JP3612764B2 - 遅延時間測定方法及び装置 - Google Patents

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【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、被測定物に供給する入力信号と上記被測定物から出力される出力信号とから被測定物の伝達関数を算出して被測定物の遅延時間を測定する遅延時間測定方法及び遅延時間測定装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、被測定物の遅延時間を求めるために、遅延装置からの特定の測定用信号を入力信号として用いている。
【0003】
ここで、被測定物の遅延時間測定装置の概略的な構成を図10に示す。
【0004】
図10の測定用信号出力部1からは、被測定物の入力信号として、インパルス信号あるいはホワイトやピンク等のノイズ信号が出力される。この入力信号は被測定物2に供給される。また、上記入力信号が被測定物2を介して出力される出力信号は、出力端子7から出力される。
【0005】
上記被測定物2への入力信号及び被測定物2からの出力信号は、FFT処理を行うFFT処理部3、4にそれぞれ入力される。このFFT処理部3、4でFFT処理が行われることにより、入力信号及び出力信号の周波数スペクトルが算出される。この周波数スペクトルは伝達関数計算部5に入力される。
【0006】
この伝達関数計算部5では、入力信号及び出力信号の周波数スペクトルを用いて、入力信号及び出力信号のパワースペクトル及びクロススペクトルを求める。さらに、クロススペクトルの平均値を入力信号のパワースペクトルの平均値で除算することにより伝達関数を算出する。この算出された伝達関数は遅延時間計算部6に送られる。
【0007】
この遅延時間計算部6では、逆高速フーリエ変換(IFFT)処理を行ってインパルス応答を求める。さらに、このインパルス応答のピーク値を検出し、このピーク値の存在する時間を被測定物の遅延時間として求めている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上述したように、従来の遅延時間測定方法において被測定物の遅延時間を測定する際には、被測定物に特定の測定用信号を入力しなければならない。
【0009】
また、測定する遅延時間が高速フーリエ変換のポイント数より大きいときには、手動によって遅延補正を行う必要がある。
【0010】
そこで、本発明は上述の実情に鑑み、特定の測定用信号を入力することなく、また、手動によって遅延補正を行う必要のない遅延時間測定方法及び遅延時間測定装置を提供するものである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明に係る遅延時間測定方法は、被測定物に入力する入力信号及び該被測定物からの出力信号を用いて被測定物の伝達特性を算出して上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間を求める遅延時間測定方法において、上記入力信号を遅延させる遅延時間を初期値に設定する入力信号遅延工程と、上記入力信号及び出力信号に高速フーリエ変換処理を施す高速フーリエ変換工程と、上記高速フーリエ変換工程からの入力信号及び出力信号のスペクトルを用いて入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出し、また、上記入力信号及び出力信号の各スペクトルからクロススペクトルを算出して、複数の入力信号及び出力信号の各パワースペクトル及びクロススペクトルを用いて入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を求めるスペクトル算出工程と、上記スペクトル算出工程からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いて各周波数成分の伝達特性を算出する伝達特性算出工程と、上記スペクトル算出工程からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いてコヒーレンスの値を計算するコヒーレンス算出工程と、上記コヒーレンス算出工程からのコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記伝達特性算出工程からの伝達特性に逆高速フーリエ変換処理を施して被測定物のインパルス応答を求めるインパルス応答算出工程と、上記インパルス応答算出工程からのインパルス応答を用いて時間−エネルギ応答を求め、この時間−エネルギ応答のピーク値の存在する時間を検出するピーク値検出工程とから成り、上記ピーク値検出工程で検出されたピーク値の時間だけ上記入力信号を遅延させて上記高速フーリエ変換工程、上記スペクトル算出工程、上記伝達特性算出工程、及び上記コヒーレンス算出工程を行い、このコヒーレンス算出工程で算出されたコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記ピーク値の時間を上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間とすることにより、上述の課題を解決する。
【0012】
また、上記ピーク値検出工程においてピーク値の存在する時間が検出されないときには、上記入力信号を、上記高速フーリエ変換工程での高速フーリエ変換処理のポイント数の1/4だけさらに遅延させて上記高速フーリエ変換工程、上記スペクトル算出工程、上記伝達特性算出工程、上記コヒーレンス算出工程、上記インパルス応答算出工程、及び上記ピーク値検出工程を行なうことを特徴とする。
【0014】
本発明に係る遅延時間測定装置は、上述の課題を解決するために、被測定物に入力する入力信号及び該被測定物からの出力信号を用いて被測定物の伝達特性を算出して上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間を求める遅延時間測定装置において、上記入力信号及び出力信号に高速フーリエ変換処理を施す高速フーリエ変換手段と、上記高速フーリエ変換手段からの入力信号及び出力信号のスペクトルを用いて入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出し、また、上記入力信号及び出力信号の各スペクトルからクロススペクトルを算出して、複数の入力信号及び出力信号の各パワースペクトル及びクロススペクトルを用いて入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を求めるスペクトル算出手段と、上記スペクトル算出手段からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いて各周波数成分の伝達特性を算出する伝達特性算出手段と、上記スペクトル算出手段からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いてコヒーレンスの値を計算するコヒーレンス算出手段と、上記コヒーレンス算出手段からのコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記伝達特性算出手段からの伝達特性に逆高速フーリエ変換処理を施して被測定物のインパルス応答を求めるインパルス応答算出手段と、上記インパルス応答算出手段からのインパルス応答を用いて時間−エネルギ応答を求め、この時間−エネルギ応答のピーク値の存在する時間を検出するピーク値検出手段とから成り、上記入力信号を初期値の遅延時間だけ遅延させて上記出力信号とともに上記高速フーリエ変換手段に供給し、上記ピーク値検出手段で検出されたピーク値の時間だけ上記入力信号を遅延させて上記出力信号とともに上記高速フーリエ変換手段に供給し、上記コヒーレンス算出手段からのコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記ピーク値の時間を上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間とすることを特徴としている。
【0015】
また、上記ピーク値検出手段においてピーク値の存在する時間が検出されないときには、上記入力信号を、上記高速フーリエ変換手段での高速フーリエ変換処理のポイント数の1/4だけさらに遅延させて、上記出力信号とともに上記高速フーリエ変換手段に供給することを特徴とする。
【0017】
【作用】
本発明においては、入力信号及び出力信号に高速フーリエ変換処理を施して伝達特性及びコヒーレンスの値を計算し、上記コヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記伝達特性に逆高速フーリエ変換処理を施して被測定物のインパルス応答を求め、さらに、上記インパルス応答を用いて時間−エネルギ応答を求め、この時間−エネルギ応答のピーク値を検出して、このピーク値の存在する時間を上記入力信号の遅延時間とすることにより、被測定物の遅延時間を測定することができる。
【0018】
また、上記ピーク値が検出されないときには、現在設定されている遅延時間を上記高速フーリエ変換処理のポイント数の1/4だけ遅延させた時間を上記入力信号の遅延時間とすることにより、被測定物の遅延時間を設定することができる。
【0019】
また、上記ピーク値が検出されたときには、このピーク値の時間を上記入力信号の遅延時間として遅延時間の測定動作を終了し、また、上記ピーク値が検出されたときのコヒーレンスの値に基づいて判別した遅延時間の測定結果を表示することにより、測定した被測定物の遅延時間の信頼性を確認することができる。
また、上記遅延時間だけ遅延させた入力信号と上記出力信号とを高速フーリエ変換し、コヒーレンスの値に基づいて判別した遅延時間の測定結果を表示することができる。
【0020】
【実施例】
以下、本発明の好ましい実施例について、図面を参照しながら説明する。図1には、本発明に係る遅延時間測定方法の手順のフローチャートを示す。
【0021】
ここで、伝達関数の測定に必要な信号のサンプル数は、後述する高速フーリエ変換(FFT)のポイント数、及び後述するパワースペクトル及びクロススペクトルの平均する回数を用いて算出される。例えば、上記伝達関数の測定に必要なサンプル数をS、高速フーリエ変換のポイント数をP、平均する回数をNとする場合には、上記伝達関数の測定に必要なサンプル数Sは以下の(1)式で表される。
【0022】
S=P×N ・・・(1)
具体的には、高速フーリエ変換のポイント数Pが2048、平均する回数Nが10のときには、サンプル数Sは、
2048×10=20480
の値となる。
【0023】
この遅延時間測定方法では、被測定物への入力信号x(t)を入力IN、被測定物からの出力信号y(t)をINとして取り込む。
【0024】
ここで、入力INの信号はそのまま先頭から取り出し、入力INの信号としては、入力INの信号をその補正分のデータの先頭から遅延させる遅延装置を通して遅延時間dだけ遅延させた信号データx(t+d)を取り出す。
【0025】
先ず、ステップS1で、最初の遅延時間dを0に設定し、また、この遅延時間測定方法による遅延時間の測定が終了したか否かを示す終了フラグをOFFにする。次に、ステップS2で、上記設定した最初の遅延時間d=0を遅延装置からの入力INの遅延時間に設定する。
【0026】
この後、ステップS3で、入力IN、INの信号データ、例えば音声データを取り込んで、ステップS4で、入力IN、INの信号データにFFT処理を施して、各パワースペクトル及びクロススペクトルを計算する。
【0027】
具体的には、先ず、入力IN、INの元の波形に時間窓を乗算した後にそれぞれFFT処理を行い、入力IN、INの周波数スペクトルを求める。
【0028】
次に、例えば上記入力INのスペクトルの複素データをX(k)とするとき、この複素データX(k)を複素共役変換して複素共役データX( k)を求め、また、上記複素データX(k)と上記複素共役データX( k)とを乗算して入力INのパワースペクトルX( k)X(k)を求める。同様にして、上記入力INのスペクトルの複素データをY(k)とするとき、この複素データY(k)を複素共役変換して複素共役データY( k)を求め、また、上記複素データY(k)と上記複素共役データY( k)とを乗算して入力INのパワースペクトルY( k)Y(k)を求める。さらに、入力INのスペクトルの複素共役データX( k)と入力INのスペクトルの複素データY(k)とを乗算して、クロススペクトルX( k)Y(k)を求める。
【0029】
このようにして、入力INのパワースペクトルX( k)X(k)、入力INのパワースペクトルY( k)Y(k)、及びクロススペクトルX( k)Y(k)をN個算出する。
【0030】
この後、ステップS5で、各周波数ポイント毎に、入力INのパワースペクトルX( k)X(k)、入力INのパワースペクトルY( k)Y(k)、及びクロススペクトルX( k)Y(k)の算出を平均する回数、即ちN回分行ったか否かを判別する。
【0031】
これにより、各周波数ポイント毎にN回行っていないと判別されるならばステップS4に戻り、入力INのパワースペクトルX( k)X(k)、入力INのパワースペクトルY( k)Y(k)、及びクロススペクトルX( k)Y(k)の算出を行う。
【0032】
また、各周波数ポイント毎にN回行ったと判別されるならば、ステップS6に進んで、各周波数ポイント毎に伝達関数及びコヒーレンスを計算する。
【0033】
具体的には、先ず、N個の入力INのパワースペクトルX( k)X(k)、入力INのパワースペクトルY( k)Y(k)、及びクロススペクトルX( k)Y(k)を用いて、入力INのパワースペクトルの平均値P(k)、入力INのパワースペクトルの平均値P(k)、及びクロススペクトルの平均値C(k)を計算する。
【0034】
ここで、上記入力INのパワースペクトルの平均値P(k)は(2)式で表され、入力INのパワースペクトルの平均値P(k)は(3)式で表され、クロススペクトルの平均値C(k)は(4)式で表される。
【0035】
【数1】
Figure 0003612764
【0036】
【数2】
Figure 0003612764
【0037】
【数3】
Figure 0003612764
【0038】
さらに、上記入力INのパワースペクトルの平均値P(k)及びクロススペクトルの平均値C(k)を用いて、被測定物の伝達関数H(k)を計算する。尚、振幅及び位相を含めた伝達関数H(k)は以下の(5)式で表され、振幅のみの伝達関数H(k)は以下の(6)式で表される。
【0039】
【数4】
Figure 0003612764
【0040】
【数5】
Figure 0003612764
【0041】
また、上記入力INのパワースペクトルの平均値P(k)、入力INのパワースペクトルの平均値P(k)、クロススペクトルの平均値C(k)、及び上記クロススペクトルの平均値C(k)から求められる複素共役データC( k)を用いて、互いに干渉する光波の性質である干渉性いわゆるコヒーレンスを求める。このコヒーレンスをrとすると、コヒーレンスrは以下の(7)式で表される。
【0042】
【数6】
Figure 0003612764
【0043】
この後、ステップS8で、終了フラグがONであるか否かを判別する。この終了フラグは、後述する処理によりONにされる。
【0044】
ここで、終了フラグがONでないと判別されるならば、遅延時間の測定が終了していないので、ステップS12に進む。
【0045】
このステップS12では、計算した各周波数ポイントのコヒーレンスの平均値を取り、その平均値が一定値に満たない場合には、再びステップS2に戻り、入力IN、INを取り込み、コヒーレンスの計算までの処理を繰り返す。
【0046】
また、各周波数ポイントのコヒーレンスの平均値が一定値以上の場合には、ステップS13に進んで、計算した伝達関数に逆高速フーリエ変換(IFFT)処理を施して、被測定物のインパルス応答h(t)を得る。さらに、インパルス応答h(t)の最初からFFT処理のポイント数の1/2までのデータについて、ピーク値を検出する。
【0047】
この後、ステップS14に進んで、時間−エネルギ特性の計算を行う。具体的には、インパルス応答h(t)のデータをデシベル(dB)に換算する。このとき、デシベル値をDとすると、このデシベル値Dは以下の(8)式を用いて得られる。
【0048】
D=20log|h(t)| ・・・(8)
さらに、ステップS15で、ピーク値の存在する時間を検出する。ここで、上記デシベル換算した値が他の値に対して一番大きく、ある一定値以上、例えば−10dB以上であり、かつ、他の値の合計値の平均に対して一定値以上、例えば40dB以上の差をもつデータがピーク値とみなされる。このピーク値をDPeakとすると、このピーク値DPeakは、以下の(9)式で表される。
【0049】
Peak=20log|h(tPeak)| ・・・(9)
この後、ステップS16で、ピーク値の存在する時間が検出されたか否かを判別する。これにより、ピーク値の存在する時間が検出されたと判別されるならば、ステップS17に進んで、上記検出されたピーク値の時間を被測定物の遅延時間とする。また、終了フラグをONにする。そして、ステップS2に戻って上記測定された遅延時間を入力INの遅延装置からの遅延時間dに設定して、入力IN、INを取り込み、ステップS7の伝達関数及びコヒーレンスの計算までの処理を行う。
【0050】
一方、ステップS15で、得られたデータがピークであるための条件を満たさなかった場合には、ステップS16の判別においてピーク値の存在する時間が検出されなかったと判別される。
【0051】
従って、ステップS18に進み、上記検出されたピーク値の絶対値が、今までに得られた過去のピーク値の最大値であるか否かを判別する。この判別により、上記ピーク値の絶対値が最大値であると判別されるならば、ステップS19に進んで上記ピーク値及びこのピーク値の時間を記憶し、さらにステップS20に進む。また、上記ピーク値の絶対値が最大値でないと判別されるならば、そのままステップS20に進む。
【0052】
ステップS20では、現在の遅延装置の遅延時間dと上記記憶された最大値の時間とを比較する。この比較により、遅延時間dのほうが大きいとされるならば、ステップS22に進んで、現在の遅延時間dにFFT処理におけるポイント数の1/4を加算してステップS2に戻り、上記現在の遅延時間dにFFT処理におけるポイント数の1/4を加算した値を遅延装置の遅延時間dに設定して、入力IN、INを取り込み、ステップS7の伝達関数及びコヒーレンスの計算までの処理を行う。
【0053】
このようにして、ピーク値が検出されるまでFFT処理のポイント数の1/4ずつ遅延装置の遅延時間dの値を遅延させていき、入力IN、INの取り込みからインパルス応答の計算までの処理を行う。
【0054】
この後、ステップS20の比較において、上記最大値の時間のほうが大きいとされたならばステップS21に進んで、ステップS19で記憶したピーク値を遅延時間に設定し、終了フラグをONにする。そして、ステップS2に戻り、上記遅延時間を入力INの遅延装置からの遅延時間dに設定して、入力IN、INを取り込み、ステップS7の伝達関数及びコヒーレンスの計算までの操作を行う。
【0055】
尚、測定限界までピーク値が検出されなかった場合には、終了フラグをONにし、それまでに検出されたピーク値の中で一番大きい値のピーク値の時間を遅延装置の入力INの遅延時間dとして設定し、再び入力IN、INの取り込みからインパルス応答の計算までの処理を行う。
【0056】
このようにして遅延時間の測定を行っていき、ステップS8において終了フラグがONであると判別されるときには、ステップS9に進んで、各周波数ポイントのコヒーレンスの平均値が一定値以上であるか否かを確認する。
【0057】
この判別により、コヒーレンスの平均値が一定値以上であると確認されるときには、ステップS10において、現在、遅延装置に設定されている入力INの遅延時間dを測定結果とし、表示装置上に上記遅延時間dを表示して遅延時間の測定処理を終了する。また、コヒーレンスの平均値が一定値未満であると確認されるときには、ステップS11において、表示装置上に警告(Warninng)を表示して遅延時間の測定処理を終了する。
【0058】
次に、具体的に、FFTのポイント数が2048、平均する回数が10回、サンプリング周波数FSが44.1kHz、入力信号として音楽信号を使用して測定したときの各計算値等を図2〜図9までのグラフに示す。
【0059】
先ず、図2は、遅延時間dが0のときに、10回分平均して得られた入力信号x(t+d)、即ち入力INのパワースペクトルの平均値P(k)を示すグラフであり、図3は、出力信号y(t)である入力INのパワースペクトルの平均値P(k)を示すグラフである。
【0060】
また、図4は、上記入力INのパワースペクトルの平均値P(k)とクロススペクトルの平均値C(k)とから得られた伝達特性H(k)の振幅特性を示すグラフであり、図5は、上記入力INのパワースペクトルの平均値P(k)、上記入力INのパワースペクトルの平均値P(k)及び上記クロススペクトルの平均値C(k)から得られたコヒーレンスを示すグラフである。このコヒーレンスは、高い周波数において低くなっている。
【0061】
また、図6は、上記伝達関数H(k)に逆FFT処理を施して得られたインパルス応答h(t)を示すグラフであり、図7は、上記インパルス応答h(t)をデシベル換算して得られた時間−エネルギ曲線を示すグラフである。この図6及び図7のグラフにおいて、81サンプル目のデータ、即ちaで示される1.84msのところに一番大きな値がある。この値は、ある一定値、例えば−10dB以上のレベルであって、かつ、他の値の合計値の平均に対して一定値、例えば40dB以上の差があるので、ピーク値とされ、この81サンプル目の時間を遅延時間dに設定して、再び入力IN、INを取り込むことになる。
【0062】
ここで、もし、81サンプル目のデータが、−10dB以上のレベルではない場合、あるいは、他の値の合計値の平均に対して40dB以上の差がない場合には、この81サンプル目のデータとサンプル数81を記憶し、高速フーリエ変換のポイント数2048の1/4、即ち512を現在の遅延時間dに加算して、再び入力IN、INを取り込む。
【0063】
また、図8は、図7においてピーク値であると判別された81サンプル目のデータを遅延装置の遅延時間dとしたときの振幅特性を示すグラフであり、図9は、81サンプル目のデータを遅延時間dとしたときのコヒーレンスを示すグラフである。図9に示すコヒーレンスは、図5に示すコヒーレンスと比較して、高周波数において良くなっている。このとき、上記コヒーレンスが、ある一定値、例えば0.8以上であるならば、そのときの遅延時間dの値である81サンプル目のデータを遅延時間とみなす。
【0064】
【発明の効果】
以上の説明からも明らかなように、本発明に係る遅延時間測定方法は、入力信号及び出力信号に高速フーリエ変換処理を施す高速フーリエ変換工程と、上記高速フーリエ変換工程からの入力信号及び出力信号のスペクトルを用いて入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出し、また、上記入力信号及び出力信号の各スペクトルからクロススペクトルを算出して、複数の入力信号及び出力信号の各パワースペクトル及びクロススペクトルを用いて入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を求めるスペクトル算出工程と、上記スペクトル算出工程からの入力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いて各周波数成分の伝達特性を算出する伝達特性算出工程と、上記スペクトル算出工程からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いてコヒーレンスの値を計算するコヒーレンス算出工程と、上記コヒーレンス算出工程からのコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記伝達特性算出工程からの伝達特性に逆高速フーリエ変換処理を施して被測定物のインパルス応答を求めるインパルス応答算出工程と、上記インパルス応答算出工程からのインパルス応答を用いて時間−エネルギ応答を求め、この時間−エネルギ応答のピーク値を検出するピーク値検出工程とから成り、上記ピーク値検出工程で検出されたピーク値の時間を上記入力信号の遅延時間とすることにより、特定の測定用信号を用いないで、被測定物の遅延時間を測定することができる。また、測定する遅延時間が高速フーリエ変換のポイント数より大きいときにも、手動によって遅延補正を行う必要がなくなる。
【0065】
また、上記ピーク値検出工程においてピーク値が検出されないときには、現在設定されている遅延時間を上記高速フーリエ変換工程での高速フーリエ変換処理のポイント数の1/4だけ遅延させた時間を上記入力信号の遅延時間とすることにより、被測定物の遅延時間を設定することができる。
【0066】
また、上記ピーク値検出工程においてピーク値が検出されたときには、上記検出されたピーク値の時間を上記入力信号の遅延時間として遅延時間の測定を終了し、また、上記ピーク値が検出されたときの上記コヒーレンス算出工程からのコヒーレンスの値に基づいて判別した遅延時間の測定結果を表示することにより、測定した被測定物の遅延時間の信頼性を確認することができる。
また、上記遅延時間だけ遅延させた入力信号と上記出力信号とを高速フーリエ変換し、コヒーレンスの値に基づいて判別した遅延時間の測定結果を表示することにより、測定した被測定物の遅延時間の信頼性を確認することができる。
【0067】
また、本発明に係る遅延時間測定装置は、入力信号及び出力信号に高速フーリエ変換処理を施す高速フーリエ変換手段と、上記高速フーリエ変換手段からの入力信号及び出力信号のスペクトルを用いて入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出し、また、上記入力信号及び出力信号の各スペクトルからクロススペクトルを算出して、複数の入力信号及び出力信号の各パワースペクトル及びクロススペクトルを用いて入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を求めるスペクトル算出手段と、上記スペクトル算出手段からの入力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いて各周波数成分の伝達特性を算出する伝達特性算出手段と、上記スペクトル算出手段からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いてコヒーレンスの値を計算するコヒーレンス算出手段と、上記コヒーレンス算出手段からのコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記伝達特性算出手段からの伝達特性に逆高速フーリエ変換処理を施して被測定物のインパルス応答を求めるインパルス応答算出手段と、上記インパルス応答算出手段からのインパルス応答を用いて時間−エネルギ応答を求め、この時間−エネルギ応答のピーク値を検出するピーク値検出手段とから成り、上記ピーク値検出手段で検出されたピーク値の時間を上記入力信号の遅延時間とすることにより、特定の測定用信号を用いないで、被測定物の遅延時間を測定することができる。また、測定する遅延時間が高速フーリエ変換のポイント数より大きいときにも、手動によって遅延補正を行う必要がなくなる。
【0068】
また、上記ピーク値検出手段においてピーク値が検出されないときには、現在設定されている遅延時間を上記高速フーリエ変換手段での高速フーリエ変換処理のポイント数の1/4だけ遅延させた時間を上記入力信号の遅延時間とすることにより、被測定物の遅延時間を設定することができる。
【0069】
また、上記ピーク値検出手段においてピーク値が検出されたときには、上記検出されたピーク値の時間を上記入力信号の遅延時間として遅延時間の測定を終了し、また、上記ピーク値が検出されたときの上記コヒーレンス算出手段からのコヒーレンスの値に基づいて判別した遅延時間の測定結果を表示することにより、測定した被測定物の遅延時間の信頼性を確認することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る遅延時間測定方法の手順のフローチャートである。
【図2】入力信号のパワースペクトルの平均値P(k)を示す図である。
【図3】出力信号のパワースペクトルの平均値P(k)を示す図である。
【図4】伝達特性H(k)の振幅特性を示す図である。
【図5】図4の伝達特性H(k)におけるコヒーレンスを示す図である。
【図6】インパルス応答h(t)を示す図である。
【図7】時間−エネルギ曲線を示す図である。
【図8】81サンプル目のデータを遅延時間としたときの伝達特性H(k)の振幅特性を示す図である。
【図9】図8の伝達特性H(k)におけるコヒーレンスを示す図である。
【図10】従来の遅延時間測定装置の概略的な構成を示す図である。
【符号の説明】
1 測定用信号出力部
2 被測定物
3、4 FFT処理部
5 伝達関数計算部
6 遅延時間計算部

Claims (4)

  1. 被測定物に入力する入力信号及び該被測定物からの出力信号を用いて被測定物の伝達特性を算出して上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間を求める遅延時間測定方法において、
    上記入力信号を遅延させる遅延時間を初期値に設定する入力信号遅延工程と、
    上記入力信号及び出力信号に高速フーリエ変換処理を施す高速フーリエ変換工程と、
    上記高速フーリエ変換工程からの入力信号及び出力信号のスペクトルを用いて入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出し、また、上記入力信号及び出力信号の各スペクトルからクロススペクトルを算出して、複数の入力信号及び出力信号の各パワースペクトル及びクロススペクトルを用いて入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を求めるスペクトル算出工程と、
    上記スペクトル算出工程からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いて各周波数成分の伝達特性を算出する伝達特性算出工程と、
    上記スペクトル算出工程からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いてコヒーレンスの値を計算するコヒーレンス算出工程と、
    上記コヒーレンス算出工程からのコヒーレンスの値が一定以上であるときに、上記伝達特性算出工程からの伝達特性に逆高速フーリエ変換処理を施して被測定物のインパルス応答を求めるインパルス応答算出工程と、
    上記インパルス応答算出工程からのインパルス応答を用いて時間−エネルギ応答を求め、この時間−エネルギ応答のピーク値の存在する時間を検出するピーク値検出工程とから成り、
    上記ピーク値検出工程で検出されたピーク値の時間だけ上記入力信号を遅延させて上記高速フーリエ変換工程、上記スペクトル算出工程、上記伝達特性算出工程、及び上記コヒーレンス算出工程を行い、このコヒーレンス算出工程で算出されたコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記ピーク値の時間を上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間とすることを特徴とする遅延時間測定方法。
  2. 上記ピーク値検出工程においてピーク値の存在する時間が検出されないときには、上記入力信号を、上記高速フーリエ変換工程での高速フーリエ変換処理のポイント数の1/4だけさらに遅延させて上記高速フーリエ変換工程、上記スペクトル算出工程、上記伝達特性算出工程、上記コヒーレンス算出工程、上記インパルス応答算出工程、及び上記ピーク値検出工程を行なうことを特徴とする請求項1記載の遅延時間測定方法。
  3. 被測定物に入力する入力信号及び該被測定物からの出力信号を用いて被測定物の伝達特性を算出して上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間を求める遅延時間測定装置において、
    上記入力信号及び出力信号に高速フーリエ変換処理を施す高速フーリエ変換手段と、
    上記高速フーリエ変換手段からの入力信号及び出力信号のスペクトルを用いて入力信号及び出力信号の各パワースペクトルを算出し、また、上記入力信号及び出力信号の各スペクトルからクロススペクトルを算出して、複数の入力信号及び出力信号の各パワースペクトル及びクロススペクトルを用いて入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を求めるスペクトル算出手段と、
    上記スペクトル算出手段からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いて各周波数成分の伝達特性を算出する伝達特性算出手段と、
    上記スペクトル算出手段からの入力信号及び出力信号のパワースペクトルの平均値及びクロススペクトルの平均値を用いてコヒーレンスの値を計算するコヒーレンス算出手段と、
    上記コヒーレンス算出手段からのコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記伝達特性算出手段からの伝達特性に逆高速フーリエ変換処理を施して被測定物のインパルス応答を求めるインパルス応答算出手段と、
    上記インパルス応答算出手段からのインパルス応答を用いて時間−エネルギ応答を求め、この時間−エネルギ応答のピーク値の存在する時間を検出するピーク値検出手段とから成り、
    上記入力信号を初期値の遅延時間だけ遅延させて上記出力信号とともに上記高速フーリエ変換手段に供給し、上記ピーク値検出手段で検出されたピーク値の時間だけ上記入力信号を遅延させて上記出力信号とともに上記高速フーリエ変換手段に供給し、上記コヒーレンス算出手段からのコヒーレンスの値が一定値以上であるときに、上記ピーク値の時間を上記入力信号に対する上記出力信号の遅延時間とすることを特徴とする遅延時間測定装置。
  4. 上記ピーク値検出手段においてピーク値の存在する時間が検出されないときには、上記入力信号を、上記高速フーリエ変換手段での高速フーリエ変換処理のポイント数の1/4だけさらに遅延させて、上記出力信号とともに上記高速フーリエ変換手段に供給することを特徴とする請求項記載の遅延時間測定装置。
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