JP3914492B2 - シリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料およびこれを用いた配線形成方法 - Google Patents

シリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料およびこれを用いた配線形成方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、配線形成のためのリソグラフィーに用いるホトレジスト層を有機膜からなる下層膜とシリコン含有上層レジスト膜との2層から構成することによりレジストのパターン精度を高めることを特徴とするシリコン含有2層レジストに好適な下層膜形成材料と、この下層膜形成材料を用いた配線形成方法に関するものである。さらに詳しくは、本発明は、パターニング露光光の反射防止特性が優れるばかりでなく、使用後の除去が容易で、除去処理による基板への悪影響がなく、それによって、基板のリワーク処理を可能にするシリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料およびこれを用いた配線形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
周知のように、半導体基板は、シリコンウェハーなどの基板上に誘電体層(絶縁体層)等が積層されてなるもので、この半導体基板の前記誘電体層中にパターン化された導体層(配線層)が形成されることによって、半導体配線構造が構成される。
【0003】
前記配線層の形成には、大きく2通りの方法が用いられている。一つ目の方法では、前記誘電体層の上に導体層を均一に形成し、この導体層の上にホトレジストを形成し、このホトレジストにパターン光を照射(露光)し現像することによりレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、エッチング処理により前記導体層をパターニングして配線層を形成し、この上にさらに誘電体層を積層することによって、誘電体層中に配線層を構成する。
【0004】
二つ目の方法では、前記誘電体層の上にホトレジストパターンを形成し、このレジストパターンをマスクとして、エッチング処理により前記誘電体層中に配線溝(トレンチ)を形成し、この配線溝中に導体材料を埋め込み、その上に誘電体層を積層することによって、半導体配線構造が形成される。
【0005】
なお、配線構造を多層化する場合は、前記各方法における配線層の形成工程を繰り返して複数の配線層を積層することになるが、各配線層形成工程の間に、ビア配線形成工程が必要となる。このビア配線形成工程は、下部配線層と上部配線層との間の層間絶縁層となる誘電体層にビアホールを形成し、このビアホールに、導体材料を気相法により堆積、もしくは導体材料を埋め込んで、下部配線層と上部配線層とを電気的に接続するビア配線を形成する工程である。
【0006】
前述のような配線構造を有するデバイスでは、高集積化は恒常的な課題であり、配線のより微細化が要求されている。配線の微細化には、リソグラフィー用のホトレジストのパターン解像性の向上と、露光によって得られたレジストパターンをマスクとしたエッチングによる配線層あるいは配線溝のパターン解像性の向上とが必要となる。レジスト層の膜厚が薄ければ薄いほど、露光装置と配線パターンマスクとを用いたレジストへのパターン転写の精度を高めることができる。一方、レジスト層の膜厚が薄いと、レジストパターンをマスクとした下層のエッチング工程において、レジスト層のレジスト耐性を維持することが難しくなり、エッチングによる配線層もしくは配線溝の解像性に悪影響がでやすい。レジスト耐性を高めるためには、膜厚が厚い方が好ましい。このように、ホトレジストを用いたリソグラフィー精度を高めるためには、ホトレジストの膜厚の設定に、二律背反的な要求が生じる。かかる問題を解決して、ホトレジストを用いたリソグラフィー精度を高める技術として、シリコン含有2層レジストを用いた配線形成方法が提供されている。
【0007】
この技術は、レジストを単層ではなく、2層構造とすることによって、レジスト膜厚を厚くしながらもパターン転写精度を高めるリソグラフィー技術である。この技術では、まず、基板上に有機高分子材料からなる厚膜の下層膜を形成し、その上に酸素プラズマエッチング耐性の高いシリコン含有ホトレジスト材料からなる薄膜のレジスト上層膜を形成する。その後、レジスト上層膜に配線パターンを転写し、上層レジストパターンを形成する。次に、得られた上層レジストパターンをマスクとして、酸素プラズマエッチングによりレジスト下層膜をパターニングする。これによって、全体の膜厚が厚く、しかもパターン転写精度の高いレジスト膜が得られる。
【0008】
前記シリコン含有2層レジストの構成材料については、例えば、特許文献1に開示されている。この特許文献1では、下層膜は、第1レジスト層と呼称され、上層レジスト膜は、第2レジスト層と呼称されている。
【0009】
前記第1レジスト層の構成材料には、一般的なものとして、ノボラック樹脂、フェノール樹脂、クレゾール樹脂等の縮合高分子化合物、側鎖にフェニル基等の芳香環、あるいはナフチル基、アントリル基等の縮合芳香環を有するビニルポリマーが用いられるとしており、さらに各種公知のホトレジストも好適に用いることができるとしている。
【0010】
また、前記第2レジスト層に用いられるシリコン含有感光性組成物には、公知のものが使用可能であると述べられている。
【0011】
ところで、前記シリコン含有2層レジストプロセスは、そのレジストパターンをマスクとして、その下部の導体層あるいは誘電体層のエッチング処理が終了した後に、何らかの手段により除去しなければならない。特許文献1では、この特許に特有な湿式剥離処理によりシリコン含有上層レジスト膜を除去し、残った下層膜をO2プラズマアッシングにより除去している。
【0012】
周知のように、半導体配線構造においては、配線層を覆って他の配線層との間を電気的に隔離している誘電体層は、配線層の電気的特性に影響を与えないために、できるだけ低誘電率であることが必要である。その誘電体の誘電率の低さの程度は、具体的には、誘電率kが3.0以下のものが主流となりつつある。ところが、このような低誘電率の材料は、O2プラズマアッシングに対する耐性が低く、O2プラズマに曝されることによって、容易に表面が劣化したり、誘電率が増加したりする。
【0013】
このような低誘電体層を用いた半導体基板に前記従来のシリコン含有2層レジストからなるレジストパターンを形成して、配線層を形成した場合、基板上の下層膜を除去するために用いたO2プラズマアッシングによって誘電体層が浸食されたり、その誘電率が増加してしまうという劣化が生じやすく、その結果、配線層の電気的特性に悪影響が生じるという問題点がでてくる。
【0014】
また、半導体配線構造体の製造においては、前述のように、半導体上に配線層をエッチングにより形成したり、配線層埋め込み用の配線溝を形成するために、ホトレジストや下層膜のリソグラフィーによるパターニングが行われる。このリソグラフィー工程の制御因子には、露光光を発生するステッパーにおける電流値、電圧値の制御や、レンズの焦点位置の調整、ホトマスクの精度や、その取り付け位置精度、さらにはホトレジスト組成物の塗布特性や硬化特性など多くの因子が存在し、これらの制御因子が何らかの原因により変動して、パターニングが不良となり、リソグラフィー工程をやり直さなければならない場合が発生する。そのような場合には、半導体基板を廃棄し、新たな半導体基板を使用することは、資源の無駄であり、環境への悪影響もある。したがって、かかる製造工程では、不十分なリソグラフィーが行われたホトレジスト層および下層膜を除去して半導体基板を回収する必要がある。このような半導体基板の再生、回収工程における下層膜の除去処理はリワーク処理と呼称されており、半導体配線構造体の製造における経済性を考える場合には、重要な処理工程である。このようなリワーク処理という観点から前記従来の下層膜を検討すると、従来の下層膜は、その除去にO2プラズマアッシングを用いなければならず、リワーク処理後の半導体基板の特性が劣化しやすいという問題点があり、適当ではない。
【0015】
ところで、ホトレジスト層が実質的に2層構成となる技術に、前記シリコン含有2層レジストを用いる技術とは別に、露光光の反射防止を目的とした下層膜をレジスト層の下に設ける技術が知られている。この下層膜は、露光光の吸収特性が高い樹脂組成物から構成されており、上層レジストのパターニング光を吸収して基板面に到達するのを防止することにより、露光光の反射光が生じないようにする役割を果たす。この下層膜を形成する材料を前記シリコン含有2層レジストの下層膜を形成するために転用することも可能であると考えられる。もし、この反射防止膜がO2プラズマアッシングを用いずに除去できるのであれば、前述のシリコン含有2層レジストを用いた配線形成方法における問題点を解決することができることになる。
【0016】
前記反射防止膜の材料としては、従来、様々なものが提案されている。例えば、イミノスルホネート基を有する重合体と溶剤を含有する樹脂組成物が提案されている(特許文献2)。
【0017】
また、スルホン酸エステルを含む特定の置換基を有するヒドロキシスチレン単位を有するポリマーを含有してなる光吸収性ポリマーが開発され(特許文献3)、この光吸収性ポリマーと溶剤とを含有してなる反射防止膜形成材料が提案されている(特許文献4)。
【0018】
前記特許文献2に開示の反射防止膜材料は、樹脂成分として、イミノスルホネート基を有する重合体が用いられており、この樹脂成分は、ホトレジスト用の剥離液に不溶である。したがって、この特許文献2に開示の技術では、上層のホトレジストパターンを剥離液にて除去した後、残った下層膜をO2プラズマアッシングを施して除去している。
【0019】
また、前記特許文献3および4に開示の樹脂成分もまた、ホトレジスト用剥離液に対して不溶であり、やはり、ホトレジストパターンを剥離液にて除去した後に、残った下層膜をO2プラズマアッシングにより除去している。
【0020】
したがって、従来の反射防止膜をシリコン含有2層レジストの下層膜に転用しても、下層膜の除去に伴う問題点の解決を図ることはできない。
【0021】
【特許文献1】
特開2002−033257号公報
【特許文献2】
特開平10−319601号公報
【特許文献3】
特表2000−512336号公報
【特許文献4】
特表2000−512402号公報
【0022】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、前記従来のシリコン含有2層レジストの下層膜材料における問題点に鑑みてなされたもので、ホトレジスト現像液に対する耐性に優れ、使用後の除去をホトレジスト剥離液にて行うことができ、基板のリワーク処理も容易とするシリコン含有2層レジストプロセス用下層膜材料を提供することを、課題とするものである。本発明は、さらに、前記下層膜材料を用いた配線形成方法を提供することも課題とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記従来の問題点を解決するために、鋭意、実験検討を重ねたところ、所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂を樹脂成分として含有させて下層膜材料を構成すれば、良好な作用および効果が得られることを知るに至った。
【0024】
すなわち、前述のような下層膜材料を用いて形成した下層膜は露光後のホトレジスト層を現像するための2.38wt%のTMAH現像液に対する耐性が高く、さらに所定のエネルギーを印加することにより形成された下層膜の樹脂成分の末端基の一部はスルホン基化され、水溶性アミンや第4級アンモニウム水酸化物に相溶性を持つことになる。これら水溶性アミンや第4級アンモニウム水酸化物を含有する溶液は、上層ホトレジストの剥離液に用いることができるので、この下層膜は、シリコン含有上層ホトレジストの剥離処理によって、同時に剥離することができる。
【0025】
このように、本発明者らは、「所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂を樹脂成分として含有させた下層膜材料」から形成した下層膜は、シリコン含有ホトレジストの現像工程に通常用いられる2.38wt%TMAH現像液に耐性が高いので、上層レジスト膜の現像時に劣化することもなく、さらに、ホトレジスト剥離液にて容易に除去できるので、工程を簡略化できるばかりでなく、除去処理によって基板の誘電体層を劣化することもないことを、知見するに至った。
【0026】
すなわち、本発明に係るシリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料は、基板上に配線層を高い精度で形成するためのシリコン含有2層レジストを構成する下層膜の形成材料であって、所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分と溶媒とを含有していることを特徴とする。
【0027】
また、本発明に係る配線形成方法は、基板上に、前記シリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料を用いて、レジスト下層膜を形成する下層膜形成工程と、前記下層膜上にシリコン含有ホトレジスト材料を用いてレジスト上層膜を形成し、このレジスト上層膜に露光および現像処理を施して、所定のレジストパターンを形成する上層レジストパターン形成工程と、前記上層レジストパターンに覆われていない前記下層膜の露出部分をドライエッチングにより除去する下層レジストパターン形成工程と、前記上層レジストパターンと下層レジストパターンとをマスクとして、前記基板をエッチングして所定の配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、前記配線パターン形成後の基板上に残留する前記下層レジストパターンおよび上層レジストパターンをレジスト剥離液により同時に除去するレジストパターン除去工程と、を含むことを特徴とする。
【0028】
【発明の実施の形態】
本発明のシリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料は、前述のように、所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分と、溶媒とを含有していることを特徴とするものである。
【0029】
かかる構成において、前記樹脂成分は、少なくとも下記一般式(1)
【化3】
Figure 0003914492
(式中、nは1以上の整数を表し、Xは炭素原子数1〜10の直鎖もしくは分岐状のアルキル鎖、芳香性もしくは脂環性の環状アルキル鎖、アルキルエステル鎖であり、Yは所定のエネルギーの印加を受けてスルホン酸残基を生じる置換基である。)
で表される繰り返し単位を有することを特徴とする。
【0030】
前記スルホン酸残基を生じさせるために印加される所定のエネルギーとしては、例えば、80℃以上の加熱処理等でスルホン酸残基を生じさせることができる。このような所定のエネルギーの印加は剥離処理における加熱とアルカリの協奏作用によりさらに促進される。
【0031】
前記一般式(1)の置換基Yとしては、−SO31もしくは−SO3 -2 +(式中、R1およびR2は1価の有機基)が好ましい。
【0032】
前記有機基R1としては、炭素原子数1〜10のアルキル基、あるいはヒドロキシアルキル基のなかから選ばれる1種が好ましい。
【0033】
また、前記有機基R2としては、アルカノールアミン、およびアルキルアミンの中から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
【0034】
さらに、前記所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分として、前述のいずれかの樹脂成分と、アクリル酸またはメタアクリル酸あるいはそれらの誘導体との共重合体あるいは混合樹脂を用いてもよい。
【0035】
樹脂成分として、前記共重合体あるいは混合樹脂を用いる場合、その重合比あるいは混合比は、2.38wt%TMAH現像液に対する耐性があり、レジスト剥離液にて除去できるという効果を維持できる範囲にあれば、特に限定されない。
【0036】
さらにまた、前記所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分として、前述のいずれかに記載の樹脂成分とアクリル酸またはメタアクリル酸あるいはそれらの誘導体との共重合体あるいは混合樹脂に対して、下記一般式(2)
【化4】
Figure 0003914492
(式中、nは1以上の整数を表し、R3は水素原子、フッ素原子、水酸基、カルボキシル基、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシアルキル基の中から選ばれる少なくとも1種であり、Zは炭素原子数1〜10の直鎖もしくは分岐状のアルキル鎖、芳香性もしくは脂環性の環状アルキル鎖、アルキルエステル鎖である。)
で表される繰り返し単位を共重合させた共重合体もしくは前記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する樹脂化合物を混合させた混合樹脂からなる樹脂成分を用いてもよい。
【0037】
前記一般式(2)の誘導体を用いて共重合体を調製し、その共重合体を樹脂成分として下層膜材料を構成すれば、樹脂成分のユニットにアントラセンが含まれることになり、このアントラセンは、特にKrFエキシマレーザを用いたリソグラフィーにおいて吸収特性が高く、好ましい。
【0038】
本発明の下層膜形成材料に用いる溶媒としては、従来の下層膜形成材料に用いられるものであれば、特に制限することなく用いることができる。
【0039】
具体的には、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルイソアミルケトン、2−ヘプタノン、1,1,1−トリメチルアセトン等のケトン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類およびその誘導体;ジオキサンのような環状エーテル類;乳酸エチル、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、ピルビン酸メチル、ピルビン酸エチル、3−メトキシプロピオン酸メチル、3−エトキシプロピオン酸エチル等のエステル類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン、テトラメチレンスルホン等のスルホン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアミド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のラクタム類;β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2−イミダゾリジノン等のイミダゾリジノン類;等を挙げることができる。これらは1種を用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0040】
また、本発明に係る下層膜形成材料には、架橋剤が含まれていてもよく、そのような架橋剤は、本発明に用いる樹脂成分を架橋させることができれば特に限定するものではないが、アミノ基および/またはイミノ基を有する含窒素化合物であって、この含窒素化合物中に存在する全てのアミノ基および/またはイミノ基において、少なくとも2つの水素原子がヒドロキシアルキル基および/またはアルコキシアルキル基で置換された含窒素化合物が好ましい。
【0041】
前記置換基の数は、含窒素化合物中、2以上、実質的には6以下とされる。
【0042】
具体的には、例えば、メラミン系化合物、尿素系化合物、グアナミン系化合物、アセトグアナミン系化合物、ベンゾグアナミン系化合物、グリコールウリル系化合物、スクジニルアミド系化合物、エチレン尿素系化合物等において、アミノ基および/またはイミノ基の2つ以上の水素原子が、メチロール基またはアルコキシメチル基あるいはその両方で置換された化合物等を挙げることができる。
【0043】
これらの含窒素化合物は、例えば、上記メラミン系化合物、尿素系化合物、グアナミン系化合物、アセトグアナミン系化合物、ベンゾグアナミン系化合物、グリコールウリル系化合物、スクシニルアミド系化合物、エチレン尿素系化合物等を、沸騰水中においてホルマリンと反応させてメチロール化することにより、あるいはこれにさらに低級アルコール、具体的にはメタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロパノール、n−ブタノール、イソブタノール等と反応させてアルコキシル化することにより、得ることができる。
【0044】
また、前記架橋剤として、前記ヒドロキシアルキル基および/またはアルコキシアルキル基と、モノヒドロキシモノカルボン酸との縮合反応物を用いれば、レジストパターン下部の形状改善(フッティングの防止)効果が得られるので、好ましい。
【0045】
前記モノヒドロキシモノカルボン酸としては、水酸基とカルボキシル基が、同一の炭素原子、または隣接する二つの炭素原子のそれぞれに結合しているものが、フッティング防止の点から好ましい。
【0046】
また、モノヒドロキシモノカルボン酸との縮合反応物を用いる場合は、縮合前の架橋剤1モルに対して、0.01〜6モル、好ましくは0.1〜5モルの割合で、モノヒドロキシカルボン酸を縮合反応して得られる反応物を用いることが、フッティング防止効果を得る点から好ましい。この縮合反応は慣用の方法によって行うことができる。
【0047】
なお、本発明において、前記架橋剤は、1種で用いてもよいし、2種以上を混合して用いてもよい。
【0048】
さらに、本発明に係る下層膜形成材料には、酸性化合物、界面活性剤を、必要に応じて、添加可能である。
【0049】
前記酸性化合物の添加効果は、フッティングの防止特性が向上する点にある。このような酸性化合物としては、硫黄含有酸残基を持つ無機酸、有機酸またはそれらのエステル等や、活性光線により酸を発生する化合物(酸発生剤、例えばオニウム塩)等を挙げることができる。この酸性化合物の配合量は、全固形分100質量部に対して0.01〜30質量部、好ましくは0.1〜20質量部である。下限値未満では添加効果が得られず、上限値を超えるとレジストパターンの下部にくい込みを生じるおそれがでてくる。
【0050】
前記界面活性剤の添加効果は、下層膜材料の塗布性の向上である。このような界面活性剤としては、例えば、サーフロンSC−103、SR−100(以上、旭硝子株式会社製)、EF−351(東北肥料株式会社製)、フロラードFc−431、フロラードFc−135、フロラードFc−98、フロラードFc−430、フロラードFc−176(以上、住友3M株式会社製)、メガファックR−08(大日本インキ株式会社製)等のフッ素系界面活性剤、を挙げることができる。
【0051】
この界面活性剤の添加量は、好ましくは、下層膜材料中の全固形分の200ppm未満の範囲で設定する。
【0052】
次に、本発明に係る配線形成方法を、図1を参照しつつ再度説明する。本発明の配線形成方法では、まず、
シリコンウェハなどの基板1a上に少なくとも誘電体層1bが積層されてなる半導体基板1上に、前記本発明のシリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料を用いて、レジスト下層膜2を形成する(下層膜形成工程(a))。
次に、前記下層膜2上にシリコン含有ホトレジスト材料からなるレジスト上層膜3を形成し、このレジスト上層膜3に露光および現像処理を施して、所定のホトレジストパターン4を形成する(上層レジストパターン形成工程(b))。
前記上層レジストパターン4に覆われていない前記下層膜2の露出部分をドライエッチングにより除去して、下層レジストパターン5を形成する(下層レジストパターン形成工程(c))。
前記上層レジストパターン4と下層レジストパターン5とをマスクとして、前記基板1の誘電体層1bをエッチングして所定の配線パターン6を形成する(配線パターン形成工程(d))。
前記配線パターン6の形成後の基板1上に残留する前記下層レジストパターン5および上層レジストパターン4をホトレジスト剥離液により同時に除去する(レジストパターン除去工程(e))。
【0053】
本発明の配線形成方法は、これら工程(a)〜(e)を含むことを特徴とするものである。なお、前記配線パターン6には、例えば、導体材料が埋め込まれることによって、配線層が形成される。また、この方法の説明では、もっとも簡単な配線構造を想定したが、多層の配線層からなり、各上下の配線層がビア配線により電気的に接続されている構造の多層配線構造にももちろん適用できる。本願発明方法の構成は、必要最小限の工程を示したものである。さらに、この方法は、いわゆるダマシンプロセスを想定したものであるが、多層構造を得る場合には、必然的にデュアルダマシンプロセスが採用されることになる。このデュアルダマシンプロセスは、トレンチと呼称される配線溝とビアホールとを連続して形成することが特徴であり、形成順序は、トレンチを先に形成し、続いてビアホールを形成する場合と、逆にビアホールを先に形成し、続いてトレンチを形成する場合とがある。本発明は、そのどちらにも適用可能である。
【0054】
前記構成の配線形成方法において、前記レジストパターン除去工程(e)に用いられる前記ホトレジスト剥離液は、少なくとも水溶性アミン、および第4級アンモニウム水酸化物の中から選ばれる少なくとも1種を含有することが好ましい。なかでも好ましく用いられるのは、第4級アンモニウム水酸化物を含有するホトレジスト剥離液である。
【0055】
前記水溶性アミンとしては、アルカノールアミン、およびアルキルアミンから選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
【0056】
このようなアミン系剥離液を含有する系の剥離剤には、さらに非アミン系水溶性有機溶剤、水、防食剤、界面活性剤等が配合されてもよい。
【0057】
前記非アミン系水溶性有機溶剤としては、例えば、ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;ジメチルスルホン、ジエチルスルホン、ビス(2−ヒドロキシエチル)スルホン、テトラメチレンスルホン等のスルホン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルアセトアミド、N,N−ジエチルアセトアミド等のアミド類;N−メチル−2−ピロリドン、N−エチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシメチル−2−ピロリドン、N−ヒドロキシエチル−2−ピロリドン等のラクタム類;β−プロピオラクトン、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン等のラクトン類;1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジエチル−2−イミダゾリジノン、1,3−ジイソプロピル−2−イミダゾリジノン等のイミダゾリジノン類;エチレングリコール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエーテル、エチレングリコールモノアセテート、エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、ジエチレングリコール、ジエチレングリコールモノアセテート、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、プロピレングリコール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、グリセリン、1,2−ブチレングリコール、1,3−ブチレングリコール、2,3−ブチレングリコール等の多価アルコール類およびその誘導体を挙げることができる。これらは1種を用いてもよく、2種以上を混合して用いてもよい。
【0058】
また、本発明方法において、前記下層膜の剥離処理に先立って、オゾン水および/または過酸化水素水に接触させる工程を設けても良い。オゾン水は純水中にオゾンガスをバブリング等の手段により溶解させたものを用いるのが好ましい。また、オゾン含有濃度は1ppm以上から飽和濃度の間で用いればよく、過酸化水素水は濃度0.1〜60質量%の水溶液で用いればよい。接触の方法としては、浸漬法、パドル法、シャワー法等が挙げられる。こうした前処理を行うことにより、レジスト下層膜およびレジスト上層膜の除去性能を向上させることができる。
【0059】
本発明方法において、レジスト上層膜を形成するためのシリコン含有ホトレジスト組成物は、前記特許文献1に記載のものを同様に用いることができる。
【0060】
本発明方法において、露光、現像処理は、通常のリソグラフィーで常用のプロセスを用いることができる。
【0061】
【実施例】
以下、本発明の実施例を説明する。以下の実施例は、本発明を好適に説明する例示にすぎず、本発明をなんら限定するものではない。
【0062】
(実施例1〜4)
下層膜形成材料として、次の(A)、(B)、(C)、および(D)の樹脂組成物を調製した。
【0063】
(A) p−スチレンスルホン酸エチルからなる樹脂成分を、γ−ブチロラクトン/乳酸エチル(2:8)からなる溶媒に溶解し、固形分濃度を6wt%に調整した樹脂組成物。
【0064】
(B) p−スチレンスルホン酸エチル:ヒドロキシエチルアクリレート(=5:5)からなる樹脂成分と、該樹脂成分量の20wt%相当量のサイメル1172(三井サイアナミッド社製テトラメチロールグリコールウリル)とを、乳酸エチルからなる溶媒に溶解し、固形分濃度を6wt%に調整した樹脂組成物。
【0065】
(C) p−スチレンスルホン酸エチル:9−ヒドロキシアントラセニルアクリレート(=5:5)からなる樹脂成分を、γ−ブチロラクトン/乳酸エチル(2:8)からなる溶媒に溶解し、固形分濃度を6wt%に調整した樹脂組成物。
【0066】
(D) p−スチレンスルホン酸エチル:ヒドロキシエチルアクリレート:9−ヒドロキシアントラセニルアクリレート(=4:3:3)からなる樹脂成分と、該樹脂の20wt%相当量のサイメル1172(三井サイアナミッド株式会社製テトラメチロールグリコールウリル)と、前記2種の固形分量の1000ppm相当量のメガファックR08(大日本インキ株式会社製フッ素系界面活性剤)とを、乳酸エチルからなる溶媒に溶解し、固形分濃度を6wt%に調整した樹脂組成物。
【0067】
これら(A)(B)(C)(D)の樹脂組成物を、それぞれ、半導体基板上に塗布し、200℃にて90秒間加熱処理し、膜厚3000Åの下層膜を形成した。
【0068】
これらの下層膜上にシリコン含有レジスト組成物を塗布し、100℃にて90秒間加熱処理して、膜厚1500Åのレジスト上層膜を形成した。このレジスト上層膜を露光、現像処理を施して、上層レジストパターンを形成した。
【0069】
前述のようにして得た上層レジストパターンに覆われていない下層膜の露出部分をフルオロカーボン系エッチングガスを用いたドライエッチングにより除去して下層レジストパターンを得た。前記上層レジストパターンと下層レジストパターンとをマスクとして、その下層の基板誘電体層をエッチングして、トレンチもしくはビアホール等の配線構造を形成した。
【0070】
前述のように配線構造を形成した後、基板を、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合溶媒(混合比=7:3)からなる剥離液に100℃にて20分間浸漬し、上層レジストパターンと下層レジストパターンとを除去した。
【0071】
下層膜の剥離処理後の各基板表面を走査型顕微鏡にて観察して、それぞれの基板の表面状態を評価した。その結果、(A)(B)(C)(D)のいずれの下層膜材料を用いた場合でも、下層膜および上層レジスト膜の残留物は見られず、除去が十分に行われていることが確認された。
【0072】
(実施例5)
前記(A)(B)(C)(D)の樹脂組成物を、それぞれ、半導体基板上に塗布し、200℃にて90秒間加熱処理し、膜厚3000Åの下層膜を形成した。
【0073】
これらの下層膜上にシリコン含有レジスト組成物を塗布し、100℃にて90秒間加熱処理して、膜厚150Åのレジスト上層膜を形成した。このレジスト上層膜を露光、現像処理を施して、上層レジストパターンを形成した。
【0074】
前述のようにして得た上層レジストパターンに覆われていない下層膜の露出部分をフルオロカーボン系エッチングガスを用いたドライエッチングにより除去して下層レジストパターンを得た。
【0075】
この段階の基板を、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合溶媒(混合比=7:3)からなる剥離液に100℃にて20分間浸漬し、上層レジストパターンと下層レジストパターンとを除去した。
【0076】
下層膜の剥離処理後の各基板表面を走査型顕微鏡にて観察して、それぞれの基板の表面状態を評価した。その結果、(A)(B)(C)(D)のいずれの下層膜材料を用いた場合でも、下層膜および上層レジスト膜の残留物は見られず、基板のリワーク処理を確実に行い得ることが確認できた。
【0077】
(比較例1)
ヘキサメトキシメチル化メラミンをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解してなる組成物から下層膜を形成した以外は、前記実施例1〜4と同様にして、半導体基板に配線構造を形成した。
【0078】
前述のように配線構造を形成した後、基板を、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合溶媒(混合比=7:3)からなる剥離液に100℃にて20分間浸漬したが、上層レジストパターンと下層レジストパターンの除去はできなかった。
【0079】
(比較例2)
ヘキサメトキシメチル化メラミンをプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートに溶解してなる組成物から下層膜を形成した以外は、前記実施例5と同様にして、上層レジストパターンと下層レジストパターンとを形成した。
【0080】
この段階の基板を、ジメチルスルホキシドとモノエタノールアミンの混合溶媒(混合比=7:3)からなる剥離液に100℃にて20分間浸漬したが、上層レジストパターンと下層レジストパターンの除去はできなかった。
【0081】
(比較例3)
前記比較例1および2においてレジスト剥離液による除去処理を行う代わりにO2プラズマアッシングによる除去処理を行った。処理後の各基板の表面を観察したところ、シリコン含有レジスト組成物からなる上層レジストパターンが変質膜化して残留物となっていた。そこで、残留物を剥離する目的で、基板をアルカリ剥離液に浸漬したが、除去できなかった。
【0082】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料は、所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分と、溶媒とを含有していることを特徴とするものである。かかる構成において、前記樹脂成分は、少なくとも下記一般式(1)
【化5】
Figure 0003914492
(式中、nは1以上の整数を表し、Xは炭素原子数1〜10の直鎖もしくは分岐状のアルキル鎖、芳香性もしくは脂環性の環状アルキル鎖、アルキルエステル鎖であり、Yは所定のエネルギーの印加を受けてスルホン酸残基を生じる置換基である。)
で表される繰り返し単位を有するものが好ましい。
【0083】
係る構成によって、本発明は、以下の効果を得ることができる。
(1) 本発明の下層膜は、ホトレジスト剥離液により除去可能であるため、誘電率(k)が3.0以下の低誘電体材料のようなO2アッシングプラズマ耐性が低い材料を積層した半導体基板におけるリソグラフィプロセスに用いる下層膜材料として、好適である。
(2) さらには、リソグラフィーの不良により基板を再生する必要が生じた場合、基板にダメージを与えることの少ないウェット処理により下層膜を容易に除去できるので、基板再生のリワーク処理を確実かつ容易に行うことができる。その結果、O2プラズマアッシングを用いた場合に生じるような、シリコン含有レジストの変質による難溶化、下層膜の難溶化等により基板再生処理が困難になる事態を、回避することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のシリコン含有2層レジストプロセス用下層膜形成材料を用いた配線形成方法を説明するためのもので、(a)〜(e)はリソグラフィーを用いた配線構造形成の工程図である。
【符号の説明】
1 半導体基板
1a 基板
1b 誘電体層
2 レジスト下層膜
3 レジスト上層膜
4 上層レジストパターン
5 下層レジストパターン
6 配線パターン

Claims (8)

  1. 基板上に、シリコン含有2層レジスト下層膜形成材料を用いて、レジスト下層膜を形成する下層膜形成工程と、
    前記下層膜上にシリコン含有ホトレジスト材料を用いてレジスト上層膜を形成し、このレジスト上層膜に露光および現像処理を施して、所定のレジストパターンを形成する上層レジストパターン形成工程と、
    前記上層レジストパターンに覆われていない前記下層膜の露出部分をドライエッチングにより除去する下層パターン形成工程と、
    前記上層レジストパターンと下層パターンとをマスクとして、前記基板をエッチングして所定の配線パターンを形成する配線パターン形成工程と、
    前記配線パターン形成後の基板上に残留する前記下層パターンおよび上層レジストパターンをレジスト剥離液により同時に除去するレジストパターン除去工程と、を含む配線形成方法であって、
    前記シリコン含有2層レジスト下層膜形成材料は、所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分と、溶媒と、を含有し、
    前記樹脂成分が、少なくとも下記一般式(1)
    Figure 0003914492
    (式中、nは1以上の整数を表し、Xは炭素原子数1〜10の直鎖もしくは分岐状のアルキレン鎖、2価の芳香族基であり、Yは−SOもしくは−SO で示される基であり、前記Rが、炭素原子数1〜10のアルキル鎖、あるいはヒドロキシアルキル基からなる群から選ばれる1種の基である。)で表される繰り返し単位を有することを特徴とする配線形成方法。
  2. 前記スルホン酸残基を生じさせるために印加される所定のエネルギーが光または/および熱であることを特徴とする請求項1に記載の配線形成方法。
  3. 前記有機基Rが、アルカノールアミン、およびアルキルアミンの中から選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項1または2に記載の配線形成方法。
  4. 前記所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分が、
    下記一般式(1)
    Figure 0003914492
    (式中、nは1以上の整数を表し、Xは炭素原子数1〜10の直鎖もしくは分岐状のアルキレン鎖、2価の芳香族基であり、Yは−SOもしくは−SO で示される基であり、
    前記Rが、炭素原子数1〜10のアルキル鎖、あるいはヒドロキシアルキル基からなる群から選ばれる1種の基である。)で表される繰り返し単位と、
    アクリル酸またはメタアクリル酸あるいはそれらの誘導体と、の共重合体あるいは混合樹脂であることを特徴とする請求項1から3いずれか一項に記載の配線形成方法。
  5. 前記所定のエネルギーが印加されることにより末端基が脱離してスルホン酸残基を生じる置換基を少なくとも有する樹脂成分が、
    下記一般式(2)
    Figure 0003914492
    (式中、nは1以上の整数を表し、Rは水素原子、フッ素原子、水酸基、カルボキシル基、炭素原子数1〜5のヒドロキシアルキル基、炭素原子数1〜5のアルコキシアルキル基の中から選ばれる少なくとも1種であり、Zは炭素原子数1〜10の直鎖もしくは分岐状のアルキレン鎖、カルボニルオキシ基である。)で表される繰り返し単位をさらに含む共重合体、もしくは前記一般式(2)で表される繰り返し単位を有する樹脂化合物を混合させた混合樹脂からなる樹脂成分であることを特徴とする請求項1から4いずれか一項に記載の配線形成方法。
  6. 前記シリコン含有2層レジスト下層膜形成材料は、架橋剤を更に含有していることを特徴とする請求項1から5のいずれか一項に記載の配線形成方法。
  7. 前記下層レジストパターン形成工程に用いられる前記レジスト剥離液が少なくとも水溶性アミン、および第4級アンモニウム水酸化物の中から選ばれる少なくとも1種を含有することを特徴とする請求項1から6のいずれか一項に記載の配線形成方法。
  8. 前記水溶性アミンが、アルカノールアミン、およびアルキルアミンから選ばれる少なくとも1種であることを特徴とする請求項7に記載の配線形成方法。
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