JP3918167B2 - ジルコニウムの精製方法 - Google Patents

ジルコニウムの精製方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なジルコニウムの精製方法に関する。特に、ジルコニウム原料からTiを取り除く方法に関する。
【0002】
【従来技術】
ジルコンサンド、バッデライト等のジルコニウム鉱石には、通常1〜2%(場合によっては1〜4%)のハフニウム(Hf)が含有されている。しかし、熱中性子吸収断面積の小さいZrを原子炉材料として用いる場合等には、熱中性子吸収断面積の大きいHfを分離除去する必要がある。日本工業規格によれば、核燃料被覆用のZr合金中のHf含有量は0.010%以下にすることが定められている。しかし、ZrとHfは、電子構造、原子半径(Zr:1.45Å、Hf:1.44Å)及びイオン半径(Zr:0.74Å、Hf:0.75Å)が相互に類似しており、化学的性質が似ているため、両者の分離は困難となっている。従来より、ZrとHfの分離方法として、例えば溶媒抽出法、分別沈殿法、イオン交換法等が提案されているが、分離性、経済性等になお問題があり、しかも環境問題の見地からもさらなる改善が望まれている。
【0003】
ところで、Zrは、近年においてガラス、センサー、電子材料、ファインセラミックス用素材等としての用途が高まりつつある。この種の用途においては、ZrからHfを除去する必要性は特にない。その一方で、これらの用途における製品の性能を低下させるTi、Fe等をむしろ優先的に除去する必要がある。特に、Tiは、ジルコニアガラスにおける着色原因となる成分であり、製品の品質を低下させるものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
これらTi、Fe等の元素は、どの産地のジルコニウム鉱石にも微量成分として含まれているものであるが、これらをジルコニウムから有効に除去できる技術は未だ確立されていないのが現状である。
【0005】
従って、本発明は、ジルコニウム原料から特にTiを除去することを主な目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は、従来技術の問題点に鑑み鋭意研究を重ねた結果、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)及びトリオクチルアンモニウムクロライドをジルコニウムの精製において用いることにより、上記目的を達成できることを見出し、ついに本発明を完成するに至った。
【0007】
すなわち、本発明は、ジルコニウムの精製方法であって、
(1)ジルコニウム原料からジルコニウムイオンを含む溶液を調製する第一工程(2)上記溶液、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)、トリオクチルアンモニウムクロライド及び有機溶剤を含む混合液を調製する第二工程及び
(3)上記混合液を第一水相と第一有機相に分相し、ジルコニウムイオンを水相中に回収する第三工程
を有することを特徴とする精製方法に係るものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
(1)第一工程
第一工程では、ジルコニウム原料からジルコニウムイオンを含む溶液を調製する。
【0009】
本発明の第一工程で用いるジルコニウム原料としては、特に制限されず、ジルコニウム鉱石のみならず、ジルコニウム試薬、ジルコニウム化合物試薬等も使用でき、本発明方法でこれらの精製を行うことができる。ジルコニウム鉱石は、鉱石の種類、産地等を特に問わない。例えば、世界各地で産出されるジルコンサンド、バッデライト等の鉱石をそのまま用いることができる。
【0010】
溶液の調製方法は、最終的にジルコニウムを溶液化(イオン化)できる限り特に制限されず、公知の方法も用いることができる。例えば、ジルコンサンド(ZrO2・SiO2)をジルコニウム原料として用いる場合は、ジルコンサンドをアルカリ土類金属化合物(Na2CO3等)と高温(〜1000℃)で反応させ、得られたジルコニウム化合物(Na2ZrO3等)を塩酸等の鉱酸に溶解させることによって調製することがてきる。この溶液中には、一般には、ジルコニウムイオンをはじめ、ジルコニウム中に含まれる不純物金属(Ti、Fe、Al等)が金属イオンとして含まれる。
【0011】
上記溶液におけるジルコニウムイオン濃度は、ジルコニウムイオンとして安定に存在していれば特に制限されないが、通常0.0001〜1M(1M=1moldm-3)程度、特に0.05〜0.5Mに調整することが好ましい。ジルコニウムイオンの濃度調整は、例えば水を配合することによって適宜行うことができる。
【0012】
また、上記溶液では、塩酸、水酸化ナトリウム等の酸又はアルカリを添加することにより水素イオン濃度を調節することもできる。溶液中における水素イオン濃度は用いるジルコニウム原料等に応じて適宜設定すれば良いが、通常は0.01〜3M程度、好ましくは0.5〜1.5Mとすれば良い。なお、溶液中には、本発明の効果を妨げない範囲内でこれらの必要成分以外のものが含まれていても良い。
(2)第二工程
第二工程では、上記溶液、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)、トリオクチルアンモニウムクロライド及び有機溶剤を含む混合液を調製する。
【0013】
この混合液は、実質的に水相及び有機相から構成される。水相と有機相の体積割合は、各成分の種類・濃度等に応じて適宜設定できるが、通常は1:0.5〜5程度とすれば良い。
【0014】
混合液における各成分の含有量は、所望の効果が得られる限り特に限定されず、通常は以下のような範囲とすれば良い。ジルコニウムイオンの濃度は、一般に水相中5×10-5M〜0.4M程度となるように調節すれば良い。ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩の濃度は、一般に水相中5×10-4M〜1M程度となるように調節すれば良い。また、トリオクチルアンモニウムクロライドの濃度は、一般に有機相中5×10-3M〜1M程度となるように調節すれば良い。
【0015】
上記ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(以下「水溶性カリックスアレーン」ともいう)は、下式に示すような構造(例えば、ナトリウム塩の場合)を有するものである。
【0016】
【化1】
Figure 0003918167
【0017】
本発明で用いる水溶性カリックスアレーンは、水に可溶性のものであれば特に制限されず、通常はアルカリ金属塩及びアルカリ土類金属塩の少なくとも1種を用いる。この中でも、特にアルカリ金属塩(ナトリウム塩、カリウム塩等)を用いることが好ましい。また、水溶性カリックスアレーンは、特に上記式中nが6又は8のものを用いることが好ましい。これら水溶性カリックスアレーンは、1種又は2種以上で用いることができる。
【0018】
水溶性カリックスアレーンの使用量は、溶液中に存在する不純物金属のイオン(以下、単に「金属イオン」という)と結合するに足りる十分な量とすれば良い。すなわち、上記金属イオンと結合するのに必要な化学当量以上(当該化学当量の1倍以上)とすれば良く、好ましくは当該化学当量の1〜1.5倍程度とすれば良い。
【0019】
水溶性カリックスアレーンの添加に際しては、攪拌しながら徐々に添加するのが好ましい。また、予め水溶性カリックスアレーン水溶液としておき、この水溶液を添加しても良い。この場合の水溶液の濃度は、水溶性カリックスアレーンの種類等に応じて適宜調整すれば良い。
【0020】
本発明で用いるトリオクチルアンモニウムクロライドは、下記に示す構造を有するものである。
【0021】
【化2】
Figure 0003918167
【0022】
トリオクチルアンモニウムクロライドは、公知の製法により調製されたもの又は市販品を用いることもできる。市販品としては、例えば「カプリコート」(商標名、(株)同仁化学研究所製)等を好適に用いることができる。混合液中におけるトリオクチルアンモニウムクロライドの使用量は、混合液中に存在する水溶性カリックスアレーンと会合するのに必要な化学当量以上(すなわち、当該化学当量の1倍以上)とすれば良く、好ましくは当該化学当量の1〜1.5倍程度とすれば良い。
【0023】
有機溶剤としては、特に制限されないが、好ましくはクロロホルム、オクタノール等の極性有機溶剤が使用できる。本発明では、特に、クロロホルムが好ましい。また、本発明では、トリオクチルアンモニウムクロライドを予め有機溶剤に溶解し、この溶液を各成分と配合することが好ましい。この場合、有機溶剤中(有機相中)のトリオクチルアンモニウムクロライド濃度は、トリオクチルアンモニウムクロライドが溶解する限りは特に制限されず、金属イオンの種類、有機溶剤の種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通常0.01〜2M程度とすれば良い。
【0024】
本発明では、混合液の調製に際し、各成分を配合する順序は特に制限されない。例えば、上記溶液に水溶性カリックスアレーンを添加した後、有機溶剤及びトリオクチルアンモニウムクロライド(又は有機溶剤にトリオクチルアンモニウムクロライドを溶解させた溶液)を添加したり、あるいは上記溶液と水溶性カリックスアレーンを混合した後、有機溶剤にトリオクチルアンモニウムクロライドを溶解させた溶液を添加すれば良い。また、混合液の調製後は、必要に応じてさらに混合・攪拌しても良い。
【0025】
混合液のpHは、水溶性カリックスアレーンが金属イオン(特にTiイオン)を捕捉できる雰囲気にできれば特に制限されないが、通常は7以下、好ましくは5以下、より好ましくは3以下とすれば良い。上記pHの範囲に調節することにより、特にTiの有機相中への抽出率をより高めることができる。pHの調節は、例えば塩酸、水酸化ナトリウム等の水溶液により行うことができる。これらの水溶液濃度は、通常0.1〜3モル/リットル程度で使用すれば良い。
【0026】
また、混合液には、必要に応じて酢酸イオンを存在させることもできる。酢酸イオンの存在させることにより、特にTiの有機相中への抽出率を高めることができる。酢酸イオンを存在させる方法としては、例えば混合液に酢酸又はその塩(Na塩、K塩等)を混合液に配合すれば良い。酢酸イオンの濃度は、金属イオンの種類等に応じて適宜設定すれば良いが、通常は水相中0.01〜0.05M程度とすれば良い。
(3)第三工程
第三工程では、上記混合液を第一水相と第一有機相に分相し、ジルコニウムイオンを第一水相中に回収する。これにより、ジルコニウムイオンは、不純物である金属イオン(特にTi)が取り除かれた状態で回収することができる。
【0027】
分相する方法は、水相と有機相とを分相する公知の方法により実施すれば良く、抽出方法等に応じて適宜選択することができる。例えば、バッチ式溶媒抽出法であれば遠心分離法等を採用することができる。
【0028】
また、水相からジルコニウムを回収する方法としては、公知の回収方法に従えば良い。例えば、まず水相に硫酸及びアンモニアを添加し、硫酸ジルコニウムの沈殿を生成させ、ろ過した後、沈殿物をアンモニアで中和すれば水酸化ジルコニウムとして回収することができる。
(4)第四工程
本発明では、必要に応じて第四工程を実施することもできる。第四工程では、第一有機相に酸性水溶液を添加・混合し、次いで第二水相と第二有機相に分相することにより、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)又は金属イオンを水相中に回収する。
【0029】
第一有機相に添加する酸性水溶液としては、特に制限されず、例えば塩酸、硫酸、酢酸等の水溶液が挙げられる。これら水溶液の種類・濃度は、使用する水溶性カリックスアレーン等の種類等に応じて適宜選択することができる。酸性水溶液の濃度も、使用する水溶性カリックスアレーン等の種類等に応じて適宜設定することができるが、通常0.01〜20N程度、好ましくは1〜10Nとすれば良い。酸性水溶液の添加後は、必要に応じてさらに攪拌しても良い。
【0030】
第二水相と第二有機相との分相方法及び第二水相からの金属の回収方法は、前記第三工程と同様の方法を採用すれば良い。
(5)第五工程
本発明では、さらに必要に応じて第五工程を実施することもできる。第五工程では、第二有機相に酸性水溶液を添加・混合し、次いで第三水相と第三有機相に分相することにより、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)を第三水相中に回収する。図10は、第五工程及び循環工程まで含めた本発明精製方法の一例を示す工程図である。
【0031】
第二有機相に添加する酸性水溶液としては、特に制限されず、例えば塩酸、硫酸、酢酸等の水溶液が挙げられる。これら水溶液の種類・濃度は、使用する水溶性カリックスアレーン等の種類等に応じて適宜選択することができる。酸性水溶液の濃度も、使用する水溶性カリックスアレーン等の種類等に応じて適宜設定することができるが、通常0.01〜5N程度、好ましくは0.01〜0.1Nとすれば良い。酸性水溶液の添加後は、必要に応じてさらに攪拌しても良い。
【0032】
第三水相と第三有機相との分相方法及び第三水相からの金属の回収方法は、それぞれ前記第三工程と同様の方法で実施すれば良い。
【0033】
ここで得られた第三水相は、第一水相に循環させることができる。また、第三有機相も、同様にして第一有機相に循環させることができる。第一水相及び/又は第一有機相に循環させる循環工程を採用することにより、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸ナトリウム及びトリオクチルアンモニウムクロライドを再利用することができ、しかも各金属(Ti等)の回収率を高めることが可能となる。
【0034】
【作用】
金属配位子として用いるヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸イオン(ln n-、n=6、8等)は、環状分子下縁部に配列した水酸基群が水溶液中で金属イオンに配位し、フェノラート型錯体を形成する。多くの金属イオンは、ln n-とアルカリ溶液中でフェノラート型錯体を形成するが、Ti(IV)とFe(III)は例外的に酸性溶液中(特にpH2〜3付近)で反応する。他方、ln n-はトリオクチルアンモニウムクロライド(TMA+Cl-)とイオン会合体を形成し、水相から有機相に定量的に抽出される。この抽出された会合体はTMA+が主としてln n-のスルホン酸基とイオン会合したものであり、金属イオンの配位能を有する水酸基はほとんどそのままのかたちで残っている。従って、ln n-はその水酸基で金属イオンを捕捉したフェノラート型錯体のかたちでもTMA+と会合し、有機相中に抽出される。この場合、Zr(IV)は有機相中に抽出されず、水相中に残存する。その結果、Zr(IV)と他の金属イオンとの相互分離が可能となる。
【0035】
【発明の効果】
本発明のジルコニアの精製方法によれば、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸ナトリウム及びトリオクチルアンモニウムクロライドを用いて不純物である金属イオン(特にTiイオン)を選択的に有機相に抽出することができるので、ジルコニア原料から不純物金属を確実かつ効率的に除去することができる。
【0036】
また、循環工程を採用する場合には、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸ナトリウム及びトリオクチルアンモニウムクロライドの再利用を図ることができるとともに、不純物金属の回収率をより高めることができる。
【0037】
【実施例】
以下、実施例等を示し、本発明の特徴をより一層明確にする。
【0038】
実施例で用いたヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸ナトリウム(nは6又は8)を「Nann」と略記する。また、トリオクチルアンモニウムクロライドは「TMA+Cl-」と略記する。ZrはZr(IV)、TiはTi(IV)、FeはFe(III)及びAlはAl(III)を示す。
【0039】
溶液中のジルコニウムイオン濃度及び各金属イオン濃度の定量分析及び定性分析は、高周波誘導結合プラズマ発光分光分析(以下「ICP−AES」と略記する)法に従って装置「SPS−1200VR型」(セイコー電子工業(株)製)を用いて測定した。
【0040】
調製例1
(1)各溶液の調製
Nann(n=6又は8、スガイ化学工業製)及びTMA+Cl-(「カプリコート」同仁化学研究所製)を用いてモデル溶液の調製を行う。次いで、分相操作を行う。
【0041】
まず、Nannは、水−メタノール混合溶媒から1回再結晶させ、真空デシケータ中で減圧下に乾燥した。このNa668.32g及びNa8811.08gを500mlの水に溶解させ、0.01M(1M=1moldm-3)水溶液をそれぞれ調製する。また、TMA+Cl-は、予め7.80gをクロロホルム100mlに溶解させて0.015M溶液(TMA+Cl-溶液)を調製する。
【0042】
一方、Zr、Fe及びAlは各金属イオンの塩化物(特級試薬)、Tiは1000ppm原子吸光分析用標準液(和光純薬製)をそれぞれ水に溶解させ、ジルコニウムイオン及び各金属イオンの0.01M溶液を調製する。EDTA滴定法により標定した後、正確に1/10に希釈して1×10-3M水溶液とした。
(2)モデル混合液の調製及び分相操作
50ml遠心沈殿管に金属イオン溶液15mlとNannの水溶液15mlを採取し、これにTMA+Cl-溶液15mlを添加し、モデル混合液とする。モデル混合液を毎分400ストロークで10分間振とうし、抽出を行う。次に、2000rpmで3分間遠心分離した後、分相した。このときのpHと金属イオン濃度[M]w,eを測定する。
【0043】
一方、有機相であるクロロホルム相10mlを別の50ml遠心沈殿管にとり、3M硫酸を10ml添加し、毎分400ストロークで60分間振とうし、抽出を行う。次に、2000rpmで3分間遠心分離した後、水相中の金属イオン濃度を測定する。これより有機相中の金属イオン濃度[M]o,eを求めた。金属イオンの抽出率(%E)は、正抽出水相中に金属イオンの水酸化物等の沈殿物が見られない場合は下記式1により求めた。
【0044】
%E={([M]w,i−[M]w,e)/[M]w,i}×100
但し、[M]w,iは、金属イオンの仕込み濃度である。
【0045】
正抽出水相中に金属イオンの水酸化物等の沈殿物が見られない場合は下記式2により求めた。
【0046】
%E={[M]o,e/[M]w,i}×100
参考例1
Na66とTMA+Cl-を用いるZr抽出率のpH依存性について調べた。
【0047】
調製例1の各溶液を用い、[Zr]w,i=2.10×10-4M、[Na66w,i=1.09×10-3M、TMA+Cl-の有機相中の仕込み濃度[TMA+Cl-o,i=0.0103Mとしたモデル混合液を調製し、調製例1に従って分相を実施した。pHの調節は、水酸化ナトリウム水溶液又は塩酸水溶液により行った。この結果を図1に示す。
【0048】
図1より、ZrはpH2〜12の範囲でNa66によって全く抽出されないことがわかる。
【0049】
参考例2
Na66とTMA+Cl-を用いるTi、Fe及びAl抽出率のpH依存性についてそれぞれ調べた。
【0050】
Tiの場合は、[Ti]w,i=2.09×10-4M、[Na66w,i=1.09×10-3M、[TMA+Cl-o,i=0.0103Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。
【0051】
Feの場合は、[Fe]w,i=2.09×10-4M、[Na66w,i=1.09×10-3M、[TMA+Cl-o,i=0.0103Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。
【0052】
Alの場合は、[Al]w,i=2.09×10-4M、[Na66w,i=1.09×10-3M、[TMA+Cl-o,i=0.0103Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。
【0053】
これらの結果をそれぞれ図2〜4に示す。なお、図中、○は式2より計算した値、△は式1より計算した値を示す(以下、同じ)。
【0054】
図2の結果より、TiはpH1.2より高い範囲で抽出されはじめ、pH2.3〜3.0で最大となり、約80%に達することがわかる。また、図3及び図4の結果より、Na66を用いた場合は、Fe及びAlは抽出されないことがかわる。
【0055】
参考例3
Na88とTMA+Cl-を用いるZr抽出率のpH依存性について調べた。
【0056】
[Zr]w,i=2.10×10-4M、[Na88w,i=1.09×10-3M、[TMA+Cl-o,i=0.0155Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。この結果を図5に示す。
【0057】
図5より、ZrはpH2〜12の範囲でNa88によって全く抽出されないことがわかる。
【0058】
参考例4
Na88とTMA+Cl-を用いるTi、Fe及びAl抽出率のpH依存性についてそれぞれ調べた。
【0059】
Tiの場合は、[Ti]w,i=2.09×10-4M、[Na88w,i=1.09×10-3M、[TMA+Cl-o,i=0.0103Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。
【0060】
Feの場合は、[Fe]w,i=2.09×10-4M、[Na88w,i=1.09×10-3M、[TMA+Cl-o,i=0.0103Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。
【0061】
Alの場合は、[Al]w,i=2.09×10-4M、[Na88w,i=1.09×10-3M、[TMA+Cl-o,i=0.0103Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。
【0062】
これらの結果をそれぞれ図6〜8に示す。なお、図中、○は式2より計算した値、△は式1より計算した値を示す。
【0063】
図6の結果より、TiはpH1.2より高い範囲で抽出されはじめ、pH2.3〜3.0で最大となり、約80%に達することがわかる。また、図7及び図8の結果より、Na88を用いた場合は、Feも抽出され、pH3で最大となり、約60%に達することがかわる。
【0064】
参考例5
酢酸イオンがTiの抽出率に及ぼす影響について調べた。
【0065】
[Ti]w,i=2.09×10-4M、[Nannw,i(nは6又は8)=1.1×10-3M、pH=2.1、[TMA+Cl-o,i=0.0155Mとしたほかは、調製例1に従ってモデル混合液を調製し、抽出・分相した。その結果を表1に示す。表1の左欄はNa66、右欄はNa88による結果を示す。
【0066】
【表1】
Figure 0003918167
【0067】
表1の結果より、Na88によるTiの抽出率は酢酸の存在により向上し、0.04Mの酢酸が存在する場合、その抽出率は、それが存在しない場合(70%)に比べて大きく向上し、95.6%に達することがわかる。これは、酢酸イオンがTi−l8 8-錯体に付加的に配位し、この錯体の極性が低下する結果、クロロホルム中に分配され易くなったためと考えられる。一方、Na66によるTiの抽出率は酢酸の存在により低くなる。これは、Ti−l6 6-錯体では分子が混み合い、余分のTMA+イオンが付加できないためと考えられる。
【0068】
参考例6
参考例5において、Na88を用い、酢酸を0.05Mと固定することにより、pHによるTi抽出率の依存性を調べた。その結果を図9に示す。図9の結果より、図5に示した酢酸が存在しない場合と同様の曲線を示すが、pH2〜3におけるTiの抽出率は10%以上高くなり、pH3でほぼ定量的(98%)に抽出されている。
【0069】
実施例1
Na88を用い、Zr、Ti、Al及びFeが共存するモデル混合液からZrの精製を行った。
【0070】
モデル混合液は、[Zr]w,i=[Ti]w,i=[Al]w,i=[Fe]w,i=2.0×10-4M、[Na88w,i=1.1×10-3M、pH=2.1、[TMA+Cl-o,i=0.0155M、[CH3COOH]w,i=0.05M、としたほかは、調製例1に従って調製した。このモデル混合液を用い、調製例1と同様にして抽出・分相を行った。その結果を表2に示す。
【0071】
【表2】
Figure 0003918167
【0072】
表2より、Zrの抽出率は5.0%、Alの抽出率は0%であることから、これらはほとんど抽出されていないことがかわる。これに対し、Tiの抽出率は90%、Feの抽出率は45%であった。この結果、1回の抽出操作によって、 Tiに対するZrの純度Zr/Zr+Tiは抽出前の65%から95%に向上した。
【0073】
実施例2
Na88を用い、ZrがTi、Al及びFeに対して過剰に存在するモデル混合液からZrの精製を行った。
【0074】
モデル混合液は、[Zr]w,i=5.9×10-4M、[Ti]w,i=7.0×10-5M、[Al]w,i=7.3×10-5M、[Fe]w,i=8.2×10-5M、[Na88w,i=1.1×10-3M、pH=2.1、[TMA+Cl-o,i=0.0155M、[CH3COOH]w,i=0.05Mとしたほかは、調製例1に従って調製した。このモデル混合液を用い、調製例1と同様にして抽出・分相を行った。その結果を表2に示す。
【0075】
【表3】
Figure 0003918167
【0076】
表3より、Zrの濃度が高いことから、Zrとl8 8-がスルホン酸型フェノラート型の混合配座錯体(ZrO)7(l8-6)・16H2Oとして水中に沈殿した。その結果、均一溶液系での液−液抽出は行えず、抽出後の水相中のZr濃度は見かけ上減少した。Tiは有機相中に抽出され、沈殿したZrを含め、Tiに対するZrの純度Zr/Zr+Tiは抽出前の94%から99%に向上した。
【0077】
実施例3
硫酸イオンを存在させたほかは、実施例2と同様にしてモデル混合液からZrの精製を行った。
【0078】
モデル混合液は、[Zr]w,i=5.9×10-4M、[Ti]w,i=7.0×10-5M、[Al]w,i=7.3×10-5M、[Fe]w,i=8.2×10-5M、[Na88w,i=1.1×10-3M、pH=2.1、[TMA+Cl-o,i=0.0155M、[CH3COOH]w,i=0.05M、[Na2SO4w,i=0.01Mとしたほかは、調製例1に従って調製した。このモデル混合液を用い、調製例1と同様にして抽出・分相を行った。その結果を表4に示す。
【0079】
【表4】
Figure 0003918167
【0080】
表4より、Ti及びFeの抽出率はそれぞれ77.7%及び36.1%であった。これは、硫酸イオンが存在しない場合に比べて若干低くなっている。一方、Zrはそのほとんどが水相中に残っており、硫酸イオンを存在させることによって均一溶液系での溶媒抽出が可能となることがわかる。また、このときのZrとTiの分配比に66倍の差異が見られることから、両者の相互分離が可能であることがわかる。
【0081】
Zrの濃度が高いことから、Zrとl8 8-がスルホン酸型フェノラート型の混合配座錯体(ZrO)7(l8-8)・16H2Oとして水中に沈殿した。その結果、均一溶液系での液−液抽出は行えず、抽出後の水相中のZr濃度は見かけ上減少した。Tiは有機相中に抽出され、沈殿したZrを含め、Tiに対するZrの純度Zr/Zr+Tiは抽出前の94%から99%に向上した。
【0082】
参考例6
表5に示す種々の鉱酸を逆抽出剤として用いてクロロホルム中のln n-とTiを逆抽出し、その回収率を調べた。
【0083】
モデル混合液は、金属イオン溶液としてTiイオン溶液を用いたほかは、調製例1に従って調製し、抽出・分相を行った。次いで、分相されたクロロホルム相10mlに対し、表5に示す各鉱酸を逆抽出剤として10ml用い、調製例1と同様にして抽出・分相を行った。ここで得られた水相中のTイオン濃度を測定した。その回収率は、上記クロロホルム相中のイオン量を100として求めた。その結果を表5に示す。
【0084】
【表5】
Figure 0003918167
【0085】
表5の結果より、l6 6-は3M硫酸、l8 8-は4M塩酸を用いるとほぼ定量的に回収できる。一方、l6 6-が定量的に回収できる条件でも、l8 8-−Ti錯体の回収率は88.4%であった。また、6M塩酸では、逆に低い値を示した。塩酸の代わりに3M硫酸による逆抽出でl8 8-−Ti錯体は81.6%回収できた。これに対し、l8 8-自体の逆抽出は1.34%にすぎず、そのほとんどがクロロホルム相に残ることがわかる。このことは、クロロホルム相をまず3M硫酸で逆抽出処理し、金属イオンだけを回収し、次いで4M塩酸で逆抽出してl8 8-を回収できることがかわる。
【図面の簡単な説明】
【図1】参考例1において、Na66とTMA+Cl-を用いるZr抽出率のpH依存性について調べた結果を示す図である。
【図2】参考例2において、Na66とTMA+Cl-を用いるTi抽出率のpH依存性を調べた結果を示す図である。
【図3】参考例2において、Na66とTMA+Cl-を用いるFe抽出率のpH依存性を調べた結果を示す図である。
【図4】参考例2において、Na66とTMA+Cl-を用いるAl抽出率のpH依存性を調べた結果を示す図である。
【図5】参考例3において、Na88とTMA+Cl-を用いるZr抽出率のpH依存性を調べた結果を示す図である。
【図6】参考例4において、Na88とTMA+Cl-を用いるTi抽出率のpH依存性を調べた結果を示す図である。
【図7】参考例4において、Na88とTMA+Cl-を用いるFe抽出率のpH依存性を調べた結果を示す図である。
【図8】参考例4において、Na88とTMA+Cl-を用いるAl抽出率のpH依存性を調べた結果を示す図である。
【図9】参考例6において、Na88を用い、酢酸を0.05Mと固定することにより、pHによるTi抽出率の依存性を調べた結果を示す図である。
【図10】第五工程及び循環工程まで含めた本発明精製方法の一例を示す工程図である。

Claims (9)

  1. ジルコニウムの精製方法であって、
    (1)ジルコニウム原料からジルコニウムイオン及びチタンイオンを含む溶液を調製する第一工程
    (2)上記溶液、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)、トリオクチルアンモニウムクロライド及び有機溶剤を含み、pHが2〜7の混合液を調製する第二工程及び
    (3)上記混合液を第一水相と第一有機相に分相し、ジルコニウムイオンを水相中に回収する第三工程
    を有することを特徴とする精製方法。
  2. 有機溶剤がクロロホルムである請求項1記載の精製方法。
  3. ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩が、ナトリウム塩(nは6又は8)である請求項1記載の精製方法。
  4. 混合液のpHを2〜3とする請求項1記載の精製方法。
  5. 混合液中に酢酸イオンを含有させる請求項1記載の精製方法。
  6. 第一有機相に酸性水溶液を添加・混合し、次いで第二水相と第二有機相に分相することにより、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)及び/又は金属イオンを第二水相中に回収する第四工程をさらに有する請求項1記載の精製方法。
  7. 第二有機相に酸性水溶液を添加・混合し、次いで第三水相と第三有機相に分相することにより、ヒドロキシカリックス[n]アレーン−p−スルホン酸塩(n≧2)を第三水相中に回収する第五工程をさらに有する請求項6記載の精製方法。
  8. 第三水相を第一水相に循環させる請求項7記載の精製方法。
  9. 第三有機相を第一有機相に循環させる請求項7記載の精製方法。
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