JP3917037B2 - 外部電極及びそれを備えた電子部品 - Google Patents

外部電極及びそれを備えた電子部品 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、当該分野で従来から用いられてきたメッキを施さないでも、はんだ付け性に優れる外部電極に関する。また、本発明は、該外部電極を備えた電子部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
磁性体や誘電体を素子として用いる電子部品等の端子電極として用いられる外部電極は、一般に以下の方法により形成される。一つは、Ag、Cu等の金属粉末とガラスフリットを含む焼成型導電ペーストを用いた方法であり、該焼成型導電ペーストを電子部品上に塗布・乾燥後、500〜900℃の高温で焼成し、次いで焼成物の表面に、ワット浴等で電気メッキによりニッケルメッキを施し、その後、電気メッキによりはんだメッキやスズメッキを施して外部電極とする方法である。
【0003】
他の方法は、熱硬化性樹脂にAg粉末を混合した熱硬化型導電ペーストを用いた方法で、該ペーストを電子部品上に塗布後、150〜250℃の低温で熱硬化させ、次いで硬化物の表面に、ワット浴等で電気メッキによりニッケルメッキを施し、その後、電気メッキによりはんだメッキを施して外部電極とする方法である。
【0004】
いずれの方法においても、メッキを施すことによって、はじめて電子部品の外部電極を基板等へはんだ付けする際の接着強度が得られるため、メッキプロセスは不可欠である。しかしながら、該プロセスの実施に伴い、メッキ液の管理、メッキ後の廃液の廃棄等が必要となる。近年、環境問題の観点からメッキを施さない外部電極への要求が高まっている。
【0005】
このような要求に応えるために、特開平6−295616号公報及び特開平6−136299号公報では、メッキを施さない外部電極が提案されている。例えば、特開平6−295616号公報では、特定の銀合金粉末と銅合金粉末とを組合せて熱硬化性導電ペーストに分散させ、銀合金粉末のはんだとの結合性、銅合金粉末の耐はんだ食われ性等をバランスよく利用することで、導電ペーストの硬化物を、メッキを施さずにはんだ付け可能な外部電極とする技術が提案されている。また、特開平6−136299号公報では、特定のバインダ樹脂を使用することにより、導電ペースト中の導電性フィラーの含有率を高めて、硬化物のはんだ濡れ性を改善することで、メッキを施さずにはんだ付け可能な外部電極を得る技術が提案されている。
【0006】
しかし、これらの技術では、外部電極にはんだを付着させる際に、樹脂部分がはんだ付けの温度で溶融・分解等を起こし、外部電極中の導電性の合金粉末や導電性フィラーと、はんだとが接続してはんだ付けされた状態となる。このため、実装後の接続強度は、従来のメッキを施した外部電極よりも劣ることとなる。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、上記のような状況に対応して、メッキを施さずにはんだ付け性に優れる外部電極を提供すること、及びこのような外部電極を備えた電子部品を提供することである。ここで、メッキとは、当該分野での従来の方法により外部電極の電極層上に形成された金属からなる層をいい、例えば、電気メッキ及び溶融メッキなどの湿式メッキで形成される層、並びにスパッタリングで形成される層を含むが、本発明における金属化合物含有ペーストを塗布して形成される層を除く。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、電極層の少なくとも一部に、金属化合物含有ペーストを塗布・焼成して金属層を形成させた外部電極が、優れたはんだ付け性を有することを見出したものである。この方法による金属層は、金属化合物含有ペースト中の金属含有化合物が熱分解することにより形成され、この際に、電極層の表面に金属層を構成する金属が、微小体として入り込むため、電極層と金属層との密着性に優れるものである。従来の湿式メッキによるメッキでは、焼成して形成された電極層にメッキ液が浸透し、残存する場合がある。このような場合、はんだ付け時にチップ部品が飛び跳ねたり、絶縁抵抗の劣化が起こる。
【0009】
すなわち、本発明(1)は、電極層の少なくとも一部に、周期律表3〜15族に属する金属の無機及び有機化合物から選ばれる1種以上と、アミノ化合物、オキセタン環誘導体及びオキシラン環誘導体から選ばれる1種以上とを含む金属化合物含有ペーストを塗布した後、金属化合物含有ペーストを塗布した電極層を焼成して金属層を形成した外部電極である。本発明における、外部電極は、外部電極の電極層に直接、金属化合物含有ペーストを用いて金属層を形成させた外部電極である。
【0010】
また、本発明(2)は、記金属化合物含有ペーストが、周期律表3〜15族に属する金属の無機及び有機化合物から選ばれる1種以上と、アミノ化合物、オキセタン環誘導体及びオキシラン環誘導体から選ばれる1種以上とを、20〜80℃で、1〜36時間攪拌して得られる金属化合物含有ペーストである上記発明(1)の外部電極である。
【0011】
更に、本発明(3)は、金属化合物含有ペーストを塗布した電極層を200〜400℃で硬化又は焼成する、上記発明(1)又は(2)の外部電極である。
【0012】
また、本発明(4)は、金属化合物含有ペーストが、記周期律表3〜15族に属する金属の硝酸金属塩、シアン化金属、金属とカルボニル化合物との錯体、ギ酸金属塩、酢酸金属塩、シュウ酸金属塩及びシクロヘキサンプロピオン酸金属塩から選ばれる1種以上と、芳香族又は脂肪族アミノ化合物とを含む、上記発明(1)〜(3)の外部電極であり;本発明(5)は、金属化合物含有ペーストが、周期律表3〜15族に属する金属のオクタン酸金属塩、シクロヘキサンカルボン酸金属塩、ギ酸金属塩、酢酸金属塩、シュウ酸金属塩、シクロプロピオン酸金属塩及び安息香酸金属塩から選ばれる1種以上と、オキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体とを含む、上記発明(1)〜(3)のいずれか1つの外部電極である。
【0013】
更に、本発明(6)は、周期律表3〜15族に属する金属が、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、In、Tl、Sn、Pb、Sb及びBiから選ばれる1種以上の上記発明(1)〜(5)のいずれか1つの外部電極であり;本発明(7)は、周期律表3〜15族に属する金属が、Ag、Cu、Pd及びPtから選ばれる1種以上の上記発明(1)〜(5)のいずれか1つの外部電極であり;本発明(8)は、周期律表3〜15族に属する金属が、更にZn及び/又はSnを含む上記発明(7)の外部電極である。
【0014】
また、本発明(9)は、電極層の表面の全部に金属化合物含有ペーストを塗布した、上記発明(1)〜(8)のいずれか1つの外部電極である。
【0015】
更に、本発明(10)は、電極層が、導電粒子及び樹脂を含む熱硬化型導電ペーストの硬化物を含む、上記発明(1)〜(9)のいずれか1つの外部電極であり;本発明(11)は、導電粒子が、Ag、Cu、Ni及びAg合金のいずれか1種以上の金属粉末を含む、上記発明(10)の外部電極であり;本発明(12)は、導電粒子が、300℃以下の融点を有する金属の粉末を含む、上記発明(10)の外部電極であり;本発明(13)は、導電粒子が、Sn及び/又はAgSn合金の金属粉末を含み、更にBi及び/又はAgBi合金の金属粉末を、Sn及び/又はAgSn合金の金属粉末の合計量に対して0.1〜20重量%含む、上記発明(10)の外部電極である。更に、本発明(14)は、導電粒子が、導電粒子と樹脂の合計量に対して、60〜98重量%である、上記発明(10)〜(13)のいずれか1つの外部電極である。
【0016】
本発明(15)は、上記発明(1)〜(14)のいずれか1つの外部電極を備えた電子部品であり;本発明(16)は、上記発明(15)の電子部品をはんだ付けした回路基板である。
【0017】
更に、本発明(17)は、(a)導電粒子及び樹脂を含む熱硬化型導電ペーストを、外部電極を設置する電子部品に塗布又は印刷する工程、(b)前記塗布又は印刷した熱硬化性導電ペーストを硬化させて、前記電子部品上に電極層を形成する工程、(c)前記電極層の少なくとも一部に、周期律表3〜15族に属する金属の無機及び有機化合物から選ばれる1種以上と、アミノ化合物、オキセタン環誘導体及びオキシラン環誘導体から選ばれる1種以上とを含む金属化合物含有ペーストを塗布する工程、及び(d)前記電子部品を、200〜400℃で硬化又は焼成して、前記電極層上に前記金属の金属層を形成する工程を含む、外部電極の製造方法である。
【0018】
【発明の実施の形態】
本発明の外部電極は、電極層の少なくとも一部に金属層を備えた外部電極であり、電子製品等の端子電極として使用される。具体的に、図1により説明すると、電子製品1は、素子であるセラミック誘電体2上に、導電性ペーストを塗布・焼成して形成した電極層5と、電極層5上に金属化合物含有ペーストを塗布・乾燥させて形成した金属層6からなる多層構造の外部電極4を有し、この外部電極4が端子電極として機能する。なお、図1は本発明の一例にすぎず、本発明を限定するものではない。
【0019】
〔電極層〕
本発明の外部電極の電極層は、この分野で使用されている外部電極の電極となるものであれば、特に限定されない。電極層は、従来の焼成型導電ペースト及び熱硬化型導電ペーストのいずれを使用しても形成することができるが、中でも熱硬化型導電ペーストが好ましい。
【0020】
熱硬化型導電ペーストは、導電粒子と、バインダの樹脂とを含み、必要に応じて、更に硬化剤及び/又は有機溶媒を含むことができる。
【0021】
導電粒子は、Ag、Cu、Zn、In、Sn、Ni、Ru、Pd等の金属及びこれらを含む合金の金属粉末が例示される。これらは、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらの導電粒子のうち、安定的で、優れた導電性が比較的容易に得られることから、Cu、Ni、Ag及びAg合金の金属粉末が好ましく、Ag及びAg合金の金属粉末が特に好ましい。Ag合金としては、Agを主成分とするAgCu合金、AgAu合金、AgPd合金、AgNi合金、AgSn合金等が例示される。
【0022】
導電粒子は、内部電極との接合の点から、更に融点が300℃以下の導電粒子を含むことが好ましく、このような導電粒子としては、例えば、Sn及び/又はAgSn合金の金属粉末が挙げられる。Sn及び/又はAgSn合金の粉末は、更にBi及び/又はAgBi合金の粉末を、Sn及び/又はAgSn合金の粉末の合計量に対して0.1〜20重量%含むことができる。
【0023】
導電粒子の形状は、球状、りん片状、針状等、どのような形状でもよい。平均粒子寸法は、印刷又は塗布の後に優れた表面状態を与え、また、形成した電極に優れた導電性を与えることから、通常0.05〜30μmであり、0.1〜20μmが好ましい。なお、ここで平均粒子寸法とは、球状の場合は粒子径、りん片状の場合は粒子薄片の長径、針状の場合は長さのそれぞれ平均をいう。
【0024】
熱硬化型導電ペースト中の導電粒子の構成比率は、熱硬化型導電ペーストが良好な印刷適性を示し、得られた電極層が良好な導電性を示すことから、導電粒子と樹脂の合計量に対して、60〜98重量%が好ましく、60〜95重量%がより好ましく、70〜95重量%がさらに好ましい。
【0025】
熱硬化型導電ペースト中の樹脂は、バインダとして機能するものであり、熱硬化性樹脂が好ましい。熱硬化性樹脂としては、尿素樹脂、メラミン樹脂、グアナミン樹脂のようなアミノ樹脂;ビスフェノールA型、ビスフェノールF型、フェノールノボラック型、脂環式等のエポキシ樹脂;オキセタン樹脂;レゾール型、ノボラック型のようなフェノール樹脂;シリコーンエポキシ、シリコーンポリエステルのようなシリコーン変性有機樹脂等が好ましい。これらの樹脂は、単独で用いても、2種以上を併用してもよい。これらのうち、優れた接着性が得られ、また耐熱性も優れていることから、エポキシ樹脂及びレゾール型フェノール樹脂が好ましく、ビスフェノールA型及びビスフェノールF型エポキシ樹脂が特に好ましい。更に、高融点の熱可塑性樹脂を使用することもでき、例えば、ポリスルホン、ポリエーテルスルホン、マレイミド樹脂等が例示される。
【0026】
樹脂として、常温で液状である樹脂を用いると、希釈剤としての有機溶媒の使用量を低減することができるため好ましい。このような液状樹脂としては、液状エポキシ樹脂、液状フェノール樹脂等が例示される。液状エポキシ樹脂としては、平均分子量が約400以下のビスフェノールA型エポキシ樹脂;p−グリシドキシフェニルジメチルトリルビスフェノールAジグリシジルエーテルのような分岐状多官能ビスフェノールA型エポキシ樹脂;ビスフェノールF型エポキシ樹脂;平均分子量が約570以下のフェノールノボラック型エポキシ樹脂;ビニル(3,4−シクロヘキセン)ジオキシド、3,4−エポキシシクロヘキシルカルボン酸(3,4−エポキシシクロヘキシル)メチル、アジピン酸ビス(3,4−エポキシ−6−メチルシクロヘキシルメチル)、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)5,1−スピロ(3,4−エポキシシクロヘキシル)−m−ジオキサンのような脂環式エポキシ樹脂;ヘキサヒドロフタル酸ジグリシジル、3−メチルヘキサヒドロフタル酸ジグリシジル、ヘキサヒドロテレフタル酸ジグリシジルのようなグリシジルエステル型エポキシ樹脂;ジグリシジルアニリン、ジグリシジルトルイジン、トリグリシジル−p−アミノフェノール、テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、テトラグリシジルビス(アミノメチル)シクロヘキサンのようなグリシジルアミン型エポキシ樹脂;並びに1,3−ジグリシジル−5−メチル−5−エチルヒダントインのようなヒダントイン型エポキシ樹脂が例示される。
【0027】
また、樹脂に、混合系が流動性を示す範囲内で、相溶性であって、常温で固体ないし超高粘性を呈する樹脂を混合して用いてもよく、そのような樹脂として、高分子量のビスフェノールA型エポキシ樹脂、ジグリシジルビフェニル、ノボラックエポキシ樹脂、テトラブロモビスフェノールA型エポキシ樹脂のようなエポキシ樹脂;レゾールフェノール樹脂、ノボラックフェノール樹脂等が例示される。
【0028】
エポキシ樹脂の場合、硬化機構としては、自己硬化型樹脂を用いても、アミン類、イミダゾール類、酸無水物又はオニウム塩のような硬化剤や硬化促進剤を用いてもよく、アミノ樹脂やフェノール樹脂を、エポキシ樹脂の硬化剤として機能させてもよい。
【0029】
熱硬化型導電ペーストに使用されるエポキシ樹脂は、フェノール樹脂によって硬化するものであるが好ましい。フェノール樹脂としては、エポキシ樹脂の硬化剤として通常用いられるフェノール樹脂初期縮合物であればよく、レゾール型でもノボラック型でもよいが、硬化の際の応力が緩和され、優れた耐ヒートサイクル性を得るためには、その50重量%以上がアルキルレゾール型又はアルキルノボラック型のフェノール樹脂であることが好ましい。また、アルキルレゾール型フェノール樹脂の場合、優れた印刷適性を得るためには、平均分子量が2,000以上であることが好ましい。これらのアルキルレゾール型又はアルキルノボラック型フェノール樹脂において、アルキル基としては、炭素数1〜18のものを用いることができ、エチル、プロピル、ブチル、ペンチル、ヘキシル、オクチル、ノニル、デシルのような炭素数2〜10のものが好ましい。
【0030】
エポキシ樹脂の硬化剤として用いるフェノール樹脂の量は、エポキシ樹脂と該フェノール樹脂の種類によっても異なるが、硬化後に比抵抗の高温における優れた安定性を得るためには、エポキシ樹脂とフェノール樹脂の重量比が、4:1〜1:4の範囲が好ましく、4:1〜1:2が更に好ましい。
【0031】
熱硬化型導電ペースト中の樹脂の配合量は、印刷適性と、硬化して得られる電極層の導電性から、該樹脂と導電粒子の合計に対して、2〜40重量%が好ましく、5〜30重量%が更に好ましい。
【0032】
熱硬化型導電ペーストは、導電粒子及び樹脂の種類と量を選択し、また必要に応じて希釈剤を用いることにより、素子、基板等に印刷又は塗布する方法に応じて、適切な粘度に調製することができる。たとえば、スクリーン印刷に用いられる場合、常温における導電ペーストの見掛粘度は、10〜500Pa・sが好ましく、15〜300Pa・sが更に好ましい。希釈剤としては、有機溶媒が用いられるが、特に樹脂がエポキシ樹脂の場合には、反応性希釈剤を用いることができる。
【0033】
有機溶媒は、樹脂の種類に応じて選択される。有機溶媒としては、トルエン、キシレン、メシチレン、テトラリンのような芳香族炭化水素類;テトラヒドロフランのようなエーテル類;メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサノン、イソホロンのようなケトン類;2−ピロリドン、1−メチル−2−ピロリドンのようなラクトン類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、更にこれらに対応するプロピレングリコール誘導体のようなエーテルアルコール類;それらに対応する酢酸エステルのようなエステル類;並びにマロン酸、コハク酸等のジカルボン酸のメチルエステル、エチルエステルのようなジエステル類が例示される。有機溶媒の使用量は、用いられる導電粒子及び樹脂の種類と量比、並びに導電ペーストを印刷又は塗布する方法等により、任意に選択される。
【0034】
熱硬化型導電ペーストには、このほか、必要に応じて、分散助剤として、ジイソプロポキシ(エチルアセトアセタト)アルミニウムのようなアルミニウムキレート化合物;イソプロピルトリイソステアロイルチタナートのようなチタン酸エステル;脂肪族多価カルボン酸エステル;不飽和脂肪酸アミン塩;ソルビタンモノオレエートのような界面活性剤;又はポリエステルアミン塩、ポリアミドのような高分子化合物等を用いてもよい。また、無機及び有機顔料、シランカップリング剤、レベリング剤、チキソトロピック剤、消泡剤等を配合してもよい。
【0035】
熱硬化型導電ペーストは、配合成分を、らいかい機、プロペラ撹拌機、ニーダー、ロール、ポットミル等のような混合手段により、均一に混合して調製することができる。調製温度は、特に限定されず、たとえば常温で調製することができる。
【0036】
熱硬化型導電ペーストを用いる場合、電極層は以下のようにして形成することができる。まず熱硬化型導電ペーストを、磁性体、誘電体等の素子、基板、電動回路等の外部電極を設置する電子部品に、スクリーン印刷、転写、浸漬塗布等、任意の方法で印刷又は塗布する。印刷又は塗布する厚さは、通常、硬化後の外部電極の厚さが、20〜100μmになるような厚さである。有機溶媒を用いる場合は、印刷又は塗布の後、常温で、又は加熱によって、該溶媒を揮散させる。通常、70〜250℃、たとえばフェノール樹脂を硬化剤として用いるエポキシ樹脂の場合、150〜200℃で2〜10分加熱して乾燥させて硬化を行い、電極層を得る。なお、硬化には、完全に硬化している場合のほか、下記で詳述する金属化合物含有ペーストの塗布が可能である程度に半硬化している場合も含まれる。
【0037】
電極層は、従来の焼成型導電ペーストを用いて形成することも可能であり、このような焼成型導電ペーストは、通常、導電粒子、ガラスフリット、樹脂及び有機溶媒を含む。外部電極の製造に際しては、焼成型導電ペーストを外部電極を設置する電子部品に、スクリーン印刷、転写、浸漬塗布等、任意の方法で印刷又は塗布し、乾燥させた後に、500〜900℃の高温で焼成して、電極層を得る。なお、焼成温度が500℃未満、例えば200〜400℃の低温焼成が可能な焼成型導電ペーストを用いることも可能であり、素子等の熱による劣化防止、作業効率の観点からは、低温焼成が好ましい。
【0038】
〔金属層〕
本発明の外部電極は、上記のように形成した電極層の少なくとも一部に金属層を有する。金属層は、周期律表3〜15族に属する金属及びこれらの金属を少なくとも1種含む合金からなる群より選ばれる1種以上の層である。具体的には、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、In、Tl、Sn、Pb、Sb、Bi及びこれらの金属を少なくとも1種含む合金が好ましく、より好ましくは、Ag、Cu、Pd、Pt及びこれらの金属を少なくとも1種含む合金であり、特に好ましくはAg、Cu及びAg又は/及びCuを含む合金である。はんだ食われ、酸化・硫化防止の点から、Ag、Cu、Pd及びPtの1種以上と、Zn及び/又はSnとの合金も好ましい。好ましい合金は、AgCu合金、AgZn合金、AgSn合金、AgPd合金等である。
【0039】
金属層は、電極層の少なくとも一部に形成され、好ましくは、電極層の表面の全部に形成される。また、金属層は、従来のメッキが施された外部電極において、メッキが施される部分に形成されてもよい。
【0040】
本発明の外部電極の金属層は、周期律表3〜15族に属する金属の金属化合物と有機媒体とを含む金属化合物含有ペーストを用いて形成することができる。金属化合物含有ペーストは、周期律表3〜15族に属する金属の無機及び有機化合物の1種以上と、アミノ化合物、オキセタン環誘導体、オキシラン環誘導体の1種以上の有機媒体とを配合して得ることができる。
【0041】
金属化合物含有ペーストとしては、例えば、特開平10−72673号公報の方法を用いた金属化合物含有ペーストが挙げられる。この方法では、金属化合物含有ペーストを、周期律表3〜15族に属する金属の無機又は有機化合物に、有機媒体のアミノ化合物を配合することにより得ることができる。合金を含む金属層は、合金を構成する各金属の無機化合物等を一緒に、アミノ化合物に配合した金属化合物含有ペーストを用いるか、異なる金属を含む2種以上の金属化合物含有ペーストを混合して用いるか、あるいは2種以上の金属化合物含有ペーストを、別々に用いることにより形成することができる。
【0042】
上記の金属の無機化合物としては、硝酸金属塩及びシアン化金属が挙げられ、本発明の金属化合物含有ペーストには、好ましくは、硝酸パラジウム、硝酸銀、硝酸銅、硝酸スズ、硝酸亜鉛等及びシアン化パラジウム、シアン化白金、シアン化銀、シアン化銅、シアン化亜鉛等が用いられる。
【0043】
上記の金属の有機化合物としては、ギ酸金属塩、酢酸金属塩、シュウ酸金属塩、シクロヘキサンプロピオン酸金属塩、 安息香酸金属塩等が挙げられる。本発明の金属化合物含有ペーストには、好ましくは、ギ酸パラジウム、ギ酸スズ、ギ酸銀等;酢酸パラジウム、酢酸銀、酢酸銅、酢酸スズ、酢酸亜鉛等;シュウ酸パラジウム、シュウ酸銀、シュウ酸銅、シュウ酸スズ、シュウ酸亜鉛等;シクロヘキサンプロピオン酸ルテニウム等;安息香酸パラジウム、安息香酸銀等が用いられる。
【0044】
また、金属とカルボニル化合物の錯体を用いることができ、カルボニル化合物には、金属と錯化合物を形成し得るものが含まれる。このような金属錯体化合物としては、例えば、金属と、アセチルアセトン、アセト酢酸エステル、アセトプロピオン酸エステル等との錯体が挙げられる。本発明の金属化合物含有ペーストには、好ましくは、白金アセチルアセトナート、銀アセチルアセトナート、銅アセチルアセトナート、亜鉛アセチルアセトナート等;亜鉛アセト酢酸エチル等;亜鉛アセトプロピオン酸エチル等が用いられる。更に、ロジウムカルボニル、ルテニウムカルボニル等の金属カルボニル錯体等の金属無機錯体も用いることができる。これらの金属化合物は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0045】
上記のアミノ化合物としては、脂肪族又は芳香族モノアミン又はジアミンが挙げられ、本発明の金属化合物含有ペーストには、好ましくは、N−メチルアニリン、1−フェニルエチルアミン等のモノアミノ化合物;1,3−ジアミノプロパン、N−メチル−1,3−ジアミノプロパン、2,2−ジメチル−1,3−ジアミノプロパン、1,4−ジアミノブタン、1,5−ジアミノペンタン、1,6−ジアミノヘキサン、1,2−ジアミノシクロヘキサン、1,3−ジアミノシクロヘキサン、1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,7−ジアミノヘプタン、1,12−ジアミノドデカン、2−メチル−1,5−ジアミノペンタン、1,2−フェニレンジアミン、1,3−フェニレンジアミン、1,4−フェニレンジアミン等のジアミノ化合物;2−メトキシエチルアミン、3−メトキシプロピルアミン、2−エトキシエチルアミン、3−エトキシプロピルアミン、3−プロポキシプロピルアミン、2−アミノ−1−プロパノール、2−アミノ−2−メチル−1−プロパノール、1−アミノ−2−プロパノール等のモノアミノ化合物が用いられる。
【0046】
金属の無機又は有機金属化合物に対する上記アミノ化合物の配合比率は、金属の無機又は有機化合物1モルに対して0.2モル以上、更に0.6〜17.5モル、特に1.0〜3モルであることが好ましい。金属化合物含有ペーストは、金属の無機又は有機化合物とアミノ化合物を混合することにより得られる。金属の無機又は有機化合物とアミノ化合物の混合物を、20〜80℃、好適には30〜60℃、より好適には40〜50℃に加熱・保持して、1〜30時間、好適には2〜15時間、より好適には3〜8時間、攪拌することが、好ましい。ただし、攪拌の温度及び時間は、これらに制限されない。
【0047】
また、金属化合物含有ペーストは、周期律表3〜15族に属する金属の無機又は有機化合物に、有機媒体のオキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体を配合して得ることができる。合金を含む金属層は、合金を構成する各金属の無機化合物等を一緒に、オキセタン環誘導体等に配合した金属化合物含有ペーストを用いるか、異なる金属を含む2種以上の金属化合物含有ペーストを混合して用いるか、あるいは2種以上の金属化合物含有ペーストを、別々に用いることにより形成することができる。
【0048】
上記オキセタン環誘導体等との組合せにおいても、アミノ化合物との組合せで挙げられた無機又は有機化合物を用いることができる。有機化合物としては、オクタン酸金属塩、シクロヘキサンカルボン酸金属塩、ギ酸金属塩、酢酸金属塩、シュウ酸金属塩、シクロヘキサンプロピオン酸金属塩又は安息香酸金属塩等が好ましく、オクタン酸ニッケル、オクタン酸銅、オクタン酸ビスマス、オクタン酸アンチモン、オクタン酸スズ、オクタン酸コバルト、オクタン酸銀、オクタン酸インジウム、オクタン酸パラジウム、オクタン酸ロジウム、オクタン酸白金、オクタン酸ルテニウム等のオクタン酸金属塩;シクロヘキサンカルボン酸ルテニウム、シクロヘキサンカルボン酸白金、シクロヘキサンカルボン酸パラジウム等のシクロヘキサンカルボン酸金属塩;ギ酸パラジウム、ギ酸インジウム、ギ酸スズ、ギ酸アンチモン、ギ酸銀、ギ酸ルテニウム等のギ酸金属塩;酢酸パラジウム、酢酸ロジウム、酢酸銀、酢酸コバルト、酢酸鉛、酢酸銅、酢酸インジウム、酢酸スズ、酢酸アンチモン、酢酸ルテニウム、酢酸カドミウム、酢酸タリウム、酢酸ビスマス、酢酸クロム、酢酸マンガン、酢酸鉄、酢酸ニッケル、酢酸亜鉛、酢酸モリブデン等の酢酸金属塩;シュウ酸パラジウム、シュウ酸ロジウム、シュウ酸銀、シュウ酸コバルト、シュウ酸鉛、シュウ酸銅、シュウ酸インジウム、シュウ酸スズ、シュウ酸アンチモン、シュウ酸ルテニウム、シュウ酸カドミウム、シュウ酸タリウム、シュウ酸ビスマス、シュウ酸クロム、シュウ酸マンガン、シュウ酸鉄、シュウ酸ニッケル、シュウ酸亜鉛、シュウ酸モリブデン等のシュウ酸金属塩;シクロヘキサンプロピオン酸ルテニウム等のシクロヘキサンプロピオン酸金属塩;安息香酸パラジウム、安息香酸銀等の安息香酸金属塩が用いられる。特に、オクタン酸銅、オクタン酸スズ、オクタン酸銀、オクタン酸パラジウム;シクロヘキサンカルボン酸白金、シクロヘキサンカルボン酸パラジウム;ギ酸パラジウム、ギ酸スズ、ギ酸銀;酢酸パラジウム、酢酸銀、酢酸銅、酢酸スズ、酢酸亜鉛;シュウ酸銀、シュウ酸銅、シュウ酸スズ、シュウ酸亜鉛;安息香酸パラジウム、安息香酸銀等が特に好ましい。これらの有機金属化合物は、水和物であってもよい。これらの金属化合物は、単独でも、2種以上を併用してもよい。
【0049】
上記のオキセタン環誘導体は、粘性の点から、例えば、3−エチル−3−(2−エチルヘキシルオキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−(ヒドロキシメチル)オキセタン、3−エチル−3−〔(フェノキシ)メチル〕オキセタン、3−エチル−3−(ヘキシルオキシメチル)オキセタン、1,4−ビス〔(1−エチル−3−オキセタニル)メトキシ〕ベンゼン、1,4−ビス〔(3−エチル−3−オキセタニルメトキシ)メチル〕ベンゼン、3−エチル−3−(オキセタニルメチル)エーテル、3,3−ビスクロロメチルオキセタンが好ましい。
【0050】
上記のオキシラン環誘導体は、粘性の点から、例えば、1,2−エポキシ−3−クロロプロパン、1,2−エポキシシクロヘキサン、1,2−エポキシシクロペンタン、1,2−エポキシ−1,2−ジメチルシクロペンタン、1,2−エポキシブタン、1,2−エポキシ−2−メチルプロパン、2,3−エポキシ−1−プロパノール、2,3−エポキシプロピオン酸、2,3−エポキシスクアレン、9,10−エポキシステアリン酸、9,10−エポキシオクタデカン酸、12,13−エポキシオレイン酸、ビニルシクロヘキセンジオキシド、スチレンオキシド、3,4−シクロヘキシルカルボン酸−3,4−シクロヘキシルメチルが好ましい。
【0051】
上記のオキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体は、通常、液状の化合物が使用されるが、ペースト化し得るものであるならば、固体であってもよい。本発明のオキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体は、上記の金属の無機又は有機化合物と配位結合し、それにより金属の無機又は有機化合物がオキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体と相溶状態を呈し、適当な粘性の金属化合物含有ペーストが得られると考えられる。
【0052】
金属の無機又は有機化合物に対するオキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体の配合比率は、金属の無機又は有機化合物100重量部に対し、20重量部〜100重量部であることが好ましく、特に好ましくは30〜80重量部である。金属化合物含有ペーストは、金属の無機又は有機化合物とオキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体を混合することにより得られる。金属の無機又は有機化合物とオキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体の混合物を、20〜80℃、好適には30〜60℃、より好適には40〜50℃に加熱・保持して、1〜30時間、好適には2〜15時間、より好適には3〜8時間、攪拌することが、好ましい。ただし、攪拌の温度及び時間は、これらに制限されない。
【0053】
金属化合物含有ペーストを用いた金属層の形成は、例えば以下のように行うことができる。金属化合物含有ペーストには、伸展性の点から、溶媒として、メチルアルコール、エチルアルコール、プロピルアルコール、ブチルアルコール、ペンチルアルコール等のアルコール類;アセトン、エチルメチルケトン、2−ペンタノン、3−ペンタノン、3−メチル−2−ブタノン、2−ヘキサノン、3−ヘキサノン、メチルブチルケトン、3−メチル−2−ペンタノン、2−ヘプタノン、3−ヘプタノン、4−ヘプタノン、アミルメチルケトン、エチルブチルケトン、2,4−ジメチル−3−ペンタノン、2−オクタノン、3−オクタノン、4−オクタノン、2,5−ジメチル−3−ヘキサノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、アセチルアセトン、2,3−ブタンジオン、2,3−ペンタンジオン、3,4−ヘキサンジオン、2,5−ヘキサンジオン、シクロヘキサンジオン、アセトフェノン等の脂肪族又は芳香族のケトン;4−メトキシ−2−ブタノン、4−エトキシ−2−ブタノン、4−メトキシ−2−ブタノン、2−メトキシ−2−メチル−4−ペンタノン、エチレングリコールジメチルエーテル、エチレングリコールジエチルエーテル、エチレングリコールジプロピルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジプロピレングリコールジメチルエーテル、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、プロピレングリコールジプロピルエーテル、アセトンジエチルアセタール、2,2−ジメトキシプロパン、アニソール、ジメトキシベンゼン等の脂肪族又は芳香族のエーテルを添加することができる。溶媒は、単独でも、2種以上、組合せて金属化合物含有ペーストに添加することもできる。好ましい溶媒の量は、金属化合物含有ペースト中の金属の無機又は有機化合物1モルに対して0.1〜4モルである。
【0054】
また、金属化合物含有ペーストには、安定性や溶解性の点から、脂肪族又は芳香族のモノ−、ジ−、トリカルボン酸等の有機酸を添加することができ、例えば、ギ酸、シュウ酸、酢酸、プロピオン酸、ブチル酸、吉草酸、カプロン酸、ヘプタン酸、オクタン酸、2−エチルヘキサン酸、シクロヘキサン酸、シクロヘキサプロピオン酸、シクロヘキサン酢酸、ノナン酸、リンゴ酸、グルタミン酸、ロイシン酸、ヒドロキシピバリン酸、ピバリン酸、グルタル酸、アジピン酸、シクロヘキサンジカルボン酸、ピメリン酸、コルク酸、エチルブチル酸、安息香酸、フェニル酢酸、フェニルプロピオン酸、ヒドロキシ安息香酸等が挙げられる。これらの有機酸は、無機又は有機化合物1モルに対して0.1〜5モル添加することが好ましい。
【0055】
場合により、上記の溶媒及び/又は有機酸を添加した金属化合物含有ペーストを、電極層上の所定の部分に塗布し、その後、200〜400℃、好ましくは250〜350℃の温度で、20〜5分、好ましくは15〜7分間硬化又は焼成して、電極層上に金属層を形成することができる。硬化又は焼成時に、金属化合物含有ペーストに配位したアミノ化合物等の有機媒体が分離し、次いで金属化合物が熱分解することによって、金属層が生成すると考えられる。熱分解の際に、金属が微小体となって、電極層に入り込み、電極層の表層に分散し、その後均一な膜となると考えられている。
【0056】
上記のようにして、電極層上に金属層を形成し、外部電極とすることができる。本発明の外部電極は、磁性体や誘電体を素子として用いる電子部品及び積層型の電子部品に、端子電極として用いることができる。電子部品は、例えば抵抗、コンデンサ、コイル等が挙げられ、これらの電子部品の外部電極は、回路基板等に容易にはんだ付けすることができる。
【0057】
【実施例】
以下、参考例、実施例及び比較例によって、本発明を更に詳細に説明する。本発明は、これらの実施例によって限定されるものではない。なお、これらの例において、部は重量部を示す。
【0058】
〔熱硬化型導電ペーストの調製〕
実施例及び比較例で使用した熱硬化型導電ペーストの組成は、以下の表1のとおりである。
【0059】
【表1】
Figure 0003917037
【0060】
実施例1〜5
表1に示す組成で、三本ロールを用いて、導電粒子、ビスフェノールA型エポキシ樹脂(数平均分子量900)及びレゾール型アルキルフェノール樹脂(数平均分子量3000)を配合し、均一になるまで混合した後、2−エチル−4−メチルイミダゾール、シランカップリング剤、分散剤を加えて更に混合した。混合物をニーダーに移し、混合しながらジエチレングリコールモノブチルエーテルを、25℃における系の見掛粘度が20Pa・sになるように加え、更に混合を続けて、導電ペースト1〜3を調製した。
【0061】
〔金属化合物含有ペーストの調製〕
Agペーストを、酢酸銀100重量部と3−メトキシプロピルアミン80重量部に酢酸15重量部を加えて、40℃で5時間、攪拌することにより生成したAgの有機化合物液(Ag含有率:33%)をデカントしてペーストを分離して、Agの金属化合物含有ペーストを得て、金属ペースト1とした。
上記のAgの金属化合物含有ペーストの調製において、酢酸銀100重量部の代わりに、酢酸亜鉛45重量部を用いた他は同様にしてZnの金属化合物含有ペーストを調製した。
このようにして得たZnの金属化合物含有ペースト2.4gを金属ペースト1100gに添加し、金属ペースト2とした。
また、Znの金属化合物含有ペースト1.2gをペースト1 100gに添加し、金属ペースト3とした。
【0062】
〔回路試料の作製〕
外部電極を有さないチップ積層コンデンサ(2012タイプ、B特性、理論容量100nF品)の端部に、一層目として、表1に示す熱硬化型導電ペーストを硬化後の厚さが30〜40μmになるように浸漬・塗布し、150℃の熱風乾燥機にて10分間乾燥させた後、反対端部にも同様に塗布・乾燥を行い、電極層とした。更に、電極層上に二層目として、表1に示す金属化合物含有ペーストを塗布・乾燥を行った。次いで、塗布・乾燥したチップ積層コンデンサを、ベルト炉にて300℃、10分間の保持時間で、焼成して電極層上に金属層を形成した二層構造のチップ積層コンデンサを得て、それぞれコンデンサ1〜5とした。
【0063】
比較例1
特開平6−136299公報記載の方法に準拠し、銀銅合金粉末(約5μmの径、銅成分6.2%)を作製し、該銀銅合金粉末100部、レゾールフェノール樹脂(有効成分60%)10部、トリエタノールアミン0.1部、松ヤニロジン0.3部、チタンカップリング剤0.1部、希釈溶剤としてジエチレングリコールモノブチルエーテルを使用し、見掛粘度を20Pa・sに調整し、比較導電ペースト1とした。外部電極を有さないチップ積層コンデンサ(2012タイプ、B特性、理論容量100nF品)の端部に、比較導電ペースト1を硬化後の厚さが25μmになるように浸漬・塗布し、200℃の熱風乾燥機にて15間乾燥させた後、反対端部にも同様に塗布・乾燥を行い、電極層とし、比較コンデンサ1を得た。
【0064】
比較例2
焼成型導電ペーストを用いた外部電極を以下のようにして作製した。エチルセルロースブチルカルビトール液(エチルセルロース40部をブチルカルビトール60部に溶解した液)18部にブチルカルビトールアセテート10部を混合してビヒクルを調製した。このビヒクル25部に、撹拌機で撹拌しながら、球状銀粉末、リン片状銀粉末、ガラスフリットb(SiO2−B23−BaO系ガラス、鉛化合物の含有量1.0重量%未満)10重量部、酸化アルミニウム粉末(平均粒径30nm、純度99.8%)6重量部を徐々に加え、室温で、かつ同一条件で、ロール間隙を漸次狭めながら三本ロールに3回通すことより、均一に混合して焼成型導電ペーストを得た。このようにして得られた焼成型導電ペーストを、外部電極を有さないチップ積層コンデンサ(2012タイプ、B特性、理論容量100nF品)の両面に、焼成後の厚さが30μmになるように均一に塗布し、150℃で10分間乾燥した後、空気中で、650℃で10分間、その前後に所定温度までの昇温と徐冷に要する時間を含めて60分間加熱することによって焼成し、ワット浴でニッケルメッキを行い、次いで電気メッキによりスズメッキを行い、チップ積層コンデンサを得て、比較コンデンサ2を得た。
【0065】
【表2】
Figure 0003917037
【0066】
〔測定〕
得られたチップ積層コンデンサをガラスエポキシ基板のCu張り電極上に印刷されたPbフリーハンダペースト上に設置し、250℃〜260℃の温度にてはんだ接合を行い、電気特性、接合強度の試験試料とした。試料の初期電気特性(容量、tanδ)をAgilent製4278Aで測定し、基板電極との接合強度(せん断強度)をアイコーエンジニアリング製卓上強度試験機で測定した後、下記条件の耐ヒートサイクル性試験後の電気特性及び接合強度を同様に測定した。耐ヒートサイクル性:−40℃/+140℃(30min./30min.)528サイクル実施した。
【0067】
本発明の外部電極である実施例1〜3は、従来のメッキが施されていないにもかかわらず、従来のメッキが施されている比較例2と同様のはんだ付け性及び電気特性に優れることが示されている。一方、従来のメッキを施さない外部電極である比較例1は、本発明の外部電極よりも、はんだ付け性及び電気特性に劣るものである。
【0068】
【発明の効果】
本発明の外部電極は、従来のメッキを施さずに、はんだ付け性に優れ、様々な電子部品の端子電極として使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の外部電極の模式図である。
【符号の説明】
1…電子製品
2…セラミック誘電体
3…内部電極
4…外部電極
5…電極層
6…金属層

Claims (15)

  1. 導電粒子及び樹脂を含有する熱硬化型導電ペーストの硬化物を含む電極層の少なくとも一部に、周期律表3〜15族に属する金属の無機及び有機化合物から選ばれる1種以上と、アミノ化合物、オキセタン環誘導体及びオキシラン環誘導体から選ばれる1種以上とを含む金属化合物含有ペーストを塗布した後、前記金属化合物含有ペーストを塗布した電極層を200〜400℃で硬化又は焼成して金属層を形成した外部電極。
  2. 前記金属化合物含有ペーストが、周期律表3〜15族に属する金属の無機及び有機化合物から選ばれる1種以上と、アミノ化合物、オキセタン環誘導体及びオキシラン環誘導体から選ばれる1種以上とを、20〜80℃で、1〜36時間攪拌して得られる金属化合物含有ペーストである、請求項1記載の外部電極。
  3. 前記金属化合物含有ペーストが、前記周期律表3〜15族に属する金属の硝酸金属塩、シアン化金属、金属とカルボニル化合物との錯体、ギ酸金属塩、酢酸金属塩、シュウ酸金属塩及びシクロヘキサンプロピオン酸金属塩から選ばれる1種以上と、芳香族又は脂肪族アミノ化合物とを含む、請求項1又は2項記載の外部電極。
  4. 前記金属化合物含有ペーストが、前記周期律表3〜15族に属する金属のオクタン酸金属塩、シクロヘキサンカルボン酸金属塩、ギ酸金属塩、酢酸金属塩、シュウ酸金属塩、シクロヘキサンプロピオン酸金属塩及び安息香酸金属塩から選ばれる1種以上と、オキセタン環誘導体又はオキシラン環誘導体とを含む、請求項1〜3のいずれか1項記載の外部電極。
  5. 前記周期律表3〜15族に属する金属が、Ti、Zr、V、Nb、Ta、Cr、Mo、Mn、Fe、Ru、Co、Rh、Ni、Pd、Pt、Cu、Ag、Au、Zn、Cd、In、Tl、Sn、Pb、Sb及びBiから選ばれる1種以上である、請求項1〜4のいずれか1項記載の外部電極。
  6. 前記周期律表3〜15族に属する金属が、Ag、Cu、Pd及びPtから選ばれる1種以上である、請求項1〜4のいずれか1項記載の外部電極。
  7. 前記周期律表3〜15族に属する金属が、更にZn及び/又はSnを含む、請求項6記載の外部電極。
  8. 前記電極層の表面の全部に前記金属化合物含有ペーストを塗布した、請求項1〜7のいずれか1項記載の外部電極。
  9. 前記導電粒子が、Ag、Cu、Ni及びAg合金のいずれか1種以上の金属粉末を含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の外部電極。
  10. 前記導電粒子が、300℃以下の融点を有する金属の粉末を含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の外部電極。
  11. 前記導電粒子が、Sn及び/又はAgSn合金の金属粉末を含み、更にBi及び/又はAgBi合金の金属粉末を、Sn及び/又はAgSn合金の金属粉末の合計量に対して0.1〜20重量%含む、請求項1〜8のいずれか1項記載の外部電極。
  12. 前記導電粒子が、前記導電粒子と前記樹脂の合計量に対して、60〜98重量%である、請求項1〜11のいずれか1項記載の外部電極。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項記載の外部電極を備えた電子部品。
  14. 請求項13記載の電子部品をはんだ付けした回路基板。
  15. (a)導電粒子及び樹脂を含む熱硬化型導電ペーストを、外部電極を設置する電子部品に塗布又は印刷する工程、
    (b)前記塗布又は印刷した熱硬化性導電ペーストを硬化させて、前記電子部品上に電極層を形成する工程、
    (c)前記電極層の少なくとも一部に、周期律表3〜15族に属する金属の無機及び有機化合物から選ばれる1種以上と、アミノ化合物、オキセタン環誘導体及びオキシラン環誘導体から選ばれる1種以上とを含む金属化合物含有ペーストを塗布する工程、及び
    (d)前記電子部品を、200〜400℃で硬化又は焼成して、前記電極層上に前記金属の金属層を形成する工程
    を含む、外部電極の製造方法。
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