JPH11244641A - 気体浄化装置 - Google Patents

気体浄化装置

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JPH11244641A
JPH11244641A JP10053185A JP5318598A JPH11244641A JP H11244641 A JPH11244641 A JP H11244641A JP 10053185 A JP10053185 A JP 10053185A JP 5318598 A JP5318598 A JP 5318598A JP H11244641 A JPH11244641 A JP H11244641A
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gas
wall surface
air passage
air
subdivided
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JP10053185A
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Tsutomu Wada
力 和田
Koichi Murata
耕一 村田
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Taikisha Ltd
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Taikisha Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 通過気体の圧力損失を小さくしながら気体中
のガス状汚染成分を効率的に捕集除去できる気体浄化装
置を提供する。 【解決手段】 浄化対象気体Aの通過路を、気体通過過
程において気体中のガス状汚染成分の粒子を自身のブラ
ウン運動により各風路の内壁面に当接させる互いに平行
姿勢の多数の細分風路fに分割し、これら細分風路fの
内壁面に当接したガス状汚染成分の粒子を風路内壁面に
保持する保持手段、又は、洗浄液Wにより捕捉して風路
内壁面から洗い流す洗浄手段3,4,5を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリーンルームに
おける室内清浄度の維持などを目的として、気体中のガ
ス状汚染成分を捕集除去する気体浄化装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、気体中のガス状汚染成分を捕集除
去するには、活性炭繊維やイオン交換繊維あるいは粒状
活性炭などを濾材の構成材とする所謂ケミカルフィル
タ、ないしは、浄化対象気体に洗浄液を散布して気液接
触により気体中のガス状汚染成分を捕集するスクラバや
エアワッシャが用いられている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、ケミカルフィ
ルタと言えど、構造的にはHEPAフィルタやULPA
フィルタなどの塵埃捕集用フィルタと同様、繊維材の織
布や不織布からなる濾材に気体を通過させる構造、ある
いは、粒状材の充填層からなる濾材に気体を通過させる
構造、すなわち、微視的には織布や不織布における構成
繊維材どうしの間や粒状材充填層における粒状材どうし
の間を縫って気体を通過させる構造であるため、通気抵
抗が大きくて通過気体の圧力損失が大きく(例えば、
2.5m/秒の面風速で20〜40mmAqといった圧
力損失)、この為、送風機に強大で消費動力の大きなも
のが必要になって、設備費及びランニングコストが嵩む
とともに省エネ化の面でも問題となり、殊に、クリーン
ルームなどで塵埃捕捉用フィルタと併用する場合に顕著
な問題となっている。
【0004】一方、スクラバやエアワッシャでは、水溶
性の低いガス状汚染成分に対しては満足な捕集効果を期
待できず、また、浄化対象気体に対し洗浄液を散布して
浄化対象気体と洗浄液とを気液接触させるのに大量の洗
浄液(一般的には洗浄液量(kg/分)/通過風量(k
g/分)で与えられるL/G値=0.8〜1.0)を要
してランニングコストが嵩む問題もあり、さらに、気液
接触の効率を高めて充分な捕集効率を得るのに充填材を
設けて、その充填材中で気液接触を行わせる構造を採る
と、充填材の通気抵抗で通過気体の圧力損失が大きくな
って(例えば、2.5m/秒の風速で20〜80mmA
qの圧力損失)、やはり送風機に強大で消費動力の大き
なものが必要になる問題がある。
【0005】この実情に対し、本発明の主たる課題は、
合理的な捕集形態を採ることにより、上記の如き問題を
効果的に解消しながら気体中のガス状汚染成分を効率的
に捕集除去できるようにする点にある。
【0006】
【課題を解決するための手段】〔1〕請求項1記載の発
明では、通気路を分割して形成した互いに平行姿勢の多
数の細分風路に浄化対象気体を並列的に通過させ、これ
ら多数の細分風路の各々における気体通過過程で、気体
中のガス状汚染成分の粒子(単分子粒子やイオン粒子を
含む)を自身のブラウン運動により風路内壁面に当接さ
せる。そして、これら細分風路の内壁面に当接したガス
状汚染成分の粒子を保持手段により風路内壁面に保持す
ることで、又は、洗浄手段により洗浄液を用い捕捉して
風路内壁面から洗い流すことで、浄化対象気体からガス
状汚染成分を捕集除去する。
【0007】つまり、この捕集形態であれば、互いに平
行姿勢の細分風路に浄化対象気体を並列的に通過させる
だけであるから、繊維材の織布や不織布からなる濾材あ
るいは粒状材の充填層からなる濾材に気体を通過させる
従来のケミカルフィルタや、大量の洗浄液供給を受ける
充填材中に気体を通過させる従来のスクラバないしエア
ワッシャに比べ、通過気体の圧力損失を大巾に低減でき
る。また、上記洗浄手段において洗浄液を用いるにして
も、風路内壁面へ当接した粒子の洗い流しに洗浄液を用
いるだけであるから、浄化対象気体そのものに対し洗浄
液を散布して浄化対象気体と洗浄液とを気液接触させる
従来のスクラバやエアワッシャに比べ、洗浄液の必要量
を大巾に低減できる。
【0008】そしてまた、ガス状汚染成分の粒子自身の
ブラウン運動を利用するから、ガス状汚染成分の種類及
び細分風路の各部寸法によって統計的に決まる一定の確
率で確実にガス状汚染成分の粒子を風路内壁面に当接さ
せて捕集でき、このことから、細分風路の各部寸法を捕
集対象のガス状汚染成分に応じ決定すれば、捕集対象の
ガス状汚染成分を効率的かつ安定的に捕集でき、しか
も、保持手段ないし洗浄手段に適当な手段を選定すれ
ば、非水溶性のガス状汚染成分も効率的かつ安定的に捕
集することができる。
【0009】なお、実験によれば、風速2.5m/秒の
場合で通過気体の圧力損失を10mmAq以下に低減し
ながらも、浄化対象気体中のガス状汚染成分(例えば、
空気中のアンモニア,塩素,NOX ,SOX 等)の粒子
を90%以上捕集除去できることを確認できた。
【0010】〔2〕請求項2記載の発明では、上記細分
風路の各々を横断面形状が偏平なスリット状の風路にす
るから、例えば、各細分風路の横断面形状を同等風路幅
の細かい正方形や正六角形などにするに比べ、細分風路
の集まりである気体通過路の全体としての通気抵抗を小
さくすることができ、通過気体の圧力損失を一層低減で
きる。
【0011】〔3〕請求項3記載の発明では、前記保持
手段として細分風路の内壁面にイオン交換材を設けてお
くから、特に酸性物質や塩基性物質あるいはイオンなど
の無機系ガス状汚染成分の粒子をイオン交換により効果
的に風路内壁面に保持して効率的に浄化対象気体から捕
集除去することができ、このことから、無機系ガス状汚
染成分の捕集除去が要求される場合に特に有効なものと
なる。
【0012】なお、イオン交換材としては、カチオン交
換材及びアニオン交換材のうちのいずれか一方のみを用
いてもよく、また両方を用いてよく、捕集対象のガス状
汚染成分に応じて選択すればよい。
【0013】〔4〕請求項4記載の発明では、前記保持
手段として細分風路の内壁面に吸着材を設けておくか
ら、特に有機系のガス状汚染成分の粒子を吸着により効
果的に風路内壁面に保持して効率的に浄化対象気体から
捕集除去することができ、このことから、有機系ガス状
汚染成分の捕集除去が要求される場合に特に有効なもの
となる。
【0014】なお、吸着材としては、活性炭、ゼオライ
ト、活性アルミナ、シリカゲル、吸着性を有する合成樹
脂など種々のものを単独で又は複数を組み合わせて使用
でき、捕集対象のガス状汚染成分に応じ吸着特性が適し
たものを選択すればよい。
【0015】また、保持手段として吸着材とイオン交換
材との両方を細分風路の内壁面に設ける構成を採れば、
有機系ガス状汚染成分の粒子と無機系ガス状汚染成分の
粒子の両方を効果的に風路内壁面に保持して、これらの
両方を浄化対象気体から効率的に捕集除去することがで
き、有機系のガス状汚染成分と無機系のガス状汚染成分
との両方の捕集除去が要求される場合に特に有効なもの
となる。
【0016】〔5〕請求項5記載の発明では、前記保持
手段として細分風路の内壁面を濡れ面にしておくから、
その濡れ面の形成液に水を用いれば、水溶性のガス状汚
染成分の粒子を溶解により効果的に風路内壁面に保持し
て効率的に捕集除去することができ、また、濡れ面の形
成液に酸あるいは塩基に対する中和作用のある液を用い
れば、濡れ面の形成液に単なる水を用いるに比べ、酸性
あるいは塩基性のガス状汚染成分の粒子を中和により効
果的に風路内壁面に保持して効率的に捕集除去すること
ができる。
【0017】そしてまた、特定の液に溶解し易いないし
吸収され易いガス状汚染成分については、その特定の液
を濡れ面の形成液に用いることで、そのガス状汚染成分
の粒子を溶解ないし吸収により効果的に風路内壁面に保
持して効率的に捕集除去することができ、これらのこと
から、水溶性のガス状汚染成分の捕集除去や、酸性ない
し塩基性のガス状汚染成分の捕集除去、あるいは、特定
の液に溶解し易いないし吸収され易いガス状汚染成分の
捕集除去が要求される場合に特に有効なものとなる。
【0018】なお、濡れ面の形成液は風路内壁面への付
着や含浸で固定的に保持された状態のもの、あるいは、
風路内壁面上での流動を伴うもの(すなわち、実質的に
は前記洗浄手段で用いる粒子洗い流し用の洗浄液に近似
のもの)のいずれであってもよい。
【0019】また、細分風路の内壁面を濡れ面にするの
に、細分風路の横断面形状を上下方向が長辺方向となる
偏平なスリット状にする構成を採れば、濡れ面の形成液
を縦内壁面上での自重降下により風路内壁面に広く行き
渡らせることができ、濡れ面の形成を容易にすることが
できる。
【0020】〔6〕請求項6記載の発明では、前記洗浄
手段を、噴霧又は滴下又は滲み出しにより細分風路の内
壁面に洗浄液を供給して、その洗浄液を風路内壁面に伝
わせて流下させる構成にする。
【0021】すなわち、細分風路の内壁面に当接したガ
ス状汚染成分の粒子を洗浄液により捕捉して洗い流す方
式では、浄化対象気体を散布洗浄液と気液接触させる従
来のスクラバやエアワッシャの如き大量の洗浄液は必要
とせず、むしろ通過気体の圧力損失を小さくするために
洗浄液の供給量をできるだけ少量に制限することが望ま
しいが、風路内壁面への当接粒子を洗浄液により的確に
捕捉して高い捕集効率を確保する上で、その少量の洗浄
液を風路内壁面に広く行き渡らせることが重要になる。
【0022】この点、上記の如く洗浄液を噴霧又は滴下
又は滲み出しにより細分風路の内壁面へ供給して、その
洗浄液を風路内壁面に伝わせて流下させる形態であれ
ば、噴霧、滴下、滲み出しという供給法をもって洗浄液
の供給量を少量に制限しながらも、その少量の洗浄液を
噴霧部、滴下部、滲み出し部の配置による流下幅の確保
と風路内壁面に伝っての流下とで風路内壁面に広く行き
渡らせることができ、これにより、高い捕集効率を確保
できる。
【0023】なお、細分風路の内壁面への当接粒子を洗
浄液により捕捉して洗い流す方式では、捕捉粒子を洗い
流してしまうことから、当接粒子を保持手段により細分
風路の内壁面に保持する方式に比べ、高い捕集効率を長
期にわたって維持し易い利点もある。
【0024】洗浄液には、前記の濡れ面を形成する場合
と同様、水、あるいは、酸や塩基に対して中和作用のあ
る液、あるいはまた、特定のガス状汚染成分が溶解し易
いないし吸収され易い液など、種々の液体を使用するこ
とができ、捕集対象のガス状汚染成分に応じて選択すれ
ばよい。
【0025】また、洗浄液を細分風路の内壁面に伝わせ
て流下させるのに、細分風路の横断面形状を上下方向が
長辺方向となる偏平なスリット状にする構成を採れば、
前記濡れ面の場合と同様、洗浄液を縦内壁面に伝わせて
の流下により風路内壁面に広く行き渡らせることがで
き、洗浄液流下層の形成を容易にすることができる。
【0026】〔7〕請求項7記載の発明では、前記洗浄
手段又は前記保持手段を、細分風路の内壁面の冷却によ
り浄化対象気体中の水分を風路内壁面上で凝縮させて、
その凝縮水を洗浄液又は前記濡れ面の形成液とする構成
にするから、洗浄液や濡れ面の形成液として専用の液を
外部から補給する必要がなくなり、メンテナンスの負担
を大きく軽減できる。
【0027】また、浄化対象気体中の水分を風路内壁面
上で凝縮させるから、その凝縮水の水層として、風路内
壁面に広くかつ薄く行き渡った水層を容易に形成でき、
これにより、通過気体の圧力損失を極力小さくしながら
高い捕集効率を得るという所期目的を効果的に達成でき
る。
【0028】
【発明の実施の形態】〔第1実施形態〕図1及び図2は
気体浄化装置を示し、内部を浄化対象気体A(例えば空
気)の横向き通過路とする角筒体1において、その内部
通過路を多数の仕切壁2により、上下方向が長辺方向と
なる偏平なスリット状の横断面形状で風路全長にわたっ
て互いに平行姿勢となる多数の細分風路fに分割してあ
る。
【0029】角筒体1の上部には洗浄液W(例えば純
水)を貯留する液槽3を設け、この液槽3の底壁を形成
する角筒体1の上壁には、液槽3内の洗浄液Wを各細分
風路fの縦内壁面(すなわち、仕切壁2の壁面及び角筒
体側壁の内壁面)に供給する液供給孔4の孔列を各々の
縦内壁面に近接させて形成し、また、液槽3の底部に
は、洗浄液Wを含浸させて下方へ徐々に通過させる含浸
材層5を設け、この含浸材層5により液槽3内の洗浄液
Wを液供給孔4から各細分風路fの縦内壁面上へ滲み出
させる形態で供給する。
【0030】一方、角筒体1の下部には各細分風路fの
縦内壁面を伝って流下する洗浄液Wを受け止める排液槽
6を形成してあり、この排液槽6で受け止めた洗浄液W
は排液路7を介して所定箇所へ排液する。
【0031】つまり、この気体浄化装置では、角筒体1
の内部通気路を分割して形成した互いに平行姿勢の多数
の細分風路fに浄化対象気体Aを並列的に通過させるこ
とで、これら多数の細分風路fの各々における通過過程
で、気体中のガス状汚染成分(例えば、空気中のアンモ
ニア,塩素,NOX ,SOX 等)の粒子を自身のブラウ
ン運動により細分風路fの縦内壁面に当接させ、これら
当接粒子を細分風路fにおける縦内壁面上の流下洗浄液
Wにより捕捉して縦内壁面から洗い流すことで、浄化対
象気体Aからガス状汚染成分を捕集除去する。
【0032】すなわち、本第1実施形態において、液槽
3、液供給孔4、含浸材層5は、細分風路fの内壁面に
当接したガス状汚染成分の粒子を洗浄液Wにより捕捉し
て風路内壁面から洗い流す洗浄手段を構成する。
【0033】なお、本第1実施形態の気体浄化装置にお
いては、L/G値を0.01〜0.02程度にするのが
好ましい。
【0034】図3は上記気体浄化装置Jの設置例を示す
クリーンルーム設備であり、対象室8の天井部にファン
フィルタユニット9を並設し、これらファンフィルタユ
ニット9の内蔵ファン9aにより、天井給気チャンバ1
0→対象室8→床下還気チャンバ11→還気風路12→
天井給気チャンバ10の順に空気Aを循環させることに
おいて、ファンフィルタユニット9の内蔵フィルタ9b
(HEPAフィルタやULPAフィルタ)により対象室
8への供給空気Aから塵埃等を除去する。
【0035】そして、このクリーンルーム設備におい
て、例えば、図中イの箇所に前記の気体浄化装置Jを配
備して循環空気Aの一部を気体浄化装置Jに通過させる
ことで、あるいは、図中ロやハの箇所に前記の気体浄化
装置Jを配備して循環空気Aの全量を気体浄化装置Jに
通過させることで、循環空気Aからガス状汚染成分を捕
集除去して対象室8におけるガス状汚染成分の濃度を所
要値以下に保つ。
【0036】あるいはまた、図中ニに示す如く循環空気
A中への取り入れ外気を温湿度調整する外調機13に前
記の気体浄化装置Jを組み込み装備(ないしは、外調機
13の上流側や下流側に装備)することで、外気取り入
れに伴うガス状汚染成分の侵入を防止する。
【0037】〔第2実施形態〕図4及び図5は、細分風
路fの縦内壁面に伝わせて流下させる洗浄液Wを前記の
如く液供給孔4からの滲み出しにより細分風路fの縦内
壁面に供給するに代え、噴霧により細分風路fの縦内壁
面に洗浄液Wを供給する気体浄化装置を示し、前記の液
槽3に代え、洗浄液供給路14から供給される洗浄液W
(例えば純水)を各細分風路fの縦内壁面に対し噴霧す
る複数のノズル15を角筒体1の上壁部に設けてある。
【0038】つまり、本第2実施形態ではノズル15が
洗浄手段を構成する。その他の構造は第1実施形態のも
のと同じであり、また、この気体浄化装置をクリーンル
ーム設備に設置する場合の設置例としても第1実施形態
のものと同様、前記の図3に示す如き設置例を挙げるこ
とができる。
【0039】なお、本第2実施形態の気体浄化装置にお
いても、L/G値は0.01〜0.02程度にするのが
好ましい。
【0040】〔第3実施形態〕図6は、洗浄液Wを用い
ずに浄化対象気体Aからガス状汚染成分を捕集除去する
気体浄化装置を示し、前記の液槽3やノズル15を設け
るに代え、各細分風路fの内壁面には、縦内壁面及び上
下内壁面の全面にわたらせて吸着材とイオン交換材との
複合材層Xを設けてある。
【0041】つまり、これら吸着材とイオン交換材との
複合材層Xは、ブラウン運動により細分風路fの内壁面
に当接したガス状汚染成分の粒子を風路内壁面に保持す
る保持手段を構成し、細分風路fの内壁面に当接するガ
ス状汚染成分の粒子のうち、有機系ガス状汚染成分の粒
子については吸着材による吸着をもって、また、無機系
ガス状汚染成分の粒子についてはイオン交換材によるイ
オン交換をもって夫々、効果的に風路内壁面に保持し、
これにより、浄化対象気体Aから有機系ガス状汚染成分
と無機系ガス状汚染成分との両方を効率的に捕集除去す
る。
【0042】その他の構造は第1及び第2実施形態のも
のと同じであり、また、本第3実施形態の気体浄化装置
をクリーンルーム設備に設置する場合の設置例としても
第1及び第2実施形態のものと同様、前記の図3に示す
如き設置例を挙げることができる。
【0043】なお、第1〜第3実施形態のいずれのもの
においても、一般的値としては、細分風路fの風路幅
(スリット状横断面形状における短辺方向の寸法)=1
〜10mm程度、通過風速=0.5〜3.0m/秒程
度、細分風路fの風路長=100〜400mmとするの
が望ましく、さらには、細分風路fの風路幅を2〜3m
mとし、かつ、通過風速を2.0m/秒前後とするのが
好ましいが、細分風路fの横断面形状における縦横寸
法、細分風路fの風路長、細分風路fの形成数、並び
に、通過風速等の具体的数値は、捕集対象のガス状汚染
成分、浄化対象気体Aの単位時間当たり風量、必要捕集
効率などに応じて適当値を決定する。
【0044】〔その他の実施形態〕次にその他の実施形
態を列記する。
【0045】細分風路fの内壁面に当接したガス状汚染
成分の粒子を洗浄液Wにより捕捉して洗い流す洗浄手段
には、前記の如く滲み出しや噴霧により洗浄液Wを細分
風路fの内壁面に供給する形式に限らず、例えば、細孔
からの滴下により洗浄液Wを細分風路fの内壁面に供給
する形式や、細分風路fの内壁面を冷却することで通過
気体A中の水分を風路内壁面上で凝縮させて、その凝縮
水を洗浄液Wとして用いる形式など、種々の供給形式を
採用できる。
【0046】細分風路fの内壁面に当接したガス状汚染
成分の粒子を風路内壁面に保持する保持手段には、前記
の如き吸着材とイオン交換材との複合層Xを設ける形式
に限らず、例えば、吸着材とイオン交換材とのうちのい
ずれか一方のみを風路内壁面に設ける形式や、風路内壁
面を濡れ面にして、その濡れ面の形成液により当接粒子
を風路内壁面に保持する形式など、種々の保持形式を採
用できる。
【0047】また、上記濡れ面を形成する場合、その濡
れ面形成液の補充には、前記の洗浄液Wの場合と同様、
滲み出しや噴霧あるいは滴下により濡れ面形成液を細分
風路fに補充する形式や、細分風路fの内壁面を冷却す
ることで通過気体A中の水分を風路内壁面上で凝縮させ
て、その凝縮水を濡れ面形成液として用いる形式など、
種々の補充形式を採用できる。
【0048】なお、洗浄手段により細分風路fの内壁面
上に形成する洗浄液流下層と、保持手段としての濡れ面
とは、ガス状汚染成分の当接粒子を風路内壁面から洗い
流すか、あるいは、風路内壁面に保持するかの点で異な
るものであるが、濡れ面の形成液が濡れ面において流動
を伴うものである場合、洗浄手段による洗浄液流下層と
保持手段としての濡れ面とは実質的に近似するものとな
る。
【0049】浄化対象気体Aの通過路を多数の細分風路
fに分割する仕切壁には、金属板や樹脂板、あるいは、
ガラス繊維の不織布など、種々の材質を採用でき、ま
た、保持手段としてのイオン交換繊維や吸着材繊維を構
成材として仕切壁を形成したり、含浸性を有する材質で
仕切壁を形成して、その仕切壁に液を含浸させることで
保持手段としての濡れ面を形成するようにしてもよい。
【0050】細分風路fは、上下方向が長辺方向となる
偏平なスリット状の横断面形状に必ずしも限定されるも
のではなく、横方向や斜め方向が長辺方向となる偏平な
スリット状の横断面形状、あるいは、正方形や正六角形
の横断面形状などにしてもよい、また、互いに平行姿勢
とする細分風路fの向き(すなわち、浄化対象気体Aの
通過向き)も横向きに限定されるものではなく、下向き
や上向き、あるいは、斜め向きにしてもよい。
【0051】また、浄化対象気体Aの通気路を仕切壁に
より分割して細分風路fを形成するのに、前記の実施形
態において角筒体1の上下壁に仕切壁2をわたらせたよ
うに、仕切壁を気体通過路の対向壁にわたらせることは
必ずしも必要ではなく、仕切壁の縁を気体通過路の内壁
面から離間させた構造、略言すれば、開放された横断面
形状の細分風路とする構造を採ってもよい。
【0052】本発明による気体浄化装置は、空気の浄化
に限らず種々の気体の浄化に使用でき、また、クリーン
ルーム施設に限らず気体浄化を要する各種分野において
使用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の装置構成を示す斜視図
【図2】第1実施形態の装置構成を示す拡大正面図
【図3】設置例を示すクリーンルーム設備の構成図
【図4】第2実施形態の装置構成を示す斜視図
【図5】第2実施形態の装置構成を示す拡大正面図
【図6】第3実施形態の装置構成を示す斜視図
【符号の説明】
A 浄化対象気体 f 細分風路 X 保持手段 W 洗浄液 3,4,5 洗浄手段 15 洗浄手段

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気体中のガス状汚染成分を捕集除去する
    気体浄化装置であって、 浄化対象気体の通過路を、気体通過過程において気体中
    のガス状汚染成分の粒子を自身のブラウン運動により各
    風路の内壁面に当接させる互いに平行姿勢の多数の細分
    風路に分割し、 これら細分風路の内壁面に当接したガス状汚染成分の粒
    子を風路内壁面に保持する保持手段、又は、洗浄液によ
    り捕捉して風路内壁面から洗い流す洗浄手段を設けてあ
    る気体浄化装置。
  2. 【請求項2】 前記細分風路の各々を、横断面形状が偏
    平なスリット状の風路にしてある請求項1記載の気体浄
    化装置。
  3. 【請求項3】 前記保持手段として、前記細分風路の内
    壁面にイオン交換材を設けてある請求項1又は2記載の
    気体浄化装置。
  4. 【請求項4】 前記保持手段として、前記細分風路の内
    壁面に吸着材を設けてある請求項1〜3のいずれか1項
    に記載の気体浄化装置。
  5. 【請求項5】 前記保持手段として、前記細分風路の内
    壁面を濡れ面にしてある請求項1又は2記載の気体浄化
    装置。
  6. 【請求項6】 前記洗浄手段を、噴霧又は滴下又は滲み
    出しにより前記細分風路の内壁面に洗浄液を供給して、
    その洗浄液を風路内壁面に伝わせて流下させる構成にし
    てある請求項1又は2記載の気体浄化装置。
  7. 【請求項7】 前記洗浄手段又は前記保持手段を、前記
    細分風路の内壁面の冷却により浄化対象気体中の水分を
    風路内壁面上で凝縮させて、その凝縮水を前記洗浄液又
    は前記濡れ面の形成液とする構成にしてある請求項1、
    2又は5記載の気体浄化装置。
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