JP2003189340A - トーン検出器 - Google Patents

トーン検出器

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JP2003189340A JP2001383298A JP2001383298A JP2003189340A JP 2003189340 A JP2003189340 A JP 2003189340A JP 2001383298 A JP2001383298 A JP 2001383298A JP 2001383298 A JP2001383298 A JP 2001383298A JP 2003189340 A JP2003189340 A JP 2003189340A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フィルタを用いずにトーン信号を送出しつつ
トーン検出を正しく行うトーン検出器を提供する。 【解決手段】 トーンTを送出するトーン送出部18、
トーンTのパワー算出処理を行うトーン検出処理部A1
4、トーンRのパワー算出処理を行うトーン検出処理部
B15、入力信号全体のパワー算出処理を行う全体トー
ン検出処理部16、トーン検出を判定するトーン判定部
17を備え、入力された全ての信号の検出処理で得られ
たデータから、送出したトーン信号のエコー信号の検出
処理から得られたデータを除いて、前記送出したトーン
信号T以外のトーン信号Rの検出判定を行うので、検出
処理の弊害となるエコー信号の影響を無くしたり、削減
することができ、正しく精度の良いトーン検出を行うこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、トーン検出器に係
り、特に、フィルタを用いずにトーン信号を送出しつつ
トーン検出を正しく行うトーン検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】ファクシミリ装置などの通信装置では、
データの送受信など通信を行う際に、トーン信号を検出
する必要がある。さらに、あるトーン信号(以下、トー
ンTと称する)を送出している間に、異なる周波数を持
った、別なトーン信号(以下、トーンRと称する)を検
出しなければならない場合がある。この場合、さまざま
な原因で、送出したトーンTのエコー信号が返ってくる
ため、トーンRのための検出器には、トーンRだけでは
なく、トーンTのエコー信号も入ってくる。それゆえ
に、トーンRの検出が困難になってくる。これを克服す
るためには、このエコー信号を取り去るなどして、エコ
ー信号の影響を減らしたり、無くしたりする必要が出て
くる。
【0003】従来、このようなトーンTのエコー信号を
取り去る場合、フィルタ等を用いるのが一般的である。
これは、トーンRの検出器の前に、トーンTのエコー信
号をカットするためのフィルタを入れ、トーンTのエコ
ー信号とトーンRが混じった入力信号から、トーンTの
エコー信号の成分を取り除く、または、エコー信号のレ
ベルを下げようとするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、トーン
TとトーンRの周波数が近接していた際には、高次のフ
ィルタを用いないといけない場合がある。これは、高次
のフィルタを用いないと、トーンTのエコー信号の成分
を十分に取り除くことができず、トーンR用の検出器が
エコー信号の影響を受けてしまうからである。また、ト
ーンTのエコー信号を取り除くだけでなく、トーンRの
信号成分も取り除こうとして、そのレベルが下がり、ト
ーンR用の検出器に悪影響を与えてしまうという問題も
ある。
【0005】そのため、従来のトーン検出器では、高次
のフィルタを用いることになるが、高次のフィルタを使
う場合、ハードウェアで構成すると、部品点数が多くな
り、価格の上昇を招く。また、反対に、ソフトウェアで
構成する場合には、フィルタの段数が長いため、処理に
時間がかかり、全体の処理量の低下を招くという問題が
ある。
【0006】そこで、本発明は、様々な問題のあるフィ
ルタを使うこと無しに、トーン信号送出中のトーン検出
を行うことができるトーン検出器を提案するものであ
る。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明は、
上記課題を解決するため、トーン信号を送出するトーン
送出手段と、外部からトーン信号を受信する信号受信手
段と、前記受信した信号からトーン信号を検出するトー
ン信号検出手段と、該トーン信号検出手段に検出された
データから特定のトーン信号の検出判定を行うトーン判
定手段と、を備え、前記トーン信号検出手段が、前記受
信した全ての信号のトーン信号と、前記送出したトーン
信号のエコー信号と、検出対象のトーン信号と、を検出
し、前記トーン判定手段が、前記トーン信号検出手段に
検出された前記受信した全ての信号から得られたデータ
から、前記エコー信号から得られたデータを除いて、前
記検出対象のトーン信号の検出判定を行うことを特徴と
するものである。
【0008】この構成により、入力された全ての信号の
検出処理で得られたデータから、送出したトーン信号の
エコー信号の検出処理から得られたデータを除いて、検
出対象のトーン信号の検出判定を行っているので、検出
処理の弊害となるエコー信号の影響を無くしたり、削減
することができ、正しく精度の良いトーン検出を行うこ
とができる。
【0009】請求項2記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1記載のトーン検出器において、前記ト
ーン判定手段が、前記トーン信号検出手段に検出された
前記検出対象のトーン信号検出により得られたデータ
が、前記受信した全ての信号から得られたデータから前
記エコー信号から得られたデータを除いたデータと比較
して、所定の割合以上あることにより、前記検出対象の
トーン信号の検出判定を行うことを特徴とするものであ
る。
【0010】この構成により、ノイズにまみれた入力信
号など外乱がある場合でも、割合を変化させることによ
り、検出の厳しさを調整することができ、正しく精度の
良いトーン検出を行うことができる。
【0011】請求項3記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項1または2記載のトーン検出器におい
て、前記トーン信号検出手段が、トーン信号の特定の特
徴量を抽出することによりトーン信号を検出し、前記特
徴量が抽出された結果のデータを前記トーン判定手段に
受け渡すことを特徴とするものである。
【0012】この構成により、前記特徴量に差異のある
トーン信号の検出を行うことができる。
【0013】請求項4記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項3記載のトーン検出器において、前記ト
ーン信号検出手段が、前記特徴量として、周波数に関す
るものを用いることを特徴とするものである。
【0014】請求項5記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項3または4記載のトーン検出器におい
て、前記トーン信号検出手段が、前記特徴量として、振
幅に関するものを用いることを特徴とするものである。
【0015】請求項6記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項3〜5のいずれか1項に記載のトーン検
出器において、前記トーン信号検出手段が、前記特徴量
として、位相に関するものを用いることを特徴とするも
のである。
【0016】上記構成により、周波数、振幅、位相に差
異があったり、特徴があるトーン信号の検出を行うこと
ができる。
【0017】請求項7記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項4に記載のトーン検出器において、前記
トーン信号検出手段が、前記周波数に関する特徴量とし
て、周波数成分のパワーレベルを用いることを特徴とす
るものである。
【0018】この構成により、周波数成分のパワーレベ
ルを用いた演算処理や比較処理でトーン信号の検出を行
うことができる。
【0019】請求項8記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項7に記載のトーン検出器において、前記
トーン信号検出手段が、前記周波数成分のパワーレベル
をDFT演算を用いて求めることを特徴とするものであ
る。この構成により、対象とする周波数帯域だけのパワ
ーを求めることができ、正確なトーン信号の検出を行う
ことができる。
【0020】請求項9記載の発明は、上記課題を解決す
るため、請求項7に記載のトーン検出器において、前記
トーン信号検出手段が、前記周波数成分のパワーレベル
をFFT演算を用いて求めることを特徴とするものであ
る。この構成により、データ長が長い定常なデータに関
して、最も良くパワーレベルが得られ、正確なトーン信
号の検出を行うことができる。
【0021】さらに、本発明は上記課題を解決するた
め、請求項7に記載のトーン検出器において、前記トー
ン信号検出手段が、前記周波数成分のパワーレベルを最
大エントロピー法を用いて求めることができる。この構
成により、無限に続く信号や現象のほんの一部分だけか
らパワーを求める場合に、分解能が入力データの割に高
くなり、正確なトーン信号の検出を行うことができる。
【0022】また、本発明は上記課題を解決するため、
請求項7に記載のトーン検出器において、前記トーン信
号検出手段が、前記周波数成分のパワーレベルをウェー
ブレット変換を用いて求めることができる。この構成に
より、低周波において高い周波数分解能を示すので、低
周波領域で、正確なトーン信号の検出を行うことができ
る。
【0023】また、本発明は上記課題を解決するため、
請求項7に記載のトーン検出器において、前記トーン信
号検出手段が、前記周波数成分のパワーレベルをウィグ
ナー分布を用いて求めることができる。この構成によ
り、時間分解能・周波数分解能とも高く、正確なトーン
信号の検出を行うことができる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て添付図面を参照しつつ説明する。
【0025】まず、本発明に係るトーン検出器の動作原
理を、ある周波数を持ったトーン信号を送出中に、その
周波数と異なる周波数を持ったトーン信号を検出すると
いう、2つの信号の場合を例にして、説明する。
【0026】まず、あるトーン信号(以下、トーンTと
称する)用と、別なトーン信号(以下、トーンRと称す
る)用に、検出器を2つ用意する。ここで、検出器の個
数を2個としたが、必ず2個でなければならない訳でな
く、少なくとも、同時に送出するトーン信号の数と、同
時に検出するトーン信号の数の合計個数分、あればよ
い。例えば、デュアルトーンを送出中に、シングルトー
ンを検出するといった場合には、最低3個必要になる。
【0027】各検出器は、検出したい周波数を設定して
おき、その設定された周波数成分のパワースペクトルを
求め、全入力信号のパワースペクトルと比べて、求めた
パワースペクトルが予め決められた値以上あれば、その
周波数成分は存在していると判断し、入力信号中に検出
したいトーン信号があったと判定するように検出動作を
行うものとする。ここで、検出する信号の特徴量とし
て、検出信号の周波数領域でのパワーを用いたが、検出
すべき信号を特徴づけるものであれば、振幅領域や位相
領域などでの特徴量でも良い。また、検出判定におい
て、全入力信号のパワースペクトルと比べて、求めたパ
ワースペクトルが予め決められた値以上あれば検出とみ
なすとしたが、決められた値の代わりに決められた割合
でも良い。さらに、パワースペクトルの求め方は、何で
も良く、ここでは、例えば一般的なFFT演算によって
求める。
【0028】次に、トーンT用の検出器(以下、検出器
Tと称する)をトーンTの周波数に設定し、トーンR用
の検出器(以下、検出器Rと称する)をトーンRの周波
数に設定し、検出器を働かせる。検出器を働かせると、
トーンT用の検出器では、トーンTのエコー信号のパワ
ースペクトルが求められる。また、トーンR用の検出器
でも、トーンRのパワースペクトルが求められる。
【0029】図1に、検出処理によって得られた検出す
べきトーンとエコートーンのパワースペクトルを示す。
また、図2に、入力された信号の全パワースペクトルを
示す。
【0030】検出器では、検出判定を行うために、入力
信号の全パワースペクトルを同時に求め、その全パワー
から、トーンT用の検出器で求めたトーンTのエコー信
号のパワーを除くことにより、エコー信号以外の入力信
号を求める。
【0031】図3に、エコートーンを除去した後の入力
波形の周波数分布を示す。
【0032】上記エコー信号以外の入力信号を求めたパ
ワーの中に、トーンR用の検出器で求めたパワーが、あ
る決められた値もしくは割合あれば、入力信号の中に、
トーンRの成分の信号が含まれていたと判断し、トーン
Rの検出ができたとする訳である。もちろん、トーンR
のパワーが、ある決められた値もしくは割合なければ、
入力信号中に、トーンRは検出されなかったと判定を行
う。
【0033】この検出処理を、ある一定の時間間隔ごと
に行えば、時系列的に、検出結果を出すことができ、刻
々と入力される信号に対して、トーン検出を行うことが
できる。
【0034】本発明に係るトーン検出器の構成図を図4
に示す。この例は、ある周波数を持ったトーン信号Tを
送出中に、その周波数と異なる周波数を持ったトーン信
号Rを検出するという場合である。
【0035】トーン検出器10は、制御部11、A/D
変換部12、メモリ部13、トーン検出処理部A14、
トーン検出処理部B15、全体トーン検出処理部16、
トーン判定部17およびトーン送出部18を備えてい
る。
【0036】制御部11は、トーン検出器10全体の制
御を司るものであり、A/D変換部12は、アナログの
トーン信号をデジタルデータに変換するものであり、メ
モリ部13は、デジタル変換された信号データを保存し
たり、検出処理結果を保存したりするものである。トー
ン検出処理部A14は、トーンTのパワー算出処理を行
うものであり、トーン検出処理部B15は、トーンRの
パワー算出処理を行うものであり、全体トーン検出処理
部16は、入力信号全体のパワー算出処理を行うもので
ある。トーン判定部17は、トーン検出を判定するもの
であり、トーン送出部18は、トーンTを送出するもの
である。
【0037】まず、制御部11は、トーン送出部18に
対し、決められた周波数のトーンTを送出するように、
命令する。すると、トーン送出部18は、トーンTを回
線に送出する。この状態で、回線からトーン信号を受信
する。受信したトーン信号は、A/D変換部12でサン
プリングされ、デジタル信号データに変換され、メモリ
部13に順次格納される。
【0038】決められた時間が経ち、ある一定のデータ
がメモリ部13に溜まったなら、制御部11は、トーン
Tの周波数を検出するように設定されたトーン検出処理
部A14にデジタル信号データを渡し、トーンTの周波
数でのパワーを求めるよう、検出処理を行わせる。ま
た、同じデータをトーンRの周波数を検出するように設
定されたトーン検出処理部B15に渡し、同様に、トー
ンRの周波数でのパワーを求めるよう、検出処理を行わ
せる。さらに、A/D変換部12に入力された信号全体
のパワーを求めるよう、全体トーン検出処理部16にも
処理を行わせる。ここでは、それぞれのトーン検出処理
部14、15、16では、DFT(離散フーリエ変換)
演算で、パワーを求めるが、最大エントロピー法やFF
T演算など、DFT演算に限らずに、別の方法でも良
い。
【0039】トーン検出処理部A14、トーン検出処理
部B15、全体トーン検出処理部16、それぞれで、検
出処理が完了したら、その旨を制御部11に通知する。
3つのトーン検出処理部14、15、16で検出処理が
終わったら、制御部11は、各トーン検出処理部14、
15、16に、その求められた各パワー値をトーン判定
部17に送るよう命じる。トーン判定部17が、各トー
ン検出処理部14、15、16から求められた各パワー
値を受け取ると、判定処理をスタートする。
【0040】判定処理では、まず、全体トーン検出処理
部16から送られた信号全体のパワーから、トーン検出
処理部A14から送られたトーンTの周波数でのパワ
ー、つまり、トーンTのエコー信号のパワーを除く。D
FT演算で得られたパワーの場合は、単純に、減算処理
を行うことによって、除くことができる。
【0041】次に、このトーンTの周波数でのパワー値
が除かれたパワー値と、トーン検出処理部B15から送
られたトーンRの周波数でのパワー値とを比較して、ト
ーンRの周波数でのパワー値が、決められた一定の割
合、存在するか調べる。ここで、一定の割合あれば、入
力信号中に、トーンRの周波数成分が存在したと判断で
き、トーンRの検出ができたと判定する。逆に、一定の
割合なければ、入力信号中に、トーンRの周波数成分が
存在しなかったと判断でき、トーンRの検出ができなか
ったと判定する。その検出結果を制御部11に通知し、
一連のトーン検出処理を終える。
【0042】図5に示すように、ある一定のサンプル間
隔tごとのデータを、ある一定の時間間隔Tごとに、こ
の検出処理を繰り返せば、時間Tごとに検出結果を出せ
る。従って、刻々と入力される信号に対して、時系列的
に、検出結果を出せ、トーン検出を行うことができる。
【0043】さらに、本発明に関して以下を付記する。 (付記1)請求項7に記載のトーン検出器において、前
記トーン信号検出手段が、前記周波数成分のパワーレベ
ルを最大エントロピー法を用いて求めることを特徴とす
るトーン検出器。
【0044】(付記2)請求項7に記載のトーン検出器
において、前記トーン信号検出手段が、前記周波数成分
のパワーレベルをウェーブレット変換を用いて求めるこ
とを特徴とするトーン検出器。
【0045】(付記3)請求項7に記載のトーン検出器
において、前記トーン信号検出手段が、前記周波数成分
のパワーレベルをウィグナー分布を用いて求めることを
特徴とするトーン検出器。
【0046】
【発明の効果】本発明によれば、入力された全ての信号
の検出処理で得られたデータから、送出したトーン信号
のエコー信号の検出処理から得られたデータを除いて、
検出対象のトーン信号の検出判定を行っているので、検
出処理の弊害となるエコー信号の影響を無くしたり、削
減することができ、正しく精度の良いトーン検出を行う
ことができる。
【0047】また、本発明によれば、検出対象のトーン
信号の検出を、検出対象のトーン信号検出により得られ
たデータが、受信した全ての信号から得られたデータか
らエコー信号から得られたデータを除いたデータと比較
して、所定の割合以上あることにより検出判定している
ので、ノイズにまみれた入力信号など外乱がある場合で
も、割合を変化させることにより、検出の厳しさを調整
することができ、正しく精度の良いトーン検出を行うこ
とができる。
【0048】さらに、本発明によれば、トーン信号の特
定の特徴量を抽出することによりトーン信号を検出し、
前記特徴量が抽出された結果のデータをトーン判定に用
いるので、前記特徴量に差異のあるトーン信号の検出を
行うことができる。
【0049】また、本発明によれば、前記特徴量とし
て、周波数に関するものを用いるので、周波数に差異が
あったり、特徴があるトーン信号の検出を行うことがで
きる。
【0050】また、本発明によれば、前記特徴量とし
て、振幅に関するものを用いるので、振幅に差異があっ
たり、特徴があるトーン信号の検出を行うことができ
る。
【0051】また、本発明によれば、前記特徴量とし
て、位相に関するものを用いるので、位相に差異があっ
たり、特徴があるトーン信号の検出を行うことができ
る。
【0052】また、本発明によれば、前記周波数に関す
る特徴量として、周波数成分のパワーレベルを用いるの
で、パワーレベルを用いた演算処理や比較処理でトーン
信号の検出を行うことができる。
【0053】また、本発明によれば、前記周波数成分の
パワーレベルをDFT演算を用いて求めるので、対象と
する周波数帯域だけのパワーを求めることができ、正確
なトーン信号の検出を行うことができる。
【0054】また、本発明によれば、前記周波数成分の
パワーレベルをFFT演算を用いて求めるので、データ
長が長い定常なデータに関して、最も良くパワーレベル
が得られ、正確なトーン信号の検出を行うことができ
る。
【0055】さらに、本発明によれば、前記周波数成分
のパワーレベルを最大エントロピー法を用いて求めるこ
とにより、無限に続く信号や現象のほんの一部分だけか
らパワーを求める場合に、分解能が入力データの割に高
くなり、正確なトーン信号の検出を行うことができる。
【0056】また、本発明によれば、前記周波数成分の
パワーレベルをウェーブレット変換を用いて求めること
により、低周波において高い周波数分解能を示すので、
低周波領域で、正確なトーン信号の検出を行うことがで
きる。
【0057】また、本発明によれば、前記周波数成分の
パワーレベルをウィグナー分布を用いて求めることによ
り、時間分解能・周波数分解能とも高く、正確なトーン
信号の検出を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るトーン検出器によって得られた検
出すべきトーンとエコートーンのパワースペクトルを示
す周波数分布図である。
【図2】本発明に係るトーン検出器によって得られた入
力信号の全パワースペクトルを示す周波数分布図であ
る。
【図3】本発明に係るトーン検出器によって求めるエコ
ートーンを除去した後の入力波形を示す周波数分布図で
ある。
【図4】本発明に係るトーン検出器の一実施例を示すブ
ロック図である。
【図5】トーン検出処理、判定を行うタイミングを示す
図である。
【符号の説明】
10 トーン検出器 11 制御部 12 A/D変換部 13 メモリ部 14 トーン検出処理部A 15 トーン検出処理部B 16 全体トーン検出処理部 17 トーン判定部 18 トーン送出部

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トーン信号を送出するトーン送出手段と、 外部からトーン信号を受信する信号受信手段と、 前記受信した信号からトーン信号を検出するトーン信号
    検出手段と、 該トーン信号検出手段に検出されたデータから特定のト
    ーン信号の検出判定を行うトーン判定手段と、 を備え、 前記トーン信号検出手段が、前記受信した全ての信号の
    トーン信号と、前記送出したトーン信号のエコー信号
    と、検出対象のトーン信号と、を検出し、 前記トーン判定手段が、前記トーン信号検出手段に検出
    された前記受信した全ての信号から得られたデータか
    ら、前記エコー信号から得られたデータを除いて、前記
    検出対象のトーン信号の検出判定を行うことを特徴とす
    るトーン検出器。
  2. 【請求項2】請求項1記載のトーン検出器において、 前記トーン判定手段が、前記トーン信号検出手段に検出
    された前記検出対象のトーン信号検出により得られたデ
    ータが、前記受信した全ての信号から得られたデータか
    ら前記エコー信号から得られたデータを除いたデータと
    比較して、所定の割合以上あることにより、前記検出対
    象のトーン信号の検出判定を行うことを特徴とするトー
    ン検出器。
  3. 【請求項3】請求項1または2記載のトーン検出器にお
    いて、 前記トーン信号検出手段が、トーン信号の特定の特徴量
    を抽出することによりトーン信号を検出し、前記特徴量
    が抽出された結果のデータを前記トーン判定手段に受け
    渡すことを特徴とするトーン検出器。
  4. 【請求項4】請求項3記載のトーン検出器において、 前記トーン信号検出手段が、前記特徴量として、周波数
    に関するものを用いることを特徴とするトーン検出器。
  5. 【請求項5】請求項3または4記載のトーン検出器にお
    いて、 前記トーン信号検出手段が、前記特徴量として、振幅に
    関するものを用いることを特徴とするトーン検出器。
  6. 【請求項6】請求項3〜5のいずれか1項に記載のトー
    ン検出器において、 前記トーン信号検出手段が、前記特徴量として、位相に
    関するものを用いることを特徴とするトーン検出器。
  7. 【請求項7】請求項4に記載のトーン検出器において、 前記トーン信号検出手段が、前記周波数に関する特徴量
    として、周波数成分のパワーレベルを用いることを特徴
    とするトーン検出器。
  8. 【請求項8】請求項7に記載のトーン検出器において、 前記トーン信号検出手段が、前記周波数成分のパワーレ
    ベルをDFT演算を用いて求めることを特徴とするトー
    ン検出器。
  9. 【請求項9】請求項7に記載のトーン検出器において、 前記トーン信号検出手段が、前記周波数成分のパワーレ
    ベルをFFT演算を用いて求めることを特徴とするトー
    ン検出器。
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