JP3907709B2 - 無機回折素子の製造方法 - Google Patents
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Description
【産業上の利用分野】
本発明は、無機回折素子(inorganic diffractive element) の製造方法およびその使用に関するものである。詳しく述べると、本発明は、構造深さの小さい平坦なレリーフ構造でさえ精度よくかつ再現性よく製造できる無機回折素子の製造方法、および本発明にしたがって製造された回折素子の好ましい適用に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
回折レリーフ構造を有する無機基板は、例えば、いわゆる回折光学素子(Diffractive Optical Elements)(DOE)として用いられている。このDOEは既知であり、例えば、ガボー,ジー(Gabor,G.)、ネイチャー(Nature) 161,777(1948年)またはノップ,ケー(Knop,K.)、ディフラクティブ オプティック:ミクロストラクテュレン アルス オプティッシュ エレメンテ(Diffraktive Optik: Mikrostrukturen als optische Elemete) 、フィス.ブル.(Phys.Bl.) 47(1991年)、No.10に記載されている。DOEという表現は、表面にレリーフ構造(relief structure)を有し、表面におけるレリーフ構造の形状や配置によってビームの分配(beam partition)、ビームの集束(beam focussing)またはビームのプロフィール形成(beam profile formation)等の種々の光学的な機能をすることができるすべての光学素子を意味するものである。レリーフ構造を有するDOEの基板は光学の形態を有するものであり、このため、目的とする適用に使用することができる。DOEの特殊な設計によって少なくとも1つの光学的な機能を容易に付加できる場合に、ハイブリッド光学(hybrid optics) という表現をこのような配置を表わすのに使用する。ハイブリッド光学(hybrid optics) は、例えば、チチー,アール(Czichy, R.)、ハイブリッド オプティックス フォー スペース アプリケーションズ(Hybrid Optics for Space Applications)、ユニバーシティ オブ ノイチャテル(University of Neuchatel)(1992年)に記載されている。
【0003】
DOEは、反射システムおよび伝達システムの両方として設計される。また、DOEは、様々な材料、例えば、ガラス、金属または合成材料等から作製される。DOEの一般的な測定値は約1〜30mmのエッジ長である。しかしながら、分光写真器の光学スクリーン(約150×150mm2まで)、フレネルゾーンパネル(Fresnell zone panel)(例えば、プラスチック製の車窓使用用で、特に直径が30cmまで)または贈物の包装紙用のバンドロール(band roll) としての金属化プラスチック等、実質的により大きな寸法を有するDOEもある。用いられるレリーフ構造(relief structure)の構造幅(structural width)は、具体的には、屈折した輻射線の波長の寸法内である。
【0004】
本発明は、主に、無機材料、特にガラス製のDOEを対象とするものである。合成材料製のDOEを比較すると、無機材料で作製されたDOEの特徴は、高い均質性、良好な熱安定性および機械的安定性、さらには化学作用に対する良好な耐性および形状安定性である。これらは高出力密度を有するシステム、特にレーザーシステムにおいて好ましく使用される。このようなシステムは20ワットまでのまたはそれ以上の出力密度を有する。したがって、使用形態によっては、ガラス基板は、有機材料製のより安価な構造体より好ましい場合がある。
【0005】
ガラスからのDOEの製造方法は、米国特許出願番号4,765,714号に記載されている。この方法は、特許請求の範囲第1項の前文部分(preamble)の基礎を成すものである。
【0006】
既知の方法においては、ガラス製の基板はホトレジストで被覆される。このホトレジスト層は形成されるレリーフ構造に相当する所定の領域をマスクを介して照射され、それ自体既知の方法によって現像される。基板ガラスは、最終的には、ドライエッチング方法によってホトレジストで覆われていない基板表面領域が除去され、これによってレリーフ構造が形成される。最終的には、ホトレジストの非照射領域が除去される。最終製品は構造化された表面(structured surface)を有するガラス製のDOEである。
ドライエッチング方法が金属または非金属基板表面において高密度の微細な幾何学模様を得るのに特に適していることは知られている。ウェットケミカルエッチング(wet chemical etching)方法と比べると、ドライエッチングは、非常に正確な異方性エッチング構造が得られるという長所を有する。アスペクト比(=構造深さ(structure depth) :構造クリアランス(structure clearance) )が1:10を超えると、ドライエッチングは特に重要である。材料のアブレーションは、基板表面に対して直交してのみ起こり、ウェットケミカル方法におけるような、等方的なものでない、すなわち、エッチングされたくぼみの側壁上には起こらない。
【0007】
しかしながら、ドライエッチング方法による既知のDOEの製造方法は、全基板表面に対して均一な構造深さを設定することが非常に困難であるという欠点を有する。DOEの構造深さの5%偏差がやっと許容できる値と考えられている。5%値より超えると、屈折率が顕著に、またしばしば許容できないくらいに減少してしまう。
【0008】
一般的にエッチングの深さの設定には高価な調節操作が必要である。イオンビームの強さの高いおよび低い領域におけるエッチング速度の差を防止するために、イオンビームが約100cm2の全輻射線直径表面において均質であることが、均質なエッチングの深さを得るための必要条件である。全基板表面におけるイオンビームの強さを均等に調節することは、実験を行う前に時間およひ費用のかけて行われるが、この際、イオンビームは全直径表面に沿って測定され、作業変数によって再調節される。さらに、それぞれ使用されるガラスに対するエッチング速度もまた、最終的なポイント制御がないために、イオン衝撃(ion bombardment) の期間における深さを最適に正確に調節できるように、実際にエッチングプロセスを行う前に予め実験で確実に測定していなければならない。
【0009】
上記の既知の方法は、従来用いられている基板ガラスにおけるエッチング速度が非常に遅いため、構造物中で処理される光の波長(=λ)の範囲内である、DOEに必要な構造深さを得るためのエッチング期間が非常に長く(5nm/分の通常のエッチング速度で約1.5〜1.6時間)なってしまうという欠点がさらにある。また、このエッチング期間は、所定のエッチングの深さに調節するために、かなり正確に観察されなければならない(最適な放射プロフィール(radiation profile) で1分未満)。放射強さ(radiation intensity) における10%の偏差で45nmまでの構造深さの偏差が生じてしまう。
【0010】
非常に平坦な構造物(構造深さが30nm未満)を形成する際には、所定のエッチング期間中にエッチングの深さを確実にコントロールすることは不可能である。ガラス、特に工業銘柄のガラスまたはフロートガラス等の経済的な基板ガラスは、固体材料から実質的に逸脱するような組成を有する、数nmの厚さ(表面の容積および組成によって変わる)までの表層を有する。ガラスの製造(個々のガラス成分の凝離または蒸発による)によって、洗浄(浸出または選択的融蝕による)によって、または例えば磨き仕上等の表面処理によってもたらされる上記表層では、エッチング速度に関する時間的および位置的効果を制御することができないため、特に上記したような非常に平坦な構造物では構造深さに大きな相対誤差が生じてしまう。
【0011】
このような平坦なレリーフ構造は、例えば、光集積素子(integrated opticalelement)中で光を結合(coupling)および減結合(decoupling)するためのいわゆる格子カプラー(grating coupler) に、特に表面センサーに使用される。格子カプラー(grating coupler) という表現は、通常、被きょう導光波(guided lightwave)から自由に伝搬する(freely propagating)光波に変換するための装置(漏出性モード(leaky mode))を表わすのに使用される。したがって、格子カプラーは、少なくとも1つの光学的な導波管および格子(grating) からなり、この導波管は基板上に配置され、格子(grating) は、表面センサーでは、導波管の境界面の片面上またはその近くに配置される。さらに、格子カプラーという表現は、導波管表面付近の化学的または物理的値の変化を結合状態の変化に変換する光学変換器を表わすためにセンサリックス(sensorics) において使用される。減結合光(decoupled light) の位置および/または位相および/または強さ(つまり、例えば、引用書中のケー チーフェンタラー(K. Tiefenthaler) およびダブル ルコスツ(W. Lukosz) )のいずれかが記録された測定変数である、すなわち、結合および減結合角の変化指数に基づいて操作するセンサーをも格子カプラーと呼ぶ。
【0012】
光学表面センサーにおける構造化された平面状の導波管の使用は、中でも、ケー チーフェンタラー(K. Tiefenthaler) およびダブル ルコスツ(W. Lukosz):「インテグレーテッド オプティカル スィッチェス アンド ガス センサーズ(Integrated Optical Switches and Gas Sensors) 」、オプティックス レターズ(Optics Letters)、9巻、No. 4 、1984年、137〜39に記載されている。平面状の導波管の前端を通じた導波管内での可干渉光の結合および/または減結合は既知である(すなわち、例えば、ダブル ルコスツ(W. Lukosz) :WO 8907756号およびEP 8800108号)が、高い結合効率および/または最適な直進性の減結合ビーム(optimally directed decoupling beam)のいずれかを得るために、前端の高い光学品質が必要である。フローセル(flowcell) のシールによって電流モード(current mode(s)) が損なわれてはいけないため、フローセル(flow cell) の使用にもさらに問題がある。
【0013】
したがって、格子構造は光の結合および減結合のいずれに対しても好ましく使用される。格子カプラーのデザインによっては、構造深さ、すなわち、格子の深さを2から30nmの間で選択する。したがって、EP 0 455 067号では、減結合したビームの位置および/または強さのバックグラウンドを無視した(background-free) 検出を容易にする実質的に二回折な格子(bi-diffractivegrating)が記載されている。バイナリー格子(binary grating)は微差時間の2つの格子のつみ重ね(superimposition) から構成される。このような格子は10nm未満の格子の深さで製造されることが好ましい。
【0014】
このような非常に平坦な格子構造では、3nm未満、好ましくは1nm未満の非常に狭い許容差でなければならない。このことは、数原子層という予め決められた構造深さの観察が必要とされることを意味している。
【0015】
幾何学的な状態、特に格子の深さを一定に保つことは、特に以下の理由により格子カプラーにとって重要である:
1. 結合効率は格子の深さに二次的に依存する;
2. 格子の深さは感受領域における有効モードの屈折率に直接影響を及ぼす;
さらに、両作用は直接センサーの特性に影響を及ぼす。
【0016】
従来技術によると、エッチング処理はこれらの格子を製造するのにも用いられる。表面における格子を無機材料から得ようとする際には、上記したような複雑かつ高価なドライエッチングプロセスを上記目的のために一般的に用いていた。
【0017】
従来技術(エムティ ゲイル(M.T. Gale) ら、エスピーアイイー(SPIE) 1272、(1990年)、ページ60以降)によると、二回折格子構造(bi-diffractional grating structure)は、導波管表面等のガラス表面における2つの方形格子のつみ重ね(superimposition) として、例えば、ホトリソグラフィーによって得られる。上記目的のために、構造化される基板をホトラッカーで被覆する。次に、ホログラフィー照射(holographic irradiation) および現像による次の段階で、目的とする部分格子(a)を上記層中に含ませる。この格子をさらに、Auを用いて傾斜角をもってシャドウをつけることによって、シャドウのついたレジスト構造を次のドライエッチング段階で構造化される基板に移す。さらに、調節される部分格子(b)を全プロセスを繰り返すことによって再度調節する。
【0018】
例えば、各部分格子が部分格子の深さを同一として製造されなければならない際の、平坦な二回折格子を製造するための収率は非常に低い。このため、既知のプロセスは30nmより大きい深さを有する格子に対してのみ経済的である。
【0019】
数多くの光集積素子が1回のプロセスで製造できるため、大きな基板表面(3インチ超)を用いることは通常経済的に好ましい。しかしながら、上記した理由によって、ドライエッチングプロセスで格子の深さの高い側面の再現性(lateral reproducibility)を得ることは困難であり、コストがかかる。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】
したがって、本発明の目的は、簡単かつ経済的であり、より大きな表面に対して均一な構造深さを有する平坦な構造物を再現性良く生産するのに適している、無機回折素子の製造方法を提供することである。
【0021】
【課題を解決するための手段】
上記目的は、基板を、エッチングすべきでない領域を保護しかつエッチング剤(etching medium)に対して耐性を有するマスクで被覆し、該マスクを形成しようとするレリーフ構造(relief structure)に相応するものとし、続いて、目的とするレリーフ構造を、基板内のマスクによって被覆されない領域に形成し、さらに、必要であれば、マスクを除去するエッチングによる無機回折素子、特にガラス製の無機回折素子の製造方法において、マスクを塗布する前に、エッチング止め(etching stop)として用いられる境界領域を、基板内の特異なエッチング挙動を有する2つの異なる材料の間に形成することによって、基板表面からの所定の距離の所定のエッチング深さが目的とする構造深さ(structure depth) と一致するように調節することを特徴とする、エッチングによる無機回折素子の製造方法によって達成される。
【0022】
本発明は、上記境界領域を他の無機材料の1層若しくは数層からなる被膜を塗布することによってマスクの塗布前に予め基板上に形成することによって、上記被膜の厚さがレリーフ構造の構造深さと一致するようにし、さらに、レリーフ構造を上記被膜中に挿入し、基板がエッチング止めとして作用するような材料を選択されることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はまた、上記基板がエッチング止め被膜および境界領域を形成するように構造化される(structured)さらなる被膜を備えることによって構造化される被膜の厚さがレリーフ構造の構造深さと一致することを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はまた、上記被膜がPVD、CVDまたはゾル−ゲルプロセスによって塗布されることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はまた、上記被膜がパルス化プラズマ(pulsed plasma) またはレーザーCVD(laser CVD) プロセスによって塗布されることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はまた、上記レリーフ構造がドライエッチングまたはウェットケミカルエッチング(wet chemical etching)プロセスによって形成されることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はまた、反応性イオンエッチングがドライエッチングプロセスとして使用されることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はまた、エッチングが材料の境界領域に到達した際にエッチング速度の急落によって即座にエッチング中に止められることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はさらに、上記エッチング速度が材料が他の材料に転移する間に少なくとも10倍減少することを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はさらに、上記エッチング速度が少なくとも50倍減少することを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はさらに、エッチングされる基板表面上にプラズマを発生させる間、ドライエッチングプロセスを用いる方法において、構造化される被膜から基板材料へのおよびエッチング止め層への転移の間にプラズマから発せられた輻射線の変化をエッチングプロセスを停止させるためのストップシグナルとして用いることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。本発明はさらに、境界領域における材料の他の材料への転移期間中のプラズマカラー(plasma colour) の変化をエッチングプロセスを停止させるためのシグナルとして用いることを特徴とする、無機回折素子の製造方法を示すものである。
【0023】
本発明は、上記いずれかに記載の方法によって製造された回折素子の回折光学素子としての使用によっても達成される。本発明はまた、上記基板および被膜が光学ガラスから構成されることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、基板ガラスおよび被膜の屈折率(nd)が1.5から2.2の間であることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、上記被膜の屈折率が基板ガラスの屈折率におおよそ調節されることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、上記被膜がSiO2/TiO2、SiO2/Ta2O5、SiO2/ZrO2および/またはSiO2/SnO2の混合層から構成されることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、上記基板ガラスが網状構造形成酸化物含量の多い屈折率の高いガラスであることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、上記基板ガラスが平行平面(plane parallel)であり、光学的表面特性を有することを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、いわゆるハイブリッド光学素子(hybrid optics) の製造用の基板が球面または非球面の凸状表面を有することを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、上記被膜が干渉層システム(interference layer system) から構成されることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はさらに、被膜の屈折率が層の組成および、必要であれば、層の厚さの変化によってそれ自体既知の方法で調節されることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。
【0024】
本発明は、また、格子カプラー(grating coupler) を有する表面センサーの構成材料としての上記いずれかに記載の方法によって製造された回折素子の使用によっても達成される。本発明は、合成材料若しくは合成材料含量の高い材料で作製された基板の微細な構造化(fine structuration)を目的とする成形プロセス用の成形治具としての上記いずれかに記載の方法によって製造された回折素子の使用によっても達成される。本発明は、レリーフ構造の構造深さが30nm未満であることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、上記構造深さが20nm未満であることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、構造幅(structure width) が屈折する輻射線の波長の範囲内であることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、格子カプラーが二回折格子(bi-diffractive grating)によって形成されることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、構造化された層がSiO2、TiO2、Al2O3、ZrO2、HfO2若しくはSi3N4またはこれらの混合物から構成されることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はまた、構造化された層が非晶質であることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はさらに、構造化された層が2.5nm未満のRMS、好ましくは1.5nm未満のRMSの表面粗度を有することを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はさらに、構造化された層が6以上のモース硬度を有する表面を有することを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。本発明はさらに、上記基板がフロートガラスであることを特徴とする、回折素子の使用を示すものである。
【0025】
【作用】
本発明は、基板を、エッチングすべきでない領域を保護しかつエッチング剤に対して耐性を有するマスクで被覆し、該マスクを形成しようとするレリーフ構造に相応するものとし、続いて、目的とするレリーフ構造を、基板内のマスクによって被覆されない領域に形成し、さらに、必要であれば、マスクを除去するエッチングによる無機回折素子、特にガラス製の無機回折素子の製造方法において、マスクを塗布する前に、エッチング止めとして用いられる境界領域を、基板内の特異なエッチング挙動を有する2つの異なる材料の間に形成することによって、基板表面からの所定の距離の所定のエッチング深さが目的とする構造深さと一致するように調節することを特徴とする、エッチングによる無機回折素子の製造方法を示すものである。
【0026】
本発明による製造方法において、エッチング止めとして使用される、異なるエッチング挙動を示す2つの材料間の境界面は、これは予め所定のエッチングの深さを決められるように、基板にマスクを被覆する前に、目的とする構造深さと等しい基板表面からの一定の距離離れた位置で基板中に形成される。これらの2つの材料としては、例えば、境界面に到達した際にエッチング速度が急に減少するようなものが選ばれる。このため、エッチングの深さの位置的な偏差は容易にバランスが取れる:エッチング速度の急激な減少によって、材料の融蝕は基板材料が境界面まで融蝕されている基板領域では効果的に起こらず、エッチングプロセスは境界領域に達していない領域において継続する。本発明によると、所定のエッチングの深さになる精度は、より大きな領域および再現性を含めて、エッチングプロセスのプロセスのパラメーターに、または平坦なレリーフ構造を得る場合では特に重要である、基板表面の材料の化学組成の変動に依存せず、異なるエッチング挙動を示す2つの材料間の上記した境界面が基板表面から一定の距離で形成される精度に依存する。
【0027】
このような境界面をエッチング止めとして用いるように選択するのは、この境界面に到達する際のエッチングプロセスには自動干渉(automatic intervention)はないが、シグナルを送り、これをエッチングプロセスのストップシグナルとして使用するためである。プラズマがエッチングされる表面上に形成される、ドライエッチングプロセスにおいては、例えば、材料ごとに特徴のある、いわゆるプラズマカラー(plasma colour) 等のプラズマによって送られる輻射線の変化をエッチングプロセスの終りのストップシグナルとして用いることが可能である。
【0028】
基板中に材料転移を生じさせるようためには様々な方法がある。例えば、所定の深さの表面付近の領域の基板から基板材料の所定の構成材料を浸出することができる。しかしながら、このプロセスは、より大きな表面に対して均質な「浸出深さ(leaching depth)」を得ることが難しいため、あまり好ましくない。
【0029】
基礎となる基板(以降、単に「基板」と称する)上に異なる材料による1層若しくは数層から構成される被膜を塗布することによって基板の「中」に境界面を作製することが好ましい。これらの材料はエッチング挙動によって選択される。例えば、被膜から基板への転移がエッチング止めとして作用するように基板および被膜材料を選ぶことが可能である。
【0030】
エッチングがエッチング速度の変化によって止められる際には、被膜材料のエッチング速度は実質的に基板材料のものより早くなければならない。この場合、ストラクチュレーション(structuration) は被膜中に導入され、この被膜が基板までエッチングされる領域中で除去される;すなわち、本発明による方法におけるレリーフ構造の構造深さは、基板に塗布される被膜の厚さと一致する。エッチング速度が基板にまで転移すると実質的に減少する結果、目的とする構造を得るのに必要な時間は、被膜のエッチング速度がより速くなるため上記したような精度は必要ではない。このことによって、プロセスが実質的に簡略化できる。
【0031】
従来技術とは対称的に、イオンビームの強さおよび反応性エッチングにおける反応性物質の分布の異質性は構造深さの均一性に実質的に影響を及ぼさない。照射の強いおよび反応性物質の濃度の高い領域では、照射の強さおよび反応性物質の濃度がより低い領域に比べて被膜の完全なエッチングがより早く終了する。しかしながら、基板まで転移する間の後者のエッチングは非常に遅いために、目的とする配置が高い精度で観察されるという問題を起こさずに、より遅くエッチングが行われる領域が完全に基板までエッチングされるまで、エッチングが続けられる。このようにして、高品質の回折構造物が、照射特性が非均質性であるまたは反応性物質が分布している際でも得られる。
【0032】
使用する材料のエッチング挙動の相違が大きいほど、本発明による方法の長所がより顕著になることは明らかである。
【0033】
エッチング作用に対して不活性であり、到達するとエッチングプロセスを停止させる層をさらに被膜と基板との間に適用することも可能である。また、基板に対するエッチング作用に対してより高い感受性を有する材料、例えば、特殊な光学的および化学的性質を有する材料を用いることも可能である。構造化される基板を、基板および被膜の両方がガラスまたは結晶化ガラス製である、回折光学素子(Diffractive Optical Elements)として用いる際には、エッチング止めとして作用する中間層は可能な限り薄くかつ非孔質でなければならない。中間層が既知のDOE中で厚くなるほど、屈折率を被膜および基板ガラスの屈折率にまでうまく調節しなければならない。中間層が十分薄ければ、好ましくはλ/4(λは処理される光の波長)より薄ければ、Al2O3等の、エッチングに対して高い耐性を有し、屈折率のために特に適さないような層を用いてよい。
【0034】
したがって、被膜材料から基板または中間層への転移期間中のエッチング速度の多少顕著な急激な変化によって、エッチングを簡単にかつ確実にコントロールできる。均等な所定のエッチングの深さが材料の除去に必要な最短のエッチング時間を超える如何にかかわらず設定できるように、被膜材料を除去した後のエッチング速度は0にまで落ちることが特に好ましい。
【0035】
被膜材料によってさらに最適な高いエッチング速度をも得られる際には、プロセスを速やかに行うことができる。実質的なエッチング速度差は10倍以上、好ましくは50倍以上である。
【0036】
上記では、基礎となる基板上の被膜の塗布の結果得られるエッチングのコントロールに関して記載したが、「浸出」基板("leached" substrate) に対しても同様に適用できる。
【0037】
被膜はPVD、CVDまたはゾル−ゲル方法によって塗布されることが好ましい。これらの塗布方法は確立されており、また、プロセスのパラメーターに依存して、固体材料より多孔性である特異な形態を有する誘電体を提供する。このプロセスは、孔径が使用する光の波長より小さくなるような様式においても簡単に行えるため、被膜の多孔度は光学的に特に重要ではない。また、被膜を塗布する前に表面欠陥を一定基準とするように基板を研磨してもよい。
【0038】
パルス化プラズマやレーザーCVDプロセスは、低い基板温度でかつ現場で(in situ) 層の厚さをコントロールすることなくSi、Al、Ti及びTaの平滑で密な硬質の酸化および窒化物の層を再現性よく塗布することが可能であり、特に好ましい。上記方法によって製造された層は0.8nm RMS未満の表面粗さを有する。(構造化される)基板と導波管との間の境界領域の粗さでの被きょう導光波の散乱を最小限にするために、表面センサー等の光集積素子として使用するためには、低表面粗度の層を用いる必要がある。したがって、層は、好ましくは2.5nm未満のRMS、最も好ましくは1.5nm未満のRMSの表面粗さを有する。特に、層は非晶質であることが好ましい。
【0039】
さらに、構造化される層は、格子機能(grating function)が過度に弱められるため、表面センサーに使用する際には、導波層(wave-conducting layer) であってはならず、また、屈折率が低くなければならない。エッチング止め層もまた、厚さが消失範囲(evanescent field)の射出値(exit level)に匹敵する(30〜100nm)際には、屈折率が低くなければならない。
【0040】
上記被膜の製造方法はそれ自体既知であり、特許公報や他の文献に記載されている。また、パルス化プラズマCVD(pulsed plasma CVD) プロセスを使用することによって、直径が120mmの表面上に3.5nmの層厚を有するエッチング選択層(etching-selective layer) を均一に10%未満の再現性で再現性よく製造できるので、パルス化プラズマCVD(pulsed plasma CVD) プロセスが好ましい。このような方法によって製造された層によって、層中に、例えば表面センサーに必要であるレリーフ構造等の、平滑なバイナリーレリーフ構造(binary relief structure) が形成できる。
【0041】
ドライエッチングおよび/またはウェットエッチングプロセスは、使用目的によっては、本発明による方法によって製造された製品のエッチングプロセスとして好ましい。
【0042】
構造化された基板が「既知の」DOEとして使用される場合には、ドライエッチングプロセスのみが好ましい。得られる構造幅は通常小さすぎる(アスペクト比が1:10以上)ため、側部を規定する壁面の領域における構造を破壊してしまうゆえに、ウェットケミカルプロセスは使用できない。
【0043】
反応性エッチングガスに対して耐性の低い材料からなる被膜を用いる際には、いわゆる反応性ドライエッチングプロセスを用いることによって、レリーフ構造の形成が促進される。反応性イオンエッチングでは、物理的および化学的エッチング作用によって被膜が除去される。エッチングによって除去される材料によっては、弗素および/または塩素を含むガス(例えば、CHF3、C2F6、Cl2、CHClF2等)をエッチングガスとして用いる。
【0044】
反応性イオンエッチングは、例えば、エム ハイスマイアー(M. Heissmeier)、ビー マンツケ(B. Manzke) 、リトグラフィック プロセシング ユージングリアクティブ イオン エッチング(Lithographic Processing Using Reactive Ion Etching)、ユニバーシティ オブ アーランゲン(University of Erlangen)(1990年)に記載されている。化学的作用に対する耐性がある基板や中間層は、エッチング止めがさらに改良できるので好ましく使用される。ゾル−ゲル方法によって得られるSiO2層の、反応性ガスとしてCH3Fを用いた反応性イオンエッチングによって、過度の物理的な除去による純粋なイオンエッチングに比べると3倍、エッチング速度が向上する(イオンエッチング 5nm/分;反応性イオンエッチング 15nm/分)。さらに、好ましいエッチングプロセスがエス ウォルフ(S. Wolf) 、アールエヌ トイバー(R.N. Tauber) 、「シリコン プロセシング フォー ザ ブイエルエスアイ エラ(Silicon Processing for the VLSI Era) 」、ラティス プレス、カルフォルニア(Lattice Press,California) に記載されている。
【0045】
光学表面センサーや一緒に製造されるエンボススタンプ(embossing stamp) の格子カプラーに必要なレリーフ構造等の、比較的大きな構造幅(>300nm)を有する平坦なレリーフ構造(<30nm)の場合には、構造深さに対して幅が大きいため、等方性エッチング挙動によっても損傷作用がないため、ウェットケミカルプロセスもまた用いられる。
【0046】
以下、DOEとしての構造化基板の好ましい使用をさらに詳しく説明する。
【0047】
当業者は、本発明によるプロセスが行われる際に用いられるDOEに適当なガラスを容易に同定できる。例えば、多孔性ガラスまたは種々の形態を有するガラス(一部が結晶化した領域を有するもの等)が固体ガラスに比べてイオンエッチングプロセスにおけるエッチング速度がより大きいまたは実質的により大きいことは既知である。多孔性の層若しくは種々の形態を有する多孔性の層を固体ガラス基板に塗布することによって、同一組成であっても、簡単な方法によって様々なエッチング速度が得られる。上記より、反応性ドライエッチングプロセスが好ましい。
【0048】
光学ガラスは光学特性に関して高い均質性を有するため、被膜やDOE用の基板に光学ガラスを用いることが好ましい。構造深さがより小さくても十分であるため、高い屈折率、好ましくは1.5以上の屈折率を有する光学ガラスが特に好ましい。また、光学ガラスはエッチング時間に関してもポジティブな効果を有する。d=λ/(2×Δn)の関係が屈折率の差Δn(層と周囲の媒質との間の;空気:n=1)および必要な構造深さdを律する。
【0049】
被膜の屈折率は、境界層の被膜/基板や被膜/中間層の反射の損失を防ぐために、基板ガラスの屈折率に適合させることが好ましい。高い屈折率を有する光学ガラス、特にPbOやLa2O3等の、網状構造形成酸化物の含量の高いガラスが基板材料として好ましく使用される。反応性エッチングガスに対する耐性により、このようなガラスは反応性イオンエッチングプロセスに好ましく使用できる。
【0050】
SiO2、TiO2、ZnO2またはSnO2等の単一層、および特に、SiO2/TiO2、SiO2/Ta2O5、SiO2/ZrO2および/またはSiO2/SnO2からなる混合層が被膜として好ましい。これらの高−及び低−屈折材料の混合層は、それ自体既知の様式で上記塗布プロセスによって製造できる。被膜の屈折率は、高−及び低−屈折酸化物の含量によって基板材料の屈折率に容易に合わせられる。さらに、単一層では反応性ガスのエッチング効果を特に被覆材料に対して良好に調節できるので、反応性ガスを調節する際には、特に単一層では、これらの材料によって、反応性イオンエッチングの間に高いエッチング速度が得られる。
【0051】
容易にエッチング可能なガラスからなる基板を用いる際には、本発明による基板と被膜との間にエッチング止めとしてのエッチング速度の小さいガラスの中間層を挿入することが好ましい。本発明においては、基板が、上記条件である限り、基板上に様々なガラスのタイプの積層からなっていてもよい。
【0052】
本発明による方法は、特にハイブリッド光学素子(hybrid optics) の製造用の球状のまたは非球状の凸状の基板等の、どんな形態の基板にも容易に適用できる。干渉及び屈折光学素子を組み合わせた形態の、多干渉層システム(multiple interference layer system)もまた被膜として用いられる。本発明による方法によって、平坦な格子構造を有するDOE等の、DOEの見積もり(calculation) 及び構築が非常に柔軟に設計できる。
【0053】
本発明による方法によって製造された基板を表面センサー用の格子カプラーとして好ましく使用しようとする際には、ガラス製の基板が好ましく用いられ、この際、経済的に利点のある工業用ガラスは石英ガラスと同様に使用できる。基板を表面センサーとして使用しようとする際には、チップへの分離が必要である際には薄いガラスが特に好ましく使用される。ドイチェ スペチアルグラス アクチエンゲゼルシャフト(Deutsche Spezialglas AG) 製のAF45ガラスは低アルカリガラスの一例である。しかしながら、フロートガラスが経済的観点から特に好ましく使用できる。
【0054】
構造化される被膜は、エッチング剤が好ましい組成を有する際には、エッチング速度がガラス基板または他の材料で作製されたエッチング止め層の速度より実質的に早いため、SiO2、TiO2、Al2O3、ZrO2、HfO2、Si3N4またはこれらの酸化物の混合物から構成される。
【0055】
プラズマカラー(plasma colour) の変化をエッチング止めシグナルとして用いようとする際には、エッチング止め層はエッチングされる層とは異なる化学元素を含んでおり、これによってスペクトルの異なる発光線(emission line) が得られる。好ましいエッチング条件の選択は当業者には既知である。
【0056】
本発明による方法によって製造された構造化ガラス基板は、合成材料を構造化するための成形治具としても好ましく使用できる。このような場合には、特に平坦な格子構造を合成基板に非常に正確に容易に作製することができ、さらに、これを用いて、DE 42 28 853 C2に記載されているように、無機被膜を有する合成材料基板の基礎上に格子カプラーを有する表面センサーを作製することができる。
【0057】
本発明による構造化基板をガラス製の原型としてまたは直接プレスダイ(pressdie) として等の成形治具として使用する際には、以下の条件が必要である:
(1) 成形治具の表面は、治具の有効寿命を最大にするためにモース硬度が6以上でなければならない。
【0058】
(2) 表面センサーに使用される境界面および被覆された基板表面は可能な限り平滑でなければならないので、成形治具の表面についても相当する必要条件が課される。合成材料表面中にも存在する粗さがプレスされてしまうであろうゆえである。
【0059】
好ましい材料や治具の測定値の選択は、上記条件が満たされれば、特に制限されない。
【0060】
以下、図を参照しながら本発明をさらに具体的に説明する。
【0061】
図2は、本発明によるDOEの製造方法の一実施態様を示す概略図である。図2では、ガラス基板はゾル−ゲル被膜で被覆されている。ゾル−ゲル被膜の厚さは所定の構造深さと一致する。被膜および基板は、好ましくは相互に調節される屈折率ncoatおよびnsubstrをそれぞれ有する。さらに、基板をマスク製造用のホトレジストで被覆する。シプレイ エーゼット 1350(Shipley AZ 1350)やヘキスト エーゼット 1470(Hoechst AZ 1470) 等の、すべての既知のレジスト材料を原則として使用できる。
【0062】
レジストにレーザーまたは電子ビームを直接照射する。計算された構造見積もりからの計算データをまずレーザースキャナー(laser scanner) に移す。異なるDOEタイプを製造しなければいけない際には、この照射プロセスが好ましく使用される。連続して製造する際には、ホトマスクを通した照射が好ましい。
【0063】
それ自体既知の方法で行ったホトレジストの現像およびエッチングを行った後、反応性イオンエッチングによる実際の構造化プロセスを開始する。レジストはエッチング剤に対して非常に不活性である。基板表面または中間層まで層のエッチングを行う。この際、基板または中間層はエッチング止めとして作用する。これによって、最小限のエッチング時間でかつ所定のエッチングの深さで容易にプロセスを制御できる。ヘキスト エーゼット 200(Hoechst AZ 200)等の、適当な溶媒を用いてレジストを除去した後、DOEを仕上げる。レジストがDOEの後の使用を邪魔しなければ、レジストは除去する必要はない。
【0064】
【実施例】
以下、実施態様を参照しながら本発明をさらに具体的に説明する。
【0065】
実施例1:DOEの作製
2段階回折位相プロフィール(two-stage diffractive phase profile) の形態を有するビームセパレーターを製造する。λ=555nmの波長を使用する際には、層の厚さはd=λ/(2・Δn)でなければならない。Δnは、ガラス材料と周囲の媒質(周囲空気)との屈折率の差である。層の厚さを可能な限る小さく保つために、ガラス成分であるB2O3、La2O3、ZrO2及びY2O3からなり、n=1.78である非常に耐熱性であるガラスが使用される。このようなガラスは、ショット エルエーエフエヌ 21(SCHOTT LAFN 21)の商標名で市販されている。上記の必要条件を使用するによって、d=356nmの目的とする層の厚さが得られる。
【0066】
被膜はSiO2/TiO2のゾル−ゲル溶液を用いることによって得られる。上記溶液は、それ自体既知であるが、チタンのエチルエステルと珪素のエタノール溶液から構成され、TiO2及びSiO2の重量比は51:49である。上記溶液の主成分はエタノールである。気候部屋(climatised room) (T=26℃、相対湿度=41%)中で被膜を形成する。10×10cm2の大きさの板状の基板材料を被覆した。本発明による方法によってほとんどの基板材料表面が被覆できるので、容易に被覆プロセス段階を追加できる。このようなプロセスには様々な長所がある。プレートを被覆溶液中に浸漬し、ゆっくり溶液から取り出す。この引上げ速度によって層の厚さが決定する。適当な引上げ速度は組成、熟成及び溶液の粘度によって変化し、幾つかの予備実験によって容易に測定できる。被覆後、基板を150℃の温度の空気が循環するキルン内に3分間置き、被膜表面を乾燥する。被膜を400℃で10分間焼く。このようなプロセスによって、層の厚さを±2nmで正確に設定することができ、屈折率は±0.005で正確に設定することができる。層の厚さや層の屈折率は、水平に(すなわち、等しく)被覆されたフロートガラスのディスクの透過率を測定することによって調節される。ゾル−ゲル層を焼いた後、ホトレジスト(シプレイ エーゼット 1350(Shipley AZ 1350) )による被覆をスピンコーティング(spin coating)によって行う。このレジストをレーザーコーティングシステム(laser coating system)で照射する。次に、照射されなかった領域をウェットケミカルエッチングによって除去する。反応性イオンエッチングによる被膜の構成化をさらに行うために、基板を水冷したサンプルホルダー上に載せ、エッチングプロセス中の熱歪を抑制する。25容量部のCHF3および4容量部のC2F6の混合物をエッチングガスとして用いる。エッチングチャンバー内の操作圧は30mTorrであり、イオン源の平均ワット密度(power density) は約0.5W/cm2である。反応性イオンエッチングによって、構造物の異方性エッチングが容易になる。層を基板や中間層までエッチングによって除去すると、ガラス基板や中間層におけるエッチング速度はそれぞれほとんどゼロまで減少する。したがって、時間は構造化に関しては決定的な要因とはならない。最小のエッチング時間(>24分)が認められたのみである。この最小のエッチング時間は繰り返し実験によって測定された。さらに、目的とするイオンビームプロフィール(ion beam profile)も決定的な要因ではない。エッチングおよび必要であればホトレジストを除去した後、このようにして得られたエッチングされたプレートは、必要であれば、例えば、のこ引きにしたり(sawing)またはスリットにしたり(slitting)、切断する(breaking)ことによって、小さなDOEに細分される。
【0067】
実施例2:表面センサー用の格子カプラーの作製
a)マイクロ波プラズマインパルスCVDシステム(microwave plasma impulseCVD system) を用いて、10nmの厚さのTiO2のエッチング止め層を150℃の基板温度で石英ガラス基板上にTiCl4/O2プラズマから堆積させ、この上に5nmの厚さのSiO2層(「構造化される層」)を酸素中で1% HMDSOの濃度でHMDSO/O2プラズマから堆積させた。SiO2層は、干渉測定器で(interferometrically) 表面粗さが0.7nm(RMS)であり、モース硬度が6であった。
【0068】
次に、このようにして被覆された基板を市販のホトラッカーエーゼット 1350(AZ 1350) で100nm未満の層の厚さで被覆し、ホログラフィーによる二重露光(holographic double exposure) を行い、さらに現像することによって二層の格子構造(two superimposed grating structure)を得た。さらに、この格子をCF4/O2/Arプラズマを用いたドライエッチング処理によってSiO2層までエッチングした。SiO2層のエッチング能(etchability) はTiO2層のより25倍以上大きかった。このようにして得られた格子の構造深さは5nm±0.7nmであり、すなわち、誤差が基板の表面粗さの範囲内である。
【0069】
b)エッチング段階が1% HFを含むエッチング溶液におけるウェットエッチングプロセスである以外、a)と同様にして行った。エッチング時間は10秒であった。エッチング速度の差は100倍以上であった。アスペクト比が5:350〜400であるため、格子の深さが5±0.7nmであるほとんど方形のバイナリー格子が得られた。
【0070】
このようなb)の方法は、コストの高いドライエッチングプロセスの代わりに経済的なウェットケミカルプロセス段階を用いるものであるため、特に好ましい方法である。
【0071】
c)マイクロ波プラズマインパルスCVDシステムを用いて、15nmの厚さのAl2O3層を、200℃の基板温度で石英ガラス基板上にAlCl3/O2プラズマから堆積させた。AlCl3濃度は3%であった。この層はX−線−非晶質(X-ray-amorphous) であり、干渉測定器で(interferometrically) 表面粗さが0.8nm(RMS)であり、モース硬度が6であった。
【0072】
15nmの深さのバイナリー格子が、Al2O3層においてCF4プラズマによるドライエッチングプロセスを用いた実施例2a)によるマイクロリソグラフィー法(microlithographic method)によって得られた。プラズマカラーの変化を、Al2O3からSiO2基板まで転移する間にダイオードアレイスペクトロメーター(diode array spectrometer)を用いることによってエッチング止めシグナルとして用いた。
【0073】
これより、エッチング止めシグナルとしてプラズマカラーの変化を用いることによって、ドライエッチングプロセスにおいてエッチングが停止できることが分かった。
【0074】
d)SiO2タイプ層を、硼珪酸ガラス(ドイチェ スペチアルグラス アクチエンゲゼルシャフト(Deutsche Spezialglas AG) 製のAF45)上に5% HMDSO含量を有するHMDSO/O2プラズマから堆積させた以外、実施例2b)と同様にして行った。
【0075】
この際、当業者は、基板に関してSiO2タイプ層に必要なエッチング能(etchability) が10倍以上になるように調節できるように、希釈した弗化水素酸およびウェットケミカルエッチングプロセスに適した弗化物塩や無機酸等の既知の添加剤を用いたエッチング配合(etching formulae)を決定できる。
【0076】
このようにして、基板より実質的に大きいエッチング速度を有する層を用いることによって、エッチングが選択できる。
【0077】
e)実施例2a)によって構造化された基板を、実施例2a)に詳細に記載されているマイクロ波プラズマインパルスCVDシステムによって、140nmの厚さのTiO2のモノモードの(monomode)導波管で被覆した。HeNeレーザーを用いて、TEモードを8°から22°の角度で導波管中に結合した(couple)。格子に関するモードの伝搬長さ(propagation length)は4mmであった。
【0078】
f)実施例2a)にしたがって構造化された基板を、さらに、プレス型挿入物として熱圧プレス機に挿入した。この格子構造を160℃の温度で30バールの型押圧(impression pressure) でホットプレスすることによってポリカーボネート箔中に移動させた。このようにしてコピーされた格子の測定された絶対屈折率はガラス原型の絶対屈折率の95%以上であった。
【0079】
【発明の効果】
以上述べたように、本発明は、基板を、エッチングすべきでない領域を保護しかつエッチング剤に対して耐性を有するマスクで被覆し、該マスクを形成しようとするレリーフ構造に相応するものとし、続いて、目的とするレリーフ構造を、基板内のマスクによって被覆されない領域に形成し、さらに、必要であれば、マスクを除去するエッチングによる無機回折素子、特にガラス製の無機回折素子の製造方法において、マスクを塗布する前に、エッチング止めとして用いられる境界領域を、基板内の特異なエッチング挙動を有する2つの異なる材料の間に形成することによって、基板表面からの所定の距離の所定のエッチング深さが目的とする構造深さと一致するように調節することを特徴とする、エッチングによる無機回折素子の製造方法を示すものである。
【0080】
したがって、本発明による方法によって、特に、以下の(1)〜(5)の長所を有する、平坦な、レリーフ構造が得られるものである:
(1) バイナリー構造物が得られる。これによって完全な構造物が1回のプロセスで製造できる。
【0081】
(2) 構造物は±10〜15%の許容差で2〜30nmの深さに再現性良く 調節できる。
【0082】
(3) 例えば光集積素子用の結合素子(coupling element)として使用するのに適した、最小の統計的表面粗さのみを有する構造物が製造できる。
【0083】
(4) 例えば構造化された合成材料基板を製造するための成形治具として使用するのに適した、硬質な表面を有する基板が構造化できる。
【0084】
(5) 構造化された基板をセンサー素子の構成部品として使用する際に、経済的な基板として使用できる。プロセス自体も経済的なので、センサー素子の価格を実質的に下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 図1は、回折光学素子の適用例を示す図である。
【図2】 図2は、本発明によるDOEの製造方法の一実施態様を示す概略図である
Claims (19)
- ガラス基板を用意する工程と;
表面付近の領域の基板を浸出して、基板中で材料転移を生じさせ、浸出層を形成し、この際、境界領域が基板と浸出層との間にエッチング止めとして形成される工程と;
エッチングすべきでない領域を保護し、エッチング剤に対して耐性を有しかつ形成しようとするレリーフ構造に相応するマスクで、前記浸出層を被覆する工程と;
目的とするレリーフ構造を、エッチング法を用いてマスクによって被覆されない浸出層領域に形成する工程と
を有し、
前記浸出層は、基板表面からの所定の距離での所定のエッチング深さが目的とするレリーフ構造の構造深さと一致するように、基板とは異なる材料及びエッチング挙動を有し、
前記浸出層は、浸出しない基板材料との境界領域がエッチング止めとして作用するように、基板よりエッチング速度の高い材料から構成され、
前記浸出層の深さは、レリーフ構造の構造深さと一致する、
ことを特徴とする、エッチングによるガラス製の無機回折素子の製造方法。 - 該レリーフ構造がドライエッチングまたはウェットケミカルエッチングプロセスによって形成されることを特徴とする、特許請求の範囲第1項に記載の方法。
- 反応性イオンエッチングがドライエッチングプロセスとして使用されることを特徴とする、特許請求の範囲第2項に記載の方法。
- エッチングが材料の境界領域に到達した際にエッチング速度の急落によって即座にエッチング中に止められることを特徴とする、特許請求の範囲第1項から第3項のいずれかに記載の方法。
- 該エッチング速度が材料が他の材料に転移する間に少なくとも10倍減少することを特徴とする、特許請求の範囲第4項に記載の方法。
- 該エッチング速度が少なくとも50倍減少することを特徴とする、特許請求の範囲第5項に記載の方法。
- 光学回折素子として使用される特許請求の範囲第1項から第6項のいずれかに記載の方法によって製造された回折素子。
- 該基板が光学ガラスから構成されることを特徴とする、特許請求の範囲第7項に記載の回折素子。
- 基板ガラスの屈折率(nd)が1.5から2.2の間であることを特徴とする、特許請求の範囲第8項に記載の回折素子。
- 該基板ガラスが網状構造形成酸化物含量の多い屈折率の高いガラスであることを特徴とする、特許請求の範囲第7項から第9項のいずれかに記載の回折素子。
- 該基板ガラスが平行平面であり、光学的表面特性を有することを特徴とする、特許請求の範囲第7項から第10項のいずれかに記載の回折素子。
- いわゆるハイブリッド光学素子の製造用の基板が球面または非球面の凸状表面を有することを特徴とする、特許請求の範囲第7項から第11項のいずれかに記載の回折素子。
- 格子カプラーを有する表面センサーの構成材料として使用される特許請求の範囲第1項から第6項のいずれかに記載の方法によって製造された回折素子。
- 合成材料若しくは合成材料含量の高い材料で作製された基板の微細な構造化を目的とする成形プロセス用の成形治具として使用される特許請求の範囲第1項から第6項のいずれかに記載の方法によって製造された回折素子。
- レリーフ構造の構造深さが30nm未満であることを特徴とする、特許請求の範囲第13項または第14項に記載の回折素子。
- 該構造深さが20nm未満であることを特徴とする、特許請求の範囲第15項に記載の回折素子。
- 構造幅が屈折する輻射線の波長の範囲内であることを特徴とする、特許請求の範囲第13項から第16項のいずれかに記載の回折素子。
- 格子カプラーが二回折格子によって形成されることを特徴とする、特許請求の範囲第13項から第17項のいずれかに記載の回折素子。
- 該基板がフロートガラスであることを特徴とする、特許請求の範囲第13項から第18項のいずれかに記載の回折素子。
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