JP3910741B2 - 単票用紙搬送装置および印刷装置 - Google Patents

単票用紙搬送装置および印刷装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、単票用紙を印刷媒体として使用する印刷装置等に具備され単票用紙を搬送する搬送装置に関し、とくに堆積した単票用紙を1枚ずつ繰出して搬送する単票用紙搬送装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、単票用紙に印刷を行うページプリンタにおいては、用紙ホッパ部に複数枚の印刷用紙を堆積して収納し、収納された用紙を繰出しローラとこの繰出しローラに圧接している分離パッドとにより、1枚ずつ分離して用紙ホッパ部から繰出す。繰出された用紙は搬送路に設けてある搬送ローラにより印刷部まで搬送され、ここで用紙に印刷が行われ、印刷が終了すると用紙は装置外へ排出される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
単票用紙を搬送している途中で、何らかの障害により単票用紙が分離パッドと繰出しローラに挟まれた状態で装置が停止した場合、分離パッドは繰出しローラに常に圧接しているので、挟まれた単票用紙を分離パッドと繰出しローラの間から抜き出すことは困難である。ページプリンタの場合、画像形成ユニットが装置本体に対して着脱可能になっており、ジャムした単票用紙を除去する場合に画像形成ユニットを装置本体から取り外しても、とくに分離パッドが装置の最深部にあると、ジャム用紙を手で掴むことが難しい。さらに、繰出しローラがモータの回転を伝達する駆動軸に接続されている場合には、繰出しローラがフリーに回転しないので挟まれた単票用紙を分離パッドと繰出しローラの間から抜き出すことはさらに困難になる。
【0004】
また分離パッドが常にホッピングローラに圧接しているので、分離パッドとホッピングローラに挟まれている単票用紙に分離パッドの痕跡が残る。さらに、分離パッドとホッピングローラの間を通過した単票用紙が搬送ローラで搬送される場合、暫くの間は単票用紙は分離パッドとホッピングローラで圧接された状態で搬送されるので、何等かの原因で分離パッドとホッピングローラによる単票用紙の挟持力が搬送ローラによる搬送力より大きくなると、搬送ローラに滑りを生じたり、用紙ジャム、画像縮み等の印刷障害を起こす原因になる。
【0005】
即ち、ホッピングローラに対する分離パッドの圧接力を必要に応じて解除することが要求されている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記課題を解決するために本発明は、複数枚堆積された単票用紙をホッピングローラとこのホッピングローラに圧接する分離パッドとにより1枚ずつ繰出して搬送する単票用紙搬送装置において、単票用紙のジャムを検出するジャム検出部と、前記ホッピングローラを回転駆動するモータと、前記ホッピングローラに前記モータの駆動力を伝達する複数のギヤとを備え、前記複数のギヤの一部は、前記ジャム検出部が単票用紙のジャムを検出すると、前記モータから前記ホッピングローラへの駆動力の伝達を解除するように移動するギヤであることを特徴とする。
【0007】
また本発明は、複数枚堆積された単票用紙をホッピングローラとこのホッピングローラに圧接する分離パッドとにより1枚ずつ繰出し、その後搬送ローラにより搬送する単票用紙搬送装置において、前記搬送ローラと同軸上に備えられる離接手段と、前記ホッピングローラに対向して前記分離パッドが固着される支持部とを備え、前記離接手段は、前記搬送ローラの回転に伴ない、前記支持部に当接して前記ホッピングローラと前記分離パッドとを離隔し、前記搬送ローラの回転停止に伴ない、前記支持部に対する当接が解除されることで前記ホッピングローラに前記分離パッドを圧接させることを特徴とする。
【0008】
また本発明は、画像形成ユニットと画像定着部とを少なくとも備え、用紙収納部に収納される単票用紙を搬送手段により搬送する印刷装置であって、前記搬送手段は互いに圧接する第1の圧接体と第2の圧接体とを有し、単票用紙のジャムを検出するジャム検出部と、
前記ジャム検出部が単票用紙のジャムを検出すると、前記第1の圧接体と前記第2の圧接体とを離隔する離隔手段とを備え、前記離隔手段は前記第1の圧接体を回転駆動するモータを単票用紙搬送方向と逆方向に回転することにより前記第2の圧接体を前記第1の圧接体から離隔することを特徴とする。また、本発明は、画像形成ユニットと画像定着部とを少なくとも備え、用紙収納部に収納される単票用紙を搬送手段により搬送する印刷装置であって、前記搬送手段は互いに圧接する第1の圧接体と第2の圧接体とを有し、単票用紙のジャムを検出するジャム検出部と、前記第1の圧接体を回転駆動するモータと、前記第1の圧接体に前記モータの駆動力を伝達する複数のギヤとを備え、前記複数のギヤの一部は、前記ジャム検出部が単票用紙のジャムを検出すると、前記モータから前記第1の圧接体への駆動力の伝達を解除するように移動するギヤであることを特徴とする。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面にしたがって説明する。なお各図面に共通する要素には同一の符号を付す。図1は本発明の第1の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す切欠斜視図である。第1の実施の形態では単票用紙搬送装置として電子写真式印刷装置における搬送装置を例に説明する。
【0010】
図1において、印刷装置1はフレーム2を有し、フレーム2には用紙反転ガイド3が固着されるとともに、シャフト4が回転可能に軸支されている。シャフト4には印刷用紙幅のほぼ中央の位置にホッピングローラ5が固着されている。用紙反転ガイド3には支点6を中心に回転自在に軸支された摩擦分離片7がホッピングローラ5に対向して取付けられている。摩擦分離片7は平面状の本体部8と本体部8の両側に下方に向けて形成されている環状部9を有する。本体部8のホッピングローラ5側には摩擦分離パッド10が固着されている。摩擦分離片7の本体部8の下部にはコイルばね11が配設され、コイルばね11は摩擦分離片7を上方に付勢している。
【0011】
用紙ホッパ12には複数の印刷用紙13が堆積して収納されている。印刷用紙13の先端下部には図示しない板ばねが配設されており、この板ばねにより印刷用紙13の最上部がホッピングローラ5に圧接されている。シャフト4には図示しないギアで構成される駆動力伝達機構がワンウェイベアリングを介して接続され、駆動源となる図示しないモータから駆動力を得ている。
【0012】
印刷用紙13の上方には転写ローラ14が回転可能に配設され、さらにその奥側には画像定着部15が設けられている。なお図1は画像形成ユニットが取り外されている状態を示す。画像形成ユニットはフレーム2に着脱可能に設けられるもので、用紙詰まりや画像形成ユニットを交換するときには画像形成ユニットを取り外す。
【0013】
ホッピングローラ5および摩擦分離片7の前方にはレバー16が設けられている。レバー16は略L字状をしており、図示しないガイド部材により上下方向に移動可能に支持されている。レバー16の平面部は二股に分かれた腕部17になっており、腕部17の先端側は摩擦分離片7の本体部8の下方に入り込み、腕部17の先端から左右に突出する突出部18が形成されている。突出部18は摩擦分離片7の環状部9に入り込んでいる。摩擦分離片7の本体部8の下部に設けられたコイルばね11は、二股に分かれた両腕部17の間の切欠きに位置している。レバー16の下部にはコイルばね19が設けられ、レバー6を上方へ付勢している。
【0014】
レバー16が下方に押し下げられることにより突出部18が環状部9に係合して摩擦分離片7が下降させられ、摩擦分離パッド10がホッピングローラ5から離れる。通常の給紙動作時に用紙分離の妨げにならないように、レバー16の突出部18が、摩擦分離片7の環状部9の周囲に接触しない位置に維持されるようにコイルばね19の付勢力が調整される。
【0015】
印刷装置1が印刷中に何らかの障害、例えば用紙ジャムの発生を検出したとき、装置1の破壊を防止するために緊急に駆動源であるモータを停止させる。この場合、用紙13の搬送途中であればホッピングローラ5とこれに圧接する摩擦分離パッド10とに挟持された状態でモータが停止する。ホッピングローラ5の駆動は、一般にモータの回転を減速させて伝達されるので、ワンウェイベアリングを介してはいるものの、モータの回転が停止しているときはそのイナーシャ等によりホッピングローラ5は少なくとも一方向へはほぼロックした状態となっている。
【0016】
挟持されている用紙を取り除くために操作者は印刷装置1の図示しないカバーを開放し、画像形成ユニットを取り外して、用紙を取り除き易くする。この状態で操作者はレバー16を下方へ押し下げる。これによりレバー16の突出部18が環状部9に係合して摩擦分離片7を下方に付勢する。これにより摩擦分離片7は本体部8の端部にある支点6を中心に回動し、本体部8が下降する。本体部8が下降することにより、摩擦分離パッド10がホッピングローラ5から離れる。これによりジャムした用紙13は、摩擦分離パッド10とホッピングローラ5による挟持から解放され、操作者は容易にこの用紙13を取り除くことができる。
【0017】
以上のように第1の実施の形態においては、摩擦分離パッド10とホッピングローラ5により挟持されたジャム用紙の除去がレバー16を押下するという一つの動作で容易になり、用紙ジャムなどの障害が発生したときに印刷装置1を復旧させるための操作が簡単になり、また復旧させるための時間も短縮される。
【0018】
次に本発明の第2の実施の形態を説明する。図2は本発明の第2の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す切欠斜視図である。第2の実施の形態でも単票用紙搬送装置として電子写真式印刷装置における搬送装置を例に説明する。
【0019】
図2において、印刷装置21はフレーム2を有し、フレーム2には用紙反転ガイド3が固着されるとともに、シャフト4が回転可能に軸支されている。シャフト4には印刷用紙幅のほぼ中央の位置にホッピングローラ5が固着されている。用紙反転ガイド3には支点6を中心に回転自在に軸支された摩擦分離片7がホッピングローラ5に対向して取付けられている。
【0020】
摩擦分離片7は平面状の本体部8と装置21の内側方向に平面状に延在している突出部22を有する。支点6は本体部8と突出部22の中間に設けられ、突出部22が上方へ押し上げられると、本体部8が下方へ下がるようになっている。本体部8のホッピングローラ5側には摩擦分離パッド10が固着されている。摩擦分離片7の本体部8の下部にはコイルばね11が配設され、コイルばね11は本体部8を上方に付勢している。
【0021】
用紙ホッパ12には複数の印刷用紙13が堆積して収納されている。印刷用紙13の先端下部には図示しない板ばねが配設されており、この板ばねにより印刷用紙13の最上部がホッピングローラ5に圧接されている。シャフト4にはギア23がワンウェイベアリング24を介して取付けられ、ワンウェイベアリング24はギア23が矢印A方向に回転したときにのみ回転力をシャフト4に伝達する。
【0022】
ギア23はギア25に噛み合い、ギア25はさらにギア列26に噛み合っている。ギア列26は図示しないモータから動力を伝達される。ギア25の軸部にはシャフト27が固着され、シャフト27はフレーム2に回転可能に支持されている。シャフト27にはワンウェイベアリング28を介してカム29が取付けられている。
【0023】
ワンウェイベアリング28はギア25を矢印B方向に回転したときにのみ回転力をカム29に伝達するように作用する。カム29は突起部30を有し、突起部30には引張りばね31が係止されている。引張りばね31はカム29の突起部30が装置21の前方に向くように突起部30を引張っている。
【0024】
この状態においては突起部30は摩擦分離片7の突出部22の下方に位置している。ギア25が矢印B方向に回転すると、シャフト27およびワンウェイベアリング28によりカム29に同方向の回転力が伝わり、突起部30が上方へ回転する。突起部30が上方へ回転すると、突起部30が摩擦分離片7の突出部22に当接し、突出部22を押し上げる。これにより摩擦分離片7の本体部8はホッピングローラ5から離れる。
【0025】
また第1の実施の形態と同様に、印刷用紙13の上方には転写ローラ14が回転可能に配設され、さらにその奥側には画像定着部15が設けられている。なお図2は画像形成ユニットが取り外されている状態を示し、画像形成ユニットはフレーム2に着脱可能に設けられるもので、用紙詰まりや画像形成ユニットを交換するときには画像形成ユニットを取り外す。
【0026】
図3は第2の実施の形態の制御系を示すブロック図である。図3において、制御部32は印刷装置21の動作全体を制御するもので、マイクロプロセッサ等により構成される。制御部32にはモータ駆動部33が接続され、モータ駆動部33にはモータ34が接続されている。モータ34は図2に示すギア列26に回転力を与える。モータ34は両方向に回転する。
【0027】
また制御部32にはジャム検出センサ35およびリセットボタン36が接続され、ジャム検出センサ35は印刷中における用紙のジャムを検出し、検出信号を制御部32へ送信する。リセットボタン36は印刷装置21の装置内部に設けられ、ジャム用紙の除去に伴う図示しないカバーの開閉動作などに連動して押下される。
【0028】
次に第2の実施の形態の動作を説明する。
印刷装置21の通常の印刷状態においては、モータ34の回転によりギア23は矢印A方向に回転し、ギア23の回転はワンウェイベアリング24によりシャフト4に伝達され、ホッピングローラ5はシャフト4と同方向に回転し、印刷用紙13を繰出す。このとき、ギア25は矢印B方向と逆方向に回転しており、ギア25とともにシャフト27も回転するが、ワンウェイベアリング28によりカム29には回転力は伝達されない。
【0029】
印刷中に何らかの障害、例えば用紙ジャムの発生を検出すると、ジャム検出センサ35により検出される。制御部32はジャム検出センサ35からジャム検出信号を受けると、モータ34を停止させる。
【0030】
この場合、用紙13の搬送途中であればホッピングローラ5とこれに圧接する摩擦分離パッド10とに挟持された状態でモータ34が停止する。ホッピングローラ5は、ワンウェイベアリング24の作用により少なくとも一方向へはほぼロックした状態となっている。
【0031】
ここで制御部32はモータ34を通常の印刷時の回転方向と反対の方向に所定の回転数だけ回転させる。これによりギア25は矢印B方向に回転し、シャフト27およびワンウェイベアリング28を介してカム29も同方向に回転する。カム29の回転により突起部30が上方へ回転し、突起部30が摩擦分離片7の突出部22に当接して突出部22を押し上げる。これにより摩擦分離片7は支点6を中心に回転し、摩擦分離片7の本体部8はホッピングローラ5から離れる。
【0032】
挟持されている用紙を取り除くために操作者は印刷装置21の図示しないカバーを開放し、画像形成ユニットを取り外して、用紙を取り除き易くする。このときすでに摩擦分離パッド10がホッピングローラ5から離れているので、ジャムした用紙13は、摩擦分離パッド10とホッピングローラ5による挟持から解放されており、操作者は容易にジャムした用紙13を取り除くことができる。
【0033】
なおモータ34を印刷時と反対方向に回転した場合、ギア23は矢印A方向と反対方向に回転するが、ワンウェイベアリング24の作用によりギア23の回転はシャフト4に伝達されない。
【0034】
ジャム用紙13の除去後、カバーを閉じる操作によりリセットボタン36が押下される。この押下信号を受けると、制御部32はモータ34を通常の印刷時と同じ方向に所定量だけ回転させる。これによりカム29は引張りばね31の作用により2に示す元の位置に戻り、さらに摩擦分離片7もコイルばね11の作用により元の位置に戻り、摩擦分離パッド10はホッピングローラ5に圧接する。
【0035】
以上のように第2の実施の形態においては、用紙ジャムが発生した場合、摩擦分離パッド10をホッピングローラ5から自動的に離隔するようにしたので、ジャム用紙の除去が第1の実施の形態に比してさらに容易になる。
【0036】
次に第3の実施の形態を説明する。図4は第3の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す切欠斜視図である。第3の実施の形態でも単票用紙搬送装置として電子写真式印刷装置における搬送装置を例に説明する。
【0037】
図4において、印刷装置41はフレーム2を有し、フレーム2には用紙反転ガイド3が固着されるとともに、シャフト4が回転可能に軸支されている。シャフト4には印刷用紙幅のほぼ中央の位置にホッピングローラ5が固着されている。用紙反転ガイド3には支点6を中心に回転自在に軸支された摩擦分離片7がホッピングローラ5に対向して取付けられている。摩擦分離片7のホッピングローラ5側には摩擦分離パッド10が固着されている。摩擦分離片7の下部にはコイルばね11が配設され、コイルばね11は摩擦分離片7を上方に付勢し、摩擦分離パッド10をホッピングローラ5に圧接ている。
【0038】
シャフト4にはギア42が取付けられ、ギア42はギア43に噛み合い、ギア43はさらに遊星ギア44に噛み合っている。遊星ギア44の中央部には溝部45が形成され、この溝部45に軸46が嵌入している。軸46は溝部45内を移動可能である。遊星ギア44はアイドルギア47と噛み合い、アイドルギア47の回転方向により遊星ギア44は軸46に沿って矢印C方向あるいは矢印C´方向に移動する。遊星ギア44は矢印C´方向に移動することにより、ギア43から離れる。アイドルギア47は後述するモータから駆動力を得る。
【0039】
図5は第3の実施の形態の要部を示すブロック図である。図5において、制御部52は印刷装置41の動作全体を制御するもので、マイクロプロセッサ等により構成される。制御部52にはモータ駆動部53が接続され、モータ駆動部53にはモータ54が接続されている。モータ54は図4に示すアイドルギア47に回転力を与える。モータ54は両方向に回転する。また制御部52にはジャム検出センサ55が接続され、ジャム検出センサ55は印刷中における用紙のジャムを検出し、検出信号を制御部52へ送信する。
【0040】
次に第3の実施の形態の動作を説明する。
印刷装置41の通常の印刷状態においては、モータ54の回転によりアイドルギア47は矢印D方向に回転し、遊星ギア44は図4に実線で示す位置で回転する。遊星ギア44はギア43に噛み合っており、遊星ギア44の回転はギア43を介してギア42およびシャフト4に伝達され、ホッピングローラ5はシャフト4と同方向に回転し、印刷用紙13を繰出す。
【0041】
印刷中に何らかの障害、例えば用紙ジャムの発生を検出すると、ジャム検出センサ55により検出される。制御部52はジャム検出センサ55からジャム検出信号を受けると、モータ54を停止させる。この場合、用紙13の搬送途中であればホッピングローラ5とこれに圧接する摩擦分離パッド10とに挟持された状態でモータ34が停止する。ホッピングローラ5は、少なくとも一方向へはほぼロックした状態となっている。
【0042】
ここで制御部52はモータ54を通常の印刷時の回転方向と反対の方向に所定の回転数だけ回転させる。これによりアイドルギア47は矢印D方向の反対方向に回転し、遊星ギア44は軸46に沿って矢印C´方向に点線で示す位置まで移動し、ギア43から離れる。
【0043】
遊星ギア44が移動することにより、ギア43、ギア42およびホッピングローラ5がフリーの状態になる。この状態では摩擦分離片7とホッピングローラ5は離隔していないが、ホッピングローラ5はロックされていないので容易に回転させることができる。
【0044】
摩擦分離片7とホッピングローラ5により挟持されている用紙を取り除くために操作者は印刷装置1の図示しないカバーを開放し、画像形成ユニットを取り外して、用紙を取り除き易くする。このときすでにホッピングローラ5はフリーになっているので、ジャムした用紙13は、摩擦分離パッド10とホッピングローラ5との間から容易に抜き取ることができる。
【0045】
ジャムした用紙13を除去した後、制御部52はモータ54を通常の印刷時と同じ方向に所定量だけ回転させる。これによりアイドルローラ47は矢印D方向に回転し、遊星ギア44は矢印C方向に移動してギア43と噛み合う。
【0046】
以上のように第3の実施の形態においては、用紙ジャムが発生した場合、モータ54からホッピングローラ5への駆動力の伝達を解除するので、ホッピングローラ5をフリーに回転自在にでき、摩擦分離パッド10をホッピングローラ5の間からジャム用紙を容易に抜き取ることができる。その際、第1の実施の形態におけるようなレバーの操作や、第2の実施の形態におけるようなワンウェイベアリングの取付けの必要がない。
【0047】
また用紙の長さや搬送路の長さに関係なくホッピングローラ5への駆動力の伝達の解除が可能である。即ち、例えばいわゆる半月状のローラで用紙を繰出す場合には、半月状ローラからその下流にある搬送ローラまでの長さと、半月状ローラの径との間に所定の関係を持たせることにより、繰出された用紙が搬送ローラで搬送される時点で半月状ローラの切欠部が用紙側に位置するようにして用紙への負荷を除去しているが、第3の実施の形態においてはホッピングローラ5の径、搬送路長および用紙長がどのように設定されていてもホッピングローラ5への駆動力の伝達の解除が可能である。
【0048】
次に本発明の第4の実施の形態を説明する。図6は第4の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す側面図、図7は第4の実施の形態の単票用紙搬送装置の要部を示す斜視図である。
【0049】
図6、図7において、単票用紙搬送装置61は、図7に示す矢印E方向にスライドし、着脱可能な用紙カセット62を有する。用紙カセット62内には印刷用紙63が複数枚重ねて積載されている。積載された印刷用紙63はコイルばね64により上方に付勢され、最上部の用紙63の先端部はホッピングローラ65の近傍に揺動可能に軸支された規制部材に圧接している。用紙カセット62は自重で印刷用紙63が前方に自由に滑り落ちることができる程度の傾斜を有して装着されている。
【0050】
ホッピングローラ65は図示しないフレームに回動可能に軸支される支軸66のほぼ中央部に同心状に形成され、その中心部にはワンウェイベアリング67が内包され、支軸66を矢印A方向に回転したときのみホッピングローラ65を駆動するように作用する。ホッピングローラ65の外周面68は、印刷用紙63との間に滑りを生じさせずに給送できるように、比較的高い摩擦係数を有する材料で形成された摩擦部材で被覆されている。
【0051】
支軸66の一端部66aにはワンウェイベアリング69を内包する駆動ギア70が固着されている。駆動ギア70は伝達ギア71および駆動ギア72と噛み合い、ワンウェイベアリング69は、伝達ギア71が矢印F方向に回転するときのみ駆動ギア70の回転を支軸66に伝達するように作用する。
【0052】
支軸66の、用紙幅の外側に位置する両側部には、すべりクラッチ73、74が設けられている。すべりクラッチ73、74にはそれぞれカム75、76が固着されている。カム75、76は印刷用紙幅の外側に設けられ、それぞれ突状部75a、76aを有し、突状部75a、76aにはそれぞれ引張りばね77、78が係止されている。引張りばね77、78は突状部75a、76aを常に下方に向けるように付勢し、引張りばね77、78の他端は図示しないフレームに係止されている。
【0053】
すべりクラッチ73、74は、支軸66が矢印A方向に回転したときにカム75、76を回転させ、カム75、76の突状部75a、76aが後述のカムフォロワから離れる位置まで引張りばね77、78の付勢力に抗して回転させ、フレームに形成された図示しないストッパに当接して、支軸66が矢印A方向に回転している間はその位置を維持するように作用する。支軸66が矢印A方向の反対方向に回転する場合にはすべりクラッチ73、74は支軸66の回転をカム75、76に伝達しない。
【0054】
摩擦分離パッド79は摩擦分離片80に固着されている。摩擦分離片80の下部には圧縮ばね82が配設されており、この圧縮ばね82により摩擦分離パッド79はホッピングローラ65に圧接する。摩擦分離パッド79は、印刷用紙63同士の摩擦力よりは強く、ホッピングローラ65の摩擦部材68の摩擦力よりは弱い摩擦力を有する。
【0055】
摩擦分離片80の左右両側には腕部83、84が、支軸66の略下方に印刷用紙幅の外側まで延伸するように摩擦分離片80に一体に形成されており、腕部83、84のそれぞれの先端部には上方に突出したカムフォロワ85、86が形成されている。カムフォロワ85、86は、カム75、76の突状部75a、76aに当接する位置に形成されている。カムフォロワ85、86の頂部が突状部75a、76aの先端に当接すると、摩擦分離パッド79がホッピングローラ65から離れるように調整されている。
【0056】
腕部83、84上の、摩擦分離片80の近傍には、支持部材87、88が立設され、この支持部材87、88にそれぞれ略L字状の用紙規制部材89、90が揺動自在に取付けられている。用紙規制部材89、90の下方の腕部83、84にはそれぞれ孔91、92が形成され、この孔91、92に下方から突起部93、94が突出可能になっている。突起部93、94が孔91、92から突出することにより用紙規制部材89、90の中央部89a、90aを押し上げる。突起部93、94は図示しないフレームに形成されている。
【0057】
用紙規制部材89、90は、印刷用紙幅内に設けられており、摩擦分離パッド79がホッピングローラ65から離隔した状態で矢印G方向に回動することにより、用紙カセット62に積載されている印刷用紙63の先端を押圧する。また摩擦分離パッド79がホッピングローラ65に圧接した状態では、用紙規制部材89、90は印刷用紙63の繰出しに支障のない位置に退避している。
【0058】
用紙搬送ローラ96は、駆動ローラ97と従動ローラ98から成る。駆動ローラ97は、ワンウェイベアリング99を内包した駆動ギア72により回転駆動され、従動ローラ98は図示しない押圧手段により駆動ローラ97に押圧されている。ワンウェイベアリング99は、伝達ギア71を矢印B´方向に回転されたときのみ駆動ギア72の回転を駆動ローラ97に伝達するように作用する。
【0059】
ホッピングローラ65と用紙搬送ローラ96との間の、用紙搬送ローラ96に近い用紙走行路上に、用紙検出センサ100が設けられている。用紙検出センサ100は印刷用紙63の先端が到達したことを検出し、検出信号を図示しない制御部へ送信する。
【0060】
図8は第4の実施の形態の制御系を示すブロック図である。図8において、制御部101は印刷装置の動作全体を制御するもので、マイクロプロセッサ等により構成される。制御部101にはモータ駆動部102が接続され、モータ駆動部102にはモータ103が接続されている。モータ103は両方向に回転し、図7に示す伝達ギア71に回転力を与える。また制御部101には用紙検出センサ100が接続され、用紙検出センサ100は印刷中における用紙の先端を検出し、検出信号を制御部101へ送る。
【0061】
次に第4の実施の形態の動作を説明する。
印刷装置が印刷動作を開始する前の状態では、引張りばね77、78の引張り力によりカム75、76の突状部75a、76aが下方へ付勢され、カムフォロワ85、86が下方へ押し下げられる。これにより摩擦分離パッド79はホッピングローラ65から離隔した状態にある。またこのときは、用紙規制部材89、90が突起部93、94により押し上げられ、図6に示すように、用紙カセット62に積載されている印刷用紙63の先端を押圧している。
【0062】
制御部101により印刷動作が開始されると、モータ103が回転駆動され、伝達ギア71が矢印F方向に回転する。この回転はギア70およびワンウェイベアリング69を介して支軸66に伝達され、さらにワンウェイベアリング67を介してホッピングローラ65に伝えられ、矢印A方向に回転する。
【0063】
また支軸66が矢印A方向に回転すると、すべりクラッチ73、74の作用によりカム85、86が引張りばね77、78の引張り力に抗して同方向に回転する。カム85、86が回転するとそれに追随してカムフォロワ85、86も圧縮ばね82の作用により上昇するが、摩擦分離パッド79がホッピングローラ65に当接することによりそれ以上の追随はできず、カム85、86はカムフォロワ85、86から離れ、図示しないストッパに当接してその位置を維持する。
【0064】
腕部83、84が上昇することにより、突起部93、94は孔91、92から抜け出、用紙規制部材89、90は矢印G方向の反対方向に回動し、印刷用紙63の先端の押圧を解除して退避する。印刷用紙63の先端の押圧を解除することにより、印刷用紙63は自重でホッピングローラ65の方向へすべり落ち、最上部の印刷用紙63の先端部が回転しているホッピングローラ65に当接し、最上部の1枚の印刷用紙63が摩擦分離パッド79により分離されて繰出される。
【0065】
繰出された印刷用紙63の先端が用紙検出センサ100により検出されると、検出信号が制御部101に送られ、制御部101はモータ103をその時点から所定量だけ回転させて停止させる。これによりホッピングローラ65は所定の角度だけ回転し、印刷用紙63の先端は駆動ローラ97と従動ローラ98の接触部に当接してさらに若干の撓みを持つまで搬送される。
【0066】
支軸66が回転している間は、すべりクラッチ73、74がカム75、76を突状部75a、76aが退避する位置に維持し、摩擦分離パッド79はホッピングローラ65に圧接し続けるが、支軸66の回転が停止すると、引張りばね77、78の引張り力によりカム75、76は矢印A方向の反対方向に回転し、突状部75a、76aがカムフォロワ85、86を押し下げる。これにより摩擦分離パッド79がホッピングローラ65から離隔し、また用紙規制部材89、90は突起部93、94により矢印G方向に回動させられ、すでに繰出された1枚の印刷用紙63を除く用紙カセット62内の印刷用紙63の先端を押圧する。用紙カセット62内の印刷用紙63はその先端部をホッピングローラ65に当接しない位置に保持される。またこのとき繰出された最上位の1枚の印刷用紙63に2枚目以降の印刷用紙が追随して給送されるのを防ぐことができる。
【0067】
次に制御部101はモータ103を逆方向に回転し、伝達ギア71を矢印F´方向に回転させる。このときギア70は回転するが、ワンウェイベアリング69の作用により支軸66は回転しない。したがってカム75、76は図7に示す状態を維持し、摩擦分離パッド79はホッピングローラ65から離隔した状態を維持する。
【0068】
伝達ギア71の回転はギア70を介して駆動ギア72に伝達される。駆動ギア72の回転はワンウェイベアリング99の作用により駆動ローラ97に伝達され、駆動ローラ97およびこれに圧接する従動ローラ98が矢印H方向に回転する。これにより、駆動ローラ97と従動ローラ98の間に当接していた1枚目の印刷用紙63は搬送を再開され、搬送方向下流側の図示しない印刷プロセス部に搬送される。
【0069】
このとき1枚目の印刷用紙63は、摩擦分離パッド79とホッピングローラ65に圧接されていないので、摩擦分離パッド79およびホッピングローラ65から搬送に影響を及ぼす負荷が与えられることはない。なおホッピングローラ65は、搬送される印刷用紙63につられて回転するが、この回転により負荷が印刷用紙63に与えられることはない。
【0070】
以上のように第4の実施の形態によれば、1枚の印刷用紙63が繰出されて、用紙搬送ローラ96により搬送されるときは、摩擦分離パッド79がホッピングローラ65から離隔しているので、搬送される印刷用紙63に対して負荷が与えられることはなく、したがって用紙搬送ローラ96の印刷用紙63に対する滑り、あるいは画像縮みや用紙ジャムが発生することはない。また印刷用紙63に摩擦のストレスによる傷などの痕跡が付くようなこともない。
【0071】
次に第5の実施の形態を説明する。図9は第5の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す斜視図である。
図9において、単票用紙搬送装置111は、着脱可能な用紙カセット62を有し、用紙カセット62内には印刷用紙63が複数枚重ねて積載されている。積載された印刷用紙63はコイルばね64により上方に付勢され、最上部の用紙63の先端部はホッピングローラ65に圧接している。用紙カセット62は自重で印刷用紙63が前方に自由に滑り落ちることができる程度の傾斜を有して装着されている。
【0072】
ホッピングローラ65は図示しないフレームに回動可能に軸支される支軸66のほぼ中央部に同心状に形成されている。ホッピングローラ65の外周面68は、印刷用紙63との間に滑りを生じさせずに給送できるように、比較的高い摩擦係数を有する材料で形成された摩擦部材で被覆されている。
【0073】
支軸66の一端部66aにはワンウェイベアリング69を内包する駆動ギア70が固着されている。駆動ギア70は伝達ギア71および駆動ギア72と噛み合い、ワンウェイベアリング69は、伝達ギア71が矢印F方向に回転するときのみ駆動ギア70の回転を支軸66に伝達するように作用する。
【0074】
摩擦分離パッド79は摩擦分離片80に固着されている。摩擦分離片80の下部には圧縮ばね82が配設されており、この圧縮ばね82により摩擦分離パッド79はホッピングローラ65に圧接する。摩擦分離パッド79は、印刷用紙63同士の摩擦力よりは強く、ホッピングローラ65の摩擦部材68の摩擦力よりは弱い摩擦力を有する。
【0075】
摩擦分離片80の左右両側には腕部83、84が、支軸66の略下方に印刷用紙幅の外側まで延伸するように摩擦分離片80に一体に形成されており、腕部83、84のそれぞれの先端部には上方に突出したカムフォロワ112、113が形成されている。
【0076】
腕部83、84上の、摩擦分離片80の近傍には、支持部材87、88が立設され、この支持部材87、88にそれぞれ略L字状の用紙規制部材89、90が揺動自在に取付けられている。用紙規制部材89、90の下方の腕部83、84にはそれぞれ孔91、92が形成され、この孔91、92に下方から突起部93、94が突出可能になっている。突起部93、94が孔91、92から突出することにより用紙規制部材89、90の中央部89a、90aを押し上げる。突起部93、94は図示しないフレームに形成されている。
【0077】
用紙規制部材89、90は、印刷用紙幅内に設けられており、摩擦分離パッド79がホッピングローラ65から離隔した状態で矢印G方向に回動することにより、用紙カセット62に積載されている印刷用紙63の先端を押圧する。また摩擦分離パッド79がホッピングローラ65に圧接した状態では、用紙規制部材89、90は印刷用紙63の繰出しに支障のない位置に退避している。
【0078】
用紙搬送ローラ96は、駆動ローラ97と従動ローラ98から成る。駆動ローラ97は、ワンウェイベアリング99を内包した駆動ギア72により回転駆動され、従動ローラ98は図示しない押圧手段により駆動ローラ97に押圧されている。ワンウェイベアリング99は、伝達ギア71を矢印F´方向に回転されたときのみ駆動ギア72の回転を駆動ローラ97に伝達するように作用する。
【0079】
駆動ローラ97の支軸114の、印刷用紙幅の外側には駆動力伝達手段としてのすべりクラッチ115、116が両側に配設され、すべりクラッチ115、116にはそれぞれカム117、118が固着されている。カム117、118はそれぞれ突状部117a、118aを有し、この突状部117a、118aにはそれぞれ引張りばね119、120が係止されている。引張りばね119、120の他端は図示しないフレームに係止され、引張りばね119、120は突状部117a、118aを斜め上方に引張る。
【0080】
カムフォロワ112、113は、カム117、118の突状部117a、118aに当接する位置に形成されている。カムフォロワ112、113の頂部が突状部117a、118aの先端に当接すると、摩擦分離パッド79がホッピングローラ65から離れるように調整されている。
【0081】
ホッピングローラ65と用紙搬送ローラ96との間の、用紙搬送ローラ96に近い用紙走行路上にや、用紙検出センサ100が設けられている。用紙検出センサ100は印刷用紙63の先端が到達したことを検出し、検出信号を図示しない制御部へ送信する。
【0082】
次に第5の実施の形態の動作を説明する。
印刷装置が印刷動作を開始する前の状態では、引張りばね119、120の引張り力によりカム117、118の突状部117a、118aがカムフォロワ112、113から離れ、摩擦分離パッド79はホッピングローラ65に圧接したた状態にある。またこのときは、用紙規制部材89、90は、図9に示す位置にあり、用紙カセット62に積載されている印刷用紙63の先端から退避している。
【0083】
印刷動作が開始されると、図示しないモータが回転駆動され、伝達ギア71が矢印F方向に回転する。この回転はギア70およびワンウェイベアリング69を介して支軸66に伝達され、さらにワンウェイベアリング67を介してホッピングローラ65に伝えられ、矢印A方向に回転する。この回転により、最上部の1枚の印刷用紙63が摩擦分離パッド79により分離されて繰出される。
【0084】
繰出された印刷用紙63の先端が用紙検出センサ100により検出されると、その時点からモータを所定量だけ回転させて停止させる。これによりホッピングローラ65は所定の角度だけ回転し、印刷用紙63の先端は駆動ローラ97と従動ローラ98の接触部に当接してさらに若干の撓みを持つまで搬送される。これにより印刷用紙63の斜行が修正される。
【0085】
次に図示しない制御部はモータを逆方向に回転し、伝達ギア71を矢印F´方向に回転させる。このときギア70は回転するが、ワンウェイベアリング69の作用により支軸66は回転しない。また駆動ギア72の回転はワンウェイベアリング99の作用により支軸114に伝達され、駆動ローラ97は矢印H方向に回転する。駆動ローラ97が回転すると従動ローラ98も回転し、これにより印刷用紙63は搬送される。
【0086】
支軸114が矢印H方向に回転すると、すべりクラッチ115、116の作用により引張りばね119、120の引張り力に抗してカム117、118も同方向に回転する。カム117、118の回転により、その突状部117a、118aがカムフォロワ112、113を押し下げる。これにより腕部83、84が押し下げられ、摩擦分離パッド79はホッピングローラ65から離隔する。
【0087】
また用紙規制部材89、90は突起部93、94により矢印G方向に回動させられ、すでに繰出された1枚の印刷用紙63を除く用紙カセット62内の印刷用紙63の先端を押圧する。用紙カセット62内の印刷用紙63はその先端部をホッピングローラ65に当接しない位置に保持される。
【0088】
伝達ギア71が矢印F´方向に回転している間は、摩擦部分離パッド79はホッピングローラ65から離隔している。印刷用紙63が用紙搬送ローラ96から抜けると、図示しない制御部はモータの回転を停止する。モータの回転が停止されると、支軸114の回転が停止し、すべりクラッチ115、116の作用により、引張りばね119、120の引張り力でカム117、118が矢印H方向の反対方向に回動させる。これにより突状部117a、118aは後方へ移動し、カムフォロワ112、113から離れる。これによりカムフォロワ112、113、即ち腕部83、84はコイルばね82の付勢力により上昇し、摩擦分離パッド79がホッピングローラ65に圧接し、用紙規制部材89、90は退避位置に退避している。
【0089】
したがって、用紙搬送ローラ96により1枚の印刷用紙63の搬送が終わって次の搬送用紙63を連続して搬送する場合でも、モータを回転開始する時点ではすでに摩擦分離パッド79がホッピングローラ65に圧接し、用紙規制部材89、90が退避しているので、次に印刷用紙63の繰出しをすぐに開始することができる。
【0090】
以上のように第5の実施に形態によれば、用紙搬送ローラ96により印刷用紙63が搬送されている間だけホッピングローラ65と摩擦分離パッド79の圧接を解除するので、用紙搬送ローラ96により搬送される印刷用紙63に対して負荷が与えられることはなく、したがって用紙搬送ローラ96の印刷用紙63に対する滑り、あるいは画像縮みや用紙ジャムが発生することはない。また印刷用紙63に摩擦のストレスによる傷などの痕跡が付くようなこともない。
【0091】
さらに第5の実施の形態では、印刷用紙63の繰出しを開始するときにはすでに摩擦分離パッド79はホッピングローラ65に圧接しているので、時間的なロスを惹き起こすことなく、印刷用紙63の連続搬送を行なうことができる。
【0092】
印刷装置においては、用紙搬送装置だけでなく、本体の印刷プロセスの各工程において弾性体ローラにより印刷用紙を挟持して搬送または印刷プロセスを行なう装置がある。転写ローラ部および定着ローラ部がそれに該当するが、本発明の機構をこうしたローラ部に適用し、各プロセスの動作中、即ち何らかの駆動軸を駆動している間だけ各プロセスの弾性体ローラの付勢がされるように構成することにより、常時付勢による弾性体ローラの接触部の変形や、成分の接触相手への移行を防止できる。例えば、転写ローラや定着ローラに常時圧接しているバックアップローラの変形や成分の移行を防止することができる。
【0093】
【発明の効果】
以上詳細に説明したように本発明によれば、モータの回転により離隔手段を作動させて分離パッドをホッピングローラから離隔するようにしたので、あるいは用紙ジャム等が発生した場合にホッピングローラの回転をフリーにしたので、ジャムした用紙の除去が容易に行われる。
【0094】
またホッピングローラの搬送方向下流にある搬送ローラで印刷用紙を搬送する場合には、ホッピングローラと分離パッドとで印刷用紙を挟持しないようにしたので、印刷用紙に対する搬送ローラの滑りが発生せず、用紙ジャムや画像縮み等の障害の発生を防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す切欠斜視図である。
【図2】第2の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す切欠斜視図である。
【図3】第2の実施の形態の制御系を示すブロック図である。
【図4】第3の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す切欠斜視図である。
【図5】第3の実施の形態の制御系を示すブロック図である。
【図6】第4の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す側面図である。
【図7】第4の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す斜視図である。
【図8】第4の実施の形態の制御系を示すブロック図である。
【図9】第5の実施の形態の単票用紙搬送装置を示す斜視図である。
【符号の説明】
1 単票搬送装置
5、65 ホッピングローラ
7 摩擦分離片
10 摩擦分離パッド
13、63 印刷用紙
16 レバー
29 カム
44 遊星ギア
75、76、117、118 カム
85、86、112、113 カムフォロア
89、90 用紙規制部材
96 用紙搬送ローラ
100 用紙検出センサ

Claims (10)

  1. 複数枚堆積された単票用紙をホッピングローラとこのホッピングローラに圧接する分離パッドとにより1枚ずつ繰出して搬送する単票用紙搬送装置において、
    単票用紙のジャムを検出するジャム検出部と、
    前記ホッピングローラを回転駆動するモータと、
    前記ホッピングローラに前記モータの駆動力を伝達する複数のギヤとを備え、
    前記複数のギヤの一部は、前記ジャム検出部が単票用紙のジャムを検出すると、前記モータから前記ホッピングローラへの駆動力の伝達を解除するように移動するギヤであることを特徴とする単票用紙搬送装置。
  2. 前記ギヤは、前記モータを単票用紙繰出し時と逆方向に回転することにより前記複数のギヤの他のギヤとの噛合が解除される遊星ギヤである請求項1に記載の単票用紙搬送装置。
  3. 前記ジャム検出部により単票用紙のジャムが検出すると、前記モータを単票用紙繰出し時と逆方向に所定の回転数だけ回転させる制御部を備える請求項2に記載の単票用紙搬送装置。
  4. 複数枚堆積された単票用紙をホッピングローラとこのホッピングローラに圧接する分離パッドとにより1枚ずつ繰出し、その後搬送ローラにより搬送する単票用紙搬送装置において、
    前記搬送ローラと同軸上に備えられる離接手段と、
    前記ホッピングローラに対向して前記分離パッドが固着される支持部とを備え、
    前記離接手段は、前記搬送ローラの回転に伴ない、前記支持部に当接して前記ホッピングローラと前記分離パッドとを離隔し、
    前記搬送ローラの回転停止に伴ない、前記支持部に対する当接が解除されることで前記ホッピングローラに前記分離パッドを圧接させることを特徴とする単票用紙搬送装置。
  5. 前記離接手段は、前記搬送ローラと同軸上に備えられるカムに配設される突状部と、
    前記突状部を前記支持部との当接が解除される方向に付勢する付勢手段とを有する請求項に記載の単票用紙搬送装置。
  6. 前記分離パッドの前記ホッピングローラからの離隔に伴って2枚目以降の単票用紙の移動を阻止する規制部材を有する請求項4または請求項5に記載の単票用紙搬送装置。
  7. 画像形成ユニットと画像定着部とを少なくとも備え、用紙収納部に収納される単票用紙を搬送手段により搬送する印刷装置であって、
    前記搬送手段は互いに圧接する第1の圧接体と第2の圧接体とを有し、
    単票用紙のジャムを検出するジャム検出部と、
    前記ジャム検出部が単票用紙のジャムを検出すると、前記第1の圧接体と前記第2の圧接体とを離隔する離隔手段とを備え、
    前記離隔手段は前記第1の圧接体を回転駆動するモータを単票用紙搬送方向と逆方向に回転することにより前記第2の圧接体を前記第1の圧接体から離隔することを特徴とする印刷装置。
  8. 画像形成ユニットと画像定着部とを少なくとも備え、用紙収納部に収納される単票用紙を搬送手段により搬送する印刷装置であって、
    前記搬送手段は互いに圧接する第1の圧接体と第2の圧接体とを有し、
    単票用紙のジャムを検出するジャム検出部と、
    前記第1の圧接体を回転駆動するモータと、
    前記第1の圧接体に前記モータの駆動力を伝達する複数のギヤとを備え、
    前記複数のギヤの一部は、前記ジャム検出部が単票用紙のジャムを検出すると、前記モータから前記第1の圧接体への駆動力の伝達を解除するように移動するギヤであることを特徴とする印刷装置。
  9. 前記ギヤは、前記モータを単票用紙繰出し時と逆方向に回転することにより前記複数のギヤの他のギヤとの噛合が解除される遊星ギヤである請求項8に記載の印刷装置。
  10. 前記ジャム検出部により単票用紙のジャムが検出すると、前記モータを単票用紙繰出し時と逆方向に所定の回転数だけ回転させる制御部を備える請求項9に記載の印刷装置。
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