JP3907522B2 - 軸非対称光学面の加工方法 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、光軸を中心とする略楕円状の輪帯を複数有し、個々の輪帯を構成する光学面が光軸に垂直な基準面に対しそれぞれ傾斜し、外周側に位置する輪帯ほどその幅が狭く設定されると共にその光学面の傾斜角が大きく設定された軸非対称光学面を加工するための方法に関する。
【0002】
【背景技術】
カラー画像形成装置、例えばレーザービームカラープリンタにおける露光部の概略構造を図7に示す。すなわち、半導体レーザーなどの光源1から発せられる光ビームは、コリメータレンズ2によって平行ビームに変換され、開口絞り3を通って線状の光に絞られ、図示しない駆動手段により回転制御される回転多面鏡などの光偏向器4の偏向面4aに対し、シリンドリカルレンズ5によって線像として結像する。シリンドリカルレンズ5は、光偏向器4の回転軸に沿った副走査方向にのみ所定の屈折力を有する。f−θ特性、つまり焦点が光の偏向角度に応じて補正された走査光学素子(以下、これをf−θレンズと呼称する)7は、屈折部7aと回折部7bとを有し、光偏向器4と電子写真感光ドラム8との間に介装されている。屈折部7aは電子写真感光ドラム8の回転軸と平行な主走査方向にのみ所定の屈折力を有するトーリックレンズであり、回折部7bは主走査方向と副走査方向とで回折力が異なる長尺の回折格子にて構成されている。
【0003】
原稿などのカラー画像を読み取り、これを処理する装置において、上述したような特殊な回折格子を使用したものは、例えば米国特許明細書第5838480号に開示されている。これによると、光源からの光束が第1光路上の光学系と第2光路上のf−θレンズとを介して結像基板に導かれる構成となっており、第2光路上のf−θレンズを構成する一方の光学要素として、色ずれ補正および色温度補正用の回折光学素子を採用している。このような光学系を用いることにより、カラー原稿画像に対して色ずれなく、異なる波長域からなる複数の光ビームに分離させ、結像基板上に正しく結像させることができる。
【0004】
図7に示した回折格子の平面形状を模式的に図8に示し、そのIX−IX,X−X矢視断面形状を図9,図10にそれぞれ示す。すなわち、この回折格子は、その光軸Oが通る中央の高次凸曲面FCの周囲に略楕円状の輪帯を複数、例えば2577本有し、個々の輪帯を構成する光学面FOが光軸Oに垂直な基準面FRに対し0.1168から8.5600度まで傾斜すると共に輪帯の幅Sが0.729720から0.009882mmまで変化する軸非対称光学面となっている。この場合、外周側に位置する輪帯ほどその幅Sが狭く設定されると共にその光学面FOの傾斜角αが大きく設定されている。この軸非対称光学面は、例えば長さが225.0mm,幅が9.6mmの長方形であり、個々の光学面FOの表面粗さ、すなわち最大高さRyは0.02μm以下に設定される。
【0005】
なお、これらの数値は一例であって、必要に応じ適宜変更されるものであるが、このような非対称光学面は多軸制御の工作機械を用いた精密切削加工による方法以外の加工方法では実質的に困難である。また、加工時間やそれに伴う段取りなどに膨大な時間がかかることから、このような回折光学素子は大量生産によって製造コストの低下が可能となるものでない限り、実際に製造することは現実的ではない。このような観点から、通常は上述した軸非対称光学面に対して反転した形状の軸非対称光学面を精密切削加工した成形駒を金型として用い、光学用樹脂を射出成形することによって製造される。この場合、成形駒としてはダイヤモンド切削工具による加工面の性状が良好な燐青銅や、鋼の表面に銅めっきまたは無電解ニッケルめっきを施したものなどが用いられる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図8〜図10に示した軸非対称光学面を持つ回折光学素子において、個々の輪帯を形成する光学面FOは、厳密には中央の高次凸曲面FCと同様な高次の凸曲面である。従って、このような高次の凸曲面を反転した凹曲面を正確に切削加工しようとすると、一般的には工具の刃先を所定曲率に丸め、この所定曲率の包絡線が目的の凹曲面となるように工具の位置を制御する必要がある。
【0007】
しかしながら、このような工具を用いて1つの輪帯の光学面FOを加工するだけで数百〜数千回のカッターパスが必要となり、輪帯の数が2577本もある場合には加工時間が著しく膨大となってしまい、実際問題として採用し得ない加工形態であることは容易に理解できよう。
【0008】
本発明者らは、上述したような軸非対称光学面を持つ金型の成形駒を切削加工によって製造するに際し、輪帯の幅寸法が極めて小さいことから、個々の輪帯の光学面FOをその内周の法線方向に沿って直線で近似しても、その誤差が個々の輪帯の光学面FOの表面粗さ(最大高さ)Ryの許容値である0.02μm以下に納まり、何ら問題が生じないことを見いだした。この直線近似による加工方法によると、1つの輪帯Wに対して1回のカッターパスでその光学面FOの加工を終了させることができるため、先の場合よりも加工時間を著しく短縮させることができる。
【0009】
この直線近似による加工方法の原理について図11を参照しながら説明する。図11において、任意の輪帯の内周側の輪郭と外周側の輪郭とをそれぞれ略楕円状の曲線Li,Loで示す。光軸Oと平行な方向に沿った輪帯の高さ、すなわち光軸Oに対して垂直な基準面FR上にある曲線Liから光軸Oと平行な方向に沿った曲線Loの高さHは、0.001488mmに設定され、曲線Li上の任意の点Pにおける法線Nを含む光軸Oと平行な面において、この法線Nを含む面と曲線Loとの交点Qと、先の点Pとを結ぶ線分PQが輪帯の光学面FOとなるように、この輪帯の光学面FOの切削が行われる。法線Nを含む図11中のXII−XII矢視断面構造を図12に示す。
【0010】
従って、輪帯の光学面FOを切削する回転工具の回転軸線は、曲線Li上の点Pにおける法線Nを含む面内にあり、輪帯に沿った加工の進行に連れて基準面FRに対する回転工具の回転軸線の傾斜角も連続的に変化させる必要がある。また、回転工具と成形駒となるワークWとの相対位置を変えずに輪帯の一定位置のみ加工した場合、回転工具によってワークWから除去される部分は、図11中、二点鎖線で囲まれた斜線で示す如き半楕円形状の領域となる。
【0011】
ここで、図11に示すように輪帯の外周側の輪郭である曲線Loが回転工具によるワークWの除去領域に対して点Q,Q1で交差した状態となる場合、輪帯の線分PQの部分の加工中に回転工具の干渉が発生し、点Qから点Q1に至る曲線Lo上の部分の高さが余分に削られてしまう不具合を生ずる。このような回転工具の干渉を避けるためには、回転工具の回転軸線から切刃までの半径を小さく設定すればよいが、このような高精度な切削加工を行う工作機械の主軸は、空気などの流体軸受を介して支持されているのが一般的である。このため、回転工具が取り付けられる主軸の外径を小径化することには限度があり、上述したような回転工具の干渉がある程度発生するのを避けることは困難である。
【0012】
【発明の目的】
本発明の目的は、ワークに対する回転工具の干渉を回避しつつ、加工誤差を最小限に抑えて軸非対称光学面、特に光軸を中心とする略楕円状の輪帯を複数有し、個々の輪帯を構成する光学面が光軸に垂直な基準面に対しそれぞれ傾斜し、外周側に位置する輪帯ほどその幅が狭く設定されると共にその光学面の傾斜角が大きく設定された軸非対称光学面を効率よく切削し得る方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、光軸を中心とする楕円状の輪帯を複数有し、個々の前記輪帯を構成する光学面が前記光軸に垂直な基準面に対しそれぞれ傾斜し、外周側に位置する前記輪帯ほどその幅が狭く設定されると共にその光学面の傾斜角が大きく設定された軸非対称光学面を持つワークの加工方法であって、外周に切刃が形成された回転工具を駆動回転するステップと、前記基準面に投影される前記回転工具の回転軸の軸線を前記基準面に投影される輪帯の内周に対して法線方向に向けるステップと、加工すべき輪帯の光学面の傾斜角に応じて前記回転工具の回転軸を傾けるステップと、前記加工すべき輪帯に沿って前記回転工具が移動するように、駆動回転する前記回転工具に対して前記ワークを旋回させつつこれを前記基準面と平行に移動させるステップと、前記回転工具が前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算するステップと、前記回転工具が前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉する場合、最も干渉量が多い前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯上の点における前記基準面からの高さが、前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯の予め設定された高さ(H)となるように、前記回転工具の回転軸をさらに傾けて前記干渉を回避するステップとを具えたことを特徴とするものである。
【0014】
図11および図12において、基準面FRに対し、光軸Oと平行な点Pにおける法線Nを含む面内にある輪帯の光学面FOを切削する回転工具の回転軸線のなす角をα、光軸Oと平行な方向に沿った輪帯の高さをH、点Pと点Qとの距離、つまり輪帯の幅をSとすると、α=tan-1(H/S)となる。
【0015】
一方、図11に示すように回転工具の干渉が発生する場合、曲線L上の点Qから点Qに至る領域において、基準面Fからの高さが最も低くなる点、つまり最も多量に切削される点Qを求め、干渉によって余分に削り落される高さをdで表し、曲線L上の点Pにおける接線Tと点Qとの距離をSとし、
α=tan-1(d/S) ・・・(1)
を上述した回転工具の角度αに加え、回転工具の回転軸線の傾斜をαだけ増大させることにより、ワークWに対して線分PQ上を加工中の回転工具の干渉補正される。このようにして、曲線Lを小さな線分に分割して加工することにより、1個の輪帯を構成する環状の光学面Fが得られる。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明による軸非対称光学面の加工方法において、基準面に投影される加工すべき輪帯の内周の所定箇所における法線と、この法線と基準面に投影される加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯の内周との交点における法線とのなす角が所定値以下であるか否かを演算するステップをさらに具え、2つの法線のなす角が所定値以下の場合、回転工具が加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算するステップを行わないようにすることができる。具体的には、2つの法線のなす角度が1度以下の場合、回転工具の干渉によって余分に除去される輪帯の高さが1nmよりもかなり小さくなるので、干渉計算を行う必要はない。
【0017】
同様に、加工すべき輪帯が所定よりも外周側に位置する輪帯であるか否かを演算するステップをさらに具え、加工すべき輪帯が所定よりも外周側に位置する輪帯の場合、回転工具が加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算するステップを行わないようにすることも有効である。これは、光軸側から順に数えた場合の輪帯番号が大きくなるに従い、2つの法線の角度差が小さくなる上に隣接する輪帯の幅も狭くなるため、例えば光軸側から数えて300番以降の輪帯に対しては干渉計算が不要である。
【0018】
基準面からの輪帯の高さをすべて等しく設定することが可能である。
【0019】
ワークが非軸対称光学面を持つ光学素子、特にf−θレンズを成形するための金型であってよい。
【0020】
【実施例】
本発明による非軸対称光学面の加工方法をf−θレンズを成形するための金型の加工に応用した一実施例について、図1〜図6を参照しながら詳細に説明するが、本発明はこのような実施例のみに限らず、この明細書の特許請求の範囲に記載された本発明の概念に包含されるあらゆる変更や修正が可能であり、従って本発明の精神に帰属する他の技術にも当然応用することができる。
【0021】
本発明による加工方法を実施し得る多軸制御工作機械の一例の外観を図1に示す。すなわち、制振装置11を介して床面に設置されたベース12には、左右一対の支柱13aと、これら支柱13aの上端に両端部が架け渡されたトップビーム13bとからなる門型コラム13が設けられている。
【0022】
左右一対の支柱13aの間のベース12上には、上端が水平面となったベッド14が固定されている。このベッド14上には、当該ベッド14の表面に沿って水平な第1の方向、すなわち一対の支柱13aの対向方向(以下、これをX方向と記述する)に摺動自在となるX方向スライダ15が搭載されており、ベース12とX方向スライダ15との間には、X方向スライダ15をX方向に沿って往復駆動するための図示しないリニアモータを組み込んだX方向駆動手段16が介装されている。また、X方向スライダ15上には、当該X方向スライダ15の摺動方向に対して直交する水平な第2の方向(以下、これをY方向と記述する)に摺動自在となるY方向スライダ17が搭載されており、このY方向スライダ17とX方向スライダ15との間には、Y方向スライダ17をY方向に往復駆動するための図示しないリニアモータを組み込んだY方向駆動手段18が介装されている。さらに、Y方向スライダ17上には、成形駒となる矩形のワークWを固定するためのワークテーブル19がベッド14の表面に対して垂直な軸線(以下、これをC軸と呼称する)回りに回転可能に取り付けられ、Y方向スライダ17とワークテーブル19との間には、ワークテーブル19をC軸回りに駆動回転させる図示しないテーブル旋回駆動手段が介装されている。
【0023】
上述したX方向駆動手段16,Y方向駆動手段18,テーブル旋回駆動手段は、図示しない制御装置によりその作動が制御され、これによってワークテーブル19に固定されたワークWの姿勢を制御するようになっている。
【0024】
左右一対の支柱13aには、クロスレール20の左右両端部がベッド14の表面に対して垂直な方向(以下、これをZ方向と記述する)に沿って昇降自在に取り付けられており、このクロスレール20と支柱13aとの間には、クロスレール20をZ方向に昇降駆動するための図示しないリニアモータを組み込んだZ方向駆動手段21が介装されている。クロスレール20の中央部には、先端部に主軸22を有する主軸ホルダ23がY方向と平行な軸線(以下、これをB軸と呼称する)回りに回転可能に取り付けられており、この主軸ホルダ23とクロスレール20との間には、主軸ホルダ23をB軸回りに駆動回転させる図示しないホルダ旋回駆動手段が介装されている。外周にダイヤモンド切刃24aを有する回転工具24が取り付けられる主軸22は、その回転軸線がB軸に対して直交する平面内にあり、本実施例では回転工具24を1秒に付き16.7回転の割合で駆動回転させる。
【0025】
上述したZ方向駆動手段21,ホルダ旋回駆動手段も同様に、図示しない制御装置によりその作動が制御され、これによって図2に示すようにワークテーブル19に対する回転工具24の姿勢を制御するようになっている。
【0026】
ワークWの加工に際しては、まず図3に示すように回転工具24の切刃24aがX方向と平行となるようにホルダ旋回駆動手段を作動してB軸を中心とする主軸ホルダ23の旋回位置を設定し、切刃24aの長手方向一端(以下、これを切刃端と呼称する)をEとし、この切刃端Eが図4に示すワークWの表面上に設定した原点O、つまりワークWの加工表面とその光軸Oとの交点から光軸Oに沿って例えば1.00mmだけ上方に位置するように、X方向駆動手段16,Y方向駆動手段18,Z方向駆動手段21を作動してワークWと回転工具24の切刃端Eとの相対位置を設定する。そして、この初期状態における工作機械の座標をX=0,Y=0,Z=1.00,B=0,C=0としておく。
【0027】
ワークWの加工時には、図5に示すようにワークWの加工表面に対して回転工具24の切刃24aが所定角度αだけ傾いた状態となるので、切刃端EとB軸とのX方向に沿った距離X10および切刃端EとB軸とのZ方向に沿った距離Z10は、初期状態におけるX方向に沿った切刃端EとB軸との距離をX1,Z方向に沿った切刃端EとB軸との距離をZ1とすると
10=X1cosα−Z1sinα
10=X1sinα+Z1cosα
となる。
【0028】
従って、ワークW上の同一点を加工すると仮定しても、輪帯の光学面FOの傾斜角αに応じてB軸回りに主軸ホルダ23を旋回すると、絶対座標系におけるX方向の移動量はX1−X10、Z方向の移動量はZ1−Z10、B軸の旋回量はαとなる。
【0029】
図5に示す加工状態において、回転工具24の切刃端Eが点Pにある場合、主軸22の回転軸線を点Pの法線Nと平行にする必要がある。図4において、点Pに関する法線NとX方向とのなす角度をθとする。ここで、回折光学素子の中心Oとワークテーブル19の回転軸線Cとが一致すれば、座標位置の計算も単純となり、工作機械の運動も単純化できるが、それぞれの中心O,Cを一致させるよりも、これら2つの中心O,Cのずれ量DX,DYを算出したほうが計算上は容易であり、かつ加工精度も良好に保つことができる。具体的に、ワークテーブル19の旋回中心Cに対して回折光学素子の中心OがX方向にDX、Y方向にDYだけずれていると仮定し、点Pが中心OよりもX方向にX2、Y方向にY2の位置にあると仮定した場合、ワークテーブル19の旋回中心Cを基準としてθだけワークWを右に回転した状態を図6に示す。
【0030】
これによる回転後の点PのX,Y座標(X20,Y20)は
20=(DX+X2)・cosθ+(DY+Y2)・sinθ−DX
20=−(DX+X2)・sinθ+(DY+Y2)・cosθ−DY
となり、C軸の座標はθである。従って、点Pを加工するときの座標は
X=X20+X1−X10
Y=Y20
Z=Z10
B=α
C=θ
となって全軸の制御位置が求められる。
【0031】
このようにして、曲線Li上の加工点のデータを算出すればよい。ただし、加工点をあまり細かく分割すると、補間精度は良くなるが、データ量が膨大となって余り得策ではない。曲線Li上の各点における曲率半径の大きさに比例して分割点を決めることにより、加工精度および加工データ量共に適切に収めることができる。このようにして輪帯の一周を形成し、以上の操作を最外周の輪帯から内周側へと順次行うことにより、ワークWの加工面に回折光学素子に対応した光学面形状を加工することができる。
【0032】
ところで、輪帯の加工中に図11に示すような干渉が発生する場合、曲線Lo上の最も多量に切削される点QLが光軸Oに対して垂直な基準面FR上にある曲線Liから光軸Oと平行な方向に沿った曲線Loの高さHとなるように、さらに主軸22の傾斜角αを傾ける必要がある。つまり、回転工具24によって切削される形状は、曲線Li上の点Pから曲線Lo上の点Qに向けて直線ではなく、曲線Lo上の最も多量に切削される点QLにおいて、基準面FRからの高さがHとなるように加工を進める必要がある。この場合の加工誤差は50nm程度となり、干渉量を補正する必要がある。また、このような干渉が顕著に見られるのは、ワークWの中央に位置する高次曲面に最も近い第1,第2,第3輪帯である。
【0033】
前述した(1)式に基づき、曲線Liを小さな線分に分割して加工することにより、1個の輪帯を構成する環状の光学面FOが得られるが、この計算に要する時間が嵩む欠点がある。しかしながら、曲線Li上の点Pにおける法線Nと、この法線Nと曲線Loとの交点Qにおける法線とのなす角度が小さい場合、回転工具24の干渉量がほとんどない。具体的には、これら2つの法線のなす角が1度以下の場合には、干渉量が1nmよりも小さいので干渉計算を省略することができる。さらに、輪帯番号が大きくなると、上述した2つの法線の角度差が小さくなる上に隣接する輪帯の幅Sが狭くなるため、干渉量が小さくなる。具体的には、輪帯番号が300より大きい場合には、干渉計算を省くことにより、全体の計算時間の短縮を図ることができる。
【0034】
本実施例における回折光学素子は、ワークWの長手方向に沿った主走査方向が6次までの位相関数で表され、この主走査方向に対して直交する副走査方向が主走査方向の位置によって異なる2次の位相関数で表される。回折面、つまり輪帯の光学面FOは、回折次数をk、使用波長をλ、光軸Oからの副走査方向に沿った距離をX、光軸Oからの主走査方向に沿った距離をY、位相係数をb2,b4,b6,d0,d1,d2,d3,d4、1,2,3,…,2577の整数である輪帯番号をmで表した場合、下式(2)の通りであり、X,Yの実数の組み合わせによって作られる点列を並べることにより、輪帯の光学面FOが形成される。
【0035】
-mkλ=b2Y2+b4Y4+b6Y6+(d0+d1Y+d2Y2+d3Y3+d4Y4)X2 ・・・(2)
この回折光学素子の設計データを以下に記す。
Figure 0003907522
となっており、m=2577より加工を開始する。
【0036】
mの値が大きい場合、Xの最大および最小は、ワークWの幅が9.6mmであることから、片側0.2mmの余裕を考慮に入れてXmax=5.0,Xmin=−5.0とした。X=5.0より加工を開始するが、回転工具24を基準として回折光学素子の形状に沿って左回りにワークWの送りを与える。この場合、刻みピッチdlは曲率半径1mmに対して0.017mmとした。すなわち、ある点における曲率半径をRとした場合、刻み長さdlは0.017×Rとした。2点間を完全に直線で繋ぐものと仮定すると、この直線と弧との最大距離は36nm程度となる。しかし、工作機械の補間が滑らかに移動するので、より小さな設計誤差で済ませることができる。さらに、加工が進んでmの値が小さくなり、Xmaxが5.0より小さい場合には、一周の加工となる。
【0037】
本実施例では、回転工具24の回転速度は毎秒116.7回転であり、輪帯に沿った回転工具24の送り速度の最大が5mm/秒であるので、1刃当たり0.043mm進むことになる。回転工具24の切刃24aの最小旋回半径が42mmの場合、回転工具24によって切削される理論表面粗さは5.5nm以下となる。
【0038】
また、図11で説明したように回転工具24の回転方向を輪帯の曲線Liに対して接線方向に設定して回転工具24と曲線Li上の任意の点Pにおける干渉をなくすことにより、高次の曲面である輪帯を正確に切削することができる。
【0039】
さらに輪帯の光学面FOは、基準面FRに対して0.17〜8.60度の傾斜角αを持っており、回転工具24の切刃角γをほぼ90度とすることにより、基準面FRに対して傾斜の急な段差面は、光学面FOに沿って回転工具24を傾けた分だけ、基準面FRに対して垂直な面から倒れる方向に傾く。このような段差面の傾斜形状は、金型に対する成形材料の抜き勾配として利用することができる。
【0040】
切刃角γを90度よりも大きな角度にすると、上述した抜き勾配をさらに大きくすることができる反面、輪帯の光学面FOの有効面積が減少して回折効率が低下してしまう欠点が生ずる。逆に、切刃角γを90度よりも小さな角度にすると、輪帯番号の小さな領域や曲線Li上の曲率半径の小さな領域では、抜き勾配がなくなってしまい、曲線Li上の曲率半径の大きな領域では切刃端E部のみで切削がなされるため、段差面の部分の表面粗さが悪化する上、切刃24aの強度上の問題も発生する。
【0041】
【発明の効果】
本発明の軸非対称光学面の加工方法によると、基準面に投影される回転工具の回転軸の軸線を基準面に投影される輪帯の内周に対して法線方向に向け、加工すべき輪帯の光学面の傾斜角に応じて回転工具の回転軸を傾け、加工すべき輪帯に沿って回転工具が移動するように、駆動回転する回転工具に対してワークを旋回させつつこれを基準面と平行に移動させ、回転工具が加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算し、回転工具が加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉する場合、最も干渉量が多い加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯上の点における基準面からの高さが、加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯の予め設定された高さ(H)となるように、回転工具の回転軸をさらに傾けて干渉を回避するようにしたので、光軸を中心とする略楕円状の輪帯を複数有し、個々の輪帯を構成する光学面が光軸に垂直な基準面に対しそれぞれ傾斜し、外周側に位置する輪帯ほどその幅が狭く設定されると共にその光学面の傾斜角が大きく設定された軸非対称光学面を持つワークを効率よく切削加工することができる。
【0042】
基準面に投影される加工すべき輪帯の内周の所定箇所における法線と、この法線と基準面に投影される加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯の内周との交点における法線とのなす角が所定値以下であるか否かを演算し、2つの法線のなす角が所定値以下の時に、回転工具が加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算しないようにした場合には、コンピュータによる演算負荷を軽減させることができる。
【0043】
加工すべき輪帯が所定よりも外周側に位置する輪帯であるか否かを演算し、加工すべき輪帯が所定よりも外周側に位置する輪帯の時、回転工具が加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算しないようにした場合には、コンピュータによる演算負荷を軽減させることができる。
【0044】
基準面からの輪帯の高さがすべて等しく設定されている場合、より容易に加工を行うことができる。
【0045】
ワークが非軸対称光学面を持つ光学素子を成形するための金型の場合には、光軸を中心とする略楕円状の輪帯を複数有し、個々の輪帯を構成する光学面が光軸に垂直な基準面に対しそれぞれ傾斜し、外周側に位置する輪帯ほどその幅が狭く設定されると共にその光学面の傾斜角が大きく設定された軸非対称光学面を持った金型を効率よく切削加工することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による加工方法を実施するための5軸制御工作機械の外観を表す斜視図である。
【図2】図1に示した工作機械の主軸に取り付けられた回転工具によるワークの加工中の状態を表す作業概念図である。
【図3】加工開始前の回転工具の姿勢を示す作業概念図である。
【図4】図3に対応した座標系を表す概念図である。
【図5】ワークを加工中の回転工具の姿勢を示す作業概念図である。
【図6】図5に対応した座標変換状態を表す概念図である。
【図7】レーザーを用いたカラー画像形成装置における露光部の概略構造を表す斜視図である。
【図8】図7に示した回折光学素子に形成される輪帯の模式図である。
【図9】図8中のIX−IX矢視断面図である。
【図10】図8中のX−X矢視断面図である。
【図11】図8に示した回折光学素子に対応する金型の加工面の加工原理を説明するための概念図である。
【図12】図11中のXII−XII矢視断面図である。
【符号の説明】
B 主軸ホルダの回転軸線
C ワークテーブルの回転軸線
X 回転軸線Cに対する原点OのX方向ずれ量
Y 回転軸線Cに対する原点OのY方向ずれ量
E 切刃端
R 基準面
O 光学面
H 光軸と平行な方向に沿った輪帯の高さ
i 輪帯の内周曲線
o 輪帯の外周曲線
N 点Pにおける輪帯の内周曲線に対する法線
O 光軸(座標原点)
P 輪帯の内周曲線上にある任意の点
Q 法線Nと輪帯の外周曲線との交点
1 輪帯の外周曲線とワークの切削除去領域の周縁との交点
L 点Qから点Q1に至る輪帯の外周曲線上において基準面FRからの高さが最も低くなる点
R 点Pにおける輪帯の内周曲線の曲率半径
S 点P,Qの距離(輪帯の幅)
L 接線Tと点QLとの距離
T 点Pにおける輪帯の内周曲線に対する接線
W ワーク
1 初期状態におけるX方向に沿った切刃端EとB軸との距離
2,X20 点PのX方向座標
10 切刃端EとB軸とのX方向に沿った距離
2,Y20 点PのY方向座標
1 初期状態におけるZ方向に沿った切刃端EとB軸との距離
10 切刃端EとB軸とのZ方向に沿った距離
α 光学面と回転工具の回転軸線とのなす角
γ 回転工具の切刃角
θ 法線NとX方向とのなす角度
11 制振装置
12 ベース
13a 支柱
13b トップビーム
13 門型コラム
14 ベッド
15 X方向スライダ
16 X方向駆動手段
17 Y方向スライダ
18 Y方向駆動手段
19 ワークテーブル
20 クロスレール
21 Z方向駆動手段
22 主軸
23 主軸ホルダ
24a 切刃
24 回転工具

Claims (5)

  1. 光軸を中心とする楕円状の輪帯を複数有し、個々の前記輪帯を構成する光学面が前記光軸に垂直な基準面に対しそれぞれ傾斜し、外周側に位置する前記輪帯ほどその幅が狭く設定されると共にその光学面の傾斜角が大きく設定された軸非対称光学面を持つワークの加工方法であって、
    外周に切刃が形成された回転工具を駆動回転するステップと、
    前記基準面に投影される前記回転工具の回転軸の軸線を前記基準面に投影される輪帯の内周に対して法線方向に向けるステップと、
    加工すべき輪帯の光学面の傾斜角に応じて前記回転工具の回転軸を傾けるステップと、
    前記加工すべき輪帯に沿って前記回転工具が移動するように、駆動回転する前記回転工具に対して前記ワークを旋回させつつこれを前記基準面と平行に移動させるステップと、
    前記回転工具が前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算するステップと、
    前記回転工具が前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉する場合、最も干渉量が多い前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯上の点における前記基準面からの高さが、前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯の予め設定された高さ(H)となるように、前記回転工具の回転軸をさらに傾けて前記干渉を回避するステップと
    を具えたことを特徴とする軸非対称光学面の加工方法。
  2. 前記基準面に投影される前記加工すべき輪帯の内周の所定箇所における法線と、この法線と前記基準面に投影される前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯の内周との交点における法線とのなす角が所定値以下であるか否かを演算するステップをさらに具え、
    2つの前記法線のなす角が所定値以下の場合、前記回転工具が前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算するステップを行わないことを特徴とする請求項1に記載の軸非対称光学面の加工方法。
  3. 前記加工すべき輪帯が所定よりも外周側に位置する輪帯であるか否かを演算するステップをさらに具え、
    前記加工すべき輪帯が所定よりも外周側に位置する輪帯の場合、前記回転工具が前記加工すべき輪帯の外周側に隣接する輪帯に対して干渉するか否かを演算するステップを行わないことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の軸非対称光学面の加工方法。
  4. 前記基準面からの前記輪帯の高さがすべて等しく設定されていることを特徴とする請求項1から請求項3の何れかに記載の軸非対称光学面の加工方法。
  5. 前記ワークが非軸対称光学面を持つ光学素子を成形するための金型であることを特徴とする請求項1から請求項4の何れかに記載の軸非対称光学面の加工方法。
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