JP3910660B2 - 送電線用高電圧機器部品 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、シリコーンゴム製の電気絶縁部品を具備した、碍子、碍管、ブッシング、ケーブル終端接続部、アレスター、開閉器、遮断器、カットアウト、相間スペーサー等の送電・ 配電・ 変電若しくは鉄道用(以下、送電線用と総称する)の高電圧機器部品に関する。
【0002】
【従来の技術】
架空送電線、配電線、変電所、鉄道線路等で用いられる屋外に直接暴露される高電圧機器部品、例えば碍子、碍管、スペーサー、ブッシング等の各部(例えば碍子の笠)には、従来から電気的及び機械的に劣化しにくい磁器製の電気絶縁性構造部品(電気絶縁部品)が使用されている。
しかし、磁器は比重が大きく製品自体が重くなるため、電線の支持碍子またはスペーサー等に用いると鉄塔の強度に制限が生じるうえ、支持する部材の小型化に限界があるので、鉄塔を含む送電線の占める空間のコンパクト化を妨げ、美観を損ねるという難点がある。また、トラッキング現象(絶縁物の表面に漏電性の経路が生じる現象)が生じた場合、磁器自体が硬くかつ脆い性質を有しているため、種々の問題が生じる。
例えば、碍子の外側で気中閃絡が起こると、電気エネルギーによる衝撃で碍子の笠がわれてしまい、鉄塔から部品の落下が生じる。同様に、アレスター素子を内蔵する碍管では過大な雷サージを吸収する際に素子の貫通が生じたり、素子外側での閃絡時のエネルギーにより素子と碍管との隙間にある空気が膨張・爆発して碍管が飛散するという問題がある。
【0003】
このような背景から、磁器の代替として相対的に耐衝撃性が高くかつ軽量である高分子材料を用いることが以前から検討されている。具体的にはエチレン−プロピレン−ジエン三元共重合体(EPDM)、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)等のポリオレフィン系高分子材料またはシリコーンゴム等を主成分とする架橋エラストマーの使用が検討されている。
一般に、高分子材料からなる成形体は初期には撥水性を示すが、これを屋外で使用した場合には、太陽光(紫外線)の照射により比較的短期間にその撥水性が失われるという欠点がある。一方、テフロンに代表されるフッ素樹脂やシリコーンゴム、シリコーン系樹脂は紫外線に強いことが知られている。
さらに、シリコーンゴムは高電圧碍子等の外皮材料として用いたような場合、表面が部分放電に曝されたり、表面に汚損物が付着したりすることによって一時的に撥水性が失われても、その後、十数時間から数日程度で撥水性が回復することが知られている。このような特性を有することから、シリコーンゴムは、過酷な暴露条件下で優れた絶縁性能を発揮する屋外用途に適した電気絶縁部品になり得る。
【0004】
上記のシリコーンゴムの撥水性が回復するメカニズムについて、未だに全容は解明されていないが、シリコーンゴム中に含まれている低分子シリコーン成分が経時的に表面に滲み出してくるためであると考えられている。
特開平7−57574号公報及び特公昭62−60794号公報には、意図的に低分子シリコーン成分を配合し、低分子シリコーン成分の継続的な移行を図ることにより、撥水性や耐トラッキング性等の耐電気特性に関する回復特性を向上させた碍子及び高電圧絶縁接続体が開示されている。
しかし、上記のような手法では時間経過を伴う耐電気特性の回復であり、シリコーンゴム自体の耐トラッキング性の向上は図られていないため、台風等の急速汚損時には効力を発揮しないという問題点があった。また、意図的に配合した低分子シリコーン成分は使用年数の経過に伴って枯渇することが予想される。
【0005】
特公平5−12805号公報には、一液型の室温硬化性シリコーン組成物をガラス、磁器または高分子複合絶縁体表面で硬化させ、表面に耐アーク性で疎水性の皮膜を形成することで、屋外で使用される電気絶縁体に課せられる諸ストレスに対して抵抗力を有するように改良された絶縁体が開示されている。
しかし、この例の手法では一液型即ち縮合反応によって硬化する室温硬化性シリコーン組成物を使用していることから、該組成物を硬化するのに長時間を要し、また硬化物自体の機械的強度が小さいという欠点があった。また、皮膜を形成することによって撥水性を付与することから、長期に亘る撥水性の回復特性の維持を期待できない。さらに、絶縁体本体がガラスや磁器である場合には送電線のコンパクト化を妨げるという問題を解決できない。
特開平4−209655号公報によれば、オルガノポリシロキサン100重量部に対して白金触媒を添加せずアルミニウム水酸化物を15〜300重量部配合することで、加熱硬化後の耐候性、耐エロージョン性、耐トラッキング性、耐アーク性等の高電圧電気絶縁特性に優れたシリコーンゴム組成物が開示されている。
この例では、シリコーンゴム(オルガノポリシロキサンエラストマー)が白金触媒を含有していると局部に集中したエロージョン現象が起こるという従来の問題を避けるため、白金触媒による付加反応による硬化(加硫)方法ではなく、有機過酸化物による硬化方法を採用している。しかし、この有機過酸化物硬化の組成物は、硬化反応の立ち上がりが遅いため、形状が複雑な碍子・碍管や長大な相間スペーサーなど、金型内で温度分布が出やすい成形体用途には実質的に不向きであるという問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
以上説明したように、形状が複雑な部品や長大な部品に適した成形性を有し、かつ、過酷な汚染あるいは過酷な気候に曝される条件下での耐候性、耐エロージョン性、耐トラッキング性、耐アーク性等の高電圧電気絶縁特性を長期に亘って維持できるシリコーンゴム製の電気絶縁部品は、従来の技術では得られなかった。
本発明は、耐衝撃性が高くかつ軽量で、耐トラッキング性、耐エロージョン性等の高電圧電気絶縁特性が長期に亘って低下しない電気絶縁部品を使用した送電線用高電圧機器部品を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
前記本発明の目的は、以下の本発明の送電線用高電圧機器部品によって達成された。
即ち、本願の第1の発明では、シリコーンゴム製の電気絶縁部品を具備した送電線用高電圧機器部品において、該電気絶縁部品が、
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有し、25℃における粘度が100〜100,000センチストークスであるオルガノポリシロキサン 100重量部
(B)微粉末状シリカ 1〜 60重量部
(C)炭酸亜鉛粉末または塩基性炭酸亜鉛粉末 1〜200重量部
(D)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン[本成分の量は、本組成物中のケイ素原子結合水素原子のモル数と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比が(0. 5:1)から(20:1)となる量である。]
及び
(E)ヒドロシリル化反応用触媒 触媒量
を含有する液状組成物を所定形状に成形し硬化させてなるシリコーンゴム成形体からなることを特徴とする送電線用高電圧機器部品を提供する。
また、第2の発明として、前記液状組成物が、前記(A)成分〜(E)成分にさらに、
(F)水酸化アルミニウム粉末 1〜200重量部
を含有する液状組成物であることを特徴とする送電線用高電圧機器部品を提供する。
また、第3の発明として、前記液状組成物が、前記(A)成分〜(E)成分もしくは前記(A)成分〜(F)成分にさらに、
(G)トリアゾール系化合物 0. 001〜1重量部
(H)白金化合物と3, 5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールの反応混合物前記(A)成分100万重量部に対して白金量として1〜1000重量部となる量を含有する液状組成物であることを特徴とする送電線用高電圧機器部品を提供する。
(なお、本明細書において特にことわらない限り、前記第1の、第2の及び第3の発明を併せて本発明という。)
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を説明する。
本発明の送電線用高電圧機器部品は電気絶縁部品にシリコーンゴム成形体を用いる。
まず、本発明に係るシリコーンゴムに用いられる各成分について説明する。
第1の発明における電気絶縁部品を構成するシリコーンゴムに使用される(A)成分のオルガノポリシロキサンは、1分子中にケイ素原子に結合している有機基のうち少なくとも2個がビニル基、プロペニル基、ブテニル基、ヘキセニル基等のアルケニル基であるオルガノポリシロキサンが用いられる。アルケニル基以外の有機基としては、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基、フェニル基、トリル基で例示されるアリール基、3, 3, 3- トリフロロプロピル基、3- クロロプロピル基で例示される置換アルキル基等が挙げられる。これらのオルガノポリシロキサンの中でも、原料の入手、合成が容易であることから、ビニル基を有するものが好ましい。また、機械的特性、成形性の点から、オルガノポリシロキサンの粘度は、25℃において100〜100,000センチストークスの範囲であることが必要であり、100〜50,000センチストークスの範囲にあることが好ましい。
本(A)成分の具体例としては、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体が挙げられる。
(B)成分の微粉末状シリカは、シリコーンゴムの強度を向上させるための補強性充填剤である。このような微粉末シリカとしては、ヒュームドシリカ、沈澱シリカが例示される。これらの中でも粒子径が50μm 以下、比表面積が100m2 /g以上の超微粒子ヒュームドシリカが好ましい。また、表面処理シリカ、例えば、オルガノシラン、ヘキサオルガノジシラザン、ジオルガノシクロポリシロキサンなどで表面処理された疎水性シリカを使用しても良い。
【0009】
この(B)成分の配合量は、少なすぎると絶縁部品の機械的強度が弱くなり、多すぎると(C)成分、(F)成分を高充填することが困難となる。このため、(B)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して1〜60重量部必要で、10〜40重量部が好ましい。
(C)成分の炭酸亜鉛粉末または塩基性炭酸亜鉛粉末は、本発明における電気絶縁部品の耐トラッキング性、耐エロージョン性、さらに耐アーク性を改善する働きをする。このような炭酸亜鉛粉末または塩基性炭酸亜鉛粉末はそのまま使用しても良いが、成形に供する液状組成物の粘度をより低くして成形性を良くし、硬化阻害を生じさせずにシリコーンゴム成形体を得るためには、オルガノシラン、オルガノシラザン、オルガノシロキサンオリゴマー及びこれらの混合物からなる群から選ばれる有機ケイ素化合物で表面処理したものを用いるのが好ましい。
(C)成分は少なすぎると所望の耐トラッキング性、耐エロージョン性、耐アーク性が得られず、多すぎると成形加工性が悪くなる。このため(C)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して1〜200重量部必要で、15〜150重量部が好ましい。
【0010】
(D)成分及び(E)成分は本発明における液状組成物の架橋剤および架橋触媒である。即ち、(D)成分中のケイ素原子結合水素原子が(E)成分のヒドロシリル化反応用触媒の存在下で、(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基に付加反応し、その結果本発明における液状組成物が架橋し硬化に至る。
(D)成分のオルガノハイドロジェンポリシロキサンは、1分子中にケイ素原子に結合している少なくとも2個の水素原子を有する。ケイ素原子に結合している水素以外の有機基としては、アルキル基、アリール基、置換アルキル基等が挙げられる。(D)成分の量は、シリコーンゴムの成形に供される液状組成物中のケイ素原子結合水素原子のモル数と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比が(0.5:1)から(20:1)となる量とする。
また、(E)成分は白金系触媒であることが好ましく、その具体例としては、塩化白金酸、塩化白金酸のアルコール溶液、塩化白金酸とオレフィン類との錯化合物、塩化白金酸とジビニルシロキサンとの錯体等が挙げられる。(E)成分の量はいわゆる触媒量とする。
【0011】
本願の第2の発明では、前記(A)成分〜(E)成分にさらに(F)成分を配合した液状組成物を所定形状に成形し硬化させたシリコーンゴム成形体を電気絶縁部品に使用しており、耐トラッキング性、耐エロージョン性の改善が図られている。
(F)成分の水酸化アルミニウム粉末は(C)成分同様、シリコーンゴムの耐トラッキング性、耐エロージョン性、さらに耐アーク性を改善する働きをする。
この水酸化アルミニウム粉末は、(C)成分と同様にオルガノシラン、オルガノシラザン、オルガノシロキサンオリゴマー及びこれらの混合物からなる群から選ばれる有機ケイ素化合物で表面処理したものを用いるのが好ましい。
(F)成分は(C)成分との相乗効果でシリコーンゴムの耐トラッキング性、耐エロージョン性、耐アーク性を改善するが、(F)、(C)両成分が少なすぎると所望の耐トラッキング性、耐エロージョン性、耐アーク性が得られず、一方でも多すぎると加工性が悪くなる。このため(F)成分の配合量は(A)成分100重量部に対して1〜200重量部が必要であり、15〜150重量部が好ましい。(F)成分、(C)成分を併用する場合は両成分の合計配合量は(A)成分100重量部に対して30〜300重量部が好ましい。
なお、(F)、(C)両成分を併用する場合は、両者の相乗効果により単独使用の場合より合計配合量を少なくしても、十分な耐トラッキング性、耐エロージョン性を得ることができる。この場合、両成分の合計配合量を(A)成分100重量部に対して30〜150重量部にすることで加工性、成形性を改良することができ、生産性向上の面からもより好ましい。
【0012】
本願の第3の発明では、上記の(A)成分〜(E)成分もしくは(A)成分〜(F)成分にさらに(G)、(H)成分を配合した液状組成物を所定形状に成形し硬化させたシリコーンゴム成形体を電気絶縁部品に使用しており、耐トラッキング性、耐エロージョン性の一層の改善が図られている。
(G)成分のトリアゾール系化合物は、後記する(H)成分と併用することにより、シリコーンゴムの耐トラッキング性、耐エロージョン性を更に改善することができる。このようなトリアゾール系化合物としてはベンゾトリアゾール、1, 2, 3−トリアゾール、1, 2, 4−トリアゾール及びこれらの誘導体が例示される。本成分の配合量は(A)成分100重量部に対して 0. 001〜1重量部である。これは少なすぎると改善の効果が現れず、それ以上配合すると硬化阻害を起こし易く、また改善の効果も一定以上には認められないためである。
【0013】
(H)成分はシリコーンゴムの耐トラッキング性、耐エロージョン性を改善する効果を有するもので、白金化合物と3, 5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールの反応混合物からなる。ここで、白金化合物と3, 5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールの反応混合物とは、これら両者が反応して生成したいわゆる反応生成物及びこれら反応生成物とその原料である白金化合物及び3, 5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールの混合物を意味する。白金化合物としては、塩化白金酸、白金オレフィン錯体、塩化白金酸とアルケニルシロキサン錯体が例示される。本成分の配合量は(A)成分100万重量部に対して、白金量として1〜1000重量部となる量である。
【0014】
本発明の送電線用高電圧機器部品に用いられる電気絶縁部品を構成するシリコーンゴムは上記(A)成分〜(E)成分もしくは(A)成分〜(F)成分、あるいは(A)成分〜(E)成分もしくは(A)成分〜(F)成分に(G)および(H)成分を添加した液状組成物を硬化させたものである。これらの成分に加えて、この液状組成物に、従来のシリコーンゴム組成物に添加配合することが公知とされる添加剤を配合することは、この発明の目的を損なわない限り差し支えない。
【0015】
この添加剤としては、非補強性充填剤、顔料、耐熱剤、難燃剤、内部離型剤、可塑剤等が挙げられる。非補強性充填剤としては具体的にはけいそう土、石英粉末、炭酸カルシウム、マイカ、酸化アルミニウム、酸化マグネシウム、酸化チタン等が挙げられる。顔料としては、カーボンブラック、ベンガラ等が例示され、耐熱剤としては希土類酸化物、希土類水酸化物、セリウムシラノレート、セリウム脂肪酸塩等が挙げられる。
なお、本発明における液状組成物は室温においても時間の経過とともに徐々に硬化反応が進行するため、長時間可使時間を保持する必要がある場合には、エチルシクロヘキサノール、ジメチルホルムアミド、トリフェニルホスフィン、環状メチルビニルシロキサンなどのような従来公知の反応抑制剤を添加してもよい。
以上の各成分を均一に混練した後、所定の形状に成形して硬化(架橋)することにより、耐候性、耐トラッキング性、耐エロージョン性、耐アーク性に優れた製品を得ることができる。
【0016】
第1の発明における電気絶縁部品は、従来のシリコーンゴム組成物を成形・硬化して得られるものと比べ、(C)成分の配合効果により耐トラッキング性、耐エロージョン性、耐アーク性に優れる。第2の発明では、(F)成分の配合効果により、耐トラッキング性、耐エロージョン性が第1の発明におけるよりも改善される。また、第3の発明では、(G)成分、(H)成分を配合することにより、第1発明および第2発明の耐トラッキング性、耐エロージョン性がより一層改善される。
特に(A)成分〜(H)成分の全成分を含有する組成物を成形・硬化させて得られるシリコーンゴム成形体を電気絶縁部品に用いた場合、最も優れる機器部品とすることができる。
加えて、(C)成分及び(F)成分〜(H)成分は相乗効果を有していることから、所望の耐トラッキング性、耐エロージョン性を得る際にも(C)、(F)成分の添加量を比較的少なくすることが可能となる。その結果、絶縁部品成形時の材料粘度を低く保つことができるため、材料注入圧力を低く保つことができる。また同時に、大型の成形品を得ることも容易となる。このような、材料の特性を活かすことにより、複雑な形状や緻密な構造を有する絶縁部品の設計、製造が可能である。
【0017】
本発明における電気絶縁部品の成形は、(A)成分〜(E)成分を必須成分とし、さらに必要に応じて(F)成分もしくは(G)、(H)の各成分もしくは(F)、(G)、(H)の各成分の所望量を配合して得られる液状組成物を、所定形状の金型を用いて、注型成形方法、トランスファー成形方法、LIM(Liquid Injection Molding)成形方法等の従来公知の成形方法を目的に応じて適時選択して行うことができる。特に、複雑な形状の部品や長大な形状の部品を成形する場合には、LIM成型方法が好ましい。
成形・硬化に際しては、成形体の大きさによって条件は異なるが、例えば、碍子の場合、金型温度110℃前後で30分間程度加熱することにより硬化させる。金型から取り出した成形体には、その後、さらに、硬化および被着体との接着性を補完するとともに物性を安定化させるために100℃前後で2時間以上、好ましくは4時間程度の加熱処理が施される。
【0018】
以下に本発明を図示した実施態様に従って説明する。
図1は、本発明の送電線用高電圧機器部品の一例であるシリコーン碍子の一実施態様を示す一部切り欠き正面図である。図1に示すとおり、シリコーン碍子1は、軸方向に配列された繊維束または織成あるいは編成された繊維束に、合成樹脂が含浸された繊維強化プラスチック(以下FRPという)により構成される断面円形状の棒状体(ロッド)3の両端部にそれぞれ把持金具4、4を嵌着させた状態で、一方の把持金具4から他方の把持金具4までの外周を、モールド成形によってシリコーンゴム成形体2で包被したものである。5、5は把持金具4、4に穿設された穴であって、把持金具4、4と、電線に接続された別の端子(図示せず)とをそれぞれ接続するために設けられたものである。シリコーン成形体2は、シリコーン碍子1における電気絶縁部品であり、複数の笠部を有する形状とすることができる。図1中、7、8はシリコーン成形体2の胴部6上に設けられた笠部であって、径の大きな笠部7と径の小さな笠部8がそれぞれ複数個設けられる。
【0019】
図2は、本発明の送電線用高電圧機器部品の一例であるシリコーン碍管の一実施様態を示す一部切り欠き正面図である。図2に示す通り、シリコーン碍管11は、FRPパイプより構成される内筒13の両端部にそれぞれフランジ14、14を嵌着させた状態で、一方のフランジ14から他方のフランジ14までの間のFRPパイプ13の外周を、モールド成形によってシリコーンゴム成形体12で包被したものである。
図2に示したようなシリコーン碍管11では、芯材のFRPパイプ13が中空であるため、モールド成形時に材料を高い注入圧力で注入すると、FRPパイプが割れるという問題が生じる。このため、耐トラッキング性、耐エロージョン性を付与するために水酸化アルミニウム粉末を高充填した従来公知の材料を用いた場合、その粘度が高いために注入圧力を高くしなければならず、図2のような部品の製造は困難であった。
一方、本発明においては、シリコーンゴム成形体が液状の組成物から成形されるので、モールド成形時の注入圧力を低くすることができる。例えば本願の第2の発明によれば、シリコーン成形体に供する組成物に(C)成分と(F)成分を併用することにより、成形前の組成物を粘度が低い液状とすることができるため、この液状組成物を用いて所望の耐トラッキング性、耐エロージョン性を有する絶縁部品を容易に成形することができる。即ち、耐トラッキング性、耐エロージョン性を付与するために(F)成分または(C)成分を高充填する必要がなく、(F)成分と(C)成分の併用により従来の耐トラッキング性、耐エロージョン性に優れるシリコーン碍子等と同等以上の特性を有する部品が生産性に支障なく製造可能となる。
【0020】
図3は、本発明の別の実施態様であるシリコーン碍子を示した一部切欠正面図である。このシリコーン碍子21も、図1のものと同様に、FRPロッド23の両端部をそれぞれ把持金具24と25で嵌着した状態で、把持金具24から25の間のロッド23の外周を、モールド成形によってシリコーンゴム成形体22で包被してなるものである。把持金具24、25は、図3に示したように、ロッド23を把持する部位を有するだけでなく、端子として作用する部位をも有するようにそれぞれ所定形状に一体成形したものとすることができる。
図4は、従来の磁器碍子の一例を示した一部切欠正面図である。図4に示した通り、磁器碍子31は、導電体製の金具33上に電気絶縁部品である磁器製の笠部32、32を設けてなる。
図3、4に示したとおり、従来の磁器碍子31と比較して、本発明のシリコーン碍子21は非常に複雑、緻密な構造が成形可能であることから、磁器碍子と同等の絶縁長で数倍の有効絶縁長を有し、耐候性、耐トラッキング性、耐エロージョン性、耐アーク性に優れた高電圧機器部品を得ることができる。従って、従来と同じスペースで、従来以上の送電容量を確保することができる。
【0021】
【実施例】
次に本発明を実施例に基づいてさらに詳細に説明する。なお、以下の実施例、比較例中、部とあるのは重量部のことである。
実施例1〜5、比較例1〜4
以下に示す(A)〜(H)の各成分を表1、表2に示すような割合で含有するように調製された液状組成物を用いて、図1に示したような形状に、碍子のシリコーンゴム成形体部分をLIM成形法により金型成形(金型温度110℃、30分間)し、金型を取り除いた後さらに100℃、2時間加熱処理することによって、実施例1〜5、比較例1〜2の碍子を作製した。
なお、各液状組成物は、保管時に硬化が進行しないように、硬化剤である(D)成分を除く(A)〜(H)の各成分の所定量を配合したA液と、硬化触媒である(E)成分を除く(A)〜(H)の各成分の所定量を配合したB液の二液一組で入手した。碍子成形前にこれら二液を1:1の配合比で混合し、成形に供した。
液状組成物の金型への注入の容易さ(流れ性)を比較するため、JIS K7117に準拠し、ブルックフィールド形単一円筒回転粘度計を用いて、23℃における二液混合後の粘度を測定した。結果は表1および表2に併記した。
【0022】
(A)成分;両末端がジメチルビニルシロキシ基で封鎖されたジメチルシロキサン(25℃における粘度10,000センチストークス)
(B)成分;比表面積200m2 /gのヒュームドシリカ
(C)成分;ヘキサメチレンジシラザンで表面処理した平均粒径10μmの炭酸亜鉛粉末
(D)成分;ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体
(E)成分;ヒドロシリル化反応用触媒(塩化白金酸)
(F)成分;平均粒径1μmの水酸化アルミニウム粉末
(G)成分;ベンゾトリアゾール
(H)成分;塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシロキサンの錯体と3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールとの反応混合物
【0023】
また、比較例3、4として、従来の磁器碍子およびエチレン−酢酸ビニル共重合体をベース樹脂とするEVA碍子を用意した。
用意した各種碍子について、耐アーク特性、耐トラッキング特性等の評価を下記に示す方法に従って行った。
【0024】
○耐アーク特性試験
供試碍子の両端子金具を銅線で短絡し、25kA×0. 34秒の条件で課電した後、碍子表面の外観の観察と以下に記載の耐電圧試験を行った。
耐電圧試験は、JIS C3801 6. 3の商用周波注水フラッシュオーバー電圧試験に準拠して行った。注水は水道水(約100Ω・m)で、注水量は垂直成分で3mm/minで行った。
なお、供試碍子の原品とアーク試験(課電)後につき商用周波注水フラッシュオーバー電圧試験を実施し、フラシュオーバー電圧を原品とアーク試験後で比較した。碍子はアークに曝された後も線路電圧に対して充分な絶縁耐力を有していなければならないため、アーク試験後のフラッシュオーバー電圧が原品(試験前)のそれに対して90%以上となる水準で維持されている場合を合格とする。
【0025】
○耐トラッキング性試験
IEC1109 5. 3 塩霧室法による耐トラッキング性、耐エロージョン性試験に準拠して試験を行った。試験条件を以下に記載する。
・印可電圧:13〜21kV(34. 6mm/kV一定)
・霧室容積:10m3 以下
・碍子配置:垂直配置
・霧注入量:0. 4±0. 1リットル/(m3・h)
・霧滴寸法:5〜10μm
・霧室温度:20±5℃
・塩霧濃度:10±0. 5kg/m3
・試験時間:1000hrs
【0026】
なお、この試験の合否判定基準は次の通りとした。
1)フラッシュオーバー(実効値で1A以上)の回数が3回以下であること。
2)トラッキングが発生しない。
3)エロージョンがコアに到達しない。
4)笠にパンクが発生しない。
以上の評価結果を表3、4に示した。
【0027】
【表1】
【0028】
【表2】
【0029】
【表3】
【0030】
【表4】
【0031】
表3の結果から、実施例1〜3の碍子は、耐アーク性に優れ、アーク試験後の耐電圧特性についても原品レベルを維持していることが分かる。
また、耐トラッキング性、耐エロージョン性にも優れることが分かる。特に、実施例2の碍子では、(C)、(F)両成分の相乗効果で最も耐アーク性、耐トラッキング性、耐エロージョン性に優れる碍子となっている。
実施例4、5の碍子も、表3の結果から、耐アーク性に優れ、アーク試験後の耐電圧特性も原品レベルを維持していることがわかる。また、耐トラッキング性にも優れることが分かる。
特に、(G)と(H)の両成分の配合効果により、(C)成分の配合量あるいは(C)および(F)両成分の合計配合量が100重量部以下の組成物でも優れた耐トラッキング性を示し、組成物粘度を低く抑えることができるため、成形性に優れることが分かる。
【0032】
表4の結果から、比較例1に用いた組成物は、実施例1で用いた組成物から炭酸亜鉛を除いたものであるが、アーク試験後の表面の劣化が著しく、アーク試験後の耐電圧特性も合格基準を下回っていることが分かる。また、FRP心材には到達していないものの、表面にエロージョンが認められ、フラッシュオーバーが2回発生していることがわかる。
比較例2は、実施例1の組成物における炭酸亜鉛150部を水酸化アルミニウム150部に置き換えた組成物を用いた例である。比較例1に比べ、水酸化アルミニウムを高充填することによって、耐アーク性はあるレベルまで改善されているが、合格基準には達しておらず、また、耐トラッキング特性については、耐エロージョン性は改善されているが、その他については、予期した改善効果が得られないことがこの結果から分かる。
【0033】
比較例3は、上記で評価したシリコーン碍子と諸元の最も近い磁器碍子であるが、耐アーク性、アーク試験後の耐電圧特性共に劣っていることが分かる。また、この比較例3では試験開始から5時間後にフラッシュオーバーが4回発生しており、耐トラッキング性が非常に劣っていることが分かる。さらに、磁器碍子では重量がシリコーン製碍子の約2倍に達しており、コンパクト化の点でも劣っている。
【0034】
比較例4は、シリコーン碍子と諸元が非常に近いEVA樹脂に水酸化アルミニウムを配合した材料を外皮(絶縁部品)に使用している碍子を入手し、耐アーク特性の評価を行ったものであるが、アーク試験後の胴部の消耗が激しく、アーク試験後の耐電圧特性も合格基準ぎりぎりであることが分かる。このように碍子胴部が著しく消耗したため、碍子として満足できるものではない。さらに、耐電圧特性と密接な関係があると考えられる外皮材表面の撥水性は、アーク試験直後はEVA、シリコーンゴムともに失われているが、シリコーンゴムでは1日後に撥水性が回復する現象が認められるが、EVAでは認められなかった。
【0035】
【発明の効果】
本発明の送電線用高電圧機器部品に使用されるシリコーンゴム製絶縁部品は、前記(A)〜(E)または(A)〜(F)または(A)〜(H)の各成分からなる液状組成物を用いるため、成形性に優れ、かつ、軽量で耐衝撃性に優れ、過酷な汚染あるいは過酷な気候に曝される条件下での耐候性、耐エロージョン性、耐トラッキング性、耐アーク性等の高電圧電気絶縁特性を長期に亘って維持できる。
したがって、本発明によれば、軽量で割れ難いことから送配電線路等のコンパクト化に寄与し、耐候性、耐アーク性、耐トラッキング性、耐エロージョン性に優れることから、長期に亘って初期耐電圧特性を維持し続けることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の送電線用高電圧機器部品の一例であるシリコーン碍子の一実施態様を示す一部切り欠き正面図である。
【図2】本発明の送電線用高電圧機器部品の一例であるシリコーン碍管の一実施様態を示す一部切り欠き正面図である。
【図3】本発明の別の実施態様であるシリコーン碍子を示した一部切欠正面図である。
【図4】従来の磁器碍子の一例を示した一部切欠正面図である。
【符号の説明】
1 シリコーン碍子
2 シリコーンゴム成形体(電気絶縁部品)
3 FRPロッド
4、4 把持金具
11 シリコーン碍管
12 シリコーンゴム成形体(電気絶縁部品)
13 FRPパイプ
14、14 フランジ
21 シリコーン碍子
22 シリコーンゴム成形体(電気絶縁部品)
23 FRPロッド
24、25 把持金具
31 磁器碍子
32、32 磁器製笠部
33 金具
Claims (3)
- シリコーンゴム製の電気絶縁部品を具備した送電線用高電圧機器部品において、該電気絶縁部品が、
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有し、25℃における粘度が100〜100,000センチストークスであるオルガノポリシロキサン 100重量部
(B)微粉末状シリカ 1〜 60重量部
(C)炭酸亜鉛粉末または塩基性炭酸亜鉛粉末 1〜200重量部
(D)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン[本成分の量は、本組成物中のケイ素原子結合水素原子のモル数と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比が(0. 5:1)から(20:1)となる量である。]
及び
(E)ヒドロシリル化反応用触媒 触媒量
を含有する液状組成物を所定形状に成形し硬化させてなるシリコーンゴム成形体からなることを特徴とする送電線用高電圧機器部品。 - シリコーンゴム製の電気絶縁部品を具備した送電線用高電圧機器部品において、該電気絶縁部品が、
(A)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を有し、25℃における粘度が100〜100,000センチストークスであるオルガノポリシロキサン 100重量部
(B)微粉末状シリカ 1〜 60重量部
(C)炭酸亜鉛粉末または塩基性炭酸亜鉛粉末 1〜200重量部
(D)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサン[本成分の量は、本組成物中のケイ素原子結合水素原子のモル数と(A)成分中のケイ素原子結合アルケニル基のモル数の比が(0. 5:1)から(20:1)となる量である。]
(E)ヒドロシリル化反応用触媒 触媒量
及び
(F)水酸化アルミニウム粉末 1〜200重量部
を含有する液状組成物を所定形状に成形し硬化させてなるシリコーンゴム成形体からなることを特徴とする送電線用高電圧機器部品。 - 液状組成物が、前記(A)成分〜(E)成分もしくは前記(A)成分〜(F)成分にさらに、
(G)トリアゾール系化合物 0. 001〜1重量部
(H)白金化合物と3, 5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オールの反応混合物前記(A)成分100万重量部に対して白金量として1〜1000重量部となる量を含有する液状組成物であることを特徴とする請求項1もしくは請求項2に記載の送電線用高電圧機器部品。
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