JP3917109B2 - ブラインド用ブラケット - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ブラインドを支持するブラインド用ブラケットに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来のブラインド用ブラケットとしては、垂直部と水平部とからなり窓枠等に固定される支持本体と、支持本体の垂直部に取り付けられてヘッドボックスの横ズレ及びヘッドボックスの垂直部との緩衝を防止する緩衝体とを有し、垂直部と緩衝体との間には、これらを嵌合することにより緩衝体の全方向への移動を規制する嵌合機構が構成されているものが知られている(特許文献1参照。)。そして、この構成によれば、ブラケットにヘッドボックスを支持させたときに、緩衝体がヘッドボックスを裏面側から押さえるので、ヘッドボックスの横ズレを防止することができる。
【0003】
【特許文献1】
特開2001−27079号公報(第1欄第2行〜第13行)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、かかる特許文献1に記載の構成では、緩衝体の配置される位置が、ヘッドボックスのブラケットへの支持点から遠いため、緩衝体から受ける圧接力を大きくすることができないという問題がある。このため、重量の軽いブラインドでは十分に横ズレ防止の効果を発揮するが、重量の重いブラインドに対しては、十分に横ズレを防止できないことがあった。
【0005】
本発明はかかる課題に鑑みなされたもので、その目的は、ヘッドボックスの横ズレを確実に防止することができるブラインド用ブラケットを提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前述した目的を達成するために、請求項1記載の発明は、ヘッドボックスを支持するためのブラケットであって、
ヘッドボックスの一端を支持する支持面が形成される支持体と、支持体に相対的に摺動または回動可能に支持されてヘッドボックスの他端を掛止可能な掛止部が形成される掛止体と、ヘッドボックスの横ズレを防止すると共にヘッドボックスと支持体との干渉を防止するための緩衝部とからなり、
前記支持面は、支持体の一部が折り返されることによって形成され、前記緩衝部はヘッドボックスに圧接するべく折り返し部において支持面の上方の支持体下面に設けられて、支持面と緩衝部とでヘッドボックスの一端を挟持支持することを特徴とする。
【0007】
ヘッドボックスの一端を支持面に支持し、さらに支持体に対して掛止体を摺動または回動して、ヘッドボックスの他端を掛止体の掛止部に掛止めると、ヘッドボックスはブラケットに固定され、支持面が支点となってヘッドボックスを緩衝部へと圧接させることができる。緩衝部は支持面、即ち支点の近傍にあるために、緩衝部からヘッドボックスが受ける圧力は強力になり、ヘッドボックスと緩衝部との間の摩擦力が大きくなり、ブラインドの重量が大きくても、ヘッドボックスの横ズレを確実に防止することができる。
【0009】
ヘッドボックスの一端を折り返し部に挿入すると、ヘッドボックスの一端が折り返し部において支持面と緩衝部とによって挟持される。これにより、ヘッドボックスを緩衝部に圧接することができる。
【0010】
請求項記載の発明は、請求項記載のものにおいて、前記支持面と緩衝部との高さ方向の隙間が、ヘッドボックスの一端が支持されていない自然状態において、ヘッドボックスの一端の厚みよりも小さいことを特徴とする。
請求項3記載の発明は、ヘッドボックスを支持するためのブラケットであって、
ヘッドボックスの一端を支持する支持面が形成される支持体と、支持体に相対的に摺動または回動可能に支持されてヘッドボックスの他端を掛止可能な掛止部が形成される掛止体と、ヘッドボックスの横ズレを防止すると共にヘッドボックスと支持体との干渉を防止するための緩衝部とからなり、
前記支持面は、支持体の一部が折り返されることによって形成され、前記緩衝部はヘッドボックスに圧接するべく支持体の下面に設けられて、支持面と緩衝部とでヘッドボックスを挟持支持し、
前記支持面と緩衝部との高さ方向の隙間は、ヘッドボックスの一端が支持されていない自然状態において、ヘッドボックスの一端の厚みよりも小さいことを特徴とする。
この構成により、ヘッドボックスが支持面と緩衝部とによって挟持支持されたときに、ヘッドボックスが緩衝部から受ける圧力を強力にすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。尚、以下の実施形態は本発明を限定するものではない。
【0012】
図1は本発明の第1実施形態によるブラインド用ブラケットを表す全体斜視図である。図において、ブラインド用ブラケット10は、支持体12と、支持体12に対して移動可能に支持される掛止体14と、を有している。支持体12は、この実施形態では、支持枠16と支持板18とから構成されるが、これに限るものではなく、これらを一体品として構成することも可能である。
【0013】
支持体12の支持枠16は、主に水平部16aと垂直部16bとからなる略逆L字形状をなしており、この水平部16aと垂直部16bのいずれか一方が、壁、窓枠等の取付面にネジ等で固定される。支持板18は、支持枠16の水平部16aに対して摺動可能となっており、ネジによって一体的に固定されて水平方向に配設される。支持板18の先端部は、後下方へと折り返されており、その折り返し部18aにおける下側の水平部分が、ブラインドのヘッドボックス30の一端30aを支持可能な支持面18bとなっている。
【0014】
さらに、支持板18には掛止体14が取り付けられている。掛止体14は、水平方向に配設されて、支持板18に垂直な軸を中心として支持板18に対して相対的に回動可能に軸支されている。掛止体14の先端は、ヘッドボックス30の他端30bを掛止可能な掛止部14aとなる。但し、掛止体14を、支持板18即ち支持体12に対して、前後方向等に摺動可能に取り付けることも可能である。
【0015】
さらに、このブラケット10は、支持板18の支持面18bの近傍に、支持面18bに対向するようにして支持板18の下面に固着された緩衝部20を有している。緩衝部20は、ゴム等の軟質の弾性材料から構成することができる。
【0016】
緩衝部20と支持面18bとの間の高さ方向の隙間は、ヘッドボックス30が取り付けられていない自然状態において、ヘッドボックス30の一端30aの厚みよりも小さくなるように設定されるとよく、緩衝部20の下面が支持面18bよりも下方になり、隙間がマイナスになっていてもよい。
【0017】
以上のように構成されるブラケットにおいて、ヘッドボックス30を支持させるには、予め掛止体14を支持板18に対して回動して、掛止体14と支持板18の先端の支持面18bとの間の間隔が大きくなるようにする(図2)。その間にヘッドボックス30を挿入して、ヘッドボックス30の一端30aを支持板18の折り返し部18aに挿入して、支持面18bに載置する(図3)。そして、ヘッドボックス30を支持面18bを支点として揺動させ、ヘッドボックス30の他端30bを持ち上げた後、掛止体14を回動させて、そのヘッドボックス30の他端30bを掛止体14の掛止部14aに載置する(図4)。
【0018】
ヘッドボックス30は、その他端30bが掛止部14aによって折り返し部18aに向かって押し付けられると共に上方に向かって押し上げられ、ヘッドボックス30の両端が折り返し部18aと掛止部14aとによって支持されて、ブラケット10に固定される。ヘッドボックス30は、緩衝部20と支持面18bとによって挟持支持される形となり、ヘッドボックス30の上面は、緩衝部20に対して圧接される。この緩衝部20はヘッドボックス30の揺動中心である支持面18bの近傍にあるために、ヘッドボックス30は緩衝部20から強力な圧接力を受けることができる。このために、緩衝部20とヘッドボックス30との間に発生する摩擦力は強力となり、緩衝部20からのヘッドボックス30への横ズレ防止効果が大きく、よって、ヘッドボックス30の重量が大きい場合であっても、横ズレを確実に防止することができる。また、緩衝部20によって、ヘッドボックス30とブラケット10との干渉も防止することができる。
【0019】
緩衝部20の位置は、支持面18bと掛止部14aとの間の支持体12である支持板18の下面の任意の位置とすることができるが、好ましくは、掛止部14aまでの距離よりも支持面18bまでの距離の方が短い位置にするとよい。
【0020】
図5〜図7は、第2の実施形態を表す図である。この実施形態の緩衝部20−1は、支持板18の折り返し部18aに設けられており、支持板18の折り返し部18aにおいて、支持面18bの上方にある支持板18の下面に固定されている。緩衝部20−1と支持面18bとの間の高さ方向の隙間は、ヘッドボックス30が取り付けられていない自然状態において、ヘッドボックス30の一端30aの厚みよりも小さくなるように設定されるとよい。
【0021】
この例の場合にも、第1の実施形態と同様に作用させることができ、ヘッドボックス30を支持させるときには、ヘッドボックス30の一端30aを支持板18の折り返し部18a内にある緩衝部20−1と支持面18bとの間に挿入する(図6)。ヘッドボックス30は、一端30aが緩衝部20−1と支持面18bとによって挟持支持され、その他端30bが掛止部14aによって折り返し部18aに向かって押し付けられると共に上方に向かって押し上げられる(図7)。ヘッドボックス30の一端30aは、緩衝部20−1に対して圧接される。この緩衝部20−1はヘッドボックス30の揺動中心である支持面18bの近傍にあるために、ヘッドボックス30は緩衝部20から強力な圧接力を受けることができる。このために、緩衝部20−1とヘッドボックス30との間に発生する摩擦力は強力となり、緩衝部20−1からのヘッドボックス30への横ズレ防止効果が大きく、よって、ヘッドボックス30の重量が大きい場合であっても、横ズレを確実に防止することができる。また、緩衝部20−1によって、ヘッドボックス30とブラケット10との干渉も防止することができる。
【0022】
図8は、第3の実施形態を表す図である。この実施形態では、折り返し部18aに設けられた緩衝部20−2は、支持体12の支持板18の折り返し部18aにおいて、支持面18bの延長上にある支持体12である支持板18に固定されている。
【0023】
この例の場合にも、前各実施形態と同様に作用させることができ、ヘッドボックス30を支持させるときには、ヘッドボックス30を、その一端30aを中心として揺動させる。ヘッドボックス30の一端30aは緩衝部20−2に対して圧接される。この緩衝部20−2は、ヘッドボックス30の揺動中心である支持面18bの近傍にあるために、緩衝部20−2から強力な圧接力を受けることができる。このために、緩衝部20−2とヘッドボックス30との間に発生する摩擦力は強力となり、緩衝部20−2からのヘッドボックス30への横ズレ防止効果が大きく、よって、ヘッドボックス30の重量が大きい場合であっても、横ズレを確実に防止することができる。また、緩衝部20−2によって、ヘッドボックス30とブラケット10との干渉も防止することができる。
【0024】
尚、以上の実施形態では、支持体12が壁、窓枠等の取付面に固定され、掛止体14は支持体12に対して相対移動可能であり、つまり取付面に相対移動可能であったが、これに限るものではなく、掛止体14が取付面に固定され、支持体12が掛止体14に対して相対移動可能であってもよい。但し、支持体12に緩衝部20、20−1、20−2が設けられるために、以上の実施形態のように支持体12が取付面に固定されている方が、ヘッドボックス30から緩衝部20、20−1、20−2が受ける圧力を取付面に直接的に伝達することができるため、より好ましい。
【0025】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、支持面が支点となってヘッドボックスを緩衝部へと圧接することができる。緩衝部は支持面、即ち支点の近傍にあるために、緩衝部からヘッドボックスが受ける圧力は強力になり、ヘッドボックスと緩衝部との間の摩擦力が大きくなり、ブラインドの重量が大きくても、ヘッドボックスの横ズレを確実に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態によるブラケットの全体斜視図である。
【図2】本発明の第1実施形態のブラケットのヘッドボックスが支持されていない状態の断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態のブラケットのヘッドボックスが支持される途中状態の断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態のブラケットのヘッドボックスが支持された状態の断面図である。
【図5】本発明の第2実施形態のブラケットのヘッドボックスが支持されていない状態の断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態のブラケットのヘッドボックスが支持される途中状態の断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態のブラケットのヘッドボックスが支持された状態の断面図である。
【図8】本発明の第3実施形態のブラケットのヘッドボックスが支持された状態の断面図である。
【符号の説明】
10 ブラインド用ブラケット
12 支持体
14 掛止体
14a 掛止部
18a 折り返し部
18b 支持面
20、20−1、20−2 緩衝部
30 ヘッドボックス
30a 一端
30b 他端

Claims (3)

  1. ヘッドボックス(30)を支持するためのブラケットであって、
    ヘッドボックス(30)の一端(30a)を支持する支持面(18b)が形成される支持体(12)と、支持体(12)に相対的に摺動または回動可能に支持されてヘッドボックス(30)の他端(30b)を掛止可能な掛止部(14a)が形成される掛止体(14)と、ヘッドボックス(30)の横ズレを防止すると共にヘッドボックス(30)と支持体(12)との干渉を防止するための緩衝部(20)とからなり、
    前記支持面(18b)は、支持体(12)の一部が折り返されることによって形成され、前記緩衝部(20)はヘッドボックス(30)に圧接するべく折り返し部(18a)において支持面(18b)の上方の支持体(12)下面に設けられて、支持面(18b)と緩衝部(20)とでヘッドボックス(30)の一端(30a)を挟持支持することを特徴とするブラインド用ブラケット。
  2. 前記支持面(18b)と緩衝部(20)との高さ方向の隙間は、ヘッドボックス(30)の一端(30a)が支持されていない自然状態において、ヘッドボックス(30)の一端(30a)の厚みよりも小さいことを特徴とする請求項記載のブラインド用ブラケット。
  3. ヘッドボックス(30)を支持するためのブラケットであって、
    ヘッドボックス(30)の一端(30a)を支持する支持面(18b)が形成される支持体(12)と、支持体(12)に相対的に摺動または回動可能に支持されてヘッドボックス(30)の他端(30b)を掛止可能な掛止部(14a)が形成される掛止体(14)と、ヘッドボックス(30)の横ズレを防止すると共にヘッドボックス(30)と支持体(12)との干渉を防止するための緩衝部(20)とからなり、
    前記支持面(18b)は、支持体(12)の一部が折り返されることによって形成され、前記緩衝部(20)はヘッドボックス(30)に圧接するべく支持体(12)の下面に設けられて、支持面(18b)と緩衝部(20)とでヘッドボックス(30)を挟持支持し、
    前記支持面(18b)と緩衝部(20)との高さ方向の隙間は、ヘッドボックス(30)の一端(30a)が支持されていない自然状態において、ヘッドボックス(30)の一端(30a)の厚みよりも小さいことを特徴とするブラインド用ブラケット。
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