JP3916156B2 - パワーウインドウ装置のシール構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、パワーウインドウ装置のシール構造に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、パワーウインドウ装置のシール構造においては、自動車用ドアの車内側を構成するインナーパネルの一側面(車内側の面)側にモータ及び減速機構等を収容するギヤケースを有する駆動ユニットを配置し、また、前記パネルの他側面(車外側の面)側にインナーパネルに設けられた連絡孔を通して駆動ユニットの減速機構に連結される従動ユニットを配置するとともに、ドア内に浸入した雨水が連絡孔を通ってインナーパネルの一側面側に浸入しないように、駆動ユニットとインナーパネルの一側面側との間にシール部材が設けられる(特許文献1)。
【0003】
【特許文献1】
特開平11−286215号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上述のような従来のパワーウインドウ装置のシール構造においては、インナーパネルにおける連絡孔の周辺は、剛性に乏しいため、荷重が作用すると歪み等が発生し易い。このため、駆動ユニットのギヤケースとインナーパネルの一側面側との間の隙間が不安定になり、確実なシールド効果を得られ難い問題を有する。
【0005】
本発明は、従来の技術が有する上記のような問題点に鑑み、パネルとこのパネルに固定される駆動ユニットとの間の隙間を確実にシールドすることを可能にしたパワーウインドウ装置のシール構造を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明によると、上記課題は、次のようにして解決される。
(1)駆動ユニットと、該駆動ユニットにより駆動させられる従動ユニットとを備え、ドアの一部を構成するパネルの一側面側に前記駆動ユニットのギヤケースが固定されるとともに、前記パネルの他側面側に前記従動ユニットが取り付けられ、前記パネルに設けられた連絡孔を通して、前記駆動ユニットと従動ユニットとが連結されるようにしたパワーウインドウ装置のシール構造において、前記パネルの一側面における前記連絡孔の周囲に、前記ギヤケース向けて突出する環状突部を設けるとともに、前記パネルの前記一側面に対向する前記ギヤケースの対向面に、前記パネルの前記一側面へ向けて突出する突部を設け、前記環状突部に、前記突部に対向する凹状の逃げ部を設け、前記ギヤケースの前記対向面における前記突部を含む領域と、前記パネルの前記一側面における前記環状突部及び前記逃げ部を含む領域との間にシール部材を設ける。
【0007】
(2)上記(1)項において、前記環状突部を、前記パネルの前記一側面における前記連絡孔の周囲に多重に設けるとともに、前記ギヤケースの前記対向面と前記パネルの前記一側面における前記多重の環状突部を含む領域との間に、シール部材を設ける。
【0009】
)上記(1)または ( ) において、前記パネルを合成樹脂製とするとともに、前記環状突部を前記パネルの前記一側面に一体的に形成する。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態を、図面に基づいて説明する。
図1は、本発明を適用したドア(D)の斜視図、図2は、ドア(D)の分解斜視図、図3は、モジュールベース(6)を車内側から見た場合のその側面図、図4は、モジュールベース(6)を車外側から見た場合のその側面図、図5は、モジュールベース(6)を車外側から見た場合の要部の拡大側面図、図6は、モジュールベース(6)を車外側から見た場合の要部の分解斜視図である。
なお、以下の説明では、図1〜図3における右方を「前方」、左方を「後方」、紙面手前側を「車内側」、紙面奥側を「車外側」とする。
【0011】
本発明に係わる本実施形態のドア(D)は、上下1対のドアヒンジ(図示略)をもって前端部が車体に開閉可能に枢着される自動車のフロントドアであって、車外側を構成する鋼板製のアウターパネル(1)と、車内側を構成し、かつ中央に開口(2a)(図2に示す)が設けられた鋼板製のインナーパネル(2)とを、互いの上縁を除く周縁をヘミング加工及びスポット溶接することにより箱状のドア本体(3)を形成するとともに、インナーパネル(2)の車内側に、後述のケーブル(11)を介してウィンドパネル(窓ガラス)(4)を昇降開閉させるためのパワーウインドウ装置(5)が予め組み付けられたインナーパネル(2)の一部を構成する合成樹脂製のパネルをなすモジュールベース(6)が組み付けられることにより構成される。
【0012】
モジュールベース(6)の車外側(アウターパネル(1)に対向する側)を向く他側面(62)側における前後部には、主に図4に示すように、ウインドウパネル(4)の昇降軌跡に沿うように上下方向を向く前後1対のガイドレール(10)(10)が固定されている。ウインドウパネル(4)の下部は、モジュールベース(6)をインナーパネル(2)に組み付けた後、ガイドレール(10)(10)に上下方向へ摺動可能に嵌合されたキャリヤプレート(10a)(10a)に連結される。
【0013】
ケーブル(11)は、主に図4に示すように、前後のガイドレール(10)(10)の上下端部と、後述の従動ユニット(9)におけるドラムケース(92)のケーブル挿通部(92a)(92a)とを接続する撓曲可能な外筒(11a)内に摺動可能に挿通されるとともに、ガイドレール(10)(10)に沿うように配索されてキャリヤプレート(10a)(10a)に連結される。ケーブル挿通部(92a)(92a)に接続される外筒(11a)(11a)の端部は、主に図5及び図6に示すように、圧縮ばね(12)(12)により構成される公知のケーブル弛み吸収手段により、ケーブル挿通部(92a)(92a)にケーブル(11)(11)の送り出し方向に沿って所定距離だけ摺動可能に嵌合されている。
【0014】
モジュールベース(6)は、外周の近傍に設けた複数の取付孔(6a)のそれぞれにボルト(7)を挿入し、このボルト(7)をインナーパネル(2)における開口(2a)の周辺に設けた雌ねじ部(2b)に螺合して締結することにより、開口(2a)を閉塞するとともにインナーパネル(2)に固定される。
【0015】
パワーウインドウ装置(5)は、モジュールベース(6)の車内側を向く一側面(61)側に配置される駆動ユニット(8)と、モジュールベース(6)の他側面(62)側に配置される従動ユニット(9)とを備えて構成される。
【0016】
モジュールベース(6)における中央部、すなわちパワーウインドウ装置(5)の駆動ユニット(8)及び従動ユニット(9)が配置される取付部には、主に図6及び図7に示すように、駆動ユニット(8)と従動ユニット(9)との連結を可能にするための円形の連絡孔(63)が設けられている。
【0017】
モジュールベース(6)における一側面(61)側における連絡孔(63)の周囲には、主に図7及び図10に示すように、モジュールベース(6)における連絡孔(63)の周辺の剛性を高めるため、車内側に向けて突出する内側の環状突部(64)及び環状突部(64)より拡径の外側の環状突部(65)が設けられている。すなわち、モジュールベース(6)における連絡孔(63)の周囲には、環状突部が内外に多重に設けられている。
【0018】
内外の環状突部(64)(65)の突出端には、切欠き状の複数の逃げ部(64a)(65a)が設けられている。この逃げ部(64a)(65a)は、後述のギヤケース(82)の対向面(82a)側に設けられる複数の突部(82c)に対応する位置に設けられる。
なお、逃げ部(64a)(65a)は、突部(82c)と同様の傾斜角を有し、かつ一定の間隔によって形成されることが望ましい。
【0019】
外側の環状突部(65)の周辺には、後述のギヤケース(82)及びドラムケース(92)をモジュールベース(6)に固定するためのボルト(13)が挿通される3個の取付孔(66)が設けられている。3個の取付孔(66)のうち外側の環状突部(65)の上下に設けられる取付孔(66)(66)の後方におけるモジュールベース(6)の他側面(62)側には、主に図6に示すように車外側へ突出し、後述のドラムケース(92)の被係合部(または係合手段)をなす上下の貫通孔(92e)(92e)に係合可能な係合部(または係合手段)をなす上下の突部(69)(69)が設けられている。
【0020】
なお、モジュールベース(6)の一側面(61)側に設けられる環状突部は、内外の環状突部(64)(65)のいずれか一方だけ設けても良いし、また3重以上としても良い。また、環状突部(64)(65)は、複数の円弧状の突部を組み合わせて、環状形状に形成しても良い。さらには、モジュールベース(6)を合成樹脂製以外、例えば、金属製としても良いし、インナーパネル(2)と一体的なものであっても良い。
【0021】
駆動ユニット(8)は、正逆回転可能なモータ(81)と、モータ(81)が取り付けられるとともに、モータ(81)の回転を減速して出力可能な減速機構(図示略)を収容し、ボルト(13)によりモジュールベース(6)の一側面(61)側に固定される金属製のギヤケース(82)とを有している。
【0022】
ギヤケース(82)におけるモジュールベース(6)の一側面(61)側に対向する対向面(82a)の中央からは、減速機構の一部を形成する角柱状の出力軸(83)が突出している。この出力軸(83)は、モジュールベース(6)の連絡孔(63)を貫通してモジュールベース(6)の他側面(62)側へ突出し、後述の回転ドラム(91)に連結される。
【0023】
ギヤケース(82)の対向面(82a)側には、主に図6に示すように、ギヤケース(82)の剛性を高めるため、出力軸(83)を中心とする環状突部(82b)や環状突部(82b)の外周から遠心方向へ延出する複数の突部(82c)、及びモジュールベース(6)の取付孔(66)に対応する雌ねじ手段をなす雌ねじ部(82d)を形成した3個の固定部(82e)が設けられている。
【0024】
ギヤケース(82)における環状突部(82b)の外径は、モジュールベース(6)の内側の環状突部(64)の内径より小径に形成され、また、同じく突出量は、モジュールベース(6)の内外の環状突部(64)(65)の突出量より僅かに大きく設定される。したがって、ギヤケース(82)をモジュールベース(6)の一側面(61)側に固定した状態においては、主に図7及び図9に示すように、環状突部(82b)の突出端は、モジュールベース(6)の一側面(61)側の連絡孔(63)の周囲に当接し、内外の環状突部(64)(65)の突出端とギヤケース(82)の対向面(82a)との間、及び逃げ部(64a)(65a)と突部(82c)との間には、ほぼ均一な隙間が形成される。なお、複数の突部(82c)は複数の逃げ部(64a)(65a)に対向するようになっている。
【0025】
モジュールベース(6)の一側面(61)側における連絡孔(63)の周囲の環状突部(64)(65)を含む領域と、ギヤケース(82)の対向面(82a)における突部(82c)を含む環状突部(82b)の周囲との間には、ドア本体(3)の上端から浸入した雨水がモジュールベース(6)の一側面(61)側から他側面(62)側、すなわち室内側に浸入しないようにするため、弾性変形可能な軟質のゴムまたは発泡材等の弾性材料で形成される環状のシール部材(15)が設けられる。
【0026】
シール部材(15)は、主に図7及び図9に示すように、モジュールベース(6)の一側面(61)側における内外の環状突部(64)(65)の突出端とギヤケース(82)の対向面(82a)との間、及び逃げ部(64a)(65a)と突部(82c)との間に密着されるとともに、環状突部(82b)の外周と内側の環状突部(64)との間、及び内側の環状突部(64)と外側の環状突部(65)との間に食い込むように密着される。
なお、シール部材(15)は、少なくとも内外の環状突部(64)(65)の一方と重合するだけでも、著しいシールド効果が得られる。
【0027】
これにより、ギヤケース(82)の対向面(82a)が複数の突部(82c)が設けられた凹凸形状であっても、ほぼ均一な面圧をもって、シール部材(15)を、モジュールベース(6)の一側面(61)側における連絡孔(63)の周囲とギヤケース(82)の対向面との間に密着させることができ、確実なシールド効果を得ることが可能となり、駆動ユニット(8)のモータ(81)等に雨水等が付着することを確実に防止することができる。
【0028】
なお、上述の本実施形態において、ギヤケース(82)の対向面(82a)側に剛性を高めるための複数の突部(82c)を設けるとともに、モジュールベース(6)の内外の環状突部(64)(65)に突部(82c)に対応する逃げ部を(64a)(65a)を設けたものを説明したが、これに代えて、ギヤケース(82)の対向面(82a)側に突部(82c)を設けないもの、すなわち対向面(82a)が平坦な形状のものとしても良い。この場合には、内外の環状突部(64)(65)には逃げ部(64a)(65a)を設ける必要がない。この構成においては、内外の環状突部(64)(65)とギヤケース(82)の対向面(82a)との間にシール部材(15)が密着されて、確実なシールド効果が得られる。
【0029】
従動ユニット(9)は、ボルト(13)によりモジュールベース(6)の他側面(62)側に固定される合成樹脂製のドラムケース(92)と、ドラムケース(92)に回転可能に収容されるとともに、キャリヤプレート(10a)(10a)を介してウインドウパネル(4)に連結されるケーブル(11)が巻き込み、送り出し可能に巻回される回転ドラム(91)(図7に示す)とを有している。回転ドラム(91)は、モジュールベース(6)の連絡孔(63)から突出する駆動ユニット(8)側の出力軸(83)に連結されることにより、出力軸(83)と一体的に回動しうるようになっている。
【0030】
駆動ユニット(8)のモータ(81)の回転により、回転ドラム(91)を所定の方向へ回転させると、ケーブル(11)が回転ドラム(91)に巻き取られることにより、ウインドウパネル(4)は、ガイドレール(10)(10)に沿って昇降開閉する。
【0031】
ドラムケース(92)は、回転ドラム(91)を回転可能に収容する有底筒状のドラム収納部(92b)と、ドラム収容部(92b)の後方(側方)に連設され、ケーブル(11)が上下方向へ移動可能に挿通する筒状の上下1対のケーブル挿通部(92a)(92a)を有している。このケーブル挿通部(92a)(92a)は、ケーブル(11)の移動方向である上下方向へ所定の長さを有している。
【0032】
また、ドラムケース(92)におけるドラム収納部(92b)の周囲には、モジュールベース(6)における取付孔(66)及びギヤケース(82)の各雌ねじ部(82d)に対応する取付孔(92d)が穿設された3個の固定部(92c)が設けられている。さらには、ケーブル挿通部(92a)(92a)の近傍の後方(側方)には、モジュールベース(6)の係合部(または係合手段)をなす上下の突部(69)(69)に係合可能な被係合部(または係合手段)をなす上下の貫通孔(92e)(92e)が設けられている。3個の取付孔(92d)のうちドラム収納部(92b)の上方に設けられる取付孔(92d)は、上側のケーブル挿通部(92a)の近傍の前方(一方の側方)に位置し、また同じくドラム収納部(92b)の下方に設けられる取付孔(92d)は、下側のケーブル挿通部(92a)の近傍の前方(一方の側方)に位置する。
【0033】
上下の貫通孔(92e)(92e)のうち下側の貫通孔(92e)は、モジュールベース(6)の上下の突部(69)(69)のうち下側の突部(69)に対してモジュールベース(6)の他側面(62)に沿ってがた付かないようにきつく嵌合し、また、同じく上側の貫通孔(92e)は、上側の突部(69)に上下方向(下側の突部(69)と貫通孔(92e)との嵌合部を中心にしたドラムケース(92)の回転を阻止する方向)に対して遊嵌される。
【0034】
これにより、上下の貫通孔(92e)(92e)間の寸法精度、または上下の突部(69)(69)間の寸法精度に誤差が生じた場合であっても、貫通孔(92e)(92e)を突部(69)(69)に対して容易に嵌合させることが可能となる。
【0035】
また、複数(本実施形態においては2個)の貫通孔(92e)と突部(69)とが互いに嵌合するため、合成樹脂製のモジュールベース(6)またはドラムケース(92)の熱収縮等の影響により、ドラムケース(92)をモジュールベース(6)の他側面(62)側に固定するためのボルト(13)の締結力が低下したとしても、ドラムケース(92)のモジュールベース(6)の他側面(62)に沿う方向への位置ずれを阻止して、ドラムケース(92)をモジュールベース(6)に安定した状態で固定することが可能となる。
【0036】
ドラムケース(92)をモジュールベース(6)に組み付ける場合、ドラムケース(92)の貫通孔(92e)(92e)を、モジュールベース(6)の突部(69)(69)に嵌合させることにより、ドラムケース(92)のモジュールベース(6)に対する位置決めを簡単かつ確実に行うことができる。
【0037】
また、本実施形態においては、貫通孔(92e)(92e)をドラムケース(92)に設けたことにより、ドラムケース(92)をモジュールベース(6)に対して位置決めするとき、貫通孔(92e)(92e)から突部(69)(69)の位置を視認できるので、貫通孔(92e)(92e)を突部(69)(69)に簡単かつ確実に嵌合させることができ、作業効率の向上を図ることができる。
【0038】
さらには、ドラムケース(92)のモジュールベース(6)に対する固定後においては、ケーブル挿通部(92a)の近傍で、貫通孔(92e)が突部(69)に嵌合しているため、ケーブル挿通部(92a)に作用する荷重を、貫通孔(92e)と突部(69)との嵌合部位で受けることができるので、ケーブル挿通部(92a)の変形を阻止することができる。
【0039】
なお、係合部(または係合手段)をなす突部(69)及び被係合部(係合手段)をなす貫通孔(92e)は、上述の構成に限定されるものではない。例えば、上述の構成に代えて、係合部(または係合手段)をなす突部をドラムケース(92)側に設け、突部に嵌合可能な被係合部(または係合手段)をなす貫通孔または凹部をモジュールベース(6)側に設けても良い。また、モジュールベース(6)に突部と貫通孔とをそれぞれ1個ずつ設け、ドラムケース(92)側にモジュールベース(6)の突部と貫通孔にそれぞれ嵌合可能な貫通孔と突部とを1個ずつ設けても良い。さらには、係合部(または係合手段)を貫通孔とし、被係合部(または係合手段)を突部としても良いし、また、係合部(または係合手段)及び被係合部(または係合手段)を他の位置に設けたり、数を3個以上としても良い。
【0040】
ドラムケース(92)の各固定部(92c)に設けられた取付孔(92d)には、軸方向へ所定の長さを有し、かつ長さ方向の圧縮力に対して十分な強度を有する金属製の筒状部材(14)が嵌合または圧入される。筒状部材(14)の長さは、図8に示すように、ドラムケース(92)における固定部(92c)の厚さ寸法(a)より長く、かつ厚さ寸法(a)とモジュールベース(6)の厚さ寸法(b)との和より僅かに短く設定される。また、筒状部材(14)の外径は、モジュールベース(6)の取付孔(66)の内径と同等かまたはそれより僅かに小径に設定される。これにより、筒状部材(14)は、ドラムケース(92)の取付孔(92d)に圧入した状態で、取付孔(92d)からモジュールベース(6)側に向けて突出するとともに、その突出した突出部は、モジュールベース(6)の取付孔(66)にそれぞれ嵌合される。
【0041】
ドラムケース(92)は、上述のように、上下のケーブル挿通部(92a)(92a)の近傍の後方(他方の側方)に設けられた上下の貫通孔(92e)(92e)をモジュールベース(6)の上下の突部(69)(69)に嵌合させるとともに、図7及び図8に示すように、ドラムケース(92)の取付孔(92d)に圧入された各筒状部材(14)の突出端をモジュールベース(6)の取付孔(66)のそれぞれに嵌合させる。これにより、ドラムケース(92)は、貫通孔(92e)と突部(69)との嵌合に加えて、筒状部材(14)の突出端とモジュールベース(6)の取付孔(66)との嵌合により、モジュールベース(6)に対して確実に位置決めされる。
【0042】
筒状部材(14)の突出部をモジュールベース(6)の各取付孔(66)に嵌合した状態で、ボルト(13)を筒状部材(14)にその一端側(モジュールベース(6)の他側面(62)側)から挿入して、モジュールベース(6)の一側面(61)側に固定されるギヤケース(82)に設けられた雌ねじ部(82d)に螺合して締め込む。これにより、合成樹脂製のドラムケース(92)の固定部(92c)における取付孔(92d)の周囲及びモジュールベース(6)における取付孔(66)の周囲が、筒状部材(14)の長さを前記厚さ寸法(a)と(b)との和より短く設定した量だけ厚さ方向へ圧縮した後、筒状部材(14)の一端がボルト(13)の頭部に、また他端が金属製のギヤケース(82)における雌ねじ部(82d)を有する雌ねじ手段をなす固定部(82e)の端面に当接する。したがって、合成樹脂製のドラムケース(92)及びモジュールベース(6)の締結箇所を必要以上に変形させることなく、ドラムケース(92)をモジュールベース(6)に確実に固定することができ、また、締結後に熱収縮等の影響により、ボルト(13)の締結力が低下するようなことはない。
【0043】
なお、雌ねじ手段は、ギヤケース(82)に設けることなく、ギヤケース(82)と別体で形成したり、一般的なナットでも良い。
【0044】
ドラムケース(92)をモジュールベース(6)の他側面(62)側に固定した状態において、ドラムケース(92)における上下のケーブル挿通部(92a)(92a)の近傍の前方(一方の側方)は係合手段をなすボルト(13)(13)により、また同じく後方(他方の側方)は係合手段をなす貫通孔(92e)と突部(69)との嵌合により、換言すればケーブル挿通部(92a)の近傍の両側方は、係合手段によりモジュールベース(6)に固定されるので、ケーブル挿通部(92a)に大きな荷重が作用した場合であっても、ケーブル挿通部(92a)の変形を確実に阻止することができ、強度の向上を図ることができる。
【0045】
また、ドラムケース(92)の3個の固定部(92c)のうち上下のケーブル挿通部(92a)(92a)の近傍の前方(一方の側方)に設けられる固定部(92c)とケーブル挿通部(92a)(92a)との間の領域には、主に図8に示すように、上下のケーブル挿通部(92a)(92a)の前部(側部)を補強するため、他の領域より肉厚にした補強部(92f)が設けられている。
【0046】
また、上下のケーブル挿通部(92a)(92a)の後部(側部)には、ケーブル挿通部(92a)(92a)の後部を補強するための複数の補強片(92g)が連設されている。この補強片(92g)は、各貫通孔(92e)(92e)の上下に設けられる。これにより、ケーブル挿通部(92a)(92a)の前部及び後部(両側部)は補強され、必要最小限の材料をもって、ケーブル挿通部(92a)(92a)の変形をより確実に防止することができる。
【0047】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明の要旨を逸脱しない範囲内で、上記実施形態に種々の変形や変更を施すことが可能である。例えば、上記実施形態においては、従動ユニットを、ウインドウパネルに連結されるケーブルを巻き取り、送り出し可能に巻回される回転ドラム等を有するケーブル式の構成としたが、これに代えて、ウインドウパネルに連結されるアーム、及びアームに設けられ、かつ駆動ユニットに設けられた出力ギヤに噛合可能なセクタギヤ等を有するアーム式の構成としても良い。
【0048】
【発明の効果】
本発明によれば、次のような効果を奏することができる。
(a)請求項1記載の発明によると、環状突部によりパネルの連絡孔の周辺の剛性を高めて、連絡孔の周辺の歪みを抑止することができるので、シール部材をギヤケースの対向面とパネルの一側面側との間の隙間に安定した状態で設けることができるとともに、環状突部によりシール部材の密着性が高められ、確実なシールド効果が得られる。
さらには、ギヤケースの対向面に剛性を高めるための突部を設けた凹凸形状であっても、パネルの一側面とギヤケースの対向面との間に、シール部材を密着させることができ、確実なシールド効果が得られる。
【0049】
(b)請求項2記載の発明によると、請求項1に係わる発明の効果に加えて、より確実なシールド効果が得られる。
【0051】
)請求項記載の発明によると、請求項1または2に係わる発明の効果に加えて、環状突部をパネルに簡単に設けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用したドアの斜視図である。
【図2】同じく、ドアの分解斜視図である。
【図3】同じく、モジュールベースを車内側から見た場合のその側面図である。
【図4】同じく、モジュールベースを車外側から見た場合のその側面図である。
【図5】同じく、モジュールベースを車外側から見た場合の要部の拡大側面図である。
【図6】同じく、車外側見た場合の要部の分解斜視図である。
【図7】図5におけるVII−VII線に沿う横断面図である。
【図8】図5におけるVIII−VIII線に沿う拡大横断面図である。
【図9】図7におけるIX部の拡大図である。
【図10】モジュールベースを車内側から見た場合の要部の拡大斜視図である。
【符号の説明】
(D)ドア
(1)アウターパネル
(2)インナーパネル
(2a)開口
(2b)雌ねじ部
(3)ドア本体
(4)ウインドウパネル(窓ガラス)
(5)パワーウインドウ装置
(6)モジュールベース(パネル)
(6a)取付孔
(61)モジュールベースの一側面
(62)モジュールベースの他側面
(63)連絡孔
(64)内側の環状突部
(64a)逃げ部
(65)外側の環状突部
(65a)逃げ部
(66)取付孔
(69)突部(係合部、係合手段)
(7)ボルト
(8)駆動ユニット
(81)モータ
(82)ギヤケース
(82a)対向面
(82b)環状突部
(82c)突部
(82d)雌ねじ部(雌ねじ手段)
(82e)固定部(雌ねじ手段)
(83)出力軸
(9)従動ユニット
(91)回転ドラム
(92)ドラムケース
(92a)ケーブル挿通部
(92b)ドラム収容部
(92c)固定部
(92d)取付孔
(92e)貫通孔(被係合部、係合手段)
(92f)補強部
(92g)補強片
(10)ガイドレール
(10a)キャリヤプレート
(11)ケーブル
(11a)外筒
(12)圧縮ばね
(13)ボルト(係合手段)
(14)筒状部材
(15)シール部材

Claims (3)

  1. 駆動ユニットと、該駆動ユニットにより駆動させられる従動ユニットとを備え、ドアの一部を構成するパネルの一側面側に前記駆動ユニットのギヤケースが固定されるとともに、前記パネルの他側面側に前記従動ユニットが取り付けられ、前記パネルに設けられた連絡孔を通して、前記駆動ユニットと従動ユニットとが連結されるようにしたパワーウインドウ装置のシール構造において、
    前記パネルの一側面における前記連絡孔の周囲に、前記ギヤケース向けて突出する環状突部を設けるとともに、前記パネルの前記一側面に対向する前記ギヤケースの対向面に、前記パネルの前記一側面へ向けて突出する突部を設け、前記環状突部に、前記突部に対向する凹状の逃げ部を設け、前記ギヤケースの前記対向面における前記突部を含む領域と、前記パネルの前記一側面における前記環状突部及び前記逃げ部を含む領域との間にシール部材を設けたことを特徴とするパワーウインドウ装置のシール構造。
  2. 前記環状突部を、前記パネルの前記一側面における前記連絡孔の周囲に多重に設けるとともに、前記ギヤケースの前記対向面と前記パネルの前記一側面における前記多重の環状突部を含む領域との間に、シール部材を設けた請求項1記載のパワーウインドウ装置のシール構造。
  3. 前記パネルを合成樹脂製とするとともに、前記環状突部を前記パネルの前記一側面に一体的に形成した請求項1または2記載のパワーウインドウ装置のシール構造。
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