JP4597844B2 - フォトレジスト膜のリワーク方法 - Google Patents
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Description
例えば、ハレーションや定在波などの影響でレジストパターンが劣化するのを防ぐために、基板とフォトレジスト膜の間に、反射防止膜(Anti−Reflecting Coating)を設ける方法が知られている。
ここで、ケイ素含有膜としては、例えばスピオングラス(SOG)膜を挙げることができ、多くのSOG膜が提案されている。
ところが、このような従来のフォトレジスト膜のリワーク方法は、煩雑で、しかもコストがかさむという問題があった。
また、リワーク後のフォトレジスト膜にレジストパターンを形成しても、良好なレジストパターンを得ることのできない場合もあった。
前述のように、従来、レジストパターンにずれなどが生じた場合、フォトレジスト膜をリワークするのに、フォトレジスト膜とその下の反射防止膜等を全て除去し、再び、反射防止膜等を形成し、さらにその上にフォトレジスト膜を形成していた。これに習い、反射防止用ケイ素樹脂膜、その上にフォトレジスト膜を順次形成した基板の場合にも、フォトレジスト膜をリワークするのに、ケイ素樹脂膜とフォトレジスト膜の両方を除去し、再び、ケイ素樹脂膜とフォトレジスト膜を形成し直すのが常識として行われていた。
また、リワーク後のフォトレジスト膜にレジストパターンを形成しても、良好なレジストパターンを得ることのできない場合もあった。
その結果、本発明者らは、溶剤で第1の反射防止用ケイ素樹脂膜を残したままフォトレジスト膜だけを除去し、該ケイ素樹脂膜の上に第2の反射防止用ケイ素樹脂膜を形成し、該第2のケイ素樹脂膜の上に、再びフォトレジスト膜を形成するようにすれば、従来と比べてより簡単かつ低コストでフォトレジスト膜をリワークすることができ、しかも、リワークしたフォトレジスト膜により確実に良好なレジストパターンを形成することができることに想到し、本発明を完成させた。
図1は、本発明のフォトレジスト膜のリワーク方法の一例を示す説明図である。
先ず、フォトレジスト膜のリワークに用いる基板は、レジストパターンの形成に失敗したものなどである(図1(a)参照)。図1(a)の基板10は、有機膜11の上に、第1の反射防止用ケイ素樹脂膜12、その上にフォトレジスト膜13を順次形成した基板であるが、レジストパターンの形成に失敗している。
レジストパターンの形成に失敗したものとは、例えば、パターン寸法が規格の範囲外であったり、パターンずれが生じたもののことである。
フォトレジスト膜を溶解除去するための剥離溶剤は、少なくとも、第1の反射防止用ケイ素樹脂膜上のフォトレジスト膜を、該第1のケイ素樹脂膜を残したまま除去することのできるものであれば良い。そのような溶剤としては、例えば、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、5−メチル−2−ヘキサノン、エチル2−n−アミルケトン等のケトン類、3−メトキシブタノール、3−エチル3−メトキシブタノール、1−メトキシ−2−プロパノール、1−エトキシ−2−プロパノール等のアルコール類、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールエチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等のエーテル類、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、乳酸エチル、ピルビン酸エチル、酢酸ブチル、3−メトキシプロピオン酸エチル、3−エトキシプロピオン酸エチル、酢酸tert−ブチル、プロピオン酸tert―ブチル、プロピレングリコールモノtert−ブチルエーテルアセテート等のエステル類、γ―ブチロラクトン等のラクトン類が挙げられ、これらの1種を単独で又は2種以上を混合して使用することができる。
尚、溶剤は、取り扱い易さの観点から、引火点が40度以上のものであるのが好ましい。また、単独では引火点が40度以下であっても、2種以上を混合した時に引火点が40度以上であれば、取り扱いが容易になるため好ましく使用できる。
フォトレジスト膜13の除去後、第1のケイ素樹脂膜12の上に、数オングストローム程度のフォトレジスト膜の残渣が見られる場合がある。また、溶剤で、第1のケイ素樹脂膜12の表面がダメージを受ける場合もある。このような場合でも、その上に第2の反射防止用ケイ素樹脂膜14を形成することで、ケイ素樹脂膜表面を綺麗な状態にすることができる。
尚、第1のケイ素樹脂膜と第2のケイ素樹脂膜は、同じ組成のものであっても良いし、異なる組成のものであっても良い。また、形成する第2のケイ素樹脂膜の厚さは、必ずしも第1のケイ素樹脂膜と同様にする必要はなく、第1のケイ素樹脂膜の表面を修復できる程度の厚さがあれば良い。
このように、溶剤で第1のケイ素樹脂膜12を残したままフォトレジスト膜13を除去し、再びフォトレジスト膜13を形成するようにすれば、第1のケイ素樹脂膜12は除去しなくてすむので、従来と比べてより簡単かつ低コストでフォトレジスト膜13をリワークすることができる。しかも、フォトレジスト膜13を除去後、第1のケイ素樹脂膜12の上に第2の反射防止用ケイ素樹脂膜14を形成することで、ケイ素樹脂膜表面を綺麗な状態にすることができる。そして、このような綺麗な状態のケイ素樹脂膜表面にフォトレジスト膜13を再び形成することで、フォトレジスト膜13に、より確実に良好なレジストパターンを形成することができる。
有機膜11は、基板10上にスピンコート法などで形成する。この有機膜は、基板10をエッチングするときのマスクとして作用するので、エッチング耐性が高いことが望ましく、上層の反射防止用ケイ素樹脂膜12とミキシングしないことが求められるので、スピンコート等で塗布した後に熱あるいは酸によって架橋することが望ましい。
(上記式中、Pは水素原子、ヒドロキシル基、エポキシ環(OCH2CH−)、炭素数1〜4のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルキルカルボニルオキシ基、又は炭素数1〜6のアルキルカルボニル基であり、Q1とQ2とQ3とQ4は各々独立して−CqH2q−pPp−(式中、Pは上記と同様であり、pは0〜3の整数であり、qは0〜10の整数である。)、uは0〜3の整数であり、S1とS2は各々独立して−O−、−CO−、−OCO−、−COO−又はOCOOを表す。v1、v2、v3は、各々独立して0又は1を表す。これらとともに、Tの例を以下に示す。TにおいてQ2とQ3と結合する位置は、特に限定されないが、立体的な要因による反応性や反応に用いる市販試薬の入手性等を考慮して適宜選択できる。)
特に波長200nm以下のリソグラフィ用には、上記光吸収基がべンゼン環を含むものであることが好ましい。
加水分解反応における水の量は、モノマー1モル当たり0.2〜10モルを添加することが好ましい。この時に、触媒を用いることもでき、酢酸、プロピオン酸、オレイン酸、ステアリン酸、リノール酸、サリチル酸、安息香酸、ギ酸、マロン酸、フタル酸、フマル酸、クエン酸、酒石酸、塩酸、硫酸、硝酸、スルホン酸、メチルスルホン酸、トシル酸、トリフルオロメタンスルホン酸などの酸、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド、コリンヒドロキシド、テトラブチルアンモニウムヒドロキシドなどの塩基、テトラアルコキシチタン、トリアルコキシモノ(アセチルアセトナート)チタン、テトラアルコキシジルコニウム、トリアルコキシ
モノ(アセチルアセトナート)ジルコニウムなどの金属キレート化合物を挙げることができる。
有機溶媒としては、水溶性のものが好ましく、メタノール、エタノール、1−プロパノール、2−プロパノール、1−ブタノール、2−ブタノール、2−メチル−1−プロパノール、アセトン、テトラヒドロフラン、アセトニトリル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノプロピルエーテル及びこれらの混合物などが好ましい。
触媒は水に添加していても良いし、有機溶媒中に添加しておいても良い。反応温度は0〜100℃、好ましくは10〜80℃である。水の滴下時に10〜50℃に加熱し、その後40〜80℃に昇温させて熟成させる方法が好ましい。
Si−OH/Si−OR=20/80よりSi−ORの割合が少なければ、Si−OH同士の縮合やSi−OHとSi−OR間での縮合が容易に進行し、十分な強度があり、インターミキシングのほとんど発生しない塗布膜を得ることができる。
i.下記一般式(P1a−1)、(P1a−2)、(P1a−3)又は(P1b)のオニウム塩、
ii.下記一般式(P2)のジアゾメタン誘導体、
iii.下記一般式(P3)のグリオキシム誘導体、
iv.下記一般式(P4)のビススルホン誘導体、
v.下記一般式(P5)のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル、
vi.β−ケトスルホン酸誘導体、
vii.ジスルホン誘導体、
viii.ニトロベンジルスルホネート誘導体、
ix.スルホン酸エステル誘導体
等が挙げられる。
R105とR106のアラルキル基としてはベンジル基、フェネチル基等が挙げられる。
炭素数1〜4のアルキル基、炭素数1〜4のアルコキシ基、ニトロ基又はアセチル基で置換されていてもよいフェニル基としては、フェニル基、トリル基、p−tert−ブトキシフェニル基、p−アセチルフェニル基、p−ニトロフェニル基等が挙げられ、炭素数3〜5のヘテロ芳香族基としては、ピリジル基、フリル基等が挙げられる。
ジスルホン誘導体としては、ジフェニルジスルホン誘導体、ジシクロヘキシルジスルホン誘導体等のジスルホン誘導体を挙げることができる。
ビス(ベンゼンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(p−トルエンスルホニル)ジアゾメタン、ビス(シクロヘキシルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(sec−ブチルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(n−プロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(イソプロピルスルホニル)ジアゾメタン、ビス(tert−ブチルスルホニル)ジアゾメタン等のジアゾメタン誘導体、
ビス−O−(p−トルエンスルホニル)−α−ジエチルグリオキシム、ビス−O−(n−ブタンスルホニル)−α−ジエチルグリオキシム等のグリオキシム誘導体、
ビスナフチルスルホニルメタン等のビススルホン誘導体、
N−ヒドロキシスクシンイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドトリフルオロメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド2−プロパンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミド1−ペンタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシスクシンイミドp−トルエンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドメタンスルホン酸エステル、N−ヒドロキシナフタルイミドベンゼンスルホン酸エステル等のN−ヒドロキシイミド化合物のスルホン酸エステル誘導体が用いられる。
酸発生剤の添加量は、ケイ素樹脂100質量部に対して好ましくは0.1〜50質量部、より好ましくは0.3〜40質量部である。0.1質量部以上であれば酸発生量が十分であり、架橋反応がより十分になる。また、50重量部以下であれば上層のフォトレジスト膜へ酸が移動することによるミキシング現象が起こる可能性がより小さい。
中和剤の添加量は、ケイ素樹脂100部(質量部、以下同様)に対して好ましくは0〜50部、より好ましくは0〜40部である。
図2は、本発明のパターン形成方法の一例を示す説明図である。
図1(d)に示したように、本発明のリワーク方法により第2のケイ素樹脂膜14の上に再びフォトレジスト膜13を形成した後、先ず、図2(a)に示すように、パターン回路領域の露光、ポストエクスポジュアーベーク(PEB)、現像液での現像によってフォトレジスト膜13にレジストパターンを形成する。
フォトレジスト膜13をマスクとして第1及び第2のケイ素樹脂膜12,14をエッチングするには、フロン系ガス、窒素ガス、炭酸ガスなどを使ってエッチングを行う。第1及び第2のケイ素樹脂膜12,14は、これらのガスに対するエッチング速度が速く、上層のフォトレジスト膜13の膜減りが小さいものが好ましい。
尚、ドライエッチング条件としては、上記酸素を含有するプラズマによる方法の他、水素−窒素を含有するガスプラズマによる方法等が使用できる。
例えば、被加工層10aが、酸化ケイ素、金属ケイ素等であれば、フッ素系ドライエッチング条件を用いるのが良い。フッ素系ドライエッチング条件を用いれば、基板のエッチングと同時に、有機膜11上に残っているケイ素樹脂膜12も除去される。しかしながら、これに制限されず、単層レジスト法で使用されるエッチング条件のいずれをも用いることができ、例えば、塩素系ドライエッチングで行っても良い。
尚、以上の工程により基板10にパターンを形成した後、基板10の上に残っている有機膜11は、例えば、酸素プラズマ、あるいは水素−窒素によるエッチング等により除去することができる。
この基板30は、第1の反射防止用ケイ素樹脂膜32、第2の反射防止用ケイ素樹脂膜34、その上にフォトレジスト膜33を順次形成したものであり、基板30と第1の反射防止用ケイ素樹脂膜32の間に有機膜を形成していない。尚、第2の反射防止用ケイ素樹脂膜34は、本発明のフォトレジスト膜のリワーク方法によりフォトレジスト膜をリワークした際に形成したものである。
本発明のフォトレジスト膜のリワーク方法により第2のケイ素樹脂膜34の上に再びフォトレジスト膜33を形成した後、先ず、図3(a)に示すように、パターン回路領域の露光、ポストエクスポジュアーベーク(PEB)、現像液での現像によってフォトレジスト膜33にレジストパターンを形成する。
(実施例1)
[ケイ素樹脂膜材料の調製]
3000mlのガラス製のフラスコに、エタノール1400g、純水700g及び25質量%テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液50gを仕込み、攪拌した。この混合物に、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン139gとフェニルトリメトキシシラン32gの混合物を、液温40℃で滴下し、その後40℃、2時間攪拌した。反応終了後、酢酸を35g加えて反応を停止させ、減圧でエタノールを留去した。得られた液に、酢酸エチル2000ml加え水層を分別し、有機液層を超純水で2回洗浄、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(PGMEA)を600g加え、液温を40℃に加熱しながらの減圧下で、ポリマー1(Polymer1)を得た。
続いて、29Si−NMRで末端基の割合を測定し、Aを計算したところA=3.2%であり、13C−NMRでSi−OH/Si−ORを計算したところSi−OH/Si−OR=100/0になった。
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
酸発生剤:AG1(下記構造式参照)
以下の樹脂、光酸発生剤、塩基性添加物を、FC−430(住友スリーエム(株)製)0.1質量%含有する有機溶剤中に溶解させ、0.1μmの弗素樹脂製のフィルターでろ過することによって、ArFエキシマレーザー光露光用のフォトレジスト膜材料を調製した。
0.2質量部
塩基性添加物:トリエタノールアミン 0.02質量部
有機溶剤:PGMEA(プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート)
200質量部
有機膜材料として、4,4’−(9H−フルオレン−9−イリデン)ビスフェノールノボラック樹脂(分子量11000)含有材料(樹脂28質量部、溶剤100質量部)を調製した。
先ず、基板上に、上記調製した有機膜材料を回転塗布し、200℃、1分間、加熱成膜して、膜厚300nmの有機膜を形成した。
次に、有機膜上に、上記調製したケイ素樹脂膜材料を回転塗布して180℃で60秒間ベークして膜厚100nmの第1のケイ素樹脂膜を形成した。
更に、ケイ素樹脂膜の上に、上記調製したフォトレジスト膜材料を塗布し、130℃、60秒間ベークして膜厚200nmのフォトレジスト膜を形成した。
このようにして、有機膜の上に、第1の反射防止用ケイ素樹脂膜、その上にフォトレジスト膜を順次形成した基板を準備した。
得られた90nmL/Sのレジストパターンを観察したところ、パターン寸法が規格の寸法と異なるものが見つかった。
また、同時に、パターン寸法が規格内のものについては、ケイ素樹脂膜付近での裾引きやアンダーカット、インターミキシング現象の有無を観察したが、裾引き、アンダーカット、インターミキシング現象がなくレジストパターン形状は良好であることが確認できた。
次に、第1のケイ素樹脂膜の上に、有機溶剤の含有量が50000質量部であることを除いて上記調製したのと同じケイ素樹脂膜材料を2000rpmで回転塗布して180℃で60秒間ベークして膜厚5nmの第2の反射防止用ケイ素樹脂膜を形成した。
そして、再び、上記調製したフォトレジスト膜材料を塗布し、130℃、60秒間ベークして膜厚200nmのフォトレジスト膜を形成した。
第1のケイ素樹脂膜を除去する必要がないので、簡単かつ低コストでフォトレジスト膜をリワークすることができた。
得られたレジストパターンを観察したところ、今度は、パターン寸法が規格の寸法内であった。
そこで、第2のケイ素樹脂膜付近での裾引きやアンダーカット、インターミキシング現象の有無を観察した。その結果、リワーク前後でのパターン形状は、いずれも裾引きやアンダーカット、インターミキシング現象がなく良好であることが判った。
次に、このようにしてパターンが転写された有機膜をエッチングマスクにして、基板のエッチングを行い、基板にパターンを形成した。この時、基板の被加工層が、酸化ケイ素であったので、フッ素系ドライエッチング条件を使用した。このドライエッチング条件により、基板の被加工層と同時に有機膜上の反射防止用ケイ素樹脂膜がエッチング除去された。
その後、基板上に残っていた有機膜を、酸素ガスプラズマによるエッチングで除去した。
基板に形成されたパターンを観察したところ、良好なパターンが形成されていることが判った。
基板の上に、ケイ素樹脂ではない市販の反射防止膜材料であるARC29A(Brewer Science社製)を回転塗布して、200℃で、90秒間ベークして膜厚80nmの反射防止膜を形成した。
次に、この反射防止膜の上に、実施例1で用いたのと同じフォトレジスト膜材料を塗布し、130℃、60秒間ベークして膜厚200nmのフォトレジスト膜を形成した。
このようにして、反射防止膜、その上にフォトレジスト膜を順次形成した基板を準備した。
得られた90nmL/Sのレジストパターンを観察したところ、パターン寸法が規格の寸法と異なるものが見つかった。
そして、基板の上に、再び、反射防止膜、フォトレジスト膜を形成した。
この方法は、フォトレジスト膜をリワークするのに、反射防止膜まで除去するものであり、煩雑で、コストがかさんだ。
そして、反射防止膜の上に、再び、フォトレジスト膜を形成した。
次に、リワークしたフォトレジスト膜に前記と同様にしてレジストパターンを形成した。
得られたレジストパターンの形状を観察したところ、反射防止膜付近でのフッティングがひどいことが観察された。
このため、ARC29Aを用いて形成した反射防止膜の場合には、基板に良好なパターンを形成するためには、反射防止膜とフォトレジスト膜の両方を除去する必要があることが判った。
11…有機膜、 12、32…第1の反射防止用ケイ素樹脂膜、
13,33…フォトレジスト膜、 14、34…第2の反射防止用ケイ素樹脂膜。
Claims (6)
- 少なくとも、第1の反射防止用ケイ素樹脂膜、その上にフォトレジスト膜を順次形成した基板のフォトレジスト膜をリワークする方法であって、少なくとも、溶剤で前記第1のケイ素樹脂膜を残したまま前記フォトレジスト膜を除去し、該ケイ素樹脂膜の上に第2の反射防止用ケイ素樹脂膜を形成し、該第2のケイ素樹脂膜の上に、再びフォトレジスト膜を形成することを特徴とするフォトレジスト膜のリワーク方法。
- 前記第1及び第2のケイ素樹脂膜を、ケイ素樹脂の側鎖とケイ素樹脂の側鎖間、ケイ素樹脂の側鎖とケイ素樹脂のシラノール基間のいずれか1以上で架橋を形成しているものとすることを特徴とする請求項1に記載のフォトレジスト膜のリワーク方法。
- 前記第1及び第2のケイ素樹脂膜の架橋は、ケイ素樹脂の側鎖の架橋可能な水酸基、エポキシ基のいずれか1以上により形成されていることを特徴とする請求項2に記載のフォトレジスト膜のリワーク方法。
- 前記フォトレジスト膜をリワークする基板は、前記第1のケイ素樹脂膜の下に、有機膜を形成したものとすることを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のフォトレジスト膜のリワーク方法。
- 少なくとも、請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載のリワーク方法により第2のケイ素樹脂膜の上に再びフォトレジスト膜を形成した後、該フォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして前記第1及び第2のケイ素樹脂膜にパターンを形成し、該パターンが形成された第1及び第2のケイ素樹脂膜をマスクにして前記基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
- 少なくとも、請求項4に記載のリワーク方法により第2のケイ素樹脂膜の上に再びフォトレジスト膜を形成した後、該フォトレジスト膜にレジストパターンを形成し、該レジストパターンが形成されたフォトレジスト膜をマスクにして前記第1及び第2のケイ素樹脂膜にパターンを形成し、該パターンが形成された第1及び第2のケイ素樹脂膜をマスクにして前記有機膜にパターンを形成し、該パターンが形成された有機膜をマスクにして前記基板にパターンを形成することを特徴とするパターン形成方法。
Priority Applications (6)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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