JP3912240B2 - アクチュエータ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コイルおよび磁石を含むアクチュエータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、アクチュエータは、第1部材に対して相対的に第2部材が運動するものであって、この運動により、この第2部材に固定されたサンプル等を移動させることができ、或いは、この第2部材に触れた人の指先等に対して触覚を与えることができる。このようなアクチュエータの駆動機構として種々のものが提案されている。
【0003】
その中でも、コイルおよび磁石を含むアクチュエータは、磁石の周囲の磁束中に存在するコイルに電流が流れることで該コイルの導線に電磁力が作用する現象を利用したものであって、磁石が固定された第1部材に対して相対的に、コイルが固定された第2部材が運動する。このようなアクチュエータは、特に、第2部材が一定平面上を2次元運動し得る点で注目される。
【0004】
このようなアクチュエータを用いた装置としては、特許文献1に記載の情報受感装置がある。この装置は、平面型の2次元アクチュエータをマウスに搭載し、パソコンの画面と連動して触覚情報を呈示する装置である。ここで示されているアクチュエータは、基部の上に磁石群を固定し、この上にコイル群を保持したコイルホルダを配置し、このコイルホルダの4辺を外側から弾性部材で支持する構成を有する。
【0005】
【特許文献1】
特開2000−330688号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記したようなアクチュエータをマウスなど小型の装置に組み込んで使う場合、マウスが大型化して操作性が悪化することを避けるためには、アクチュエータを小型化して一般的なマウス内部に収容できるようにする必要がある。
【0007】
一方、マウスに組み込んだアクチュエータを用いて触覚を呈示させる場合、第2部材の推力を向上させることにより、触覚の呈示性能を高めることができる。例えば、磁石面積を大きくしてコイルに与える磁界を強くすることで第2部材の推力を強化することが可能である。しかしながら、磁石面積を大きくするとアクチュエータが大型化するため、好ましくない。
【0008】
本発明は、上記問題点を解消する為になされたものであり、推力が向上できるとともに、小型化が可能なアクチュエータを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
このような目的を達成するために、本発明によるアクチュエータは、略平板状の第1ヨーク板と、第1ヨーク板と略平行に設けられた略平板状の第2ヨーク板と、第2ヨーク板に対向した第1ヨーク板の面に固定して設けられた複数の磁石と、第1ヨーク板に対向した第2ヨーク板の面に平行に設けられた複数のコイルと、複数のコイルを一体に固定するコイル固定部材と、複数の磁石のうち互いに隣接し磁極の向きが互いに逆である2つの磁石の間の境界に設けられた磁性体とを備えることを特徴とする。
【0010】
第1ヨーク板と略平行に設けられた第2ヨーク板を備えることによって、第1ヨーク板に設けられた複数の磁石から延びる磁束は第2ヨーク板へ引き寄せられる。このため、磁束のZ方向成分(磁石の極の中央付近における磁束の方向成分)に対するXY方向成分(XY平面に平行な方向成分)の比が小さくなる。このことから、コイルの導線に作用する電磁力の、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなる。したがって、磁束はXY方向に変位する複数のコイルに対して効率よく作用するため、磁束あたりの推力、つまり磁石面積あたりの推力が大きくなる。すなわち、複数のコイルおよびコイル固定部材の推力を向上できるとともに、アクチュエータの小型化が可能になる。また、互いに隣接し磁極の向きが互いに逆である2つの磁石の境界に磁性体が設けられていることにより、磁石の端部付近では、磁束の方向がZ軸方向とは異なるものの、互いに隣接する2つの磁石の接合部の磁束の多くが磁性体中を流れる。その結果、磁石とコイルとの間の空間において、磁束のZ方向成分に対するXY方向成分の比が小さくなり、コイルの導線に作用する電磁力は、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなる。したがって、第1ヨーク板に対する複数のコイルおよびコイル固定部材のXY平面上の相対的な変位の範囲が広くても、複数のコイルおよびコイル固定部材の傾斜が抑制され、また、複数のコイルおよびコイル固定部材と他の部材との間の抵抗が抑制されて、複数のコイルおよびコイル固定部材は安定した変位動作が可能となる。
【0011】
また、コイルの導線に作用する電磁力の、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなることによって、複数のコイルおよびコイル固定部材の傾斜が抑制され、また、複数のコイルおよびコイル固定部材と他の部材との間の抵抗が抑制されて、複数のコイルおよびコイル固定部材は安定した変位動作が可能となる。
【0012】
また、第1ヨーク板及び第2ヨーク板を備えることにより、複数の磁石から延びる磁束はヨーク板が存在する方向へ引き寄せられ、またはヨーク板内部を通過するため、アクチュエータ外部へ漏れる磁束を抑えることができる。
【0013】
また、アクチュエータは、複数の磁石と複数のコイルとの間の間隔d1が、第2ヨーク板と複数のコイルとの間の間隔d2より広いことを特徴としてもよい。間隔d1と間隔d2との間に「d1>d2」なる関係が存在することにより、磁石の端部付近では、磁束の方向がZ軸方向とは異なるものの、該磁石から離れた何れかのコイルの導線の位置では、磁束のZ方向成分に対するXY方向成分の比が小さい。このことから、コイルの導線に作用する電磁力は、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなる。したがって、第1ヨーク板に対する複数のコイルおよびコイル固定部材のXY平面上の相対的な変位の範囲が広くても、複数のコイルおよびコイル固定部材の傾斜が抑制され、また、複数のコイルおよびコイル固定部材と他の部材との間の抵抗が抑制されて、複数のコイルおよびコイル固定部材は安定した変位動作が可能となる。
【0014】
また、アクチュエータは、複数の磁石と複数のコイルとの間の間隔d1が、第2ヨーク板と複数のコイルとの間の間隔d2と同じか、より狭いことを特徴としてもよい。複数のコイル及びコイル固定部材と磁石との間隔が狭いほど、複数のコイル付近の磁束密度が増す。よって、間隔d1と間隔d2との間に「d1≦d2」なる関係が存在することにより、複数のコイル及びコイル固定部材の推力をさらに向上できる。
【0016】
また、アクチュエータは、第1ヨーク板及び第2ヨーク板の双方またはいずれか一方に開口部が設けられ、コイル固定部材のうち開口部に対向する部分に開口部を貫通するように設けられ、開口部の内形寸法よりも小さい外形寸法を有する柱状部をさらに備えることを特徴としてもよい。これによって、複数のコイル及びコイル固定部材の可動範囲が規定されるため、複数のコイル及びコイル固定部材の可動範囲を規定するための部材を別に設ける必要がなくなり、アクチュエータを小型化できる。
【0017】
また、アクチュエータは、開口部が、第2ヨーク板に設けられたことを特徴としてもよい。これによって、第1ヨーク板には開口部を設けずに済み、第1ヨーク板に設けられる磁石の大きさを維持できるので、開口部を設けても複数のコイル及びコイル固定部材の推力へ影響しない。
【0018】
また、アクチュエータは、開口部の柱状部と接触する部分、または柱状部の開口部と接触する部分が、緩衝部材からなることを特徴としてもよい。これによって、開口部と柱状部とが接触する際の衝撃を緩和できる。
【0019】
また、アクチュエータは、コイル固定部材の、第1ヨーク板及び第2ヨーク板の双方またはいずれか一方の側に設けられた柱状部と、柱状部の外形寸法よりも大きな外形寸法を有し、柱状部の周囲を囲うように設けられた周囲部材とをさらに備えることを特徴としてもよい。この周囲部材によって、複数のコイル及びコイル固定部材の可動範囲が規定されるため、複数のコイル及びコイル固定部材の可動範囲を規定する部材を別に設ける必要がなくなり、アクチュエータを小型化できる。
【0020】
また、アクチュエータは、第1ヨーク板及び第2ヨーク板の双方またはいずれか一方に開口部が設けられ、周囲部材が、開口部に設けられることを特徴としてもよい。これによって、周囲部材が柱状部の周囲を好適に囲うことができるので、複数のコイル及びコイル固定部材の可動範囲を規定し、アクチュエータを小型化できる。
【0021】
また、アクチュエータは、周囲部材の柱状部と接触する部分、または柱状部の周囲部材と接触する部分が、緩衝部材からなることを特徴としてもよい。これによって、周囲部材と柱状部とが接触する際の衝撃を緩和できる。
【0022】
また、アクチュエータは、第1ヨーク板と第2ヨーク板との間に固定して設けられ、コイル固定部材の可動範囲を制限する規定部材をさらに備えることを特徴としてもよい。これによって、複数のコイル及びコイル固定部材の可動範囲が規定されるため、複数のコイル及びコイル固定部材の可動範囲を規定する部材を別に設ける必要がなくなり、アクチュエータを小型化できる。
【0023】
また、アクチュエータは、規定部材のうちコイル固定部材と接触する部分、またはコイル固定部材のうち規定部材と接触する部分が、緩衝部材からなることを特徴としてもよい。これによって、規定部材とコイル固定部材とが接触する際の衝撃を緩和できる。
【0024】
また、アクチュエータは、第1ヨーク板及び第2ヨーク板の双方またはいずれか一方に開口部が設けられ、コイル固定部材のうち開口部に対向する部分に開口部を貫通するように設けられ、開口部の内形寸法よりも小さい外形寸法を有する柱状部と、開口部の、コイル固定部材側とは反対側に位置するように柱状部に固定された触覚呈示部材とをさらに備えることを特徴としてもよい。これによって、触覚呈示部材に触れる指先等に対して触覚情報を呈示できる。
【0025】
また、アクチュエータは、コイル固定部材と、第1ヨーク板または第2ヨーク板との相対位置を検出する位置検出手段をさらに備えることを特徴としてもよい。アクチュエータがこのような位置検出手段を備えることによって、コイル固定部材のヨーク板に対する相対位置を検出することができる。そして、検出した相対位置に基づいて、コイルに流す電流を制御することによりコイル固定部材の動きを制御することが可能になる。
【0026】
【発明の実施の形態】
以下、添付図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
【0027】
(第1実施形態)
本発明に係るアクチュエータの第1実施形態について説明する。図1〜図6それぞれは、第1実施形態に係るアクチュエータ1の構成を示す図である。図1は、アクチュエータ1の全体の斜視図である。図2は、図1に示すアクチュエータ1のI−I断面を示す側面断面図である。図3は、アクチュエータ1から触覚呈示部材70が除かれたものの斜視図である。図4は、アクチュエータ1から触覚呈示部材70及び第2ヨーク板20が除かれたものの斜視図である。図5は、コイル41〜44と磁石31〜34との位置関係を示す平面図である。図6は、アクチュエータ1の側面図である。
【0028】
図1及び図2に示されるように、このアクチュエータ1は、第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20を備えている。第1ヨーク板1及び第2ヨーク板20は、磁性体からなる。第1ヨーク板10の形状は、略正方形の平板状である。第2ヨーク板20は、略正方形の平板の4隅を斜めに切り欠いた形状である。第2ヨーク板20の4隅を切り欠いているのは、取り付け時の干渉を防ぐ為である。第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20は、互いに略平行な位置に設けられており、4本のスタッド51〜54によって互いの四隅を固定されている。また、図3に示されるように、第2ヨーク板20は略中央部分に矩形の開口部20aを有する。開口部20aの内壁には、衝撃を緩和する材料からなる緩衝部材21が設けられている。
【0029】
また、アクチュエータ1は、触覚呈示部材70及びコイル固定部材71を備える。コイル固定部材71は第1ヨーク板10と第2ヨーク板20との間に、これらのヨーク板と平行に動作することが可能なように設けられる。コイル固定部材71は、第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20と略平行であって互いに直交する2方向に延びる板状部分を有している。また、コイル固定部材71は、板状部分の略中央から第2ヨーク板20の開口部20aを貫通するように角柱状に突き出た柱状部71aを有する。触覚呈示部材70は柱状部71aの先端に固定され、第2ヨーク板20の2平面のうち、第1ヨーク板と対向する面とは反対側の面に、コイル固定部材71とともに動作可能に設けられる。触覚呈示部材70の形状は、中央付近が厚い円盤状である。
【0030】
また、図4に示されるように、このアクチュエータ1は、4つのコイル41〜44を備えている。コイル41〜44は、第2ヨーク板20の第1ヨーク板10と対向する面に略平行になるよう、コイル固定部材71のコイルホルダ部71bに一体に固定される。図2を参照すると、コイルホルダ部71bはコイル固定部材71の板状部分の両端から第1ヨーク板10に向かって伸び、コイル41〜44の中空部分を貫通するように設けられてコイル41〜44を固定している。第1ヨーク板10を第1部材とすれば、コイル41〜44及びコイル固定部材71は第1部材に対して相対的に変位可能な第2部材として機能する。
【0031】
また、図4を参照すると、アクチュエータ1はさらに4つの磁石31〜34を備えている。4つの磁石31〜34それぞれは、第1ヨーク板10の2平面のうち第2ヨーク板20に対向する面に固定して設けられている。
【0032】
図5に、4つの磁石31〜34および4つのコイル41〜44それぞれの相対的位置関係が示されている。この図中に示されているように、第1ヨーク板10の中心位置を原点とするXYZ直交座標系を想定する。X軸およびY軸それぞれは、第1ヨーク板10の外枠の各辺に平行である。
【0033】
4つの磁石31〜34それぞれは、第2ヨーク板20に対向する第1ヨーク板10の面上であって、スタッド51〜54が設置される領域を除く領域に固定されている。4つの磁石31〜34それぞれは、互いに同形の平板状のものであって、Z軸の周囲に対称性を有するように、第1ヨーク板10に配置されている。
【0034】
磁石31は、X座標値が正であってY座標値も正である領域に、その磁束の一部がコイル41およびコイル42の双方を貫くように設けられている。磁石32は、X座標値が負であってY座標値が正である領域に、その磁束の一部がコイル42およびコイル43の双方を貫くように設けられている。磁石33は、X座標値が負であってY座標値も負である領域に、その磁束の一部がコイル43およびコイル44の双方を貫くように設けられている。また、磁石34は、X座標値が正であってY座標値が負である領域に、その磁束の一部がコイル44およびコイル41の双方を貫くように設けられている。これらのうち、磁石31および磁石33それぞれは、第2ヨーク板20に対向する側がS極となるように配置され、磁石32および磁石34それぞれは、第2ヨーク板20に対向する側がN極となるように配置されている。
【0035】
4つのコイル41〜44それぞれは、互いに同形であって、第2ヨーク板20からの距離が互いに等しくなるように、また、Z軸の周囲に対称性を有するように、コイル固定部材71に固定されて配置されている。コイル41はX座標値が正の領域にX軸をまたいで設けられている。コイル42はY座標値が正の領域にY軸をまたいで設けられている。コイル43はX座標値が負の領域にX軸をまたいで設けられている。また、コイル44はY座標値が負の領域にY軸をまたいで設けられている。コイル41とコイル43とは、原点付近を通る導線によって電流の方向が逆になるように互いに結線されている。また、コイル42とコイル44とは、原点付近を通る導線によって電流の方向が逆になるように互いに結線されている。
【0036】
磁石31〜34とコイル41〜44との間の相対的な位置関係について換言すれば以下のとおりである。コイル41は、磁石34および磁石31それぞれが作る磁界に対して、主にX軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。コイル42は、磁石31および磁石32それぞれが作る磁界に対して、主にY軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。コイル43は、磁石32および磁石33それぞれが作る磁界に対して、主にX軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。また、コイル44は、磁石33および磁石34それぞれが作る磁界に対して、主にY軸と平行な方向に電流が横切るように設けられている。
【0037】
コイル41〜44それぞれの導線として、銅線を用いてもよいし、また、軽量化のために、銅メッキされたアルミニウム線を用いるのも好適である。磁石31〜34それぞれは、保磁力および残留磁束密度が大きいものが好ましく、例えばネオジ磁石が好適である。
【0038】
コイル41〜44それぞれに流れる電流の大きさ及び方向に応じて、磁石31〜34それぞれが作る磁界とコイル41〜44それぞれの導線との間で、フレミングの左手の法則に応じた電磁力が生じる。これに因り、コイル41〜44それぞれに推力が生じる。そして、磁石31〜34が固定された第1ヨーク板10に対し、コイル41〜44およびコイル固定部材71が移動する。そして、このコイル41〜44およびコイル固定部材71が移動することにより、柱状部71aに固定された触覚呈示部材70に触れている操作者の指などに触覚が呈示される。
【0039】
図6にアクチュエータ1の側面図が示されている。この図は、アクチュエータ1をY軸方向に見たときのものである。この図に示されるように、第1ヨーク板10の4隅に設けられているスタッド51〜54は、各々の一端が第1ヨーク板10に、他端が第2ヨーク板20に固定され、第1ヨーク板10と第2ヨーク板20とを固定するものである。本実施形態のアクチュエータ1は、磁石31〜34とコイル41〜44との間の間隔d1が、第2ヨーク板20とコイル41〜44との間の間隔d2より広くなるように構成されている。
【0040】
本実施形態によるアクチュエータ1は、以下の効果を有する。すなわち、磁性体からなる第2ヨーク板20を第1ヨーク板10と略平行に備えることによって、第1ヨーク板10に設けられた複数の磁石31〜34から延びる磁束は第2ヨーク板20の方向、すなわちZ方向へ引き寄せられる。このため、磁束のZ方向成分に対するXY方向成分の比が小さくなる。このことから、コイル41〜44の導線に作用する電磁力は、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなる。
【0041】
図7(a)は、従来のアクチュエータの内部に生じる磁束を説明するための模式図である。また、図7(b)は、アクチュエータ1の内部に生じる磁束を説明するための模式図である。
【0042】
図7(a)を参照すると、従来のアクチュエータは基部101及び基部201を備えており、基部101の面上に磁石33及び34が固定されている。また、磁石33は上面がS極、磁石34は上面がN極となるように設けられている。磁石33の上面から放射された磁力線(図中、点線で示す)は、磁石33の下面へ回り込むものや、磁石34の上面へ放物線状に引き寄せられるもの等があり、磁石33及び34の上面に対して略垂直とはならない。これにより、コイル44に生じる推力FにはX方向成分FXに対し、Z方向成分FZが相対的に大きくなる。推力Fが一定とすれば、Z方向成分FZが大きいとX方向成分FXの絶対値が小さくなる。すなわち、コイル44をX方向へ移動させる推力が小さくなる。
【0043】
これに対し、図7(b)を参照すると、磁石33から放射された磁力線は磁石33の上面に対して略垂直に進み、第2ヨーク板20の内部を通過し、磁石34へ磁石34の上面に対して略垂直に引き寄せられる。これにより、コイル44に生じる推力FはX方向成分FXが支配的となり、X方向成分FXに対するZ方向成分FZ(図示せず)の比が小さくなる。なお、Y方向についてもX方向と同様に説明できる。
【0044】
このように、アクチュエータ1が磁性体からなる第2ヨーク板20を第1ヨーク板10と略平行に備えることによって、磁束はXY方向に変位する複数のコイル41〜44に対して効率よく作用するため、磁束あたりのXY方向への推力、すなわち磁石面積あたりのXY方向への推力が大きくなる。よって、磁石面積を大きくすることなく推力を強化することが可能となり、複数のコイルおよびコイル固定部材の推力を向上できる。発明者の解析によれば、アクチュエータが第2ヨーク板20を備えることにより、第2ヨーク板20を備えない場合に比べて約1.7倍の推力向上が達成できる。また、アクチュエータが充分な推力を有している場合には、磁石を小さくすることでアクチュエータの小型化が可能となる。
【0045】
また、引用文献1に示される情報受感装置に用いられるような従来のアクチュエータでは、コイルの導線に作用する電磁力の方向は、磁石が形成する磁束の方向に依存する。すなわち、磁石の極の中央付近で磁束の方向が一定方向(Z軸方向とする。)に平行であれば、そこに存在するコイルの導線に作用する電磁力は、Z軸方向に垂直なXY平面に平行な方向の成分のみを含む。一方、磁石の端部付近では磁束の方向がZ軸方向とは異なるので、そこに存在するコイルの導線に作用する電磁力は、XY平面に平行な方向の成分を含むだけでなく、Z軸方向の成分をも含む。
【0046】
このことから、従来のアクチュエータでは、第1部材に対して相対的に第2部材が一定平面(XY平面)上を2次元運動し得るとはいっても、磁石の端部付近にコイルの導線が存在するときには、Z方向成分を含む電磁力の作用により第2部材がZ軸方向にも運動する場合がある。その結果、アクチュエータは、第2部材が傾いたり、第2部材が他の部材と接触して抵抗が生じたりして、意図した本来の動作を安定して行い得ない場合がある。磁石の端部の近くにコイルの導線が位置するまでに第2部材が大きく変位するような場合に、このような問題は大きい。
【0047】
このような問題を抱える従来のアクチュエータに対し、本実施形態によるアクチュエータ1によれば、コイル41〜44の導線に作用する電磁力の、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなる。電磁力のZ方向成分はコイル41〜44が第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20に対して傾斜するよう導線に作用するので、電磁力のXY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなることによって、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が抑制される。そして、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が抑制されることにより、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71と、例えば磁石31〜34や第2ヨーク板20などの他の部材との間の摩擦抵抗が抑制される。よって、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能となる。この効果は、第1ヨーク板10に対するコイル41〜44及びコイル固定部材71のXY平面上の相対的な変位の範囲が広いときに顕著である。
【0048】
また、アクチュエータを組み込んだマウスはパソコンのインターフェースとして使用されるため、IDカードなどのような磁気カードや、フレキシブルディスクなどのような磁気記録メディアに接近する機会が多くなる。このため、アクチュエータの磁石から漏れる磁束が磁気カードや磁気記録メディア内部のデータを破壊しないように、アクチュエータからの磁束の漏れを極力抑える必要がある。
【0049】
本実施形態によるアクチュエータ1は、磁性体からなる第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20を備え、磁石31〜34をこれらの間に配置している。これにより、複数の磁石31〜34から延びる磁束は第1ヨーク板10または第2ヨーク板20の方向へ引き寄せられ、または第1ヨーク板10、第2ヨーク板20の内部を通過するため(図7(b)参照)、アクチュエータ1の外部への磁束漏れを抑えることができる。発明者の解析によれば、第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20を備えることにより、これらのヨーク板を備えない場合に比べて磁束の漏れを最大約90%低減できる。
【0050】
また、本実施形態に係るアクチュエータ1において、間隔d1と間隔d2との間に「d1>d2」なる関係が存在する。コイル41〜44およびコイル固定部材71を安定に変位動作させる必要があるときには、アクチュエータにおいてこのような関係が成り立つことが好ましい。これにより、磁石31〜34の何れかの磁石の端部付近では、磁束の方向がZ軸方向とは異なるものの、該磁石から離れたコイル41〜44の何れかのコイルの導線の位置では、磁束のZ方向成分に対するXY方向成分の比が小さい。このことから、コイル41〜44それぞれの導線に作用する電磁力は、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなる。したがって、コイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が抑制される。この効果は、第1ヨーク板10に対するコイル41〜44およびコイル固定部材71のXY平面上の相対的な変位の範囲が広い場合には特に顕著である。そして、コイル41〜44およびコイル固定部材71と他の部材との間の抵抗が抑制されて、コイル41〜44およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能となる。
【0051】
これに対し、コイル41〜44およびコイル固定部材71の推力をさらに向上させる必要があるときには、間隔d1と間隔d2との間に「d1≦d2」なる関係が存在することが好ましい。コイル41〜44が磁石31〜34に近づくほどコイル41〜44付近の磁束密度が増す。特に、磁石31〜34の端部付近においては顕著である。このため、間隔d1と間隔d2との間に「d1≦d2」なる関係が存在することにより、複数のコイル41〜44及びコイル固定部材71の推力をさらに向上できる。
【0052】
また、本実施形態によるアクチュエータ1においては、第2ヨーク板20の中央部分に開口部20aが設けられている。そして、コイル固定部材71の柱状部71aがこの開口部20aを貫通するように設けられている。アクチュエータはこのような構造を備えることが好ましく、これによって、複数のコイル41〜44及びコイル固定部材71の可動範囲が規定されるため、複数のコイル41〜44及びコイル固定部材71の可動範囲を規定する部材、例えば特許文献1に記載されている、コイル固定部材71を外側から支持する弾性部材を別に設ける必要がなくなり、アクチュエータを小型化できる。このとき、アクチュエータの最大外形の大きさは複数のコイルの大きさに可動範囲を加えた大きさとなる。
【0053】
図8は、第2ヨーク板20に設けられた開口部20aを示す模式的な平面図である。この図において、コイル固定部材71の柱状部71aが第2ヨーク板20の開口部20aの略中央に示されている。ここで、柱状部71aのXY方向の幅をWとすると、この柱状部71aがX軸の正方向および負方向にAだけ移動するように可動範囲を規定する場合、開口部20aのX方向の幅はW+2Aとなる。また、Y方向についても同様である。
【0054】
また、本実施形態においては開口部20aを第2ヨーク板20に設けている。これによって、第1ヨーク板10には開口部を設けずに済むため、磁石31〜34の大きさを維持できる。すなわち、開口部20aを設けることが、複数のコイル41〜44及びコイル固定部材71の推力に影響しない。
【0055】
また、本実施形態によるアクチュエータ1のように、開口部20aには緩衝部材21を設けるとよい。これによって、柱状部71aと開口部20aとが接触する時の衝撃、すなわち不快な衝撃音や余計な衝撃感を緩和できる。なお、柱状部71a自体が緩衝部材からなっても、同様の効果が得られる。
【0056】
(第2実施形態)
次に、本発明に係るアクチュエータの第2実施形態について説明する。図9および図10それぞれは、第2実施形態に係るアクチュエータ2の構成図である。図9は、アクチュエータ2の一部分の斜視図である。図10は、アクチュエータ2の側面図である。この第2実施形態に係るアクチュエータ2の概略の構成は、既述した第1実施形態に係るアクチュエータ1と同様に、第1ヨーク板10、第2ヨーク板20、4つの磁石31〜34、4つのコイル41〜44、コイル固定部材71および4つのスタッド51〜54を備えている。これらの形状は、第1実施形態の場合と同様である。
【0057】
図9には、アクチュエータ2から第2ヨーク板20、4つのコイル41〜44および4つのスタッド51〜54が除かれて、アクチュエータ2を構成する第1ヨーク板10、4つの磁石31〜34および4つの磁性体61〜64が斜視図で示されている。この図に示されるように、第2実施形態に係るアクチュエータ2は、第1実施形態のものと比較すると、4つの磁性体61〜64が更に設けられている点で相違する。本実施形態でも同様にXYZ直交座標系を想定する。
【0058】
磁性体61〜64それぞれは、互いに同形であって、断面形状が半円形の棒状のものである。磁性体61は、互いに隣接する磁石34と磁石31との境界に沿って、曲面が第2ヨーク板20に対向するように、磁石34および磁石31それぞれの面に固定されて設けられている。磁性体62は、互いに隣接する磁石31と磁石32との境界に沿って、曲面が第2ヨーク板20に対向するように、磁石31および磁石32それぞれの面に固定されて設けられている。磁性体63は、互いに隣接する磁石32と磁石33との境界に沿って、曲面が第2ヨーク板20に対向するように、磁石32および磁石33それぞれの面に固定されて設けられている。また、磁性体64は、互いに隣接する磁石33と磁石34との境界に沿って、曲面が第2ヨーク板20に対向するように、磁石33および磁石34それぞれの面に固定されて設けられている。
【0059】
図10にアクチュエータ2の側面図が示されている。この図は、アクチュエータ2をY軸方向に見たときのものである。この図に示されるように、磁性体61〜64それぞれは、断面形状が半円形の棒状のものであって、平坦面が磁石31〜34の何れかに接しており、曲面が第2ヨーク板20に対向している。磁性体61〜64それぞれの第2ヨーク板20に対向する面の形状は、図示のとおり、角が存在せず、滑らかであるのが好適であり、このようにすることで、角からの磁束漏れの集中を抑えることができる。
【0060】
本実施形態に係るアクチュエータ2において、4つの磁石31〜34のうち互いに隣接する2つの磁石の境界に磁性体61〜64の何れかが設けられていることにより、磁石31〜34の何れかの磁石の端部付近では、磁束の方向がZ軸方向とは異なるものの、互いに隣接する2つの磁石の間の磁束の多くが磁性体中を流れる。その結果、磁石31〜34とコイル41〜44との間の空間において、磁束のZ方向成分に対するXY方向成分の比が小さくなり、コイル41〜44それぞれの導線に作用する電磁力は、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さくなる。したがって、コイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が抑制される。そして、コイル41〜44およびコイル固定部材71と他の部材との間の摩擦抵抗が抑制されて、コイル41〜44およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能となる。この効果は、第1ヨーク板10に対するコイル41〜44およびコイル固定部材71のXY平面上の相対的な変位の範囲が広い場合に特に顕著となる。
【0061】
(第3実施形態)
本発明に係るアクチュエータの第3実施形態について説明する。図11〜図13それぞれは、第3実施形態に係るアクチュエータ3の構成を示す図である。アクチュエータ3は、図1に示したアクチュエータ1と同様の外観を有する。図11は、図1に示したI−I断面と同じ位置でのアクチュエータ3の断面を示す側面断面図である。図12は、アクチュエータ3から触覚呈示部材70が除かれたものの斜視図である。図13は、コイル45〜48と磁石35〜38との位置関係を示す平面図である。
【0062】
図11及び図12に示されるように、このアクチュエータ1は、第1ヨーク板11及び第2ヨーク板20を備えている。第1ヨーク板11の形状は、略正方形の平板状であり、中央部分に略矩形状の開口部11aを有する。第2ヨーク板20の形状、及び第2ヨーク板20と第1ヨーク板11との位置関係は、第1実施形態に示したものと同様である。
【0063】
本実施形態では、図12に示されるように、第2ヨーク板20の開口部20aには周囲部材75が設けられている。周囲部材75の形状は略正方形の枠状であり、枠の内側の領域が開口部20aと重なるように第2ヨーク板20上に設けられている。周囲部材75は、外形寸法がコイル固定部材71の柱状部71aの外形寸法よりも大きく形成されており、柱状部71aの周囲を囲うように設けられている。また、周囲部材75は、内形寸法が第2ヨーク板20の開口部20aの寸法よりも小さく形成されているとともに、外形寸法が開口部20aの寸法よりも大きく形成されている。周囲部材75の内壁の全面には、衝撃を緩和する材料からなる緩衝部材76が設けられている。
【0064】
また、アクチュエータ3は、コイル固定部材71をさらに備える。コイル固定部材71の構成は、第1実施形態のコイル固定部材71の構成と同様である。
【0065】
また、アクチュエータ3は、4つのコイル45〜48を備えている。図11を参照すると、コイル45〜48は、第2ヨーク板20の第1ヨーク板11と対向する面に略平行になるよう、コイル固定部材71のコイルホルダ部71bに一体に固定される。また、アクチュエータ3はさらに4つの磁石35〜38を備えている。4つの磁石35〜38それぞれは、第1ヨーク板11の2平面のうち第2ヨーク板20に対向する面に固定して設けられている。
【0066】
また、アクチュエータ3は、基板73、2次元受光素子74、及び発光素子72を備えている。発光素子72は、コイル固定部材71に設けられた柱状部71aの、触覚呈示部材70が固定されている端とは反対側の端に、Z軸の負方向へ向かって光を出射するように設けられている。そして、発光素子72から出射された光は第1ヨーク板11の開口部11aを通過する。
【0067】
2次元受光素子74は、その受光面に入射する光の入射位置を特定するための素子である。2次元受光素子74としては、例えば2次元PSD(Position Sensitive Detector)や2次元フォトダイオードアレイ等を用いるとよい。2次元受光素子74は、発光素子72から出射されて開口部11aを通過した光を受ける位置に設けられる。2次元受光素子74の受光面の形状は、例えば図13に示すような略正方形である。基板73は、第1ヨーク板11の磁石35〜38が固定されている面とは反対側の面に対向して、第1ヨーク板11と略平行に設けられている。開口部11aに対向する基板73の面上には、2次元受光素子74が固定されている。
【0068】
発光素子72及び2次元受光素子74は、コイル固定部材71と第1ヨーク板11との相対位置を検出する位置検出手段として機能する。すなわち、コイル45〜48及びコイル固定部材71の位置が変化すると、コイル固定部材71に設けられた発光素子72から出射される光が照射する位置も変化する。そして、光が照射する位置の変化を2次元受光素子74において検出することによって、コイル45〜48及びコイル固定部材71の位置変化を検出する。なお、受光素子72と受光素子74との間にレンズ等の光学部品を備えても良い。
【0069】
図13に、4つの磁石35〜38および4つのコイル45〜48それぞれの相対的位置関係が示されている。4つの磁石31〜34それぞれは、第2ヨーク板20に対向する第1ヨーク板11の面上であって、スタッド51〜54が設置される領域、及び開口部11aを除く領域に固定されている。4つの磁石35〜38それぞれは、互いに同形の平板状のものであって、Z軸の周囲に対称性を有するように、第1ヨーク板11に配置されている。
【0070】
4つのコイル45〜48それぞれは、互いに同形であって、第2ヨーク板20からの距離が互いに等しくなるように、また、Z軸の周囲に対称性を有するように、コイル固定部材71に固定されて配置されている。コイル45〜48は、それぞれのコイルが原点付近において結線されていない構成が第1実施形態と異なる。コイル45〜48と磁石35〜38との位置関係は第1実施形態と同様であるので、その詳細な説明を省略する。
【0071】
コイル45〜48それぞれは、互いに独立に電流を流すことができる。そして、コイル45〜48それぞれに流れる電流の大きさ及び方向に応じて、磁石35〜38それぞれが作る磁界とコイル45〜48それぞれの導線との間で、フレミングの左手の法則に応じた電磁力が生じる。これにより、第1ヨーク板11に対し、コイル45〜48およびコイル固定部材71が移動する。そして、柱状部71aに固定された触覚呈示部材70に触れている操作者の指などに触覚情報が呈示される。本実施形態では第1実施形態と異なり、コイル45〜48それぞれに互いに独立して電流を流すことができるため、回転運動など複雑な動きを呈示することも可能である。
【0072】
本実施形態によるアクチュエータ3は、以下の効果を有する。すなわち、磁性体からなる第2ヨーク板20を第1ヨーク板11と略平行に備えることによって、磁石面積を大きくすることなく推力を強化することが可能となり、複数のコイルおよびコイル固定部材の推力を向上できるとともに、アクチュエータの小型化が可能になる。また、複数のコイル45〜48およびコイル固定部材71の傾斜が抑制されるので、複数のコイル45〜48およびコイル固定部材71と、例えば磁石35〜38や第2ヨーク板20などの他の部材との間の摩擦抵抗が抑制され、複数のコイル45〜48およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能となる。
【0073】
また、本実施形態によるアクチュエータ3は、磁性体からなる第1ヨーク板11及び第2ヨーク板20を備え、磁石35〜38をこれらの間に配置することにより、アクチュエータ3の外部への磁束の漏れを抑えることができる。
【0074】
また、アクチュエータ3は、柱状部71aの周囲を囲うように設けられた周囲部材75を備える。アクチュエータはこのような周囲部材を備えることが好ましく、これによって、複数のコイル45〜48及びコイル固定部材71の可動範囲が規定されるので、第1実施形態における開口部20aと同様にアクチュエータを小型化できる。また、周囲部材75を開口部20aに設けることによって、周囲部材75が柱状部71aを好適に囲むことができ、複数のコイル45〜48及びコイル固定部材71の可動範囲を規定してアクチュエータを小型化できる。
【0075】
また、本実施形態によるアクチュエータ3のように、周囲部材75の内壁、すなわち柱状部71aと接触する部分には、緩衝部材76を設けるとよい。これによって、接触時の衝撃を緩和できる。なお、周囲部材75自体が緩衝部材からなっても、同様の効果が得られる。
【0076】
また、アクチュエータ3は、コイル固定部材71と、第1ヨーク板11または第2ヨーク板20との相対位置を検出する位置検出手段を備えるとよい。本実施形態においては、位置検出手段は発光素子72及び2次元受光素子74からなる。このような位置検出手段によってコイル固定部材71のヨーク板に対する相対位置を検出できる。そして、検出された相対位置に基づいてコイル45〜48に流す電流を制御することによって、コイル固定部材71の動き、すなわち触覚呈示部材70の動きを制御できる。
【0077】
(第4実施形態)
本発明に係るアクチュエータの第4実施形態について説明する。第4実施形態によるアクチュエータ4は、図1に示したアクチュエータ1と同様の外観を有する。図14は、図1に示したI−I断面と同じ位置でのアクチュエータ4の断面を示す側面断面図である。
【0078】
図14を参照すると、アクチュエータ4は、磁性体からなる第1ヨーク板11及び第2ヨーク板20を備える。第1ヨーク板11及び第2ヨーク板20の相互の位置関係は第1実施形態における位置関係と同様である。本実施形態では、第1ヨーク板11は中央部分に矩形の開口部11aを有し、第2ヨーク板20は開口部を有しない点で第1実施形態と異なっている。
【0079】
アクチュエータ4は、4つのコイル41〜44及び4つの磁石35a〜38aを備えている。これらの構成、及び相互の位置関係は第1実施形態と同様なので、詳細な説明を省略する。また、アクチュエータ4は、コイル固定部材71を備えている。コイル固定部材71は、コイル41〜44を固定するコイルホルダ部71bを有する。コイルホルダ部71bはコイル固定部材71の端部から第2ヨーク板20に向かって伸び、コイル41〜44の中空部分を貫通するように設けられてコイル41〜44を固定している。また、コイル固定部材71は、コイル固定部材71の中央部分から第1ヨーク板11の開口部11aを貫通するように角柱状に突き出た柱状部71aを有する。そして、触覚呈示部材70が、柱状部71aの先端に固定されている。
【0080】
本実施形態によるアクチュエータ4は、以下の効果を有する。すなわち、アクチュエータ4が磁性体からなる第1ヨーク板11を第2ヨーク板20と略平行に備えることによって、磁石面積を大きくすることなく推力を強化することが可能となり、複数のコイルおよびコイル固定部材の推力を向上できるとともに、アクチュエータの小型化が可能になる。また、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が抑制されるので、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71と、例えば磁石35a〜38aや第2ヨーク板20などの他の部材との間の摩擦抵抗が抑制され、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能となる。
【0081】
また、本実施形態においては、触覚呈示部材70が設けられる側を上と定義すれば、2つのヨーク板のうち上側にあるヨーク板に磁石が設けられている。換言すれば、磁石34a〜37aが設けられる第1ヨーク板11は第2ヨーク板20に対して上側に位置している。そして、第1ヨーク板11に開口部11aが設けられ、柱状部71aが開口部11aを貫通している。アクチュエータはこのように第1ヨーク板に開口部を備えても良い。特に、アクチュエータの下側に電子部品等、磁気により悪影響を生じる部品を設けるときには、このように上側のヨーク板に磁石を設けることによって、アクチュエータの下側から磁束が漏れず、電子部品などへの悪影響を抑えることができる。
【0082】
(第5実施形態)
本発明に係るアクチュエータの第5実施形態について説明する。図15及び図16は、第5実施形態に係るアクチュエータ5の構成を示す図である。アクチュエータ5は、図1に示したアクチュエータ1と同様の外観を有する。図15は、アクチュエータ5から触覚呈示部材70及び第1ヨーク板20を除いた斜視図である。また、図16は、図1に示したI−I断面と同じ位置でのアクチュエータ5の断面を示す側面断面図である。
【0083】
図15及び図16を参照すると、アクチュエータ5は、第1ヨーク板11、第2ヨーク板20、4つの磁石31〜34、4つのコイル41〜44、スタッド51〜54、緩衝部材55〜58、触覚呈示部材70、及びコイル固定部材71を備える。これらのうち、第1ヨーク板11、第2ヨーク板20、4つの磁石31〜34、4つのコイル41〜44、及び触覚呈示部材70の構成は第1実施形態における構成と同様なので詳細な説明を省略する。
【0084】
本実施形態では、コイル固定部材71の形状が他の実施形態と異なっている。すなわち、コイル固定部材71は、第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20と略平行であり、略正方形の板の4隅を方形に切り落とした形状の規定部71cを有している。規定部71cの、方形に切り落とした形状の4隅には接触面71dが形成されている。また、コイル固定部材71は、規定部71cの略中央から第2ヨーク板20の開口部20aを貫通するように角柱状に突き出た柱状部71aを有する。触覚呈示部材70は柱状部71aの先端に固定され、第2ヨーク板20の2平面のうち、第1ヨーク板11と対向する面とは反対側の面に、コイル固定部材71とともに動作可能に設けられる。また、コイル固定部材71は、規定部71cから第2ヨーク板20に向かって伸び、コイル41〜44の中空部分を貫通するように設けられてコイル41〜44を固定しているコイルホルダ部71bを有している。
【0085】
スタッド51〜54は、第1ヨーク板10及び第2ヨーク板20の4隅を互いに固定している。換言すれば、スタッド51〜54は、第1ヨーク板10と第2ヨーク板20との間に固定して設けられている。また、スタッド51〜54は、コイル固定部材71の可動範囲を制限する。コイル41〜44に電磁力が生じてコイル固定部材71が所定の距離を動くと、スタッド51〜54の何れかと規定部71cの接触面71dとが接触し、コイル固定部材71の動きが止まる。このようにして、スタッド51〜54はコイル固定部材71の可動範囲を制限する規定部材として用いられる。
【0086】
緩衝部材55〜58それぞれは、スタッド51〜55それぞれの側面を覆うように設けられる。緩衝部材55〜58は衝撃を緩和する材料からなり、スタッド51〜55と接触面71dとが接触する際の衝撃を緩和する。
【0087】
本実施形態によるアクチュエータ5は、以下の効果を有する。すなわち、アクチュエータ5が磁性体からなる第1ヨーク板11を第2ヨーク板20と略平行に備えることによって、磁石面積を大きくすることなく推力を強化することが可能となり、複数のコイルおよびコイル固定部材の推力を向上できるとともに、アクチュエータの小型化が可能になる。また、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が抑制されるので、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71と、例えば磁石31〜34や第2ヨーク板20などの他の部材との間の摩擦抵抗が抑制され、複数のコイル41〜44およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能となる。
【0088】
また、アクチュエータは、第1ヨーク板10と第2ヨーク板20との間に固定して設けられ、コイル固定部材71の可動範囲を制限するための、例えばスタッド51〜54のような規定部材を備えてもよい。このような規定部材によって、第1〜第4実施形態における開口部と同様の効果が得られる。すなわち、複数のコイル41〜44及びコイル固定部材71の可動範囲が規定されるため、コイル固定部材71の外側に複数のコイル41〜44及びコイル固定部材71の可動範囲を規定する部材を別に設ける必要がなくなり、アクチュエータを小型化できる。
【0089】
なお、コイル固定部材71が可動範囲いっぱいまで移動したときには、第1ヨーク板10の一辺、及び当該第1ヨーク板10の一辺に対応する第2ヨーク板20の一辺により規定される面よりも外側に、コイル固定部材71の一部が位置してもよい。これによって、コイル固定部材71の可動範囲を大きくできる。
【0090】
また、本実施形態によるアクチュエータ5のように、スタッド51〜55の側面、すなわちコイル固定部材71の接触面71dと接触する部分には、緩衝部材55〜58を設けるとよい。これによって、接触時の衝撃を緩和できる。なお、スタッド51〜55自体が緩衝部材からなっても、同様の効果が得られる。また、緩衝部材がコイル固定部材71の接触面71d上に設けられていても、同様の効果が得られる。
【0091】
(第1実施例)
ここで、本発明によるアクチュエータの第1実施例を、比較例と対比しながら説明する。第1実施例は、上記した第1実施形態を実施したものである。第1実施例では、磁石31〜34とコイル41〜44との間の間隔d1、及び第2ヨーク板20とコイル41〜44との間の間隔d2の比d1:d2を3:1とした。これに対し、比較例では間隔d1及び間隔d2の比d1:d2を1:3とした。
【0092】
そして、第1実施例および比較例それぞれの場合で、X軸およびY軸の双方に対して45度の方向(すなわち、座標原点からスタッド51に向かう方向)にコイル41〜44およびコイル固定部材71を変位させる推力が発生するようコイル41〜44それぞれに図3に示す方向に電流を流し、コイル41〜44およびコイル固定部材71が原点からある一定の位置まで移動したときの推力の各方向成分の大きさを調べた。
【0093】
その結果、比較例では、推力のX方向成分FXとZ方向成分FZとの比(FZ/FX)の絶対値は2.0であった。これに対して、第1実施例では、FXとFZとの比(FZ/FX)の絶対値は1.55であった。
【0094】
第1実施例と比較例とを対比して判るように、第1実施例における比(FZ/FX)の絶対値は、比較例における比(FZ/FX)の絶対値よりも小さかった。このように、比較例と対比して第1実施例では、コイル41〜44およびコイル固定部材71に生じる推力は、XY方向成分に対するZ方向成分の比が小さかった。したがって、比較例と対比して第1実施例では、第1ヨーク板10に対するコイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が抑制され、また、コイル41〜44およびコイル固定部材71と他の部材との間の摩擦抵抗が抑制されて、コイル41〜44およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能であった。
【0095】
(第2実施例)
次に、本発明によるアクチュエータの第2実施例を説明する。第2実施例についても、上記した第1実施形態を実施したものである。
【0096】
図17は、第2実施例における推力FX、FY、及びFZと、間隔d1及び間隔d2の比(d2/d1)との関係を示すグラフである。第2実施例では、比(d2/d1)を約0.5〜19の範囲で変化させ、X軸およびY軸の双方に対して45度の方向にコイル41〜44およびコイル固定部材71を変位させる推力が発生するようコイル41〜44それぞれに電流を流し、コイル41〜44およびコイル固定部材71が原点よりX,Yともにある一定の位置まで移動したときの推力FX、FY、及びFZの大きさを調べた。図17から判るように、比(d2/d1)が小さいほど、推力のX方向成分FX、Y方向性分FYおよびZ方向成分FZの何れの絶対値も小さくなったが、比(FZ/FX)の絶対値も小さくなった。特に、比(d2/d1)が1未満であるとき、すなわち、磁石31〜34とコイル41〜44との間の間隔d1が、第2ヨーク板20とコイル41〜44との間の間隔d2より広いときに、比(FZ/FX)の絶対値が充分に小さくなった。このことから、間隔d1を間隔d2より広く設けることによって、比(FZ/FX)の絶対値が充分に小さくなり、コイル41〜44およびコイル固定部材71の傾斜が好適に抑制される。この効果は、第1ヨーク板10に対するコイル41〜44およびコイル固定部材71のXY平面上の相対的な変位の範囲が広い場合に特に顕著となる。そして、コイル41〜44およびコイル固定部材71と他の部材との間の抵抗が抑制されて、コイル41〜44およびコイル固定部材71は安定した変位動作が可能となることが判る。
【0097】
なお、推力FX、FYの大きさを優先する場合には、比(d2/d1)を大きくすることが有効である。特に、比(d2/d1)が1以上であるとき、すなわち、磁石31〜34とコイル41〜44との間隔d1が、第2ヨーク板20とコイル41〜44との間の間隔d2と同じか、より狭い場合が効果的である。
【0098】
【発明の効果】
以上、詳細に説明したとおり、本発明によれば、アクチュエータの推力が向上できるとともに、小型化が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態によるアクチュエータ全体の斜視図である。
【図2】図1に示すアクチュエータのI−I断面を示す側面断面図である。
【図3】図1に示すアクチュエータから触覚呈示部材が除かれたものの斜視図である。
【図4】図1に示すアクチュエータから触覚呈示部材及び第2ヨーク板が除かれたものの斜視図である。
【図5】第1実施形態における、コイルと磁石との位置関係を示す平面図である。
【図6】図1に示すアクチュエータの側面図である。
【図7】(a)従来のアクチュエータの内部に生じる磁束を説明するための模式図である。(b)第1実施形態によるアクチュエータの内部に生じる磁束を説明するための模式図である。
【図8】第1実施形態において、第2ヨーク板に設けられた開口部を示す模式的な平面図である。
【図9】第2実施形態によるアクチュエータの一部分の斜視図である。
【図10】第2実施形態によるアクチュエータの側面図である。
【図11】第3実施形態によるアクチュエータの、図1に示したI−I断面と同じ位置での断面を示す側面断面図である。
【図12】第3実施形態によるアクチュエータから触覚呈示部材が除かれたものの斜視図である。
【図13】第3実施形態における、コイルと磁石との位置関係を示す平面図である。
【図14】第4実施形態によるアクチュエータの、図1に示したI−I断面と同じ位置での断面を示す側面断面図である。
【図15】第5実施形態によるアクチュエータから触覚呈示部材及び第1ヨーク板を除いた斜視図である。
【図16】第5実施形態によるアクチュエータの、図1に示したI−I断面と同じ位置での断面を示す側面断面図である。
【図17】第2実施例における推力FX、FY、及びFZと、間隔d1及び間隔d2の比(d2/d1)との関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1…アクチュエータ、10…第1ヨーク板、20…第2ヨーク板、31〜34…磁石、41〜44…コイル、51〜54…スタッド、70…触覚呈示部材、71…コイル固定部材。
Claims (13)
- 略平板状の第1ヨーク板と、
前記第1ヨーク板と略平行に設けられた略平板状の第2ヨーク板と、
前記第2ヨーク板に対向した前記第1ヨーク板の面に固定して設けられた複数の磁石と、
前記第1ヨーク板に対向した前記第2ヨーク板の面に平行に設けられた複数のコイルと、
前記複数のコイルを一体に固定するコイル固定部材と、
前記複数の磁石のうち互いに隣接し磁極の向きが互いに逆である2つの磁石の間の境界に設けられた磁性体と
を備えることを特徴とするアクチュエータ。 - 前記複数の磁石と前記複数のコイルとの間の間隔が、前記第2ヨーク板と前記複数のコイルとの間の間隔より広いことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記複数の磁石と前記複数のコイルとの間の間隔が、前記第2ヨーク板と前記複数のコイルとの間の間隔と同じか、より狭いことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記第1ヨーク板及び前記第2ヨーク板の双方またはいずれか一方に開口部が設けられ、
前記コイル固定部材のうち前記開口部に対向する部分に前記開口部を貫通するように設けられ、前記開口部の内形寸法よりも小さい外形寸法を有する柱状部をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記開口部は前記第2ヨーク板に設けられたことを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
- 前記開口部の前記柱状部と接触する部分、または前記柱状部の前記開口部と接触する部分が、緩衝部材からなることを特徴とする請求項4に記載のアクチュエータ。
- 前記コイル固定部材の、前記第1ヨーク板及び前記第2ヨーク板の双方またはいずれか一方の側に設けられた柱状部と、
前記柱状部の外形寸法よりも大きな外形寸法を有し、前記柱状部の周囲を囲うように設けられた周囲部材と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記第1ヨーク板及び前記第2ヨーク板の双方またはいずれか一方に開口部が設けられ、
前記周囲部材が、前記開口部に設けられることを特徴とする請求項7に記載のアクチュエータ。 - 前記周囲部材の前記柱状部と接触する部分、または前記柱状部の前記周囲部材と接触する部分が、緩衝部材からなることを特徴とする請求項7に記載のアクチュエータ。
- 前記第1ヨーク板と前記第2ヨーク板との間に固定して設けられ、前記コイル固定部材の可動範囲を制限する規定部材をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
- 前記規定部材のうち前記コイル固定部材と接触する部分、または前記コイル固定部材のうち前記規定部材と接触する部分が、緩衝部材からなることを特徴とする請求項10に記載のアクチュエータ。
- 前記第1ヨーク板及び前記第2ヨーク板の双方またはいずれか一方に開口部が設けられ、
前記コイル固定部材のうち前記開口部に対向する部分に前記開口部を貫通するように設けられ、前記開口部の内形寸法よりも小さい外形寸法を有する柱状部と、
前記開口部の、前記コイル固定部材側とは反対側に位置するように前記柱状部に固定された触覚呈示部材と
をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。 - 前記第1ヨーク板または前記第2ヨーク板と、前記コイル固定部材との相対位置を検出する位置検出手段をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載のアクチュエータ。
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