JP3908126B2 - 表皮角化正常化剤及びこれを含有する皮膚外用剤 - Google Patents

表皮角化正常化剤及びこれを含有する皮膚外用剤 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、トランスグルタミナーゼ活性亢進剤、及び表皮角化正常化剤に関し、更に詳しくは、マツヨイグサ属植物の抽出物からなるトランスグルタミナーゼ活性亢進剤、表皮角化正常化剤に関する。
【0002】
【従来の技術および発明が解決しようとする課題】
表皮の最も重要な生理機能の一つとして、外界からの様々な刺激、例えば、乾燥、紫外線、その他の物理的、化学的刺激に対する防御機能が挙げられ、その防御機能の役割を担うのが角質層である。この角質層を形成する角質細胞は、表皮角化細胞の分化によって次々と新しく作られ、古くなった角質細胞は表皮から離脱していく。これが、皮膚のターンオーバーと言われる現象である。この皮膚のターンオーバーが、何らかの原因でこの分化が阻害されたり、或いは異常に亢進されたりすると、正常な皮膚ターンオーバーが行なわれなくなり、様々な角化異常症、例えば乾皮症やざ瘡を引き起こす。
【0003】
このような皮膚疾患以外にも、加齢に伴い皮膚のターンオーバーが遅くなり、そのために機能的にやや劣った古い角質細胞が皮膚表面に遺残し、水分保持機能の低下につながり乾燥肌を引き起こす。又、加齢に伴い、表皮代謝機能の低下又は異常により、不全角化、表皮肥厚がしばしば誘発され、肌のくすみを引き起こす原因となっている。そして、皮膚のターンオーバーが遅くなり、角化が正常に機能しないことにより、皮膚疾患を起こし、引いては外観的美しさをも失う可能性がある。このように、健康で美しい肌の実現には角化を正常化することは非常に重要であると言える。
【0004】
従来、様々な肌トラブルを解消する手段として、種々の外的刺激や加齢により失われるアミノ酸等のNMF、コラーゲン、ヒアルロン酸等の成分を皮膚に補給する目的でそれらの成分を配合した皮膚外用剤、及び外的刺激である紫外線や活性酸素から皮膚を守るための防御物質を配合した皮膚外用剤を用いることが主流であった。しかし、これらは皮膚そのものが持つ機能を改善するものではなく、十分な効果を有するものではなかった。
【0005】
【問題を解決する手段】
トランスグルタミナーゼ(以下TGaseと記す。)は、インボルクリン、ロリクリンなどの皮膚のコーニファイドエンベロープ(cornified cell envelope:以下CEと記す。)構成タンパク質を架橋することにより、皮膚の角質化に関与していることが知られている。1998年、TGaseファミリーの中で初めてケラチノサイトTGaseのノックアウトマウスがつくられ、この酵素が皮膚の形成と個体の生存に必須有であることが明らかにされた(Masuki M,et al:Rroc Natl Acad Sci USA(1998)18:111-117)。又、ヒトの先天性葉状魚鱗癬の原因はケラチノサイトTGase遺伝子の欠陥であることが最近解明された。更に、2001年9月4日発行の化学工業日報記事中の報告では、CEの成熟度と皮膚バリア機能の関係を明らかにし、皮膚バリア機能が低下した肌では未熟なCEが存在することを確認したことが記載されおり、その未熟なCEが形成される要因が、乾燥している状況下において、CE形成に関与するTGaseが働きにくいためである結論づけている。
【0006】
そこで、本発明者らは、かかる実情に鑑み鋭意検討した結果、N−アセチルシステイン、L−システイン、グルタチオン、及びマツヨイグサ属植物の抽出物にトランスグルタミナーゼの活性を亢進する効果を見出し、皮膚角化を正常化することによって、加齢による角化不全を正常化し、肌のくすみを改善し、透明感のある健康で美しい肌を実現して、本発明を完成するに至った。従って、本発明のトランスグルタミナーゼ活性亢進剤、表皮角化正常化剤を化粧用クリーム、乳液等に調製・使用することにより、皮膚の老化を防止し、しわのない、滑らかで潤いのある若々しい肌を与えることができるものであり、このように本発明のトランスグルタミナーゼ活性亢進剤、表皮角化正常化剤は、優れた表皮角化促進、かつ安全性が高いことから、医薬品、医薬部外品、化粧品等の各種用途に使用することができる。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を更に詳細に説明する。本発明で使用することができるマツヨイグサ属植物とは、アカバナカ科マツヨイグサ属の植物であれば限定されず、例えば、ツキミソウ(Oenotheratetraptera)、メマツヨイグサ(Oenothera biennis)、コマツヨイグサ(Oenothera laciniata)、マツヨイグサ(Oenothera striata)、オオマツヨイグサ(Oenothera erythrosepala)等が挙げられる。又、本発明では当該植物の茎、葉、花、花蕾、種子等を利用することができ、特に種子を好適に用いることができる。
【0008】
抽出物は、植物体をそのまま或いは粉砕後、搾取したもの、又はそのまま或いは粉砕後、溶媒で抽出する。抽出溶媒としては、水、アルコール類(例えば、メタノール、無水エタノール、エタノールなどの低級アルコール、或いはプロピレングリコール、1,3-ブチレングリコールなどの多価アルコール)、アセトンなどのケトン類、エチルエーテル、ジオキサン、アセトニトリル、酢酸エチルエステルなどの有機溶媒を、単独又は2種類以上を任意に組み合わせて使用することができる。
【0009】
マツヨイグサ属植物の抽出物は、応用する剤型・形態に従い、乾燥、濃縮、或いは希釈、他成分との混合などを任意に調製することができる。
【0010】
抽出方法は、通常、常圧下で行い、効率を上げるため加熱することもできる。抽出後は濾過及び/又はイオン交換樹脂等のカラムを用い精製して溶液状、ペースト状、ゲル状、又は粉末状とする。多くの場合は抽出液のままの状態で利用できるが、必要に応じて本発明効果に影響のない範囲で更に脱臭、脱色などの精製処理を行うことも可能である。尚、脱臭、脱色などの精製処理手段としては、活性炭カラム等を使用できる。
【0011】
本発明に用いることができるN-アセチルシステインは、特に限定はなく、化粧品種別配合成分規格収載のN-アセチルシステインが好ましい。本発明に用いることができるL-システインは、特に限定はなく、化粧品種別配合成分規格収載のL-システインが好ましい。本発明に用いることができるグルタチオンは特に限定はなく、化粧品種別配合成分規格収載のグルタチオンが好ましい。
【0012】
マツヨイグサ属植物の抽出物は、皮膚外用剤への配合原料として利用できる。その含有量は有効量含有されておれば問題なく、応用剤型の種類、使用法、期待する作用の程度によって多少異なる。固形分として0.001質量%以上(以下、%で表わす。)が好ましく、更に好ましくは0.01%以上である。
【0013】
本発明で用いられる保湿剤としては、グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール、ソルビトール、ポリグリセリン、ポリエチレングリコール2000、ジプロピレングリコールなどの多価アルコール類、トリメチルグリシンなどのアミノ酸誘導体、乳酸ナトリウム、ピロリドンカルボン酸カリウム、アミノ酸などのNMF成分、ヒアルロン酸ナトリウム、トレハロース、ヘパリノイド、コンドロイチン硫酸ナトリウムなどの糖類、コラーゲン加水分解物、セラミド類、尿素などを、1種又は2種以上配合することができる。配合量は通常、各種皮膚外用剤中に0.05〜30%配合するのが好ましい。0.05%未満ではその効果は発揮されず、30%を超える配合は製剤の使用感を悪くするなどの不都合を生じるおそれがある。
【0014】
本発明の表皮のトランスグルタミナーゼ活性亢進剤及び表皮角化正常化剤は、薬用皮膚外用剤、化粧料等の種々の使用形態にすることができる。薬用皮膚外用剤としては、例えば、薬効成分を含有する各種の軟膏剤が挙げられる。軟膏剤としては、油性基剤をベースとするもの、油/水、水/油型の乳化系基剤をベースとするもののいずれであってもよい。上記油性基剤としては、特に制限はなく、例えば、植物油、動物油、合成油、脂肪酸、及び天然又は合成のグリセライド等が挙げられる。又、上記薬効成分としては、特に制限はなく、例えば、鎮痛消炎剤、鎮痒剤、殺菌消毒剤、収斂剤、皮膚軟化剤、ホルモン剤等を必要に応じて適宜使用することができる。
【0015】
又、化粧料として使用する場合は、化粧料成分として一般に使用されている油分、保湿剤、紫外線吸収剤、アルコール類、キレート剤、pH調整剤、防腐剤、増粘剤、色素、香料等を任意に組み合わせて配合することができる。化粧料としては、種々の用途及び形態、例えば、水/油、油/水型乳化化粧料、クリーム、化粧乳液、化粧水、油性化粧料、口紅、ファンデーション、皮膚洗浄剤、ヘアートニック、整髪剤、養毛剤、育毛剤等として用いることができる。
【0016】
【実施例】
次に実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
【0017】
(月見草抽出物の製法)
月見草(100g)を70%エタノール溶液(1kg)、又は30%1,3-ブチレングリコール溶液(1kg)、又は30%プロピレングリコール溶液(1kg)、又は精製水(1kg)に浸漬し、室温にて5昼夜抽出した後、濾過して抽出液(乾燥固形分換算:約0.3〜3.0質量%)を約1kg得る。又、必要によりイオン交換樹脂による吸着及び/又はゲル濾過を行い精製することもできる。更に濃縮,乾燥を行うことにより粉末状態の抽出物を得ることも可能である。
【0018】
(トランスグルタミナーゼ活性亢進作用試験)
〔試験方法及び評価方法〕
TGaseの活性測定は、ベンジルオキシカルボニル−L−グルタミニルグリシン(以下CBZ-L-Gln-Glyと記す。)とヒドロキシルアミンを基質として反応を行い、生成したヒドロキサム酸をトリクロロ酢酸存在下で鉄と反応させて鉄錯体を形成させ、500nmの吸光を測定し、ヒドロキサム酸の量を検量線より求め活性を算出する。TGase活性は特に記載しない限り以下に記載する方法により測定した。
〔活性測定法〕
試薬A:1.0Mトリス塩酸緩衝液(pH7.5)18μlと2.0Mヒドロキシルアミン6μlと0.4Mジチオスレイトール(DTT)2.4μlと0.2MCBZ-L-Gln-Gly18μlと0.1M塩化カルシウム6μlと蒸留水69.6μlを混合する。
試薬B:2.5N塩酸15%とトリクロロ酢酸5%とFeCl3・6H2O(0.1NHClに溶解)を1:1:1の比率で混合しする。
【0019】
酵素液の0.015mlと1%試験試液0.015mlに試薬A0.12 mlを加えて混合し37℃で60分間反応後、試薬B0.15mlを加えて反応停止と鉄錯体の形成を行った後、500nmの吸光度を測定する。対照としてあらかじめ熱失活させた酵素液を用いて同様に反応させたものの吸光度を測定し、酵素液との吸光度差を求める。別に酵素液の代わりにL−グルタミン酸γ−モノヒドロキサム酸を用いて検量線を作成し、前記吸光度差より生成されたヒドロキサム酸の量を求め1分間に1μモルのヒドロキサム酸を生成する酵素活性を1単位とした。無添加(コントロール)の活性を100とした時の各試験試液を添加した時の酵素活性を算出した結果を表1に示す。
【0020】
【表1】
Figure 0003908126
【0021】
上記表1に示した結果のように、マツヨイグサ属植物抽出物である月見草抽出物では、コントロールに対して約3.2倍という高いトランスグルタミナーゼ活性亢進効果が認められた。従って、L−システイン、グルタチオン、N−アセチルシステイン、特に月見草抽出物はトランスグルタミナーゼを活性化することによって角化細胞の分化誘導活性を有し、表皮の不全角化を抑制することが示唆された。
【0022】
(損傷治癒皮膚の状態改善効果試験)
皮膚の角化正常化効果を調べるために、下記実施例1〜実施例4、及び比較例1に示す組成の化粧水を用いて、以下の方法により、損傷治癒皮膚の状態改善効果について評価試験を行った。
【0023】
【表2】
Figure 0003908126
【0024】
1群6匹6群の白色ハートレイ系雌性モルモット(体重350〜500g)の背部を剃毛し、ガムテープで4回ストリッピングした後、その部分が瘡蓋状になるまで、5日間放置した。その後、各群のモルモットの上記部分に表2記載の0.001%月見草抽出物配合の実施例1、0.001%L−システイン配合の実施例2、0.001%グルタチオン配合の実施例3、0.001%N−アセチルシステイン配合の実施例4の化粧水をそれぞれ0.05ml/dayで3日間塗布した。又、同様にして、コントロール群には比較例1の化粧水を経皮塗布した。
【0025】
塗布終了後、上記部分を毎日観察し周囲の皮膚と変わりなくなるまでにかかった日数を調べた。表3に各群のモルモット6匹の平均治癒日数を示す。
【0026】
【表3】
Figure 0003908126
【0027】
表3に示す結果から明らかなように、本発明のトランスクルタミナーゼ活性亢進剤又は表皮角化正常化剤を構成する物質を含有する実験例1〜実施例4の化粧水を経皮投与されたモルモット群はいずれも、比較例1のコントロール化粧水を経皮投与されたモルモット群に比べて、瘡蓋状から通常の皮膚状態になるまでに要する日数が短い。
【0028】
(皮膚光老化改善効果試験)
1群2匹のヘアレスマウス(hos:HR−1、9〜10週齢、雌)背部皮膚に紫外線(UV−B)を1日1回50mJ/日・cm2となるように照射したのち、表4に示した被験溶液(比較例2〜比較例5、実施例5〜実施例12)100μlを均一になるように塗布し、これを週5日、5週間行った。尚、紫外線照射時には、皮膚上に残っている被験物質を30%エタノール溶液で良く拭き取ってから照射を行った。5週間の紫外線照射と塗布が終了したところで、角層水分量をSkicon−200〔アイ・ビィ・エス(株)社製〕、経表皮水分喪失(以下、TEWLと記す。)をTEWAMETER TM210(Courage& Khazaka社製)、皮膚弾力性をCutometer SEM575(Courage & Khazaka社製)を用いて評価した。
【0029】
評価した3指標については、各指標のコントロール群(比較例2)の値と比較し、表4の評価基準にて評価し、その結果を表5に示す。尚、TEWLについては、コントロール群の経表皮水分喪失量を100として各実施例及び各比較例の経表皮水分喪失量を示し評価基準とした。
【0030】
【表4】
Figure 0003908126
【0031】
【表5】
Figure 0003908126
【0032】
表5の結果から明らかなように、月見草抽出物、L−システイン、グルタチオン、N−アセチルシステインを含む実施例5〜実施例12は、何れも皮膚光老化に対して高い予防効果を示し、保湿剤との併用においては(実施例9〜実施例12)では極めて顕著な効果を示すことが判明した。
【0033】
(くすみ改善効果)
顔がくすんでいることを自覚している年齢25〜60歳の健常な女性10名を被験者とし、下記実施例13化粧用クリームを左顔面に下記比較例6化粧用クリームを右顔面に連日、1日2回塗布して1ヵ月間使用した後、くすみ改善効果について調べた。
【0034】
(実施例13及び比較例6)
Figure 0003908126
製法:前記水相の原料を混合し、加熱して70゜Cに保ち水層部とする。一方、他の成分を混合し、加熱溶解して70゜Cとして油相部とする。この油相部を前述の水層部に加えて予備乳化を行い、ホモミキサーで均一に乳化し、30゜Cまで冷却しクリームを得る。
【0035】
(くすみ改善効果)
肌の明るさ、透明感、くすみ具合の変化を本人の実感アンケート調査にて評価した。評価方法は下記の判断基準にて行い、結果は表6の通りで表中の数値は人数を表す。尚、使用期間中に皮膚トラブル等の異常を訴えた者はなかった。
(判定基準)
有効: 肌が明るくなった、透明感が感じられる、くすみが薄くなった。
やや有効: 肌がやや明るくなった、透明感がやや感じられる、くすみがやや薄くなった。
効果なし:肌に変化がない、くすみがある。
【0036】
【表6】
Figure 0003908126
【0037】
表6から明らかなように、実施例13で得られた化粧用クリームを用いた場合には、比較例6で得られた化粧用クリームを用いた場合よりも、肌の明るさ、透明感アップ、くすみ具合が薄くなり、改善されていることが認められる。このことは、月見草抽出物を含有する処方が皮膚のくすみを改善し、透明感のある肌に導くのに極めて有用であることを示すものである。
【0038】
以下、本発明のトランスグルタミナーゼ活性亢進剤及び表皮角化正常化剤を配合した処方例を示す。下記の例は、いずれも肌荒れ改善効果、角質改善効果、美肌効果(滑らかさ、しっとり感、張り、艶など)といった優れた効果を示し、安全性も良好なものであった。
【処方例】
以下に本発明の処方例を挙げる。
【0039】
(処方例1)ジェル
Figure 0003908126
〔製法〕(12)に(4)を均一に溶解した(水相)。一方、(1)に(7)と(3)を溶解し、これを水相に添加した。次いでここに、(2)、(8)〜(11)を加えた後、(5)、(6)で中和させ増粘させ、ジェルを得る。
【0040】
(処方例2)美容液
Figure 0003908126
〔製法〕A相、C相をそれぞれ均一に溶解し、C相にA相を加えて可溶化した。次いでB相を加え美容液を得る。
【0041】
(処方例3)乳液
Figure 0003908126
〔製法〕前記水相の原料を混合し、加熱して70゜Cに保ち水層部とする。一方、他の成分を混合し、加熱溶解して70゜Cとして油相部とする。この油相部を前述の水層部に加えて乳化し、30゜Cまで冷却し乳液を得る。
【0042】
(処方例4)パック剤
Figure 0003908126
〔製法〕水相の原料を混合し、均一にする。さらに他成分を混合し、均一になるまで攪拌し、パック剤を得る。
【0043】
(処方例5)クリーム状ファンデーション
Figure 0003908126
〔製法〕顔料を混合し粉砕する。水相を調整し、これに混合した顔料を加え分散させた後、75゜Cに加熱する。油相を調整し80゜Cに加熱する。油相を水相に攪拌しながら加え乳化した後冷却し、50゜Cで香料を加えさらに30゜Cまで冷却しクリーム状ファンデーションを得る。
【0044】
【発明の効果】
本発明によれば、トランスグルタミナーゼ活性を亢進し、角化細胞の分化誘導活性を有し、表皮の不全角化を抑制することにより、表皮角化を正常化し、皮膚の老化防止が図られ、肌荒れ改善効果、角質改善効果、美肌効果(滑らかさ、しっとり感、張り、艶、透明感など)といった若々しい肌を与える効果をもち、安全性の高い皮膚外用剤が提供される。

Claims (4)

  1. マツヨイグサ属植物の抽出物からなるトランスグルタミナーゼ活性亢進剤。
  2. マツヨイグサ属植物の抽出物からなる表皮角化正常化剤。
  3. マツヨグサ属植物が月見草であることを特徴とする請求項1記載のトランスグルタミナーゼ活性亢進剤。
  4. マツヨグサ属植物が月見草であることを特徴とする請求項2記載の表皮角化正常化剤。
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