JP3909464B2 - モニター監視用ラック - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピューターセンターのシステム監視ルームや、セキュリティセンターの監視ルームなど、モニターの集中監視を行っているセクションで使用されるモニター監視用ラックに関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピューターセンターのシステム監視ルームや、セキュリティセンターの監視ルームなどでは、多数のモニターを集中監視している。この場合、各種モニターは、一般のテーブルを並べ、このテーブルにモニターを載せて使用したり、あるいは、特注のラックを製造し、このラックにモニター等を収納する方法が採用されていた。
【0003】
一方、特開平7−231814に示される人間工学的オペレータインターフェースステーションでは、半円形状に形成するように相互結合される複数のコンソールと、コンピュータによってプロセス監視を表示するモニターウイングコンソールとを設けた監視装置が開示されている。この監視装置によると、オペレーターが使用する装置を適切に設計するには、装置を使い易くすると同時に緊張及び疲労を最小限に抑えるように道具及び装置を設計することが必要であるとして提案され、人間工学に基づいた調節ができるオペレータワークステーションを提供している。
【0004】
また、コンピュータシステムを構成する複数の機器をまとめて一体的に収容することができるコンピュータシステム収納ケースが、特開平10−90448号公報に記載されている。この収納ケースは、実質的に閉塞されており、その正面部にはモニター表示用開口部が設けられ、収納ケースの内部に、モニター収納室と、プリンタ収納室とを備えたものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、一般のテーブルを並べて、モニターを載置する方法では、モニターの配置やレイアウトがテーブルの上に限定されてしまうので極めて制限の多い配置にならざるを得ない。また、特注のラックを製造した場合は、効率のよい配置を可能にしてもラック設置後のレイアウトを変更することが困難である。したがって、器材の更新や増設には、ラック全体に修正を加える必要がある。
【0006】
一方、前記インターフェースステーションは、人間工学に基づいた調節ができるようにしているが、調整の対象になっているのは、キーボードの高さやモニターの角度、あるいはオペレーターの足を載せる台座の高さなどである。このため個々の機器についての調整は可能になっていても、各機器の配置やレイアウトを任意に変更可能にしようとするものではなかった。そのため、モニターの位置を変更するとしても、作業台と称するモニター載置用台の位置を変更する程度に限られている。
【0007】
また、複数の機器をまとめて一体的に収容することができるコンピュータシステム収納ケースは、ひとつのコンピュータシステムを収納することは可能でも、複数のモニターを収納することはできない。特に、複数台のモニターについてのレイアウトや配置を変更する収納ケースではなかった。
【0008】
しかしながら、コンピューターセンターのシステム監視ルームや、セキュリティセンターの監視ルームのように、多数のモニターを使用して業務を行う部所では、使用するモニターの台数や形状に適した合理的な配置をすることが極めて重要な課題になっている。しかも、コンピュータ機器に使用されるモニターは、CRTタイプのモニターや液晶タイプのモニターなど、常に改良され新しいタイプのモニターが生み出されている。したがって、この種の業界では改良されるモニターに対応し、常に合理的なレイアウトを実現するための配置変えを余儀なくされている。
【0009】
そこで、本発明は上述の課題を解消すべく創出されたもので、複数のモニターを中心とする集中監視用の各種器材を自由に配置することができ、設置後のレイアウトの変更も極めて容易に行えるモニター監視用ラックの提供を目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上述の目的を達成すべく本発明は、並列状に複数台配置してモニターPを載置するベースモジュール10と、このベースモジュール10上に載置するモニターPを収納し、ベースモジュール10上に積み重ねる複数段の収納モジュール20とで構成され、これらベースモジュール10と収納モジュール20とを複数個組み合わせ、複数台のモニターPを並列、且つ複数段のレイアウトに配置するモニター監視用ラックにおいて、前記収納モジュール20は、ベースモジュール10の上に複数台の収納モジュール20を積み重ね配置する積重タイプ20Bの収納モジュール20に、モニターPの表示画面を覆う透明なカバー体21を開閉自在に設けた片面開口タイプ20Cの収納モジュール20と、このカバー体21に加え、モニターPの後端部側に位置する背面板22を開閉自在に設けた両面開口タイプ20Dの収納モジュール20との中から複数個組み合わせられた構成とし、該収納モジュール20内部の左右両側面に複数対の杆体状アングル材1を配設し、収納したモニターPを固定する固定装置30をアングル材1に装着し、該アングル材1に架設する固定バー31と、この固定バー31からモニターP方向に突出してモニターP側面に圧着する圧着体32とを備え、一方、ベースモジュール10は、収納モジュール20を載置する面に、収納モジュール20と並べてテーブル11を固定した固定タイプ10Aのベースモジュール10にて構成され、該ベースモジュール10内部の左右両側面に複数対の杆体状アングル材1を配設し、ベースモジュール10に収納モジュール20を積み重ねて連結したときに、全てのアングル材1が鉛直方向に沿って連結されるように設けたことにある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。本発明ラックの基本構成は、複数個のベースモジュール10と収納モジュール20とを組み合わせ複数台のモニターPを並列、且つ複数段のレイアウトに配置することにある(図1参照)。
【0012】
ベースモジュール10は、複数台のベースモジュール10を並列状に配置しこのベースモジュール10の上に収納モジュール20を載置する(図2参照)。ベースモジュール10や収納モジュール20の並べ方は、図3に示す如く、略円弧状に並べる他、直線状やコ字状などに並べることも可能でありそのレイアウトは自由である。このベースモジュール10において、内部の左右両側面に複数対の杆体状アングル材1を配設し、このアングル材1に棚板3その他の部材を任意に固定する(図4参照)。
【0013】
アングル材1は、杆体状を成し、各モジュールの左右側面に対を成して立設状態に固定している。このアングル材1は、ベースモジュール10のみならず収納モジュール20の内部にも同様に配設している。そして、ベースモジュール10に収納モジュール20を積み重ねて連結したときに、全てのアングル材1が鉛直方向に沿って連結されることで、極めて強固な連結力が発生する(図4乃至図6参照)。またアングル材1表面に多数の固定孔2を等間隔に配することで、アングル材1に、棚板3や固定装置30(図6参照)の装着を容易にしている。
【0014】
図5に示すベースモジュール10では、収納モジュール20に収納するモニターPを載せる棚板3を、ベースモジュール10のアングル材1に固定している。また、図6に示す収納モジュール20のアングル材1に、モニターPを固定する固定装置30を装着している。
【0015】
この固定装置30は、収納モジュール20の内部において、収納したモニターPを固定する装置であり、CRTタイプのモニターPや液晶タイプのモニターP、あるいは42インチPDPなどの大型モニターPなどを固定する。
【0016】
図6に示す収納モジュール20は、液晶タイプのモニターPを収納するタイプを示し、この収納モジュール20には、液晶タイプのモニターPを固定する固定装置30を装着している。
【0017】
図7に示す固定装置30は、CRTタイプのモニターPを固定するタイプを示し、左右のアングル材1に架設する固定バー31と、この固定バー31からモニターP方向に突出してモニターP側面に圧着する複数個の圧着体32とからなる。この圧着体32は、固定バー31にねじ止めするボルト状を成し、モニターPの側面に圧着せしめる頭部32Aを手指で回転させることで、容易にモニターPを固定することができる。
【0018】
図8に示す固定装置30は、42インチPDPなどの大型モニターPなどを収納する収納モジュール20のアングル材1に装着したもので、上下一対の固定バー31に、更に左右一対の連結バー33を連結し、各連結バー33の上下端部に設けた固定金具34にて大型のモニターPを固定する。
【0019】
ベースモジュール10は、図2に示す如く、収納モジュール20を載置する上面に、収納モジュール20と並べてテーブル11を固定した固定タイプ10Aのベースモジュール10である。この固定タイプ10Aは、テーブル11の高さが一定になっており、ベースモジュール10を横並びにするだけで、各テーブル11が同一平面を構成することになる(図1参照)。したがって、レイアウトの基本構造を容易に選択できる利点がある。
【0020】
収納モジュール20は、ベースモジュール10上に載置するモニターPを収納し、ベースモジュール10上に積み重ねる複数段の収納モジュール20として構成されている(図1参照)。この収納モジュール20は、CRTタイプのモニターPや液晶タイプのモニターP、あるいは42インチPDPなどの大型モニターPなど、モニターPの形状やサイズに合わせて形成するもので、ひとつの収納モジュール20内に複数のモニターPを並べて収納する。
【0021】
図4に示す収納モジュール20は、モニターPの表示画面を覆う透明なカバー体21を開閉自在に設けた片面開口タイプ20Cを示している。したがって図4の収納モジュール20は、積重タイプ20Bであり、且つ片面開口タイプ20Cでもある。このように、片面開口タイプ20Cは、主に積重タイプ20Bの収納モジュール20に使用される(図4乃至図6参照)。
【0022】
また、図10に示す収納モジュール20は、両面開口タイプ20Dを示す。この両面開口タイプ20Dは、カバー体21に加え、モニターPの後端部側に位置する背面板22を開閉自在に設けている。両面開口タイプ20Dは、主に一段タイプ20Aの収納モジュール20に使用される(図9参照)。カバー体21や背面板22の開閉を容易にするため、特にガススプリング23を使用しているが、開閉手段は任意に変更することができる。
【0023】
このように、収納モジュール20において、片面開口タイプ20CのモニターPの表示画面を覆う透明なカバー体21により、モニターPの表示面を保護すると共に、このカバー体21を開放してモニターPを入れ替えすることも可能になる。また、両面開口タイプ20Dによると、収納モジュール20の背面板22を開閉してモニターPにアクセスできるので、モニターPの調整や交換などの作業を容易ならしめるものである。
【0024】
【発明の効果】
本発明は、上述の如く構成したことにより当初の目的を達成する。すなわち、ベースモジュール10と収納モジュール20とを複数個組み合わせ、複数台のモニターPを並列、且つ複数段のレイアウトに配置するので、複数のモニターPを中心とする集中監視用の各種器材を自由に配置することができる。しかも設置後のレイアウトの変更も極めて容易に行える。
【0025】
収納モジュール20として、ベースモジュール10の上に複数台の収納モジュール20を積み重ね配置する積重タイプ20Bの収納モジュール20を構成し、ベースモジュール10内部の左右両側面に複数対の杆体状アングル材1を配設し、ベースモジュール10に収納モジュール20を積み重ねて連結したときに、全てのアングル材1が鉛直方向に沿って連結されるように設けたことで、極めて強固な連結力が発生する。このことから、上方へ任意に積み重ねることが可能になり、レイアウトの選択肢を広げることができた。
【0026】
収納モジュール20において、内部の左右両側面に杆体状アングル材1を配設し、収納したモニターPを固定する固定装置30をアングル材1に装着したことで、収納モジュール20内に収納したモニターPを収納モジュール20と一体化させることが可能になり、積重タイプ20Bの収納モジュール20に収納したモニターPを一体化できるので、各種レイアウトや配置の変更等を安全に行うことができる。
【0027】
固定装置30として、左右のアングル材1に架設する固定バー31と、この固定バー31からモニターP方向に突出してモニターP側面に圧着する圧着体32とからなる固定装置30を設けたことで、特に、モニターPの固定作業を簡略化し、多数のモニターPを設置する場合でも、設置作業を合理化することができる。しかも、アングル材1と固定バー31とを利用して、モニターPの周囲を自由に固定できるので、モニターPのタイプや大きさに係わらず、高い耐震効果を発揮する。
【0028】
ベースモジュール10において、内部の左右両側面に複数対の杆体状アングル材1を配設し、このアングル材1に棚板3を固定することでベースモジュール10を様々な使用態様に適応させることができる。たとえば、ベースモジュール10に載置する収納モジュール20の棚板3を、ベースモジュール10のアングル材1に固定することも可能であるなど、自由な使用が可能になる。
【0029】
収納モジュール20と並べてテーブル11を固定した固定タイプ10Aのベースモジュール10では、モニターPの配設位置に係わらずオペレーターの作業スペース0を確保している。
【0030】
このように本発明によると、複数のモニターを中心とする集中監視用の各種器材を自由に配置することができ、設置後のレイアウトの変更も極めて容易に行えるなどといった有益な種々の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明ラックの一実施例を示す斜視図である。
【図2】 本発明ラックの一実施例を示す平面図である。
【図3】 本発明ラックの一実施例を示す側面図である。
【図4】 本発明ラックの使用状態における縦断面図である。
【図5】 本発明ラックの棚板の装着例を示す縦断面図である。
【図6】 本発明ラックの他の実施例を示す縦断面図である。
【図7】 本発明のリフトタイプのベースモジュールと両面開口タイプの収納モジュールとを組み合わせた実施例を示す縦断面図である。
【図8】 本発明の両面開口タイプの開口状態を示す側面図である。
【図9】 本発明の固定装置の一実施例を示す側断面図である。
【図10】 本発明の固定装置の一実施例を示す側面図である。
【符号の説明】
P モニター
1 アングル材
2 固定孔
3 棚板
10 ベースモジュール
10A 固定タイプ
10B リフトタイプ
11 テーブル
12 扉
20 収納モジュール
20A 一段タイプ
20B 積重タイプ
20C 片面開口タイプ
20D 両面開口タイプ
21 カバー体
22 背面板
23 ガススプリング
30 固定装置
31 固定バー
32 圧着体
33 連結バー
34 固定金具
40 リフト装置
Claims (1)
- 並列状に複数台配置してモニターを載置するベースモジュールと、このベースモジュール上に載置するモニターを収納し、ベースモジュール上に積み重ねる複数段の収納モジュールとで構成され、これらベースモジュールと収納モジュールとを複数個組み合わせ、複数台のモニターを並列、且つ複数段のレイアウトに配置するモニター監視用ラックにおいて、前記収納モジュールは、ベースモジュールの上に複数台の収納モジュールを積み重ね配置する積重タイプの収納モジュールに、モニターの表示画面を覆う透明なカバー体を開閉自在に設けた片面開口タイプの収納モジュールと、このカバー体に加え、モニターの後端部側に位置する背面板を開閉自在に設けた両面開口タイプの収納モジュールとの中から複数個組み合わせられた構成とし、該収納モジュール内部の左右両側面に複数対の杆体状アングル材を配設し、収納したモニターを固定する固定装置をアングル材に装着し、該アングル材に架設する固定バーと、この固定バーからモニター方向に突出してモニター側面に圧着する圧着体とを備え、一方、ベースモジュールは、収納モジュールを載置する面に、収納モジュールと並べてテーブルを固定した固定タイプのベースモジュールにて構成され、該ベースモジュール内部の左右両側面に複数対の杆体状アングル材を配設し、ベースモジュールに収納モジュールを積み重ねて連結したときに、全てのアングル材が鉛直方向に沿って連結されるように設けたことを特徴とするモニター監視用ラック。
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