JP3909219B2 - 住宅の外壁 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、住宅の外壁の構成技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、外壁パネルを住宅の躯体に貼設して、外壁を構築する外壁施工方法が知られている。これらの外壁パネルはコンクリート素材によって構成され、不燃素材を利用して防火外壁とされることがある。
しかし、コンクリート素材によって構成された外壁パネルには、同一素材で構成されるために意匠に限界があり、コンクリート素材の外壁パネルを、全面的に複数貼設して仕上げられた住宅は、その外観が単調になりがちである。
そこで、比較的コンクリート素材は自由に成形できるので外壁面に様々な模様や色彩を付けて外壁を装飾したり、また、陶磁器質素材や石素材等で構成されたブロックを貼設したりすることがある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明では、外壁パネルのファザードに異なる素材(石、木、金属等)を組み合わせることにより、人に優しい味わい、地域や街並みとのなじみ感及び調和感を付加すると共に、メンテナンスをも考慮した外壁パネルの構造を提案しようとするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明の解決しようとする課題は以上の如くであり、次にこの課題を解決するための手段を説明する。
【0005】
躯体の外側に複数の外壁パネル(7)を貼設して外壁を構成する住宅において、外壁パネル(7)の外壁面に異なる素材を貼設して特殊外壁パネル(3)を構成し、住宅(20)の外壁部に部分的に配置し、前記特殊外壁パネル(3)は金属素材が用いられた金属調パネル(25)とし、該金属調パネル(25)は、外壁パネル(7)に金属外壁板(27)を、隣接する外壁パネル(7)の境界を跨がないように、着脱可能に貼設して構成し、 該金属外壁板(27)は金属外壁板(27a)と取付枠(27b)で構成し、該金属外壁板(27a)をエクスパンドメタル又はパンチングメタルで構成し、該取付枠(27b)は断面略コ字形状に構成し、壁側片(27bb)及び外側片(27ba)の二つの垂直片を有し、該壁側片(27bb)を長尺として、側面視において壁側片(27bb)及び外側片(27ba)の重ならない部分に、前記外壁パネル(7)に金属外壁板(27)を取り付けるための、螺子(32)を貫入する孔(27c)を穿設し、前記外側片(27ba)には金属外壁板(27a)を貼設し、前記金属外壁板(27)を外壁パネル(7)に取り付ける時は、外壁パネル(7)に設けられた螺子孔に、前記取付枠(27b)に穿設した孔(27c)を貫通して螺子(32)を嵌入し、該金属外壁板(27)の外側から金属外壁板(27a)に形成されている間隙に工具を差し込んで、前記螺子(32)を回して、外壁パネル(7)と取付枠(27b)とを固定するものである。
【0006】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を説明する。
【0007】
図1は本発明の一実施例に係る住宅の全体的な構成を示した側面図、図2は同じく側面図である。
【0008】
図3は石調パネルの取付部を示す側断面図、図4は同じく平面図、図5は同じく裏面断面図、図6は同じく取付部を示す側断面拡大図である。
【0009】
図7は金属調パネルを貼設した壁を示す側面図、図8は金属調パネルの取付部を示す側断面図、図9は同じく取付部の上部を示す側断面拡大図。
【0010】
図10は同じく取付部の下部を示す側断面拡大図、図11は同じく取付部の上部を示す斜視図である。
【0011】
図1及び図2に示す如く、本発明に係る住宅20の外壁は、全面的に外壁パネル7及び特殊外壁パネル3を貼設して外壁を構成しており、コンクリート素材が全面的に露出することによって単調的になりがちな外観の一部に、特徴的な特殊外壁パネル3を貼設することで、住宅20の外観に風合いを与えて住宅20の美観の向上を図ろうとするものである。
【0012】
本実施例における住宅20では、2階建ての本屋21と、該本屋21上に小部屋部22を設けて2.5階建てとしている。そして、本屋21部の外壁には、特殊外壁パネル3として、石調パネル24を貼設した箇所を部分的に設けて、石調パネル24の重圧感により外壁のグレードを向上するようにしている。
また、前記小部屋部22の外壁には特殊外壁パネル3として金属調パネル25を貼設して、金属光沢により軽快感を与えている。
【0013】
前述の石調パネル24及び金属調パネル25は、特殊外壁パネル3の一例を示すものであって、これらに限定されるものではなく、石、木材、金属等様々な素材から構成されているパネルを使用することができる。
さらに、住宅20の外壁と同様のコンクリート素材による外壁パネル7であっても、表面に貝や石等を組み込んで凹凸を付けるなどして形状や色調等を住宅20の外壁と大きく異なるものにして、特殊外壁パネル3とすることもできる。
【0014】
まず、特殊外壁パネル3としての石調パネル24から説明する。
本実施例における石調パネル24は、外壁部分を御影石のブロックを複数組み合わせて並べたように見えるパネルである。
住宅20の殆ど外壁は基本壁材となるコンクリート素材の外壁パネル7が、貼設されている。そして、住宅20の外壁であって、アクセントを付けたい部分に特殊外壁パネル3である石調パネル24を貼設することにしている。該石調パネル24の基板となる部分は外壁パネル7と同様の構成であって、該基板24dの外壁部に石調壁材24cを貼設して構成している。
【0015】
次に、石調パネル24の取付構造について説明する。
図3乃至図5に示す如く、石調パネル24の取付構造は、梁4の上フランジ4b及び下フランジ4a下面に固定された梁固定部材5と、該梁固定部材5下面に固定された取付部材6と、梁4と梁4の間に配設された石調パネル24と、石調パネル24の裏面側上部左右および下部左右にそれぞれ固定された係合部8aを有する取付金具8とから構成されている。
図3においては、梁4の上フランジ4bと下フランジ4a夫々に石調パネル24を貼設しているが、夫々のパネル取付構造において、石調パネル24の支持位置が、該石調パネル24の貼設される位置に応じて、適宜変更されるために異なるが、その取付構造は、梁4の上下略中央に対して上下略対称であるので、以下では梁4の上フランジ4bへの石調パネル24の取付構造について説明する。
【0016】
前記梁固定部材5は方形の鋼板で形成されており、梁4に固定するためのボルト穴5aを有し、上面には取付部材6が固定されている。
また、前記取付部材6はリップ山形鋼で形成されており、垂直部61の先端に内方に向かうリップ部61aを有し、該リップ部61aは取付金具8の係合部8aと係合するよう形成されている。この取付部材6は、垂直部61が室外側に配置され、水平部62が梁固定部材5の上面に配置されている。
【0017】
石調パネル24は押し出し成形されたものであり、複数個の中空部24bが形成されている。また、石調パネル24の裏面側上部左右および下部左右の所定位置には、いずれか1つの中空部24bに貫通するボルト穴24aが形成されている。そして、石調パネル24のボルト穴24aには、中空部24bの端部から挿入されたナット金具10が予め配設されている。従って、石調パネル24のボルト穴24aに配設されたナット金具10に取付金具8のボルト穴8bを合わせてボルトをねじ込むことにより、石調パネル24の所定位置に取付金具8を固定することができるように構成されている。
【0018】
この石調パネル24に配設されたナット金具10に、取付金具8がボルト止めされている。この取付金具8は、鋼板を折曲して形成され、その一端部に断面略U字状の係合部8aを有している他、長穴状のボルト穴8bが形成されている。この取付金具8のうち、石調パネル24の裏面側下部左右に固定された取付金具8は、その係合部8aが下方となるように配置されており、石調パネル24の裏面側上部左右に固定された取付金具8は、その係合部8aが上方となるように配置されている。
【0019】
次に、石調パネル24を梁4に取り付ける手順について説明する。
図4に示すように、梁4の上フランジ4b上面に梁固定部材5を配置し、その長穴状ボルト穴5aと梁4の下フランジ4aに設けられたボルト穴にボルト12を挿通してナット13で固定する。
このとき、石調パネル24の取付位置を調整するため、梁固定部材5の出入調整を行う。例えば、石調パネル24を所定の距離だけ室内側にずらして取り付ける場合には、梁固定部材5を所定の距離だけ室内側にずらして梁4に固定すればよい。なお、出入調整は、梁固定部材5に設けられた長穴状ボルト穴5aの範囲内で行われる。
【0020】
次いで、クレーン等を利用して石調パネル24を吊り上げ、その下端部を梁固定部材5に載置した後、石調パネル24の裏面側上部左右に仮止めされた取付金具8の係合部8aを取付部材6のリップ部61aに係合させ、ボルト11を締め付ける。
【0021】
この結果、取付部材6のリップ部61aに取付金具8を係合させてボルト11を締め付けるだけの簡単な作業によって、石調パネル24を梁4に固定することができる。また、取付金具8がリップ部61aに係合していることにより、地震などによっても、石調パネル24が水平移動することがない他、取付金具8が回転して取付部材6から離脱することもないことから、石調パネル24を梁4と梁4の間に確実に固定することができる。
【0022】
ここで、特殊外壁パネル3としての金属調パネル25について説明する。
【0023】
本実施例の金属調パネル25では、該金属調パネル25を構成する金属外壁材27aとして、シート状の金属素材でありながら多数の間隙を有するエクスパンドメタルやパンチングメタルを採用して、通風性を有している。住宅20の基本外壁となる外壁パネル7はコンクリート素材であって、金属調パネル25は外壁パネル7と大きく異なる質感を有して、住宅20の外観に強烈であって近代的なイメージを与えるアクセントを付けることができる。
前記金属調パネル25を住宅20の外観のアクセントとして採用するに当たって留意しなければならない点は、金属調パネル25を構成する金属素材が、住宅20の外壁パネル7を構成するコンクリート素材と比べて耐久年数が短くなることがあるので、金属調パネル25のメンテナンスがし易いようにしなければならないことである。
【0024】
そこで、本発明に係る金属調パネル25は、基板となる外壁パネル7の外側に金属外壁板27を貼設したものであり、該金属外壁板27は住宅20の外側から容易に着脱可能な構成としている。
【0025】
図7及び図8に示す如く、金属調パネル25は小部屋部22の外壁に複数貼設されている。そして、夫々の金属調パネル25毎に一枚の金属外壁板27が、該金属調パネル25の基礎となる外壁パネル7と略等しい大きさに形成されて該外壁パネル7の外側に貼設されている。但し、意匠によっては外壁パネル7と金属外壁板27の大きさを違えて、金属調パネル25の外壁部の一部を金属外壁板27で覆うようにすることもできる。
【0026】
外壁パネル7は地震が発生したときに、住宅20の躯体を構成するフレームのしなりに追従しながら揺れて(ロッキング)、エネルギーを吸収し、外壁のひび割れや破損脱落を防ぐようにして、耐震構造が施されている。
しかし、金属外壁板27を壁一面にわたる一体的なものとして構成すれば、地震発生時に金属外壁板27が外壁パネル7の揺れを阻止してしまい、耐震構造が機能しなくなることが予想される。
従って、外壁パネル7毎に一枚の金属外壁板27を貼設することで外壁パネル7の振動に一体となって金属外壁板27が振動し、外壁パネル7に金属外壁板27を貼設しても外壁パネル7の耐震構造に支障を来さないようにしている。
【0027】
また、外壁に金属調パネル25を貼設した小部屋部22は、本屋21の上方に位置して本屋21部の換気機構を有している。従って、小部屋部22には換気口であるがらり28が設けられることになる。一般的に見られるがらり28は金属製で、矩形状又は円状に形成された枠の内周部に、細長い薄板を傾斜させて並べて開口したものであって、該がらり28によって室内と室外の空気の往来を可能にしている。そして多くの住宅20では、外壁に設けられ、外観を損ねないように外壁の上方のなるべく目立たない位置や床下に配設している。
【0028】
図2に示す如く、小部屋部22の外壁である金属調パネル25の基礎である外壁パネル7にも外部へ向かって開口するがらり28が設けられるが、該がらり28の外側にはがらり28を含めた外壁パネル7の外壁面全体を覆う金属外壁板27が貼設されているので、がらり28が隠蔽される。前述の如く金属外壁板27は通風性を有しているので、がらり28の換気機構を阻害することはない。
【0029】
従って、小部屋部22の外観では金属調パネル25だけが露出するので、金属外壁板27を貼設しても統一感があり雑なイメージを与えずに、住宅20全体の外観に軽快な高級感を与えるアクセントとなっている。また、がらり28は金属外壁板27で隠蔽されるので、がらり28の配設位置を比較的自由に選択することができる。よって、がらり28をより効率良く換気機能を発揮できる位置に設けることができるようになる。
なお、この効果は前記がらり28に限られるものではなく、外壁面に他の付帯物を設けるときも同様に住宅の外観の意匠を保持しながら設けることができる。
【0030】
次に、前記金属外壁板27の外壁パネル7への取付構造について説明する。
【0031】
前述の如く、金属調パネル25は、金属外壁板27を外壁パネル7の外側に着脱可能に取り付けて構成している。図8乃至図10に示す如く、小部屋部22の外壁には金属調パネル25が貼設されている。金属調パネル25の基板となる外壁パネル7の、住宅20躯体側への取付構造は、前述の石調パネル24の住宅20躯体側への取付構造と同様であるので、同様の部材には同符合を付して説明を省略する。
【0032】
上述の如く、住宅の外側に貼設された外壁パネル7の外壁側に金属外壁板27が貼設されている。
該金属外壁板27は、軒天井板29より下方から屋根30より立ち上がり部31を残した上方までの高さであって、一枚の外壁パネル7と略等しい巾を有するパネルである。そして、このようにして構成された金属調パネル25が並列して小部屋部22の外壁を覆っている。
なお、上述の如く金属外壁板27の下端と屋根30の上面の間には立ち上がり部31を設けて小部屋部22の金属調パネル25の外観にさらにアクセントを設けている。立ち上がり部131には外壁パネル7の外側に屋根30から続く防水性を有する外壁シート31aが貼設されていて、アクセントを付けると共に防水性を向上させている。
【0033】
図9及び図10に示す如く、前記金属外壁板27は金属外壁材27a及び取付枠27bとで構成されている。本実施例においては、金属外壁材27aとしてエクスパンドメタルやパンチングメタル等の変形し易く形状が一定でないシート状のものを金属外壁材27aとして利用しているために、取付枠27bに金属外壁材27aを貼設することで金属外壁板27に剛性を付けて取付作業が簡易となるように、また、金属外壁板27が住宅20の外壁に貼設されたときに折れ曲がったり撓んだりして美観を損ねることのないようにしている。
【0034】
取付枠27bは断面略コ字形状の鋼材で四角形を形成して金属外壁材27aを取り付ける枠組を形成している。
前記取付枠27bは断面略コ字形状であり、壁側片27bb及び外側片27baの二つの垂直片を有するが、これらの垂直片のうち壁側片27bbを長尺として、側面視において壁側片27bb及び外側片27baの重ならない部分に、外壁パネル7に金属外壁板27を取り付けるための、螺子を貫入する孔27cが穿設されている。また、同じく取付枠27bの外側片27baには金属外壁材27aが貼設される。
なお、金属外壁材27aは取付枠27bに溶接固定しても良いし、ボルト等の固定部材で固定するようにしても構わない。
【0035】
そして、前記金属外壁板27を外壁パネル7に取り付けるときには、外壁パネル7に設けられた螺子孔に、前記取付枠27bに穿設した孔27cを貫通する螺子32を嵌入して外壁パネル7と取付枠27bとを固定する。この螺設作業は、金属外壁板27の外側から金属外壁材27aに形成されている間隙に工具を差し込んで螺子32を回すことができるので、簡易である。また、金属外壁板27の取り外し作業においても、金属外壁板27の外側から金属外壁材27aの間隙に工具を差し込んで螺子32をゆるめて外すのみの作業となり簡易である。
【0036】
従って、金属外壁板27を交換する際には、外壁パネル7を住宅20の躯体から取り外す必要はなく金属外壁板27のみを簡易に取り外しできる。また、金属外壁板27は外壁パネル7への取付は簡易であるが十分な強度をもって支持固定されており、さらに、エクスパンドメタルやパンチングメタル等の軽量の金属外壁材27aが利用されているため、金属外壁板27が外壁パネル7に与える負担は少ない。
このようにして、質感の異なる壁材を外壁パネル7の外側に貼設することで、大きく雰囲気が変わって外観にアクセント付けている。
【0037】
さらに、上述の如く構成された金属調パネル25は金属外壁板27の着脱が簡易であるので、特に、住宅20の立地によって強く風雨が外壁に当たる住宅20の外壁面に金属調パネル25を貼設して金属調パネル25の構造を利用することもできる。このようなときには、定期的に金属外壁板27のみを取り替えれば、低コスト且つ簡易に住宅20のメンテナンスができるので、容易に美観を回復することができる。このようにして、金属調パネル25で住宅20の外観にアクセントを付けると共に、外壁の耐久性を向上させることもできる。
また、金属調パネル25の金属外壁板27は住宅20の躯体ではなく、外壁パネル7に固定するので、既存の住宅20に金属外壁板27を後付けして金属調パネル25を構成することも可能であり、住宅20をリフォームするときにも有効に利用できる。
【0038】
【発明の効果】
本発明は、以上のように構成したので、以下に示すような効果を奏する。
【0039】
躯体の外側に複数の外壁パネル(7)を貼設して外壁を構成する住宅において、外壁パネル(7)の外壁面に異なる素材を貼設して特殊外壁パネル(3)を構成し、住宅(20)の外壁部に部分的に配置し、前記特殊外壁パネル(3)は金属素材が用いられた金属調パネル(25)とし、該金属調パネル(25)は、外壁パネル(7)に金属外壁板(27)を、隣接する外壁パネル(7)の境界を跨がないように、着脱可能に貼設して構成し、該金属外壁板(27)は金属外壁板(27a)と取付枠(27b)で構成し、該金属外壁板(27a)をエクスパンドメタル又はパンチングメタルで構成し、該取付枠(27b)は断面略コ字形状に構成し、壁側片(27bb)及び外側片(27ba)の二つの垂直片を有し、該壁側片(27bb)を長尺として、側面視において壁側片(27bb)及び外側片(27ba)の重ならない部分に、前記外壁パネル(7)に金属外壁板(27)を取り付けるための、螺子(32)を貫入する孔(27c)を穿設し、前記外側片(27ba)には金属外壁板(27a)を貼設し、前記金属外壁板(27)を外壁パネル(7)に取り付ける時は、外壁パネル(7)に設けられた螺子孔に、前記取付枠(27b)に穿設した孔(27c)を貫通して螺子(32)を嵌入し、該金属外壁板(27)の外側から金属外壁板(27a)に形成されている間隙に工具を差し込んで、前記螺子(32)を回して、外壁パネル(7)と取付枠(27b)とを固定するので、単調になりがちなコンクリート素材による外壁に、強烈なインパクトを与えたり、また周囲の環境と調和するイメージを与えたりする等のアクセントを付けて、住宅の外観に人に優しい味わい、地域や街並みとのなじみ感及び調和感を付加する。
【0040】
また、前記特殊外壁パネルは金属素材が用いられた金属調パネルとしたので、採用する金属の種類によっては、住宅の外観に高級感や濃厚な重圧感を与えたり、また、住宅の外観に軽快でシャープなイメージを与えたりして、住宅の外観に個性的なアクセントを付けることができる。
【0041】
また、前記金属調パネルは、外壁パネルに金属外壁板を着脱可能に貼設して構成したので、外壁パネルと金属外壁材との耐用年数に差が生じたとしても、容易に金属外壁材のみを取り替えることができるので、簡易に住宅の外壁の美観を回復することができる。
【0042】
また、前記金属調パネルを構成する金属外壁板は、隣接する外壁パネルの境界を跨がないように付設したので、地震発生時に、外壁パネルの振動に一体となって金属外壁板が振動し、外壁パネルに金属外壁板を貼設しても外壁パネル7の耐震構造に支障を来さない。
【0043】
また、前記金属外壁板をエクスパンドメタル又はパンチングメタルで構成したので、金属外壁材は通風性を有し、金属外壁材によってがらり等の外壁面に露出する付帯物を隠蔽することができ、これらの機能を阻害することがない。
また、外壁面の付帯物を自然に隠蔽することができて、配設位置の自由度を高めている。
また、金属外壁板27の取り外し作業においても、金属外壁板27の外側から金属外壁材27aの間隙に工具を差し込んで螺子32をゆるめて外すのみの作業となり簡易である。従って、金属外壁板27を交換する際には、外壁パネル7を住宅20の躯体から取り外す必要はなく金属外壁板27のみを簡易に取り外しできる。
また、金属外壁板27は外壁パネル7への取付は簡易であるが、十分な強度をもって支持固定されており、さらに、エクスパンドメタルやパンチングメタル等の軽量の金属外壁材27aが利用されているため、金属外壁板27が外壁パネル7に与える負担は少ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施例に係る住宅の全体的な構成を示した側面図。
【図2】 同じく側面図。
【図3】 石調パネルの取付部を示す側断面図。
【図4】 同じく平面図。
【図5】 同じく裏面断面図。
【図6】 同じく取付部を示す側断面拡大図。
【図7】 金属調パネルを貼設した壁を示す側面図。
【図8】 金属調パネルの取付部を示す側断面図。
【図9】 同じく取付部の上部を示す側断面拡大図。
【図10】 同じく取付部の下部を示す側断面拡大図。
【図11】 同じく取付部の上部を示す斜視図。
【符号の説明】
3 特殊外壁パネル
7 外壁パネル
20 住宅
24 石調パネル
25 金属調パネル
27a 金属外壁材
Claims (1)
- 躯体の外側に複数の外壁パネル(7)を貼設して外壁を構成する住宅において、外壁パネル(7)の外壁面に異なる素材を貼設して特殊外壁パネル(3)を構成し、住宅(20)の外壁部に部分的に配置し、前記特殊外壁パネル(3)は金属素材が用いられた金属調パネル(25)とし、該金属調パネル(25)は、外壁パネル(7)に金属外壁板(27)を、隣接する外壁パネル(7)の境界を跨がないように、着脱可能に貼設して構成し、該金属外壁板(27)は金属外壁板(27a)と取付枠(27b)で構成し、該金属外壁板(27a)をエクスパンドメタル又はパンチングメタルで構成し、該取付枠(27b)は断面略コ字形状に構成し、壁側片(27bb)及び外側片(27ba)の二つの垂直片を有し、該壁側片(27bb)を長尺として、側面視において壁側片(27bb)及び外側片(27ba)の重ならない部分に、前記外壁パネル(7)に金属外壁板(27)を取り付けるための、螺子(32)を貫入する孔(27c)を穿設し、前記外側片(27ba)には金属外壁板(27a)を貼設し、前記金属外壁板(27)を外壁パネル(7)に取り付ける時は、外壁パネル(7)に設けられた螺子孔に、前記取付枠(27b)に穿設した孔(27c)を貫通して螺子(32)を嵌入し、該金属外壁板(27)の外側から金属外壁板(27a)に形成されている間隙に工具を差し込んで、前記螺子(32)を回して、外壁パネル(7)と取付枠(27b)とを固定することを特徴とする住宅の外壁。
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