JP3911266B2 - レーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラム - Google Patents

レーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラム Download PDF

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Description

この発明は、目標との距離を測定するレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムに関するものである。
車載レーダ装置は、目標となる先行車との距離を測定・検出して追突の危険性を判定し、運転者に警報するものである。このような車載レーダ装置は、車両に搭載するため小型化が要求されている。そこで、上述した小型化あるいは低廉化の要求を満たすため、従来から、機器構成が簡単なFM−CWレーダ方式のレーダ装置が提供されている(たとえば、特許文献1参照。)。
この特許文献1のFM−CWレーダ方式のレーダ装置は、周波数変調信号を送信し、目標物体で反射された信号を受信して送信信号と混合して得たビート信号から上記目標物体の距離及び相対速度を得る。そして、単一のアンテナを使用しており、送受信を時分割で行うこととしている。
一方、近年のFM−CWレーダ方式のレーダ装置は、小型化の要求のほか、更なる事故防止及び安全確保のため、近距離測定の高精度化が要求されている。特に、車載レーダ装置では、渋滞時のように低速で短間隔の車間距離を制御するストップアンドゴー機能を付加するため、近距離目標に対して高い距離精度δRが要求されている。
近距離の距離精度が要求される場合、上述した特許文献1のFM-CW方式のレーダ装置では、距離精度を高めるために、下記式(1)に示す周波数偏移ΔFを高める必要がある。距離精度は、ビート周波数の測定にも関係する。距離精度δRは、ビート周波数frの計測分解能δfrであらわされ、
δR=(C/(4・fm・ΔF))δfr・・・(1)
(但し、Cは光速、fmは変調周波数)
となる。
計測分解能δfrは、ビート周波数の計測方式によって異なるが、通常のFFT解析により周波数計測をする場合、1/(2・fm)内にビート信号1サイクル分が必要となり、ビート周波数は、この最小周波数の整数倍で計測される。したがって、δfr=2・fmとなり、上記式(1)より、距離精度δRを求めると、
δR=C/(2・ΔF)・・・(2)
となる。ΔF=100[MHz]では、δR=1.5[m](±0.75[m])になる。
特開平9−243738号公報
しかしながら、FM−CW方式における76[GHz]帯のレーダバンドの技術基準では、各種のレーダ方式が認可されており、静止目標でも距離、速度が比較的簡単な構成で測定できるが、近距離の距離分解能の性能が落ちるという問題があった。また、送受スイッチ周波数を掃引し、ビート信号レベルの落ち込み(ヌルポイント)を検出して距離を測定する方程式においては、極近距離では送受スイッチ周波数が高くなり、0.5[m]でスイッチ周波数が300[MHz]と高くなり、高い繰返し周波数の送信パルスとなって占有帯域幅の法的な制限を越えてしまうこととなり、実用化できないという問題があった。
また、他方式のレーダでは、たとえば、パルス方式は、近距離においてパルス幅Twが狭くなり、送受信機やアンテナが広帯域となるという問題があった。たとえば、最小探知距離Rminは、
Rmin=C・Tw/2・・・(3)
となる。ここで、パルス幅Twと帯域幅Bとの関係は、
B≒2/Tw・・・(4)
であるから、最小探知距離RminをRmin=0.5[m]とすると、帯域幅Bは、600[MHz]となり、広帯域なレーダ送受信機や広帯域なアンテナが必要となり、高価になるという問題があった。
また、パルス幅が狭いと送信スペクトラムが広がることとなり、帯域幅Bが、占有帯域幅の法的制限(国内では500[MHz])を超えてしまうことになり、距離測定に限界があるという問題があった。
一方、パルスレーダ方式では、時分割によって送受信をおこなうためアンテナを共用することができるが、近距離においては、狭いパルス幅、高速立上がりおよび立下り特性が要求されるため、送信変調系および受信系の構成性能化が避けられないという問題があった。
また、2周波CW方式は、周波数を2波切替えし、目標からのドップラ信号を検出して、2周波数の各ドップラ信号の位相差から距離を測定する方式であり、FM−CW方式とほぼ同じ構成である。しかしながら、目標とレーダの相対速度がない場合、ドップラ信号がなく距離が測定できないという問題があった。特に、自動車の渋滞時のように低速で短間隔の車間距離を制御する場合には、その問題が顕著であった。
この発明は、上述した従来技術による問題点を解消するため、簡単な構成によって、目標までの距離を容易かつ正確に測定することができるレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムを提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明にかかるレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムは、目標に対して被変調波信号を送信する送信動作と、前記目標から反射された前記被変調波信号を受信する受信動作とを、所定のスイッチ周期によって時分割でおこなうレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムであって、前記被変調波信号の受信感度を生成し、生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更し、前記所定のスイッチ周期と、前記ヌルポイントが発生したときに変更された前記送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、前記目標までの距離を算出することを特徴とする。
この発明によれば、受信感度を強制的に不感状態にしてヌルポイントを発生させることにより、被変調波信号が送信されてから目標に反射されて受信されるまでの伝搬遅延時間を算出することができる。
この発明にかかるレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムによれば、簡単な構成によって、目標までの距離を容易かつ正確に測定することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、この発明にかかるレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムの好適な実施の形態を詳細に説明する。
(実施の形態)
まず、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の機能的構成について説明する。図1は、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の機能的構成を示すブロック図である。このレーダ装置100は、送信部101と、受信部102と、送受信動作制御部103と、受信感度生成部104と、タイミング変更部105と、相対遅延時間算出部106と、記憶部107と、ヌルポイント検出部108と、相対遅延時間抽出部109と、距離算出部110と、から構成されている。
送信部101は、目標に対して被変調波信号を所定のパルス周期で送信する。受信部102は、目標から反射されてくる被変調波信号を所定のパルス周期で受信する。送受信動作制御部103は、送信部101の送信動作および受信部102の受信動作を制御する。具体的には、目標に対し被変調波信号を送信する送信動作と、目標から反射された被変調波信号を受信する受信動作と、を時分割でおこなうように制御する。
受信感度生成部104は、受信部102から出力される出力信号の受信感度(信号レベル)を生成する。具体的には、受信部102から出力されるビート信号の信号レベルや、振幅検波された振幅信号の信号レベルを、受信感度として生成することができる。この受信感度は、たとえば電圧値によってあらわすことができる。
タイミング変更部105は、受信感度生成部104によって生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更する。具体的には、後述するように、送信動作をあらわす送信動作波形または受信動作をあらわす受信動作波形のうち、いずれか一方の動作波形をスライドすることによって、送受信動作の動作タイミングを変更する。
相対遅延時間算出部106は、タイミング変更部105によって送受信動作の動作タイミングを変更する都度、送信動作と受信動作との相対的な時間差をあらわす相対遅延時間τを算出する。この相対遅延時間τは、具体的には、送信動作をあらわす送信動作波形または受信動作をあらわす受信動作波形のうち、いずれか一方の動作波形をスライドしたときに、送信動作の開始時刻を基準とした受信動作の開始時刻までの時間である。この相対遅延時間τが、被変調波信号の実際の受信動作がOFFとなる時間と一致したときに、受信部102の受信感度が不感状態となり、ヌルポイントが発生する。
記憶部107は、受信感度生成部104によって生成された受信感度と、この受信感度に対応する相対遅延時間τを記憶する。ヌルポイント検出部108は、記憶部107に記憶された受信感度を比較して、受信動作の動作時間内において受信された被変調波信号の受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントを検出する。具体的には、所定のしきい値を設定しておき、このしきい値以下となった受信感度をヌルポイントとして検出する。
相対遅延時間抽出部109は、記憶部107に記憶されている相対遅延時間τの中から、ヌルポイントが発生したときの相対遅延時間τsを抽出する。この相対遅延時間τsは、具体的には、ヌルポイント検出部108によって検出されたヌルポイントに対応する相対遅延時間τである。
距離算出部110は、所定のスイッチ周期と、ヌルポイントが発生したときにタイミング変更部105によって変更された送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、目標までの距離を算出する。具体的には、所定のスイッチ周期と、相対遅延時間抽出部109によって抽出された、ヌルポイントが発生したときの相対遅延時間τsと、に基づいて、目標までの距離を算出する。算出方法の詳細については後述する。
つぎに、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置100のハードウェア構成の一例について説明する。図2は、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置100のハードウェア構成の一例を示す説明図である。
このレーダ装置100は、クロック発振器201と、三角波発生回路202と、高周波の電圧可変発振器(VCO)203と、送信スイッチ204と、送信アンテナ205と、を備えている。クロック発振器201は、所定のクロック信号を出力する。三角波発生回路202は、クロック発振器201からのクロック信号に同期した三角波を出力する。電圧可変発振器203は、三角波発生回路202から出力された三角波を周波数変調して、被周波数変調信号を出力する。また、電圧可変発振器203は、受信部102の第1ミキサ213に接続されており、この被周波数変調信号の一部を第1ミキサ213に出力する。送信スイッチ204は、送信ドライバ222の開閉駆動によって被周波数変調信号を送信アンテナ205に出力する。送信アンテナ205は、目標に向けて、スイッチングされた被周波数変調信号を被変調波信号として送信する。このクロック発振器201、三角波発生回路202、電圧可変発振器203、送信スイッチ204および送信アンテナ205は、図1に示した送信部101を構成する。
また、レーダ装置100は、受信アンテナ211と、受信スイッチ212と、第1ミキサ213と、バンドパスフィルタ(BPF)214と、第2ミキサ215と、を備えている。受信アンテナ211は、目標から反射されてくる被変調波信号を受信する。受信スイッチ212は、受信ドライバ223の開閉駆動によって受信アンテナ211に受信された被変調波信号を第1ミキサ213に出力する。第1ミキサ213は、電圧可変発振器203および受信アンテナ211からの出力を混合して中間周波数信号を出力する。バンドパスフィルタ214は、第1ミキサ213からの中間周波数信号を所定の帯域で通過させる。第2ミキサ215は、バンドパスフィルタ214を通過した中間周波数信号と、スイッチ駆動信号源(LO)221から出力される局部発振信号とを混合して、周波数変換することで、ビート信号を出力する。この受信アンテナ211、受信スイッチ212、第1ミキサ213、バンドパスフィルタ214および第2ミキサ215は、図1に示した受信部102を構成する。
さらに、レーダ装置100は、スイッチ駆動信号源221と、送信ドライバ222と、受信ドライバ223と、を備えている。スイッチ駆動信号源221は、信号処理部230からの指令にしたがって、送信ドライバ222と受信ドライバ223とを駆動する駆動パルス信号を出力する。この駆動パルス信号は、送信ドライバ222と受信ドライバ223とを所定の周期で独立に駆動でき、送信スイッチ204の開閉時間と受信スイッチ212の開閉時間とを制御することができる。駆動パルス信号の一部は、第2ミキサ215に局部信号として入力される。このスイッチ駆動信号源221、送信ドライバ222および受信ドライバ223は、図1に示した送受信動作制御部103を構成する。
信号処理部230は、A/D変換器231と、高速フーリエ変換器(FFT)232と、CPU233と、ROM234と、RAM235と、出力I/F236と、これらを接続するバス237と、から構成されている。A/D変換器231は、第2ミキサ215からの出力信号をデジタル変換する。高速フーリエ変換器232は、デジタル化された、第2ミキサ215からのビート信号を高速フーリエ変換することで、ビート信号の距離に比例する周波数成分の信号レベルを生成する。CPU233は、信号処理部230全体を統括する。ROM234には各種プログラムが記憶されている。RAM235は、CPU233のワークエリアとして使用され、また、高速フーリエ変換器232によって生成されたビート信号の距離に比例する周波数成分の信号レベルを記憶する。また、RAM235に限定されず、EEPROM、フラッシュメモリ、HDなど読み書き可能な記録媒体によって構成してもよい。
この信号処理部230は、図1に示した受信感度生成部104と、タイミング変更部105と、相対遅延時間算出部106と、記憶部107と、ヌルポイント検出部108と、相対遅延時間抽出部109と、距離算出部110と、を構成する。換言すれば、図1に示した受信感度生成部104、タイミング変更部105、相対遅延時間算出部106、ヌルポイント検出部108、相対遅延時間抽出部109および距離算出部110は、具体的には、たとえば、ROM234、RAM235、EEPROM、フラッシュメモリ、HDなどの読み書き可能な記録媒体に記録されたプログラムを、CPU233が実行することによって、その機能を実現する。また、記憶部107は、具体的には、たとえば、ROM234、RAM235、EEPROM、フラッシュメモリ、HDなどの読み書き可能な記録媒体によってその機能を実現する。
つぎに、この発明の実施の形態にかかる距離測定原理について説明する。図3は、この発明の実施の形態にかかる送受信原理を示すタイミングチャートであり、図4は、図3のタイミングチャートにおいて、受信動作波形をスライドし、ヌルとなる場合のタイミングチャートである。図3に示すように、送受信動作制御によるスイッチ周期をTswとし、送信動作制御パルスのデューティ比を50%とすると、送信部101の送信動作波形Aは、スイッチ周期Tswによって送信動作をON/OFFするパルス波形となる。また、目標から反射された被変調波信号の受信時間をあらわす受信時間波形Bは、送信動作波形Aと同一のパルス波形であるが、送信動作波形Aよりも伝搬遅延時間τoだけ遅延している。
さらに、受信部102の受信動作波形Cは、送信動作波形Aと同一周期のパルス波形であるが、送受信動作制御により、送信動作波形Aに対して逆相となっているパルス波形である。したがって、送信部101と受信部102との送受信動作は、時分割によっておこなわれている。これにより、被変調波信号を受信できる実際の受信時間Baは、伝搬遅延時間τoと一致する。
また、図4に示すように、タイミング変更部105によって受信動作波形Cを実際の受信時間Ba分スライドした場合、この受信時間Baが消滅することにより、受信部102は不感状態(ヌル)となる。したがって、この不感状態(ヌル)となるポイント、すなわちヌルポイントを検出することにより、実際の受信時間Baと一致する伝搬遅延時間τoを算出することができる。
この伝搬遅延時間τoを算出するためには、図4に示すように、ヌルポイントが発生したときの、送信動作波形Aが立ち上がってから受信動作波形Cが立ち上がるまでの時間である相対遅延時間τsを検出する必要がある。ある距離にある目標から反射されてくる被変調波信号は、送信動作および受信動作の相対遅延時間τs分をスライドすることにより最低感度に選択することができる。
ここで、レーダの伝搬遅延時間τoおよび距離Rの算出について説明する。目標までの距離をR[m]、光速をc[m/s]とすると、レーダの伝搬遅延時間τoは、
τo=2R/c・・・(5)
である。また、図4に示すように、受信時間波形Bと受信動作波形Cとが逆相になったときに、受信部102の受信感度が不感状態(ヌル)となるので、不感状態となる距離Rnは、上記(5)式より、
Rn=c・τo/2・・・(6)
であらわすことができる。
また、このヌルポイントが発生したときの相対遅延時間τsは、図4に示すように、一スイッチ周期Tsw内において、送信動作波形Aが立ち上がってから受信動作波形Cが立ち上がるまでの時間であるので、伝搬遅延時間τoは、
τo=τs−Tsw/2・・・(7)
であらわすことができるので、不感状態となる距離Rnは、
Rn=c・(τs−Tsw/2)/2・・・(8)
であらわすことができる。
この伝搬遅延時間τoがスイッチ周期Tswより大きくなっても不感状態(ヌル)が発生する。このため、伝搬遅延時間τoがスイッチ周期Tswを越える場合、何周期分の遅れかを示すτo/Tswの整数部分をnとすると、不感状態となる距離Rnは、
Rn={n・c・(τs−Tsw/2)}/2・・・(9)
であらわすことができる。
ここで、図5に、近距離における目標を受信したときの信号レベル(受信電力)Prと距離Rとの関係例を示す。このグラフの縦軸は、受信電力Prを示している。ここで、目標距離8.03[m]でヌルが生じる。伝搬遅延時間τoは、τo=5.35[ns]、目標の反射断面積σはσ=10[dBsm]、送信電力Ptは0[dBm]、アンテナ利得GはG=30.9[dB]である。距離8.03[m]でヌルになる相対遅延時間τsに固定し、目標距離を変化させたときの受信電力を示している。
このグラフによれば、約8.03[m]の距離で、受信電力Prの落ち込みが大きくなり、この距離が不感状態での近距離の目標までの距離となり、その空間フィルタの特性が鋭いことが分かる。したがって、目標から反射された被変調波信号を急峻な空間フィルタにより消去し、空間フィルタの消去時間遅れと距離の関係から距離を測定することができる。
図6は、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の送受信動作の相対遅延時間を鋸波状に掃引したときの、目標からの受信レベルの変化を示す説明図である。この掃引は、上述したヌルポイント検出部108によって実行される。目標が単一で、スイッチ周期Tswが一定、相対遅延時間τが、ヌルポイントNが発生したときの相対遅延時間τsになると、受信感度が最小感度レベルPnまで低下して、不感状態(ヌル)となる。換言すれば、等価的には急峻なBEF(帯域阻止ろ波器、Band Elimination Filter)を挿入したことになる。
すなわち、送信被変調波信号が伝搬遅延時間τo分遅延して受信され、かつ同時に、被変調波信号の受信時間波形Bと受信動作波形Cとが互いに逆相になると(図4を参照。)、図6に示すように、各サーチ区間内では、受信感度が最小感度レベルPnとなるヌルポイントNが発生する。このヌルポイントNの受信感度(最小感度レベルPn)と、ヌルポイント発生前後の受信感度とを比較することにより、ヌルポイントNが発生したときの相対遅延時間τsを抽出することができる。したがって、不感状態(ヌル)をあらわす最小感度レベルPnにおける相対遅延時間τsにより、上記(8)式から、目標までの距離Rnを算出することができる。
つぎに、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置100の目標測定処理手順について説明する。図7は、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置100の目標測定処理手順を示すフローチャートである。送信スイッチ204を一定のスイッチ周期Tswで開閉し、矩形状のパルス被変調波信号を送信する。同時に送信スイッチ204と逆相となるように受信スイッチ212を開閉し、受信レベルを検出する受信動作を開始する(ステップS701)。そして、この反射エコー(被変調波信号)の受信を検出し、受信感度を生成する(ステップS702)。
レーダの場合、地面、雨粒などからの反射レベルも受信されるので、これらを雑音として排除するために、受信感度が、所定の設定レベル以上の信号レベルであるか否かを判定する。設定レベル未満である場合(ステップS703:No)、ステップS701に移行する。設定レベル以上である場合(ステップS703:Yes)、受信動作波形Cを所定の遅延変化量でスライドする(ステップS704)。
そして、このスライド時の遅延量から相対遅延時間τを算出し(ステップS705)、相対遅延時間τと受信感度とを対にして記憶する(ステップS706)。つぎに、スライド回数が所定回数に到達したか否かを判定する(ステップS707)。到達していない場合(ステップS707:No)、ステップS704に移行する。到達した場合(ステップS707:Yes)、相対遅延時間τを掃引して、ステップS706において記憶された各相対遅延時間τごとの受信感度からヌルポイントNをサーチする(ステップS708)。ヌルポイントNが検出されない場合は(ステップS709:No)、ステップS701に戻る。
ヌルポイントNが検出された場合(ステップS709:Yes)、検出したヌルポイントNに対応する相対遅延時間τsを抽出する(ステップS710)。そして、抽出された相対遅延時間τsとスイッチ周期Tswとに基づいて、上記(7)式より、伝搬遅延時間τoを算出する(ステップS711)。そして、上記(6)式により、目標までの距離Rnを算出する(ステップS712)。このあと、ステップS701に戻る。
このレーダ装置100によれば、受信動作波形Cをスライドすることにより、目標までの距離Rnを測定することができる。したがって、FM−CW方式のレーダ装置よりも距離精度の向上を図ることができる。また、スイッチ周波数ではなくスイッチ周期をスライドすることにより距離を測定しているため、繰返し周期を長くでき、パルス方式のレーダ装置のように、被変調波信号が急峻な送信パルスにならないため、送信スペクトラムが広がらない。これにより、占有帯域幅の法的制限内に抑制することができ、実用化を図ることができる。また、パルス方式のレーダ装置のように、送受信機やアンテナが広帯域となることもなく、レーダ装置を安価にすることができる。また、目標との相対速度がない場合でも、目標までの距離を測定することができる。
(レーダ装置の他の構成例)
つぎに、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の他の構成例について説明する。図8は、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の他の構成例のハードウェア構成を示すブロック図である。この図8に示したレーダ装置800は、被変調波信号を被AM変調波信号として送信し、この被AM変調波信号を受信することによって得られる信号レベルを、被AM変調波信号の振幅成分から得る構成である。なお、図2に示した構成と同一構成については同一符号を付し、その説明を省略する。
図8に示すように、このレーダ装置800は、RF発振器801と、低周波発振器802と、AM変調器803と、第1アンプ804と、送信スイッチ204と、送信アンテナ205と、を備えている。RF発振器801は、AM変調器803に高周波の搬送波信号を出力する。低周波発振器802は、AM変調器803に低周波発振信号を出力する。低周波発振器802は、信号処理部830からの制御信号により、低周波発振信号の変調周波数を変化する。AM変調器803は、高周波搬送波信号を低周波発振信号により振幅変調し、被AM変調波信号を出力する。第1アンプ804は、被AM変調波信号を増幅する。増幅された被AM変調波信号は、送信スイッチ204を介して送信アンテナ205から送信される。このRF発振器801、低周波発振器802、AM変調器803、第1アンプ804、送信スイッチ204および送信アンテナ205は、図1に示した送信部101を構成する。
また、このレーダ装置800は、受信アンテナ211と、受信スイッチ212と、第2アンプ811と、振幅検波器812と、周波数可変バンドパスフィルタ813と、第3アンプ814と、を備えている。第2アンプ811は、目標から反射されてくることにより、受信アンテナ211および受信スイッチ212を介して入力される被AM変調波信号を増幅する。振幅検波器812は、第2アンプ811によって増幅された被AM変調波信号の包絡線検波をおこない、直流分の他、変調成分の信号を出力する。周波数可変バンドパスフィルタ813は、信号処理部830によって、低周波発振器802の変調周波数と同調するように制御され、振幅検波器812から検波された被AM変調波信号を選択的に通過させ、雑音成分を取り除く。第3アンプ814は、周波数可変バンドパスフィルタ813を通過した被AM変調波信号を増幅し、信号処理部830に出力する。この受信アンテナ211、受信スイッチ212、第2アンプ811、振幅検波器812、周波数可変バンドパスフィルタ813および第3アンプ814は、図1に示した受信部102を構成する。
信号処理部830は、A/D変換器831と、CPU233と、ROM234と、RAM235と、出力I/F236と、これらを接続するバス237と、から構成されている。A/D変換器831は、第3アンプ814からの振幅信号をデジタル変換する。RAM235は、CPU233のワークエリアとして使用され、また、A/D変換器831によってデジタル変換された振幅信号を記憶する。また、この信号処理部830は、低周波発振器802の変調周波数を変化させる制御信号を、低周波発振器802に出力するとともに、周波数可変バンドパスフィルタ813の通過中心周波数を、低周波発振器802の変調周波数と同調するように制御する。
この信号処理部830は、図1に示した受信感度生成部104と、タイミング変更部105と、相対遅延時間算出部106と、記憶部107と、ヌルポイント検出部108と、相対遅延時間抽出部109と、距離算出部110と、を構成する。換言すれば、図1に示した受信感度生成部104、タイミング変更部105、相対遅延時間算出部106、ヌルポイント検出部108、相対遅延時間抽出部109および距離算出部110は、具体的には、たとえば、ROM234、RAM235、EEPROM、フラッシュメモリ、HDなどの読み書き可能な記録媒体に記録されたプログラムを、CPU233が実行することによって、その機能を実現する。また、記憶部107は、具体的には、たとえば、ROM234、RAM235、EEPROM、フラッシュメモリ、HDなどの読み書き可能な記録媒体によってその機能を実現する。
このレーダ装置800によっても上述した図2に示したレーダ装置100と同様、動作波形をスライドさせることによりヌルポイントNを検出して、目標までに距離を容易に測定することができる。したがって、図2に示したレーダ装置100と同様の作用効果を、被AM変調波信号を用いることによっても得ることができる。
(レーダ装置の別の構成例)
つぎに、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の別の構成例について説明する。図9は、この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の別の構成例のハードウェア構成を示すブロック図であり、図10は、そのタイミングチャートである。なお、図2および図8と同一構成については同一符号を付し、その説明を省略する。この構成のレーダ装置900は、FM−CWレーダ方式と上述のレーダ装置800の機能を併せ持つ構成である。
このレーダ装置900は、クロック発振器201と、三角波発生回路202と、高周波の電圧可変発振器203と、送信アンプ901と、送信アンテナ205と、を備えている。この送信アンプ901は、電圧可変発振器203と送信アンテナ205間をON/OFF切替する。また、この送信アンプ901は、三角波発生回路202と電圧可変発振器203とによって周波数変調された被RF周波数変調波信号を、振幅変調する。このクロック発振器201、三角波発生回路202、電圧可変発振器203、送信アンプ901および送信アンテナ205は、図1に示した送信部101を構成する。
また、レーダ装置900は、受信アンテナ211と、受信アンプ911と、第1ミキサ213と、バンドパスフィルタ214と、第2ミキサ215と、周波数可変バンドパスフィルタ813と、を備えている。受信アンプ911は、受信アンテナ211と第1ミキサ213間をON/OFF切替する。この受信アンテナ211、受信アンプ911、第1ミキサ213、バンドパスフィルタ214、第2ミキサ215および周波数可変バンドパスフィルタ813は、図1に示した受信部102を構成する。
さらに、レーダ装置900は、低周波発振器801と、スイッチ駆動信号源221と、送信ドライバ222と、受信ドライバ223と、を備えている。低周波発振器801は、副搬送波となる所定の正弦波信号を出力する。正弦波信号は、送信ドライバ222に入力される。この正弦波信号をデューティ比50%のパルス波形に重畳して、送信アンプ901をON/OFFスイッチ駆動する。
これにより、三角波発生回路202と電圧可変発振器203によって周波数変調された被RF周波数変調波信号が、送信アンプ901によって振幅変調されて、被変調波信号として送信アンテナ205から送信される。したがって、送信アンテナ205から送信される被変調波信号は、周波数変調成分(被RF周波数変調波信号)と振幅変調成分とを含んでいる。この低周波発振器801、スイッチ駆動信号源221、送信ドライバ222および受信ドライバ223は、図1に示した送受信動作制御部103を構成する。
また、受信部102を構成する受信アンテナ211、受信アンプ911および第1ミキサ213は、被変調波信号を受信する。受信された被変調波信号に含まれている周波数変調成分は中間周波数信号として出力されるとともに、受信された被変調波信号に含まれている振幅変調成分も出力される。すなわち、バンドパスフィルタ214は、中間周波数信号を選択して信号処理部930に出力し、周波数可変バンドパスフィルタ813は、振幅変調成分を選択して信号処理部930に出力する。
また、このレーダ装置900の信号処理部930は、A/D変換器231と、高速フーリエ変換器232と、A/D変換器831と、CPU233と、ROM234と、RAM235と、出力I/F236と、これらを接続するバス237と、から構成されている。この信号処理部930は、図1に示した受信感度生成部104と、タイミング変更部105と、相対遅延時間算出部106と、記憶部107と、ヌルポイント検出部108と、相対遅延時間抽出部109と、距離算出部110と、を構成する。換言すれば、図1に示した受信感度生成部104と、タイミング変更部105と、相対遅延時間算出部106と、記憶部107と、ヌルポイント検出部108と、相対遅延時間抽出部109と、距離算出部110は、具体的には、たとえば、ROM234、RAM235、EEPROM、フラッシュメモリ、HDなどの読み書き可能な記録媒体に記録されたプログラムを、CPU233が実行することによって、その機能を実現する。また、記憶部106は、具体的には、たとえば、ROM234、RAM235、EEPROM、フラッシュメモリ、HDなどの読み書き可能な記録媒体によってその機能を実現する。
このレーダ装置900の動作について図9および図10を用いて説明すると、低周波発振器801は、送信ドライバ222に所定の正弦波信号S1を出力する。スイッチ駆動信号源221は、送信ドライバ222および受信ドライバ223に駆動信号S2を出力する。送信ドライバ222は、低周波発振器801から出力された正弦波信号を、スイッチ駆動信号源221から出力された駆動信号S2に重畳し、デューティ比50%のパルス波形S3によって、送信アンプ901をON/OFF駆動する。また、同様に、スイッチ駆動源221から出力された駆動信号S2を、信号処理部930からの制御信号によってスライドさせたデューティ比50%のパルス波形S6が、受信ドライバ223から出力される。このパルス波形S6は、受信アンプ911をON/OFF駆動する。
この結果、三角波発生回路202と電圧可変発振器203によって周波数変調された被RF周波数変調波信号を、送信アンプ901によって振幅変調した被変調RF搬送波パルス信号S4が、送信アンテナ205から送信される。被変調RF搬送波パルス信号S4は目標に反射され、受信アンテナ211に伝搬距離に比例した伝搬遅延時間τo後に、受信波形S5となって受信される。
受信された受信波形S5は、受信ドライバ223がONの時間だけ受信アンプ911によって増幅され、第1ミキサ213に受信信号S7が入力される。第1ミキサ213は、電圧可変発振器203によって周波数変調された被RF周波数変調波信号の一部と、受信波形S7とを混合し、差周波数成分の中間周波数信号を生成出力する。同時に、第1ミキサ213の振幅検波作用により、受信信号S7の低周波信号成分である検波信号S8を生成出力する。
この第1ミキサ213から出力された中間周波数信号は、バンドパスフィルタ214と周波数可変バンドパスフィルタ813に入力される。バンドパスフィルタ214は、所定帯域で中間周波数信号を通過させることにより、中間周波数信号の中間周波数成分を第2ミキサ215に出力する。この中間周波数成分と、スイッチ駆動信号源221から出力される局部発振信号と、を混合し、信号処理部930内のA/D変換器231および高速フーリエ変換器232によって伝搬距離に比例したビート信号を生成し、RAM235に記憶する。
一方、周波数可変バンドパスフィルタ813は、信号処理部930によって、送信アンプ901の変調周波数と同調するように制御されている。そして、第1ミキサ213の振幅検波作用により、第1ミキサ213から入力された低周波の変調振幅成分を選択的に通過させ、信号処理部930のA/D変換器831によってデジタル変換された振幅信号を生成し、このときの相対遅延時間τとともに、RAM235に記憶する。そして、上述した図7に示した処理手順にしたがって、RAM235に記憶された低周波変調成分のデジタル化振幅信号およびこれに対応する相対遅延時間τに基づいて、目標までの距離Rnの算出をおこなう。
したがって、このレーダ装置900によれば、FM−CW方式の動作で中間周波数に含まれるビート信号から距離を検出できるため、感度が高く、遠距離の目標を検出することができる。また、受信増幅器の駆動波形を、送信パルス波形を基準にスライド遅延することによって、検波した振幅信号が最低となるヌルポイントにより、近距離の目標の距離を高精度で検出することができる。
また、上述した実施の形態では、受信動作波形Cをスライドすることによって、ヌルポイントNを発生させる構成としたが、送信動作波形Aをスライドすることによっても、ヌルポイントNを発生させることができる。
なお、本実施の形態で説明した目標測定方法は、予め用意されたプログラムをパーソナル・コンピュータやワークステーション等のコンピュータで実行することにより実現することができる。このプログラムは、ハードディスク、フレキシブルディスク、CD−ROM、MO、DVD等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録され、コンピュータによって記録媒体から読み出されることによって実行される。またこのプログラムは、インターネット等のネットワークを介して配布することが可能な伝送媒体であってもよい。
(付記1)目標に対して被変調波信号を送信する送信動作と、前記目標から反射された前記被変調波信号を受信する受信動作とを、所定のスイッチ周期によって時分割でおこなうレーダ装置であって、
前記被変調波信号の受信感度を生成する受信感度生成手段と、
前記受信感度生成手段によって生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更するタイミング変更手段と、
前記所定のスイッチ周期と、前記ヌルポイントが発生したときに前記タイミング変更手段によって変更された前記送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、前記目標までの距離を算出する距離算出手段と、
を備えることを特徴とするレーダ装置。
(付記2)前記タイミング変更手段は、前記送信動作をあらわす送信動作波形または前記受信動作をあらわす受信動作波形のうち、いずれか一方の動作波形をスライドすることによって、前記ヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更することを特徴とする付記1に記載のレーダ装置。
(付記3)前記タイミング変更手段によって前記送受信動作の動作タイミングを変更するたびに、前記送信動作と前記受信動作との相対的な時間差をあらわす相対遅延時間を算出する相対遅延時間算出手段と、
前記相対遅延時間算出手段によって算出された相対遅延時間の中から、前記ヌルポイントが発生したときの相対遅延時間を抽出する相対遅延時間抽出手段と、
を備え、
前記距離算出手段は、前記所定のスイッチ周期と、前記相対遅延時間抽出手段によって抽出された、前記ヌルポイントが発生したときの相対遅延時間と、に基づいて、前記目標までの距離を算出することを特徴とする付記1または2に記載のレーダ装置。
(付記4)前記被変調波信号を所定の変調周波数の信号により振幅変調して送信する送信手段と、
前記送信手段から送信された被変調波信号を受信し、受信された被変調波信号から振幅変調成分を選択して振幅検波する受信手段と、
を備え、
前記受信感度生成手段は、前記受信手段によって振幅検波された振幅変調成分に基づいて、前記被変調波信号の受信感度を生成することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のレーダ装置。
(付記5)所定の周波数変調信号を振幅変調して前記被変調波信号として送信する送信手段と、
前記送信手段から送信された被変調波信号を受信し、受信された被変調波信号に含まれている周波数変調成分からビート信号を生成するとともに、前記被変調波信号に含まれている振幅変調成分を振幅検波する受信手段と、
を備え、
前記受信感度生成手段は、前記受信手段によって生成されたビート信号または振幅検波された振幅変調成分に基づいて、前記被変調波信号の受信感度を生成することを特徴とする付記1〜3のいずれか一つに記載のレーダ装置。
(付記6)目標に対して被変調波信号を送信する送信動作と、前記目標から反射された前記被変調波信号を受信する受信動作とを、所定のスイッチ周期によって時分割でおこなうレーダ装置の目標測定方法であって、
前記被変調波信号の受信感度を生成する受信感度生成工程と、
前記受信感度生成工程によって生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更するタイミング変更工程と、
前記所定のスイッチ周期と、前記ヌルポイントが発生したときに前記タイミング変更工程によって変更された前記送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、前記目標までの距離を算出する距離算出工程と、
を含んだことを特徴とするレーダ装置の目標測定方法。
(付記7)目標に対して被変調波信号を送信する送信動作と、前記目標から反射された前記被変調波信号を受信する受信動作とを、所定のスイッチ周期によって時分割でおこなうレーダ装置の目標測定プログラムであって、
前記被変調波信号の受信感度を生成させる受信感度生成工程と、
前記受信感度生成工程によって生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更させるタイミング変更工程と、
前記所定のスイッチ周期と、前記ヌルポイントが発生したときに前記タイミング変更工程によって変更された前記送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、前記目標までの距離を算出させる距離算出工程と、
をコンピュータに実行させることを特徴とするレーダ装置の目標測定プログラム。
以上のように、本発明にかかるレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムは、たとえば、車載型のレーダ装置、レーダ装置の目標測定方法、およびレーダ装置の目標測定プログラムに適している。
この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の機能的構成を示すブロック図である。 この発明の実施の形態にかかるレーダ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の送受信原理を示すタイミングチャートである。 図3のタイミングチャートにおいて、受信動作波形をスライドし、ヌルとなる場合のタイミングチャートである。 この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の空間フィルタ計算例を示すグラフである。 この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の送受信動作の相対遅延時間を鋸波状に掃引したときの、目標からの受信レベルの変化を示す説明図である。 この発明の実施の形態にかかるレーダ装置の目標測定処理手順を示すフローチャートである。 この発明の実施の形態にかかるレーダ装置のハードウェア構成の他の例を示すブロック図である。 この発明の実施の形態にかかるレーダ装置のハードウェア構成の別の例を示すブロック図である。 図9に示したレーダ装置における信号波形を示すタイミングチャートである。
符号の説明
100 レーダ装置
101 送信部
102 受信部
103 送受信動作制御部
104 受信感度生成部
105 タイミング変更部
106 相対遅延時間算出部
107 記憶部
108 ヌルポイント検出部
109 相対遅延時間抽出部
110 距離算出部

Claims (5)

  1. 目標に対して被変調波信号を送信する送信動作と、前記目標から反射された前記被変調波信号を受信する受信動作とを、所定のスイッチ周期によって時分割でおこなうレーダ装置であって、
    前記被変調波信号の受信感度を生成する受信感度生成手段と、
    前記受信感度生成手段によって生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更するタイミング変更手段と、
    前記所定のスイッチ周期と、前記ヌルポイントが発生したときに前記タイミング変更手段によって変更された前記送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、前記目標までの距離を算出する距離算出手段と、
    を備えることを特徴とするレーダ装置。
  2. 前記タイミング変更手段は、前記送信動作をあらわす送信動作波形または前記受信動作をあらわす受信動作波形のうち、いずれか一方の動作波形をスライドすることによって、前記ヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更することを特徴とする請求項1に記載のレーダ装置。
  3. 前記タイミング変更手段によって前記送受信動作の動作タイミングを変更する都度、前記送信動作と前記受信動作との相対的な時間差をあらわす相対遅延時間を算出する相対遅延時間算出手段と、
    前記相対遅延時間算出手段によって算出された相対遅延時間の中から、前記ヌルポイントが発生したときの相対遅延時間を抽出する相対遅延時間抽出手段と、を備え、
    前記距離算出手段は、前記所定のスイッチ周期と、前記相対遅延時間抽出手段によって抽出された、前記ヌルポイントが発生したときの相対遅延時間と、に基づいて、前記目標までの距離を算出することを特徴とする請求項1または2に記載のレーダ装置。
  4. 目標に対して被変調波信号を送信する送信動作と、前記目標から反射された前記被変調波信号を受信する受信動作とを、所定のスイッチ周期によって時分割でおこなうレーダ装置の目標測定方法であって、
    前記被変調波信号の受信感度を生成する受信感度生成工程と、
    前記受信感度生成工程によって生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更するタイミング変更工程と、
    前記所定のスイッチ周期と、前記ヌルポイントが発生したときに前記タイミング変更工程によって変更された前記送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、前記目標までの距離を算出する距離算出工程と、
    を含んだことを特徴とするレーダ装置の目標測定方法。
  5. 目標に対して被変調波信号を送信する送信動作と、前記目標から反射された前記被変調波信号を受信する受信動作とを、所定のスイッチ周期によって時分割でおこなうレーダ装置の目標測定プログラムであって、
    前記被変調波信号の受信感度を生成させる受信感度生成工程と、
    前記受信感度生成工程によって生成された受信感度が不感状態であることをあらわすヌルポイントが発生するように、時分割されている送受信動作の動作タイミングを変更させるタイミング変更工程と、
    前記所定のスイッチ周期と、前記ヌルポイントが発生したときに前記タイミング変更工程によって変更された前記送受信動作の動作タイミングと、に基づいて、前記目標までの距離を算出させる距離算出工程と、
    をコンピュータに実行させることを特徴とするレーダ装置の目標測定プログラム。

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