JP3912256B2 - Alcの改築構造 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の壁、屋根等を構成するALC(軽量気泡発泡コンクリート)の改築構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、建築物の壁、屋根等を構成するALC(軽量気泡発泡コンクリート)の改築工事においては、ALC自体の経年変化で、ALCに対して直接、改築材料(外装材)を結合することは不可能であった。つまり、ALCの改修には塗装による改修のみが可能で、塗装により防水性を確保していた。
【0003】
そこで、従来、ALCに改築材料(外装材)を取り付ける方法として、ALCに貫通穴をあけてこの貫通穴に支持金具を貫通させ、支持金具の後端部をALC下地に対して溶接等で固定し、支持金具の前端部をALCの改修面に沿って延設されるCチャンネルに対して溶接等で固定し、このCチャンネルに対して改築材料を固定する方法が知られている(例えば特許文献1参照)。
【0004】
【特許文献1】
特許第3292825号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記特許文献1に見られる従来例では、ALCに対して直接、Cチャンネルを固定するものではなく、ALCに貫通穴をあけ、ALC下地に対してCチャンネルを固定しているため、穴開け工事が大掛かりなものとなり、作業に多大な手間と時間がかかるという問題を有していた。
【0006】
本発明は、上記の従来例の問題点に鑑みて発明したものであって、その目的とするところは、ALCに対して直接Cチャンネルを固定可能とし、従来のような大掛かりな穴開け工事をなくすことができ、作業にかかる手間と時間を削減できるALCの改築構造を提供することにあり、他の目的とするところは、断熱性能の向上及び結露防止を図ることができ、さらに、Cチャンネルと縦胴縁との連結作業がきわめて簡単且つ確実にできるALCの改築構造を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために請求項1記載の発明にあっては、建築物の壁等を構成するALC1を改築材料10により改築する構造において、ALC1の改修面1aに沿って延設されると共にALC1内に埋設されている既設の鉄筋9の一部に固定される横胴縁を構成するCチャンネル2と、改築材料10が取り付けられる縦胴縁3と、縦胴縁3をCチャンネル2に取り付けるための胴縁取付具4とを具備し、上記胴縁取付具4は、縦胴縁3に嵌め込まれて固定されるコ字状弾性体5と、Cチャンネル2に係止される係止部6とで構成されており、上記係止部6は、互いに平行な上下移動自在な上下一対のガイド片35と、ガイド片35から突出してCチャンネル2の上下両端のリップ部7,8の背面に当接する上下一対の抜け防止片20とを備えることを特徴とする。
【0008】
このような請求項1の構造を採用することで、ALC1内に埋設されている既設の鉄筋9を利用してCチャンネル2を固定するだけで、ALC1に対して直接、Cチャンネル2が固定可能となる。そのうえ、鉄筋9の一部が露出するまでALC1の改修面1aの一部を掘り込むだけでよいため、従来のように、ALC1に貫通穴をあけてALC下地に対してCチャンネル2を支持金具を用いて固定する必要がなくなり、改修工事を容易に行なえるようになる。さらに、胴縁取付具4をCチャンネル2に及び縦胴縁3に対してそれぞれ簡単に取り付け可能となると共に、縦胴縁3は鉄製以外に木製のものが使用可能となるため、縦胴縁3の種別選択範囲が広がるうえに、縦胴縁3が熱橋とならず、外装材10Aの背面に縦胴縁3による通気性が確保されることとあいまって、断熱性能の向上及び結露防止を図ることができる。さらに、Cチャンネル2に係止部6を係止させる際に、上下一対のガイド片35をCチャンネル2の上下両端のリップ部7,8間に挿入する。このとき上下の抜け防止片20がリップ部7,8にそれぞれ係止して、抜け防止片20による抜け防止効果によって、胴縁取付具4をCチャンネル2から脱落しない構造とすることができる。
【0009】
また請求項2記載の発明は、請求項1において、胴縁取付具4のコ字状弾性体5は、縦胴縁3との間に隙間が確保されると共に、縦胴縁3に弾接する弾接部16と、縦胴縁3にビス等で固定される固定部15とを備えていることを特徴とするのが好ましく、この場合、胴縁取付具4のコ字状弾性体5を縦胴縁3に嵌め込む際に、コ字状弾性体5と縦胴縁3との間の隙間によってスムーズに挿入ができ、且つコ字状弾性体5の寸法変動或いは縦胴縁3の寸法変動が大きくても、挿入後はビスで堅固に固定されることとなり、取付剛性を十分に高めることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添付図面に示す実施形態に基づいて説明する。
【0011】
図1、図2は本発明の基本構成を示している。
【0012】
図1は改築材料10をALC1に直接固定した状態を説明する断面図、図2は胴縁取付具4の説明図である。なお改築材料10は特に限定されず、例えば金属サイディングなどの外装材10Aが広く含まれる。
【0013】
本基本構成では、建築物の壁体を構成するALC1(軽量気泡発泡コンクリート)を改修する方法及びその構造について説明するが、壁以外にALC1からなる屋根等にも同様に適用されるものである。
【0014】
ALC1からなる壁(以下、ALC壁1A)という。)を改築するにあたって、ALC壁1A内に埋設されている既設の鉄筋9の一部に固定される横胴縁を構成する鉄製のCチャンネル2(C形軽量形鋼)と、外装材10Aが取り付けられる縦胴縁3と、縦胴縁3をCチャンネル2に取り付けるための胴縁取付具4とが使用される。
【0015】
CチャンネルA2は、図1に示すように、垂直部2aの上フランジ2bの上端リップ部7と下フランジ2cの下端リップ部8とを屋外側Aに向けた状態で、ALC壁1Aの改修面1aに沿って延設され且つその垂直部2aが溶接ボルト21の頭部に固定され、溶接ボルト21の先端部はALC壁1Aの掘り込み部60内に露出させた鉄筋9部分に対して溶接等で固定されるようになっている。なお、鉄筋9とCチャンネル2との固定方法としては、溶接、ボルト・ナットによる締結等のいずれであってもよい。
【0016】
縦胴縁3は、本例では断面矩形状の木製縦胴縁からなり、CチャンネルA2と交差するように上下方向に延出した状態で、胴縁取付具4を用いてCチャンネルA2に取り付けられるようになっている。なお縦胴縁3として木製のものを例示するが、鉄製のCチャンネル等であってもよい。この縦胴縁3によって外装材10Aの背面に通気性が確保されるようになっている。
【0017】
本例の胴縁取付具4は、図2に示すように、縦胴縁3に嵌め込まれて固定されるコ字状弾性体5と、Cチャンネル2に係止される左右一対の係止部6とが一体に形成されている。この胴縁取付具4は、CチャンネルA2と縦胴縁3との交差する部分に適宜配置される。
【0018】
コ字状弾性体5は、縦胴縁3の3面を囲むコ字状に形成された金属材料からなり、縦胴縁3に対してビス等で固定される固定部15が設けられており、ビス(図示せず)をビス穴15aから縦胴縁3に打入することで、コ字状弾性体5が縦胴縁3に対して固定されるようになっている。さらにコ字状弾性体5と縦胴縁3との間には図2(b)に示すように、隙間Sが確保されるようになっており、さらにコ字状弾性体5の一部を内側に切り起すことによって縦胴縁3に弾接する弾接部16が形成されている。ここではコ字状弾性体5のビス穴15aの両側位置で内方に向かってハ字状に切り起こされた弾接部16aと、コ字状弾性体5の両側面において内方に向かって切り起こされた左右一対の弾接部16b,16bとを備えている。これにより、コ字状弾性体5を縦胴縁3に挿入する際は、弾接部16(16a,16b)が撓むことで簡単に挿入できるようになり、挿入後は、固定部15によって堅固に固定される構造となる。特に縦胴縁3が寸法変動が大きい木材などからなる場合において、隙間S及び弾接部16がその変動を吸収する働きをし、固定部15がコ字状弾性体5を縦胴縁3に確実に止めつける働きをする。
【0019】
また、コ字状弾性体5の両端部に設けられる一対の係止部6,6は、同じ構造をしている。係止部6の下部にはCチャンネル2の下端リップ部8に係止される突起11が突設されており、係止部6の上部には上下移動自在なバネ片13の先端から上端リップ部7の背面に向かって突出する弾性係止片12と、弾性係止片12と反対側に向かって突出するガイド部17とが一体に設けられており、ガイド部17が上端リップ部7に当たることでバネ片13が下方に撓んで弾性係止片12が上端リップ部7の背面7bに係止できる構造となっている。この弾性係止片12の効果によって胴縁取付具4は縦胴縁3から脱落しない構造となる。なお本例では、突起11を下端リップ部8に係止させ、弾性係止片12を上端リップ部7に係止させているが、逆に、突起11を上端リップ部7に係止させ、弾性係止片12を下端リップ部8に係止させる構造とすることも可能である。
【0020】
次にALC壁1Aの改修工事を行なうにあたっては、先ず、ALC1内に埋設されている既設の鉄筋9の一部が露出するまでALC1を掘り込み、図1に示す掘り込み部60を形成した後に、ALC壁1Aの改修面1aに沿って延設されるCチャンネル2を露出した鉄筋9部分に前述の溶接ボルト21を用いて固定する。次いで、縦胴縁3を胴縁取付具4を用いてCチャンネル2に固定する。ここで、胴縁取付具4の係止部6をCチャンネル2に係止する際には、係止部6の突起11をCチャンネル2の下端リップ部8に係止した状態で、弾性係止片12を上端リップ部7に向けて押し付ける。このときガイド部17が上端リップ部7に当たって弾性係止片12が下側に撓むことで、弾性係止片12は上端リップ部7の背面7aに移動可能となり、挿入後はバネ片13のバネ復帰力で上方にバネ付勢されることで弾性係止片12は上端リップ部7の背面に係止し、上下両側の係止部6がCチャンネル2に対して抜け止めされた状態(図1の状態)となる。
【0021】
一方、コ字状弾性体5を縦胴縁3に固定する際には、コ字状弾性体5を縦胴縁3に嵌め込んでビスで縦胴縁3に対して固定する。これにより、コ字状弾性体5が縦胴縁3に止めつけられた構造となる。なおコ字状弾性体5を縦胴縁3にビス固定する作業は、係止部6をCチャンネルA2に係止する作業の前或いは後のいずれでも可能である。
【0022】
その後に、図1に示す固定金具19を用いて縦胴縁3に対して外装材10Aを固定する。本例の固定金具19はプレート状の金具本体19aの前面にL形保持部19bと逆L形保持部19cとが突設され、金具本体19aを縦胴縁3に釘50で固定し、上側の外装材10Aの下端をL形保持部19bに上から嵌合し、下側の外装材10Aの上端部を逆L形保持部19cに下から嵌め込み、最後にコーキング剤30を充填することで、外装材10Aを縦胴縁3に簡単且つ確実に固定できるようになっている。
【0023】
しかして、ALC壁1A内に埋設されている既設の鉄筋9を利用してCチャンネル2を固定するので、ALC壁1Aに対して直接、Cチャンネル2を固定することができる。そのうえ、鉄筋9の一部が露出するまでALC壁1Aを掘り込むだけでよいため、従来のように、ALC壁1Aを貫通する貫通穴をあけてALC下地に対してCチャンネル2を支持金具を用いて固定する必要がなくなる。従って、従来と比較してALC壁1Aの穴開け作業にかかる手間と時間を大幅に削減でき、改修工事を容易に行なうことができる。
【0024】
また本例では、胴縁取付具4を用いてCチャンネル2と縦胴縁3との連結作業がきわめて簡単且つ確実にできる。つまり係止部6の突起11をCチャンネル2の下端リップ部8に係止した状態で、弾性係止片12を上端リップ部7に押し付けるだけで、弾性係止片12が上端リップ部7の背面に係止することとなり、胴縁取付具4の係止部6をCチャンネル2に対してワンタッチで且つ確実に係止させることができるので、係止作業がきわめて容易となる。
【0025】
さらに、胴縁取付具4のコ字状弾性体5を縦胴縁3に嵌め込む際に、コ字状弾性体5と縦胴縁3との間の隙間S(図2)の存在によってスムーズに挿入ができ、且つコ字状弾性体5の寸法変動或いは縦胴縁3の寸法変動が大きくても、挿入後はビスで堅固に固定されることとなり、取付剛性を十分に高めることができ、また地震などにより外装材10Aが揺動した場合でも、CチャンネルA2に対する縦胴縁3の動きが胴縁取付具4によって止められ、耐震性を向上させることができるものである。さらに縦胴縁3は鉄製以外に木製のものが使用可能となるため、縦胴縁3の種別選択範囲が広がるうえに、縦胴縁3が熱橋とならず、外装材10Aの背面に縦胴縁3による通気性が確保されることとあいまって、断熱性能の向上及び結露防止を図ることができる。
【0026】
さらに、コ字状弾性体5の両側に左右一対の係止部6,6をそれぞれ設けているので、縦胴縁3を挟んでその両側で係止部6をそれぞれCチャンネル2に係止固定できるようになり、Cチャンネル2に対する係止部6の係止箇所が増え、確実で且つバランスの良い係止状態が得られるという利点があり、また、Cチャンネル2の上下両端のリップ部7,8に対して胴縁取付具4を引掛け係止させる構造であるため、リップ部7,8にビス穴などを穿設する必要がなく、Cチャンネル2の穴明けも不要になるという利点もある。
【0027】
図3、図4は胴縁取付具4の他の基本構成であり、胴縁取付具4の係止部6が、Cチャンネル2の上端リップ部7の背面に係止され且つ縦胴縁3との間で上端リップ部7を挟持する挟持片14を備える場合を示している。挟持片14を他の構成は図1の基本構成と同様であり、対応する部分には同一符号を付しておく。本例では、Cチャンネル2に係止部6を係止させる際に、先ず挟持片14を上端リップ部7に挿入して、この挟持片14と縦胴縁3との間で上端リップ部7を前後から挟持した状態とし、この状態で、コ字状弾性体5の固定部15をビスで縦胴縁3に固定する。これにより、胴縁取付具4はCチャンネル2から脱落しない構造となる。また本例では、コ字状弾性体5と縦胴縁3との間に隙間Sを確保し、弾接部16を縦胴縁3に弾接させているため、コ字状弾性体5の縦胴縁3への挿入がスムーズにでき、コ字状弾性体5の寸法変動或いは縦胴縁3の寸法変動が大きくても、挿入後はビスで堅固に固定されることとなる。さらに本例ではコ字状弾性体5の下端縁に左右一対の爪部70,70を屈曲形成し、爪部70を縦胴縁3に食い込ませるようにしているため、コ字状弾性体5の取付剛性を更に高めることができるものである。なお、本例では係止部6の上部のみに挟持片14を設けているが、下部のみに挟持片14を設けて、下端リップ部8に係止させることも可能である。
【0028】
図5、図6は胴縁取付具4の更に他の基本構成であり、胴縁取付具4の係止部6が、Cチャンネル2の上下両端のリップ部7,8間に弾入され且つバネ力で各リップ部7,8の背面にそれぞれ係止される上下一対のL字状弾性腕18を備える場合を示している。他の構成は図1の基本構成と同様であり、対応する部分には同一符号を付しておく。本例では、Cチャンネル2に係止部6を係止させる際に、先ず下側のL字状弾性腕18を下端リップ部8に挿入係止し、その後、上側のL字状弾性腕18を上端リップ部7に押し込むことによって、L字状弾性腕18が弾性変形して上端リップ部7に係止することができる。従って、上下のL字状弾性腕18がCチャンネル2内に押し込まれた後は、L字状弾性腕18による抜け防止効果によって、胴縁取付具4はCチャンネル2から脱落しない構造となる。また本例では、コ字状弾性体5と縦胴縁3との間に隙間S1,S2を確保し、弾接部16を縦胴縁3に弾接させているため、コ字状弾性体5の縦胴縁3への挿入がスムーズにでき、コ字状弾性体5の寸法変動或いは縦胴縁3の寸法変動が大きくても、挿入後はビスで堅固に固定されることとなる。
【0029】
図7、図8は本発明の一実施形態であり、胴縁取付具4の係止部6が、互いに平行な上下移動自在な上下一対のガイド片35と、ガイド片35から突出してCチャンネル2の上下両端のリップ部7,8の背面に当接する上下一対の抜け防止片20を備える場合を示している。各ガイド片35の先端には互いに近接する方向に屈曲した案内部31が形成されている。他の構成は図1の基本構成と同様であり、対応する部分には同一符号を付しておく。本例では、Cチャンネル2に係止部6を係止させる際に、上下一対のガイド片35をCチャンネル2の上下両端のリップ部7,8間に挿入する。このとき先端の案内部31によって挿入がスムーズとなる。また挿入された後は、上下の抜け防止片20が上端リップ部7及び下端リップ部8にそれぞれ係止し、抜け防止片20による抜け防止効果によって、胴縁取付具4はCチャンネル2から脱落しない構造となる。また本例では、コ字状弾性体5と縦胴縁3との間に隙間Sを確保し、弾接部16を縦胴縁3に弾接させているため、コ字状弾性体5の縦胴縁3への挿入がスムーズにでき、コ字状弾性体5の寸法変動或いは縦胴縁3の寸法変動が大きくても、挿入後はビスで堅固に固定されることとなる。
【0030】
【発明の効果】
上述のように請求項1記載の発明にあっては、建築物の壁等を構成するALCを改築材料により改築する構造において、ALCの改修面に沿って延設されると共にALC内に埋設されている既設の鉄筋の一部に固定される横胴縁を構成するCチャンネルと、改築材料が取り付けられる縦胴縁と、縦胴縁をCチャンネルに取り付けるための胴縁取付具とを具備しているので、ALC内に埋設されている既設の鉄筋を利用してCチャンネルを固定するだけで、ALCに対して直接、Cチャンネルが固定可能となる。そのうえ、鉄筋の一部が露出するまでALCの改修面の一部を掘り込むだけでよいため、従来のように、ALCに貫通穴をあけてALC下地に対してCチャンネルを支持金具を用いて固定する必要がなくなる。従って、従来と比較してALCの穴開け作業にかかる手間と時間を大幅に削減でき、改修工事を容易に行なえるものである。また上記胴縁取付具は、縦胴縁に嵌め込まれて固定されるコ字状弾性体と、Cチャンネルに係止される係止部とで構成されているので、Cチャンネルのリップ部にビス穴などを穿設したりする必要がなく、胴縁取付具をCチャンネルに及び縦胴縁に対してそれぞれ簡単に取り付け可能となる。しかも、縦胴縁は鉄製以外に木製のものが使用可能となるため、縦胴縁の種別選択範囲が広がるうえに、縦胴縁が熱橋とならず、外装材の背面に縦胴縁による通気性が確保されることとあいまって、断熱性能の向上及び結露防止を図ることができる。さらに、上記胴縁取付具の係止部は、互いに平行な上下移動自在な上下一対のガイド片と、ガイド片から突出してCチャンネルの上下両端のリップ部の背面に当接する上下一対の抜け防止片とを備えるので、Cチャンネルに係止部を係止させる際に、上下一対のガイド片をCチャンネルの上下両端のリップ部間に挿入する。このとき上下の抜け防止片が上端リップ部及び下端リップ部にそれぞれ係止して、抜け防止片による抜け防止効果によって、胴縁取付具をCチャンネルから脱落しない構造とすることができる。
【0031】
また請求項2記載の発明は、請求項1記載の効果に加えて、胴縁取付具のコ字状弾性体は、縦胴縁との間に隙間が確保されると共に、縦胴縁に弾接する弾接部と、縦胴縁にビス等で固定される固定部とを備えているので、胴縁取付具のコ字状弾性体を縦胴縁に嵌め込む際に、コ字状弾性体と縦胴縁との間の隙間によってスムーズに挿入ができ、且つコ字状弾性体の寸法変動或いは縦胴縁の寸法変動が大きくても、挿入後はビスで堅固に固定されることとなり、取付剛性を十分に高めることができ、また地震などにより外装材が揺動した場合でも、Cチャンネルに対する縦胴縁の動きが胴縁取付具によって止められ、耐震性を向上させることができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の基本構成の断面図である。
【図2】 (a)は同上の胴縁取付具の正面図、(b)は平面図である。
【図3】 本発明の他の基本構成の断面図である。
【図4】 (a)は同上の胴縁取付具の正面図、(b)は平面図である。
【図5】 本発明の更に他の基本構成の断面図である。
【図6】 (a)は同上の胴縁取付具の正面図、(b)は平面図である。
【図7】 本発明の一実施形態の断面図である。
【図8】 (a)は同上の胴縁取付具の正面図、(b)は平面図である。
【符号の説明】
1 ALC
1A ALC壁
2 Cチャンネル
3 縦胴縁
4 胴縁取付具
5 コ字状弾性体
6 係止部
7 上端リップ部
8 下端リップ部
9 鉄筋
10 改築材料
20 抜け防止片
35 ガイド片
Claims (2)
- 建築物の壁等を構成するALCを改築材料により改築する構造において、ALCの改修面に沿って延設されると共にALC内に埋設されている既設の鉄筋の一部に固定される横胴縁を構成するCチャンネルと、改築材料が取り付けられる縦胴縁と、縦胴縁をCチャンネルに取り付けるための胴縁取付具とを具備し、上記胴縁取付具は、縦胴縁に嵌め込まれて固定されるコ字状弾性体と、Cチャンネルに係止される係止部とで構成されており、上記係止部は、互いに平行な上下移動自在な上下一対のガイド片と、ガイド片から突出してCチャンネルの上下両端のリップ部の背面に当接する上下一対の抜け防止片とを備えることを特徴とするALCの改築構造。
- 胴縁取付具のコ字状弾性体は、縦胴縁との間に隙間が確保されると共に、縦胴縁に弾接する弾接部と、縦胴縁にビス等で固定される固定部とを備えていることを特徴とする請求項1記載のALCの改築構造。
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