JP3910899B2 - 燃料電池用触媒及びその製造方法と電極触媒 - Google Patents

燃料電池用触媒及びその製造方法と電極触媒 Download PDF

Info

Publication number
JP3910899B2
JP3910899B2 JP2002276816A JP2002276816A JP3910899B2 JP 3910899 B2 JP3910899 B2 JP 3910899B2 JP 2002276816 A JP2002276816 A JP 2002276816A JP 2002276816 A JP2002276816 A JP 2002276816A JP 3910899 B2 JP3910899 B2 JP 3910899B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
catalyst
wood
porous carbon
metal
carbon body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2002276816A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2004113848A (ja
Inventor
昌広 宍戸
則男 安藤
正男 小林
Original Assignee
ハイウッド株式会社
株式会社 ア−ルテック
昌広 宍戸
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by ハイウッド株式会社, 株式会社 ア−ルテック, 昌広 宍戸 filed Critical ハイウッド株式会社
Priority to JP2002276816A priority Critical patent/JP3910899B2/ja
Publication of JP2004113848A publication Critical patent/JP2004113848A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3910899B2 publication Critical patent/JP3910899B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Catalysts (AREA)
  • Inert Electrodes (AREA)
  • Fuel Cell (AREA)

Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、金属超微粒子や金属酸化物超微粒子を高分散させた燃料電池用触媒とその製造方法及び電極触媒に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
金属触媒は、酸化、還元、加水分解、脱水素、水素化分解などの触媒機能を発揮することが知られている。白金(Pt)の他にニッケル(Ni)、鉄(Fe)、タングステン(W)などは、炭化水素からの脱水素反応を促進する作用を持つことが知られている。合金ではパラジウム‐銀合金、銅-ニッケル合金には一酸化酸素の分解を行なう機能が知られている。鉄粉や酸化鉄(Fe23)など酸素吸収を行なう脱酸素剤としてすぐれた触媒である。また、酸化鉄(Fe23)は廃プラスチックの製油過程ですぐれた脱塩素触媒となることなども知られている。
【0003】
この他、最近の環境問題への意識の高まりから、自動車の排ガスをクリアにする触媒に三元触媒が開発されており、一酸化炭素(CO)、炭化水素 (HC)、窒素酸化物 (NOx)を酸素と反応させ二酸化炭素・水・窒素に変換するものである。この三元触媒にはアルミナ(Al23)、酸化マグネシウム(MgO)、ニ酸化ケイ素(SiO2)の化合物に白金、ロジウム、パラジウムなどの貴金属粒子を触媒として分散させている。最近は、触媒材料も多様化し、ポルフィリン錯体や、金属フタロシアニン化合物、脂肪酸金属塩化合物、ポリオレフィンを骨格とした導電性、強誘電性などを備えた高分子触媒などもつくられ有機-無機複合による触媒材料は電子材料、複合材料等の新しい分野に応用が広がっている。
【0004】
触媒に使用する金属は、遷移金属でPt、Pd、Ni、Co、Fe、Cu、V、Mo、Rh、Cr、Ir、Ru、Au、AgやAi23、SiO2、CrO3、Al23、LiO2、TiO2、Fe23等の金属酸化物、LiCO3、Zn、Al、Sn等これらを意図的に複数重合したもの、及び有機化合物と共有結合した化合物、金属フタロシアニン化合物、脂肪酸金属塩化合物、ポルフィリン錯体等有機無機複合材料が使われている。
【0005】
また、これら遷移金属を利用した触媒は、反応速度を向上させるのみならず、その生成化合物の規則性・分岐構造・組成あるいは共重合制御(ポリオレフィンのみならず極性モノマーとの共重合)などに利用され、機能制御された新たな材料創製の方法としても利用されるようになってきた。これらの触媒は、一般に金属超微粒子の形態でなんらかの担体に担持されて使用されるのが通常である。こうした担体で最も多いのは多孔質材料であり、多孔質炭素体も多く用いられている材料である。
【0006】
多孔質炭素体の代表である活性炭は我々にとって最も身近な炭素材料であると同時に、工業的にも各種分離プロセス、精製、触媒、あるいは溶剤回収などに利用されているほか、環境汚染問題と関連した空気や水の浄化、あるいは医療用吸着材と多岐に渡る分野で使用されている。これは、活性炭に存在するラジカルや表面官能基の存在、及び活性炭自体の電子移動体としての働きが酸化還元、ハロゲン化、脱ハロゲン化、脱水素、分解、異性化、重合など優れた触媒機能を持っているためである。
【0007】
一般に活性炭と呼ばれるものは、ミクロ孔(細孔直径2nm以下)からメソ孔(2〜50nm)、さらにはマクロ孔(50nm以上)までの広い範囲にわたる細孔をもち、それによって様々な大きさの物質を吸着することができる。黒鉛カ-ボンの単結晶の密度が2.26g/cm3であるのに対し、木質材料からつくる活性炭の嵩密度は0.2g/cm3〜0.4g/cm3と非常に小さいのは、炭素体に多くのメソ細孔とマクロ細孔が存在するためである。つまり、600℃〜1000℃前後で焼成した木炭等は半径2nm以下のミクロポアが占める内部表面積が100nm.g/1nm.gと極めて大きく、大容積の細孔が存在している。
【0008】
通常、活性炭の製造においては、単位重量当たりの吸着有効表面積をどれだけ大きくできるかが課題となる。その一方で、使用目的によっては、いかに均一な孔径をもつ細孔を調製するかが重要な場合がある。特に近年、多孔質炭素体は金属超微粒子や金属酸化物超微粒子との複合化によって二酸化窒素(NO2)無害化触媒や水素ガス化触媒として燃料電池用電解質への利用が着目されており、この場合、その性能は単位容積あたりの表面積と表面活性力で評価される。
【0009】
最近の触媒利用の一例として、燃料電池用メタノールの水蒸気改質(CH3OH+H2O→3H2+CO2)電極触媒がある。燃料電池はクリーンで簡便な発電システムとして着目されている。この電極触媒はメタノール等の有機化合物の脱水素化反応を行なう触媒作用で温和な条件で使用可能なことから、触媒の製造コストによっては大いに有望な発電システムとして着目されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の課題は、多孔質炭素体に金属超微粒子や金属酸化物超微粒子を高分散させた触媒を安価に製造でき、かつ広範囲な用途に使用できる多孔質炭素体-金属触媒複合材を提供することにある。また、本発明の別の課題は、上記の特長を有する触媒であって燃料電池用電極触媒性能に優れた材料を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
これまで本発明者らは、CCA(Cr、Cu、As)薬剤処理木材(以下CCA処理木材と言う。)や有機金属化合物等を炭素原料として、金属超微粒子や金属酸化物超微粒子を分散した多孔質炭素体の微細組織や細孔構造がどれだけ制御可能か、また、分子構造以外の立体的な構造を如何に制御することが可能かについて検討を行ってきた。
実験から、木材等天然炭化水素高分子化合物を前駆体とした多孔質炭素体は、ミクロ孔(細孔直径2nm以下)からメソ孔(2〜50nm)、さらにはマクロ孔(50nm以上)までの広い範囲にわたる細孔をもち、大きな比表面積を持っていることが判明している。
【0012】
また、黒鉛カーボンの単結晶の密度が2.26g/cm3であるのに対し、木質材料からつくる多孔質炭素体の嵩密度は0.2g/cm3〜0.4g/cm3と非常に小さい。これは炭素構造中に多くのメソ細孔とマクロ細孔が存在するためである。つまり、600℃〜1000℃前後で焼成した木炭等は半径2nm以下のミクロポアが占める内部表面積が極めて大きく、大容積の細孔が存在していることを確かめた。その上、黒鉛カーボンに比較して固定炭素率及び電子移動体としての能力も同等で、さらに多孔質な優れた性状を持っており使用目的によっては、多面的に活用できる多孔質炭素体であることが判明した(表1)。しかし、工業的製法の確立がないため、これまで、その利用用途は限定されていた。
【0013】
【表1】
Figure 0003910899
【0014】
一方、ダイレクトメタノール燃料電池 (DMFC)におけるメタノ-ル改質・拡散用触媒は、セパレータ及びMEAの水素改質を目的とした電解質層が主要な役割を果たす。これまで主役と目されてきた合金製触媒は、合金であるが故の重さ(単位重量当たりの吸蔵量が小さい)、吸蔵-放出の繰り返しによる劣化(合金の微粉化や構造変化)、希少金属を含む場合にはその価格や資源確保など課題が多い。
【0015】
そこで上記課題を解決するために本発明者らは、種々の検討を重ねた結果、従来の炭素粉体の調製や表面への貴金属の真空蒸着によるコーティングや、また特殊な炭素材の構造化や成形による高コスト化を解決するために、廃木材等の天然炭化水素高分子化合物を前駆体とした多孔質炭素体の製造と同時に金属超微粒子を高分散した新規触媒の創製技術を見いだした。
【0016】
本発明は、触媒として必要な金属を金属イオン溶液にして木材やその他の天然炭化水素高分子化合物に含浸させ、その後、炭素化する過程を経て金属超微粒子あるいは金属酸化物超微粒子を高分散濃縮することにより、低温、省エネルギーかつ低コストで製造する多孔質炭素体に金属超微粒子を高分散担持させる多孔質炭素体と金属超微粒子や金属酸化物超微粒子の複合化した触媒の調製技術に関するものである。
【0017】
触媒の担体として多孔質炭素体の優れた特性を最大限に引き出せるか否かは、多孔質炭素体の製造技術の開発にかかっている。つまり、本発明の微細スケールの触媒創成技術は、従来にない触媒の製造方法として燃料電池用電極触媒をはじめとする一般化学反応用触媒や電子材料、複合材料、環境浄化材料等の分野に新しい触媒の調製方法を提供し、多孔質炭素体と金属超微粒子や金属酸化物超微粒子の複合化した触媒が極めて容易にかつ低コストで製造可能となることを目的としている。また、同時に、廃棄物処理と有害重金属(廃液)処理の一方法としても効率的かつ環境に調和した手法の開発に繋がるものとなる。
【0018】
【発明の実施の形態】
これまで本発明者らは、木材を多孔質炭素体の前駆体として用いて、これに金属超微粒子が分子レベルで高分散する多孔質炭素体の製造と、これら多孔質炭素体の微細組織や細孔構造と触媒機能がどれだけ制御可能かについて検討を行ってきた。その結果、木材や有機化合物を前駆体として炭素化し多孔質炭素体とする本発明に係る多孔質炭素体と金属超微粒子や金属酸化物超微粒子の複合化した触媒は、省エネルギ-かつ低コストで製造できること、更に、これら触媒をさらに他の高分子電解質材料と複合化することにより、導電性を向上させることなど、その機能性と特性を検討した。
【0019】
すなわち本発明は、多孔質炭素体に金属超微粒子や金属酸化物超微粒子を高分散担持する触媒に係るものであり、触媒となる金属イオンを含む水溶液を事前に木材等天然炭化水素高分子化合物に加圧含浸させ、木材成分であるセルロース(45%)、ヘミセルロース(30%)、リグニン(25%)等と金属分子を結合、あるいは木質構造の導管などの内部に分散させ、金属が分子レベルあるいはミクロンオーダーの塩などの形で分散された前駆体と成し、その後これら木材を空気を制御した状態で熱を加えて炭素化する過程を経て容易に多孔質炭素体にできること、加えて炭素化と同時に多孔質炭素体に均一かつ高分散に金属超微粒子や金属酸化物超微粒子を担持した触媒となることを発見したものであり、炭素化それ自体は木炭化等の公知の方法にしたがって行なえば良い。
【0020】
前駆体として利用する木材や天然植物、有機物原料は、新規な物とする必要は無く、Cr、Cu等を含んでいる防腐処理を施されたCCA処理木材などの廃棄木材、また、古紙などの浸透性を有する有機物や有機化合物等が適している。なかでもCr、Cu等が含浸法により数気圧から10気圧程度で圧力注入処理されたCCA処理木材はCrで1053PPM、Cuで425PPMの高濃度で重金属イオンを木材に有機金属化合物として含有していることが知見されており(表2)、これらの含有重金属(クロムと銅) やその他の遷移金属、有機金属廃液等を原料として利用するのが低コスト化する上で適している。
【0021】
【表2】
Figure 0003910899
【0022】
また、前記多孔質炭素体を調製する場合、金属廃液に新たな金属種を組み合わせた複合化など、規則性・分岐構造・組成・共重合制御や、その他各種ポリマ-との複合化により様々な金属の触媒機能と多孔質炭素体との組み合わせ方法をとることができる。
【0023】
本発明に係る触媒としてCr23 ならびに Cu2O の触媒活性は、すでに詳しく検討されており、主に水素化あるいは脱水素の触媒として利用されている。さらに、Cu2O‐Cr23 の二元系触媒もメタノール合成などに利用されており、この触媒は CCA処理木材を原料とすれば、比較的簡単に調製できることになる。
【0024】
また、こうした二元系触媒は、二つの物質の境界が重要な役目を果たすことが多く、金属超微粒子や金属酸化物超微粒子として二元系触媒が構成されていれば、従来よりも遙かに高い触媒活性を示すことになる。実験から、CCA処理木材を原料とした多孔質炭素体と金属酸化物超微粒子の複合化した触媒は、水素化あるいは脱水素の触媒として機能することが知見され、その触媒活性は、金属酸化物超微粒子径や多孔質炭素体中での分散状態に依存するため焼成条件との関係や炭素化工程など多孔質炭素体の製法が重要になる。
【0025】
触媒担体となる多孔質炭素体は、原料を木炭化炉で炭化焼成(200℃〜1000℃)を行なうことにより、熱分解→木炭化の過程を経て体積を約10〜20%以下に減量、含有した金属超微粒子が数千〜数万PPMに高濃度化する。さらに800℃〜1800℃で水蒸気賦活、炭酸ガス等によるガス賦活、あるいは塩化亜鉛や水酸化カリウムなどを添加して焼成する薬剤賦活などにより約1/2以下に減量化し、金属超微粒子を数万〜数十万PPMの高濃度に濃縮、電気伝導度の極めてすぐれた多孔質炭素体になる。この場合、含浸法により前駆体に分散したCr及びCuの金属超微粒子は100%内部に残ることが発明者らの実験から確かめられており同時に構造体に微細孔(細孔直径1nm〜10nm)が100m3/1nm.gの細孔容積と1000m2/gを超える比表面積を持った複雑な表面を持った多孔質炭素体となり優れた吸着特性と金属超微粒子の触媒機能を合わせ持った複合材料となることが確かめられた。
【0026】
以上、上記の炭素化(木炭化)によって、数nm〜数μの多孔質炭素体に単体もしくは重合した金属酸化物超微粒子を高分散担持させた触媒が極めて容易にかつ低コストで調製可能となる。しかし、ここまでの過程で調製された多孔質炭素体は、微細構造の難黒鉛化炭素体で、無配向の乱層構造の多孔質炭素体であり、さらにこの多孔質炭素体に電気パルスと熱や圧力を加えて成形すると配向性の高い黒鉛構造となることも知見されている。
【0027】
したがって、触媒となる金属種の選択で触媒としての適用対象は特に限定されず任意にコントロールが可能で、燃料電池用電極触媒、その他触媒機能を有する材料、電磁波吸収性の優れた材料や電子材料、環境浄化材料など新しい機能材料への利用が可能な触媒機能を有した多孔質炭素体を低コストで調製可能となる。
【0028】
【実施例】
CCA処理材をどのように処分するかと言う問題は、いわばリサイクル問題の究極の姿ではないかとも言える。埋め立てにも使えない、燃やすこともままならない廃木材に新たな利用法が見いだせれば、その波及効果は大きい。CCA処理木材の特徴は、まず、触媒となる金属超微粒子は、水溶性の薬液の形で含浸させるために、木材の中にクロム(Cr)や銅(Cu)が分子レベルの高分散状態で存在する。さらに、その含有量は,木材 1 ton 当たり、Crで 1053g、Cuで 425g、ヒ素で 460g 程度となる。これらの特徴を踏まえて、本発明者らは、このCCA処理木材を、多孔質炭素体を担体とする金属超微粒子及び金属酸化物超微粒子高分散型の触媒製造の原料として利用することを考えた。一般に、木材の炭素化によって、その重量は約10〜20% となる。したがって、木炭になった状態でCrやCuの濃度は約5〜10倍になる。さらに、炭素化の工程で酸素の供給等の燃焼制御処理を施せば、木炭はさらに減量化し、中に留まっているCrやCuの濃度は自由に調整可能となる。さらに、炭素化の過程で僅かに空気を混入させることで、CrとCuの金属超微粒子を金属酸化物超微粒子とすることができるとともに炭素材の減量化も図れる。
【0029】
こうした処理を施すことで、分子レベルで木材組織の中に高分散している金属超微粒子は、金属酸化物超微粒子となり、多孔質炭素体中に高分散状態で出現する。こういった、触媒機能を有する金属超微粒子の酸化物を担体中に高分散状態を維持して担持する技術はこれまで決定的なものがなく、まだ試行錯誤的に行われている程度である。さらに、触媒として利用後は既に確立されている廃触媒の処理工程に送れば良いだけである。つまり、埋め立ても焼却もできなかったやっかいな産業廃棄物が新たな触媒として役目を持つ上に、その後の処分方法まで決まってしまうということになる。
【0030】
この方法は、上記の触媒の製造方法の新たな提案である。すなわち、従来の木質廃バイオマス中に、重金属イオンを含む廃液などを含浸させ、それを炭素化することで金属酸化物超微粒子として多孔質炭素体に高分散する手法である。したがって処理に困っている木質廃バイオマスと処理のやっかいな重金属廃液を同時に処理でき、さらにその処理の結果、高付加価値な新規触媒の生産できることになる。さらに、他の金属元素を含浸させることで新たな触媒機能の発現も可能となる。
【0031】
問題はCCA処理木材に含まれるヒ素であるが、木炭化900℃の焼成後約 20%のヒ素が残存していたとの報告もあり、この場合は何らかの除去技術の開発が必要になる。しかし、900℃で昇華しないのであることから、この時点でヒ素は炭素中にもはや元素単体の形で存在しているとは考えられ難く、何らかの難分解性の化合物へと変化している可能性が高い。この点については、焼成後の炭素材を煮沸するなどして、水中へのヒ素の溶出試験などを検討すれば明らかとなる。
【0032】
以上、上記に示した新たな視点でCCA処理木材を捉えることで、これまで難題だったCCA処理木材の処理のすべてに目途が立つと同時に新たな触媒材料に道を開くことになる。
【0033】
【CCA処理木材から創成する電極触媒】
CCA処理木材に含有されている金属酸化物Cr2O3は脱水素、水素化触媒で、CUO-Cr3も脱水素、水素化分解、メタノール合成、などの優れたメタノールの水蒸気改質触媒となる。つまり、前述したようにCCA処理木材中の重金属がそのまま電極触媒に使えることになる。この場合、燃料極の触媒層や空気極の拡散層は、発電効率を向上するために細孔構造を最適化する必要が求められ、三次元的な連通孔を持った多孔性の多孔質導電体を用いることが要件となる。
【0034】
ダイレクトメタノール燃料電池 (DMFC)の膜-電極接合体の高性能化は触媒層に燃料極側では適度な親水性、逆に空気極側では撥水性を与え、同時に触媒層の三相界面を増大して発電効率をあげること、及び、燃料極側から空気極側へ、燃料のメタノールが浸透するのでこれを抑制する触媒層をいかにつくるかがポイントとなっている。
【0035】
現在、メタノール等から水素を製造する水蒸気改質触媒は、銅(Cu)系触媒が高い選択性を示しているが、まだ、その性能が十分に発揮されていない。DMFCでは、より低温(200℃以下)で高い活性を示す触媒が望まれており触媒の熱安定性の向上や銅(Cu)系触媒に代わる遷移金属触媒の開発が課題となっている。つまり、銅(Cu)系触媒は、熱安定性が低く、熱処理(シンタリング)による活性劣化が問題となっており、それに対して、8-10族遷移金属触媒は熱安定性が高い利点はあるが、水蒸気改質の二酸化炭素選択性が著しく低いなどの欠点がある。
【0036】
そこで本発明は、電解質層の界面積を増大して発電効率あげる金属酸化物超微粒子を高分散させた多孔質炭素体に加え、プロトン伝導性の向上と燃料極側から空気極側へ燃料のメタノールが浸透するのを制御する反応ガス低透過性に膜/電解質一体型を意図して発明されたものである。多孔質炭素体にポリオレフィンポリマーと電解触媒として木材に金属超微粒子含浸、前駆体とした多孔質炭素体金属酸化物超微粒子複合材を調製、その結果、これらは導電性、強誘電性などにすぐれた電極体となることが知見され、フッ素系カチオン交換物質を持った高分子膜と多孔質炭素体が一体的に創成できることが見いだされた。
【0037】
前記、空気極へのメタノールの到達を制御する機能と集電効率を合わせ持つ電極体によって、多孔質炭素体の細孔内でCOと酸素が高効率で反応してCOになる現象と、Cr、Cu触媒、また、有機金属重合触媒や特殊合金を併用することで100℃の低温でもほぼ100%のCO→COを実現させ、同時に多孔質炭素体の吸着効果により、COと酸素を細孔内に濃縮し、担持した触媒に選択的にCO酸化を行わせる作用が発現する。
【0038】
つまり、電解質にフッ素系カチオン交換物質を持ったポリマ-と触媒を組み合わせた多孔質炭素体と高分子膜複合によるプロトン伝導性の向上、および多孔質炭素体の界面積構造を利用しCO-COの選択的にCO酸化を意図して行うこととした点が本発明の特徴と言える。
本発明に係る多孔質炭素体より成る電極体は、下記の点において優れている。
(1)界面積が極めて増大する。
(2)細孔が三次元的に連通するため流体の透過性が優れる。
(3)多孔質炭素体が導電材料であるためプロトン伝導の導電性が向上する。
(4)ナノポア(10nm以下)な構造がCOと酸素を細孔内に濃縮し、
金属酸化物超微粒子触媒によるCO酸化を効率的に実現する。
(5) 数ナノ未満の分子レベルの金属酸化物超微粒子を多孔質炭素体に高分
散化することにより、効率的な触媒活性を生じさせる。
【0039】
8-10族遷移金属触媒面でのメタノール水蒸気改質反応(CH3OH+H2O→3H2+CO2)は、メタノ-ル分解(CH3OH→2H2+CO)と水性ガスシフト反応(CO+H2O→CO2+ H2)がカップリングして進行する機構が知られている。この場合、水性シフト反応のステップが律速段階で、そのために系内にCOが蓄積する。そのため、8-10族遷移金属触媒、特に白金族元素面ではCO被毒が起こり水性ガスシフト反応の選択性は著しく低くなることになる。これまで8-10族遷移金属触媒における水性ガスシフト反応の選択性を向上させる試みがなされているが、いずれも結果において満足すべき値には至っていない。
【0040】
そこで本発明では、銅(Cu)系触媒面でメタノールからの中間体のホルムアルデヒドにH2Oが求核的に負荷するステップを経て進行することに着目した。選択性も高くメタノールからホルムアルデヒドが生成するステップが律速段階であり、ホルムアルデヒド生成以降のステップは速やかに進行し、この反応はホルムアルデヒド生成の段階では金属銅(Cu)が、一方、ホルムアルデヒドからギ酸メチルあるいはギ酸(あるいはギ酸中間体)を生成する段階では担体の構造が関与することが知見された。つまり、触媒面においてホルムアルデヒド中間体の安定性を上げることにより二酸化炭素選択性の高い触媒となることを見いだした。
【0041】
【酸化クロムと酸化銅の触媒としての特性】
上記のように、CCA処理木材に含有されている金属酸化物超微粒子Cr3は脱水素、水素化触媒で、CuO-Cr3も脱水素、水素化分解、メタノール合成、などの優れたメタノールの水蒸気改質触媒となる。つまり、CCA処理木材中のやっかいな重金属がそのまま燃料電池用の電極触媒に使えることになり、多孔質炭素体に金属酸化物超微粒子を高分散状態で担持させた触媒は、触媒性能に加えて細孔構造と表面活性力に優れており、ガス吸着に適したナノポア(10nm以下)優れた吸着性能も併せ持つ。また、この多孔質炭素体は優れた導電物質であることから、DMFC用電解質層に触媒として利用することができる。
【0042】
DMFCでは電解質層に燃料極側では適度な親水性、逆に空気極側では撥水性を与え、同時に電解質層の界面積を増大して発電効率をあげること、及び、燃料極側から空気極側へ、燃料のメタノールが浸透するのでこれを抑制することが要点となる。
【0043】
本発明では、その触媒活性が、金属酸化物超微粒子径や多孔質炭素炭中での分散状態に依存するため、原料を木炭化炭化炉で炭化焼成(200℃〜800℃)を制御して行なうことにより、木炭化の過程を経て体積を約10〜20%に減容、含有した重金属量が数千〜数万PPMに高濃度化、さらに800℃〜1800℃で水蒸気賦活、炭酸ガス等によるガス賦活にて減容することで金属酸化物超微粒子を数万〜数十万PPMの高濃度に縮合した、表面に微細なマクロ孔(50nm以上)、メソ孔(2〜50nm)、ミクロ孔(細孔直径2nm以下)の複雑な細孔を持った比表面積1000m2/gを超える〜数μの多孔質炭素体を調製した。この方法によって、特殊な方法を必要としないで多孔質炭素体に単体もしくは複合した金属酸化物超微粒子を高分散状態で担持させた電解質触媒が極めて容易にかつ低コストで調製可能となる。
【0044】
発明者らは、CCA処理木材を原料として調整した多孔質炭素体が、DMFCの燃料極触媒層や空気極拡散層において、発電効率を向上する細孔構造を最適化する上で、三次元的な連通孔、すなわち多孔性にすぐれ吸着特性と電気伝導性、及び金属酸化物超微粒子の持つ金属触媒の活性力を合わせ持った電解質層を構成することを見いだした。
【0045】
また、本発明では、多孔質炭素体の微細組織や細孔構造をどれだけ制御可能かにとどまらず金属酸化物超微粒子と電解ポリマーと複合した電極触媒の創製について検討を行なった。その結果、金属酸化物超微粒子による金属触媒を高分散に担持した多孔質炭素体と電解質層としてフッ素系カチオン交換物質を複合化した電解質-膜一体型電極体がDMFC用の電解質体に有効であることが判明した。また、この電極体において銅(Cu)系触媒が二酸化炭素選択性の高い触媒となることを見いだした。
【0046】
以上本発明の実施の形態と一部実施例を説明したが、本発明は上記に記載した一部の用途に限定したものではなく、木材等天然炭化水素高分子化合物を原料とした触媒の製造とこれらを利用した触媒の概念に広義に係るものである。
【0047】
【発明の効果】
本発明は、CCA処理木材等の金属超微粒子が原子レベルで分散された物を前駆体とし、その後、炭素化過程を経て多孔質炭素体とすることで多孔質炭素体にCu Crの金属超微粒子や金属酸化物超微粒子を均一かつ高分散させ担持したことを特長とする燃料電池用触媒とその製造方法に関するものである。また、その原料から極めて安価かつ容易に製造可能であり、さらに不均一な金属超微粒子や金属酸化物超微粒子等との複合化、その後の各種モノマー再複合によって、燃料電池等の電極体に適した触媒とすることなどが特徴となる。

Claims (3)

  1. 木材及びその他の天然炭化水素高分子化合物を前駆体とした多孔質炭素体にCu Cr の超微粒子を高分散させた燃料電池用触媒。
  2. 触媒となる金属イオンを含む水溶液を、事前に木材及びその他の天然炭化水素高分子化合物に加圧含浸させ、木材成分であるセルロース、ヘミセルロース、リグニンと金属分子を結合させ、或は木質構造の導管などの内部に分散させ、金属が分子レベル或はミクロンオーダーの塩などの形で分散された前駆体と成し、その後これら木材に空気を制御した状態で熱を加えて炭素化する過程を経て多孔質炭素体とし、この多孔質炭素体に均一かつ高分散にCu Cr の超微粒子を担持させる燃料電池用触媒の製造方法。
  3. CCA処理木材に含有されている金属酸化物や8−10族遷移金属を共重合した有機物を原料として、これらを前駆体とした多孔質炭素体にCu Cr の超微粒子を高分散させて炭素化しポリオレフィンとの複合材としたことを特徴とする微細孔を持つ膜―電極接合体とした電極触媒。
JP2002276816A 2002-09-24 2002-09-24 燃料電池用触媒及びその製造方法と電極触媒 Expired - Fee Related JP3910899B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002276816A JP3910899B2 (ja) 2002-09-24 2002-09-24 燃料電池用触媒及びその製造方法と電極触媒

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002276816A JP3910899B2 (ja) 2002-09-24 2002-09-24 燃料電池用触媒及びその製造方法と電極触媒

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2004113848A JP2004113848A (ja) 2004-04-15
JP3910899B2 true JP3910899B2 (ja) 2007-04-25

Family

ID=32272596

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002276816A Expired - Fee Related JP3910899B2 (ja) 2002-09-24 2002-09-24 燃料電池用触媒及びその製造方法と電極触媒

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3910899B2 (ja)

Families Citing this family (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007196097A (ja) * 2006-01-24 2007-08-09 Gunma Univ 燃料電池、それに好適な触媒及びその製造方法
JP5219384B2 (ja) * 2007-02-27 2013-06-26 旭化成株式会社 燃料電池用電極および燃料電池
KR100901846B1 (ko) * 2007-09-11 2009-06-09 한국에너지기술연구원 탄소나노튜브 직접성장법과 백금 나노촉매의 담지를 위한화학기상증착법을 적용한 연료전지용 셀룰로스 전극의제조방법, 셀룰로스 전극 및 셀룰로스 섬유의 연료전지용전극으로서의 용도
KR100878751B1 (ko) * 2008-01-03 2009-01-14 한국에너지기술연구원 셀룰로스 섬유를 이용한 촉매지지체, 이의 제조방법,촉매지지체 표면에 직접성장된 탄소나노튜브 및탄소나노튜브 표면에 나노금속 촉매가 담지된 담지촉매 및이의 제조방법
JP2017164667A (ja) * 2016-03-14 2017-09-21 三菱鉛筆株式会社 触媒用炭素担体
JP6638675B2 (ja) 2017-03-03 2020-01-29 トヨタ自動車株式会社 燃料電池用触媒インク、燃料電池用触媒層、及び、膜電極接合体
CN109225224B (zh) * 2018-10-24 2021-02-12 北方民族大学 木质宏观多孔碳催化电极材料及其制备方法和应用
CN113381031B (zh) * 2021-06-11 2022-08-19 郑州大学 一种林木衍生空气电极材料及其制备方法和应用
CN114725328B (zh) * 2021-12-17 2023-10-27 安徽师范大学 氮掺杂生物质衍生多孔碳负载Fe3O4/Fe复合材料及其制备方法和应用
CN114471588A (zh) * 2021-12-27 2022-05-13 南京林业大学 一种碳材料及其制备方法和应用
CN115304748B (zh) * 2022-09-02 2023-06-23 沈阳师范大学 一种多孔聚合物材料的制备方法
CN116516410A (zh) * 2023-05-10 2023-08-01 河南农业大学 一种含聚合物的生物质木基催化剂的制备方法和应用

Also Published As

Publication number Publication date
JP2004113848A (ja) 2004-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
Hu et al. Porosity-induced high selectivity for CO2 electroreduction to CO on Fe-doped ZIF-derived carbon catalysts
Hao et al. Recent advances on preparation and environmental applications of MOF-derived carbons in catalysis
Wei et al. 2020 roadmap on pore materials for energy and environmental applications
Oar-Arteta et al. Metal organic frameworks as precursors for the manufacture of advanced catalytic materials
Zhao et al. 1D N-doped hierarchically porous hollow carbon tubes derived from a supramolecular template as metal-free electrocatalysts for a highly efficient oxygen reduction reaction
JP4713533B2 (ja) ナノ多孔性タングステンカーバイド触媒及びその製造方法
Dicks The role of carbon in fuel cells
Bozbag et al. Supercritical fluids in fuel cell research and development
JP3910899B2 (ja) 燃料電池用触媒及びその製造方法と電極触媒
Cui et al. SnO 2 nanocrystal-decorated mesoporous ZSM-5 as a precious metal-free electrode catalyst for methanol oxidation
JP2007519165A (ja) 燃料電池の電極触媒用ナノ構造金属‐カーボン複合体及びその製造方法
Zhang et al. Lewis-basic lanthanide metal-organic framework-derived versatile multi-active-site synergistic catalysts for oxygen reduction reaction
JP2007307554A (ja) 担持触媒とその製造方法、これを利用した電極及び燃料電池
Zaman et al. Comparative study of Mn-ZIF-67 derived carbon (Mn-Co/C) and its rGO-based composites for the methanol oxidation
Khan et al. Stable and efficient PtRu electrocatalysts supported on Zn-BTC MOF derived microporous carbon for formic acid fuel cells application
Kharissova et al. Catalysis using metal–organic framework-derived nanocarbons: Recent trends
Tan et al. High-performance polymer fiber membrane based direct methanol fuel cell system with non-platinum catalysts
Zhang et al. CeO2C2 Nanoparticles with Oxygen‐Enriched Vacancies In‐site Self‐embedded in Fe, N Co‐doped Carbon Nanofibers as Efficient Oxygen Reduction Catalyst for Zn‐Air Battery
Liu et al. Core‐shell FeCo N‐doped biocarbons as stable electrocatalysts for oxygen reduction reaction in fuel cells
Kuang et al. Metal@ hollow carbon sphere nanoreactors for sustainable biomass and CO 2 valorization
Rauf et al. Novel heteroatom-doped Fe/N/C electrocatalysts with superior activities for oxygen reduction reaction in both acid and alkaline solutions
KR100752265B1 (ko) 연료전지의 전극 촉매용 나노 구조 금속-카본 복합체 및그의 제조방법
Guo et al. Research progress on metal-organic framework compounds (MOFs) in electrocatalysis
Peera et al. Recent advances on metal organic framework–derived catalysts for electrochemical oxygen reduction reaction
JP2004342337A (ja) 電極触媒及びその製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050905

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050916

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051019

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060330

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060410

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060926

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061117

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061130

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20070104

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20070125

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees