JP3910371B2 - 取引証明方法及び取引証明システム - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、電気通信回線を通じた情報の授受により、取引に関する事実の証明を行う取引証明方法及び取引証明システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、特定の商品売買に係る取引では、例えば、宝石商や衣料品販売業者等の販売員が顧客宅を訪問して顧客と商談をする訪問販売が行われており、保険契約等のサービス加入契約に係る取引でも、保険業者等の外交員が顧客宅に出向いて顧客との契約をする訪問販売の形式による取引が行われている。このような訪問販売による取引においては、販売員等が訪問先の顧客宅で商品売買ないしサービス加入についての取引契約を口頭により一旦成立させ、後日、その取引契約の内容に基づいて商品の引渡や代金の支払等が行われるのが通例である。例えば、和服の訪問販売にあっては、和服の製造販売業者の販売員が生地の見本やカタログ等を顧客宅に持参して顧客に購入を勧め、成約に至れば顧客の身体寸法を測り、顧客が同意した商品引渡方法や代金支払方法等と共に取引の事実を示す契約内容として控えておく。そして後日、その契約内容に基づいて製造販売業者が和服を仕立て、仕立てた和服を顧客同意の引渡方法によって引き渡すと共に、顧客同意の代金支払方法によって決済処理を行う。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、このような訪問販売による取引では、取引の当事者である顧客と販売員の理解の不一致等に起因して商品引渡時にトラブルを生じることが少なくない。例えば、顧客の勘違いによって商品引渡時に「注文した覚えがない」とか「注文した商品と違う」などという苦情が寄せられることがある。また、顧客ないし販売員が取引契約に反する何等かの不正行為をなした場合にも両当事者間でトラブルが生じる。
【0004】
本来、訪問販売での取引契約は、当事者以外の目には触れない顧客宅といういわば密室状態において、当事者である顧客と販売員だけによって取り交わされるものである。このため、取引契約が成立していたか否かや取引の内容について、後に当事者の意見が食い違っても、客観的に事実を証明する手段がなく、トラブルへの対処が困難であった。クレジットカード決済等については、一般に、商品の引渡しと同時に顧客による支払い承認の署名が行われるので後に注文内容について意見が食い違うことは少ないが、取引の成立から商品の引渡しまでに日時を要することが多い訪問販売については、前記のトラブルへの対応が必要な状況である。
【0005】
本発明はこのような事情に鑑みてなされたものであり、訪問販売を初めとする取引当事者間のみで契約がなされる種々の取引において、成立した取引契約の有無や各当事者が認識している取引契約内容の正当性等、取引に関する事実を両当事者が納得できるように客観的に証明することを可能にし、後にトラブルを生じた場合にも有効に対処することができる技術を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係る取引証明方法は、顧客と業者の従業員との間で契約が成立した取引につき、当該取引を識別する識別情報と前記顧客、前記従業員及び当該取引の内容を示す情報とを対応させて記憶する。そして、前記顧客と前記従業員に対し、その記憶した情報を電気通信回線を通じて提供する。本明細書では、「業者の従業員」は、業者である事業主、代理人等、従業員以外の者も含む概念を指す言葉であり、顧客との取引に当たった者の総称として使用する。
【0007】
また、本発明に係る取引証明システムは、顧客と業者の従業員との間で取引が成立したときに、その契約の成立場所から呼を発することができる発呼手段と、前記従業員及び前記取引の内容を示す情報を前記成立場所から送信することができる送信手段と、電気通信回線を通じて前記発呼手段が発した呼と前記送信手段が送信した情報を受け、前記発呼手段から受けた呼に対して前記取引を識別する識別情報を発行すると共に、その発行した識別情報、前記顧客を示す情報及び前記送信手段から受けた情報を対応させて記憶手段に記憶するサーバとを有する。そして、前記顧客と前記従業員に対し、前記サーバが前記記憶手段に記憶した情報を電気通信回線を通じて提供することとし、これによって前記取引における事実を証明する。ここで、サーバとは、上述及び以下に述べる機能を有するコンピュータを指す意味で使用しており、パーソナルコンピュータ、メインフレームコンピュータ等のいわゆるコンピュータ、記憶及び情報処理機能に加えて通信機能を有する通信端末等を包含するものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
<第1実施形態>
(1)構成
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明の第1の実施形態による取引証明システムの構成を示す図である。本実施例に係る取引証明システムは、訪問販売によって顧客宅で行われる顧客と販売員との取引について、その取引内容等の取引に関する事実を証明する証明サービスを実施する情報通信システムであり、図示のように、顧客宅で使用される顧客用電話機1及び販売員用移動端末2と、通信網3と、取引証明サーバ4とを具備している。
【0009】
顧客用電話機1は、顧客宅において顧客が所持している電話機、つまり顧客の使用に係る電話機である。この顧客用電話機1としては、固有の電話番号を割り当てられ、かつ、顧客宅から外部との通話が可能になっている電話機であればよく、例えば、有線の固定通信網に接続された一般の宅内電話機や無線の移動通信網に接続可能な一般の携帯電話機等を利用することとしてよい。
【0010】
販売員用移動端末2は、訪問販売をする販売業者の販売員が顧客宅に持参して使用する、つまり従業員の使用に係る移動端末であり、取引に関する情報の入力手段と通信網を介する情報送受信が可能な通信手段とを含む移動端末機器によって構成される。本実施形態では、このような販売員用移動端末2の一構成例として、業務用携帯端末機2aを携帯電話機2bに接続したものを採用している。
【0011】
業務用携帯端末機2aは、販売員が顧客との取引に関する情報入力をするのに使用するHHT(Hand-Held Terminal)等の携帯端末機であり、CPU、ROM及びRAM等によって構成された制御部、販売員による情報入力を受け付けるキー配列等の入力部、顧客との取引でクレジットカード等によるカード決済をする場合に使用するカード読取部、取引内容等の所定の情報表示をする表示部、取引内容の表記を含むレシートを印刷発行するレシート印刷部、並びに外部と接続して情報を授受するための通信インターフェース等を有している。携帯電話機2bは、通話機能に加えてパケット通信等による情報送受信機能を備えている移動通信端末機であり、情報の入力部や表示部、音声の検出部や出力部等の他、外部機器接続用のインターフェースを有し、そのインターフェースと前記業務用携帯端末機2aの通信インターフェースとがケーブル等を介して接続されている。これにより、携帯電話機2bが業務用携帯端末機2aに情報通信を行わせる情報送受信手段として機能し、業務用携帯端末機2aが移動通信網を介して外部(顧客宅外)と情報を授受できるようになっている。
【0012】
通信網3は、顧客宅と取引証明センタの通信機器を電気通信回線によって通信可能に接続する通信網であり、顧客用電話機1と販売員用移動端末2の携帯電話機2bを収容し、これらを取引証明センタに設置した取引証明サーバ4へ接続する。例えば、顧客用電話機1が一般の宅内電話機であり、かつ、取引証明サーバ4がインターネット上にあるサーバである場合には、通信網3は、顧客用電話機1が属する固定通信網、携帯電話機2bが接続可能な移動通信網、及びインターネットによって構成される。ここで、インターネットは、前記固定通信網や移動通信網に接続された専用線等を含むものと定義する。また、通信網3は、情報送信元通信機器の電話番号を情報送信先通信機器に通知する電話番号通知サービスを提供できるものとなっている。
【0013】
取引証明サーバ4は、取引の当事者である顧客と販売員に対し、第三者機関として取引に関する事実の証明サービスを提供するサーバであり、通信部4a、情報処理装置4b、取引証明情報データベース4c及び販売員データベース4dを有し、通信網3による上記電話番号通知サービスに加入している。なお、上記業務用携帯端末機2aは、取引証明サーバ4による証明サービスに加入しており、同証明サービスに関する情報授受を認証許可される端末機であるものとする。
【0014】
通信部4aは、通信網3に接続された通信インターフェースを備え、通信網3を介する取引証明サーバ4の音声通話と他の情報送受信を担う。情報処理装置4bは、取引に関する各種情報の処理に必要な演算手段、記憶手段及び制御手段等を有し、取引証明サーバ4内での情報処理や通信部4aを介する外部との情報授受を司る。この情報処理装置4bは、本取引証明システムによる証明サービスを実施するに当たっての取引証明サーバ4における各処理動作のプログラムを読み込ませたコンピュータ等によって構成され、そのプログラムによって前記演算手段等が実現する受付情報処理部40、顧客情報処理部41、取引情報処理部42及び照会情報処理部43を備えている。詳細は後述するが、本取引証明システムによる証明サービスは、顧客と販売員との間で取引の契約が成立した時に行う取引証明情報の登録と、取引内容等に関して後にトラブルが生じた場合に行う取引証明情報の照会とによって実施されるものとなっており、取引証明情報の登録に関する処理が主に受付情報処理部40、顧客情報処理部41及び取引情報処理部42によって実行され、取引証明情報の照会に関する処理が主に照会情報処理部43によって実行される。
【0015】
ここで、受付情報処理部40は、顧客による取引証明サーバ4への発呼を取引証明情報の登録要求として受け付け、その受付時に行う所定の情報処理を実行する。顧客情報処理部41は、顧客宅側から顧客本人の特定に供する顧客情報を受けて取引証明情報データベース4cに登録する。取引情報処理部42は、顧客宅側から契約成立した取引内容等の取引情報を受け、受けた取引情報について取引証明情報データベース4cへの登録等の所定の情報処理を行う。照会情報処理部43は、顧客宅側から取引証明情報の照会要求があったときに、その照会要求の内容に応じて取引証明情報データベース4c等に登録されている情報を顧客宅側へ提供する処理を行う。なお、これらの各情報処理部が行う処理の具体的内容については、本取引証明システムによる証明サービスの詳細と併せて後述の動作説明で明らかにする。
【0016】
取引証明情報データベース4cは、大容量のハードウェア・メモリ等によって構成されたデータベースであり、図2に示すようなテーブル形式のデータ構造で取引証明情報を記録保持するものとなっている。ここにいう取引証明情報とは、取引に関する事実を証明するための情報である。図2のデータ構造は、このような取引証明情報の一構成例であり、それぞれの顧客と販売員の取引について、同データ構造中の各項目に対応する情報が上記情報処理装置4bの取引情報処理部42等によって登録される。
【0017】
図2のデータ構造における“取引証明番号”は、証明サービスの対象にするそれぞれの取引を識別するための識別番号であり、この“取引証明番号”に対応させてそれぞれの取引に関する“証明情報”と“取引情報”が登録される。“証明情報”は、主に取引契約をした顧客を証明する情報であり、顧客による発呼を取引証明サーバ4が受けた“顧客電話着信日時”と、その発呼元の“顧客電話番号”と、顧客本人を特定する顧客の氏名や音声ないし映像等の“顧客情報”とから構成される。“取引情報”は、主に契約成立した取引の内容を示す情報であり、販売員によって送信され、その取引証明サーバ4への“取引情報着信日時”と、当該販売員を示す“販売員コード”と、取引対象や決済方法等を特定する情報を含む“取引内容”とから構成される。本実施形態における取引証明情報は、これらの“取引証明番号”と、“顧客電話着信日時”、“顧客電話番号”及び“顧客情報”からなる“証明情報”と、“取引情報着信日時”、“販売員コード”及び“取引内容”からなる“取引情報”とによって構成されている。なお、図中に示してある取引証明番号“0010”の登録例の内容については、登録される取引証明情報の具体例として後述する動作説明で述べる。
【0018】
一方、図1の販売員データベース4dは、本取引証明システムによる証明サービスに加盟している販売業者とその販売員に関する情報を予め登録したデータベースであり、これも大容量のハードウェア・メモリ等によって構成されている。本取引証明システムにおいては、それぞれの加盟販売業者に固有の販売業者コードを割り当てると共に、それぞれの加盟販売業者に属するそれぞれの販売員に固有の販売員コードを割り当て、図3に示すようなテーブル形式のデータ構造で販売業者や販売員に関する情報を予め登録しておく。
【0019】
図3のデータ構造における“販売業者情報”は、各加盟販売業者を特定ないし紹介する販売業者名称や取扱商品等の情報であり、当該各加盟販売業者の“販売業者コード”に対応させて登録しておく。また、これらの“販売業者コード”及び“販売業者情報”に対応させて各加盟販売業者に属する各販売員の“販売員コード”を登録し、さらにその“販売員コード”に対応させて当該各販売員の映像や氏名等の“販売員情報”を登録しておく。例えば、販売員A、B及びCを擁する○×呉服店なる和服や小物等の販売業者が加盟し、これに対して販売業者コード“16002266”、販売員A、B、Cの各販売員コード“16001”、“16002”、“16003”を割り当てたときは、図示のように“販売業者コード”として“16002266”、“販売業者情報”として“名称:○×呉服店,取扱商品:和服、小物等”、“販売員コード”として“16001”、“16002”及び“16003”、これらの各対応“販売員情報”として“販売員Aの氏名及び映像”、“販売員Bの氏名及び映像”並びに“販売員Cの氏名及び映像”の情報を登録する。
【0020】
(2)動作
・取引証明情報の登録
次に、上記構成による本取引証明システムの動作について説明する。本取引証明システムにおいては、顧客宅で顧客と販売員の取引契約が成立した時に、その取引に関する事実を証明するための取引証明情報を取引証明サーバ4側に登録する。図4は、その取引証明情報の登録手順を示す図である。この図においては、顧客用電話機1や販売員用移動端末2の操作等の顧客宅で行う動作を左側に示し、取引証明サーバ4で行う情報処理を右側に示してあり、顧客宅側と取引証明サーバ4側との間で情報をやり取りしながら登録の動作が進んで行く様子が示されている。
【0021】
取引証明情報を登録するに当たっては、顧客の要求等に応じて販売員の確認が必要になる場合がある。例えば、顧客が販売員に対して思っている通りの販売業者に属する正規の販売員であることの証拠を要求したり、販売員が顧客に対して自身の身元を確実に了承させておこうとしたりする場合である。このため、成約した取引に係る取引証明情報の登録処理に移る前に、顧客宅において販売員の確認をするか否か判断する(ステップSA1)。ここで顧客の要求等により販売員の確認をするのであれば(ステップSA1での判断結果が“YES”であれば)販売員が携帯電話機2bを操作し、通信網3を介して携帯電話機2bを取引証明サーバ4へ接続して確認に必要な情報の提供を求める(ステップSA2)。
【0022】
このとき、販売員は、携帯電話機2bの操作において自身が属する販売業者の販売業者コードや自身の販売員コード等の所定の情報を入力し、それらの情報を含む販売員の情報要求を顧客宅側(販売員用移動端末2)から取引証明サーバ4へ送信する。すると取引証明サーバ4においては、通信部4aを介して当該情報要求を情報処理装置4bが受け、当該情報要求に含まれる販売員コード等を検索キーとして照会情報処理部43が販売員データベース4dを検索し、送信元の販売員が属する販売業者の販売業者情報や同販売員の販売員情報を抽出して販売員用移動端末2へ返送する(ステップSA3)。これにより、取引証明サーバ4から顧客宅側の販売員用移動端末2に対して販売員情報等の提供がなされ、顧客宅においては、提供された所属販売業者の情報や販売員情報に基づく販売員の映像等が携帯電話機2bの表示部に表示される。販売員は、その表示された映像等を顧客に提示し(ステップSA4)、自身が正規の販売員であることを顧客に確認してもらう。なお、携帯電話機2bと取引証明サーバ4との接続は、顧客の確認が済み次第解除され、顧客宅と取引証明サーバ4との間の通信は中断される。
【0023】
続いて顧客宅において、顧客が顧客用電話機1から取引証明サーバ4に電話をかけ(ステップSA5)、成約した取引に係る取引証明情報を登録するための処理に移る。販売員の確認をしない場合(上記ステップSA1での判断結果が“NO”の場合)にあっては、販売員の映像等を提示するための上述の処理(ステップSA2〜SA4)を行わずに顧客が顧客用電話機1から取引証明サーバ4に電話をかけることとし(ステップSA1からそのままステップSA5に進み)、成約した取引に係る取引証明情報の登録処理を開始する。
【0024】
顧客が取引証明サーバ4に電話をかけると、顧客宅側から取引証明サーバ4に対し、通信網3を介して顧客用電話機1からの発呼がなされる。その発呼は、取引証明サーバ4に着信すると、通信網3の電話番号通知サービスによって通知される顧客用電話機1の電話番号と共に通信部4aを介して受付情報処理部40へ送られる。すると受付情報処理部40は、当該発呼を取引証明情報の登録要求として受け付け、顧客用電話機1からの呼の着信日時と送られてきた電話番号を情報処理装置4b内の記憶手段に一時格納する(ステップSA6)。
【0025】
そして、受付情報処理部40は、受け付けた顧客用電話機1からの登録要求に対し、取引証明番号を発行する(ステップSA7)。この取引証明番号は、上述したように証明サービスの対象にするそれぞれの取引を識別するための識別番号とするものであるため、順次受け付ける登録要求に対してシーケンシャルに一意の取引証明番号を採番し、あるいは、従属変数が重複しない関数等の所定の関数を利用して一意の取引証明番号を採番したりすることにより、取引証明情報を登録するそれぞれの取引について固有の取引証明番号が発行されるようにする。受付情報処理部40は、上記のような採番形式によって顧客用電話機1からの登録要求に対する取引証明番号を発行し、その発行した取引証明番号、顧客用電話機1からの呼の着信日時及び送られてきた顧客用電話機1の電話番号を、対応する“取引証明番号”、“顧客電話着信日時”及び“顧客電話番号”として、取引証明情報データベース4cに登録する(ステップSA8)。
【0026】
例えば、西暦2000年8月30日に顧客Aの住居へ○×呉服店の販売員Aが訪問販売のために訪れ、顧客Aが和服を分割払いにより購入する旨の取引契約が成立したとする。この場合において、同日午前10時30分頃に顧客Aが宅内電話機で取引証明サーバ4へ電話をかけ、その電話の取引証明サーバ4への着信時が午前10時30分20秒で当該宅内電話機の電話番号が****-****であったとすると、受付情報処理部40は、取引証明番号として例えば0010を発行し、図2の登録例中に示すように、取引証明番号“0010”、顧客電話着信日時“2000.08.30,10:30:20”及び顧客電話番号“****-****”を取引証明情報データベース4cに登録する。
【0027】
また、受付情報処理部40は、取引証明番号を発行した時に、その取引証明番号を発声する音声信号を生成して顧客用電話機1との通話回線に送出し、取引証明サーバ4から顧客宅側(顧客用電話機1)への取引証明番号通知を行う。これにより、顧客宅においては、発行された取引証明番号を顧客が聞き取り、それを販売員にも知らせて取引証明番号の確認を行う(ステップSA9)。なお、顧客用電話機1が表示部を有するものである場合には、取引証明サーバ4から取引証明番号の番号データを送信し、その表示部に取引証明番号を表示させることによって取引証明番号通知を行うようにしてもよい。
【0028】
次に、顧客宅において、顧客情報を取得しておくか否かを判断する(ステップSA10)。すなわち、顧客本人を特定する顧客情報として、顧客の氏名や音声、映像等の情報を予め控えておくかどうかを顧客と販売員の間で決める。本実施形態においては、上述したように顧客が所持している顧客用電話機1の電話番号が取引証明サーバ4側に登録され、その電話番号によって後から顧客を特定(証明)することが可能なので、顧客情報を取得しておくか否かは任意であり、必要に応じて顧客と販売員の間で適宜決めることとしてよい。
【0029】
顧客情報を取得しておく場合(ステップSA10での判断結果が“YES”の場合)には、販売員が販売員用移動端末2を操作し、顧客に発声等の協力を要請しつつ業務用携帯端末機2aへの顧客情報の入力を行う(ステップSA11)。例えば、業務用携帯端末機2aの入力部を操作して顧客の氏名を入力し、顧客の音声については、携帯電話機2bの音声検出部等によって取り込み、業務用携帯端末機2a内の制御部のRAMに格納する。また、顧客の映像については、デジタル・カメラ等によって顧客を撮影し、その映像データを業務用携帯端末機2aに入力して同RAMに格納する。この場合、携帯電話機2bとしてCCD(Charge Coupled Device)カメラを備えたものを使用し、そのCCDカメラで顧客を撮影して業務用携帯端末機2aへ映像データを供給するようにしてもよい。
【0030】
販売員は、顧客情報の入力をした後に、取引証明サーバ4から通知されていた取引証明番号を業務用携帯端末機2aに入力する(ステップSA12)。顧客情報を取得しない場合(上記ステップSA10での判断結果が“NO”の場合)にあっては、上述のような顧客情報の入力を行わずに販売員が取引証明番号を業務用携帯端末機2aに入力する(ステップSA10からそのままステップSA12に進む。)。その後、販売員は、携帯電話機2bを操作して取引証明サーバ4へ接続する(ステップSA13)。この取引証明番号入力後の取引証明サーバ4への接続は、業務用携帯端末機2aを取引証明サーバ4と通信可能な状態(取引証明情報の登録を行うための情報通信が可能な状態)にする操作であり、接続操作時には、端末認証等の所定の通信確立処理が業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との間で行われる。
【0031】
そして業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との通信が確立すると、販売員が業務用携帯端末機2aを操作して取引証明番号と取引情報等を送信する(ステップSA14)。すなわち、販売員は、上述した取引情報を構成する自身の販売員コードと契約成立した取引内容(例えば、取引対象や決済方法等を特定する予め定められた商品コードや支払方法コード等)を業務用携帯端末機2aに入力し、取引証明番号等の既入力の情報と共に送信する。これにより、顧客宅側(販売員用移動端末2)から取引証明サーバ4に対し、顧客の上記発呼に対して発行された取引証明番号と成立した契約に係る取引情報(販売員コード並びに取引対象の特定情報及び決済方法の特定情報等の取引内容)を含む登録対象取引の情報が送信される。顧客情報の入力をした場合にあっては、入力した顧客情報もこの時に登録対象取引の情報として共に取引証明サーバ4へ送信される。
【0032】
顧客宅側(販売員用移動端末2)からの登録対象取引の情報が取引証明サーバ4で受信されると、取引証明サーバ4は、受信した登録対象取引の情報が正常なものかどうか判断する(ステップSA15)。この判断をするため、取引証明サーバ4においては、受信した登録対象取引の情報に含まれている取引証明番号と取引情報を取引情報処理部42へ送り、当該取引情報の着信日時と共に情報処理装置4b内の記憶手段に一時格納する。また、受信した登録対象取引の情報に顧客情報が含まれている場合には、その顧客情報を当該取引証明番号と共に顧客情報処理部41へ送り、同様に情報処理装置4b内の記憶手段に一時格納する。そして、当該取引証明番号と当該取引情報が登録適格のある正常なものか否かにより、受信した登録対象取引の情報が正常なものかどうかを取引情報処理部42が判断する。例えば、当該取引証明番号が取引証明情報データベース4cに顧客電話着信日時及び顧客電話番号と共に登録されており、かつ、顧客情報や取引情報の登録が待たれている正常なものに該当するか否か、当該取引情報が必要な情報(販売員コードと取引内容)を含む正常なものか否か、あるいは、当該取引情報が顧客電話着信日時から所定時間内に着信した正常なものか否か、などの判断基準により、受信した登録対象取引の情報が正常なものかどうかを判断する。なお、ここにいう判断基準例における所定時間としては、取引証明番号の発行から登録対象取引の情報送信までに顧客宅側で行う機器操作の所要時間等を考慮し、登録時の動作時間として正常と認められる程度の時間(数分、数十分ないし数時間等)を予め定めておく。
【0033】
今、業務用携帯端末機2aから正しく登録対象取引の情報が送信され、登録適格のある取引証明番号と取引情報が取引証明サーバ4へ送られたとすると、取引情報処理部42での上記判断によってその登録対象取引の情報が正常なものと認められる(ステップSA15での判断結果が“YES”となる。)。これにより、取引情報処理部42は、送られてきた取引情報の着信日時、販売員コード及び取引内容を同時に送られてきた取引証明番号に対応する“取引情報着信日時”、“販売員コード”及び“取引内容”として取引証明情報データベース4cに登録する(ステップSA16)。また、その登録対象取引の情報に顧客情報が含まれていた場合には、当該顧客情報を顧客情報処理部41が前記取引証明番号に対応する“顧客情報”として取引証明情報データベース4cに登録する。これにより、前記取引証明番号を発行された取引については、取引証明サーバ4側への取引証明情報の登録処理が完了したことになる。
【0034】
例えば、上述した顧客Aと販売員Aの取引契約について、顧客Aの音声を顧客情報として取得し、業務用携帯端末機2aへの情報入力が正しくなされ、顧客Aが電話をかけた約1時間後の午前11時35分頃に登録対象取引の情報が送信されて取引証明サーバ4へ午前11時35分20秒に着信したとする。この場合、取引証明サーバ4においてその登録対象取引の情報が正常なものと認められ、取引情報処理部42は、取引証明番号“0010”に対応させて取引情報着信日時“2000.08.30,11:35:20”、販売員コード“16001”及び取引内容“和服,分割払”を取引証明情報データベース4cに登録する。また、顧客情報処理部41は、取引証明番号“0010”に対応させて顧客情報“顧客Aの音声”を取引証明情報データベース4cに登録する。このようにして図2の登録例が登録され、顧客Aと販売員Aの取引契約に係る取引証明情報の登録は完了する。
【0035】
一方、顧客が取引証明サーバ4からの取引証明番号を聞き違えたり、販売員が業務用携帯端末機2aに誤った情報を入力したりすると、登録適格のない取引証明番号ないし取引情報が取引証明サーバ4へ送られる。この場合、取引証明サーバ4においては、受信した登録対象取引の情報が取引情報処理部42での上記判断により正常なものと認められないので(ステップSA15での判断結果が“NO”となり)、顧客宅側から送られてきた情報を取引証明情報データベース4cに登録しない。
【0036】
顧客宅側からの登録対象取引の情報に対しては、上述のように取引証明サーバ4で取引証明情報を登録完了ないし未登録とする登録情報処理が行われ、取引証明サーバ4は、その登録情報処理の結果を送信する(ステップSA17)。取引証明サーバ4から送信された結果は、登録処理の結果通知として顧客宅側へ送られ、顧客宅においては、その結果通知を販売員用移動端末2が受け、取引証明情報の登録処理が正常に完了したか否かを業務用携帯端末機2aの制御部が判断する(ステップSA18)。
【0037】
ここで、取引証明サーバ4が取引証明情報の登録を完了している場合、業務用携帯端末機2aの制御部は、その結果通知によって登録処理が正常に完了したものと判断し(ステップSA18での判断結果が“YES”となり)、登録完了した既入力の取引内容、販売員コードないし顧客情報等を表示部に表示すると共に、必要に応じて当該取引内容等の表記を含むレシートをレシート印刷部により印刷して発行する(ステップSA19)。この時、顧客情報については、氏名や映像等を表示・印刷し、音声を必要に応じて携帯電話機2bの音声出力部等から発する。これらの表示やレシートにより、顧客と販売員は、取引証明情報が取引証明サーバ4側に登録されたことと、その登録された取引証明情報の内容とを確認し、取引証明情報の登録時に行う動作は終了する。
【0038】
これに対し、取引証明サーバ4が取引証明情報の登録をしなかった場合には、業務用携帯端末機2aの制御部は、その結果通知によって登録処理が正常に完了していないものと判断する(ステップSA18での判断結果が“NO”となる。)。この場合、業務用携帯端末機2aの表示部に取引証明情報が登録されていない旨が表示され、顧客と販売員が再度登録処理をするか否かを判断することになる(ステップSA20)。そして、再度登録処理をするとき(ステップSA20での判断結果が“YES”のとき)は、顧客が取引証明サーバ4に電話をかけるところから再び上記同様の動作(上記ステップSA5以下の動作)を行い、再度の登録処理をしないとき(ステップSA20での判断結果が“NO”のとき)は、そのまま取引証明情報の登録動作を終了し、取引証明情報は登録されないことになる。
【0039】
・取引証明情報の照会
本取引証明システムにおいては、顧客と販売員との間で成立したそれぞれの取引契約について、上述したように取引証明情報の登録を行う。そして、後の商品引渡時や決済時等に取引内容等に関してトラブルが生じた場合、登録されている取引証明情報の照会を顧客宅で行うことによって証明サービスが実施される。図5は、その取引証明情報の照会手順を示す図である。この図においては、販売員用移動端末2の操作等によって顧客宅で行う動作を左側に示し、取引証明サーバ4で行う情報処理を右側に示してあり、顧客宅側と取引証明サーバ4側との間で情報をやり取りしながら照会の動作が進んで行く様子が示されている。
【0040】
取引証明情報の照会では、まず、販売員がトラブルを生じた顧客との間で成立していた取引契約の取引証明番号を業務用携帯端末機2aに入力する(ステップSB1)。その後、販売員は、携帯電話機2bを操作して取引証明サーバ4へ接続する(ステップSB2)。この取引証明サーバ4への接続は、業務用携帯端末機2aを取引証明サーバ4と通信可能な状態にし、以後、その状態を維持して登録されている取引証明情報をダウンロードしていくための操作であり、接続操作時には、取引証明情報の照会を行うために必要な端末認証等の所定の通信確立処理が業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との間で行われる。
【0041】
そして業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との通信が確立すると、販売員が業務用携帯端末機2aを操作し、入力した上記取引証明番号を送信する(ステップSB3)。また、販売員は、顧客用電話機1の電話番号を顧客から聞いて業務用携帯端末機2aに入力し、上記取引証明番号発行時の顧客電話番号として取引証明サーバ4へ送信する(ステップSB4)。これにより、顧客宅側(業務用携帯端末機2a)から取引証明サーバ4に対する取引証明情報の照会要求がなされる。
【0042】
顧客宅側からの照会要求を受けた取引証明サーバ4では、業務用携帯端末機2aから受信した取引証明番号と顧客電話番号が照会情報処理部43へ送られる。すると、照会情報処理部43は、それらの取引証明番号と顧客電話番号を検索キーとして取引証明情報データベース4cを検索し、受信した取引証明番号及び顧客電話番号に該当する取引証明情報が登録されているかどうかの検索結果を送信する(ステップSB5)。この検索結果は、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)へ照会結果通知として送られ、顧客宅においては、その照会結果通知を販売員用移動端末2が受けて業務用携帯端末機2aの表示部に照会結果が表示される。
【0043】
ここで、販売員が入力した上記取引証明番号の取引証明情報が取引証明情報データベース4cに登録されており、かつ、その登録されている取引証明情報における顧客電話番号が顧客から聞いた上記顧客電話番号と一致していれば、照会結果として取引証明情報が正規に登録されている旨が通知される。顧客宅においては、この通知を業務用携帯端末機2aの表示部で販売員が顧客と共に確認した後に、登録されている顧客情報による顧客の本人確認を行うか否か判断する(ステップSB6)。正規に登録されている取引証明情報があるという照会結果は、その取引証明情報の取引証明番号が当該顧客による顧客用電話機1からの発呼によって発行されたことを示しており、その取引証明情報に係る取引契約を販売員と取り交わしたのが当該顧客本人であることを証明している。したがって、これに加えてさらに顧客の本人確認を行うことは任意的な証明処理であり、行うか否かは必要に応じて顧客と販売員の間で適宜決めることとしてよい。
【0044】
顧客の要求等によって本人確認をするのであれば(ステップSB6での判断結果が“YES”であれば)販売員が業務用携帯端末機2aを操作し、取引証明サーバ4に対して顧客宅側(販売員用移動端末2)から顧客情報を要求する。すると取引証明サーバ4においてその顧客情報要求が照会情報処理部43へ送られ、照会情報処理部43は、受信した取引証明番号に対応して登録されている取引証明情報データベース4cの顧客情報を抽出して送信する(ステップSB7)。これにより、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)に対して顧客情報の提供がなされ、顧客宅においては、提供された顧客情報を販売員用移動端末2が受け、その受けた顧客情報に基づき、携帯電話機2aの音声出力部から顧客本人の音声が発せられ、あるいは、業務用携帯端末機2a若しくは携帯電話機2bの表示部に顧客本人の映像が表示され、販売員がその音声や映像等を顧客に対して提示する(ステップSB8)。この提示がなされることにより、当該顧客がトラブルを生じた取引契約の当事者であったことが証明される。
【0045】
なお、ここで提示される顧客本人の情報は、取引証明情報の登録時に登録した顧客情報によるものであり、上述した顧客Aと販売員Aの取引契約例では、取引証明情報データベース4c中の取引証明番号“0010”に対応する“顧客Aの音声”が提示されることになる。したがって、意図的に本人確認を行わない場合に加え、取引証明情報の登録時に顧客情報を登録しなかった場合についても、顧客情報による顧客の本人確認を行うことはできない(ステップSB6での判断結果は必然的に“NO”となる。)。また、取引証明番号ないし顧客電話番号についての誤入力や誤認等があった場合には、上記照会結果として取引証明サーバ4から取引証明情報が登録されていない旨が通知されることになり、この場合も顧客の本人確認を行うことはできない(ステップSB6での判断結果は必然的に“NO”となる。)。
【0046】
次に、顧客宅においては、販売員の確認を行うか否か判断する(ステップSB9)。通常は取引契約をした販売員がどういう人物であったかを顧客も覚えていると考えられるが、複数の販売員と契約した場合や契約時から商品引渡時ないし決済時までにある程度の期間が経っている場合等には、顧客が取引契約をした販売員の確認を要求する場合もある。また、販売員の側でも、契約の有無を争う顧客等に対して自身が契約をしたことの証明を望む場合等がある。販売員の確認は、このような場合に備えた任意的な証明処理であり、これを行うか否かは必要に応じて顧客と販売員の間で適宜決めることとしてよい。
【0047】
顧客の要求等によって販売員の確認をするのであれば(ステップSB9での判断結果が“YES”であれば)販売員が業務用携帯端末機2aを操作し、顧客宅側(販売員用移動端末2)から取引証明サーバ4に対して販売員の情報要求を送信する。すると取引証明サーバ4においてその情報要求が照会情報処理部43へ送られ、照会情報処理部43は、受信した取引証明番号に対応して登録されている取引証明情報データベース4cの販売員コードを抽出する。そして、その抽出した販売員コードを検索キーとして販売員データベース4dを検索し、対応する販売員情報や販売業者情報を抽出して販売員用移動端末2へ送信する(ステップSB10)。これにより、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)に対して販売員情報等の提供がなされ、顧客宅においては、提供された販売員情報等に基づいて販売員の映像や所属販売業者等の情報が業務用携帯端末機2aないし携帯電話機2bの表示部に表示され、その表示された映像等を販売員が顧客に対して提示する(ステップSB11)。この提示がなされることにより、当該販売員がトラブルを生じた取引契約の当事者であったことが証明される。
【0048】
なお、ここで提示される販売員の情報は、最初に送信した取引証明番号に対応して取引証明情報データベース4cに登録されている販売員コードに対応するものであり、上述した顧客Aと販売員Aの取引契約例では、取引証明番号“0010”の対応登録販売員コード“16001”に対応する販売員データベース4dの“販売員Aの氏名及び映像”並びに販売業者情報中“名称:○×呉服店,取扱商品:和服,小物等”の内容が提示されることになる。したがって、意図的に販売員の確認を行わない場合に加え、取引証明番号ないし顧客電話番号についての誤入力や誤認等によって取引証明サーバ4から取引証明情報が登録されていない旨の照会結果通知があった場合には、販売員コードを特定できず、販売員の確認を行うことはできない(ステップSB9での判断結果は必然的に“NO”となる。)。
【0049】
上述した顧客の本人確認と販売員の確認は、トラブルを生じた顧客と販売員が互いに取引契約の当事者であったことを納得できるようにするための任意的な証明処理である。顧客宅においては、これらの証明処理を必要に応じて行うが、具体的なトラブルの原因になることが多い取引内容等の証明を行うかどうかは、取引証明情報の照会が正常に完了しているか否かによって判断する(ステップSB12)。取引証明情報が正規に登録されている旨を上記照会結果通知が示している場合には、取引証明サーバ4への照会は正常に完了している(ステップSB12の判断結果は“YES”である)ので、販売員は、取引証明サーバ4に対し、業務用携帯端末機2aを操作して顧客宅側(販売員用移動端末2)から取引内容等の取引証明情報を求める取引証明情報要求を送信する。
【0050】
取引証明サーバ4では、その取引証明情報要求を受けて照会情報処理部43へ送る。すると照会情報処理部43は、受信した取引証明番号に対応して登録されている取引内容、販売員コードないし顧客情報等を取引証明情報データベース4cから抽出し、業務用携帯端末機2aへ送信する(ステップSB13)。これにより、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)に対して具体的な取引内容等を含む取引証明情報の提供がなされ、顧客宅においては、トラブルを生じた取引契約に係る取引内容、販売員コードないし顧客情報等が業務用携帯端末機2aの表示部等に表示されると共に、必要に応じて当該取引内容等の表記を含むレシートをレシート印刷部により印刷して発行する(ステップSB14。顧客情報については、氏名や映像等を表示・印刷し、音声を必要に応じて携帯電話機2bの音声出力部等から発する)。販売員は、これらの表示やレシートを自身で確認すると共に、顧客にも提示して確認してもらう。この販売員の確認と顧客への提示により、トラブルを生じた取引契約の両当事者が納得できるように具体的な取引内容等の事実が証明される。
【0051】
一方、取引証明情報が登録されていない旨を上記照会結果通知が示している場合には、取引証明サーバ4への照会は正常に完了していない(ステップSB12の判断結果は“NO”である)ので、その旨が業務用携帯端末機2aの表示部に表示され、顧客と販売員が再度照会要求をするか否かを判断することになる(ステップSB15)。そして、再度照会要求をするとき(ステップSB15での判断結果が“YES”のとき)は、販売員が業務用携帯端末機2aに取引証明番号を入力するところから再び上記同様の動作(上記ステップSB1以下の動作)を行い、再度の照会要求をしないとき(ステップSB15での判断結果が“NO”のとき)は、そのまま取引証明情報の照会動作を終了し、取引内容等の事実の証明はなされない。
【0052】
<第2実施形態>
次に、本発明の第2の実施形態について説明する。上述した第1実施形態では、顧客宅の顧客用電話機1を使用して取引証明番号の発行を受けることとしていたが、訪問先の顧客宅によっては、顧客の使用に係る電話機がない場合やその電話機が使用不能な場合もある。以下の第2実施形態は、このような場合において取引に関する事実を証明する証明サービスを実施する形態である。
【0053】
(1)構成
本実施形態による取引証明システムの物理的な構成は、上記第1実施形態における顧客用電話機1がない構成となる(図1において、顧客用電話機1を取り去った構成である。)。そして、取引証明番号の発行を受けるための手段として、顧客用電話機1の代わりに販売員の携帯電話機2bを利用することとし、これに伴って取引証明情報データベース4cに登録する取引証明情報を図6に示すようなデータ構造で構成する。
【0054】
図6のデータ構造では、上記図2のデータ構造における“証明情報”の“顧客電話着信日時”、“顧客電話番号”がそれぞれ“販売員電話着信日時”、“販売員電話番号”に置き換わっており、この置き換わった2つの項目以外は図2のデータ構造と同様になっている。“販売員電話着信日時”は、販売員の携帯電話機からの発呼を取引証明サーバ4が受けた日時であり、“販売員電話番号”は、その発呼元の携帯電話番号である。なお、販売員データベース4d内のデータ構造としては、図3に示した上記第1実施形態同様のものを用いる。
【0055】
また、本実施形態における販売員用移動端末2、通信網3及び取引証明サーバ4の各部は、取引証明番号の発行に携帯電話機2bを利用することに伴って上記第1実施形態とは異なる機能も有するものとなるが、これについては以下の動作説明で明らかにする。
【0056】
(2)動作
・取引証明情報の登録
次に、本実施形態の取引証明システムの動作について説明する。本実施形態においても、上記第1実施形態同様、顧客と販売員との間で取引の契約が成立した時に行う取引証明情報の登録と、取引内容等に関して後にトラブルが生じた場合に行う取引証明情報の照会とによって証明サービスが実施される。図7は、本実施形態における取引証明情報の登録手順を示す図である。この図においては、販売員用移動端末2の操作等の顧客宅で行う動作を左側に示し、取引証明サーバ4で行う情報処理を右側に示してあり、顧客宅側と取引証明サーバ4側との間で情報をやり取りしながら登録の動作が進んで行く様子が示されている。また、図7においては、上記第1実施形態と実質的に同様の動作ステップを図4と同一符号で表し、本実施形態特有の動作ステップを“′”付きの符号で表してある。
【0057】
取引証明情報の登録では、まず、上記第1実施形態同様に必要に応じて販売員の確認を行う。すなわち、顧客宅において販売員の確認をするか否か判断し(ステップSA1)、確認をする場合には販売員が携帯電話機2bを取引証明サーバ4へ接続して(ステップSA2)顧客宅側から自身の販売員コード等を含む販売員の情報要求を送信する。すると取引証明サーバ4において照会情報処理部43が販売員データベース4dから当該販売員の販売員情報等を抽出して返送し(ステップSA3)、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)に対して販売員情報等の提供がなされ、顧客宅において当該販売員の映像等が携帯電話機2bの表示部に表示されて顧客に提示される(ステップSA4)。
【0058】
続いて顧客宅において、販売員が携帯電話機2bから取引証明サーバ4に電話をかける(ステップSA5′)。このときの携帯電話機2bの操作は、電子的に情報を送受信する情報通信回線を確立する接続操作ではなく、携帯電話機2bの通話機能を利用して通常の通話回線を確立する呼出操作である。これにより、顧客宅側から取引証明サーバ4に対し、通信網3を介して携帯電話機2bからの発呼がなされる。その発呼は、取引証明サーバ4に着信すると、通信網3の電話番号通知サービスによって通知される携帯電話機2bの電話番号と共に通信部4aを介して受付情報処理部40へ送られる。すると受付情報処理部40は、当該発呼を取引証明情報の登録要求として受け付け、携帯電話機2bからの呼の着信日時と送られてきた電話番号を情報処理装置4b内の記憶手段に一時格納する(ステップSA6′)。
【0059】
そして、受付情報処理部40は、受け付けた携帯電話機2bからの登録要求に対し、取引証明番号を発行する(ステップSA7′)。この取引証明番号は、上記第1実施形態同様に証明サービスの対象にするそれぞれの取引を識別するための識別番号であり、取引証明情報を登録するそれぞれの取引について固有の取引証明番号が発行されるようにする。受付情報処理部40は、前記取引証明番号を携帯電話機2bからの登録要求に対して発行し、その発行した取引証明番号、携帯電話機2bからの呼の着信日時及び送られてきた携帯電話機2bの電話番号を、対応する“取引証明番号”、“販売員電話着信日時”及び“販売員電話番号”として、取引証明情報データベース4cに登録する(ステップSA8′)。
【0060】
例えば、上述した顧客Aと販売員Aの取引契約において、顧客Aが自宅に使用可能な電話機を備えていない場合には、販売員Aが自身の携帯電話機で取引証明サーバ4に電話をかける。その電話が上記同様に西暦2000年8月30日午前10時30分頃にかけられて取引証明サーバ4に午前10時30分20秒に着信し、販売員Aの携帯電話機の電話番号がxxx-xxxx-xxxxであったとすると、受付情報処理部40は、取引証明番号として例えば0010を発行し、図6の登録例中に示すように、取引証明番号“0010”、販売員電話着信日時“2000.08.30,10:30:20”及び販売員電話番号“xxx-xxxx-xxxx”を取引証明情報データベース4cに登録する。
【0061】
また、受付情報処理部40は、取引証明番号を発行した時に、その取引証明番号を発声する音声信号を生成して携帯電話機2bとの通話回線に送出し、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員の携帯電話機2b)への取引証明番号通知を行う。これにより、顧客宅においては、発行された取引証明番号を販売員が聞き取って確認する(ステップSA9′)。なお、取引証明番号通知は、取引証明サーバ4から取引証明番号の番号データを送信し、携帯電話機2bの表示部に取引証明番号を表示させることによって行うようにしてもよい。また、通知された取引証明番号は、販売員が顧客にも知らせて確認してもらうようにするとよい。
【0062】
次に、顧客宅において、顧客情報の入力を行う(ステップSA11′)。すなわち、顧客本人を特定する顧客情報として、顧客の氏名や音声、映像等の情報を取得し、予め控えておく。本実施形態においては、上述したように販売員の携帯電話番号が取引証明サーバ4側に登録されるので、その登録された携帯電話番号によっては後から顧客を特定(証明)することができない。このため、上記第1実施形態とは異なり、顧客情報を取得しておくことは必須であり、顧客情報の入力を必ず行う。なお、顧客情報の入力動作自体は上記第1実施形態と同様であり、販売員が販売員用移動端末2を操作し、顧客に発声等の協力を要請しつつ業務用携帯端末機2aに顧客情報を入力する(例えば、業務用携帯端末機2aの入力部を操作して顧客の氏名を入力したり、顧客の音声を携帯電話機2bの音声検出部等により取り込んで業務用携帯端末機2a内のRAMに格納したり、顧客の映像をデジタル・カメラや携帯電話機2bに備え付けのCCDカメラ等により撮影して同RAMに格納したりする。)。
【0063】
販売員は、顧客情報の入力をした後に、携帯電話機2bからの呼に対して取引証明サーバ4から通知された上記取引証明番号を業務用携帯端末機2aに入力し(ステップSA12′)、携帯電話機2bを操作して取引証明サーバ4へ接続する(ステップSA13)。ここでの接続操作は、上記第1実施形態同様に業務用携帯端末機2aを取引証明サーバ4と通信可能な状態にする操作であり、その接続操作によって所定の通信確立処理が業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との間で行われる。
【0064】
そして業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との通信が確立すると、販売員が業務用携帯端末機2aを操作して取引証明番号、取引情報及び顧客情報を送信する(ステップSA14′)。すなわち、販売員は、取引情報を構成する自身の販売員コードと契約成立した取引内容(商品コードや支払方法コード等)を業務用携帯端末機2aに入力し、既入力の取引証明番号及び顧客情報と共に送信する。本実施形態では、上述したように顧客情報を必須のものとして取得しているので、このとき送信される情報には顧客情報が必ず含まれる。これにより、顧客宅側(販売員用移動端末2)から取引証明サーバ4に対し、携帯電話機2bからの上記発呼に対して発行された取引証明番号、成立した契約に係る取引情報(販売員コード並びに取引対象の特定情報及び決済方法の特定情報等の取引内容)、並びに顧客情報を含む登録対象取引の情報が送信される。
【0065】
顧客宅側(販売員用移動端末2)からの登録対象取引の情報が取引証明サーバ4で受信されると、取引証明サーバ4は、受信した登録対象取引の情報が正常なものかどうか判断する(ステップSA15′)。この判断においては、受信した登録対象取引の情報のうち、取引証明番号と取引情報についての判断が上記第1実施形態同様に取引情報処理部42によって行われるのに加え、顧客情報についての判断が顧客情報処理部41によって行われる。すなわち、登録対象取引の情報に含まれている顧客情報は、取引証明番号と共に顧客情報処理部41へ送られて情報処理装置4b内の記憶手段に一時格納され、顧客情報処理部41により、顧客本人を特定し得る情報か否か(予め定めた音声ないし映像等の所定のデータ形式の情報を含んでいるか否かなど)を判断される。これにより、本実施形態における取引証明サーバ4では、取引情報処理部42によって取引証明番号と取引情報が登録適格のある正常なものと判断され、かつ、顧客情報処理部41によって顧客情報が顧客本人を特定し得る情報と判断されたときに、受信した登録対象取引の情報が正常なものと判断する。
【0066】
今、業務用携帯端末機2aから顧客の音声等の顧客情報を含む登録対象取引の情報が正しく送信され、登録適格のある取引証明番号及び取引情報と顧客を特定できる顧客情報とが取引証明サーバ4へ送られたとすると、取引情報処理部42と顧客情報処理部41での上記判断によってその登録対象取引の情報が正常なものと認められる(ステップSA15′での判断結果が“YES”となる。)。すると、取引情報処理部42が上記第1実施形態同様に取引情報の着信日時、販売員コード及び取引内容を取引証明情報データベース4cに登録すると共に、それらと同じ取引証明番号に対応する“顧客情報”として顧客情報処理部41が顧客情報を取引証明情報データベース4cに登録する(ステップSA16′)。これにより、販売員の携帯電話機2bによって取引証明番号を取得した取引について、取引証明サーバ4側への取引証明情報の登録処理が完了したことになる。なお、図7中の登録例は、上述したように販売員Aの携帯電話機で取引証明番号の発行を受けた後に、登録対象取引の情報を上記第1実施形態中で述べたように送信することによって登録される。
【0067】
一方、登録適格のない取引証明番号ないし取引情報が取引証明サーバ4へ送られたり、顧客を特定し得ない顧客情報(予め定めた音声や映像のデータ形式に該当しない顧客情報等)が取引証明サーバ4へ送られたりした場合にあっては、取引証明サーバ4で受信される登録対象取引の情報が取引情報処理部42ないし顧客情報処理部41での上記判断により正常なものと認められない(ステップSA15′での判断結果が“NO”となる。)。このため、取引証明サーバ4では、顧客宅側から送られてきた情報を取引証明情報データベース4cに登録しない。
【0068】
顧客宅側からの登録対象取引の情報に対しては、上述のように取引証明サーバ4で取引証明情報を登録完了ないし未登録とする登録情報処理が行われる。これ以降の動作は、上記第1実施形態と同様である。すなわち、取引証明サーバ4が登録情報処理の結果を送信し(ステップSA17)、その結果が登録処理の結果通知として顧客宅側の販売員用移動端末2へ送られ、送られてきた結果通知により取引証明情報の登録処理が正常に完了したか否かを業務用携帯端末機2aの制御部が判断する(ステップSA18)。そして、登録処理が正常に完了している場合には、既入力の取引内容等を業務用携帯端末機2aの表示部に表示すると共に、必要に応じて当該取引内容等の表記を含むレシートをレシート印刷部により印刷して発行する(ステップSA19)。顧客情報については、氏名や映像等を表示、印刷し、音声を必要に応じて携帯電話機2bの音声出力部等から発する。これらの表示やレシートにより、顧客と販売員が取引証明情報の登録完了とその登録内容を確認する。登録処理が正常に完了していない場合には、その旨が業務用携帯端末機2aの表示部に表示され、顧客と販売員が再度登録処理をするか否かを判断し(ステップSA20)、再度登録処理をするときは、携帯電話機2bから取引証明サーバ4に電話をかけるところから再び上記同様の動作(上記ステップSA5′以下の動作)を行い、再度の登録処理をしないときは、取引証明情報の登録動作を終了する。
【0069】
・取引証明情報の照会
次に、本実施形態において取引証明情報を照会するときの動作について説明する。図8は、その取引証明情報の照会手順を示す図である。この図の記載形式は上記図5と同様である(左側が顧客宅での動作、右側が取引証明サーバ4での情報処理を示し、顧客宅側と取引証明サーバ4側との間で情報をやり取りしながら照会の動作が進んで行く様子を示している。)。また、図8においては、上記第1実施形態と実質的に同様の動作ステップを図5と同一符号で表し、本実施形態特有の動作ステップを“′”付きの符号で表してある。
【0070】
取引証明情報の照会では、まず、販売員が取引証明番号を業務用携帯端末機2aに入力する(ステップSB1′)。ここで入力する取引証明番号は、トラブルを生じた顧客と以前取引契約をした時に、販売員の携帯電話機2bを使用して取得した取引証明番号である。その入力の後、販売員は、携帯電話機2bを操作して取引証明サーバ4へ接続する(ステップSB2)。このときの接続操作は、上記第1実施形態同様に業務用携帯端末機2aを取引証明サーバ4と通信可能な状態にして取引証明情報をダウンロードしていくための操作であり、接続操作時には、所定の通信確立処理が業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との間で行われる。
【0071】
そして業務用携帯端末機2aと取引証明サーバ4との通信が確立すると、販売員が業務用携帯端末機2aを操作し、入力した上記取引証明番号を送信する(ステップSB3′)。また、販売員は、携帯電話機2bの電話番号を業務用携帯端末機2aに入力し、上記取引証明番号発行時の販売員電話番号として取引証明サーバ4へ送信する(ステップSB4′)。これにより、顧客宅側(業務用携帯端末機2a)から取引証明サーバ4に対する取引証明情報の照会要求がなされる。
【0072】
顧客宅側からの照会要求を受けた取引証明サーバ4では、業務用携帯端末機2aから受信した取引証明番号と販売員電話番号が照会情報処理部43へ送られる。すると、照会情報処理部43は、それらの受信取引証明番号と受信販売員電話番号を検索キーとして取引証明情報データベース4cを検索し、受信取引証明番号及び受信販売員電話番号に該当する取引証明情報が登録されているかどうかの検索結果を送信する(ステップSB5′)。この検索結果は、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)へ照会結果通知として送られ、顧客宅においては、その照会結果通知を販売員用移動端末2が受けて業務用携帯端末機2aの表示部に照会結果が表示される。
【0073】
ここで、販売員が入力した上記取引証明番号の取引証明情報が取引証明情報データベース4cに登録されており、かつ、その登録されている取引証明情報における販売員電話番号が携帯電話機2bの電話番号と一致していれば、照会結果として取引証明情報が正規に登録されている旨が通知される。顧客宅においては、この通知を業務用携帯端末機2aの表示部で販売員が顧客と共に確認した後に、登録されている顧客情報による顧客の本人確認を行うか否か判断する(ステップSB6′)。
【0074】
本実施形態において、正規に登録されている取引証明情報があるということは、その取引証明情報の取引証明番号が販売員による携帯電話機2bからの発呼によって発行されたことを示すに止まり、その取引証明情報に係る取引契約を当該販売員と取り交わしたのが顧客本人であることまで示すものではない。このため、本実施形態における顧客の本人確認は、これを行うか否かを必要に応じて顧客と販売員の間で適宜決める任意的な証明処理ではあるものの、取引契約を当該販売員と取り交わしたのが顧客本人であることを客観的に証明するための重要な処理である。例えば、顧客が販売員と対面し、取引証明情報が登録されていることを知らされただけでは(この段階では、当該顧客が取引契約の当事者であったことの客観的な証拠は示されていない。)自身が取引契約の当事者であったことを認めようとしない場合、登録されている顧客情報による本人確認は有効な証明手段となる。
【0075】
顧客の本人確認を行うか否かは、このような事情を考慮して判断する。そして、本人確認を行う場合(ステップSB6′での判断結果が“YES”の場合)には、販売員が業務用携帯端末機2aを操作し、取引証明サーバ4に対して顧客宅側(販売員用移動端末2)から顧客情報を要求する。この顧客情報要求から顧客情報の提供までの動作自体は上記第1実施形態と同様であり、照会情報処理部43が上記受信取引証明番号に対応して登録されている顧客情報を抽出して送信し(ステップSB7)、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)に対して顧客情報が提供される。これにより、顧客宅においては、提供された顧客情報を販売員用移動端末2が受け、その受けた顧客情報に基づき、携帯電話機2aの音声出力部から顧客本人の音声が発せられ、あるいは、業務用携帯端末機2a若しくは携帯電話機2bの表示部に顧客本人の映像が表示され、販売員がその音声や映像等を顧客に対して提示する(ステップSB8′)。この提示がなされることにより、当該顧客に対し、自身が取引契約の当事者であったことの客観的な証拠が示され、当該顧客がトラブルを生じた取引契約の当事者であった事実が証明される。
【0076】
次に、顧客宅においては、販売員の確認を行うか否か判断する(ステップSB9)。この販売員の確認は、上記第1実施形態同様の任意的な証明処理であり、販売員の確認をする場合には、顧客宅側から取引証明サーバ4に対して販売員の情報要求を送信し、これを受けた取引証明サーバ4において照会情報処理部43が上記受信取引証明番号の対応登録販売員コードを検索キーとして販売員データベース4dを検索し、対応する販売員情報等を販売員用移動端末2へ送信する(ステップSB10)。これにより、取引証明サーバ4から顧客宅側(販売員用移動端末2)に対して販売員情報等の提供がなされ、顧客宅において販売員の映像等が業務用携帯端末機2aの表示部等に表示されて顧客に提示される(ステップSB11)。
【0077】
顧客の本人確認と販売員の確認を上述のように行った後に、顧客宅においては、上記第1実施形態同様に取引内容等の証明を行うかどうかを取引証明情報の照会が正常に完了しているか否かによって判断する(ステップSB12)。取引証明情報が正規に登録されている旨を上記照会結果通知が示している場合には、取引証明サーバ4への照会は正常に完了しているので、取引証明サーバ4に対し、販売員が業務用携帯端末機2aを操作して顧客宅側(販売員用移動端末2)から取引証明情報要求を送信する。
【0078】
その取引証明情報要求を取引証明サーバ4が受けると、照会情報処理部43は、上記受信取引証明番号に対応して登録されている取引内容、販売員コードないし顧客情報等を取引証明情報データベース4cから抽出し、業務用携帯端末機2aへ送信する(ステップSB13′)。ここで、顧客情報は、必須の情報として登録されているので、取引証明情報要求において求められている場合には必ず返送され、顧客宅側(販売員用移動端末2)に対して具体的な取引内容等を含む取引証明情報が提供される。これにより、顧客宅においては、トラブルを生じた取引契約に係る取引内容、販売員コードないし顧客情報等が業務用携帯端末機2aの表示部等に表示されると共に、必要に応じて当該取引内容等の表記を含むレシートをレシート印刷部により印刷して発行する(ステップSB14′。顧客情報が共に提供される場合の取扱は上記第1実施形態と同様である。)。販売員は、これらの表示やレシートを自身で確認すると共に、顧客にも提示して確認してもらう。この販売員の確認と顧客への提示により、トラブルを生じた取引契約の両当事者が納得できるように具体的な取引内容等の事実が証明される。
【0079】
なお、取引証明情報が登録されていない旨を上記照会結果通知が示している場合には、取引証明サーバ4への照会は正常に完了していないので、その旨が業務用携帯端末機2aの表示部に表示され、上記第1実施形態同様、再度照会要求をするか否かを判断することになる(ステップSB15)。そして、再度照会要求をする場合には、取引証明番号を入力するところから再び上記同様の動作(上記ステップSB1′以下の動作)を行い、再度の照会要求をしない場合には、取引証明情報の照会動作を終了する。
【0080】
<変形、応用等の例>
以上が本発明の第1及び第2の実施形態による取引証明システムであるが、本発明の実施の形態は上述したものに限られるわけではない。例えば、上記実施形態では、顧客情報を販売員用移動端末2から取引証明サーバ4へ送信することとしたが、上記第1実施形態における顧客用電話機1等の他の通信機器によって顧客情報を取引証明サーバ4へ送信することとしてもよい。さらに、顧客情報として顧客の音声を取得する場合には、発行された取引証明番号の発声を含む音声を取得しておき、取引証明番号と対をなす一種のパスワードとして利用するようにしてもよい。
【0081】
また、上記第1実施形態においては、顧客の使用に係る顧客用電話機1からの発呼を販売員が行い、取引証明番号を販売員が聞き取って顧客にも知らせるようにしてもよい。一方、上記第2実施形態においては、販売員の使用に係る携帯電話機2bからの発呼を顧客が行い、取引証明番号を顧客が聞き取って販売員にも知らせるようにしてもよい。なお、第2実施形態は、顧客宅に顧客の使用に係る電話機がない場合の形態としたが、第2実施形態による証明サービスは、顧客の使用に係る電話機がある場合に実施することも可能である。
【0082】
そして、上記実施形態では、顧客宅から取引証明情報の登録及び照会をすることとしたが、顧客宅は、販売業者や保険業者等の業者の従業員(販売員ないし外交員等)が顧客と取引契約を取り交わす事業所外の場所の一例であり、事業所外の他の場所(特設会場等)で上記実施形態同様に証明サービスを実施することとしてもよい。
【0083】
さらに、上記実施形態における取引証明情報データベース4cに登録される情報については、販売員コード等に基づいて販売業者毎の取引情報等を抽出し、受注情報ないし販売実績データとして利用することができる。例えば、取引証明情報データベース4cに登録された取引情報を利用し、併せて販売員データベース4dの販売業者コードを参照すれば、図9に示すように、商品コードや商品名等の“取引対象”、その“販売数量”及び販売員コードや決済方法等の“その他の情報”を販売業者(“販売業者コード”)毎に抽出して整理することができる。これにより、販売業者毎の売上一覧表等を発行し、販売計画ないし販売戦略等に供する情報として販売業者に提供することもできる。
【0084】
また、取引証明情報データベース4cのデータ構造は、図10に示すように、"顧客電話着信日時"及び"顧客電話番号"と"販売員電話着信日時"及び"販売員電話番号"を証明情報の項目として設けておき、顧客用電話機1が使用される上記第1実施形態と販売員の携帯電話機2bが使用される上記第2実施形態の双方に対応できるようにしてもよい。
【0085】
【発明の効果】
以上説明したように本発明によれば、顧客と業者の従業員との間で契約が成立した取引につき、第三者機関のサーバにおいて、当該取引を識別する識別情報と前記顧客、前記従業員及び当該取引の内容を示す情報とを対応させて記憶すると共に、前記顧客と前記従業員に対し、その記憶した情報をサーバから電気通信回線を通じて提供することとしたので、当該取引の当事者である顧客と従業員以外のサーバから提供される情報によって当該取引の内容等の事実が示される。これにより、当該取引における事実が客観的に証明されることになり、訪問販売を初めとする取引当事者間のみで契約がなされる種々の取引において、成立した取引契約の有無や各当事者が認識している取引契約内容の正当性等の取引に関する事実を両当事者が納得できるように客観的に証明することが可能になり、後にトラブルを生じた場合などにも有効に対処することができるという効果が得られる。
【0086】
ここで、このような証明を実現するシステム構成としては、取引契約の成立場所から呼を発する発呼手段と、従業員及び取引の内容を示す情報を前記成立場所から送信する送信手段と、これらの手段からの呼と情報を受け、受けた呼に対して取引を識別する識別情報を発行し、かつ、その発行した識別情報、顧客を示す情報及び受けた情報を対応させて記憶手段に記憶するサーバとを有する構成が挙げられる。このシステム構成においては、サーバが受けた呼によって前記発呼手段を特定する情報を取得して記憶し、電気通信回線を通じて前記識別情報とその発呼手段を特定する情報を受けたときに、前記記憶手段に記憶した情報の提供を行うこととすれば、顧客ないし販売員が必要に応じて識別情報と発呼手段の特定情報を送信することにより、それらの情報に対応して記憶されている取引に関する事実の情報提供を受けることができる。
【0087】
また、前記発呼手段としては、顧客の電話機等、顧客の使用に係る通信端末機器を使用することとしてよく、その場合においては、電気通信回線の割当を行う通信網による電話番号通知サービス等により、サーバが前記通信端末機器を特定する情報を取得し、その情報を前記顧客を示す情報として記憶手段に記憶する。これにより、取引契約の当事者であった顧客は、その使用に係る電話機の電話番号等によって特定される。したがって、前記識別情報と前記通信端末機器を特定する情報を受けたときにサーバからの情報提供を行うこととすれば、当該顧客が取引の当事者であったことを確認した上での取引内容等の証明を行うことができる。一方、このような通信端末機器の特定情報を利用しない場合にあっては、成立場所において取得される顧客の特定情報を送信し、それをサーバにおいて記憶しておくこととすれば、後から必要に応じて当該顧客が取引契約の当事者であったことを証明することができる。なお、この場合の発呼手段としては、例えば、従業員の使用に係る携帯電話機等の通信端末機器を利用することができる。
【0088】
さらに、従業員を特定する情報を予めサーバに記憶しておき、その情報を電気通信回線を通じて提供することとすれば、当該従業員が正規の従業員であるか否かの情報や契約時の従業員のより詳細な情報等を顧客に提供することができる。また、業者に対し、記憶手段に記憶した情報に基づいて契約が成立した取引の情報を提供することとすれば、販売計画や販売戦略等の事業活動指針に供する有用な情報提供をすることができる。
【0089】
以上、本発明の構成と作用効果について、具体的な実施例を挙げて説明したが、実施例は発明の理解を図る便宜上、特定の実施形態を例示したものであって、本発明の構成は必ずしも上記の実施例の構成に限定されるものではないことは当然である。また、当業者であれば、上述の実施例に基づいて多くの変形を行うことができることは自明であるが、これらの変形例についても、前記請求項に含まれる限り本発明の概念に含まれるものであることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1実施形態による取引証明システムの構成を示す図である。
【図2】 図1の取引証明システムにおける取引証明情報データベース4c内のデータ構造を示す図である。
【図3】 図1の取引証明システムにおける販売員データベース4d内のデータ構造を示す図である。
【図4】 本発明の第1の実施形態で行う取引証明情報の登録手順を示す図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態で行う取引証明情報の照会手順を示す図である。
【図6】 本発明の第2実施形態による取引証明システムにおける取引証明情報データベース4c内のデータ構造を示す図である。
【図7】 本発明の第2の実施形態で行う取引証明情報の登録手順を示す図である。
【図8】 本発明の第2の実施形態で行う取引証明情報の照会手順を示す図である。
【図9】 取引証明情報データベース4cに登録された情報を販売業者毎の情報に整理する場合の一例を示す図である。
【図10】 取引証明情報データベース4c内のデータ構造の他の例を示す図である。
【符号の説明】
1 顧客用電話機
2 販売員用移動端末
2a 業務用携帯端末機
2b 携帯電話機
3 通信網
4 取引証明サーバ
4a 通信部
4b 情報処理装置
4c 取引証明情報データベース
4d 販売員データベース
40 受付情報処理部
41 顧客情報処理部
42 取引情報処理部
43 照会情報処理部
Claims (2)
- 発呼手段が、電気通信回線を介してサーバに対して登録要求を送信する過程と、
前記サーバが、前記登録要求に応じて、電気通信回線を介して前記発呼手段に対して識別情報を発行する過程と、
携帯可能な送信手段が、電気通信回線を介して前記サーバに対して、前記識別情報および所定の情報を送信する過程と、
前記サーバが、前記所定の情報を前記識別情報に対応付けて記憶手段に記憶する過程と、
前記送信手段が、電気通信回線を介して前記サーバに対して、前記識別情報および前記発呼手段の特定情報を送信する過程と、
前記サーバが、電気通信回線を介して前記送信手段に対して、前記所定の情報を送信する過程とを有することを特徴とする情報証明方法。 - サーバにより実行される情報証明方法であって、
発呼手段が電気通信回線を介して送信する登録要求に応じて、前記サーバにより前記発呼手段に対して電気通信回線を介して識別情報を発行する過程と、
携帯可能な送信手段が電気通信回線を介して送信する前記識別情報および所定の情報を前記サーバにより受信して、前記サーバにより該所定の情報を前記識別情報に対応付けて記憶手段に記憶する過程と、
前記送信手段が電気通信回線を介して送信する前記識別情報および前記発呼手段の特定情報を前記サーバにより受信して、前記サーバにより電気通信回線を介して前記送信手段に対して前記所定の情報を送信する過程とを有することを特徴とする情報証明方法。
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