりチャンバ2内に導入されたガス成分や微小粒子などのガス状不純物を含む空気は、まずプレフィルタ3において、HEPAフィルタなどの乾式の高性能エアフィルタにより、例えば0.3μm以上の固形不純物などが除去される。
【0016】
次いで、高性能エアフィルタにより塵埃を除去された空気は、本発明に基づいて後述するように気液接触により不純物を除去するガス除去部5より上流側に設置された冷却コイル4にて、クリーンルーム内の設定露点温度まで冷却除湿が行われる。この結果、冷却コイル4の下流側の空気流は、空気温度が低下し水分飽和状態に達している。
【0017】
次いで、空気温度が低下し水分飽和状態にある空気流は、ガス除去部5において、その空気流に含まれるガス状不純物を取り込み可能な液状物質、例えばガス成分を溶解可能な純水と接触させられ、空気中の不純物が除去される。この際、本発明の好適な実施例によれば、図示しない温調手段により、不純物吸収液の温度もクリーンルーム内の設定露点温度、例えば10℃前後にまで冷却されている。このように、ガス除去部に供給する純水などの不純物吸収液の温度を、冷却コイル4により冷却された空気流の露点温度とほぼ同温に調整して、ガス除去部5において気液接触を行うことにより、吸収液の蒸発や空気中の水分の凝縮を生じさせずに、すなわち空気流の湿度を一定に保持したまま、ガス状不純物の除去のみを行うことが可能である。この際、気液接触部において相接触する気体も液体も夏期や中間期等では外気温度よりも低温となっているため、ガス状不純物の溶解度が向上する。その結果、不純物吸収液の吸収効率が良くなるとともに、吸収の飽和点が高くなるため、ガス除去部5に供給する吸収液の供給量も少なくすることができる。また、冬季等の外気温度が低い場合は、気液接触部において適度な加湿を行うことが可能である。なお、上述の気液接触部すなわちガス除去部5としては、後述のように例えば図2〜図5に示す構造を採用することが可能であり、要求性能に応じて適宜選択することが可能である。
【0018】
以上のようにして、不純物が除去された対象空気は、送風ユニット4により形成された空気流にのってさらに下流に送られ、そこで必要に応じて電気ヒータなどの温調手段7によって室内設定温度(乾球温度)にまで加温され、さらに高性能フィルタで除塵された後、クリーンルーム内に供給することが可能である。
【0019】
次に図2〜図5を参照しながら、本発明に基づいて構成された空気中不純物の除去装置1に設置することが可能な気液接触によるガス除去部5の好適な実施例について説明する。
【0020】
図2に示す気液接触部9は、エアーシャワー方式のものであり、チャンバ10内の天井部付近には純水などの不純物吸収液をミスト状に散水するためのノズル装置11が設置されるとともに、チャンバ10の底部付近には液滴を回収し外部に排水するための排水手段12が設置されている。また、ノズル装置11により散水される液滴は図示しない温調手段により所望の温度、例えば処理対象空気の露点温度に調節することが可能である。さらに、この方式では、不純物吸収液のミストが下流側に飛散するおそれがあるので、気液接触部9の下流側に飛散ミストを回収除去するためのエリミネータ13等を設置することが好ましい。
【0021】
図1に示す冷却コイル4により設定露点温度にまで冷却され水分飽和状態にある空気流は、図2に示す気液接触部9において純水などの液状物質と接触し、その空気流中のガス状不純物は純水中に取り込まれ(溶解し)液滴とともに下方に落下し、排水手段12により外部に除去される。その際、本発明によれば、ミストの温度も設定露点温度に調整されているので、気液間で水分の移動が発生しないため、空気流の湿度を一定に保持したたま、空気流中のガス状不純物を効果的に除去することができる。
【0022】
図3に示す気液接触部14は、多孔質ブロックを用いたタイプのものであり、チャンバ15内の空気流通路には多孔質ブロック16が設置されており、その上部の給水手段17から散水される純水などの不純物吸収液は多孔質ブロック16の表面及び内部をゆっくりと伝って流れ、チャンバ15の底部に設置された排水手段18により回収されて外部に排出される。また本実施例の場合にも、給水手段17から散水される吸収液を図示しない温調手段により所望の温度、例えば処理対象空気流の設定露点温度に調節することが可能である。さらに本実施例の場合には図示しない温調手段により多孔質ブロック16自体の温度も所望の温度、例えば上記設定露点温度に調整することが可能である。
【0023】
この実施例の場合にも図1に示す冷却コイル4により設定露点温度にまで冷却されて水分飽和状態にある空気流は、多孔質ブロック16の表面および内部において、そのブロック内を下方に向かってゆっくりと流れていく不純物吸収液と接触し、その際に空気流中のガス状不純物は吸収液に取り込まれ下方に流れ、排水手段18により回収され外部に除去される。なお不純物吸収液の供給量は、流れていく吸収液中のガス状不純物が飽和しない程度に設定される。
【0024】
このタイプの気液接触部14においては、純水などの吸収液が多孔質ブロック16の表面および内部をゆっくりと流れるため、気液接触面積が大きくなり、高い不純物吸収効率または除去効率を得ることができる。また多孔質ブロック16の表面および内部の純水は常に入れ替わっているため、純水中への不純物ガスの吸収または溶解が飽和に達することがないので、常に安定したガス除去効率を得ることができる。
【0025】
図4に示す気液接触部19は、平行平板を用いたタイプのものであり、チャンバ20内の空気流通路には、図5に示すような複数枚の平板21が空気の流れと平行に設置されており、その上部に配置された給水手段22から散水される純水などの不純物吸収液が平行平板21の表面を伝ってゆっくりと流れ、チャンバ20の底部に設置された排水手段23により回収されて外部に排出される。また本実施例の場合にも、給水手段22から散水される吸収液を図示しない温調手段により所望の温度、例えば処理空気流の設定露点温度に調節することが可能である。さらに図示しない温調手段により平行平板21自体の温度も所望の温度、例えば上記設定露点温度に調整することが可能である。
【0026】
この実施例の場合には、図1に示す冷却コイル4により設定露点温度にまで冷却されて水分飽和状態にある空気流は、平行平板の表面を下方に向かってゆっくりと流れていく不純物吸収液と接触し、その際に空気流中のガス状不純物は吸収液に取り込まれ(溶解し)下方に流れ、排水手段23により回収され外部に除去される。この場合にも不純物吸収液の供給量は、流れていく吸収液中のガス状不純物が飽和しない程度に設定される。その結果、本実施例の場合にも常に安定した高いガス除去効率を得ることができる。
【0027】
次に、図6および図7を参照しながら本発明に基づいて構成された空気中不純物の除去装置の他の実施例について説明する。なおこれらの実施例において、図1に説明した装置の構成要素と同じ機能を有する構成要素については同じ参照番号を付することにより詳細な説明は省略する。
【0028】
図6の実施例は、図1の外調機に不純物ガスのイオン化によるガス除去装置をさらに組み込んでいる。すなわち、この実施例では、チャンバ2内に導入された空気流は、プレフィルタ3により固形粒子が除去された後、冷却コイル4で設定露点温度まで冷却され、水分飽和状態になる。冷却コイル4の下流側には、イオン化部30および空気流に対して平行に並列された平行平板型電極群31が設置されており、イオン化部30において不純物ガス成分が一次イオン化または二次イオン化された後、平行平板型電極群31においてイオン化された不純物が静電気力により吸着され除去される。平行平板型電極群表面には、常時不純物吸収液が上部から下部に流れており、不純物吸収の飽和を防止している。さらに、この不純物吸収液の温度は、空気流の設定露点温度と同じに調節されている。この平行平板型電極群31により除去しきれなかった不純物ガス成分が、下流側に設置されているガス除去部5において上述した方法により気液接触法により除去されるので、本実施例によれば、非常に高いガス状不純物の除去効率を得ることが可能である。また、必要とされる除去効率によっては、下流側のガス除去部を省略することができる。
【0029】
なお、本実施例において使用することのできるイオン化方法としては、ガス状不純物をイオン化することができるコロナ放電法、紫外線照射法、軟X線照射法などを採用することが可能であり、用途に応じて最適な方法を選択することができる。また使用する平行平板型電極群31は乾式で用いる方法と、平行平板型電極群31の上部に配置された給水手段32から平行平板型電極の表面に純水などの液状物質を流すことにより、表面の清浄化と不純物の回収を行い平板電極での吸着効果を継続して維持できるようにする湿式方法があり、用途に応じて最適な方法を選択することが可能である。特に、イオン化時にオゾンの発生がない軟X線照射法による不純物除去がより有効である。
【0030】
図7の実施例は、図1の外調機1に微小帯電液滴とガス状不純物との接触によるガス除去装置をさらに組み込んでいる。すなわち、この実施例では、チャンバ2に導入された空気流は、プレフィルタ3により固形粒子が除去された後、冷却コイル4によって設定露点温度にまで冷却され、水分飽和状態となる。冷却コイル4の下流側には、給水ユニット33から送られた純水などの液状物質を噴霧するためのスプレーノズル34および空気流に対して平行に並列された平行平板型電極群31が設置されており、スプレーノズル34から噴霧された微小帯電液滴と接触し、空気流中の不純物ガス成分は液滴に吸収(溶解)され、その後図6に示すものとほぼ同様の構成を有する平行平板型電極群31において静電気力により吸着され除去される。この平行平板型電極群31により除去しきれなかった不純物ガス成分については、下流側に設置されているガス除去部5において上述した方法により気液接触法により除去されるので、本実施例によっても、非常に高いガス状不純物の除去効率を得ることが可能であり、したがって高純度の清浄空気を得ることができる。なお、必要とされる除去効率によっては、下流側のガス除去部を省略することもできる。
【0031】
なお、本実施例においては、処理が進展するにつれ、平行平板電極表面に多くの微小帯電液滴が付着し、表面全体が濡れ、さらに付着量が多くなると重力で下方へ平行平板電極表面上を流れ落ち、吸着した不純物も同時に排出することができるため、図6の実施例のように給水手段32により外部から表面洗浄用液体を供給せずとも、高い吸着効果を継続して維持することができる。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、不純物除去手段によりガス状不純物を処理する前に、冷却手段により対象空気を例えばクリーンルーム内循環空気の露点温度にまで冷却除湿し水分飽和空気とすることができる。その結果、不純物除去手段で気体と液体とが接触する際には、入口空気中の水分量が飽和に達しているので、気体と液体との間で水分の移動が行われず、したがって、処理空気の水分量を変化させずにガス状不純物の除去を行うことができる。これは、外気中の水分濃度が高い夏期の場合や除湿運転が必要な場合に特に有効な手段となる。
【0033】
また処理空気に接触させる液状物質の温度を、温調手段により、例えば処理空気の露点温度とほぼ等しくなるように調節することにより、処理空気と液状物質との間での水分の移動をより効果的に回避することができる。
【0034】
さらにまたガス状不純物のイオン化による除去装置、あるいは帯電性ミストとガス状不純物の接触により除去装置を、前処理装置として設置することにより、より高い除去効率を継続的に得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に基づいて構成された空気中不純物の除去装置をクリーンルーム用の外調機に適用した実施例の概略的な側面図である。
【図2】図1の外調機に適用可能なノズル式ガス除去部の概略的な側面図である。
【図3】図1の外調機に適用可能な多孔質ブロック式ガス除去部の概略的な側面図である。
【図4】図1の外調機に適用可能な平行平板型ガス除去部の概略的な側面図である。
【図5】図4のガス除去部に用いられる平行平板の配置を示す説明図である。
【図6】本発明に基づいてイオン化によるガス除去装置を付加した別の実施例の概略的な側面図である。
【図7】本発明に基づいてスプレー式ガス除去装置を付加したさらに別の実施例の概略的な側面図である。
【符号の説明】
1 外調機
2 チャンバ
3 プレフィルタ
4 冷却コイル
5 ガス除去部
6 送風機
7 電気ヒータ
8 高性能フィルタ

Claims (4)

  1. ガス成分を含むクリーンルーム用取り入れ外気を上流より下流に流通させることが可能なチャンバ内における空気中ガス成分の除去方法であって、
    上記クリーンルーム用取り入れ外気に含まれる上記ガス成分を取り込む純水の温度を、温調手段により、上記純水が接触する上記クリーンルーム用取り入れ外気の露点温度にほぼ等しい温度に調節し、
    多孔質体に上記純水を連続的に流通し入れ替え、上記純水を上記クリーンルーム用取り入れ外気に直交して接触させた後回収し、
    上記ガス成分を取り込んだ純水を回収し外部に排水することを特徴とする、空気中ガス成分の除去方法。
  2. ガス成分を含むクリーンルーム用取り入れ外気を上流より下流に流通させることが可能なチャンバ内における空気中ガス成分の除去方法であって、
    上記クリーンルーム用取り入れ外気に含まれる上記ガス成分を取り込む純水の温度を、温調手段により、上記純水が接触する上記クリーンルーム用取り入れ外気の露点温度にほぼ等しい温度に調節し、
    空気流通方向に対して略平行にかつ略垂直方向に並列配列された複数の平行平板の表面に上記純水を連続的に流通し入れ替え、上記純水を上記クリーンルーム用取り入れ外気に直交して接触させた後回収し、
    上記ガス成分を取り込んだ純水を回収し外部に排水することを特徴とする、空気中ガス成分の除去方法。
  3. 上記純水を上記クリーンルーム用取り入れ外気に直交して接触させる前に、上記クリーンルーム用取り入れ外気を冷却することを特徴とする、請求項1または2に記載の空気中ガス成分の除去方法。
  4. 外調機内で上記純水の入れ替えを行うことを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の空気中ガス成分の除去方法。
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