JP3908632B2 - 回線切替システム及び方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、システム中に複数の回線を備え、例えば1つの回線のどこかに通信障害が発生した場合などに、通信に使用する回線(通信経路)の切り替えを行う回線切り替えシステム及び方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来より、データの伝送を行うシステムでは、その伝送の信頼性を向上させるため、常用として通信に使用する現用回線とその予備系回線とを備え、通信に使用する回線を切り替えるものがある。
例えばEtherフレームを用いて伝送するシステムは、SONET/SDH(Synchronous Optical Network /Synchronous Digital Hierarchy )装置等に比べ安価で企業内ネットワークに数多く使われてきた。Etherフレームを用いた伝送も時代とともに大容量化し、1回線で伝送できる容量が飛躍的に増えてきている。このようなインタフェースでの障害は、大容量のデータを不通にすることになり被害が大きくなる。ルータによって構築されるネットワークでは、一般に、障害時にルーティングプロトコルを用いて伝送路を切替える方式がある。
【0003】
また、本出願人により先に出願されている特開平11−150511号公報(特許文献1)に開示された波長多重光通信システムは、現用光伝送系及び予備光伝送系として波長多重信号光の送信部と受信部を備えた波長多重光通信装置が光伝送路を介して配置された光伝送系をそれぞれ有し、その波長多重光通信装置の受信部が、信号光が正常に受信されないときに警報信号を出力する警報回路と、該警報回路の出力する警報信号を受信したとき波長多重信号光を減衰させるアッテネータを備えたものである。
このことにより、波長多重される全ての信号光を他方の光伝送路に自動的に切り替えることができ、従来に比べて格段に速やかな保守、復旧作業が可能、としている。
【0004】
【特許文献1】
特開平11−150511号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した従来のルーティングプロトコルを用いて伝送路を切替える方式では、ルータ等で別回線にルーティングし直すこととなり、障害検知から切替完了までの時間が、SONET/SDHなどの回線の切替機能を持つプロトコルによる二重化切替に対し、桁違いにかかり、その間に損失する情報量も多くなっていた。
【0006】
そこでEtherフレームでの伝送点にて、SONET/SDHと同様の切替方式が適用できれば良いが、Ethernet(R)の規格としては、このような切替方式が存在しない。すなわち、こうした回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信を行う場合、二重化切替の際には時間がかかってしまう。また、新たにプロトコルを作って実現しようとすると、インタフェース点での互換性が保てなくなってしまう。
【0007】
こうして、ネットワーク装置の基本的なプロトコルを変えないで、二重化切替プロトコルを持たないインタフェース点での回線の二重化をどう対応するかが課題となっている。新たなプロトコルを定義して切替ポイントで終端するとインタフェースの互換性がなく、装置毎に仕様変更する必要がある。また、プロトコルを終端することで装置も複雑になり、高価になる。
【0008】
また、上記した特開平11−150511号公報に開示された波長多重光通信システムは、プロトコルの回線の切替機能を利用するものであり、回線の切替機能を持たないプロトコルに適用可能なものではない。
【0009】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたもので、以下の目的を有する。
第1の目的は、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるシステムであっても、高価なハードウェアの追加を必要とせずに、高速な回線切替ができる回線切替システム及び方法を提供することである。
【0010】
第2の目的は、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるシステムであっても、ネットワークの基本的なプロトコルを変えないで高速な回線切替ができる回線切替システム及び方法を提供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】
かかる目的を達成するために、本発明は以下の特徴を有する。
請求項1記載の発明は、複数の端末装置と複数の回線切替装置(二重化切替装置)とを備え、1つの回線切替装置に少なくとも1つの端末装置が接続され、1つの回線切替装置が他の回線切替装置と現用回線(現在の通信に用いられる回線)及び予備回線(予備系回線)により接続され、1つの端末装置は予め定められた他の端末装置との間で回線切替装置と現用回線とを介して通信可能に接続され、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるよう構成され、予備回線が現用回線と交換可能な回線である回線切替システムであって、回線切換装置は、認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されるか否かにより障害の発生を検知する障害検知手段と、障害検知手段が現用回線における障害の発生を検知すると、端末装置と予め定められた他の端末装置との通信を、障害検知手段により検知された現用回線に替えて当該現用回線と交換可能な予備回線を介して行うよう切り替える回線切替手段と、障害検知手段により障害の発生が検知されると障害の発生を他の回線切換装置に通知する障害通知手段と、を備え、障害通知手段は、信号の出力停止と、プロトコルにおけるリンクをダウンさせるリンクダウンパターンの送信とを周期的に繰り返すことにより通知し、当該繰り返しでは1周期当たり、リンクダウンパターンを送信する時間が出力停止の時間よりも長いことを特徴とする。
【0012】
請求項2記載の発明は、上記した回線切替手段が、障害検知手段により障害の発生が検知されてから切替保護時間だけ経過した後に回線を切り換えることを特徴とする。
【0014】
請求項3記載の発明は、装置それぞれの間の接続に用いられる回線が、送信用回線と受信用回線とからなる全2重回線(全2重方式による回線)であり、上記した障害通知手段は、全2重回線の内の一方の回線での障害が障害検知手段により検知されると、全2重回線の内の他方の回線を用いて通知することを特徴とする。
【0016】
請求項4記載の発明は、1つの端末装置と他の端末装置との間での遠距離通信を可能にする伝送装置が、1つの回線切替装置に対して現用回線と予備回線とに少なくとも1組ずつ備えられ、伝送装置は、認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されないこと又は障害発生の旨の通知を受けることにより障害の発生を検知する伝送側障害検知手段と、伝送側障害検知手段が障害の発生を検知すると、該障害発生の旨を通知する伝送側障害通知手段と、を備えたことを特徴とする。
【0017】
請求項5記載の発明は、上記した伝送側通知手段が、回線切替装置に対しては信号出力停止により通知し、伝送装置に対しては受信障害通知パケットとリンクダウン通知パケットとを周期的に伝送することにより通知し、当該通知における1周期は、リンクダウン通知パケットを伝送する時間が受信障害通知パケットを伝送する時間より長いことを特徴とする。
【0018】
請求項6記載の発明は、上記した伝送側障害検知手段における障害発生の旨の通知を受けることによる検知は、受信障害通知パケットを受ける又は/及びリンクダウン通知パケットを受けることにより行われることを特徴とする。
【0019】
請求項7記載の発明は、上記した障害検知手段が、端末装置と当該端末装置から最も近い回線切替装置との間における障害の発生を検知すると、障害通知手段は、送信専用回線に対してリンクダウンパターンを伝送することを特徴とする。
【0020】
請求項8記載の発明は、1つの回線切替装置(二重化切替装置)に少なくとも1つの端末装置が接続され、1つの回線切替装置が他の回線切替装置と現用回線(現在の通信に用いられる回線)及び予備回線(予備系回線)により接続され、1つの端末装置は予め定められた他の端末装置との間で回線切替装置と現用回線とを介して通信可能に接続され、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるよう構成され、予備回線が現用回線と交換可能な回線であるシステムにおける回線切替方法であって、認識可能な信号が、接続された回線から所定時間の間に検知されるか否かにより障害の発生を検知する障害検知工程と、障害検知工程により現用回線における障害の発生が検知されると、端末装置と予め定められた他の端末装置との通信を、障害検知工程により検知された現用回線に替えて当該現用回線と交換可能な予備回線を介して行うよう切り替える回線切替工程と、障害検知工程により障害の発生が検知されると、障害の発生を他の回線切換装置に通知する障害通知工程と、を備え、障害通知工程では、信号の出力停止と、プロトコルにおけるリンクをダウンさせるリンクダウンパターンの送信とを周期的に繰り返すことにより通知し、該繰り返しでは1周期当たり、リンクダウンパターンを送信する時間が出力停止の時間よりも長いことを特徴とする。
【0021】
請求項9記載の発明は、上記した回線切替工程では、障害検知工程により障害の発生が検知されてから切替保護時間だけ経過した後に回線を切り換えることを特徴とする。
【0023】
請求項10記載の発明は、装置それぞれの間の接続に用いられる回線は、送信用回線と受信用回線とからなる全2重回線(全2重方式による回線)であり、障害通知工程では、全2重回線の内の一方の回線での障害が障害検知工程により検知されると、全2重回線の内の他方の回線を用いて通知することを特徴とする。
【0025】
請求項11記載の発明は、1つの端末装置と他の端末装置との間での遠距離通信を可能にする伝送装置が、1つの回線切替装置に対して現用回線と予備回線とに少なくとも1つずつ備えられ、伝送装置が、認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されないこと又は障害発生の旨の通知を受けることにより障害の発生を検知する伝送側障害検知工程と、伝送側障害検知工程により障害の発生が検知されると、該障害発生の旨を通知する伝送側障害通知工程と、を備えたことを特徴とする。
【0026】
請求項12記載の発明は、上記した伝送側通知工程では、回線切替装置に対しては信号出力停止により通知し、伝送装置に対しては受信障害通知パケットとリンクダウン通知パケットとを周期的に伝送することにより通知し、当該通知における1周期は、リンクダウン通知パケットを伝送する時間が受信障害通知パケットを伝送する時間より長いことを特徴とする。
【0027】
請求項13記載の発明は、上記した伝送側障害検知工程における障害発生の旨の通知を受けることによる検知は、受信障害通知パケットを受ける又は/及びリンクダウン通知パケットを受けることにより行われることを特徴とする。
【0028】
請求項14記載の発明は、上記した障害検知工程で、端末装置と当該端末装置から最も近い回線切替装置との間における障害の発生が検知されると、障害通知工程では、送信専用回線に対してリンクダウンパターンを伝送することを特徴とする。
【0029】
【発明の実施の形態】
次に、本発明に係る回線切替システム及び方法を、図1から図13を用いて詳細に説明する。
【0030】
図1は、本発明の実施形態としての回線切替システムの構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態としての回線切替システムは、端末装置1(1A,1B)と、二重化切替装置2(2A,2B)と、伝送装置3(3A,3B,3C,3D)と、ネットワーク4(4A,4B)と、を備えて構成される。
二重化切替装置2Aには端末装置1Aが接続され、二重化切替装置2Bに端末装置1Bが接続され、この二重化切替装置2Aと2Bとの間が、現在の通信に用いられる現用系回線(現用回線)とその予備系回線(現用回線と交換可能な予備回線)とにより接続されて構成される。この二重化切替装置2Aと2Bとの間、すなわち現用系回線と予備系回線とには、端末装置1Aと端末装置1Bとの間での遠距離通信を可能とする伝送装置が配設され、現用系回線に伝送装置3Aと3Bとが、予備系回線に伝送装置3Cと3Dとが、それぞれ接続されて構成される。
【0031】
図1に示す本実施形態では、伝送装置3Aと伝送装置3Bとの間にネットワーク4Aが、伝送装置3Cと伝送装置3Dとの間にネットワーク4Bが、それぞれ接続されて構成されている。このネットワーク4A、ネットワーク4Bは単なる中継のネットワークであってよく、各ネットワーク内の構成は問わない。また、伝送装置3Aと伝送装置3Bとの接続においても、伝送装置3Cと伝送装置3Dとの接続においても、お互いにネットワーク4A,4Bを介さず直結して構成してもよい。
【0032】
本実施形態としての回線切替システムは、信号断をトリガとした回線切替方式(二重化切替方式)を用いるものである。データを送受信する端末装置1A、端末装置1Bと、これらの端末装置1A、端末装置1Bからのデータを伝送路側の回線状況を受信信号の有無から判断し、回線で障害が発生して受信信号がないと判断された場合は、障害が発生していない系を選択する二重化切替装置2(2A,2B)と、ネットワーク4を介して対向する局(二重化切替装置)に情報を伝送する伝送装置3(3A,3B,3C,3D)とを備える。
【0033】
二重化切替装置(回線切替装置)2(2A,2B)は、回線における障害の発生を検知(検出)する障害検知部21(21A,21B)と、使用する回線を切り替える回線切替部22(22A,22B)と、障害の発生を通知する障害通知部23(23A,23B)とを備えて構成される。
障害検知部21は、認識可能な信号が接続された回線から所定時間の間に検知されるか否かにより障害の発生を検知する。なお、この障害の発生とは、例えば、ケーブルの切断により通信不能状態になることなどである。
また、回線切替部22は、障害検知部21が現用系回線における障害の発生を検知すると、端末装置1Aと端末装置1Bとの通信を、現用回線に替えて予備回線を介して行うよう切り替える。
また、障害通知部23は、障害検知部21により障害の発生が検知されると、障害の発生を他の二重化切替装置に通知する。
【0034】
伝送装置3(3A,3B,3C,3D)は、障害の発生を検知(検知)する障害検知部31(31A,31B,31C,31D)と、検知された障害の発生を通知する障害通知部32(32A,32B,32C,32D)とを備えて構成される。
障害検知部(伝送側障害検知手段)31は、認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されないこと又は障害発生の旨の通知を受けることにより障害の発生を検知する。
また、障害通知部(伝送側障害通知手段)32は、障害検知部31が障害の発生を検知すると、その障害発生の旨を通知(警報転送)する。
【0035】
上記したネットワーク4A,4Bは、伝送装置を用いて情報を伝送する通信網であり、SONET/SDH等が一例として挙げられる。図1に示す本実施形態の構成例では、簡略のためネットワークを中心点として左右対称の構成としているが、以下の説明では、ネットワーク4を省略し、伝送装置どうしが直結されている状態での説明を行う。
【0036】
また、伝送装置3に関しては、二重化切替装置2Aと二重化切替装置2Bとが選択するA側(現用系回線側)に配備されるものを伝送装置3A、伝送装置3Bとし、B側(予備系回線側)に配備されるものを伝送装置3C、伝送装置3Dとし、この4つの伝送装置とも配置されている場所が異なるのみで同等なものと考えてよい。
上記の伝送装置3(3A,3B,3C,3D)は、ネットワーク接続点での回線障害、伝送装置自身の障害、二重化切替装置2A、二重化切替装置2Bとの接続点での障害を検知した場合、二重化切替装置2Aや二重化切替装置2Bに対して出力する信号を停止することで障害の発生を通知し、二重化切替装置2A、二重化切替装置2Bが切替判定を行うためのトリガとさせる。
また、上記した端末装置1と、二重化切替装置2と、伝送装置3とは、それぞれ通信部(不図示)を備え、上記した接続による装置間での通信を可能としている。
【0037】
次に、二重化切替装置2(2A,2B)について、図2を用いて説明する。この二重化切替装置2(2A,2B)は、端末装置1Aと端末装置1Bとの間での通信に使用する回線を上記した現用系回線と予備系回線との間で切り替える機能を有するものである。
【0038】
二重化切替装置2(2A,2B)は、端末装置を接続する端末側のCポート26hと、現用系回線の伝送装置を接続する伝送路側Aポート26fと、予備系回線を接続する伝送路側Bポート26gとを備えて構成され、伝送路側のAポート26fとBポート26gの回線状況を判断して二重化系切替を実施する。
また、上記した障害検知部21は、各ポートに対して設けられた障害検知回路(21f,21g,21h)を備えてなり、上記した回線切替部22は、スイッチ221と切替制御回路222とを備えてなり、上記した障害通知部23は、各ポートに対して設けられた出力制御回路(23f,23g,23h)を備えてなる。
【0039】
端末側Cポート26hの入力側は、Cポート26hから入力される信号を終端する入力終端部24hと受信データから障害を検知する障害検知回路21hとを備えて構成され、伝送路を選択するスイッチ221に接続される。
伝送路側Aポート26fと伝送路側Bポート26gからのデータに対し、回線状況を判定する切替制御回路222があり、この切替制御回路222で判定された結果をもとに、端末装置1Aと端末装置1Bとの間での通信に用いる回線(選択系)を選ぶスイッチ221を制御する。選択された系(回線)からのデータをCポート26hから出力するが、Cポート26hの出力側は、回線側の障害状態を監視してCポートの出力を制御する出力制御回路23hと出力信号を終端する出力終端部25hとを備えて構成される。
【0040】
入力終端部24h及び出力終端部25hは、装置間のインタフェースが光か電気かで内部構成が異なるが、光の場合も電気の場合も信号が断状態(変化点が一定周期以上現れない状態)で判定でき、ブロックとしては同様の構成で実現できる。すなわち、この入力終端部24h及び出力終端部25hを交換することにより、装置間の通信を光とすることも電気とすることも可能となっている。この入力終端部24及び出力終端部25については、AポートやBポートにおけるものに関しても同様である。
【0041】
また、伝送路側Aポート26fの入力側は、Aポート26fから入力される信号を終端する入力終端部24fと受信データから障害を検知する障害検知回路21fによって構成され、伝送路を選択するスイッチ221に接続される。Aポート26fの出力側は、回線側の障害状態を監視してAポートの出力を制御する出力制御回路23fと出力信号を終端する出力終端部25fとを備えて構成される。
【0042】
また、伝送路側Bポート26gの入力側は、Bポート26gから入力される信号を終端する入力終端部24gと受信データから障害を検知する障害検知回路21gによって構成され、伝送路を選択するスイッチ221に接続される。Bポート26gの出力側は、回線側の障害状態を監視してBポートの出力を制御する出力制御回路23gと出力信号を終端する出力終端部25gとを備えて構成される。
【0043】
また、制御端末27は、二重化切替装置2(2A,2B)の切替制御回路222に接続され、その二重化切替装置2の状態をモニタしたり、強制的な切替指示を出したりするために使われるものである。
【0044】
上述した本実施形態における回線切替システムの概要について説明する。
本実施形態は、SONET/SDHのインタフェースのような回線二重化構成で、かつ切替プロトコルを持たないシステムにて、回線を現用系と予備系とに二重化した場合に、障害を検知した時点で障害が発生していない予備系に自動切替を行う方法を提供するものである。
すなわち、現用系回線と予備系回線とを切替可能に備えたシステムで、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるよう構成されていても、障害を検知した際に、ルーティングプロトコルを用いた回線切替よりも格段に早く、例えばSONET/SDHなど回線の切替機能を持つプロトコルによる回線切替にそれほど劣らない程度で高速に使用する回線の切り替えを行うものである。この回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信を行うシステムとして、例えばEtherフレーム等を用いて伝送するEthernet(R)装置等で構成されたネットワークに適用される。
【0045】
本実施形態は、図1に示すように、二重化切替装置2を伝送装置3と端末装置1との間に配設し、伝送装置3によって情報を伝送する現用系回線と予備系回線との2系統の回線を使って二重化構成を取る場合に適用される。伝送装置3と端末1との間のプロトコルを変更するのではなく、回線障害が発生した場合、回線障害の警報転送を行うとともに伝送装置3から端末装置1側に向け、回線障害の通知を信号断(信号の出力停止)という状態で伝え、この状態を伝送装置3と端末装置1との間に配設されている二重化切替装置2が検知して、切替のトリガとすることを特徴としている信号断をトリガとした回線切替方式を用いたものである。
【0046】
回線障害発生時には、図3、図5、図6に示すように、障害点からデータ伝送方向に対して、対向側の伝送装置3、二重化切替装置2、端末装置1に向け、常時、障害状況を伝える情報(信号断状態)を伝えて、二重化切替装置2が障害の発生を認識できるようにする。二重化切替装置2で障害を検知すると下り側(本発明の説明では、障害発生点から対向局側の二重化切替装置までのルートを上りと定義し、二重化切替装置から逆向きに対向局の二重化切替装置までのルートを下りと定義する)の回線(障害が起きている回線と全2重回線における逆向き(他方)の回線)に対し、障害状況を伝える情報(信号断状態)を送るが、この情報は、信号断状態と信号有り状態とを交互に送信することで断続的に通知され、二重化切替装置2から発生し、伝送装置3、対向側の伝送装置3、対向側の二重化切替装置2に送られ、両局の二重化切替装置2で食い違うことないように障害の発生を認識する。
なお、障害発生の旨の信号を下り側の回線に送信することとして説明しているが、本実施形態としての回線切替システムで装置それぞれの間の接続に用いられる回線は、送信用回線と受信用回線とからなる全2重回線であり、その全2重回線の内の一方の回線での障害が検知されると、その全2重回線の内の他方の回線を用いて送信(通知)することとなる。
【0047】
端末装置1と二重化切替装置2との間の回線が二重化されていない箇所(区間)における障害発生に対しては、図7、図8に示すように、二重化切替装置2で選択されている回線に対し、リンクダウンパターンを対向局に通知することで、対向局の端末装置をリンクダウンさせる。このとき切替動作は行わない。
【0048】
障害が発生した点から下り方向に対して転送される警報は、上述したように断続的に送られるため、警報転送(障害発生の通知)のルートはループ状になるが、障害から復旧した際は、下り方向の転送が断続的に送られるため、そのループ状から抜け出すことができ、正常に復旧することができる。
【0049】
障害発生時には、二重化切替装置2に対し警報通知を行っているので、障害が発生していない回線を選択するように動作する。よって片系(現用系回線と予備系回線との何れか片方)のみで障害継続中は、対向する側の二重化切替装置2は、同じ系を選択し続ける。また、両系(現用系回線と予備系回線との両方)で障害が発生した場合、又は、ポートA側の障害が復旧した場合は、必ずポートA側を選択することによって、両系障害から復旧した場合でも対向する局の二重化切替装置2で一致した系を選択することができる機能を持っている。
【0050】
伝送装置3と端末装置1との間でEthernet(R)のようにプロトコルを持ちリンクを確立する場合、接続点でこれらのプロトコルの終端を行う必要がある。ここで仮に、二重化切替装置2にこのようなプロトコルを終端するMAC終端機能を盛り込むとすると、ハードウェアの規模が大きくなり、装置自体の価格が上がってしまう。この問題に対処するため、二重化切替装置2でMAC終端を行わず、二重化切替装置2はあたかも伝送路に見えるようにし、信号の入力、信号の断状態を監視することで切替判定を行うシステムとしている。このため、本実施形態としての回線切替システムによれば、二重化切替装置自体も安価で実現することができる。
【0051】
また、二重化切替装置2は、装置として切替系を選択することで強制的に使用する回線を切り替える機能を有する。この強制切替機能としては、元の選択系(使用されている回線)に対し擬似的に光断状態(出力停止状態)の障害を発生させることで、実際の障害切替と同様に切替動作が働き、強制切替を行う方法を用いている。このため、本実施形態では、新たに切替判定回路を設けることなくこの強制切替機能を実現できる。
また、切替先の障害状態を監視し切替を行うため、切替先の回線が障害のため切替後に回線が不通になるということを避けることができる。
【0052】
また、二重化切替装置2は、電源投入時、予備回線側(Bポート側)に対し現用回線側(Aポート側)より長い間、出力断状態を継続させて、装置の初期立ち上げを行う。これにより、初期立ち上げが完了した際、現用回線(Aポート側の回線)に障害が発生していない限り、Aポート側を選択するようにして動作し始める。
このことにより、二重化切替装置2は、電源投入時に双方の局の二重化切替装置2の間で同じ系(使用する回線)を選択し、異なる系(回線)を選択した状態から抜けられなくなることを避けることができる。
【0053】
近年、通信容量の増大とともに装置間インタフェースが高速化されてきた。従来は、伝送装置はSONET/SDHの多重装置で、回線の二重化を行う際も、SONET/SDHの回線における二重化方法で対応してきた。しかし、Ethernet(R)の規格においても高速なインタフェースが出現し、伝送装置と端末装置の切り口で高速なEthernet(R)のインタフェースを用いることも少なくなくなってきている。この場合、Ethernet(R)のインタフェースを使った回線を現用系回線と予備系回線とに二重化して運用する形態も考えられるが、Ethernet(R)のインタフェースでは、従来のSONET/SDHのインタフェースのような二重化切替のプロトコルを持ってなく、上位のルーティングプロトコルで通信ルート(通信に用いる回線)を再設定する手法に依存していた。そのような手法を用いると、障害発生から予備系回線への切替までの時間が、SONET/SDHといった回線の切替機能を有するプロトコルによる二重化切替に対して桁違いにかかり、損失するデータも多くなる。回線の切替機能を持たないEthernet(R)などのインタフェースで、プロトコルを変えることなく、伝送装置と端末装置との切り口での信号断を切替トリガとして用いることにより、高速な二重化切替を実現したのが本発明である。
【0054】
伝送装置3に要求される機能としては、障害発生時に端末装置側(二重化切替装置2に接続されている回線)への出力を停止するという機能がある。また、端末装置1と伝送装置3との間に二重化切替装置2を配設して切替処理自体を二重化切替装置に任せる構成となっているため、回線の二重化を行わない場合(現用回線のみである場合)であっても端末装置1と伝送装置3とは正常に動作し、その後で回線を二重化したい場合は、予備系回線用の伝送装置と二重化切替装置とを増設することで実現できる。
【0055】
二重化切替装置2を作る際に、プロトコルを含めた終端をして切替を実現するとハードウェアが複雑になり、その結果、上述したように二重化切替装置2の価格が上がることとなる。この問題を解決するため、予備系回線への切り替えは、単純に入力信号が断(信号無し状態)であるか否かを判定することで実施する方式とし、二重化切替装置2は、入力信号が断(信号無し状態)であることの検知回路と系選択用のセレクタスイッチとを備えた構成とし、ハードウェアとしてはシンプルな構成にしている。
【0056】
本実施形態では、伝送路上で発生した障害を検知すると、端末装置1側まで警報転送して回線切替のトリガにする。障害が発生したときにトリガだけ与えていると、複数箇所で障害が発生し、復旧した場合、双方の二重化切替装置の間で選択系(選択された回線)が異なる場合が生じ、自己復旧できなくなる虞がある。障害発生中は、双方の局の二重化切替装置で障害を継続して検知している必要があり、このために障害の発生を検知した伝送装置3は、双方の局の二重化切替装置2に対して警報転送する必要がある。
障害発生した点から伝送装置3、二重化切替装置2、端末装置1への転送は、障害が発生した状態を通知することで実現でき、二重化切替装置2は、この障害を検知して系(使用する回線)を切り替えることで二重化された回線の切替を実現することができるが、対向する局の二重化切替装置に対しても警報を通知し、その通知した二重化切替装置に切替トリガを与える必要がある。すなわち、何れかの二重化切替装置2で検知した障害は、対向する二重化切替装置に向けて警報転送される必要がある。
【0057】
二重化切替装置2では、何処で障害が発生して警報が転送されてきたか判断できないので、対向する双方の局の二重化切替装置では、障害を検知したら対向する装置に向けて警報転送する。この警報転送の方法では、障害発生点を起点として警報転送が行われ、対向する二重化切替装置の間でループし、障害発生点まで転送される。二重化切替装置で検知した障害を対向する二重化切替装置に向けて、そのままの状態で転送すると障害の切れ目がなく、障害が復旧した時点でも継続して警報転送が行われることとなり、警報転送の無限ループから抜け出せなくなる。この問題を解決するために、二重化切替装置が検知した障害を対向する二重化切替装置に転送する場合には、信号断状態(出力停止状態)とリンクダウンパターンとを周期的に送り、警報転送を断続的にすることで、障害復旧時に警報転送のループ状態にはまり込むことを防いでいる。
【0058】
また、本実施形態の回線切替システムでは、二重化している回線の双方で障害が発生して通信が不能になった場合、双方の局の二重化切替装置の選択系をAポート側を選択するようにしているため、障害から復旧時には、必ず双方の局で同じ系を選択するように動作させることができる。
【0059】
この通信不能状態でAポート側を選択する機能がないと、二重障害が発生したタイミングによっては、双方の局で異なる系を選択してしまう場合がある。その状態から、同時に障害が復旧した場合は、異なる系を選択した状態のまま動作し続け、その状態から抜け出せなくなる。この問題を解決するため、本実施形態での二重化切替装置2は、二重障害時にAポートを選択するように動作する。同様に装置電源投入時もAポートを選択するように、擬似的にBポートに障害を与えて立ち上げるため、動作系(使用する回線)を一致させて動作開始することができる。
【0060】
次に、本実施形態としての回線切替システムの動作について説明する。
まず、基本的な動作を図1を用いて説明する。端末装置1Aからのデータは、二重化切替装置2Aに送られる。二重化切替装置2Aは、伝送路に接続されるAポート、Bポートからの信号の状態を常時監視し、現在選択されている系(回線)に障害が発生していない場合は、現在の選択系を継続して選択し続けるが、現在選択されている系で障害が発生した場合は、回線切替を実施する。
障害の検知については、二重化切替装置2AのAポート、Bポートに入力されるデータが断状態であることを判定して行う。すなわち、障害検知部21Aは、認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されない場合に障害の発生として判定する。この所定時間は、プロトコルによって信号の停止状態が連続する最大値より長い時間で、その最大値に誤差などの確認時間を加えたものであってよい。
【0061】
また、回線の切替は、切替保護時間経過後も継続して障害が発生していると判断された場合のみ行われる。二重化切替装置2Aで伝送路に接続されるAポート、Bポートの何れかの入力で障害が発生した場合、対向接続先の装置に対しても障害が発生したことを通知する。対向局側の二重化切替装置2Bへの警報転送は、伝送装置3Aと伝送装置3Bと、又は、伝送装置3Cと伝送装置3Dとを介して転送される。
【0062】
伝送装置3などによる警報転送について、図3に示す回線5cで障害が発生した場合の例を用いて説明する。伝送装置3Aと二重化切替装置2Aとの間(5c)で障害が発生した場合は、まず、伝送装置3Aが受信障害として検知する。受信障害として入力断を検知した場合、図3に示した各ポイントにおける転送データを図9に警報転送時の送出データとして示す。
【0063】
伝送装置3Aと伝送装置3Bとの間(5g)は、回線に障害が発生していないため、通常の伝送が可能である。ここでは、伝送装置3Aで検知された受信障害を障害通知用のパケット(受信障害通知パケット)を生成して対向側の伝送装置3Bに通知する。伝送装置3Bで受信障害通知パケットを受信すると二重化切替装置2Bに対して、5mの回線における出力を停止することで障害が発生したことを通知する。二重化切替装置2Bはこの入力断状態を端末装置1Bに対し5rの回線で通知するとともに、Aポートの出力側5nには、出力停止とリンクダウンパターンを周期的に送ることで通知する。すなわち、障害通知部23Bは、信号の出力停止と、プロトコルにおけるリンクをダウンさせるリンクダウンパターンの送信とを周期的に繰り返すことにより通知する。
【0064】
この通知に当たって、連続した出力停止状態として通知しない理由は以下の通りである。また、リンクダウンパターンについても以下に説明する。障害発生時の警報転送(障害発生の通知)は、図3に示したとおり、二重化切替装置2Aと二重化切替装置2Bとで折り返して行われるため、警報転送のルートはループ状になる。この状態で警報を常時転送しあってしまうと、障害からの復旧時に、転送されてきた障害発生情報が再度、障害を発生させる要因となり、ループ状態から抜け出すことができなくなってしまう。
そこで障害発生点から伝送先の二重化切替装置2Bまでは、障害発生を継続して転送し、二重化切替装置2Bから対向する二重化切替装置2Aのルートでは、出力停止状態とリンクダウンパターンを周期的に送り、信号断状態と信号有り状態を交互に作ることで、警報転送がループ状態から抜けられなくなることを防いでいる。
【0065】
この時、出力停止状態は、対向する局間での警報転送遅延時間に対し十分に長い時間を定義する。この伝送遅延時間と出力停止時間とリンクダウンパターン送信時間との関係について、図4を参照して説明する。
図4(a)は、上記の出力停止時間が伝送遅延時間より短い場合の例について示し、図4(a−2)は(a−1)から伝送遅延時間だけ信号が遅れた状態を示している。また、図4(b)は、上記の出力停止時間が伝送遅延時間より充分に長い場合の例について示し、図4(b−2)は(b−1)から伝送遅延時間だけ信号が遅れた状態を示している。図中、障害発生による出力停止状態を“H”レベル、リンクダウンパターン送信時間を“L”レベルにより表している。
【0066】
障害発生点での障害の発生により、障害発生の通知が送信されてループしてきた際、その障害発生点の手前まで転送されてきた時点で、図4(a)に示すように出力停止時間が伝送遅延時間より短い場合、その伝送遅延時間の間は、二重化切替装置2が誤判定を避けるために受信した信号による判定を保留するため、結果として図4(a−1)に示す出力停止が判定に用いられないこととなり、二重化切替装置2は一時的に障害が復旧したと認識してしまう。すなわち、双方の局の二重化切替装置の間で、異なる障害状態と認識する可能性がある。
これに対し、図4(b)に示すように出力停止時間を伝送遅延時間より充分に長くとると、伝送遅延時間における上記した判定保留による影響を回避して出力停止を認識することができ、また、双方の二重化切替装置での伝送遅延時間による認識時刻のズレを考慮しても、その双方の二重化切替装置の間で障害状態を共通に認識できる時間帯が存在することとなり、一時的に障害が復旧してまた障害を認識するといったことを繰り返す不具合を回避することができる。
【0067】
また、出力停止とリンクダウンパターンとの周期的な送信においては、1周期当たり、リンクダウンパターンを送信する時間を出力停止の時間よりも長くしている。このことにより、障害の復旧時に、障害を検知して警報を転送した装置がその装置自身の転送した警報により障害を検知するという無限ループから抜けられなくなることを避けることができる。
【0068】
この無限ループを避けるための最低条件は、警報転送の1周期当たり、リンクダウンパターンを送信する時間が出力停止の時間よりも長いことであるが、好ましくは1周期当たり、リンクダウンパターンを送信する時間が出力停止の時間の4倍程度がよいことが、本件発明者により確認されている。例えば端末装置1Aと端末1B間のデータ伝送遅延時間が最大で10msとした場合、1周期あたりの出力停止時間を100msとし、リンクダウンデータの送信時間を400msとして1周期を500msとすると、4倍間隔が離れているため、上記した無限ループの問題は全く発生せず、また上記した伝送遅延の問題も伝送遅延時間に対して出力停止時間が充分に長いため発生せず、正常に動作することが確認されている。
【0069】
ここでリンクダウンパターンについて説明する。端末装置1Aと伝送装置3A、伝送装置3Cとの間、同様に、端末装置1Bと伝送装置3B、伝送装置3Dとの間がEtherフレームを用いて転送されるとすると、この間でリンクアップ制御が行われ、リンクが確立した時点でデータの伝送が可能になる。障害発生時は、通信が正常に行えなくなるのでリンクはダウンした状態となる。障害発生時は、この状態を継続するため、リンクダウンパターンを送出してリンクをダウンした状態を保つ。リンクダウンパターンは、Etherフレームの転送時に用いられる8B10Bコードに違反するパターンを生成すればよい。例えばこの8B10Bコードと異なる時間長さによるON/OFF信号などを生成してもよい。
【0070】
伝送装置3Bに入力された出力停止とリンクダウンパターンとの繰り返し信号は、伝送装置3Bから伝送路5hに送出される際も出力停止は、受信障害通知パケットに変換され、対向する伝送装置3Aに伝送され、リンクダウンパターンは伝送装置3Bで検出されると伝送装置3Bでは、端末装置1Bとのリンクを切断するためにリンクダウン制御を行い、対向する伝送装置3Aに対しては、リンクダウン通知パケットとして伝送する。これらのデータを受信した伝送装置3Aは、受信障害通知パケットを受信中は、出力を停止し、リンクダウン通知パケットを受信した場合は、端末装置1Aに対しリンクダウン制御を行い、リンクダウン状態にする。二重化切替装置2Aでこれらのデータを受信すると伝送路側に折り返し、Aポート(回線5c)に同様のパターンを送出する。
【0071】
この障害通知は、障害発生点まで送られることになる。二重化切替装置2AのCポートに対しては、連続して出力を停止し回線側が使用できないことを通知する。二重化切替装置2Aと二重化切替装置2Bは、Aポートで切替のトリガ(信号断状態)を検知すると切替保護時間を取り、この間で継続して断状態が検知された場合は、切替処理に移る。切替先のBポートで障害が発生していない場合は、Bポートに動作系を切り替える。切替先のBポートでも障害が発生している場合は、切替を行わず、Aポートを選択した状態を保つ。また、Bポートを選択している状態でAポートとBポートの双方で障害が発生した場合は、Aポートを選択し、障害復旧時に双方の局で異なる系を選択してしまう状態を防ぐ。また、選択されていない系は、二重化切替装置2Aと二重化切替装置2Bとにおいて、伝送路側の入力(Aポート又はBポート)を伝送路側の出力に折り返すことで伝送装置の端末装置接続側が折り返し接続となり、伝送装置が自分を相手にリンクアップ制御を行い、リンクを確立する。選択系が予備側になっている場合の伝送装置は、伝送路に障害が発生していない限り、自分を相手にリンクアップしている状態で動作している。予備系では、このような状態を保って待機しているので、動作系が切替わる前に予備側の回線が正常かを二重化切替装置2Aと二重化切替装置2B間で確認して切替を実行することができる。
【0072】
以上に、システム的な動作について図3を用いて説明したが、次に、二重化切替装置2Aと二重化切替装置2Bとの切替動作について、図2を用いて詳細に説明する。
【0073】
二重化切替装置2がAポート26fで障害を検知した場合、入力終端部24fを介して入力されるデータは、障害検知回路21fにて信号の断判定が行われる。この判定は、二重化切替装置2(2A,2B)内の切替制御回路222にて障害検知回路21fの状態を常に監視することで行われ、信号が断状態であった場合は、出力制御回路23fに対し切替制御回路222から指示を出し、周期的に出力を停止するとともに出力制御回路23f内で生成したリンクダウンパターンを出力する。同時に切替制御回路222は、Cポートの出力制御回路23hに対し指示を出し、出力を停止させる。
切替制御回路222で障害を検知してから、一定の切替保護時間が経過するまで障害状況を監視し、切替保護時間が経過しても障害が継続している場合はスイッチ221に対して切替制御回路222から指示を出し、Bポートを選択するように切替える。切替保護時間が経過したとき障害が継続していない場合は切替は実施されない。
【0074】
切替が実施される前まで、Bポートの障害検知回路21gの出力は、出力制御回路23gの入力に接続されループバック状態にある。切替が実施されると今までCポートの出力制御回路23hに接続されていたAポートの障害検知回路21fとAポートの出力制御回路23fに接続されていたCポートの障害検知回路21hは、Cポートの出力制御回路23hにBポートの障害検知回路21gとBポートの出力制御回路23gにCポートの障害検知回路21hを接続する形態に変更される。一方Aポート側は、障害検知回路21fの出力と出力制御回路23fの入力を接続するように設定される。Bポートが正常な場合、運用系(Bポート)の障害検知回路21gで障害が検知されていないのでCポートの出力制御回路23hに対して行っていた出力停止を解除する。切替制御回路222は、接続されている制御端末27に対し、障害状態と選択系の通知を行う。
【0075】
また、運用中に系を強制的に切り替えたい場合は、制御端末27から切替指示を出す。例えば、Bポートで運用している最中に強制的にAポートに切り替える場合、どのように動作するかを以下に説明する。ユーザは、制御端末27から強制的に切り替えたい系を入力して指定する。ここでは、ユーザがAポートを指定した場合を例として説明する。
【0076】
切替制御回路222は、制御端末27からの指示を受け取り、Bポートに対し信号出力を停止させる処理を開始する。この処理は、切替制御回路222からBポートの出力制御回路23gに対し出力停止指示を出すことで行われる。伝送装置3に対して出力停止状態をある一定時間(例えば1秒間)行うことで、接続先の伝送装置3は障害が発生したと判断し、警報転送を行う。この警報転送の動作は、実際に回線上で障害が発生した場合と同じ処理で行われる。対向先の二重化切替装置でBポート側に障害が検知されるので、Aポート側への切り替えが行われる。この時、対向先の二重化切替装置では、擬似的に障害を発生させた二重化切替装置側に対しても警報転送を行う。この警報を受信した二重化切替装置側においてもBポート側に障害が検知されるのでAポート側への切替処理が行われる。
【0077】
このように、強制的に系を切替えるに当たっては、切替元ポートの出力制御回路に対し出力停止指示を出し、擬似的に障害を発生させることで切替が実現でき、新たに付加回路を必要としない。
また、この切替実行時、切替先に障害が発生している場合は、信号出力を停止する処理自体を実行しない。このことにより、切替動作完了後に通信不能状態になることが避けられ、現状の通信状態を継続させられる。障害状態は、制御端末27でモニタ可能なため、何処で障害が発生しているかを制御端末27で確認することができる。
【0078】
二重化切替装置2への電源投入時は、信号出力を停止する処理を利用して選択系を合わせる処理を行う。双方の局で本実施形態の回線切替システムを動作状態にするため、各装置に電源を投入していくが、通常、各装置は異なる場所に設置されているので、装置電源の投入順序は規定できない。
本発明では、この場合でも、双方の局で同じ系を選択して動作し始めるような仕組みを盛り込んでいる。二重化切替装置2は電源投入時、装置内設定を行い動作状態に移るが、この時、装置自体が動作できる状態になってからもある決まった時間(例えば1秒間)、予備側(Bポート側)の信号出力を停止し、現用側(Aポート)のみ信号出力を与えるようにして動作すると、現用側(Aポート)の回線に障害が無ければ、現用側(Aポート)を選択して動作状態になる。この回路は、初期立ち上げ時に、予備側(Bポート側)の信号出力の停止制御を長く行えばよいので、通常の切替動作に使用している図2におけるBポートの出力制御回路23gを使って実現する。信号出力の停止制御は、電源投入を監視して切替制御回路222が管理して行う。
【0079】
また、図5に示す回線5gで障害が発生した場合の例は、伝送装置3Aと伝送装置3B間の伝送路(回線5g)で障害が発生した場合の警報転送について示している。この時の各ポイントにおける警報転送データは、図10に警報転送時の送出データ(伝送装置3A−伝送装置3B間障害)として示した。この図5に示す回線5gで障害が発生した場合も、図3を用いて上述した場合と発生ポイントが異なるのみで、警報転送方法に関しては同様の動作をする。また、図5の二重化切替装置2Aから伝送装置3Aの出力点5gまで(障害発生点の直前まで)は、出力停止状態とリンクダウンパターンを周期的に送り警報を転送する。
【0080】
また、図6に示す回線5mで障害が発生した場合の例は、伝送装置3Bと二重化切替装置2Bとの間で障害が発生した場合の警報転送について示している。この時の各ポイントにおける警報転送データは、図11に警報転送時の送出データ(伝送装置3B−二重化切替装置2B間障害)として示した。この図6に示す回線5mで障害が発生した場合も、図3を用いて上述した場合と発生ポイントが異なるのみで、警報転送方法に関しては同様の動作をする。また、図6の二重化切替装置2Aから伝送装置3Bの出力点5mまで(障害発生点の直前まで)は、出力停止状態とリンクダウンパターンを周期的に送り警報を転送する。
【0081】
また、図7に示す回線5aで障害が発生した場合の例は、端末装置1Aと二重化切替装置2Aとの間の回線が二重化されていない箇所で障害が発生した場合について示している。この場合、二重化切替装置2Aからリンクダウンパターンを発生させることで対向側の端末装置1Bをリンクダウンさせて回線が利用できないことを通知する。
すなわち、図7における二点鎖線での通知は、リンクダウン状態の通知ルートを示す。二重化切替装置2Aでは、入力断状態により障害が検出できるので、この検出時に回線5cにリンクダウンパターンを出力する。リンクダウンパターンを受信した伝送装置3Aでは、リンクダウン制御を行い、端末装置1Aとのリンクをダウンさせる。伝送装置3Aでは、リンクダウン状態になると対向局の伝送装置3Bにリンクダウン状態を伝えるため、リンクダウン通知パケットを転送する。伝送装置3Bでは、リンクダウン通知パケットを受信すると端末装置1Bとのリンクをダウンさせ、回線5hを介して対向側の伝送装置3Aにリンクダウン状態を通知する。この時、すでに伝送装置3Aはリンクダウン状態になっているので、リンクダウンの状態を保つ。
この状態のときは、他系(もう片方の回線)に切り替えても障害が復旧して通信できるようにならないので、回線切替は実施されない。
【0082】
また、図8に示す回線5bで障害が発生した場合の例は、図7の場合と同様に、端末装置1Aと二重化切替装置2Aとの間の回線が二重化されていない箇所で障害が発生した場合について示している。この時、端末装置1Aが出力を停止し、リンクをダウンさせる方式の場合では、図7の場合と同様に、二重化切替装置2Aからリンクダウンパターンを発生させることで対向側の端末装置1Bをリンクダウンさせて回線が利用できないことを通知する。
すなわち、図8における二点鎖線での通知は、リンクダウン状態の通知ルートを示す。また、端末装置1Aが伝送装置3Aとの間でリンクダウン制御を行うことによってリンクをダウンさせる場合は、二重化切替装置では、入力信号が断にならないため、障害発生の判定はできず、リンクダウンパターンの送出はできない。端末装置1Aが伝送装置3Aとの間でリンクダウン制御が行われるため、リンクはダウンするので端末装置1Aが出力を停止する場合と同様の状態になる。また、伝送装置3Aでのリンクダウン状態の伝送装置3Bへの転送は、図7で説明したのと同じ方法によって行われる。
この状態のときは、他系に切替えても障害が復旧して通信できるようにならないので、回線切替は実施されない。端末装置1Aの入力側での障害時、端末装置1Aが出力を停止する場合は、図7の状態と障害発生点が異なるのみで、システムの動作としては図7の場合と同じになる。この例の障害時では、端末装置1Aの動作によって二通りの動作が考えられる。
【0083】
以上のように、本実施形態としての回線切替システムによれば、回線二重化構成での回線切替時に、伝送路での障害の発生を信号断として二重化切替装置に通知することで回線の切替トリガにするため、切替プロトコルを持たないシステムにも適用できる。例えばEtherフレームを用いて伝送するEthernet(R)装置に対応できる。
【0084】
また、本実施形態における信号断をトリガとした回線切替方式は、伝送路に配設される伝送装置が障害発生時に対向先の伝送装置に障害状態を伝えるとともに、端末側に信号出力を停止する機能を持っていれば、端末装置と伝送装置との間に回線の二重化切替を実施する二重化切替装置を新たに設置することだけで実現ができる。この時、二重化切替装置では、端末装置と伝送装置間でのインタフェースにおけるプロトコルを終端することなく、信号断を切替トリガにして切替ができることから二重化切替装置自体も比較的安価で実現できる。
【0085】
また、本発明では、障害発生点からデータ送信方向の二重化切替装置までの間は、障害発生状態のまま継続して障害を伝えるが、二重化切替装置で障害を検知し対向する二重化切替装置に対する障害発生の通知は、周期的に行うことで、警報転送が障害発生点を中心にループ状になっていても、障害回復時に障害発生常態の転送ループから抜けられなくなることを避ける方法を用いている。
【0086】
また、二重化切替装置が、二重化されている双方の回線で障害が発生した場合に必ずAポート側を選択する機能を持っているため、二重に発生した障害から復旧するとき、双方の局で勝手な系を選び、系の不一致状態にはまり込むことを防ぐことができる。
この機能がない場合、二重化している双方の回線で障害が発生して、双方の局の二重化切替装置で異なる系を選択した状態にはまり込み、双方の回線の障害が同時に復旧した場合、異なる系を選択したままの状態にはまり込むが、本発明では、双方の回線で障害が発生した場合とAポートの障害が復旧した場合とに必ずAポート側を選択するように動作することで、双方の回線で障害時は、双方の局の二重化切替装置でAポートを選択することになり、同時復旧時に選択された系の不一致を起こすことが避けられる。
【0087】
また、二重切替装置への電源投入時に、二重化切替装置の予備回線側(Bポート側)に対し現用回線側(Aポート側)より長い間、出力断状態を継続させて、装置の初期立上げが完了することで、現用側(Aポート側)回線に障害が発生していない限り、現用側(Aポート側)を選択するようにして動作し始める。このことによって、装置電源投入時に双方の局の二重化切替装置が異なる系を選択してその状態から抜けられなくなることを避けることができる。
【0088】
また、運用中に選択系を指定して強制的に切替を行いたい場合、切替先で無い側(Aポートに切替えたい場合は、Bポート、Bポートに切替えたい場合は、Aポート)の二重化切替装置の出力制御回路で出力停止することにより実現している。この場合、二重化切替装置の出力制御回路は、通常の切替動作の回路を流用でき、制御端末からの制御信号を受け取った切替制御回路からの制御を追加するのみで実現できるので、強制切替用のハードウェアを専用に設ける必要なく、比較的小規模の回路追加でこの強制切替を実現することができる。
また、強制切替実行時、切替先の回線の状況を確認し、障害が発生していないときのみ実行するため、強制切替で通信断になることを避けられる。
【0089】
また、ネットワークを構築する際に、当初は予備回線が無い伝送システムを構築しておき、信頼性が要求されてきた段階で、予備系の回線を増設しネットワークを成長させていきたい場合も考えられる。この場合であっても、伝送装置と端末の間に切替装置を挿入することで実現でき、柔軟性に富んだ増設ができる。
【0090】
このように、従来では、単純に信号断状態で警報転送すると装置の状態によっては、双方の局で選択する系が不一致状態にはまり込み、この状態で、回線上に障害が発生していない状態になると不一致状態から抜けられなくなる問題があった。また、警報転送を行う際に全二重の通信システムでは、受信障害を検知したら対向する局に対し、送信側回線を使って障害を通知する。この方法を用いると、障害の通知は、障害発生点から通知が始まり、双方の通信ルートを往復し、障害発生点まで行われる。つまり障害発生点を起点としたループ状態で警報を転送することになる。常時警報を転送し続けていると、障害から回復したときに、警報転送のループから抜けられなくなり、障害復旧ができなくなる問題がある。
本実施形態としての回線切替システムによれば、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるシステムであっても、こうした問題にぶつかることなく、高速でありながら確実な動作で信頼性の高い回線の切替を行うことができる。
【0091】
次に、本発明の他の実施形態としての回線切替システムについて、図12、図13を用いて説明する。
この他の実施形態は、通信を行う端末装置を、上記した実施形態での1組のみでなく、複数組としたものである。
【0092】
他の実施形態としての回線切替システムは、図12に示すように、端末装置1(1A,1B,1C,1D)と、二重化切替装置2(2A,2B,2C,2D)と、伝送装置3(3A,3B,3C,…,3H)を備えてなり、二重化切替装置2のそれぞれに端末装置1が1台ずつ接続され、その二重化切替装置2が、それぞれに伝送装置3を配設された現用系回線と予備系回線とを介して他の二重化切替装置と接続されて構成される。
【0093】
図12における端末装置1(1A,1B,1C,1D)のそれぞれは、図1に示す上記した実施形態における端末装置1A、端末装置1Bと同様のものであってもよい。また、図12における二重化切替装置2(2A,2B,2C,2D)のそれぞれは、図1に示す上記した実施形態における二重化切替装置2A、二重化切替装置2Bと同様のものであってよい。また、図12における伝送装置3(3A,3B,3C,…,3H)のそれぞれは、図1に示す上記した実施形態における伝送装置3A、伝送装置3B、伝送装置3C、伝送装置3Dと同様のものであってよい。
【0094】
また、図12における二重化切替装置2(2A,2B,2C,2D)のそれぞれは、図2を用いて上述した構成であり、各ポートへの接続制御は切替制御回路222が管理している。
ここで、この接続の設定を変更してAポートとBポートを固定的に接続すると、図13に示すように接続されるネットワーク構成が可能となる。図13(a)は、端末装置1Aと端末装置1Bとを通信可能に接続した状態を示し、図13(b)は、端末装置1Cと端末装置1Dとを通信可能に接続した状態を示す。
【0095】
図13(a)に例示した接続を行う場合、端末装置1C、端末装置1Dに接続される二重化切替装置2C、二重化切替装置2Dの設定は、AポートとBポートとを接続した状態となり、系切替動作は行わない。この構成では、端末装置1Aと端末装置1Bとの間で回線を二重化した構成のネットワークを構築することができる。この場合の動作は、図1に示す上記した実施形態における動作と同様のものとなる。
【0096】
また、図13(b)に例示した接続を行う場合、端末装置1A、端末装置1Bに接続される二重化切替装置2A、二重化切替装置2Bの設定は、AポートとBポートとを接続した状態となり、系切替動作は行わない。この構成では、端末装置1Cと端末装置1Dとの間で回線を二重化した構成のネットワークを構築することができる。この構成においても、図1に示す上記した実施形態における動作と同様の動作となる。
【0097】
同様に考え、端末装置1A、端末装置1Dに接続される二重化切替装置2A、二重化切替装置2Dの設定をAポートとBポートを接続した場合では、端末装置1Bと端末装置1Cとの間で回線を二重化した構成のネットワークを構築することができ、端末装置1A、端末装置1Cに接続される二重化切替装置2A、二重化切替装置2Cの設定をAポートとBポートを接続した場合では、端末装置1Bと端末装置1D間で回線を二重化した構成のネットワークを構築することができる。
このように、二重化切替装置2の接続設定を変えることで様々なネットワーク構成を作り、回線の二重化が可能である。
【0098】
また、時間とともに伝送したい相手先(端末装置)が変わる場合は、この実施形態に示した構成にて、二重化切替装置の設定を時間とともに変更することで実現できる。すなわち、予め定められた時刻になると1つの端末装置と予め定められた他の端末装置との間で二重化された回線による通信を行うネットワークを構築するよう、割り当てスケジュールを作成しておくことにより、そのスケジュールに従ったネットワークを構築することができる。
【0099】
以上のように、他の実施形態としての回線切替システムによれば、1つの端末装置が予め定められた他の端末装置との間で、二重化切替装置により現用系回線と予備系回線とにより二重化された回線で接続されるシステムを構築することができる。
【0100】
なお、上述した各実施形態は、本発明の好適な実施形態であり、本発明の主旨を逸脱しない範囲内において、種々変形して実施することが可能である。
例えば、上述した各実施形態における現用系回線と予備系回線とは、予め固定せず、どちらを予備回線として位置付けてもよい。
【0101】
また、上述した各実施形態では、二重化切替装置に接続される端末装置は1台として説明しているが、これに限定されず、複数であってもよい。この複数である場合には、上記した各実施形態での二重化切替装置により選択された(切り替えられた)回線をその複数の端末装置で共有することとなる。また、その端末装置による遠距離通信を可能とする伝送装置については、接続されている端末装置に対応する伝送能力(対応可能な回線数など)を備えていることとする。
【0102】
また、上述した各実施形態では伝送装置を用いているが、通信距離が短距離であれば用いる必要はなく、二重化切替装置と二重化切替装置とを現用系回線と予備系回線とで直接接続してもよい。
【0103】
【発明の効果】
以上のように、本発明は、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるよう構成され、現用回線と予備回線とを備えた回線切替システムであって、回線切換装置が、認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されるか否かにより障害の発生を検知する障害検知手段と、障害検知手段が現用回線における障害の発生を検知すると、端末装置と予め定められた他の端末装置との通信を、現用回線に替えて当該現用回線と交換可能な予備回線を介して行うよう切り替える回線切替手段と、を備えている。
このことにより、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるシステムであって、認識可能な信号が現用回線から所定時間の間に検知されない場合に、高速に予備回線に切り替えることができる。このため、現用回線で障害が発生した場合、高価なハードウェアの追加を必要とせず、ネットワークの基本的なプロトコルを変えないで高速な回線切替ができる。
【0104】
また、回線切替手段は、前記障害検知手段により障害の発生が検知されてから切替保護時間だけ経過した後に回線を切り換える。
このことにより、障害の発生を検知しての回線切替における信頼性を高めることができる。
【0105】
また、本発明の回線切替方法によっても、上記した本発明の回線切替システムの効果と同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての回線切替システムの構成例を示すブロック図である。
【図2】該回線切替システムの二重化切替装置(回線切替装置)の構成例を示すブロック図である。
【図3】該回線切替システムにおける回線5cで障害が発生した際の警報転送方法の概要を例示するブロック図である。
【図4】該回線切り替えシステムにおける伝送遅延時間と出力停止時間とリンクダウンパターン送信時間との関係を説明する波形図である。
【図5】該回線切替システムにおける回線5gで障害が発生した際の警報転送方法の概要を例示するブロック図である。
【図6】該回線切替システムにおける回線5mで障害が発生した際の警報転送方法の概要を例示するブロック図である。
【図7】該回線切替システムにおける回線5aで障害が発生した際の警報転送方法の概要を例示するブロック図である。
【図8】該回線切替システムにおける回線5bで障害が発生した際の警報転送方法の概要を例示するブロック図である。
【図9】図3に示す警報転送時における各装置から接続された回線への送出データを例示する図である。
【図10】図5に示す警報転送時における各装置から接続された回線への送出データを例示する図である。
【図11】図6に示す警報転送時における各装置から接続された回線への送出データを例示する図である。
【図12】本発明の他の実施形態としての回線切替システムの構成例を示すブロック図である。
【図13】図12に示す回線切替システムにおける回線切替動作での接続の概要(イメージ)を示す図である。
【符号の説明】
1(1A,1B…) 端末装置
2(2A,2B…) 二重化切替装置(回線切替装置)
21(21A,21B) 障害検知部
22(22A,22B) 回線切替部
221 スイッチ
222 切替制御回路
23(23A,23B) 障害通知部
24(24f,24g,24h) 入力終端部
25(25f,25g,25h) 出力終端部
26f Aポート
26g Bポート
26h Cポート
27 制御端末
3(3A,3B,3C,3D…) 伝送装置
31(31A,31B,31C,31D) 障害検知部(伝送側障害検知部)
32(32A,32B,32C,32D) 障害通知部(伝送側障害通知部)
4(4A,4B) ネットワーク
Claims (14)
- 複数の端末装置と複数の回線切替装置とを備え、
1つの回線切替装置に少なくとも1つの端末装置が接続され、1つの回線切替装置が他の回線切替装置と現用回線及び予備回線により接続され、
1つの端末装置は予め定められた他の端末装置との間で回線切替装置と現用回線とを介して通信可能に接続され、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるよう構成され、
前記予備回線が前記現用回線と交換可能な回線である回線切替システムであって、
前記回線切換装置は、
認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されるか否かにより障害の発生を検知する障害検知手段と、
前記障害検知手段が現用回線における障害の発生を検知すると、端末装置と予め定められた他の端末装置との通信を、前記障害検知手段により検知された現用回線に替えて当該現用回線と交換可能な予備回線を介して行うよう切り替える回線切替手段と、
前記障害検知手段により障害の発生が検知されると障害の発生を他の回線切換装置に通知する障害通知手段と、を備え、
前記障害通知手段は、信号の出力停止と、プロトコルにおけるリンクをダウンさせるリンクダウンパターンの送信とを周期的に繰り返すことにより前記通知し、当該繰り返しでは1周期当たり、リンクダウンパターンを送信する時間が出力停止の時間よりも長いことを特徴とする回線切替システム。 - 前記回線切替手段は、前記障害検知手段により障害の発生が検知されてから切替保護時間だけ経過した後に回線を切り換えることを特徴とする請求項1記載の回線切替システム。
- 装置それぞれの間の接続に用いられる回線は、送信用回線と受信用回線とからなる全2重回線であり、
前記障害通知手段は、
前記全2重回線の内の一方の回線での障害が前記障害検知手段により検知されると、前記全2重回線の内の他方の回線を用いて通知することを特徴とする請求項1または2記載の回線切替システム。 - 1つの端末装置と他の端末装置との間での遠距離通信を可能にする伝送装置が、1つの回線切替装置に対して前記現用回線と前記予備回線とに少なくとも1つずつ備えられ、
前記伝送装置は、
認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されないこと又は障害発生の旨の通知を受けることにより障害の発生を検知する伝送側障害検知手段と、
前記伝送側障害検知手段が障害の発生を検知すると、該障害発生の旨を通知する伝送側障害通知手段と、を備えたことを特徴とする請求項1から3の何れか1項に記載の回線切替システム。 - 前記伝送側通知手段は、
回線切替装置に対しては信号出力停止により通知し、
伝送装置に対しては受信障害通知パケットとリンクダウン通知パケットとを周期的に伝送することにより通知し、当該通知における1周期は、リンクダウン通知パケットを伝送する時間が受信障害通知パケットを伝送する時間より長いことを特徴とする請求項4記載の回線切替システム。 - 前記伝送側障害検知手段における前記障害発生の旨の通知を受けることによる検知は、受信障害通知パケットを受ける又は/及びリンクダウン通知パケットを受けることにより行われることを特徴とする請求項5記載の回線切替システム。
- 前記障害検知手段が、
端末装置と当該端末装置から最も近い回線切替装置との間における障害の発生を検知すると、
前記障害通知手段は、送信専用回線に対してリンクダウンパターンを伝送することを特徴とする請求項1から6の何れか1項に記載の回線切替システム。 - 1つの回線切替装置に少なくとも1つの端末装置が接続され、1つの回線切替装置が他の回線切替装置と現用回線及び予備回線により接続され、
1つの端末装置は予め定められた他の端末装置との間で回線切替装置と現用回線とを介して通信可能に接続され、回線の切替機能を持たないプロトコルを用いて通信が行われるよう構成され、
前記予備回線が前記現用回線と交換可能な回線であるシステムにおける回線切替方法であって、
認識可能な信号が、接続された回線から所定時間の間に検知されるか否かにより障害の発生を検知する障害検知工程と、
前記障害検知工程により現用回線における障害の発生が検知されると、端末装置と予め定められた他の端末装置との通信を、前記障害検知工程により検知された現用回線に替えて当該現用回線と交換可能な予備回線を介して行うよう切り替える回線切替工程と、
前記障害検知工程により障害の発生が検知されると、障害の発生を他の回線切換装置に通知する障害通知工程と、を備え、
前記障害通知工程では、信号の出力停止と、プロトコルにおけるリンクをダウンさせるリンクダウンパターンの送信とを周期的に繰り返すことにより前記通知し、該繰り返しでは1周期当たり、リンクダウンパターンを送信する時間が出力停止の時間よりも長いことを特徴とする回線切替方法。 - 前記回線切替工程では、前記障害検知工程により障害の発生が検知されてから切替保護時間だけ経過した後に回線を切り換えることを特徴とする請求項8記載の回線切替方法。
- 装置それぞれの間の接続に用いられる回線は、送信用回線と受信用回線とからなる全2重回線であり、
前記障害通知工程では、
前記全2重回線の内の一方の回線での障害が前記障害検知工程により検知されると、前記全2重回線の内の他方の回線を用いて通知することを特徴とする請求項8または9記載の回線切替方法。 - 1つの端末装置と他の端末装置との間での遠距離通信を可能にする伝送装置が、1つの回線切替装置に対して前記現用回線と前記予備回線とに少なくとも1つずつ備えられ、
前記伝送装置が、認識可能な信号が回線から所定時間の間に検知されないこと又は障害発生の旨の通知を受けることにより障害の発生を検知する伝送側障害検知工程と、
前記伝送側障害検知工程により障害の発生が検知されると、該障害発生の旨を通知する伝送側障害通知工程と、を備えたことを特徴とする請求項8から10の何れか1項に記載の回線切替方法。 - 前記伝送側通知工程では、
回線切替装置に対しては信号出力停止により通知し、
伝送装置に対しては受信障害通知パケットとリンクダウン通知パケットとを周期的に伝送することにより通知し、当該通知における1周期は、リンクダウン通知パケットを伝送する時間が受信障害通知パケットを伝送する時間より長いことを特徴とする請求項11記載の回線切替方法。 - 前記伝送側障害検知工程における前記障害発生の旨の通知を受けることによる検知は、受信障害通知パケットを受ける又は/及びリンクダウン通知パケットを受けることにより行われることを特徴とする請求項12記載の回線切替方法。
- 前記障害検知工程で、端末装置と当該端末装置から最も近い回線切替装置との間における障害の発生が検知されると、
前記障害通知工程では、送信専用回線に対してリンクダウンパターンを伝送することを特徴とする請求項8から13の何れか1項に記載の回線切替方法。
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