JP3907437B2 - 床下点検口の取手取り付け部構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は床下点検口の取手取り付け部構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から知られている床下点検口の取手は取手部材とこの取手部材を回転可能に支持する本体部とからなり、このような取手を床下点検口の蓋板に取り付けるために本体部が嵌り込む角型の孔部を蓋板に形成しなければならないという問題があった。つまり、本体部の形、大きさに合った角型の孔部を蓋板に形成する必要があり、このような作業は殆どの場合、床下点検口の取り付け工事現場で行なわれており、熟練を要する作業であった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
本発明はこのような課題を解決するもので、前記従来例のような角型の孔部を蓋板に形成する必要がなく、ドリルにより簡単な丸孔を蓋板に形成することにより取手の取り付けが行なえるようにすることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】
この課題を解決するために本発明は、床下点検口の外枠に嵌り込み周囲が内枠で囲まれた開閉自在な蓋体に丸孔を貫通して形成し、丸孔に蓋体の厚みよりも長さの短い筒状のガイド部材を上方より圧入させ、上端にガイド部材の内径よりも大きな板状の把持部を備え、この把持部の中央部から下方に延びる断面正方形の軸部を一体に備えるとともに軸部の下端に外周が軸部の外面よりも外方に張り出すストッパー部を一体に備えた把持部材の把持部より下側をガイド部材の内部に挿入させ、前記ストッパー部および軸部が丸孔の下方に突出した状態で、中心からずれた位置に前記ストッパー部よりもやや大きめの孔部が形成され、またこの孔部に連なるように中心に前記軸部よりもやや大きめでストッパー部より小さな角型の孔部が形成されてなる抜け止め用プレートを蓋体の裏面側に位置させ、丸孔の下方に突出するストッパー部および軸部を前記ストッパー部よりもやや大きめの孔部に挿入して軸部をストッパー部より小さな孔部に位置させ、かかる状態で抜け止め用プレートを蓋体の裏面にビス止めしてなることを要旨とするものである。
【0005】
この構成により、前記従来例のような角型の孔部を蓋板に形成する必要がなく、ドリルにより簡単な丸孔を蓋板に形成することにより取手の取り付けを行なえるようになり、床下点検口の取り付け工事現場で熟練を要することなく作業を行なうことができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施の形態について、図面に基づいて説明する。
図1〜図3において、1は建物内の床2に形成された開口部3に嵌め込まれて取り付けられるアルミニウムを材料として作られた外枠で、開口部3の内周面に沿う四方の立ち上がり壁4と、この立ち上がり壁4の上端に外側に直角に向いて連設され前記開口部3周りの床2の上面に当接する鍔部5と、前記立ち上がり壁4の下端に内側に直角に向いて連設されアルミニウムを材料として作られた内枠6を受ける受け部7とを一体に備えている。さらに詳しくは、前記床2は開口部3を囲む部分の下側が木材からなる根太8により受けられ、この根太8の前記開口部3側の側面に前記外枠1を受ける木材からなる受桟9が釘10打ちにより設けられ、前記外枠1の前記受け部7よりも下側に形成された下端部11を前記受桟9の上に載せ、外枠1の立ち上がり壁4の外側に上下に形成されたリブ12を前記開口部3の内周面に近接させ、立ち上がり壁4を床2の端面にビス13止めしている。
【0007】
また、前記内枠6は四方の立ち上がり壁14と、この立ち上がり壁14の下端に内側に直角に向いて連設されて蓋体15を受ける板部16と、立ち上がり壁14の上端に内側に直角に向いて連設され蓋体15の上面に当接する鍔部17とを備え、立ち上がり壁14を蓋体15の外周面に近接させ、蓋体15の外周面に対して直角に蓋体15にビス18止めされている。なお、前記蓋体15は前記床2と同材料で作られている。
【0008】
上記のような床下点検口において、内枠6で囲まれた蓋体15を外枠1から持ち上げるために蓋体15に取手を取り付ける必要がある。そこで、本実施の形態では取手を取り付けるために蓋体15にドリルにより丸孔19を貫通して形成し、丸孔19に丸孔19の深さ、即ち蓋体15の厚みよりも長さの短い筒状のガイド部材20を上方より圧入させ、かかる状態で上端にガイド部材20の内径よりもはるかに大きな板状の把持部21を備え、この把持部21の中央部から下方に延びる断面正方形の軸部22を一体に備えるとともに軸部22の下端に外周が軸部22の外面よりも外方に張り出す円形のストッパー部23を一体に備えた把持部材24をガイド部材20の上方に位置せしめ、この把持部材24の把持部21より下側をガイド部材20の内部に挿入させる。これにより把持部21はガイド部材20の上面を覆うように蓋体15上に載り、前記ストッパー部23および軸部22は丸孔19の下方に突出する。前記把持部21を蓋体15上に載せ、ストッパー部23および軸部22を丸孔19の下方に突出させた状態で把持部材24の抜け止め用プレート25を蓋体15の裏面にビス26止めする。ところで、抜け止め用プレート25には中心からずれた位置に前記円形のストッパー部23よりもやや大径の円形の孔部27が形成され、またこの孔部27に連なるように抜け止め用プレート25には中心に前記軸部22よりもやや大きめでストッパー部23より小さな角型の孔部28が形成され、さらにこの角型の孔部28の形成部を含む範囲で抜け止め用プレート25の中央部を上方に膨らませてあり、この膨らみ部29を前記蓋体15の丸孔19の下端に嵌り込ませて抜け止め用プレート25の位置決めを行なうように構成されている。そして、このように構成された抜け止め用プレート25を蓋体15の裏面にビス26止めする前に、丸孔19の下方に突出するストッパー部23および軸部22を前記孔部27に挿入して軸部22を孔部28に位置させ、かかる状態で抜け止め用プレート25を蓋体15の裏面にビス26止めすることにより蓋体15に対する取手の取り付けが完了する。
【0009】
上記構成において、周囲が内枠6で囲まれた蓋体15を外枠1から持ち上げるときは把持部21を持ち上げることによりストッパー部23が抜け止め用プレート25の孔部28の下面に当接して係合する結果、蓋体15も持ち上がり、床下点検口を開口することができる。
【0010】
ところで、図面に示す実施の形態において、前記把持部材24の把持部21の下面と軸部22の上端との間には把持部21側から前記軸部22よりも大径で前記ガイド部材20の内径よりも僅かに小さな外径を持つ軸部30と、この軸部30から下向きに窄まるテーパー部31が存在しており、持ち上げた蓋体15を降ろして外枠1に嵌め込んだ後、把持部材24から手を離すことにより把持部材24が傾いて落下しても前記テーパー部31がガイド部材20の上端に当接しながら、つまり案内されながら下降して軸部30がガイド部材20の内部に導かれ、把持部材24の把持部21を蓋体15の上面定位置に載せることができる。
【0011】
【発明の効果】
以上のように本発明によれば、前記従来例のような角型の孔部を蓋板に形成する必要がなく、ドリルにより簡単な丸孔を蓋板に形成することにより取手の取り付けを行なえるようになり、床下点検口の取り付け工事現場で熟練を要することなく作業を行なうことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態における床下点検口の取手取り付け部構造の分解斜視図である。
【図2】同床下点検口の取手取り付け部の断面図である。
【図3】同把持部材を持ち上げた状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 外枠
2 床
3 開口部
6 内枠
15 蓋体
19 丸孔
20 ガイド部材
21 把持部
22 軸部
23 ストッパー部
24 把持部材
25 抜け止め用プレート
26 ビス
27 孔部
28 孔部

Claims (1)

  1. 床下点検口の外枠に嵌り込み周囲が内枠で囲まれた開閉自在な蓋体に丸孔を貫通して形成し、丸孔に蓋体の厚みよりも長さの短い筒状のガイド部材を上方より圧入させ、上端にガイド部材の内径よりも大きな板状の把持部を備え、この把持部の中央部から下方に延びる断面正方形の軸部を一体に備えるとともに軸部の下端に外周が軸部の外面よりも外方に張り出すストッパー部を一体に備えた把持部材の把持部より下側をガイド部材の内部に挿入させ、前記ストッパー部および軸部が丸孔の下方に突出した状態で、中心からずれた位置に前記ストッパー部よりもやや大きめの孔部が形成され、またこの孔部に連なるように中心に前記軸部よりもやや大きめでストッパー部より小さな角型の孔部が形成されてなる抜け止め用プレートを蓋体の裏面側に位置させ、丸孔の下方に突出するストッパー部および軸部を前記ストッパー部よりもやや大きめの孔部に挿入して軸部をストッパー部より小さな孔部に位置させ、かかる状態で抜け止め用プレートを蓋体の裏面にビス止めしてなることを特徴とする床下点検口の取手取り付け部構造。
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