JP3914427B2 - 回転検出器用ステータ構造 - Google Patents

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転検出器用ステータ構造に関し、特に、ステータ体の外周面に形成した少なくとも１個の位置決め用突起により、他の装置のハウジングに取付ける時の回転検出信号位置の位置決めを行い、取付位置調整作業を不要とするための新規な改良に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、用いられていたこの種の回転検出器用ステータ構造としては、一般に、図３で示される構成が採用されていた。
すなわち、図３において符号１で示されるものは、全体形状が輪状をなし内方へ向けて複数の突出する磁極２を有するステータ体であり、前記各磁極２に巻回されたステータ巻線３のリード線４は前記ステータ体１の外方へ直接又はコネクタ（図示せず）を介して導出されていた。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】
従来の回転検出器用ステータ構造は、以上のように構成されていたため、次のような課題が存在していた。
すなわち、従来のステータ体の外周面は突起等がなく、取付用の長孔が設けられ、この長孔に固定用のボルトを貫通させ、円周方向の固定と位置決めは、回転検出信号をオッシロ等でモニターしつつモータのハウジング等との位置調整をしてモータの組立てをしていた。
そのため、信号をモニターしつつの作業であるため、多大な時間を必要とし、調整後においても、固定時のボルトの締付けによっても調整位置がずれてしまうこともあり、製造ライン側では組立に多大のコストを必要としていた。
【０００４】
本発明は、以上のような課題を解決するためになされたもので、特に、ステータ体の外周面に形成した少なくとも１個の位置決め用突起により、他の装置のハウジングに取付ける時の回転検出信号位置の位置決めを行い、取付位置調整作業を不要とするようにした回転検出器用ステータ構造を提供することを目的とする。
【０００５】
【課題を解決するための手段】
本発明による回転検出器用ステータ構造は、全体形状が輪状をなし内方へ向けて突出する複数の磁極を有するステータ体と、前記各磁極に巻回されたステータ巻線とを有する回転検出器用ステータ構造において、前記ステータ体の外周面には少なくとも１個の位置決め用突起が形成され、前記ステータ巻線に接続されたリード線は、前記位置決め用突起に形成された穴又は溝を介して外部に導出されている構成であり、また、前記位置決め用突起と回転検出信号位置を一致させている構成である。
【０００６】
【発明の実施の形態】
以下、図面と共に本発明による回転検出器用ステータ構造の好適な実施の形態について説明する。尚、従来例と同一又は同等部分については同一符号を付して説明する。
図１は本発明の第１の実施の形態を示すものである。
すなわち、図１において符号１で示されるものは、全体形状が輪状をなし内方へ向けて複数の突出する磁極２を有するステータ体であり、前記各磁極２に巻回されたステータ巻線３のリード線４は前記ステータ体１の外方へ導出されるように構成されている。
【０００７】
前記ステータ体１の外周面１ａには、複数（少なくとも１個以上）の位置決め用突起１０が形成されており、この位置決め用突起１０はこのステータ体１の半径方向に沿って一体に突出して形成されている。
【０００８】
前記各位置決め用突起１０の中の１個には、溝（又は穴も可）１１が形成されており、この溝１１を介して前記リード線４が外部に導出されている。
このリード線４が導出された溝１１を有する位置決め用突起１０の位置は、図示しないロータを回転させた場合に出力される回転検出信号の例えば原点位置を示す回転検出信号位置と一致させてあり、このリード線４を有する位置決め用突起１０を図示しないハウジングのモータ磁極位置と一致させることにより、ステータ体１と前記ハウジングとの位置関係を機械的に簡単に決定することができる。
【０００９】
前述の図１の位置決め用突起１０は、その形状が角形をなしているが、図２で示されるように半円形状とすることもできる。
【００１０】
【発明の効果】
本発明による回転検出器用ステータ構造は、以上のように構成されているため、次のような効果を得ることができる。
すなわち、ステータ体の外周面に位置決め用突起を設けているため、この位置決め用突起の穴又は溝を介してリード線を外部に導出できると共に、この位置決め用突起の位置を回転検出信号位置と一致させておくことにより、従来のように、回転検出信号の内容をモニターする必要もなく、簡単かつ正確にハウジング等に対する位置決めを行うことができる。
従って、位置調整工程の削除によるコストダウン及び位置決め精度の向上によるモータ性能アップが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図１】 本発明による回転検出器用ステータ構造を示す平面図である。
【図２】 図１の他の形態を示す平面図である。
【図３】 従来構成を示す平面図である。
【符号の説明】
１ ステータ体
２ 磁極
３ ステータ巻線
４ リード線
１０ 位置決め用突起
１１ 溝（又は穴）

Claims (2)

1. 全体形状が輪状をなし内方へ向けて突出する複数の磁極(2)を有するステータ体(1)と、前記各磁極(2)に巻回されたステータ巻線(3)とを有する回転検出器用ステータ構造において、前記ステータ体(1)の外周面(1a)には少なくとも１個の位置決め用突起(10)が形成され、前記ステータ巻線 (3) に接続されたリード線 (4) は、前記位置決め用突起 (10) に形成された穴又は溝 (11) を介して外部に導出されていることを特徴とする回転検出器用ステータ構造。
2. 前記位置決め用突起(10)と回転検出信号位置を一致させていることを特徴とする請求項１記載の回転検出器用ステータ構造。

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