JP3911756B2 - 画像形成装置 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は画像形成装置に関し、特に複数色のインクを混ぜ合わせることによりカラー画像を形成する画像形成装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、インクジェット方式のプリンタや感熱転写方式のプリンタなどに代表されるさまざまな方式のカラーの画像形成装置が存在する。これらの画像形成装置では、イエロー(Y)、マゼンタ(M)、シアン(C)および黒(K)の複数色のインクが用いられ、それらのインクを混ぜ合わせることによりフルカラーの画像形成が行なわれる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の画像形成装置は色の再現性が悪いという問題点があった。特にハイライトの大きな面積の部分において、YMCKインクによる2次色である紫、緑、赤、オレンジなどの色の鮮明さに欠けるという問題点がある。
【0004】
このような問題を解決するため、YMCKインク以外に、RGB(赤、緑、青)のインクを用いてプリントを行なうことも考えられる。しかしながら、RGBのインクを用いると、RGBの色が強くなり、画像の色調が異なってしまうという新たな問題が生ずる。
【0005】
この発明はそのような問題点を解決するためになされたもので、画像形成装置において色の再現性をよくすることを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明のある局面に従うと、画像形成装置は、第1のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第1のヘッドと、第1のグループに属する複数の色とは補色関係にある第2のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第2のヘッドとを備え、第1のグループに属する複数の色は、イエロー、マゼンタ、およびシアンを含み、第2のグループに属する複数の色は、赤、緑、および青を含み、同一の階調のドットをプリントしたときに、第1のヘッドによりプリントされるドットは第2のヘッドによりプリントされるドットよりも大きいことを特徴としている。
【0007】
この発明の他の局面に従うと、画像形成装置は、第1のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第1のヘッドと、第1のグループに属する複数の色とは補色関係にある第2のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第2のヘッドとを備え、第1のグループに属する複数の色は、イエロー、マゼンタ、およびシアンを含み、第2のグループに属する複数の色は、赤、緑、および青を含み、第1のグループに属する複数の色の濃度は、第2のグループに属する複数の色の濃度よりも濃いことを特徴とする。
【0009】
このような発明に従うと、画像形成装置において色の再現性を向上させることができる。
【0010】
【発明の実施の形態】
[第1の実施の形態]
以下、図面を参照して、本発明の第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタについて説明する。
【0011】
図1は、本発明の第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタ1の概略構成を示す斜視図である。
【0012】
インクジェットプリンタ1は、用紙やプラスチック薄板などの記録媒体である記録シート2と、インクジェット方式のプリンタヘッドであるプリンタヘッド3と、プリンタヘッド3を保持するキャリッジ4と、キャリッジ4を記録シート2の記録面に平行に往復移動させるための揺動軸5、6と、キャリッジ4を揺動軸5、6に沿って往復駆動させる駆動モータ7と、駆動モータ7の回転をキャリッジの往復運動に変えるためのタイミングベルト9と、アイドルプーリ8とを含んでいる。
【0013】
また、インクジェットプリンタ1は、記録シート2を搬送経路に沿って案内するガイド板を兼ねるプラテン10と、プラテン10との間で記録シート2を押さえることにより記録シート2の浮きを防止する紙押さえ板11と、記録シート2を排出するための排出ローラ12と、拍車ローラ13と、プリンタヘッド3のインクを吐出するノズル面を洗浄しインク吐出量を良好な状態に回復させる回復系14と、記録シート2を手動で搬送するための紙送りノブ15とを含んでいる。
【0014】
記録シート2は、手差しあるいはカットシートフィーダなどの給紙装置によって、プリンタヘッド3とプラテン10とが対向する記録部へ送り込まれる。この際、図示しない紙送りローラの回転量が制御され、記録部への搬送が制御される。
【0015】
プリンタヘッド3には、圧電素子(PZT)が用いられる。圧電素子には電圧が印加され、歪みが生じる。この歪みは、インクで満たされたチャンネルの容積を変化させる。この容積の変化により、チャンネルに設けられたノズルからインクが吐出され、記録シート2への記録が行なわれる。
【0016】
キャリッジ4は、駆動モータ7、アイドルプーリ8、およびタイミングベルト9により、記録シート2を桁方向(記録シート2を横切る方向)に主走査し、キャリッジ4に取付けられたプリンタヘッド3は1ライン分の画像を記録する。1ラインの記録が終わるごとに、記録シート2は縦方向に送られ副走査され、次のラインが記録される。
【0017】
記録シート2にはこのようにして画像が記録される。記録部を通過した記録シート2は、その搬送方向下流側に配置された排出ローラ12とこれに圧接される拍車ローラ13とによって排出される。
【0018】
図2は、キャリッジ4周辺の構成を説明するための斜視図である。
キャリッジ4の周辺には、インクを収容するインクカートリッジ403と、インクカートリッジ403を収納するケーシング401と、ケーシング蓋405と、インクカートリッジ403を着脱可能にしつつインクをプリンタヘッド3に受給するインク受給ピン402と、ケーシング蓋405を閉じた際ケーシング401にケーシング蓋405を固定するための付勢クラッチ406と、付勢クラッチ止め407と、インクカートリッジ403を収納する向き(矢印D3の向き)とは反対の向きにインクカートリッジ403を押しつつインクカートリッジ403をケーシング蓋405とともに保持する板ばね408とが含まれる。図に示す矢印D1方向にキャリッジ4が移動することにより主走査が行なわれ、矢印D2方向にインクドロップは吐出される。
【0019】
図3は、図1のプリンタヘッドをノズルを有する面側から見た図である。
図を参照して、プリンタヘッドは、イエロー、マゼンタおよびシアンのインクを吐出するイエロー(y)ヘッド3Y、マゼンタ(m)ヘッド3M、およびシアン(c)ヘッド3Cと、レッド、グリーン、およびブルーのインクを吐出するレッド(r)ヘッド3R、グリーン(g)ヘッド3G、およびブルー(b)ヘッド3Bと、ブラックのインクを吐出するブラック(k)ヘッド3Kとを含んでいる。
【0020】
図4〜図6は、プリンタヘッド3の構成を説明するための図である。
図4は、プリンタヘッド3のノズルを有する面の一部を示す平面図であり、図5は図4のIII−III線断面図であり、図6は、図5のIV−IV線断面図である。
【0021】
プリンタヘッド3は、ノズルプレート301、隔壁302、振動板303、基板304とを一体に重ねた構成となっている。
【0022】
ノズルプレート301は、金属または合成樹脂などからなり、ノズル307を有し、表面318には撥イオン層を有する。隔壁302には、薄肉フィルムが使用されており、ノズルプレート301と振動板303との間に固定されている。
【0023】
また、ノズルプレート301と隔壁302との間には、インク305を収容する複数のインクチャンネル306と、各インクチャンネル306をインク供給室308に連結するインクインレット309が形成されている。インク供給室308は図示しないインクタンクに接続されており、インク供給室308内のインク305はインクチャンネル306へと供給される。
【0024】
振動板303には、各インクチャンネル306に対応した複数の圧電素子313が含まれる。振動板303の加工は、まず振動板303が配線部317を有する基板304に絶縁接着剤で固定され、その後、ダイサー加工によりセパレート溝315、316が形成され振動板303が分断されることにより行なわれる。また、この分断によって各インクチャンネル308に対応する圧電素子313と、隣接する圧電素子313との間に位置する圧電素子柱部314と、これらを囲む壁310とが分離される。
【0025】
基板304上の配線部317は、アースに接続されプリンタヘッド3内のすべての圧電素子313に共通に接続される共通電極側配線部311と、プリンタヘッド3内の各圧電素子313に個別に接続される個別電極側配線部312とを有する。この基板304上の共通電極側配線部311は、圧電素子313内の共通電極に接続される。個別電極側配線部312は、圧電素子313内の個別電極に接続される。
【0026】
このような構成のプリンタヘッド3の動作は、インクジェットプリンタ1の制御部によってコントロールされる。制御部のヘッド吐出駆動部105(図7参照)からは、圧電素子313内部に設けられた共通電極と個別電極との間に、印字信号である所定の電圧が印加され、圧電素子は隔壁302を押す方向に変形する。圧電素子313の変形は隔壁302に伝えられ、これによりインクチャンネル306内のインク305が加圧され、ノズル307を介してインクドロップが記録シート2(図1参照)に向かって飛翔する。
【0027】
図7は、インクジェットプリンタ1の制御部の概略構成を示すブロック図である。
【0028】
インクジェットプリンタ1の制御部は、CPU101と、RAM102と、ROM103と、データ受信部104と、ヘッド吐出駆動部105と、ヘッド移動駆動部106と、紙送り駆動部107と、回復系モータ駆動部108と、各種センサ部109とを含んでいる。
【0029】
全体を制御するCPU101は、必要に応じてRAM102を用い、ROM103に記憶されているプログラムを実行する。このプログラムには、データ受信部104から読込まれる画像データに基づいて、ヘッド吐出駆動部105、ヘッド移動駆動部106、紙送り駆動部107、各種センサ部109を制御し記録シート2上に画像を記録するための部分と、必要なときに回復系モータ駆動部108、各種センサ部109を制御しプリンタヘッド3のノズル面を良好な状態に回復させるための部分とが含まれる。
【0030】
データ受信部104はホストコンピュータなどに接続され、記録すべき画像データを受信する。
【0031】
CPU101の制御に基づいて、ヘッド吐出駆動部105は、プリンタヘッド3の圧電素子313を駆動し、ヘッド移動駆動部106はプリンタヘッド3を保持するキャリッジ4を桁方向に移動させる駆動モータ7を駆動し、紙送り駆動部107は紙送りローラを駆動する。また、CPU101の制御に基づいて、回復系モータ駆動部108は、プリンタヘッド3のノズル面を良好な状態に回復させるために必要なモータなどを駆動する。
【0032】
図8は、図7のCPU101の構成を示すブロック図である。
CPU101は、データ受信部(画像ソース入力部)104から、赤、緑および青の色に対応する信号r,g,bを入力し、階調の補正を行なう階調補正部151と、階調の補正が行なわれたr,g,bのデータを、c,m,y,k,r,g,bのデータに変換する色変換部152と、変換後のデータにディザ処理を行なうディザ処理部153とを備える。
【0033】
ヘッド吐出駆動部105へは、ディザ処理の行なわれたデータが入力される。ヘッド吐出駆動部105は、各色ヘッド3を駆動する。
【0034】
図9は、図8のディザ処理部153、ヘッド吐出駆動部105および各色ヘッド3の構成を示すブロック図である。
【0035】
図を参照して、ヘッド吐出駆動部105は、cヘッド駆動回路120cと、mヘッド駆動回路120mと、yヘッド駆動回路120yと、kヘッド駆動回路120kと、rヘッド駆動回路120rと、gヘッド駆動回路120gと、bヘッド駆動回路120bとを含む。
【0036】
各色ヘッド3は、それぞれの駆動回路に接続されるcヘッド3cと、mヘッド3mと、yヘッド3yと、kヘッド3kと、rヘッド3rと、gヘッド3gと、bヘッド3bとを含む。
【0037】
本実施の形態におけるインクジェットプリンタは、それぞれのヘッド駆動回路120c,m,y,k,r,g,bにより、圧電素子313に印加する電圧を制御することで、各色ヘッドから吐出されるインクの量を制御する。これにより、印字されるドット径を階調に応じて変化させることができる。
【0038】
図10は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタに用いられるイエローインクの組成を示す図である。
【0039】
イエローインクには、溶剤として、水を74.5%、多価アルコール/DEG(ジエチレングリコール)を11.0%、多価アルコールエーテル/TGB(トリエチレングリコールモノブチルエーテル)を6.5%、増粘剤/PEG(ポリエチレングリコール)#400を4.5%含む。また、色材として染料/Bayer Y−CA51092を2.5%含む。その他添加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0040】
図11は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタで用いられるマゼンタインクの組成を示した図である。
【0041】
マゼンタインクは、溶剤として水を74.5%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.5%含む。また、色材として染料/BASF Red ff−3282を2.5%含む。その他添加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0042】
図12は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタで用いられるシアンインクの組成を示した図である。
【0043】
シアンインクは、溶剤として、水を74.5%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.0%含む。また、色材として染料/Bayer CY−BGを3.0%含む。また、添加剤として界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0044】
図13は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタで用いられるブラックインクの組成を示した図である。
【0045】
ブラックインクは、溶剤として水を77.9%、多価アルコール/DEGを6.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.0%、増粘剤/PEG#400を4.5%含む。また、色材として染料/Bayer BK−SPを4.6%含む。その他添加材として、界面活性材/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0046】
図14は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタで用いられる赤インクの組成を示した図である。
【0047】
赤インクは、溶剤として水を74.5%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.5%含む。また、色材として染料/Suminol Leveling Red 6BL(住友化学)を2.5%含む。その他添加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0048】
図15は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタに用いられる緑インクの組成を示した図である。
【0049】
緑インクは、溶剤として、水を74.5%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.0%含む。また、色材として染料/Cosmolan Green 3GL(住友化学)を3.0%含む。その他添加剤として界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0050】
図16は、本実施の形態におけるインクジェットプリンタで用いられる青インクの組成を示した図である。
【0051】
青インクには、溶剤として水を74.5%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.5%含む。また、色材として染料/Kayanol Milling Ultra Sky SE(日本化薬)を2.5%含む。その他添加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0052】
これらのインクの組成により、RGBインクの物性(表面張力、粘性など)をYMCインクの物性にほぼ一致させることができる。したがって、同一の条件でプリントを行なうとほぼ同様のドットをプリントすることができる。
【0053】
図17および18は、圧電素子313に印加される電圧の波形を示す図である。
【0054】
圧電素子313に印加される電圧が10V以下のときには、図17に示される波形がヘッド駆動回路からヘッドに印加される。図を参照して、波形は立上がりに2μsecを有し、V0 の電圧を6μsec維持し、立下がりに22μsecを要する。電圧が圧電素子313に印加される時間の合計は、30μsecである。
【0055】
圧電素子313に印加される電圧が10Vを越えるときには、図18に示される波形がヘッド駆動回路からヘッドに印加される。
【0056】
図を参照して、波形は、立上がりに5μsecを要し、V0 の電圧を6μsec維持し、立下がりに79μsecを要する。電圧が圧電素子31に印加される時間の合計は、90μsecである。
【0057】
図19は、圧電素子313に印加される電圧と、記録シート2に付着するドットの直径との関係を示したグラフである。
【0058】
図を参照して、たとえば印加電圧が15Vのとき、付着するドット径は70μmである(図中のS)。印加電圧が22.5Vのとき、付着するドット径は100μmである(図中のL)。印加電圧を変化させることにより、付着するドット径が変化するため、階調に応じたドット径でのプリントが可能となる。
【0059】
図20は、用紙に付着したドットの直径と、光学反射濃度OD(ID)との関係を示すグラフである。ODとはオプチカルデンシティを、IDはイメージデンシティを示す。
【0060】
光学反射濃度の測定装置として、Sakura Densitometer(PDA65)を用いた。また、測定に用いた紙は、エプソン社製SF(スーパーファイン)紙である。測定方法として、360dpi(ドットとドットとの間隔が70.6μm)で、グラフの横軸に示されるドット径を有するドットを、5×5mmのエリア以上にわたりプリントした。プリントが行なわれた用紙に、カラーフィルタでフィルタリングを行ない、光学反射濃度を測定した。カラーフィルタは、プリントされたドットとは補色関係にある色のものを用いた。すなわち、Yインクに対してはBフィルタ、Mインクに対してはGフィルタ、Cインクに対してはRフィルタ、Rインクに対してはCフィルタ、Gインクに対してはMフィルタ、Bインクに対してはYフィルタをそれぞれ用いた。
【0061】
なお、用紙自体(紙の白地)の光学反射濃度は約0.12である。
グラフから明らかなように、すべての色のドットにおいて、ドット径が大きくなるほどに光学反射濃度は大きくなる。また、同一のドット径のドットを印字した場合において、RGBインクの光学反射濃度は、CMインクの濃度とほぼ等しい。
【0062】
したがって、RGBのドット径を、CMのドット径と等しくしてプリントを行なうと、RGBの色が強くなり、画像の色調が変わってしまう。
【0063】
このような問題を解決するために、本実施の形態においては、RGBのヘッドに印加される電圧を、YMCKのヘッドに印加される電圧に対して低くすることにより、同一階調でプリントされるRGBのドットの径を小さくしている。これにより、RGBのドットの光学反射濃度を下げることができる。
【0064】
具体的には、RGBのヘッドに印加される電圧の最高値を15Vとしている。これにより、RGBのドットの最大の直径は、約70μmとなる(図19参照)。
【0065】
YMCKのヘッドに印加される電圧の最大値は22.5Vとした。これにより、YMCKのドットの最大の直径は約100μmとなる(図19参照)。
【0066】
図21は、YMCKのドットによりベタ画像を印字した状態を示す図である。本実施の形態においては、360dpiの解像度でプリントを行なうこととしている。したがって、ベタ画像におけるドット間のピッチPは、70.6μmである。また、斜めに並ぶドット間の距離Lは、1.414×P=約99.8μmとなる。ベタ画像においてYMCKのドット径は約100μmであるので、用紙はインクでほぼ埋まることとなる。このときのC、Mのドットの光学反射濃度は、図20を参照して約0.95である。
【0067】
図22は、RGBのドットによりベタ画像を印字した状態を示す図である。
ベタ画像におけるRGBのドットの直径は約70μmであるため、ドットの付着した部分の面積は図21に示されるベタ画像の約半分となる。また、光学反射濃度は図20を参照して約0.69となる。
【0068】
このようにして、RGBのドットの濃度を下げることができる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態におけるインクジェットプリンタのハードウェア構成は第1の実施の形態と同一であるのでここでの説明を繰返さない。第1の実施の形態と本実施の形態とが異なる点は、RGB、YMCKすべてのドット径を同一階調で同じにする点と、RGBのインクとして淡い色のインク(濃度の薄いインク)を用いる点である。すなわち、RGBもYMCKもベタ画像を形成するときのドット径は図21に示される100μmのものを用いる。
【0069】
淡いRGBのインクのそれぞれの組成を以下に示す。
図23は、淡いRインクの組成を示した図である。淡いRインクには、溶剤として水を76.2%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.5%含む。また、色材として染料/Suminol Leveling Red 6BL(住友化学)を0.8%含む。その他添加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0070】
図24は、淡いGインクの組成を示す図である。淡いGインクには、溶剤として水を76.6%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.0%含む。また、色材として染料/Cosmolan Green 3GL(住友化学)を0.9%含む。その他添加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0071】
図25は、淡いBインクの組成を示す図である。淡いBインクには、溶剤として水を76.2%、多価アルコール/DEGを11.0%、多価アルコールエーテル/TGBを6.5%、増粘剤/PEG#400を4.5%含む。また、色材として染料/Kayanol Milling Ultra SKY SE(日本化薬)を0.8%含む。その他添加剤として、界面活性剤/オルフィンE1010を0.8%、pH調整剤/NaHCO3 を0.2%含む。
【0072】
このようなインクの組成により、RGBとYMCKのドットの径は同一階調で同一であるが、RGBのドットの濃度を下げることができ、鮮やかな色調を再現することができる。また、本実施の形態においてはRGB、YMCKドットとも同一階調では同一径によりプリントできるため、プリンタを制御するドライバ、および画像処理がハード面、ソフト面ともに容易となり、装置のローコスト化、処理に要する時間の短縮化を図ることができる。
【0073】
[第3の実施の形態]
第3の実施の形態では、第1の実施の形態と同様に同一の階調ではRGBのドット径をYMCKのドット径よりも小さくする。かつ、第2の実施の形態と同様に、RGBのインクの濃度をYMCKのインクの濃度よりも薄くする。このようにすることで、より効果的にRGBのドットの濃度を低下させることができる。
【0074】
[発明の効果]
図26は、第1および第2の実施の形態における効果を説明するためのグラフである。グラフにおいて縦軸はドットの光学反射濃度を示す。なお、光学反射濃度の測定方法は、図20で行なった方法と同様である。
【0075】
図中のG1に示される位置にある点は、対比のためにプロットされた点であり、RGBおよびYMCの各ドットを同一径でプリントしたときの光学反射濃度を示したものである。なお、G1においては、インクは図10〜図16に示す組成のものを用いている。
【0076】
G1に示されるドットでは、RGBのドットの光学反射濃度がMCのドットの光学反射濃度とほぼ同じになる。これにより、プリントを行なったときにRGBの色が強くなり、画像の色調が意図したものと異なってしまう。
【0077】
図中G2に示される斜線が付された丸は、第1の実施の形態における効果を示した点である。すなわち、RGBのドットを小さくするように制御を行なっている。これによると、YMCのドットに比べてRGBのドットの光学反射濃度を約1/2に低下させることができる。
【0078】
G2に示される白丸は、第2の実施の形態における効果を示した点である。すなわち、ドット径は、YMCとRGBとで同一であるが、RGBのインクとして、図23〜図25に示される組成の淡い色のインクを用いている。この実施の形態によっても、第1の実施の形態と同様にRGBのドットの光学反射濃度を下げることができる。
【0079】
図27は(a*,b*)平面による色再現チャート(gamut)を示したグラフである。図を参照して、A1で囲まれる領域は、YMCKインクのみで色を再現したときの色の再現領域(従来例)である。A2で囲まれる領域は、第1の実施の形態における色の再現領域である。A3で囲まれる領域は、第3の実施の形態における色の再現領域である。
【0080】
図からも明らかなように、第2および第3の実施の形態においては、従来例よりも発色の範囲が、高濃度、高彩度領域に広がっている。特に、青および緑の領域が顕著に広がっている。これにより、本発明の実施により、再現される画像が鮮やかになることがわかる。
【0081】
[変形例]
以上の実施の形態を以下のように変形することもできる。
【0082】
(1) RGB色以外に白色のインクを吐出するノズルを追加する。これにより、ハイライトの一番薄い濃度の色再現性を向上させることができ、画像の鮮明さが増加する。
【0083】
(2) RGB色以外に茶色のインクを吐出するノズルを追加する。これにより、人の肌色のような色の再現性がよくなり、画像に深みが増す。
【0084】
(3) RGB色以外にグレイ色のインクを吐出するノズルを追加する。これにより、モノクロハーフトーン階調の再現性が向上する。
【0085】
(4) インクジェットプリンタ以外の画像形成装置においても、YMCK、RGB色をプリントするようにし、さらにRGBのドットを小さくしたり、またはRGBの濃度を下げたりする。すなわち、感熱転写方式のプリンタなどにも本発明を実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態におけるインクジェットプリンタの概略構成を示す斜視図である。
【図2】キャリッジ4周辺の構成を説明するための斜視図である。
【図3】プリンタヘッド3の平面図である。
【図4】図3の一部を拡大した図である。
【図5】図4におけるIII−III断面図である。
【図6】図5におけるIV−IV断面図である。
【図7】図1のインクジェットプリンタの制御回路のブロック図である。
【図8】図7のCPU101の構成を示すブロック図である。
【図9】図8のヘッド吐出駆動部105および各色ヘッド3の構成を示すブロック図である。
【図10】第1の実施の形態におけるYインクの組成を示す図である。
【図11】第1の実施の形態におけるMインクの組成を示す図である。
【図12】第1の実施の形態におけるCインクの組成を示す図である。
【図13】第1の実施の形態におけるKインクの組成を示す図である。
【図14】第1の実施の形態におけるRインクの組成を示す図である。
【図15】第1の実施の形態におけるGインクの組成を示す図である。
【図16】第1の実施の形態におけるBインクの組成を示す図である。
【図17】圧電素子に印加される電圧のパルス(V0 ≦10)の波形を示す図である。
【図18】圧電素子に印加される電圧のパルス(V0 >10)の波形を示す図である。
【図19】圧電素子に印加される電圧と記録媒体に付着するドット径との関係を示した図である。
【図20】記録媒体に付着したドットの直径とその光学反射濃度との関係を示した図である。
【図21】第1の実施の形態におけるYMCKのドットによるベタ画像の拡大図である。
【図22】第1の実施の形態におけるRGBのドットによるベタ画像の拡大図である。
【図23】第2の実施の形態における淡いRインクの組成を示す図である。
【図24】第2の実施の形態における淡いGインクの組成を示す図である。
【図25】第2の実施の形態における淡いBインクの組成を示す図である。
【図26】第1および第2の実施の形態の効果を説明するための図である。
【図27】第1および第3の実施の形態での効果を説明するための図である。
【符号の説明】
3Y,M,C,K YMCKプリンタヘッド
3R,G,B RGBプリンタヘッド
305 インク

Claims (2)

  1. 第1のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第1のヘッドと、
    前記第1のグループに属する複数の色とは補色関係にある第2のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第2のヘッドとを備え、
    前記第1のグループに属する複数の色は、イエロー、マゼンタ、およびシアンを含み、前記第2のグループに属する複数の色は、赤、緑、および青を含み、
    同一の階調のドットをプリントしたときに、前記第1のヘッドによりプリントされるドットは、前記第2のヘッドによりプリントされるドットよりも大きいことを特徴とする、画像形成装置。
  2. 第1のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第1のヘッドと、
    前記第1のグループに属する複数の色とは補色関係にある第2のグループに属する複数の色の中から所望の色のドットを記録媒体にプリントすることができるヘッドであって、階調に応じてプリントするドットの大きさを変えることができる第2のヘッドとを備え、
    前記第1のグループに属する複数の色は、イエロー、マゼンタ、およびシアンを含み、前記第2のグループに属する複数の色は、赤、緑、および青を含み、
    前記第1のグループに属する複数の色の濃度は、前記第2のグループに属する複数の色の濃度よりも濃いことを特徴とする、画像形成装置。
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