JP3909183B2 - トーン信号検出装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、無線通信機におけるCTCSS等に利用されるトーン信号を検出する技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、複数のトーン信号の検出・復調には、処理速度の点から専用のICもしくはDSPを採用する必要があった。
DSPを用いて処理するには、任意の15波のトーン信号から1波を選びだす必要があり、その処理には高速性が要求される。従って、15波同時に別個にフィルタリングを行った後に相互相関を行って選びだす処理方法が一般的に考えられる。
この場合のブロック図は、図9の(A)に示したような構成となる。図9の(A)におけるCPUはトーン信号検出・復調用のデコードICの制御とともに、他のキー(SW)や表示器、記憶装置等の制御を行う構成である。この場合、トーン信号の処理は前記デコードICに任せているので、他の制御と共用することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上述したような専用ICやDSPを用いた処理方法を採用することはコストアップの原因になるという問題があった。
一方、図9の(B)のように、上述したような専用ICやDSPを用いずに、トーン信号の処理もCPUで行うには、CPUのデジタル処理能力はDSPに比較して遥かに劣るため処理できないという問題があった。
【0004】
そのため、他の制御と供するCPUを用いて高速でトーン信号のデコードを可能とする技術が待たれていた。
そこで、本発明は、他の制御と共用するCPUを用いて、トーン信号の検出・復調が可能なシステムの提供を目的としてなされたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明にかかるトーン信号検出装置においては、入力信号をサンプリングして処理することにより、複数の異なるトーン信号の何れかが含まれているか否かを判定するように構成されたトーン信号検出装置であって、前記入力信号を、後述する周期測定手段にて指定される第1サンプリング周波数でサンプリングする第1サンプリング手段と、第1サンプリング手段でサンプリングされた信号からオフセット成分を除去する第1オフセット除去手段と、第1オフセット除去手段からの信号を2値化する2値化手段と、2値化された信号と、基準波形との相関演算により、後述する周期測定手段にて測定された周期を持った周波数成分の周波数スペクトルを測定するスペクトル測定手段と、
前記入力信号を、所定の固定されたサンプリング周波数でサンプリングする第2サンプリング手段と、
第2サンプリング手段でサンプリングされた信号から低域成分を選択する低域選択手段と、
低域選択手段にて低域成分が選択された信号からオフセット成分を除去する第2オフセット除去手段と、
第2オフセット除去手段からの信号の周期を測定して、その周期に基づいて前記第1サンプリング周波数を指定する周期測定手段と、
前記スペクトル測定手段にて行われたスペクトル測定の結果に応じてトーン信号の判定を行う判定手段と、
を備えるという手段を講じた。
そして、請求項2の発明では、
前記トーン信号検出装置において、
前記スペクトル測定手段によるスペクトル測定処理と前記周期測定手段による周期測定処理を組み合わせた一連の処理を2段階行うこととし、
前記スペクトル測定手段は、2値化した信号と基準波形との相関演算を行い、該相関値について所定の範囲にわたって積分を行って積分値を求め、該積分値からスペクトルを計算するスペクトル計算処理を備え、
前記周期測定手段は、所定の範囲のサンプリングデータによる周期測定値を加算平均して得られる結果を周期測定結果とする周期測定処理を備え、
前記スペクトル計算処理における積分範囲と、前記周期測定手段における加算平均のためにデータをサンプリングする範囲は、前記周期測定手段で測定される周期の何周期分に相当するかを指定する周期数によって決定され、
前記スペクトル計算処理において積分範囲を決める周期数を大小2段階に設定し、前記周期測定手段における加算平均処理を行う周期を大小2段階に設定し、
第1段階の測定処理では、前記周期測定手段における周期数の小さなサンプリング範囲から周期を測定する周期測定と、前記スペクトル測定手段における周期数の小さな積分範囲でスペクトルを計算するスペクトル計算処理が行われ、
第2段階の測定処理では、前記周期測定手段における周期数の大きなサンプリング範囲から周期を測定する周期測定と、前記スペクトル測定手段における周期数の大きな積分範囲でスペクトルを計算するスペクトル計算処理が行われ、
前記判定手段は、第1段階の測定処理によるスペクトル測定値が所定のしきい値を越えるときに、前記入力信号が「有効」であると判断して第2段階の測定処理を開始し、第2段階の測定処理によるスペクトル測定結果が所定のしきい値を超えたときに、トーン信号が含まれていると判別して、トーン信号の判定を行うように構成されている。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下に、本発明にかかるトーン信号検出装置を、その実施の形態を示した図面に基づいて詳細に説明する。
【0007】
図1において、
入力信号s(t)は、アンチエイリアスフィルタ1にて折り返し歪みの元となる成分がカットされてA/D変換手段2へ入力されてデジタル信号へ変換される。このA/D変換手段2においては入力信号の振幅Vp−pが3ビット以上(4ビット以上が望ましい。)のデジタル信号へ変換されるようにレベル調節をしておくことが好ましい。
このようにして前記A/D変換手段2から出力されたデジタル信号は第1サンプリング手段3と第2サンプリング手段4へ入力される。
【0008】
第1サンプリング手段3においては、前記デジタル信号は、変動タイマー31にて設定されたサンプリング周期t1に基づいたサンプリング周波数f1=1/t1でサンプリングされて出力される。前記変動タイマー31は、タイムアップする前にリロード値を書き換え可能な16ビットプログラムタイマー機能を備えている。ここにおけるサンプリング周波数の変動範囲は(400〜3000Hz)×4必要である。
第1微分手段5においては、単位時間毎の変動量を求めるという疑似微分演算によって直流成分であるオフセットを0にする。
次ぎに、符号抽出手段6においては、第1微分手段5から出力された微分信号の符号成分のみを抽出して+1または−1というような2値信号として出力する。このような2値信号化によって、全てのサンプリングデータのレベルを自動的に利得制御することになり、後段のスペクトル測定の精度をあげることができる。
【0009】
スペクトル測定手段7においては、前記符号抽出手段6において2値化された信号のパワースペクトルPSを、後述の周期測定手段11において測定された周波数成分を変動タイマー31に設定して第1サンプリング手段3を経て、演算・測定する。
【0010】
第2サンプリング手段4において、前記デジタル信号は、固定タイマー41にて設定されたサンプリング周期t0に基づいたサンプリング周波数f0=1/t0でサンプリングされて出力される。なお、このサンプリング周波数f0は、サンプリング定理より最大のトーン周波数3000Hzの2倍以上が必要であるので、6.1KHz程度とする。
ローパスフィルタ9においては、高域周波数を排除して低域周波数を選択的に通過させる。
第2微分手段10においては、単位時間毎の変動量を求めるという疑似微分演算によって直流成分であるオフセットを0にする。
次ぎに、周期測定手段11においては、第2微分手段10から出力された微分信号を加算平均して相関を取って周期測定の精度を向上させる。なお、加算平均することによりSN比も向上する。周期測定手段11における周期測定を信頼性の高いものとするために、加算平均してノイズを相対的に低減する。また、第2微分手段10によってオフセットを確実に0とする。
【0011】
なお、この周期測定手段11において測定された周期t2に基づき、前記サンプリング周期t1はこの周期t2の1/4に設定される。即ち、第1サンプリング手段におけるサンプリング周波数f1は、前記周期t2に基づく周波数1/t2の4倍に設定されるのである。そして、トーン判定手段12においては、後述するようにパワースペクトル演算毎にトーン判定を行う。なお、前記第1微分手段5は特許請求の範囲の第1オフセット除去手段に相当し、前記第2微分手段10は特許請求の範囲の第2オフセット除去手段に相当し、前記符号抽出手段6は特許請求の範囲の2値化手段に相当し、前記ローパスフィルタ9は特許請求の範囲の低域選択手段に相当する。
【0012】
次ぎに、前記周期測定手段11における処理内容を説明する。
図2に示したように、第2サンプリング手段4においてサンプリングされた信号のサンプリング数を0、1、2、・・・とカウントするとともに、周期数を0、1、2、・・・とカウントし、周期数が8になったときに以下のようにして変動タイマー用の周波数f1を決定する。
周期数が8になったときには、そのときのサンプリング数をリングバッファ8個のうちの1つに格納する。
後述するスペクトル測定の結果が「無効」の場合には、
【0013】
【数1】
f1=f0/(周期数/8)×4倍サンプリング
としてサンプリング周波数f1を決定し、
「有効」の場合には、
【数2】
f1=f0/(リングバッファ内容総合計/64)×4倍サンプリング
としてサンプリング周波数f1を決定する。
そして、サンプリング数、周期数ともに0にリセットしてリングバッファのアドレス位置を移動する。
【0014】
次ぎに、スペクトル測定手段7における処理内容を説明する。
4倍オーバーサンプリングのため、サンプリング角度は0°、90°、180°、270°の4種類の固定された角度となっている。このようにしてサンプリングした1周期(4ビット)分の相関と積分結果をROMテーブルに書き込んでおく。
【0015】
【数3】
【数4】
【0016】
符号抽出手段6において符号抽出されたデータを左シフトで格納した場合は、以下の表1のようになる。
この表1は、1周期分の入力信号を1/4周期(ステップ角度90°)ごとに2値化したときに考えられる16種類(0000〜1111)の入力信号波形を左側4列に示し、各波形と基本波形( sin 波、 cos 波)との相関の積分結果を右側2列に示したものである。
【0017】
相関を計算する範囲としての相関窓は、次の二つ(4周期分と16周期分)を用意する。
(1)4周期分(偏差2.5%)
応答速度を早めるために使用する。
(2)16周期分(偏差6.25%)
判定精度を高めるために使用する。
4周期毎の積分結果を4つのリングバッファに格納できるようにすればよい。
【0018】
相関窓=4周期の場合には、次のようにして「有効」、「無効」を判定する。ここで判定される「有効」、「無効」の結果は、周期判定における式1、式2に反映される。パワースペクトルPSの値が所定のしきい値、例えば最大値の 60 %以上の場合には「有効」と判定し、それ以外は「無効」と判定する。「有効」から「無効」へ移行した時には、(低い周波数のトーン信号を素早くデコードするために、)全てのリングバッファをリングバッファ内の最新の内容に書き換えると同時に変動タイマー用の周波数f1も更新する。
【0019】
相関窓=16周期の場合には、次のようにして「信号あり」、「信号なし」を判定する。
パワースペクトルPSの値が所定のしきい値以上からそのしきい値未満へ移行した時には、(隣接するトーン信号を素早くデコードするために、)全てのリングバッファをリングバッファ内の最新の内容に書き換えると同時に変動タイマー用の周波数f1も更新する。パワースペクトルPSの値が所定のしきい値以上の場合には「信号あり」と判定し、それ以外は「信号なし」と判定する。
【0020】
トーン判定手段12においては、以下のようにして相関窓=16周期のパワースペクトル演算毎にトーン判定を行う。
1)まず、前述した周期測定の結果によりトーン番号を区別する。いずれのトーン番号にも該当しない場合にはトーン番号に該当なしという意味でFとする。2)次ぎに、F以外のトーン番号が数回続くとそのトーン番号を有効とする。
以下のようにして「信号あり」のチェックを行う。
3)上述した2)においてトーン番号を有効とした場合で、上記スペクトル測定で「信号あり」と判定された時には「トーンあり」として処理する。
図3に、トーン判定のタイムチャートを示した。
4)トーン番号がFあるいは、スペクトル測定で「信号なし」と判定された場合にはノートーン判定タイマーを動作させて、次のサンプリングを待つ。
このようにして、トーン信号を判定するのである。
【0021】
図1におけるブロック図の機能をソフトウェアで実現した場合の手順を図4、図5に基づいて説明する。
図4のステップ1においては、固定タイマーとして設定されたサンプリング周波数f0に基づいた割り込み要求が発生すると、
ステップ2においては、A/D変換手段2によって変換されたデジタル信号をサンプリングする。
ステップ3においては、現時点の測定周波数(変動タイマー)f1と比較して、高い場合にはステップ4において基準変化量を小さくし、低い場合にはステップ5において基準変化量を大きくする。
ステップ6においては、信号変化量を基準変化量と比較して、信号変化量≧基準変化量ならステップ7の処理を、信号変化量<基準変化量ならステップ12で終了する。
【0022】
ステップ8においては、「相関窓 =4周期」のスペクトルが「無効」の場合にはステップ9において周期数Nが8に達しているか否かを検査し、「有効」の場合にはステップ10において周期数 Nが64に達しているか否かを検査し、何れの場合も達した場合にはステップ11において変動タイマーのサンプリング周波数f1をf1=f0/(サンプリン グ数/周期数)×4倍サンプリングとして決定する。何れの場合も周期数が達していなければステップ12で終了する。
【0023】
図5のステップ21においては、図4の手順によって求めた変動タイマーのサンプリング周波数f1に基づいた割り込み要求が発生すると、ステップ22においては、A/D変換手段2によって変換されたデジタル信号をサンプリングする。ステップ23においては、「相関窓=4周期」のパワースペクトルPS4を求める。ステップ24においては、パワースペクトルPS4を所定のしきい値と比較して、前記しきい値未満であればステップ26の処理を行う。前記しきい値以上であって「無効」から「有効」へ移行した場合にはステップ25において周波数測定をリセットし、「有効」から「有効」へ移行した場合にはステップ26の処理を行う。
【0024】
ステップ26においては、「相関窓=16周期」のパワースペクトルPS16を求める。ステップ27においては、パワースペクトルPS16を所定のしきい値と比較して、前記しきい値未満であれば「信号なし」としてステップ29で終了する。前記しきい値以上であって「信号なし」から「信号あり」へ移行した場合にはステップ28において周波数測定をリセットし、「信号あり」から「信号あり」へ移行した場合にはステップ29で終了する。
【0025】
以上のように、本発明においては、入力信号を加算平均することにより、測定開始を同期させて同じ測定を複数回繰り返し、その平均を求めることによってノイズを減少させてトーン信号を検出するものである。
このような簡単な処理でノイズを除去してトーン信号を抽出することができる。
なお、信号成分と雑音成分の構成周波数に大差がない場合には加算平均ではトーン信号を抽出することが困難になるが、入力信号と測定で得られた周波数との相互相関を行うことによって、測定結果の周波数成分が入力信号にどれくらい含まれているかが分かるのでホワイトノイズか否かを判断することができるようになる。
また、精度を向上させるためには加算回数を増やせばよいが、加算回数を増やすと測定に要する時間が長くなる。その間に次の異なるトーン信号が来ても検出できるように前述した相互相関を行うことによって、トーン信号が切り換わるタイミングを周波数成分が極端に少なくなることで検知できるようになる。
そして、トーン信号が切り換わったあとは、今までの加算平均は捨てて、ひとまず「相関窓=4周期」で測定して周波数の測定を行った後に、「相関窓=16周期」として測定周期を長くして精度良く測定するのである。
【0026】
このようにして、加算平均の処理においては、「速く測定できるがサンプリングノイズが多いため誤差が大きい」という8周期分の加算平均処理(偏差=1/8=12.5%)と、「サンプリングノイズが抑圧されて誤差は少ないが測定が遅い」という64周期分の加算平均処理(偏差=1/64=1.5%)の2種類の処理を用い、相互相関の処理においては、「速く測定できるが周波数分解能が低い」という4周期分の相関窓を用いた処理(偏差=1/4=25%)と、「周波数分解能は高いが、測定が遅い」という16周期分の相関窓を用いた処理(偏差=1/16=6.25%)の2種類の処理を用いるようにしたのである。
このような2種類づつの処理を測定の状況に合わせて選択して使用することにより迅速且つ正確な測定が可能となったのである。
【0027】
また、トーン信号からトーン信号への切り換わりの検出処理、もしくはホワイトノイズからトーン信号への切り換わりの検出処理の具体例を以下に説明する。信号に誤差が含まれているとトーン信号の判定ができないので、精度の良い方の加算平均処理(64周期分)を用いる。
例えば、図6において、aの時点でトーン信号Aからトーン信号Bに切り換わったとしても、64周期後のbの時点にならないとトーン信号Bと判定できない。具体例では、トーン信号B=1000Hz、偏差5%以内、トーンピリオド=50mSecの場合、測定精度=1.5%も考慮すると、64周期分=1/1000×64×(1-(0.05-0.015))=61.8mSecの時間が必ず必要となる。
また、トーン信号Bの次のトーン信号Cは、aの時点から50mSec(<61.8mSec)後に来るので、測定終了前にトーン信号Cが来てしまうことになる。
【0028】
そこで、4周期分の相関窓を用いた処理で無効と判定中は、8周期分の加算平均処理を使用することによって速やかな測定を行うようにする。
図7において、8周期分の加算平均処理によりbの時点より早いcの時点で無効から有効になるので、次ぎに来るトーン信号を測定することが可能になるのである。
具体例では、トーン信号B=1000Hz、偏差5%以内の場合、相関処理(相関−1)には最大4周期分(1/1000×4=4mSec)かかる。64周期分の加算平均処理から速度の速い8周期分の加算平均処理に切り換えるのに最大4mSecかかることになる。従って、8周期分の加算平均でトーン信号を判定することは最大で4+1/1000×8=12mSecかかり、偏差は12.5%以内に納まることになる。
また、最大12.5%の偏差から5%以内の偏差に収束するに要する時間は、1/1000×64×(0.125+0.015)=9mSecとなり、最大で4+8+4+9=25mSec(<50mSec)となり、次のトーン信号Cが来る前に測定が終了する。
【0029】
また、トーン信号の判定の処理の具体例を説明する。
図8において、トーン信号の判定の処理には精度の高い16周期分の相関窓による処理(相関−2)を用いる。4周期分の相関窓では偏差が25%と広くなるので隣接する帯域のトーン信号を判定することができない。
具体例では、トーン信号B=1000Hz、トーンピリオド=50mSecの場合、16周期分の相関窓による判定は、最大でeの時点(1/1000×16=16mSec)で判定か完了する。
従って、図7で説明した25mSecと合わせても25mSec+16mSec=41mSecで判定できるので、50−41=9mSecの時間的余裕が確保できるのである。
【0030】
図4、図5のように従来方式であれば専用ICもしくはDSPが必要であった処理を、図9の(B)に示したように、他の制御と共用するCPUで処理可能になったので、コストの低減と、装置全体の所要スペースの削減が可能になったのである。
【0031】
【発明の効果】
本発明によれば、サンプリングされた信号からオフセット成分を除去して、2値化してからスペクトル測定するので簡単な処理で高精度が得られる。また、サンプリングされた信号から低域成分を選択して、さらにオフセット成分を除去してから周期を測定するので、簡単な処理で周期を測定することができる。そして、トーン判定手段においてトーン信号を判定するようにしたので、共用のCPUでも十分処理可能となった。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるトーン信号検出装置の実施の形態の構成を示したブロック図である。
【図2】入力信号のサンプリング数と周期数のカウントを説明するタイムチャートである。
【図3】周波数の変動とトーン信号の判定を説明するタイムチャートである。
【図4】ソフトウェアで実現した場合のフローチャートである。
【図5】ソフトウェアで実現した場合のフローチャートである。
【図6】トーン信号の切り換わり過程を説明するタイムチャートである。
【図7】トーン信号の切り換わり過程を説明するタイムチャートである。
【図8】トーン信号の切り換わり過程を説明するタイムチャートである。
【図9】CPUまわりの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 アンチエイリアスフィルタ
2 A/D変換手段
3 第1サンプリング手段
31 変動タイマー
4 第2サンプリング手段
41 固定タイマー
5 第1微分手段
6 符号抽出手段
7 スペクトル測定手段
9 ローパスフィルタ
10 第2微分手段
11 周期測定手段
12 トーン信号判定手段
Claims (2)
- 入力信号をサンプリングして処理することにより、複数の異なるトーン信号の何れかが含まれているか否かを判定するように構成されたトーン信号検出装置であって、
前記入力信号を、後述する周期測定手段にて指定される第1サンプリング周波数でサンプリングする第1サンプリング手段と、
第1サンプリング手段でサンプリングされた信号からオフセット成分を除去する第1オフセット除去手段と、
第1オフセット除去手段からの信号を2値化する2値化手段と、
2値化された信号と、基準波形との相関演算により、後述する周期測定手段にて測定された周期を持った周波数成分の周波数スペクトルを測定するスペクトル測定手段と、
前記入力信号を、所定の固定されたサンプリング周波数でサンプリングする第2サンプリング手段と、
第2サンプリング手段でサンプリングされた信号から低域成分を選択する低域選択手段と、
低域選択手段にて低域成分が選択された信号からオフセット成分を除去する第2オフセット除去手段と、
第2オフセット除去手段からの信号の周期を測定して、その周期に基づいて前記第1サンプリング周波数を指定する周期測定手段と、
前記スペクトル測定手段にて行われたスペクトル測定の結果に応じてトーン信号の判定を行う判定手段と、
を備えていることを特徴とするトーン信号検出装置。 - 前記トーン信号検出装置において、
前記スペクトル測定手段によるスペクトル測定処理と前記周期測定手段による周期測定処理を組み合わせた一連の処理を2段階行うこととし、
前記スペクトル測定手段は、2値化した信号と基準波形との相関演算を行い、該相関値について所定の範囲にわたって積分を行って積分値を求め、該積分値からスペクトルを計算するスペクトル計算処理を備え、
前記周期測定手段は、所定の範囲のサンプリングデータによる周期測定値を加算平均して得られる結果を周期測定結果とする周期測定処理を備え、
前記スペクトル計算処理における積分範囲と、前記周期測定手段における加算平均のためにデータをサンプリングする範囲は、前記周期測定手段で測定される周期の何周期分に相当するかを指定する周期数によって決定され、
前記スペクトル計算処理において積分範囲を決める周期数を大小2段階に設定し、前記周期測定手段における加算平均処理を行う周期を大小2段階に設定し、
第1段階の測定処理では、前記周期測定手段における周期数の小さなサンプリング範囲から周期を測定する周期測定と、前記スペクトル測定手段における周期数の小さな積分範囲でスペクトルを計算するスペクトル計算処理が行われ、
第2段階の測定処理では、前記周期測定手段における周期数の大きなサンプリング範囲から周期を測定する周期測定と、前記スペクトル測定手段における周期数の大きな積分範囲でスペクトルを計算するスペクトル計算処理が行われ、
前記判定手段は、第1段階の測定処理によるスペクトル測定値が所定のしきい値を越えるときに、前記入力信号が「有効」であると判断して第2段階の測定処理を開始し、第2段階の測定処理によるスペクトル測定結果が所定のしきい値を超えたときに、トーン信号が含まれていると判別して、トーン信号の判定を行うことを特徴とする請求項1に記載のトーン信号検出装置。
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