JP3910652B2 - アルコキシトリアゾリノン類の製造方法 - Google Patents

アルコキシトリアゾリノン類の製造方法 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、大部分のものが既知でありそして農業化学的活性化合物の製造のための中間体として使用できるアルコキシトリアゾリノン類の新規な製造方法に関し、該方法は工業的規模で実施することもできる。
【0002】
アルコキシトリアゾリノン類および複数のそれらの製造方法はすでに既知である(J. Indian Chem. Soc. 6 (1929), 565-575; J. Chem. Soc. Perkin I 1973, 2644-2646; Arch. Pharm. 307 (1974), 889-891; EP-A 477646; EP-A 507171参照)。しかしながら、これらの既知の合成方法はアルコキシトリアゾリノン類を非常に不満足な収率でしか与えない。
【0003】
さらにジアゾメタン(CH2CN2)を用いてウラゾールまたは4−メチルウラゾールをメチル化することにより5−メトキシ−4−メチル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンを製造することも知られており[F. Arndt et al, Rev. Fac. Sci. Istanbul 13A, pp.127〜144 (1948)参照]、この方法は高収率のトリアゾリノンを与えるがそれは工業的規模で実施することができない。
【0004】
今回、一般式(II)
【0005】
【化8】
Figure 0003910652
【0006】
[式中、
2は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のイミノ炭酸ジエステルを、適宜反応助剤の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で−20℃〜+120℃の間の温度において、一般式(III)
【0007】
【化9】
Figure 0003910652
【0008】
[式中、
3は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のカルバジン酸エステルと反応させ(「第一反応段階」)、そしてこの工程で生成する一般式(IV)
【0009】
【化10】
Figure 0003910652
【0010】
[式中、
2およびR3は上記の意味を有する]
のセミカルバジド誘導体および/または対応する互変異性化合物を、20℃〜150℃の間の温度において、適宜中間体の単離後に、適宜塩基の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で、環化縮合反応に付し(「第二反応段階」)、そして最後に、生ずる一般式(V)
【0011】
【化11】
Figure 0003910652
【0012】
[式中、
2は上記の意味を有する]
のアルコキシトリアゾリノンおよび/または対応する互変異性化合物を、0℃〜150℃の間の温度において、適宜塩基の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で、一般式(VI)
1−X (VI)
[式中、
Xはハロゲンまたは基−O−SO2−O−R1または−O−CO−O−R1を表し、そして
1は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のアルキル化剤と反応させる(「第三反応段階」)ことを特徴とする、一般式(I)
【0013】
【化12】
Figure 0003910652
【0014】
[式中、
1およびR2は上記の意味を有する]
のアルコキシトリアゾリノン類の製造方法が見いだされた。
【0015】
驚くべきことに、一般式(I)のアルコキシトリアゾリノン類が本発明に従う方法により大部分の既知の合成方法より相当高い収率で得られる。
【0016】
「ジアゾメタン方法」(F. Arndt et al, 1. c)と比べて、本発明に従う方法の決定的な利点はそれを工業的規模で実施できることである。
【0017】
特に驚異的であるとみなすべきことは、第三段階における式(V)の化合物のアルキル化が4−位置のN原子上で高度に選択的に進行しそして他のいずれのN原子上またはカルボニル酸素上でも進行しない事実である。
【0018】
これに関しては、「アルキル化」および「アルキル化剤」(VI)という語はここでは一般的語として使用され、従ってR1の上記の定義から生ずる全ての可能性を明らかに含んでいる(すなわち、R1=アルキル、シクロアルキルおよびアリールアルキルの他に、R1はアルケニル、アルキニル、シクロアルキルおよびアリールでもある)。
【0019】
必要な式(II)および(III)の出発物質は製造するのが比較的簡単な安価な化学物質であるため、並びに本発明に従う反応が円滑に且つ高収率で進行するため、本発明に従う方法は先行技術に有益な利点を与えるものである。
【0020】
本発明に従う方法の可能な一態様では、全ての段階を「一容器反応」として、すなわち中間体の中間的単離なしに、実施することができる。
【0021】
本発明は好適には
1が各々の炭素数が6までであり且つ各々が場合によりハロゲンもしくは
1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいアルキル、アルケニルまたはアルキニルを表すか、或いはシクロアルキル部分中の各々の炭素数が3〜6でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表すか、或いはアリール部分中の各々の炭素数が6もしくは10でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりカルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C4-アルキル、C1−C4-ハロゲノアルキル、C1−C4-アルコキシ、C1−C4-ハロゲノアルコキシもしくはC1−C4-アルコキシ-カルボニルにより置換されていてもよいアリールまたはアリールアルキルを表し、
2が各々の炭素数が6までであり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいアルキル、アルケニルまたはアルキニルを表すか、或いはシクロアルキル部分中の各々の炭素数が3〜6でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表すか、或いはアリール部分中の各々の炭素数が6もしくは10でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりカルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C4-アルキル、C1−C4-ハロゲノアルキル、C1−C4-アルコキシ、C1−C4-ハロゲノアルコキシもしくはC1−C4-アルコキシ-カルボニルにより置換されていてもよいアリールまたはアリールアルキルを表す
式(I)の化合物の製造に関する。
【0022】
本発明は特に
1が各々が場合により弗素、塩素および/もしくは臭素、メトキシまたはエトキシにより置換されていてもよいメチル、エチル、n−もしくはi−プロピルまたはn−、i−、s−もしくはt−ブチルを表すか、或いは各々が場合により弗素、塩素および/もしくは臭素により置換されていてもよいプロペニル、ブテニル、プロピニルまたはブチニルを表すか、或いは各々が場合により弗素、塩素、臭素、メチルまたはエチルにより置換されていてもよいシクロプロピル、シクロブチルまたはシクロプロピルメチルを表すか、或いは各々が場合によりカルボキシル、シアノ、弗素、塩素、臭素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルにより置換されていてもよいフェニルまたはベンジルを表し、そして
2が各々が場合により弗素、塩素および/もしくは臭素、メトキシまたはエトキシにより置換されていてもよいメチル、エチル、n−もしくはi−プロピルまたはn−、i−、s−もしくはt−ブチルを表すか、或いは各々が場合により弗素、塩素および/もしくは臭素により置換されていてもよいプロペニル、ブテニル、プロピニルまたはブチニルを表すか、或いは各々が場合により弗素、塩素、臭素、メチルまたはエチルにより置換されていてもよいシクロプロピル、シクロブチルまたはシクロプロピルメチルを表すか、或いは各々が場合によりカルボキシル、シアノ、弗素、塩素、臭素、メチル、エチル、トリフルオロメチル、メトキシ、エトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、メトキシカルボニルまたはエトキシカルボニルにより置換されていてもよいフェニルまたはベンジルを表す
式(I)の化合物の製造に関する。
【0023】
例えば、イミノ−炭酸ジメチルおよびカルバジン酸エチル並びに臭化メチルを出発物質として使用するなら、本発明に従う方法の工程は下記の反応式により概略記載することができる:
【0024】
【化13】
Figure 0003910652
【0025】
式(II)は一般式(I)の化合物の製造のための本発明に従う方法で出発物質として使用されるイミノ炭酸ジエステル類の一般的定義を与えるものである。式(II)において、R2は好適にまたは特に式(I)の化合物の記載に関して以上でR2に対して好適であるかまたは特に好適であるとしてすでに挙げられている意味を有する。
【0026】
式(II)の出発物質は既知であるかおよび/またはそれ自体が既知である方法により製造することができる(Chem. Ber. 120 (1987), 339-344; 製造実施例参照)。
【0027】
式(III)は本発明に従う方法でその他に出発物質として使用されるカルバジン酸エステル類の一般的定義を与えるものである。式(III)において、R3は好適には場合によりC1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいC1−C4-アルキルを表すか、或いはフェニルまたはベンジルを表し、特にメチル、エチル、メトキシエチル、エトキシエチルまたはフェニルを表す。
【0028】
式(III)の出発物質は有機合成のための既知の化学物質である。
【0029】
2がフェニルを表し且つR3がメチルまたはt−ブチルを表し、
2が2.2.2−トリクロロエチルを表し且つR3がメチル、エチルまたはt−ブチルを表し、そして
2が2.2.2−トリフルオロエチルを表し且つR3がメチル、エチルまたはt−ブチルを表す
式(IV)の化合物を除く、本発明に従う方法の第一段階で中間体として製造される式(IV)のセミカルバジド誘導体は新規である。
【0030】
異なる方法により製造されるこれらの8種のセミカルバジド誘導体はすでに記載されている(G. Zinner, Arch. Pharm. 307, p.889-891 (1974)参照)。
【0031】
2がメチル、エチル、フェニル、3−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニルまたは3−t−ブチルフェニルを表す式(V)の化合物を除く、本発明に従う方法の第二段階で中間体として製造される式(V)の5−アルコキシトリアゾリノン類は新規である。
【0032】
各場合とも互いに異なる方法で製造されるこれらの6種のアルコキシトリアゾリノン類はすでに記載されている(R2=CH3に関してはJ. Chem. Soc., Perkin Trans. I, p.2644-2646 (1973);R2=C25に関してはArch. Pharm. 307, p.889-891 (1974); R2=C65および上記の置換されたフェニルに関してはDE-A-19 40 367参照)。
【0033】
式(IV)の新規なセミカルバジド誘導体および式(V)の新規なアルコキシトリアゾリノン自体も本発明の主題である。
【0034】
式(VI)は本発明に従う方法でその他に出発物質として使用されるアルキル化剤の一般的定義を与えるものである。式(VI)において、R1は好適にまたは特に式(I)の化合物の記載に関して以上でR1に対して好適であるかまたは特に好適であるとしてすでに挙げられている意味を有する。
【0035】
本発明に従う方法を実施するために適する希釈剤は(全ての反応段階において)一般的な有機溶媒である。これらには特に、脂肪族、脂環式もしくは芳香族の場合によりハロゲン化されていてもよい炭化水素、例えばベンジン、ベンゼン、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン、石油エーテル、ヘキサン、シクロヘキサン、ジクロロメタン、クロロホルム、テトラクロロメタン;エーテル類、例えばジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジオキサン、テトラヒドロフランまたはエチレングリコールジメチルエーテルもしくはエチレングリコールジエチルエーテル;ケトン類、例えばアセトン、ブタノンまたはメチルイソブチルケトン;ニトリル類、例えばアセトニトリル、プロピオニトリルもしくはベンゾニトリル;アミド類、例えばN,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルホルムアニリド、N−メチル−ピロリドンまたはヘキサメチル燐酸トリアミド;エステル類、例えば酢酸メチルまたは酢酸エチル;スルホキシド類、例えばジメチルスルホキシド;アルコール類、例えばメタノール、エタノール、n−もしくはi−プロパノール、n−、i−、s−もしくはt−ブタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル;これらと水との混合物、或いは純粋な水が包含される。
【0036】
アルコール類、例えばメタノール、エタノールまたはn−もしくはi−プロパノールが第一段階で希釈剤として特に好適である。
【0037】
本発明に従う方法の第一段階は好適には適当な反応助剤の存在下で実施される。適当な反応助剤は好適にはプロトン酸、例えば塩酸、硫酸、燐酸、炭酸、酢酸、プロピオン酸、ピバリン酸、メタンスルホン酸、安息香酸、ベンゼンスルホン酸およびp−トルエン−スルホン酸、並びに適宜重合体状の酸または酸性イオン交換体である。
【0038】
本発明に従う方法の第一段階において特に好適な反応助剤はピバリン酸、酢酸および(水性)塩酸である。
【0039】
本発明に従う方法の第二および第三段階は塩基の存在下で実施される。適当な塩基は全ての一般的な有機または無機塩基である。これらには、例えば、アルカリ土類金属またはアルカリ金属の水素化物、水酸化物、アミド、アルコレート、酢酸塩、炭酸塩または炭酸水素塩、例えば水素化ナトリウム、ナトリウムアミド、ナトリウムメチレート、ナトリウムエチレート、カリウムtert-ブチレート、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化アンモニウム、酢酸ナトリウム、酢酸カリウム、酢酸カルシウム、酢酸アンモニウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウムまたは炭酸水素アンモニウム、並びに塩基性有機窒素化合物、例えばトリメチルアミン、トリエチルアミン、トリブチルアミン、N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジメチル−ベンジルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、N,N−ジメチルアミノピリジン、5−エチル−2−メチル−ピリジン、ジアザビシクロオクタン(DABCO)、ジアザビシクロノネン(DBN)またはジアザビシクロウンデセン(DBU)が包含される。
【0040】
本発明に従う方法の第二段階で塩基として特に好適なものはアルカリ金属アルコレート、例えばナトリウムメチレートまたはナトリウムエチレート、およびアルカリ金属水酸化物、例えば水酸化ナトリウムまたは水酸化カリウムであり、各場合とも適宜適当なアルコール中または水中に溶解されている。
【0041】
本発明に従う方法の第一段階を実施する時には、反応温度は実質的な範囲内で変えることができる。一般的には、該方法は−20℃〜+120℃の間の温度において、好適には−10℃〜90℃の間の温度において、特に0℃〜60℃の間の温度において実施される。
【0042】
本発明に従う方法の第二段階を実施する時には、反応温度は実質的な範囲内で変えることができる。一般的には、該方法は20℃〜150℃の間の温度において、好適には30℃〜90℃の間の温度において、特に40℃〜80℃の間の温度において実施される。
【0043】
本発明に従う方法の第三段階を実施する時には、反応温度は実質的な範囲内で変えることができる。一般的には、該方法は20℃〜150℃の間の温度において、好適には30℃〜90℃の間の温度において、特に40℃〜80℃の間の温度において実施される。
【0044】
本発明に従う方法の全ての段階は一般的には大気圧で実施される。しかしながら、該方法を一般的には0.1バール〜10バールの間の加圧下でまたは減圧下で実施することもできる。
【0045】
式(I)の化合物の製造のための本発明に従う方法を実施するには、1モルの式(II)のイミノ炭酸ジエステル当たり0.5〜1.2モルの、好適には0.8〜1.1モルの式(III)のカルバジン酸エステルおよび適宜1.0〜3.0モルの、好適には1.05〜1.50モルの式(VI)のアルキル化剤が使用される。
【0046】
本発明に従う方法の好適態様では、式(II)および式(III)の出発物質並びに適宜反応助剤を適当な希釈剤中で混合しそして出発物質が事実上存在しなくなるまで要求される温度において撹拌する。式(IV)の中間体を次に一般的方法で、例えば混合物を濃縮し、残渣を例えばメチルt−ブチルエーテルの如き有機溶媒で温浸し、そして吸引濾過することにより、単離することができる。或いは、式(IV)の中間体を−適宜上記の希釈剤の1種中に溶解されていてもよい−塩基で処理しそして中間体を単離せずに混合物を反応が終了するまで環化縮合のために必要な温度において撹拌することもできる。最後の反応段階を実施する前に、式(V)の中間体を単離しないことが好ましい。しかしながら、それは所望により例えば混合物を濃縮し、残渣を飽和塩化ナトリウム水溶液中に加え、混合物をほぼ等モル量の例えば塩酸如き酸で処理し、混合物を吸引濾過にかけそして固体生成物を乾燥することにより、単離することもできる。生じた生成物をアルキル化するためには、それを好適には上記溶媒の1種中に加え、そして混合物を塩基および式(VI)のアルキル化剤で処理し、そして反応が終了するまで要求される温度で拡販する。
【0047】
或いは、式(IV)の中間体を一容器方法でアルカリ性閉環によりそしてできれば溶媒交換後にアルキル化剤(VI)と直接反応させて、単離後に、アルコキシトリアゾリノン(I)を与えることもできる。
【0048】
或いは、中間体を単離せずに全合成順序を実施することもできる。
【0049】
式(I)の生成物を単離するための処理は一般的方法により実施できる。例えば、混合物を濾過し、そして濾液を濃縮し、残渣を例えば塩化メチレンの如き有機溶媒中に加え、そして混合物をシリカゲル上で濾過する。溶媒を減圧下における蒸留により注意深く除去した後に、式(I)の生成物が残渣として得られる。
【0050】
或いは、アルキル化反応が起きた後に反応混合物を各々の溶媒中で還流温度に加熱することができそして無機物質を熱時濾過により分離することができる。溶媒の部分的な蒸留除去により場合により最初にさらに強く濃縮されていてもよい濾液を冷却することにより、生成物(I)が沈澱として得られ、それを吸引濾過しそして乾燥する。
【0051】
本発明に従う方法により製造される式(I)の化合物は除草剤活性化合物の製造のための中間体として使用することができる(EP−A 477646およびEP−A 507171参照)。
【0052】
【実施例】
製造実施例:
実施例1
【0053】
【化14】
Figure 0003910652
【0054】
段階1および2:
53.6g(0.5モル)のカルバジン酸エチルを100mlのメタノール中に溶解させ、そして1.0g(0.01モル)のピバリン酸を加え、213gのイミノ炭酸ジメチル(0.55モル)のメタノール中23%強度溶液を0℃においてゆっくり計量添加した。混合物を0℃において2時間そして20℃においてさらに6時間撹拌した。90gのナトリウムメタノレート(0.5モル)のメタノール中30%強度溶液を次に加え、そして反応混合物を55℃において15時間撹拌した。それを引き続き濃縮し、残渣を150mlの飽和塩化ナトリウム水溶液の中に加え、そして0.5モルの濃塩酸を0℃において滴々添加した。0℃における10分後に、混合物を吸引濾過しそして得られた固体を乾燥した。
【0055】
38.9g(理論値の68%)の融点220℃の5−メトキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンが得られた(純粋物質含有量を測定した後)。
【0056】
段階3
10.0g(87ミリモル)の5−メトキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンを120mlのアセトニトリル中に溶解させ、そして12.6g(91ミリモル)の炭酸カリウムを加えた後に、11.5g(91ミリモル)の硫酸ジメチルを55℃において滴々添加した。反応混合物を55℃において2時間撹拌しそして次に濾過した。濾液を濃縮し、残渣を塩化メチレン中に溶解させ、そして混合物をシリカゲル上で濾過した。溶媒を減圧下での蒸留により濾液から注意深く除去した。
【0057】
残渣を水から再結晶化させた。
【0058】
8.4g(理論値の73%−第三段階で使用された出発物質を基にして)の融点148℃の5−メトキシ−4−メチル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンが得られた。
【0059】
実施例2(第三段階だけ)
【0060】
【化15】
Figure 0003910652
【0061】
10.0g(70ミリモル)の5−プロポキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(実施例V−1参照)を120mlのアセトニトリル中に溶解させ、そして10.1g(73ミリモル)の炭酸カリウムを加えた後に、9.2g(73ミリモル)の硫酸ジメチルを55℃において滴々添加した。反応混合物を55℃において6時間撹拌しそして次に濾過した。濾液を濃縮し、残渣を塩化メチレン中に溶解させそして溶液をシリカゲル上で濾過した。溶媒を減圧下での蒸留により濾液から注意深く回収した。
【0062】
10.5g(理論値の90%)の4−メチル−5−プロポキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンが非晶質生成物として得られた。
【0063】
実施例3
【0064】
【化16】
Figure 0003910652
【0065】
(「ワン−ポット法」)
42.8g(0.4モル)のカルバジン酸エチルを40mlのメタノール中に加え、そして0.44モルのイミノ炭酸ジメチルのメタノール溶液128.4mlを加えた後に、0℃に冷却した。0.8mlの濃塩酸(0.08モルのHCl)の添加後に、混合物を0℃において2時間そして次に20℃においてさらに24時間撹拌した。89.5gのナトリウムメチレート(0.42モルのNaOCH3)のメタノール溶液を引き続き計量添加し、そして混合物を55℃〜60℃において12時間撹拌した。それを次に20℃に冷却し、そして37.9g(0.4モル)の硫酸ジメチルを滴々計量添加した。反応混合物を40℃において2時間撹拌し、さらに3.8g(0.04モル)の硫酸ジメチルを加え、そして撹拌を40℃において2時間続けた。混合物を次に水ポンプ真空下で濃縮し、残渣を120mlの水中に加え、そして混合物を濃塩酸を用いて氷浴中で酸性化した。結晶状で得られた生成物を吸引濾過により単離した。
【0066】
33.7gの5−メトキシ−4−メチル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(含有量:90%、収率:全段階にわたり理論値の59%)が得られた。
【0067】
下記の実施例4〜6は一容器方法における第二および第三段階の実施法を示している。
【0068】
【化17】
Figure 0003910652
【0069】
実施例4:臭化メチルを用いるメチル化
50g(0.306モル)のN′−(α−アミノ−α−メトキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチル(含有量:98.5%)を20.4g(0.321モル)の水酸化カリウムの220mlのメタノール中88%強度溶液に加え、そして混合物を55℃において一夜撹拌した。メタノールを次に真空中で除去し、残渣を300mlのプロピオニトリルに加え、−10℃に冷却し、32g(0.336モル)の臭化メチルを縮合させそして混合物を55℃において自生圧力下で6時間撹拌した。圧力容器を次に減圧し、反応混合物を還流温度に加熱しそして不溶性の臭化カリウムから熱時に濾別した。濾液を約100mlに濃縮し、−15℃に冷却し、この工程中に沈澱した生成物を濾別しそして真空中で乾燥した。
【0070】
28.8g(理論値の72%)の融点146℃の5−メトキシ−4−メチル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(標準に対するHPLCによる含有量:99%)が得られた。
【0071】
実施例5:臭化メチルを用いるメチル化
70g(0.428モル)のN′−(α−アミノ−α−メトキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチル(含有量:98.5%)を28.4g(0.446モル)の水酸化カリウムの300mlのメタノール中88%強度溶液に加え、そして混合物を55℃において一夜撹拌した。溶媒を次に真空中で除去し、残渣を250mlのメチルイソブチルケトンに加えそして−10℃に冷却し、44.4g(0.467モル)の臭化メチルを縮合させ、そして混合物を55℃において自生圧力下で6時間撹拌した。
【0072】
収率を測定するために、圧力容器の圧力を下げた後に、混合物を蒸発乾固しそして粗製生成物(重量:103.6g)をるつぼ中に粉砕した。
【0073】
標準に対する5−メトキシ−4−メチル−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンの含有量:47重量%(理論値の89%の収率に相当する)、
KBrの含有量:45.2重量%。
【0074】
実施例6:硫酸ジメチルを用いるメチル化
50g(0.306モル)のN′−(α−アミノ−α−メトキシ−メチレン)ヒドラジン−N−カルボン酸エチル(含有量:98.5%)を20.4g(0.321モル)の水酸化カリウムの250mlのメタノール中88%強度溶液に加え、そして混合物を55℃において一夜撹拌した。それを次に濃縮し、残渣を270mlのメチルイソブチルケトンに加え、そして40.5g(0.321モル)の硫酸ジメチルを2時間にわたり滴々添加した。添加が完了した後に、さらに混合物を55℃においてさらに2時間撹拌し、そして次に元の量の約1/3に濃縮し、そして固体を濾別した。無機物質をフィルター残渣から除去するために、固体を200mlのプロピオニトリルと共に加熱還流しそして熱時に濾別した。濾液を蒸発させそして固体残渣を真空中で乾燥した。
【0075】
29.2g(理論値の69.5%)の5−メトキシ−4−メチル−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン(含有量:94%)が得られた。
【0076】
式( IV )の中間体
実施例( IV −1)
【0077】
【化18】
Figure 0003910652
【0078】
21.1g(0.2モル)のカルバジン酸エチルを20mlのメタノール中に加え、そして61.3mlの305g/lのジエステル含有量(=0.21モルのジエステル)を有するイミノ炭酸ジメチルのメタノール溶液を加えた後に、混合物を0℃に冷却した。0.4mlの濃塩酸(0.004モルのHCl)を次に加え、そして混合物を0℃において6時間そして20℃においてさらに15時間撹拌した。さらに2.9mlのイミノ炭酸ジメチルのメタノール溶液を加えた後に、混合物を20℃においてさらに6時間撹拌した。それを水ポンプ真空下で濃縮し、残渣を220mlのt−ブチルメチルエーテルと共に撹拌し、そして結晶性生成物を吸引濾過により単離した。
【0079】
30.1g(理論値の90%)のN′−(α−アミノ−α−メトキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチルが得られた(含有量:96.1%)。
【0080】
1H NMR(ジメチルスルホキシド−D6):1.165ppm(3H,三重項);3.573ppm(3H,一重項);3.994ppm(2H,四重項);5.887ppm(2H,一重項);8.475ppm(1H,一重項)。
【0081】
実施例( IV −2)
【0082】
【化19】
Figure 0003910652
【0083】
21.1g(0.2モル)のカルバジン酸エチルを20mlのメタノール中に加え、そして61.3mlの305g/lのジエステル含有量(=0.21モルのジエステル)を有するイミノ炭酸ジメチルのメタノール溶液を加えた後に、混合物を0℃に冷却した。2mlのメタノール中の0.24g(0.004モル)の酢酸を次に滴々添加した。混合物を0℃において6時間そして20℃においてさらに15時間撹拌した。それを次に水ポンプ真空下で濃縮し、残渣をt−ブチルメチルエーテルと共に撹拌し、そして結晶性生成物を吸引濾過により単離した。
【0084】
30.8g(理論値の93%)の融点134℃のN′−(α−アミノ−α−メトキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチル(含有量:97.5%)が得られた。
【0085】
実施例( IV −3)
【0086】
【化20】
Figure 0003910652
【0087】
6.0g(0.041モル)のイミノ炭酸ジプロピルおよび4.07g(0.038モル)のカルバジン酸エチルを20mlのメタノール中に溶解させ、そして0.19g(0.0019モル)のピバリン酸の2mlのメタノール中溶液を20℃において滴々添加した。混合物を20℃においてさらに15時間撹拌した。それを次に水ポンプ真空下で濃縮し、残渣を30mlのt−ブチルメチルエーテルと共に撹拌し、そして結晶性生成物を吸引濾過により単離した。
【0088】
5.54g(理論値の75%)の融点100℃のN′−(α−アミノ−α−n−プロポキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチル(含有量:96.7%)が得られた。
【0089】
実施例( IV −4)
【0090】
【化21】
Figure 0003910652
【0091】
26.8g(0.25モル)のカルバジン酸エチル(含有量:97%)および48.4g(0.30モル)のイミノ炭酸ジ−n−プロピル(含有量:90%)を最初に120mlのn−プロパノール中に室温において加え、そして1.53g(0.015モル)のピバリン酸の40mlのn−プロパノール中溶液を1.5時間にわたり滴々添加した。添加が完了した後に、混合物をさらに一夜撹拌し、そしてさらに4.8g(0.03モル)のイミノ炭酸ジプロピルおよび0.5gのピバル酸を次に反応混合物に加えた。室温においてさらに4時間撹拌した後に、混合物を濃縮し、残渣を250mlの石油エーテルで処理し、室温において1.5時間撹拌し、そして生成物を濾別した。
【0092】
41.75g(理論値の88.1%)のN′−(α−アミノ−α−n−プロポキシメチレン)ヒドラジン−N−カルボン酸エチル(含有量:98.7%)が得られた。
【0093】
式(V)の中間体
実施例(V−1)
【0094】
【化22】
Figure 0003910652
【0095】
6.82g(0.0349モル)のN′−(α−アミノ−α−n−プロポキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチルを40mlのメタノール中に加え、そして7.6gの0.0366モルのナトリウムメチレートのメタノール中溶液を20℃において滴々添加した。混合物を55℃において12時間撹拌した。それを次に水ポンプ真空下で濃縮し、そして氷冷却しながら濃塩酸を加えることによりpHを6にした。結晶状で得られた生成物を吸引濾過により単離した。
【0096】
3.47g(理論値の69.5%)の融点156℃の5−プロポキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンが得られた。
【0097】
実施例(V−2)
【0098】
【化23】
Figure 0003910652
【0099】
19.5g(0.115モル)のN′−(α−アミノ−α−メトキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチル(含有量:94.6%)を20mlのメタノールおよび30mlの水の混合物の中に加え、そして10.8gの45%強度水酸化ナトリウム水溶液(0.12モルのNaOH)を加えた後に、混合物を55℃において16時間撹拌した。それを次に水ポンプ真空下で濃縮し、残渣を30mlの水中に加え、氷冷却しながら濃塩酸を加えることにより混合物を酸性化し、そして結晶状で得られた生成物を吸引濾過により単離した。
【0100】
10.0g(理論値の76%)の5−メトキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンが得られた。
【0101】
実施例(V−3):ワン−ポット法における段階1および2
【0102】
【化24】
Figure 0003910652
【0103】
50g(0.345モル)のイミノ炭酸ジ−n−プロピル(含有量:99.2%)および33.7g(0.314モル)のカルバジン酸エチル(含有量:97%)を最初に130mlのn−プロパノール中に加え、そして1.6g(0.0157モル)のピバリン酸の20mlのn−プロパノール中溶液を室温において1.5時間にわたり滴々添加した。添加が完了した後に、混合物をさらに室温において一夜撹拌し、そして73.4g(0.345モルのNaOCH3)のナトリウムメチレートのメタノール溶液を次に滴々添加し、反応混合物を次に55−60℃において22時間にわたりさらに撹拌した。溶媒を引き続き真空中で除去し、そして残渣を40mlの氷水および160mlのn−ブチロニトリルで処理し、この混合物を冷却しながら濃塩酸の添加により酸性化しそして85℃に加熱し、次に二相を分離した。水相を85℃において各回毎に40mlのn−ブチロニトリルを用いてさらに2回処理し(抽出し)、そして一緒にした有機相を15mlの飽和塩化ナトリウム溶液で洗浄しそして真空中で蒸発させた。残存固体を300mlの石油エーテルと共に撹拌しそして生成物を濾別した。
【0104】
45.7g(使用したカルバジン酸エチルを基にして、二段階にわたり、理論値の91.1%)の5−プロポキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オンが得られた(含有量:89.5%)。
【0105】
本発明の主なる特徴および態様は以下のとおりである。
【0106】
1.一般式(II)
【0107】
【化25】
Figure 0003910652
【0108】
[式中、
2は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のイミノ炭酸ジエステルを、適宜反応助剤の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で−20℃〜+120℃の間の温度において、一般式(III)
【0109】
【化26】
Figure 0003910652
【0110】
[式中、
3は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のカルバジン酸エステルと反応させ(「第一反応段階」)、そしてこの工程で生成する一般式(IV)
【0111】
【化27】
Figure 0003910652
【0112】
[式中、
2およびR3は上記の意味を有する]
のセミカルバジド誘導体および/または対応する互変異性化合物を、20℃〜150℃の間の温度において、適宜中間体の単離後に、適宜塩基の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で、環化縮合反応に付し(「第二反応段階」)、そして最後に、生ずる一般式(V)
【0113】
【化28】
Figure 0003910652
【0114】
[式中、
2は上記の意味を有する]
のアルコキシトリアゾリノンおよび/または対応する互変異性化合物を、0℃〜150℃の間の温度において、適宜塩基の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で、一般式(VI)
1−X (VI)
[式中、
Xはハロゲンまたは基−O−SO2−O−R1または−O−CO−O−R1を表し、そして
1は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のアルキル化剤と反応させる(「第三反応段階」)ことを特徴とする、一般式(I)
【0115】
【化29】
Figure 0003910652
【0116】
[式中、
1およびR2は上記の意味を有する]
のアルコキシトリアゾリノン類の製造方法。
【0117】
2.R1が各々の炭素数が6までであり且つ各々が場合によりハロゲンもしくは
1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいアルキル、アルケニルまたはアルキニルを表すか、或いはシクロアルキル部分中の各々の炭素数が3〜6でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表すか、或いはアリール部分中の各々の炭素数が6もしくは10でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりカルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C4-アルキル、C1−C4-ハロゲノアルキル、C1−C4-アルコキシ、C1−C4-ハロゲノアルコキシもしくはC1−C4-アルコキシ-カルボニルにより置換されていてもよいアリールまたはアリールアルキルを表し、
2が各々の炭素数が6までであり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいアルキル、アルケニルまたはアルキニルを表すか、或いはシクロアルキル部分中の各々の炭素数が3〜6でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC1−C4-アルコキシにより置換されていてもよいシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表すか、或いはアリール部分中の各々の炭素数が6もしくは10でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりカルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C1−C4-アルキル、C1−C4-ハロゲノアルキル、C1−C4-アルコキシ、C1−C4-ハロゲノアルコキシもしくはC1−C4-アルコキシ-カルボニルにより置換されていてもよいアリールまたはアリールアルキルを表す
式(I)の化合物を製造することを特徴とする、上記1に従う方法。
【0118】
3.第一反応段階を−10℃〜+900℃の間の、特に0℃〜+60℃の間の温度において実施することを特徴とする、上記1に従う方法。
【0119】
4.第二反応段階を+30℃〜+90℃の間の、特に+40℃〜+80℃の間の温度において実施することを特徴とする、上記1に従う方法。
【0120】
5.第三反応段階を+30℃〜+90℃の間の、特に+40℃〜+80℃の間の温度において実施することを特徴とする、上記1に従う方法。
【0121】
6.使用される式(II)のイミノ炭酸ジエステルがイミノ炭酸ジメチルまたはイミノ炭酸ジプロピルであることを特徴とする、上記1に従う方法。
【0122】
7.使用される式(III)のカルバジン酸エステルがカルバジン酸エチルであることを特徴とする、上記1に従う方法。
【0123】
8.R2がフェニルを表し且つR3がメチルまたはt−ブチルを表す場合;
2が2.2.2−トリクロロエチルを表し且つR3がメチル、エチルまたはt−ブチルを表す場合;および
2が2.2.2−トリフルオロエチルを表し且つR3がメチル、エチルまたはt−ブチルを表す場合
の下記式(IV)の化合物を除く、
式(IV)
【0124】
【化30】
Figure 0003910652
【0125】
[式中、
2は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表し、そして
3は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のセミカルバジド誘導体。
【0126】
9.上記8に従うセミカルバジド誘導体、すなわち
(a)N′−(α−アミノ−α−メトキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチル、および
(b)N′−(α−アミノ−α−プロポキシ−メチレン)−ヒドラジン−N−カルボン酸エチル。
【0127】
10.R2がメチル、エチル、フェニル、3−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニルまたは3−t−ブチルフェニルを表す場合の下記式(V)の化合物を除く、
式(V)
【0128】
【化31】
Figure 0003910652
【0129】
[式中、
2は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アルケニル、アルキニル、シクロアルキル、シクロアルキルアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
のアルコキシトリアゾリノン類。
【0130】
11.上記10に従う5−プロポキシ−2,4−ジヒドロ−3H−1,2,4−トリアゾール−3−オン。

Claims (3)

  1. 一般式(II)
    Figure 0003910652
    [式中、
    2各々の炭素数が6までであり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC 1 −C 4 −アルコキシにより置換されていてもよいアルキル、アルケニルまたはアルキニルを表すか、或いはシクロアルキル部分中の各々の炭素数が3〜6でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC 1 −C 4 −アルコキシにより置換されていてもよいシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表すか、或いはアリール部分中の各々の炭素数が6もしくは10でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりカルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C 1 −C 4 −アルキル、C 1 −C 4 −ハロゲノアルキル、C 1 −C 4 −アルコキシ、C 1 −C 4 −ハロゲノアルコキシもしくはC 1 −C 4 −アルコキシ−カルボニルにより置換されていてもよいアリールまたはアリールアルキルを表す]
    のイミノ炭酸ジエステルを、適宜反応助剤の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で−20℃〜+120℃の間の温度において、一般式(III)
    Figure 0003910652
    [式中、
    3は各場合とも場合により置換されていてもよいアルキル、アリールまたはアリールアルキルを表す]
    のカルバジン酸エステルと反応させ(「第一反応段階」)、そしてこの工程で生成する一般式(IV)
    Figure 0003910652
    [式中、
    2およびR3は上記の意味を有する]
    のセミカルバジド誘導体および/または対応する互変異性化合物を、20℃〜150℃の間の温度において、適宜中間体の単離後に、適宜塩基の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で、環化縮合反応に付し(「第二反応段階」)、そして最後に、生ずる一般式(V)
    Figure 0003910652
    [式中、
    2は上記の意味を有する]
    のアルコキシトリアゾリノンおよび/または対応する互変異性化合物を、0℃〜150℃の間の温度において、適宜塩基の存在下でそして適宜希釈剤の存在下で、一般式(VI)
    1−X (VI)
    [式中、
    Xはハロゲンまたは基−O−SO2−O−R1または−O−CO−O−R1を表し、そして
    1各々の炭素数が6までであり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC 1 −C 4 −アルコキシにより置換されていてもよいアルキル、アルケニルまたはアルキニルを表すか、或いはシクロアルキル部分中の各々の炭素数が3〜6でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりハロゲンもしくはC 1 −C 4 −アルコキシにより置換されていてもよいシクロアルキルまたはシクロアルキルアルキルを表すか、或いはアリール部分中の各々の炭素数が6もしくは10でありそして適宜アルキル部分中の炭素数が1〜4であり且つ各々が場合によりカルボキシル、シアノ、ニトロ、ハロゲン、C 1 −C 4 −アルキル、C 1 −C 4 −ハロゲノアルキル、C 1 −C 4 −アルコキシ、C 1 −C 4 −ハロゲノアルコキシもしくはC 1 −C 4 −アルコキシ−カルボニルにより置換されていてもよいアリールまたはアリールアルキルを表す]
    のアルキル化剤と反応させる(「第三反応段階」)ことを特徴とする、一般式(I)
    Figure 0003910652
    [式中、
    1およびR2は上記の意味を有する]
    のアルコキシトリアゾリノン類の製造方法。
  2. 式(IV)
    Figure 0003910652
    [式中、
    2及びR3は請求項1に記載の意味を有する]
    のセミカルバジド誘導体、ただし
    2がフェニルを表し且つR3がメチル、エチルまたはt−ブチルを表す場合;
    2が2,2,2−トリクロロエチルを表し且つR3がメチル、エチルまたはt−ブチルを表す場合;および
    2が2,2,2−トリフルオロエチルを表し且つR3がメチル、エチルまたはt−ブチルを表す場合
    の上記式(IV)の化合物を除く。
  3. 式(V)
    Figure 0003910652
    [式中、
    2請求項1に記載の意味を有する
    のアルコキシトリアゾリノン類、ただし
    2がメチル、エチル、フェニル、−メチルフェニル、2,4−ジメチルフェニルまたは−t−ブチルフェニルを表す場合の上記式(V)の化合物を除く。
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