JP3916867B2 - 車載電気負荷駆動系の異常検出装置 - Google Patents

車載電気負荷駆動系の異常検出装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、たとえば自動車用エンジンの排気ガス循環通路に設けられた循環ガス量の調整弁やアイドル回転速度制御用の吸気弁などの駆動制御に用いられる複数の電気負荷(ステッピングモータの場合には、多相の界磁コイルなど)を駆動制御するための車載電気負荷駆動系の異常検出装置に関し、特に電気負荷自体の断線または短絡異常、電気負荷駆動用の開閉素子の断線または短絡異常、または、電気負荷および開閉素子間の配線などの断線または短絡異常を手軽に検出可能な改良された車載電気負荷駆動系の異常検出装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、自動車用エンジンなどに搭載された電気負荷駆動系の異常検出装置としては、電気負荷自体の異常(断線または短絡異常)、電気負荷駆動用開閉素子の異常、または、電気負荷および開閉素子間の配線の異常を検出するために、種々の方式を用いた装置が知られている。
【0003】
第1の従来装置としては、負荷電流検出方式を用いたものがあり、これは、電気負荷に通電したときに、電流検出用直列抵抗器に発生する電圧降下を監視し、適正電流が流れているか否かを判定するものである。
【0004】
この場合、負荷短絡や配線短絡などが発生すれば電気負荷に過大な電流が流れ、一方、負荷断線、配線断線または開閉素子の閉路異常などが発生すれば、電気負荷電流が所定値未満になることにより、各部の異常を総合的に検出することができる。
【0005】
このような負荷電流検出方式は、負荷や配線の短絡異常発生時に開閉素子を自動的に遮断して開閉素子の破損を防止する場合に有効であるが、電気負荷が誘導性負荷の場合には、開閉素子の導通直後で電流上昇遅れが発生するので、不用意に断線異常と判定しないような遅延検出処理が必要となる。
【0006】
また、第2の従来装置としては、漏れ電流検出方式を用いたものがあり、これは、負荷駆動用開閉素子と並列に漏れ電流を流すための高抵抗器を接続し、この高抵抗器の分圧電圧を監視するものである。
【0007】
この場合、開閉素子を遮断したときに電気負荷に流れる漏れ電流が無ければ、電気負荷や配線の断線または開閉素子の短絡異常として、各部の異常を総合的に検出することができる。
【0008】
さらに、第3の従来装置としては、サージ電圧検出方式を用いたものがあり、これは、電気負荷(誘導性負荷)駆動用開閉素子を遮断したときに、誘導性負荷が発生するサージ電圧を検出するものである。
【0009】
この場合、サージ電圧が無ければ、電気負荷や配線の断線、開閉素子の遮断異常、電気負荷や配線の短絡による遮断異常として、各部の異常を総合的に検出することができる。
【0010】
しかしながら、サージ電圧検出方式を用いた場合も、開閉素子の遮断直後においてはサージ電圧の発生遅れがあるので、不用意に異常と判定しないような遅延検出処理が必要となる。
【0011】
たとえば、特開平3−203599号公報(特許第2639144号)に参照される排気ガス循環弁制御装置においては、負荷電流検出方式を用いたステッピングモータ駆動系の異常検出装置が開示されている。
【0012】
この場合、ステッピングモータの4つの界磁コイルに関する異常をディレイラッチして、これらをAND結合した総合異常判定結果をマイクロプロセッサに取込むようにした「外部ハードウェア(以下、「H/W」と記す)方式」が採用されている。
【0013】
また、特開平10−257799号公報に参照される多チャンネル(複数系統の)出力装置の出力オープン検出装置においては、漏れ電流検出方式を用いたステッピングモータ駆動系の異常検出装置が開示されている。
【0014】
この場合、ステッピングモータの4つの界磁コイルに関する正常状態信号をダイオードでOR結合して、積分回路をリセットするとともに、積分回路の出力を総合異常判定結果として、必要に応じてマイクロプロセッサに取込み可能にした「外部H/W方式」が採用されている。
【0015】
同様に、特開平10−9027号公報に参照される燃料噴射弁の駆動回路においても、漏れ電流検出方式を用いた燃料噴射弁駆動用電磁コイル駆動系の異常検出装置が開示されている。
【0016】
また、特開平7−99796号公報に参照されるステッピングモータの駆動装置においては、負荷電流検出方式と漏れ電流検出方式とを併用したステッピングモータ駆動系の異常検出装置が開示されている。
【0017】
この場合、各種状態信号を論理結合してマイクロプロセッサに入力し、入力されたパルス列の周期およびデューティ比をマイクロプロセッサ内で監視することにより、断線または短絡検出を行うようにした「内部ソフトウェア(以下、「S/W」と記す)方式」が採用されている。
【0018】
さらに、特公平7−92016号公報に参照される内燃機関用燃料噴射弁駆動回路の故障検出回路においては、サージ電圧検出方式を用いた燃料噴射弁駆動用電磁コイル駆動系の異常検出装置が開示されている。
【0019】
なお、上述した通り、多数の電気負荷に対する公知の異常検出手段としては、ハードウエアで判定および合成した結果をマイクロプロセッサに取込むようにした「外部H/W方式」の異常検出装置と、合成された状態信号をマイクロプロセッサに入力して、マイクロプロセッサ内部で判定処理を行うようにした「内部S/W方式」の異常検出装置とに大別される。
【0020】
たとえば、上記特開平3−203599号公報や特開平10−257799号公報に参照されるような「外部H/W方式」を採用した場合には、寸法およびコスト面で不利となる。
【0021】
したがって、この点に鑑みれば、上記特開平7−99796号公報に参照されるような「内部S/W方式」が望ましいが、この場合、多数の電気負荷の内どの負荷系統が異常となったものであるかを特定する概念が開示されていない。
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
従来の車載電気負荷駆動系の異常検出装置は以上のように、外部H/W方式を採用した場合には、寸法およびコスト面で不利になるという問題点があった。
【0023】
また、内部S/W方式を採用した場合には、多数の電気負荷の内どの負荷系統が異常となったものであるかを特定する概念がなく、このため保守作業が困難となるという問題点があった。
【0024】
また、内部S/W方式を採用した場合には、単に負荷系統に異常があるか否かを総合的に判定する上でも、相互誘導ノイズ(後述する)の影響があるので、正確な異常判定が困難になるという問題点があった。
【0025】
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、安価で且つ簡易な外部H/Wによる個別状態検出信号を論理結合した単一の合成状態検出信号をマイクロプロセッサに入力し、マイクロプロセッサ内のS/W処理によって正しい異常検出を行うとともに、異常な負荷系統を正確に特定可能にして、保守作業の容易化を実現した車載電気負荷駆動系の異常検出装置を得ることを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】
この発明の請求項1に係る車載電気負荷駆動系の異常検出装置は、電源電圧を発生する車載バッテリと、車載バッテリにより給電されて断続信号を生成するマイクロプロセッサと、断続信号に応答して互いに異なる時刻に順次開閉動作する複数系統の開閉素子と、各開閉素子の開閉動作によって各系統毎に個別に駆動される複数系統の電気負荷と、各開閉素子および各電気負荷の各系統毎の個別状態を示す複数系統の個別状態検出信号を論理結合して、合成状態検出信号としてマイクロプロセッサに入力する検出信号合成手段と、マイクロプロセッサにより駆動される異常警報表示手段とを備え、各個別状態検出信号は、各系統毎の、開閉素子の短絡または開放異常と、電気負荷の短絡または開放異常と、開閉素子と電気負荷との間の配線の短絡または開放異常との少なくとも1つの異常状態を示し、マイクロプロセッサは、合成状態検出信号が入力されたことを記憶する一時記憶手段と、断続信号の今回の立上がり時点または立下がり時点で一時記憶手段の内容を読み出して、各開閉素子と、各電気負荷と、各開閉素子と各電気負荷との間の配線との少なくとも1つの異常の有無を、各系統毎に判定して記憶する個別判定記憶手段と、個別判定記憶手段の動作後に一時記憶手段の内容を消去するリセット手段とを含み、個別判定記憶手段の少なくとも1つの記憶内容が異常を示す場合に、異常警報表示手段を作動させるものである。
【0027】
また、この発明の請求項2に係る車載電気負荷駆動系の異常検出装置は、請求項1において、電気負荷は、車載バッテリから給電される誘導性負荷を含み、個別状態検出信号は、電気負荷の通電を遮断したときに発生する電源電圧よりも高電圧のサージ電圧からなるものである。
【0028】
また、この発明の請求項3に係る車載電気負荷駆動系の異常検出装置は、請求項1において、各個別状態検出信号は、電気負荷の駆動出力端子の電圧変化を検出するための微分信号電圧からなり、同一時刻に複数の個別状態検出信号が重複生成されないものである。
【0029】
また、この発明の請求項4に係る車載電気負荷駆動系の異常検出装置は、請求項1から請求項3までのいずれかにおいて、マイクロプロセッサは、外部ツールが接続されるインタフェースを含み、個別判定記憶手段の内容は、インタフェースを介して、外部ツールにより読み出し表示されるとともに、外部ツールによってリセットされるものである。
【0030】
また、この発明の請求項5に係る車載電気負荷駆動系の異常検出装置は、請求項1から請求項4までのいずれかにおいて、電気負荷は、多相ステッピングモータの界磁コイルを含み、個別判定記憶手段は、多相ステッピングモータの特定の回転方向に対して記憶動作を行うものである。
【0031】
また、この発明の請求項6に係る車載電気負荷駆動系の異常検出装置は、請求項1から請求項4までのいずれかにおいて、電気負荷は、多相ステッピングモータの界磁コイルを含み、マイクロプロセッサは、多相ステッピングモータの回転方向を判定する回転方向判定手段を含み、個別判定記憶手段は、回転方向判定手段の判定結果に応答して、界磁コイルを含む故障系統を識別するものである。
【0032】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.
以下、図面を参照しながら、この発明の実施の形態1について詳細に説明する。
図1はこの発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【0033】
図1において、異常検出装置100aは、マイクロプロセッサ(CPU)110aと、マイクロプロセッサ110aに関連する回路要素111〜125(後述する)と、電源端子IGSおよびバッテリ入力端子BATと、4系統のコネクタ端子A1〜D1とを有し、コネクタ端子A1〜D1を介して外部接続されたステッピングモータ101aを駆動制御する。
【0034】
マイクロプロセッサ110aは、断続信号P1、P2を出力する出力端子と、異常検出用の合成状態検出信号P3を取り込む割込み入力端子と、表示(ランプ)駆動出力端子LPと、RAM130aおよびROM131aとを有する。
【0035】
ステッピングモータ101aは、回転子102と、多相(4相)の界磁コイル103a、103b、103c、103dと、4系統のコネクタ端子A2〜D2とを有する。
【0036】
各界磁コイル103a〜103dは、コネクタ端子A2、B2、C2、D2を介して、異常検出装置100aのコネクタ端子A1、B1、C1、D1に接続されている。
【0037】
ステッピングモータ101a内の各界磁コイル103a〜103dの他端は、電源スイッチ105を介して車載バッテリ104の出力端子が接続されており、ステッピングモータ101aは、車載バッテリ104からの電源電圧が電源スイッチ105を介して給電される。
【0038】
また、異常検出装置100aのバッテリ入力端子BATは、車載バッテリ104に直接接続され、異常検出装置100aの電源端子IGSは、電源スイッチ105を介して車載バッテリ104に接続されている。
【0039】
これにより、異常検出装置100aには、車載バッテリ104からの電源電圧が直接的にまたは電源スイッチ105を介して給電される。
【0040】
ランプなどからなる異常警報表示器106は、異常検出装置100a内のマイクロプロセッサ110aの制御下で駆動される。また、外部ツール140は、ケーブル141を介して異常警報装置100a内のマイクロプロセッサ110aに接続されている。
【0041】
異常検出装置100aにおいて、通信用のインタフェース111は、マイクロプロセッサ110aと外部ツール140とを接続している。
プルダウン抵抗器112a、112cは、マイクロプロセッサ100aから出力される断続信号P1、P2をグランド側にプルダウンする。
【0042】
ベース抵抗器113a、113b、113c、113dは、マイクロプロセッサ100aからの断続信号に応答して、エミッタ接地のトランジスタにより構成された4系統の開閉素子114a、114b、114c、114dを駆動する。
【0043】
ベース抵抗器113aおよび113cは、マイクロプロセッサ100aからの断続信号を通過させ、ベース抵抗器113bおよび113dは、論理反転素子115bおよび115dを介した断続信号を通過させるようになっている。
【0044】
各開閉素子114a〜114dのコレクタ端子は、マイクロプロセッサ100aの各コネクタ端子A1、B1、C1、D1に接続されて、ステッピングモータ101a内の4系統の界磁コイル103a、103b、103c、103dを駆動する。
【0045】
また、各開閉素子114a〜114dのコレクタ端子は、OR結合用ダイオード116aを介して抵抗器117に接続されている。抵抗器117の他端は、トランジスタ118のエミッタ端子に接続されている。
【0046】
トランジスタ118のエミッタ端子は、抵抗器117を介してOR結合用ダイオード116aのカソード側に接続されるとともに、エミッタ抵抗器119を介して電源端子IGSに接続されている。
【0047】
トランジスタ118のベース端子と電源端子IGSとの間には、ドロッパダイオード120が接続されている。トランジスタ118のコレクタ端子は、ベース抵抗器121を介してエミッタ接地のトランジスタ122を駆動する。
【0048】
トランジスタ122のベース/エミッタ端子間には、安定抵抗器123が接続されている。合成状態検出信号P3を生成するトランジスタ122のコレクタ端子は、マイクロプロセッサ110aの割込み入力端子に接続されている。
【0049】
電源ユニット(PSU)124は、電源端子IGSおよびBAT端子から供給される電源電圧を制御用定電圧に変換出力し、マイクロプロセッサ110aに給電する。
【0050】
プルアップ抵抗器125は、トランジスタ122のコレクタ端子と電源ユニット124の出力端子との間に接続されている。
【0051】
なお、電源端子BATから供給される電源電圧は、電源スイッチ105を開放したときのスリープ電源として用いられ、マイクロプロセッサ110aと協動するRAM130aの一部を記憶保持するためのものである。
【0052】
また、マイクロプロセッサ110aは、ROM131aに格納されたプログラムにしたがう制御動作を行うとともに、インタフェース111を介して外部ツール140との通信を行うようになっている。
【0053】
さらに、マイクロプロセッサ110aの割込み入力端子に入力される合成状態検出信号P3は、マイクロプロセッサ110aにより常時監視されており、「L」レベル信号を「意味あり」信号としてRAM130a内に取込まれるようになっている。
【0054】
次に、図2〜図4に示したタイミングチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による動作について詳細に説明する。
図2はステッピングモータ101aの正常正転動作時の各信号波形を示すタイミングチャートである。
【0055】
図2において、マイクロプロセッサ110aの断続信号P1の立上がりタイミングは、エッジE1、E5、E9で示され、立下がりタイミングは、エッジE3、E7、E11で示されている。
【0056】
また、マイクロプロセッサ110aの断続信号P2の立上がりはエッジE4、E8、E12で示され、立下がりエッジはE2、E6、E10で示されている。
【0057】
断続信号P1の立上がりエッジE1、E5、E9の時点での断続信号P2は、「H」レベルとなっており、断続信号P1の立下がりエッジE3、E7、E11の時点での断続信号P2は、「L」レベルとなっており、これが正転状態を表している。
【0058】
A1、B1、C1、D1は開閉素子114a、114b、114c、114dのコレクタ端子電圧波形すなわち異常検出装置100aのコネクタ端子A1、B1、C1、D1の電圧波形を示しており、界磁コイル103a、103b、103c、103dへの通電時は「L」、遮断時は「H」レベルとなっている。
【0059】
各電圧波形A1、B1、C1、D1内の200a〜200dは、電気負荷の通電遮断時に発生するサージ電圧(個別状態検出信号)波形であり、200aは断続信号P1の立下がりエッジE3で界磁コイル103aの通電が遮断されたときのサージ電圧、200bは断続信号P1の立上がりエッジE1で界磁コイル103bの通電が遮断されたときのサージ電圧である。
【0060】
また、200cは断続信号P2の立下がりエッジE2で界磁コイル103cの通電が遮断されたときのサージ電圧、200dは断続信号P2の立上がりエッジE4で界磁コイル103dの通電が遮断されたときのサージ電圧である。
【0061】
各サージ電圧200a〜200dによって流れる電流(個別状態検出信号)は、OR結合用ダイオード116aを介して合成され、さらに、抵抗器117、エミッタ抵抗器119および電源スイッチ105を介して、車載バッテリ104に吸収される。
【0062】
しかし、合成された個別状態検出信号の一部は、ドロッパダイオード120に流れてトランジスタ118を駆動し、さらに、トランジスタ118およびベース抵抗器121を介してトランジスタ122を駆動する。
【0063】
したがって、サージ電圧200a〜200dが発生しているときには、マイクロプロセッサ110aに入力される合成状態検出信号P3は、正常を意味する信号「L」レベルとなっている。
【0064】
合成状態検出信号P3は、マイクロプロセッサ110aに割込み動作で読込まれ、RAM130a内の一時記憶メモリに直ちに格納される。
【0065】
RAM130a内に格納された一時記憶メモリ内容は、次回のタイミング(断続信号P1およびP2の立上がりエッジや立下がりエッジ)で、読み出され且つ判定されたうえでリセットされる。
以下、新たに入力された合成状態検出信号P3が順次格納される。
【0066】
図3はステッピングモータ101aの正常逆転動作時の各信号波形を示すタイミングチャートである。
図3において、前述(図2参照)と同様に、断続信号P1の立上がりエッジはE1、E5、E9、立下がりエッジはE3、E7、E11で示され、断続信号P2の立下がりエッジはE4、E8,E12、立上がりエッジはE2、E6、E10で示されている。
【0067】
一方、図3は逆転状態なので、前述(図2)とは逆に、断続信号P1の立上がりエッジE1、E5、E9の時点における断続信号P2は「L」レベルとなっているとともに、断続信号P1の立下がりエッジE3、E7、E11の時点における断続信号P2は「H」レベルとなっている。
【0068】
異常検出装置100aのコネクタ端子A1、B1、C1、D1の電圧波形は、開閉素子114a、114b、114c、114dのコレクタ電圧波形を示しており、界磁コイル103a、103b、103c、103dへの通電時は「L」、遮断時は「H」レベルとなっている。
【0069】
300aは断続信号P1の立下がりエッジE3で界磁コイル103aの通電が遮断されたときのサージ電圧、300bは断続信号P1の立上がりエッジE1で界磁コイル103bの通電が遮断されたときのサージ電圧、300cは断続信号P2の立下がりエッジE4で界磁コイル103cの通電が遮断されたときのサージ電圧、300dは断続信号P2の立上がりエッジE2で界磁コイル103dの通電が遮断されたときのサージ電圧である。
【0070】
各サージ電圧300a〜300dにより流れる電流(個別状態検出信号)は、前述と同様に、OR結合用ダイオード116a、抵抗器117、エミッタ抵抗器119、電源スイッチ105を介して車載バッテリ104に吸収される。
【0071】
また、個別状態検出信号の一部は、ドロッパダイオード120を介してトランジスタ118を駆動し、トランジスタ118およびベース抵抗器121を介してトランジスタ122を駆動する。
【0072】
したがって、前述(図2)と同様に、サージ電圧300a〜300dが発生しているときには、合成状態検出信号P3は「L」レベルとなっている。
【0073】
なお、図2および図3内の合成状態検出信号P3のパルス列において、たとえば、最初の「L」レベルパルスE2Bは、エッジE2のタイミングでサージ電圧300bによる界磁コイル103bの状態(個別状態検出信号)を読取り判定することを意味する。
【0074】
図4は界磁コイル103aの系統に断線が発生したときのステッピングモータ101aの正転動作時の各信号波形を示すタイミングチャートである。
図4において、サージ電圧200b、200c、200dは、前述(図2参照)と同様である。
【0075】
この場合、コネクタ端子A1の電圧波形において、本来の電圧波形(破線参照)が、実際には発生しない状態となっている。
したがって、合成状態検出信号P3においても、本来は「L」レベルとなるべきパルスE4(A)(破線参照)が、実際には「H」レベルのままとなる。
【0076】
一方、コネクタ端子B1の電圧波形において、400cは誘導電圧波形であり、断続信号P2の立下がりエッジE2で開閉素子103cが遮断されたときに、界磁コイル103cから発生したサージ電圧200cにより、通電遮断中の界磁コイル103bに誘導された電圧波形である。
【0077】
本来、誘導電圧波形400cの発生時点では、界磁コイル103aが通電中であって、誘導電圧は界磁コイル103aに吸収されるべきものであるが、界磁コイル103aが断線しているという異常結果として、図4のように誘導電圧波形400cがコネクタ端子B1に発生する。
【0078】
この結果、合成状態検出信号P3は、2回の継続した「L」レベル状態が発生しているが、一時記憶された信号レベル「L」状態は変化しないので、問題は無い。
【0079】
上記誘導現象に注目すると、所定期間内に入力される合成状態検出信号P3のパルス数をカウントするような判定は無効であることが分かる。なぜなら、欠落波形がある代わりに、余分な波形があって相殺されてしまうからである。
【0080】
なお、界磁コイル103a〜103dや配線の断線、コネクタの接触不良、または、開閉素子114a〜114dの短絡異常などが発生すると、開閉素子114a〜114dが遮断されるべきタイミングで、サージ電圧200a〜200d、300a〜300dが発生しない。
【0081】
また、界磁コイル103a〜103dや配線の短絡や開閉素子114a〜114dの開放異常が発生しても、界磁コイル103a〜103dに流れるべき電流が流れていないことになるので、開閉素子114a〜114dが遮断されるべきタイミングでのサージ電圧が発生しない。
【0082】
したがって、上記のいずれの場合も、マイクロプロセッサ110aにおいて、合成状態検出信号P3から異常として検出されることになる。
【0083】
次に、図1〜図4とともに、図5および図6のフローチャートを参照しながら、この発明の実施の形態1による動作について、さらに詳細に説明する。
図5はこの発明の実施の形態1による前半の処理動作を示し、図6は図5内のA部(ステップ510)に続く後半の処理動作を示す。
【0084】
まず、図5において、マイクロプロセッサ110aは、動作開始(ステップ500)に続いて、断続信号P1の立上がりが検出されたか否かを判定する(ステップ501)。ステップ501は、断続信号P1の立上がりが検出されるまで待機動作が繰り返される。
【0085】
ステップ501において、断続信号P1の立上がりが検出された(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、電源スイッチ105が閉路されてから初回の立上がりであるか否かを判定する(ステップ502)。
【0086】
ステップ502において、初回の立上がりである(すなわち、YES)と判定されれば、ステップ507cd(後述する)に進み、合成状態検出信号P3に関する過去の不確定な一時記憶情報をリセットする。
【0087】
一方、ステップ502において、初回の立上がりでない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、断続信号P2が「H」レベルであるか否かを判定する(ステップ503)。
【0088】
ステップ503において、断続信号P2が「H」レベル(すなわち、YES)と判定されれば、図2の正転動作を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ504d)。
【0089】
続いて、ステップ504dで読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ505d)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFDをセットして(ステップ506d)、ステップ507cdに進む。
【0090】
また、ステップ505dにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ507cdに進み、合成状態検出信号P3をリセットする。
【0091】
一方、ステップ503において、断続信号P2が「L」レベル(すなわち、NO)と判定されれば、図3の逆転動作を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ504cr)。
【0092】
続いて、ステップ504crで読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ505cr)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFCをセットして(ステップ506cr)、ステップ507cdに進む。
【0093】
また、ステップ505crにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ507cdに進む。
【0094】
ステップ507cdは、合成状態検出信号P3の一時記憶をリセットして「H」レベルにする処理であり、ステップ502で初回動作が判定された場合、ステップ505dまたは505crで意味あり信号の記憶有り(すなわち、YES)と判定された場合に実行されるとともに、意味あり信号の記憶無し(すなわち、NO)と判定された場合にステップ506dおよび506crに続いて実行される。
【0095】
続いて、断続信号P2の立下がりが検出されたか否かを判定し(ステップ508)、断続信号P2の立下がり検出されていない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、断続信号P2の立上がりが検出されたか否かを判定する(ステップ509)。
【0096】
ステップ509において、断続信号P2の立上がりが検出されていない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ508へ復帰する。
したがって、ステップ508で断続信号P2の立下がりが検出されるか、または、ステップ509で断続信号P2の立上がりが検出されるまでは、ステップ508および509による待機動作が繰り返される。
【0097】
ステップ508において、断続信号P2の立下がりが検出された(すなわち、YES)と判定されれば、断続信号P1が立上がっているとき(ステップ501参照)に断続信号P2が立下がったこと(図2の正転動作)を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ504b)。
【0098】
続いて、読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ505b)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFBをセットして(ステップ506b)、ステップ507bbに進む。
【0099】
また、ステップ505bにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ507bbに進み、合成状態検出信号P3をリセットする。
【0100】
一方、ステップ509において、断続信号P2の立上がり検出された(すなわち、YES)と判定されれば、断続信号P1が立上がっているとき(ステップ501参照)に断続信号P2が立上がること(図3の逆転動作)を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ504br)。
【0101】
続いて、ステップ504brで読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ505br)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFBをセットして(ステップ506br)、ステップ507bbに進む。
【0102】
また、ステップ505brにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ507bbに進む。
【0103】
ステップ507bbは、合成状態検出信号P3の一時記憶をリセットして「H」レベルにする処理であり、ステップ505bまたは505brで意味あり信号の記憶有り(すなわち、YES)と判定された場合に実行されるとともに、意味あり信号の記憶無し(すなわち、NO)と判定された場合にステップ506bおよび506brに続いて実行される。
【0104】
図5内の最終ステップ510は、図6(後述する)に続く中継端子である。
以下に、図5の処理動作の概要をまとめて再度説明する。
まず、マイクロプロセッサ110aに割込み入力される合成状態検出信号P3は、正常な各界磁コイル103a、103b、103c、103dが発生するサージ電圧(個別状態検出信号)の論理和信号である。
【0105】
したがって、各界磁コイル103a、103b、103c、103dがサージ電圧を発生していれば、正常な意味あり信号として「L」レベルの合成状態検出信号P3がRAM130aに一時記憶される。
【0106】
マイクロプロセッサ110aは、RAM130aに一時記憶された意味あり信号の有無を事後に読出判定して、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない場合(異常発生時)には、4系統(一連の界磁コイルの配線および開閉素子)のうちのどの界磁コイル系統の異常であったかを、個別判定記憶手段(ステップ506d、506cr、506b、506br)により記憶する。
【0107】
すなわち、正転動作時の処理として、ステップ506dでは界磁コイル103d系統の異常が記憶され、ステップ506bでは、界磁コイル103b系統の異常が記憶される。
【0108】
また、逆転動作時の処理として、ステップ506crでは界磁コイル103c系統の異常が記憶され、ステップ506brでは界磁コイル103b系統の異常が記憶される。
【0109】
各断続信号P1、P2の出力区間での判定および記憶が終了すると、一時記憶はリセットされ(ステップ507cd、507bb)、次の区間の動作判定に備えるようになっている。
【0110】
なお、図5において、判定ステップ508および509を含むステップ523は、回転方向判定手段による処理であり、同様に、判定ステップ503も回転方向判定手段による処理である。
【0111】
また、ステップ507cdはリセット手段による処理である。
さらに、ステップ130aは、RAM130aによる合成状態検出信号P3の一時記憶処理であり、破線矢印のように、ステップ504dおよび507cdに関連している。
【0112】
RAM130a内に一時記憶された合成状態検出信号P3(図2参照)は、各界磁コイル103a〜103dの駆動毎に、ステップ504により読出されるとともに、ステップ507cdによりリセットされる。
【0113】
すなわち、各系統毎の個別状態検出信号は、次回の他系統の電気負荷(界磁コイル103a〜103d)に対する開閉動作タイミングで読取られる。
これにより、実質的に各系統毎のサージ電圧(個別状態検出信号)を、1系統の合成状態検出信号P3(たとえば、図2参照)により検出することができる。
【0114】
次に、図5内のA部(ステップ510)に続く図6の処理動作について説明する。
図6において、まず、前述のステップ507bbに続いて、断続信号P1の立下がりが検出されたか否かを判定する(ステップ511)。
【0115】
ステップ511は、断続信号P1の立下がりが検出されるまで待機動作が繰り返される。
ステップ511において、断続信号P1の立下がりが検出された(すなわち、YES)と判定されれば、続いて、断続信号P2が「L」レベルか否かを判定する(ステップ513)。
【0116】
ステップ513において、断続信号P2が「L」レベル(すなわち、YES)と判定されれば、図2の正転動作を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ514c)。
【0117】
続いて、ステップ514cで読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ515c)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFCをセットして(ステップ516c)、ステップ517dcに進む。
【0118】
また、ステップ515cにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ517dcに進み、合成状態検出信号P3をリセットする。
【0119】
一方、ステップ513において、断続信号P2が「H」レベル(すなわち、NO)と判定されれば、図3の逆転動作を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ514dr)。
【0120】
続いて、ステップ514drで読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ515dr)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFDをセットして(ステップ516dr)、ステップ517dcに進む。
【0121】
また、ステップ515drにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ517dcに進む。
【0122】
続いて、断続信号P2の立上がりが検出されたか否かを判定し(ステップ518)、断続信号P2の立上がり検出されていない(すなわち、NO)と判定されれば、続いて、断続信号P2の立下がりが検出されたか否かを判定する(ステップ519)。
【0123】
ステップ519において、断続信号P2の立下がりが検出されていない(すなわち、NO)と判定されれば、ステップ518へ復帰する。
したがって、ステップ518で断続信号P2の立上がりが検出されるか、または、ステップ519で断続信号P2の立下がりが検出されるまでは、ステップ518および519による待機動作が繰り返される。
【0124】
ステップ518において、断続信号P2の立上がりが検出された(すなわち、YES)と判定されれば、断続信号P1が立下がっているとき(ステップ511参照)に断続信号P2が立上がったこと(図2の正転動作)を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ514a)。
【0125】
続いて、読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ515a)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFAをセットして(ステップ516a)、ステップ517aaに進む。
【0126】
また、ステップ515aにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ517aaに進み、合成状態検出信号P3をリセットする。
【0127】
一方、ステップ519において、断続信号P2の立下がり検出された(すなわち、YES)と判定されれば、断続信号P1が立下がっているとき(ステップ511参照)に断続信号P2が立下がること(図3の逆転動作)を示すので、割込み動作で一時記憶されていた合成状態検出信号P3を読み出す(ステップ514ar)。
【0128】
続いて、ステップ514arで読み出された合成状態検出信号P3が意味あり信号(「L」レベル)であったか否かを判定し(ステップ515ar)、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されていない(すなわち、NO)と判定されれば、フラグFAをセットして(ステップ516ar)、ステップ517aaに進む。
【0129】
また、ステップ515arにおいて、意味あり信号(「L」レベル)が記憶されている(すなわち、YES)と判定されれば、直ちにステップ517aaに進む。
【0130】
ステップ517aaで合成状態検出信号P3の一時記憶がリセットされた後、マイクロプロセッサ110aは、図5および図6内の各フラグFA〜FDのいずれかがセットされているか否かを判定する(ステップ520)。
【0131】
ステップ520において、フラグFA〜FDのいずれかがセットされている(すなわち、YES)と判定されれば、異常警報表示出力を発生して異常警報表示器106を駆動し(ステップ521)、図6の処理動作を終了する(ステップ522)。
【0132】
また、ステップ520において、フラグFA〜FDのいずれもセットされていない(すなわち、NO)と判定されれば、直ちに図6の処理動作を終了する(ステップ522)。
【0133】
図6の処理動作終了後において、ステッピングモータ101aが運転されている場合には、直ちに動作開始ステップ500へ復帰する。
以下、図6の処理動作の概要をまとめて再度説明する。
【0134】
まず、各割込み入力によって一時記憶された合成状態検出信号P3に意味あり信号が記憶されていなければ、4系統のうちのどの界磁コイル系統(一連の界磁コイルの配線および開閉素子)の異常であったかを、個別判定記憶手段の処理(ステップ516c、516dr、516a、516ar)として記憶する。
【0135】
すなわち、正転動作時の処理として、ステップ516cでは界磁コイル103c系統の異常が記憶され、ステップ516aでは界磁コイル103a系統の異常が記憶される。
【0136】
また、逆転動作時の処理として、ステップ516drでは界磁コイル103d系統の異常が記憶され、ステップ516arでは界磁コイル103a系統の異常が記憶される。
【0137】
各断続信号P1、P2の出力区間での判定および記憶が終了すると、一時記憶された合成状態検出信号P3はリセットされ(ステップ517dc、517aa)、次の区間の動作判定に備えるようになっている。
【0138】
なお、図6において、判定ステップ518および519を含むステップ523は、回転方向判定手段による処理であり、同様に、判定ステップ513も回転方向判定手段による処理である。
【0139】
このように、マイクロプロセッサ110aから生成された断続信号P1、P2により複数系統(4系統)の開閉素子114a〜114dを互いに異なる時刻に順次開閉動作させ、各開閉素子114a〜114dにより複数系統(4系統)の電気負荷(界磁コイル103a〜103d)を個別に駆動する車載電気負荷駆動系において、各系統毎の異常発生状態を効率よく検出することができる。
【0140】
すなわち、各開閉素子114a〜114dの短絡または開放異常と、各界磁コイル103a〜103dの短絡または開放異常と、各開閉素子114a〜114dと各界磁コイル103a〜103dとの間の配線の短絡または開放異常との少なくとも1つの異常状態を、各系統毎に検出することができる。
【0141】
このとき、OR結合用ダイオード116aを含む検出信号合成手段により、各系統毎の個別状態検出信号が論理結合され、1系統の合成状態検出信号P3としてマイクロプロセッサ110aに入力されるので、回路構成を簡略化することができ、コストアップを招くこともない。
【0142】
すなわち、OR結合用ダイオード116aを用いることにより、同一時刻に複数の個別状態検出信号が重複しないような論理結合を容易に実現することができる。
【0143】
また、合成状態検出信号P3は、マイクロプロセッサ110aに割込み入力される毎にRAM130aに一時記憶され、断続信号P1、P2(時系列信号)の今回の立上がり時点または立下がり時点毎に読出されて、異常の有無が判定されて個別判定記憶手段(フラグFA〜FD)に記憶された後、リセット手段により消去されるので、複数系統のうちの少なくとも1つの異常を正確に検出することができる。
【0144】
また、各系統毎の個別状態検出信号を次回の他系統の電気負荷(界磁コイル103a〜103d)に対する開閉動作タイミングで読取ることにより、今回の開閉素子114a〜114dの開閉にともなって各個別状態検出信号の応答遅れが生じても、遅延検出用タイマ手段が不要となり、個別判定記憶手段によって異常な負荷系統を特定することができる。
【0145】
すなわち、断続信号P1、P2の立上がりまたは立下がりに起因して若干の時間遅れを持って発生する個別状態検出信号を一時記憶し、この記憶情報を次回の断続信号の立上がりまたは立下がり時点で読取りおよび判定することになるので、時間遅れに対応した検出用タイマ回路などが不要となり、回路の簡略化を実現することができる。
【0146】
また、複数系統の電気負荷に対する個別状態検出信号を論理結合し、合成状態検出信号P3としてマイクロプロセッサ110aに入力するので、マイクロプロセッサ110aの入力端子数を節約することができる。
【0147】
また、マイクロプロセッサ110aの外部のハードウェアとしては、何等の判定機能を持っておらず、単純に個別状態検出信号を論理結合するためのOR結合用ダイオード116aのみを設ければよいので、回路構成を小形化することができる。
【0148】
また、複数系統のうちの少なくとも1つが異常であることが検出された場合に、異常警報表示器106を作動させることにより、オペレータに報知することができる。
【0149】
また、界磁コイル103a〜103dは、車載バッテリ104から給電される誘導性負荷なので、個別状態検出信号は、電気負荷への通電を遮断したときに、電源電圧を越えるサージ電圧として発生するので、確実に検出することができる。
【0150】
すなわち、コンパレータによる比較などを行わなくても、電源電圧の変動にともなうサージ電圧の変動に対し、比較基準である電源電圧も連動して変化するので、簡単且つ安価に所定値以上のサージ電圧が発生しているか否かを判定することができる。
【0151】
また、図1において、電気負荷はステッピングモータ101aの多相の界磁コイル103a〜103dからなり、個別判定記憶手段(フラグFA〜FD)は、多相のステッピングモータ101aの特定回転方向に関連して異常情報を記憶する場合であれば、ステッピングモータ101aの駆動系(開閉素子114a〜114d)の異常検出を、たとえば一定回転方向の初期化運転時のみで実行するような場合に、簡易な判定手段を提供することができる。
【0152】
また、個別判定記憶手段(フラグFA〜FD)は、ステッピングモータ101aの回転方向を判定する回転方向判定手段の判定結果に応じて、異常発生した界磁コイル103a〜103dの系統を識別するので、任意の回転方向に対するステッピングモータ101aの駆動系の異常検出手段を提供することができる。
【0153】
また、ステッピングモータ101aの正逆運転中において、常に、正確な個別判定記憶を行うことができる。
【0154】
また、マイクロプロセッサ110aには、外部ツール140を接続するためのインタフェース111が設けられているので、異常発生時の各種要求に応じた表示手段や、保守作業後のフラグ初期化リセット手段を提供することができる。
【0155】
したがって、マイクロプロセッサ110aは、インタフェース111を介して、外部ツール140と通信することにより、個別判定記憶手段(後述する複数系統のフラグ)の内容を読出し、異常警報表示器106に表示して異常な負荷系統を明確にすることができる。
【0156】
すなわち、異常発生後の修理および保守作業において、どの負荷系統の異常であるかが明確に判明するので、的確な修理を能率よく行うことができる。
また、外部ツール140と通信することにより、異常状態に対処するための保守作業後に、個別判定記憶手段(フラグ)の内容を初期化リセットすることができる。
【0157】
しかも、外部ツール140は、マイクロプロセッサ110aの制御プログラムの書込みおよび変更などの多目的用途のものであって、異常検出装置100aそのもののコストアップを招くことはなく、異常系統の読出を容易に行うことができる。
【0158】
実施の形態2.
なお、上記実施の形態1では、通電電流の遮断時にコネクタ端子A1〜D1に発生するサー子電圧波形を直接検出して合成状態検出信号P3を生成したが、通電時にコネクタ端子A1〜D1に発生する電圧波形を微分した信号に基づいて、合成状態検出信号P3を生成してもよい。
【0159】
図7は通電時にの微分電圧波形を用いたこの発明の実施の形態2を示すブロック構成図であり、前述(図1参照)と同様のものについては、同一符号を付して、または符号の後に「b」を付して、詳述を省略する。
【0160】
この場合、個別状態検出信号としては、前述のサージ電圧ではなく、電気負荷(界磁コイル103a〜103d)の駆動出力端子(コネクタ端子A1〜D1)の電圧変化を微分した電圧信号が用いられている。
【0161】
図7において、ステッピングモータ101bは、前述の構成に加えて、各界磁コイル103a〜103dの駆動入力側に挿入された4系統の負荷側開閉素子107a、107b、107c、107dと、各負荷側開閉素子107a、107b、107c、107dのベース抵抗器すなわち駆動抵抗器108a、108b、108c、108dとを備えている。
【0162】
各負荷側開閉素子107a〜107dは、界磁コイル103a〜103dに直列接続されたトランジスタにより構成されている。
また、各駆動抵抗器108a〜108dは、各界磁コイル103a〜103dとともに電気負荷を構成しており、コネクタ端子A2〜D2を介して、異常検出装置100bのコネクタ端子A1〜D1にそれぞれ接続されている。
【0163】
各界磁コイル103a〜103dの他端は、車載バッテリ104の負極側端子(グランド)に接続されている。
また、各負荷側開閉素子107a〜107dのエミッタ端子は、電源スイッチ105を介して車載バッテリ104に接続されている。
【0164】
異常検出装置100bにおいて、各開閉素子114a〜114dのコレクタ端子は、コネクタ端子A1〜D1に接続されるとともに、微分コンデンサ126a、126b、126c、126dを介してOR結合用ダイオード116bに接続されている。
【0165】
127は放電用ダイオードであり、各微分コンデンサ126a〜126dの負極側と電源(車載バッテリ104)の負極側端子との間に接続されている。
【0166】
放電用ダイオード127は、各微分コンデンサ126a〜126dの充電電圧を各開閉素子114a〜114dの導通にともなって放電する極性となるように接続されている。
【0167】
この場合、トランジスタ118およびその関連要素(抵抗器117、119およびダイオード120)は省略されている。
【0168】
なお、図7においては、個別状態検出信号としてサージ電圧でなく微分信号を用いているので、開閉素子114a〜114d、各系統毎の配線およびステッピングモータ101b内の駆動抵抗器108a〜108dの異常を検出することはできるが、負荷側開閉素子107a〜107dおよび界磁コイル103a〜103dのそのものの異常を検出することはできない。
【0169】
したがって、負荷側開閉素子107a〜107dおよび界磁コイル103a〜103dのそのものの異常は、ステッピングモータ101b内で検出されており、検出結果は、図示されない信号回線を介してマイクロプロセッサ110bに入力されているものとする。
【0170】
たとえば、回転子102の周辺に周知のポジションセンサ(図示せず)などを設け、各界磁コイル103a〜103dの駆動タイミングに対応した回転位置をマイクロプロセッサ110bにフィードバックすることにより、マイクロプロセッサ110a側で、負荷側開閉素子107a〜107dおよび界磁コイル103a〜103dの異常を検出することができる。
【0171】
次に、この発明の実施の形態2による動作について詳細に説明する。
図7において、たとえば開閉素子114aが導通(オン)すると、ステッピングモータ101b内の駆動抵抗器108aを介して負荷側開閉素子107aが導通(オン)し、界磁コイル103aへの給電が行われる。
【0172】
次に、開閉素子114aが開放(オフ)されたときには、車載バッテリ104から、電源スイッチ105、負荷側開閉素子107aのエミッタ端子、駆動抵抗器108a、微分コンデンサ126a、OR結合用ダイオード116b、ベース抵抗器121、および、トランジスタ122のベース回路を介して、微分コンデンサ126aが充電され、この充電電流によってトランジスタ122が導通する。
【0173】
その後、微分コンデンサ126aが電源電圧の近傍まで充電されると、トランジスタ122は不導通となるが、微分コンデンサ126aに充電された電圧は、開閉素子114aが導通したときに、放電用ダイオード127を通じて放電される。
【0174】
上記のように、微分コンデンサ126aに充電電流が流れて、トランジスタ122が導通するためには、駆動抵抗器108a、コネクタ端子A1およびA2間の配線などに断線がないこと、開閉素子126aが正常に開閉動作していることなど、種々の要件を満たす必要がある。
【0175】
したがって、上記要件を満たさないときには、界磁コイル103aの系統に何らかの異常があると判断することができる。
このことは、他の微分コンデンサ126b、126c、126dについても同様である。
【0176】
このように、各電気負荷への駆動出力電圧の変化を検出する微分コンデンサ126a〜126dと、OR結合用ダイオード116bなどの簡単な論理結合処理手段とを用いることにより、前述と同様に、同一時刻に複数の個別状態検出信号が重複されることなく、合成状態検出信号P3を取得することができ、小形で且つ安価な異常検出装置を実現することができる。
【0177】
実施の形態3.
なお、上記実施の形態1では、多相のステッピングモータ101aが正逆回転する場合を想定しているが、ステッピングモータ101aの初期化運転のときのみ異常検出を実行してもよい。
【0178】
この場合、ステッピングモータ101aの回転方向が一定である場合には、図5および図6内の回転方向判定手段による処理は不要となり、特定回転方向に対応した処理動作のみに単純化することができる。
【0179】
すなわち、個別判定記憶手段(フラグFA〜FD)は、ステッピングモータ101aの特定回転方向に対して記憶するので、異常検出装置100a内のマイクロプロセッサ110aの制御プログラムを単純化することができる。
【0180】
特に、異常検出装置100aが他の多くのエンジン制御機能を有している場合には、マイクロプロセッサ110aの負担を軽減することができる。
【0181】
また、上記実施の形態1、2では、正常動作中の状態信号を「意味あり」として論理レベル「L」でとらえ、これを論理結合した合成状態検出信号P3をマイクロプロセッサ101a、101bに入力し、正常状態信号(「L」レベル)が無ければ異常と判定したが、逆に、異常動作状態を示す信号を論理結合してマイクロプロセッサ101aに入力し、異常状態信号が無ければ正常と判定してもよい。
【0182】
また、上記実施の形態1では、断続信号P1、P2の立上がりエッジおよび立下がりエッジを検出するために、判定ステップ501、508、509、511、518および519(図5、図6参照)を実行したが、これらは断続信号P1、P2の生成直後の処理動作を意味しており、敢えて判定ステップを追加する必要はない。
【0183】
また、上記実施の形態1、2では、電気負荷がステッピングモータの界磁コイルである場合を例にとって説明したが、他の電気負荷、たとえば多気筒エンジンの各気筒に個別に設置された点火コイルや、多気筒エンジンの各吸気ポートに個別に設置された燃料噴射用電磁弁の駆動用電磁コイルであってもよい。
【0184】
電気負荷としてどのようなものが適用された場合であっても、マイクロプロセッサから生成される断続信号P1、P2により、互いに異なる時刻に順次開閉動作される複数系統の開閉素子と、各開閉素子によって個別に駆動される複数系統の電気負荷とを備えていれば、前述と同様の作用効果を奏することは言うまでもない。
【0185】
【発明の効果】
以上のように、この発明の請求項1によれば、電源電圧を発生する車載バッテリと、車載バッテリにより給電されて断続信号を生成するマイクロプロセッサと、断続信号に応答して互いに異なる時刻に順次開閉動作する複数系統の開閉素子と、各開閉素子の開閉動作によって各系統毎に個別に駆動される複数系統の電気負荷と、各開閉素子および各電気負荷の各系統毎の個別状態を示す複数系統の個別状態検出信号を論理結合して、合成状態検出信号としてマイクロプロセッサに入力する検出信号合成手段と、マイクロプロセッサにより駆動される異常警報表示手段とを備え、各個別状態検出信号は、各系統毎の、開閉素子の短絡または開放異常と、電気負荷の短絡または開放異常と、開閉素子と電気負荷との間の配線の短絡または開放異常との少なくとも1つの異常状態を示し、マイクロプロセッサは、合成状態検出信号が入力されたことを記憶する一時記憶手段と、断続信号の今回の立上がり時点または立下がり時点で一時記憶手段の内容を読み出して、各開閉素子と、各電気負荷と、各開閉素子と各電気負荷との間の配線との少なくとも1つの異常の有無を、各系統毎に判定して記憶する個別判定記憶手段と、個別判定記憶手段の動作後に一時記憶手段の内容を消去するリセット手段とを含み、個別判定記憶手段の少なくとも1つの記憶内容が異常を示す場合に、異常警報表示手段を作動させるようにしたので、遅延検出用タイマ手段などを不要として個別判定記憶手段により異常な負荷系統を特定することができ、マイクロプロセッサ入力端子数を節約することができ、外部ハードウェアとしては何等の判定機能を有さず単純に個別状態検出信号を論理結合するのみでよく、回路構成を小形化することができ、安価で且つ簡易な構成で正しい異常検出を行うとともに、異常な負荷系統を正確に特定可能にして、保守作業の容易化を実現した車載電気負荷駆動系の異常検出装置が得られる効果がある。
【0186】
また、この発明の請求項2によれば、請求項1において、電気負荷は、車載バッテリから給電される誘導性負荷を含み、個別状態検出信号は、電気負荷の通電を遮断したときに発生する電源電圧よりも高電圧のサージ電圧からなるので、電源電圧変動にともなうサージ電圧変動に対して比較基準(電源電圧)も連動して変化することから、コンパレータを用いずに、安価で且つ簡易な構成で正しい異常検出を行うとともに、異常な負荷系統を正確に特定可能にして、保守作業の容易化を実現した車載電気負荷駆動系の異常検出装置が得られる効果がある。
【0187】
また、この発明の請求項3によれば、請求項1において、各個別状態検出信号は、電気負荷の駆動出力端子の電圧変化を検出するための微分信号電圧からなり、同一時刻に複数の個別状態検出信号が重複生成されないようにしたので、ダイオード論理による簡単な処理で合成状態を検出することができ、安価で且つ簡易な構成で正しい異常検出を行うとともに、異常な負荷系統を正確に特定可能にして、保守作業の容易化を実現した車載電気負荷駆動系の異常検出装置が得られる効果がある。
【0188】
また、この発明の請求項4によれば、請求項1から請求項3までのいずれかにおいて、マイクロプロセッサは、外部ツールが接続されるインタフェースを含み、個別判定記憶手段の内容は、インタフェースを介して、外部ツールにより読み出し表示されるとともに、外部ツールによってリセットされるようにしたので、異常発生後の修理および保守作業で異常負荷系統が明確に判明して的確な修理を能率よく行うことができ、また、異常状態に対処するための保守作業後に外部ツールとの通信により個別判定記憶手段の内容を初期化リセットすることができ、さらに多目的用途の外部ツールを用いることにより異常検出装置そのもののコストアップを回避して異常系統の読出を容易に行うことができ、安価で且つ簡易な構成で正しい異常検出を行うとともに、異常な負荷系統を正確に特定可能にして、保守作業の容易化を実現した車載電気負荷駆動系の異常検出装置が得られる効果がある。
【0189】
また、この発明の請求項5によれば、請求項1から請求項4までのいずれかにおいて、電気負荷は、多相ステッピングモータの界磁コイルを含み、個別判定記憶手段は、多相ステッピングモータの特定の回転方向に対して記憶動作を行うようにしたので、特に多くのエンジン制御機能を有するマイクロプロセッサの制御プログラムを単純化してマイクロプロセッサの負担を軽減することができ、安価で且つ簡易な構成で正しい異常検出を行うとともに、異常な負荷系統を正確に特定可能にして、保守作業の容易化を実現した車載電気負荷駆動系の異常検出装置が得られる効果がある。
【0190】
また、この発明の請求項6によれば、請求項1から請求項4までのいずれかにおいて、電気負荷は、多相ステッピングモータの界磁コイルを含み、マイクロプロセッサは、多相ステッピングモータの回転方向を判定する回転方向判定手段を含み、個別判定記憶手段は、回転方向判定手段の判定結果に応答して、界磁コイルを含む故障系統を識別するようにしたので、ステッピングモータの正逆運転中において、常に正確な個別判定記憶を行うことができ、安価で且つ簡易な構成で正しい異常検出を行うとともに、異常な負荷系統を正確に特定可能にして、保守作業の容易化を実現した車載電気負荷駆動系の異常検出装置が得られる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1を示すブロック構成図である。
【図2】 この発明の実施の形態1による正常正転動作時の各信号波形を示すタイミングチャートである。
【図3】 この発明の実施の形態1による正常逆転動作時の各信号波形を示すタイミングチャートである。
【図4】 この発明の実施の形態1によるA系統異常発生時の正転動作時の各信号波形を示すタイミングチャートである。
【図5】 この発明の実施の形態1による前半の処理動作を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1による後半の処理動作を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態2を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
100a、100b 異常検出装置、101a、101b ステッピングモータ、103a〜103d 界磁コイル(電気負荷)、104 車載バッテリ、
106 異常警報表示器、108a〜108d 駆動抵抗器(電気負荷)、
110a、110b マイクロプロセッサ、111 インタフェース、114a〜114d 開閉素子、116a、116b OR結合用ダイオード(検出信号合成手段)、130a、130b RAM(一時記憶手段)、140 外部ツール、200a〜200d、300a〜300d サージ電圧(個別状態検出信号)、503、513、523、524 回転方向判定手段による処理、506b、506d、506br、506cr 個別判定記憶手段による処理、507cd、507bb リセット手段による処理、516a、516c、516ar、516dr 個別判定記憶手段による処理、517dc、517aa リセット手段による処理、521 異常警報表示手段による処理、FA〜FD フラグ(個別判定記憶手段)、P1、P2 断続信号、P3 合成状態検出信号。

Claims (6)

  1. 電源電圧を発生する車載バッテリと、
    前記車載バッテリにより給電されて断続信号を生成するマイクロプロセッサと、
    前記断続信号に応答して互いに異なる時刻に順次開閉動作する複数系統の開閉素子と、
    前記各開閉素子の開閉動作によって各系統毎に個別に駆動される複数系統の電気負荷と、
    前記各開閉素子および前記各電気負荷の各系統毎の個別状態を示す複数系統の個別状態検出信号を論理結合して、合成状態検出信号として前記マイクロプロセッサに入力する検出信号合成手段と、
    前記マイクロプロセッサにより駆動される異常警報表示手段とを備え、
    前記各個別状態検出信号は、各系統毎の、前記開閉素子の短絡または開放異常と、前記電気負荷の短絡または開放異常と、前記開閉素子と前記電気負荷との間の配線の短絡または開放異常との少なくとも1つの異常状態を示し、
    前記マイクロプロセッサは、
    前記合成状態検出信号が入力されたことを記憶する一時記憶手段と、
    前記断続信号の今回の立上がり時点または立下がり時点で前記一時記憶手段の内容を読み出して、前記各開閉素子と、前記各電気負荷と、前記各開閉素子と前記各電気負荷との間の配線との少なくとも1つの異常の有無を、各系統毎に判定して記憶する個別判定記憶手段と、
    前記個別判定記憶手段の動作後に前記一時記憶手段の内容を消去するリセット手段とを含み、
    前記個別判定記憶手段の少なくとも1つの記憶内容が異常を示す場合に、前記異常警報表示手段を作動させることを特徴とする車載電気負荷駆動系の異常検出装置。
  2. 前記電気負荷は、前記車載バッテリから給電される誘導性負荷を含み、
    前記個別状態検出信号は、前記電気負荷の通電を遮断したときに発生する前記電源電圧よりも高電圧のサージ電圧からなることを特徴とする請求項1に記載の車載電気負荷駆動系の異常検出装置。
  3. 前記各個別状態検出信号は、前記電気負荷の駆動出力端子の電圧変化を検出するための微分信号電圧からなり、同一時刻に複数の個別状態検出信号が重複生成されないことを特徴とする請求項1に記載の車載電気負荷駆動系の異常検出装置。
  4. 前記マイクロプロセッサは、外部ツールが接続されるインタフェースを含み、
    前記個別判定記憶手段の内容は、前記インタフェースを介して、前記外部ツールにより読み出し表示されるとともに、前記外部ツールによってリセットされることを特徴とする請求項1から請求項3までのいずれかに記載の車載電気負荷駆動系の異常検出装置。
  5. 前記電気負荷は、多相ステッピングモータの界磁コイルを含み、
    前記個別判定記憶手段は、前記多相ステッピングモータの特定の回転方向に対して記憶動作を行うことを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の車載電気負荷駆動系の異常検出装置。
  6. 前記電気負荷は、多相ステッピングモータの界磁コイルを含み、
    前記マイクロプロセッサは、前記多相ステッピングモータの回転方向を判定する回転方向判定手段を含み、
    前記個別判定記憶手段は、前記回転方向判定手段の判定結果に応答して、前記界磁コイルを含む故障系統を識別することを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれかに記載の車載電気負荷駆動系の異常検出装置。
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