JP4931159B2 - 外壁パネル支持具及び外壁パネルの支持構造 - Google Patents

外壁パネル支持具及び外壁パネルの支持構造 Download PDF

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Description

この発明は、住宅等の建物において建物の軸組に外壁パネルを固定する外壁パネル支持具及び外壁パネルの支持構造に関し、特に、同じ外壁パネル支持具を用いて建物の様々な位置に固定される外壁パネルを支持することのできる外壁パネル支持具及び外壁パネルの支持構造に関する。
従来より、鉄骨系の住宅等の建物において、建物の躯体を構成する軸組に外壁パネルを固定するために溶接や接着などの様々な方法が用いられてきた。特に近年においては、外壁パネルの取り付けをより容易なものとするとともに、外壁パネルを取り外してメンテナンスすることができる種々の外壁パネルの支持構造が提案されている。
例えば、図8に示すように、外壁パネル100を軸組101に固定するために、垂直部102と水平部103とを有するL字状の支持具104の垂直部102を軸組101を構成する溝型鋼に溶接Aによって固定し、水平部103が外壁パネル100の下端を下方から支持する支持具104が開示されている(例えば特許文献1第2図参照)。このようにすると、外壁パネル100の重さは支持具104で受けることができる。
特開2001−115579号公報
しかし、外壁パネルは建物のどの部分に固定するものであるかによって軸組との位置関係が異なるため、外壁パネルの下端と水平に架設された軸組とが上下方向に大きく離反している場合においては、支持具の垂直部を長く形成する必要があるなど、建物の部分によって複数種類の支持具が必要となる。
そこで、本発明は、外壁パネルの取外し、交換が容易であるとともに、建物の様々な部分の外壁パネルを軸組に支持することができる外壁パネル支持具を提供することを目的とする。
請求項1に記載の外壁パネル支持構造は、外壁パネルを建物の軸組に支持させる外壁パネルの支持構造であって、設置する箇所の前記軸組の位置に合わせて予め掘られた貫入孔が設けられるとともに、屋内側側方に取付片が設けられる外壁パネルと、前記建物の軸組の垂直部分に固定され、前記外壁パネル間の縦目地の奥に設けられるネジと、当該ネジを回転させることにより前記取付片に引っ掛かる押さえ片とを有する固定部と、前記軸組の上に配置される水平部と、当該水平部の屋外側端部から折曲されて直立する垂直部と、によりL字状に形成された支持具本体該支持具本体の前記水平部に貫通して固定され、水平に架設された前記軸組に載置される支持部、及び、前記支持具本体の前記垂直部から屋外方向に突出し、前記外壁パネルに設けられた貫入孔に貫入して当該外壁パネルを支持する受部を備える外壁パネル支持具と、を備え、前記外壁パネルに設けられる前記貫入孔は、前記外壁パネルを前記軸組に取付けたときに、前記支持具本体の他端側に設けられた受部に整合する位置に形成されることを特徴としている。
請求項1に記載の外壁パネル支持具によると、外壁パネルに設けられた貫入孔に受部が挿入されて外壁パネルを支持するので、外壁パネルの下端位置が水平に架設された軸組から上下方向に大きく離反しているような場合でも外壁パネル支持具の垂直部を長く延ばすことなく外壁パネルを支持することができ、外壁パネルの下端位置にかかわらず同じ外壁パネル支持具を用いることができる。したがって、同じ種類の外壁パネル支持具を様々な箇所で用いることができ、部品の種類を減らすことができる。また、外壁パネル支持具はその支持部において、単に軸組に載置されているだけであるので、メンテナンスなどで外壁パネルを取り外す必要がある場合に、屋外側から簡単に外壁パネルを取り外すことができる。
請求項1に記載の外壁パネルの支持構造は、また、前記外壁パネルに、前記軸組に取付けたときに、前記支持具本体の垂直部に設けられた受部に整合する位置に前記貫入孔を設けているので、予めそれぞれの外壁パネルの適切な位置に貫入孔を開けておくことで、極めて簡単に軸組に外壁パネルを支持させることができる。
本願の外壁パネル支持具の外観を説明する斜視図。 外壁パネル支持具により外壁パネルが取付けられる状態を説明する省略斜視図。 外壁パネルを軸組に支持させる工程を説明する図であって、外壁パネルに支持具本体を固定する状態を説明する図。 外壁パネルに支持具本体を固定した後、支持具本体の支持部を軸組に載置する状態を説明する図。 外壁パネル支持具により外壁パネルを軸組に支持させる状態を説明する図。 外壁パネル間の縦目地を上方からみた図であって、外壁パネルを固定する固定具とこの固定具に固定される取付片とを説明する図。 外壁パネル支持具を用いて1階と2階との間の胴差部に外壁パネルを配置した状態を説明する図。 従来の外壁パネルの取付構造を説明する図。
以下、この発明における外壁パネル支持具1及び外壁パネルの支持構造2について、各図を参照しつつ説明する。外壁パネル支持具1は、外壁パネル3を住宅等の建物の軸組4に固定する際に、外壁パネル3の荷重を支持するものである。この外壁パネル支持具1は、図1に示すように金属板材をL字状に折り曲げて水平部5と垂直部6とを有する支持具本体7とし、この支持具本体7の水平部5に設けられた内部に雌ネジが形成された貫通孔8に螺合するとともに、軸組4の水平に架設されたC型鋼4aに挿入されて載置されるボルト9及びナット10から形成された支持部11と、垂直部6の中央付近から屋外方向に突出し、外壁パネル3に設けられた貫入孔12に貫入して外壁パネル3の荷重を受ける受部13と、により構成されている。また、垂直部6には、外壁パネル支持具1に外壁パネル3を取付ける際にネジ18を外壁パネル3にねじ込んで外壁パネル3を仮固定するための仮固定孔14が設けられている。
軸組4は、例えば図2に示すように、断面が略C型字形状のC型鋼4aを矩形に組み合わせて溶接等により固定したものであり、梁15などに固定されて、建物の構造躯体を形成するものである。この軸組4には、例えば設計上その中間部にC型鋼4aをさらに架設するものもある。また、この軸組4は、軒下やバルコニーなどの建物の形状に応じて矩形以外の形状となる場合もある。また、外壁パネル3は、軸組4に取付ける際に、外壁パネル支持具1の受部13と整合する位置に貫入孔12が予め形成されている。この貫入孔12は、外壁パネルの屋内側から所定の深さまで陥没されている。なお、図示しないがこの貫入孔12に例えば補強用パイプを挿入しておくこともでき、補強用パイプの内側に受部13を貫入する構成としてもよい。
外壁パネル支持具1は、例えば図2及び図5にに示すように基礎立上がり部16の直上に配置された軸組4の下枠に当る水平に架設されたC型鋼4aに載置されて外壁パネル3を支持するものや、軸組4の中間部に水平に架設されたC型鋼4aに載置されて外壁パネル3を支持するもののほか、例えば図7に示すように2階部分及び1階と2階との間の胴差部分を覆うように形成された外壁パネル3を支持するために梁15の上側に設けられた軸組4のC型鋼4aに載置されて外壁パネル3を支持することもできる。
このように構成される外壁パネル支持具1を用いて、外壁パネル3を軸組4により支持する際には、まず、図3に示すように、外壁パネル3に設けられた貫入孔12に外壁パネル支持具1の受部13を挿入する。なお、この貫入孔12は、外壁パネル3を設置する箇所の軸組4の位置に合わせて予め掘られたものであり、外壁パネル3を製造する工場又は外壁パネル3を組み立てる住宅施工現場で開けられたものである。そして、次に、図4に示すように、外壁パネル3から外壁パネル支持具1が脱落しないように、仮固定孔14にネジ18を挿入して、このネジ18を外壁パネル3にねじ込み固定する。そして、外壁パネル支持具1の水平部5に設けられた貫通孔8に螺合しているボルト9及びナット10から構成される支持部11がC型鋼4aの溝4bに挿入されるように外壁パネル3を移動させる。そして、図5に示すように、ボルト9及びナット10がC型鋼4aの底面に載置されるように外壁パネル3の位置を調整する。これにより外壁パネル3の荷重は、外壁パネル支持具1を介して軸組4により支持される。なお、支持具本体7の水平部5に設けられた貫通孔8はボルト9と螺合しているので、このボルト9を締結方向または弛緩方向に回転させることにより、支持具本体7の高さを調整することができ、ひいては受部13の高さを調整して、外壁パネル3を適切な位置に固定することができる。
そして、次に、図6に示すように、外壁パネル3の屋内側側方に設けられた取付片19に軸組4の垂直部分に固定された固定具20を固定する。なお、この固定具20は外壁パネル3間の縦目地の奥に設けられたネジ22を回転させることにより、固定具20の押さえ片21を取付片19に引っ掛けることができるものであり、外壁パネル3を取り外したい場合には、屋外側からこのネジ22を緩めて押さえ片21を取付片19から外すことにより取り外すことができる。
このように、外壁パネル支持具1を用いた外壁パネルの支持構造2によると、簡単な構成で外壁パネル3を固定することができる。また、外壁パネル3をメンテナンスなどの必要から取り外す場合においても、外壁パネル3の屋内側側方に設けられた取付片19を固定している押さえ片21を外した後、外壁パネル3をやや上方に持ち上げてC型鋼4aの底面に載置されている外壁パネル支持具1の支持部11を引き上げた後、外壁パネル3を屋外側に引き離すことで、屋外側から簡単に取り外すことができ、容易にメンテナンスすることができる。
また、図7に示すように、外壁パネル3を梁15が設けられた胴差部分を覆うように取付ける場合にも、外壁パネル支持具1の受部13と整合する位置の外壁パネル3の屋内側面に貫入孔12が設けられており、上述の基礎立上がり部16の直上に配置された軸組4に外壁パネル3を支持させる場合と同様に、貫入孔12に外壁パネル支持具1の受部13を挿入する。そして、さらにネジ18を仮固定孔14に挿入して、そのまま外壁パネル3にねじ込んで外壁パネル支持具1を外壁パネル3に固定する。そして、そして、梁15の上に設置されているC型鋼4aの溝4bにボルト9及びナット10から構成される支持部11が挿入されるように、外壁パネル3を移動させて、C型鋼4aの底面に支持部11を載置する。その後、図6で示すように、外壁パネル3の屋内側側方に設けられて隣り合う2つの取付片19に軸組4の垂直部分に固定された固定具20の両端部を固定する。
このように本実施形態の外壁パネルの支持構造2によると、外壁パネル3の下端が、軸組4の水平に架設されたC型鋼4aの位置と大きく離反しているような場合でも、外壁パネル3の貫入孔12を開ける位置を変えるだけで、同じ外壁パネル支持具1を用いて外壁パネル3を支持することができるので、極めて簡単な構成で部品種類を減らすことができる。
なお、本発明の実施の形態は上述の形態に限ることなく、本発明の思想の範囲を逸脱しない範囲で適宜変更することができることは云うまでもない。
本発明に係る外壁パネル支持具1及び外壁パネル支持構造は、例えば住宅の外壁パネル3を支持する治具として好適に用いることができる。
1 外壁パネル支持具
2 外壁パネルの支持構造
3 外壁パネル
4 軸組
5 水平部
6 垂直部
7 支持具本体
11 支持部
12 貫入孔
13 受部

Claims (1)

  1. 外壁パネルを建物の軸組に支持させる外壁パネルの支持構造であって、
    設置する箇所の前記軸組の位置に合わせて予め掘られた貫入孔が設けられるとともに、屋内側側方に取付片が設けられる外壁パネルと、
    前記建物の軸組の垂直部分に固定され、前記外壁パネル間の縦目地の奥に設けられるネジと、当該ネジを回転させることにより前記取付片に引っ掛かる押さえ片とを有する固定部と、
    前記軸組の上に配置される水平部と、当該水平部の屋外側端部から折曲されて直立する垂直部と、によりL字状に形成された支持具本体該支持具本体の前記水平部に貫通して固定され、水平に架設された前記軸組に載置される支持部、及び、前記支持具本体の前記垂直部から屋外方向に突出し、前記外壁パネルに設けられた貫入孔に貫入して当該外壁パネルを支持する受部を備える外壁パネル支持具と、を備え、
    前記外壁パネルに設けられる前記貫入孔は、前記外壁パネルを前記軸組に取付けたときに、前記支持具本体の他端側に設けられた受部に整合する位置に形成されることを特徴とすることを特徴とする外壁パネルの支持構造。
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