JP3907120B2 - X線分析用試料支持装置及びx線分析装置 - Google Patents

X線分析用試料支持装置及びx線分析装置 Download PDF

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Description

本発明は、試料を分析位置に支持すると共に該試料を加熱することができるX線分析用試料支持装置に関する。また、本発明は、その試料支持装置を用いたX線分析装置に関する。
未知試料を分析する装置としてX線回折装置、蛍光X線装置、X線小角測定装置等といたX線分析装置があることは従来から知られている。このX線分析装置では、測定に供される試料をX線光路上の決められた位置に配置する必要がある。一般には、試料を試料ホルダに収容し、その試料ホルダをX線分析装置の基台に取り付けることにより、試料を所定位置にセットしている。また、この場合、基台に設けたガイドによって試料ホルダを案内するようにしたX線分析装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開平9−119905号公報(第3〜4頁、図2)
しかしながら、上記従来のX線分析装置では、試料の狭いスペース内にガイドを設けることが困難な場合があった。特に、試料のまわりに付帯要素、例えば試料を加熱するためのヒータを設置しなければならない場合には、特にガイドを設けることが難しかった。また、ヒータを用いて試料を加熱する構成のX線分析装置では、ガイド面を設けることにより、ヒータによる加熱効率がそのガイド面の存在によって低下することがあった。
本発明は、上記の問題点に鑑みて成されたものであって、ヒータを備えたX線分析装置において試料着脱用のガイドを簡単に構成できるようにすること、及びガイドを構成した場合にもヒータによる加熱効率を低下させないことを目的とする。
上記の目的を達成するため、本発明に係るX線分析用試料支持装置は、試料を分析位置に支持すると共に該試料を加熱することができるX線分析用試料支持装置であって、前記試料の温度を制御するためのヒータと、前記試料を内部に収容する試料ホルダとを有し、該試料ホルダは内部に位置決め用のガイド穴を有し、前記ヒータは該ガイド穴に挿入されて前記試料ホルダの着脱用のガイドになることを特徴とする。ここで、X線分析装置は、特定の種類のものに限定されない。例えば、X線小角測定装置、X線回折装置、蛍光X線装置、微小部X線回折装置、その他あらゆる種類のX線分析装置に適用できる。
本発明の試料支持装置によれば、ヒータそのものがガイドであるので、特別なガイド部材は不要である。そのため、ヒータからの熱がガイドを通して外部へ逃げることを防止でき、それ故、ヒータの加熱効率を高めることができる。また、試料ホルダそれ自身がヒートシンク、すなわち均熱帯として機能するので、試料を安定して加熱できる。均熱帯の効果を高めるためには、試料ホルダは熱伝導率の良い物質、例えば、Cu(銅)、Ag(銀)、Al(アルミニウム)によって形成されるのが望ましい。
本発明のX線分析用試料支持装置においては、前記ヒータを筒形状に形成し、さらに、該ヒータが嵌合するガイド穴を設けることが望ましい。ここで、筒形状としては、円筒形状、角筒形状等が考えられる。この構成によれば、試料ホルダ内にガイド穴を簡単に形成でき、ガイドとしての機能も確実に発揮できる。
本発明のX線分析用試料支持装置において、前記ヒータは複数本設けられることが望ましい。ヒータが1本だけであると、試料ホルダはそのヒータを中心として回転する傾向となり、ガイドが不安定になるおそれがある。これに対し、ヒータを複数本とすれば、試料ホルダの回転を抑えることができる。
本発明のX線分析用試料支持装置において、前記複数のヒータはX線光路の両側に分けて設けられることが望ましい。X線測定される試料は必ずX線光路上に配置される。ガイドとして機能するヒータをX線光路の両側に配置すれば、試料を常に安定してX線光路上に置くことができる。
本発明のX線分析用試料支持装置は、X線光路と交わる部分にX線透過窓を有し、該X線透過窓は内側と外側とを遮蔽すると共にX線を透過可能な物質によって形成された遮蔽材を有し、該遮蔽材はカプトン(商品名、デュポン社製)又はアルミ箔によって形成されることが望ましい。カプトンやAl箔は熱伝導率が比較的低い物質である。X線窓をこのような熱伝導率の低い物質で形成すれば、試料と外部との間で熱交換が起り難く、それ故、試料を長時間にわたって均熱状態に保持できる。このため、信頼性の高い測定データを得ることができる。
遮蔽材を用いるようにした上記のX線分析用試料支持装置において、前記X線透過窓は、前記遮蔽材を嵌合によって固定するキャップを有することが望ましい。遮蔽材の固定の仕方としては、接着剤や粘着剤を用いる方法が考えられる。しかしながら、この場合には接着剤等から不要なガスが発生するおそれがあって、測定精度が劣化するおそれがある。これに対し、上記のようなキャップを用いた嵌合方式によれば、接着剤等といった化学物質を用いないので、測定中に不要なガスが発生することがなく、測定の信頼性が非常に高い。
本発明のX線分析用試料支持装置は、キャピラリチューブを挿入可能であってX線光路と交差するキャピラリ穴を有することが望ましい。この構成によれば、粉末試料、液体試料を測定対象とすることができる。また、本発明のX線分析用試料支持装置は、フィルム状試料を挿入可能であってX線光路と交差する空間を有することが望ましい。この構成によれば、イオン交換膜等といったフィルム状の有機高分子物質を測定対象とすることができる。
また、本発明のX線分析用試料支持装置は、キャピラリチューブを挿入可能であってX線光路と交差するキャピラリ穴と、前記キャピラリチューブに磁界を印加する磁界発生装置を有することが望ましい。
この構成によれば、キャピラリチューブ内に液晶を注入し、そのキャピラリチューブを試料ホルダに装着し、さらにその試料ホルダをX線分析装置内の所定の位置に取り付ければ、液晶の内部の液晶分子を磁界によって一定方向に揃えることができ、それ故、液晶に対して信頼性の高いX線データを得ることができる。
次に、本発明に係るX線分析装置は、以上に記載した構成のX線分析用試料支持装置を有することを特徴とする。このX線分析装置によれば、ヒータそのものがガイドであるので、特別なガイド部材は不要である。そのため、ヒータからの熱がガイドを通して外部へ逃げることを防止でき、それ故、ヒータの加熱効率を高めることができる。また、試料ホルダそれ自身がヒートシンク、すなわち均熱帯として機能するので、試料を安定して加熱できる。
以上のように、本発明に係るX線分析用試料支持装置及びX線分析装置によれば、ヒータそのものがガイドとなるので、特別なガイド部材は不要である。そのため、ヒータからの熱がガイドを通して外部へ逃げることを防止でき、それ故、ヒータの加熱効率を高めることができる。また、試料ホルダそれ自身がヒートシンク、すなわち均熱帯として機能するので、試料を安定して加熱できる。
(X線分析用試料支持装置及びX線分析装置の第1実施形態)
以下、本発明に係るX線分析用試料支持装置及びX線分析装置を、X線小角測定装置を用いたX線分析装置に適用する場合を例に挙げて説明する。なお、本発明がこの実施形態に限定されないことは、もちろんである。
まず、試料支持装置を説明するのに先立って、それが用いられるX線分析装置について説明する。図6は、そのX線分析装置を用いた試料分析システムの一例を示している。ここに示す試料分析システム1は、X線分析装置としてのX線小角測定装置2と、試料SをX線小角測定装置2内の所定位置に支持する試料部ユニット15と、質量分析装置3とを有する。X線小角測定装置2は、試料Sに対してX線小角測定を行う。また、質量分析装置3は、試料部ユニット15によって所定位置に配置された試料Sからガスが発生する場合に、そのガスをガス搬送管47を通して採取して、そのガスの質量数を測定する。この質量分析機能が達成できるものであれば、質量分析装置3の具体的な構成は特別のものに限られない。
なお、質量分析装置3を用いて測定を行うのは、試料Sに関してX線小角測定に加えて、その他の方法で測定を行うことが目的であり、従って、質量分析装置3に代えて、あるいは質量分析装置3に加えて、それ以外の測定装置、例えばIR(Infrared Spectrophotometer)を用いることもできる。
X線小角測定装置2は、X線源4を備えたX線管6と、X線源4から発生したX線を1つの焦点に収束させるX線集光手段としてのコンフォーカルミラー7と、第1スリット8と、第2スリット9と、第3スリット11と、試料部ユニット15と、X線検出手段としての2次元X線検出器13とを有する。2次元X線検出器13は、X線検出面に面状の蓄積性蛍光体を有する蓄積性蛍光体プレートを用いるものとする。
図11は、図6に示すX線小角測定装置2におけるX線の進行の様子を模式的に示している。図11において、図6と同じ符号は同じ要素を示している。図11に示すように、コンフォーカルミラー7は、互いに交差する関係にある2つのX線反射面7a及び7bを有し、それらのX線反射面で反射したX線が同じ又は略同じ焦点“f”に集まるようになっているX線反射ミラーである。
各X線反射面7a,7bは、X線を反射することのできる材料、例えば、ニッケル、白金、タングステン等によって単層構造として形成できる。あるいは、各X線反射面7a,7bは、X線反射面上に複数の薄膜を形成することにより、X線の回折を利用して全体としてX線を反射させる構造の多層膜ミラーとして構成することもできる。この多層膜ミラーによれば、単層構造のX線反射ミラーに比べて、より強度の強いX線を反射して焦点“f”へ集めることができる。
図6において、第1スリット8と第2スリット9との間には管14が配設され、第2スリット9と第3スリット11との間には管16が配設され、さらに、第3スリット11の下流側(すなわち、図6の右側)に管17が配設される。2次元X線検出器13は、管17の内部の下流側の端部に配設される。また、試料部ユニット15の試料保持部分は管17の上流側の端部に配設される。これらの管14、16及び17は図示しない真空装置に接続され、それらの内部は真空又はそれに近い減圧状態に減圧される。
X線小角測定装置2は、試料部ユニット15内の試料Sから発生する散乱線を検出することが目的であるが、この散乱線の強度は非常に小さい。上記のように管14、16、17によって真空路を形成するのは、測定目標である試料Sからの散乱線がX線の空気散乱によって乱されることを防止するためである。
X線管6は、迅速な測定を可能とするため、できるだけ強度の強いX線を発生できるものが望まれる。そのため本実施形態では、図9に示すように、冷却機構を内蔵すると共に高速回転が可能であるロータターゲット19と、このロータターゲット19との間で高電圧を印加できるフィラメント21とによってX線管6を構成する。
X線発生回路36は、フィラメント21へ所定の電流を供給すると共に、フィラメント21とターゲット19との間に所定の電圧、いわゆる管電圧を印加する。X線発生回路36は、通常、ターゲット19を流れる電流、いわゆる管電流を検知すると共に、その管電流が所定の一定値を維持するように、フィラメント21への電流値を制御する。本実施形態では、例えば、管電圧及び管電流を45kV−60mAに設定する。
フィラメント21は通電によって発熱して熱電子を放出する。放出された熱電子はフィラメント21とターゲット19との間に印加された高電圧によって加速されてターゲット19の表面に衝突する。この衝突する領域FがX線焦点であり、このX線焦点FからX線が発生する。すなわち、このX線焦点FがX線源4となる。本実施形態では、X線源4からポイントフォーカスのX線を取り出すことにする。
一般に、X線焦点Fは長方形の領域であり、本実施形態ではその長方形の短辺側からX線を取り出す。すなわち、X線焦点Fの短辺側に設けたX線取出し窓22からX線をX線管6の外部へ取り出すことにする。このため、取り出されたX線Rはその断面Dが正方形、略正方形、円形又は略円形になる。このようなX線の取り出し方が行われるとき、X線焦点FはポイントフォーカスのX線焦点と呼ばれる。
因みに、X線焦点FからのX線の取り出し方としては、そのX線焦点Fの長辺側からX線を取り出す方法もある。この場合には、取り出されたX線の断面は長方形となり、このようなX線の取り出し方が行われるとき、X線焦点FはラインフォーカスのX線焦点と呼ばれる。なお、X線取出し窓22には、その窓を開閉できるX線シャッタ39が設けられる。このX線シャッタ39は、適宜の動力源、例えば電動モータや電磁ソレノイド等を駆動源として開閉動作できるようになっている。
X線管6の内部は真空又は真空に近い減圧状態に減圧される。そして、ターゲット19が軸線X0を中心として高速で回転し、さらにターゲット19の内部に冷却水が流される。この高速回転及び冷却水の通水により、ターゲット19の表面が冷却される。以上により、X線焦点Fに多量の電子を供給でき、よって、X線焦点Fから高強度のX線を発生できる。なお、ターゲット19の表面は、例えばCu(銅)によって形成する。
図6におけるX線小角測定装置2で用いるスリットには、長方形状のスリットや、円形状のスリット(すなわち、ピンホール)等が用いられるが、本実施形態では、図11に示すように、第1スリット8、第2スリット9、第3スリット11はピンホールを有するスリットとして形成されている。これらのピンホールは、ポイントフォーカスのX線源4とコンフォーカルミラー7とを用いる場合のスリットとして好適である。
図3から図5は、図6の試料部ユニット15を示している。図4は図6と同じ方向から見た断面図であり、図3は図4のA−A線に従った側面断面図であり、図5は図4のB−B線に従った平面断面図である。図4において、試料部ユニット15は、その下部に、角筒形状の隔壁26を有する。この隔壁26はその上端にフランジ26aを有し、そのフランジ26aが図6の管17の先端部にネジその他の締結方法によって固定されている。この隔壁26の下端26bは気密に閉じられ、その上端27は開口となっている。
隔壁26は、試料Sを収容するための領域である試料室R0を形成する。試料Sはこの試料室R0の内部にセットされる。また、試料室R0は、隔壁26のフランジ26aが管17に固定された状態で、その管17の内部に向かって延びている。このため、管17の内部は真空に減圧されているが、試料室R0内は真空とは異なる雰囲気に隔絶されている。X線小角測定を受けるための試料Sの測定位置は試料室R0の中に設定されるので、試料Sの測定位置は隔壁26によって真空雰囲気から隔絶される。
試料室R0の下部には、X線を通過させるための一対のX線窓51a及び51bが設けられる。これらのX線窓51a,51bは、例えば、X線を透過させることができる部材52と、その部材52を隔壁26に固定する部材53とを有する。X線透過部材52は、例えばカプトン(商品名、デュポン社製)等といったポリイミドフィルムによって形成する。また、固定部材53は、外周面にネジが設けられたリングネジを用いることができる。
隔壁26の壁内には液体通路25が形成されている。また、試料室R0の上端には、図5に示すように、液体供給ポート24a及び液体排出ポート24bが設けられる。これらのポート24a及び24bには図6の液体供給装置23が接続される。液体供給装置23によって供給された液体は図3及び図4の液体通路25を流れて隔壁26の壁内部を循環する。供給される液体が適宜の温度の水であれば、試料室R0内を恒温化、すなわち一定の温度に保持できる。また、供給される液体が低温、例えば0℃以下の水であれば、試料室R0内を冷却できる。つまり、隔壁26の中を循環する液体によって試料室R0の温度を制御できる。
試料部ユニット15は、隔壁26のフランジ26aに固定されて上方へ延びる複数、本実施形態では2本のガイドロッド28と、それらのガイドロッド28にブッシュ29を介して滑り移動可能に取り付けられたベース31とを有する。ベース31は、図5に示すように、概ね円形状に形成されている。ベース31は、図4において、装着位置P0と取出し位置P1との間で平行移動可能である。図4では、ベース31が装着位置P0に置かれ、さらに図3に示すように止め具32によって隔壁26のフランジ26aに固定されている。このとき、ベース31とフランジ26aとの間はO(オー)リングその他のシール部材によって気密に保持されることが望ましい。
ベース31の周縁には球形の被把持部材33が設けられる。また、それらの近傍に円柱形状又は円筒形状のハンドル34が設けられる。一方、ガイドロッド28の上端には被把持部材33を把持するための把持機構37が設けられる。図3の止め具32の締付けを解除するとベース31は隔壁26のフランジ26aから自由になり、この状態でハンドル34を持ってベース31を持ち上げれば、ベース31はガイドロッド28に沿って上昇する。上昇するベース31がガイドロッド28の上端、すなわち取出し位置P1に達すると、被把持部材33が把持機構37によって把持され、ベース31はその取出し位置P1に保持される。なお、把持機構37は公知の把持機構によって構成できる。
図5において、試料室R0に対応する部分のベース31には、第1ガス口41a、第2ガス口41b、湿度センサ取付け口42、水平用マイクロメータ43x、垂直用マイクロメータ43z、電線が絶縁状態で接続されるコネクタ44、そしてガス搬送管が接続されるガスポート46等といった各種の部材が設けられる。図6の質量分析装置3から延びるガス搬送管47は図5のガスポート46に接続される。また、図6のガス供給装置49から延びるガス搬送管50は図5の第1ガス口41a及び第2ガス口41bに接続される。
図3及び図4において、2つのマイクロメータ43x,43zの下方のベース31の下面に試料位置調整機構58が設けられ、その下にホルダ支持機構57が設けられ、その下に試料ホルダ56Aが設けられる。試料位置調整機構58は支持棒59を有し、ホルダ支持機構57はその支持棒59の下端部に設けられる。試料位置調整機構58は、ホルダ支持機構57を支持すると共にそのホルダ支持機構57の位置を調整する。試料ホルダ56Aはホルダ支持機構57によって支持される。また、試料ホルダ56Aは試料Sを収容する。本実施形態では、ベース31、試料位置調整機構58、ホルダ支持機構57、及び試料ホルダ56Aによって試料支持装置48が構成されている。この試料支持装置48は、試料SをX線光路上の所定位置に置くための所定の長さを有する機構である。
図1及び図2は、試料支持装置48の下部を拡大して示している。図2は図6と同じ方向から見た断面図であり、図1は図2の矢印Cに従った断面図である。図1において、支持棒59の下端部には円柱形状又は円筒形状の2本のヒータ64が試料加熱部として固定されている。これらのヒータ64は互いに平行に延びている。すなわち、2本のヒータ64は並置されている。これらのヒータ64は通電によって発熱する。これらのヒータ64へ電流を流すための電線は、図5のコネクタ44を通して外部へ導出され、図6の温度制御回路65に接続される。温度制御回路65によってヒータ64への通電量を制御することにより、試料Sの温度を調節できる。また、図1において、ホルダ支持機構57は一対の爪部材63を有する。これらの爪部材63は、バネ61の作用により、軸62を中心として矢印D方向へ回動するように付勢されている。
図7は、試料ホルダ56Aにフィルム状の試料Sを装着する過程を示しており、(a)は正面図、(b)はE−E線に従った断面構造を示している。また、図8は試料Sの装着が完了した状態の試料ホルダ56Aの側面断面構造を示している。図7(a)及び(b)に示すように、試料ホルダ56Aは、熱伝導率の高い物質、例えばCu(銅)、Ag(銀)、Al(アルミニウム)によって概ね長方形の板状に形成されている。試料ホルダ56Aの上端中央には方形状の凹部66が形成される。また、試料ホルダ56Aの両側面の上部には凹部67が形成される。試料ホルダ56Aの内部の中央にはフィルム状の試料Sを収容するための空間Qが形成される。
試料ホルダ56Aの略中央には貫通穴70が設けられる。この貫通穴70は空間Qを貫通する。試料ホルダ56Aの内部の両側にはガイド用の穴、本実施形態では円柱形状の穴68が形成される。これらの穴68は、その上端は外部に開口し、その下端は底面になっている。試料ホルダ56Aの上端において凹部66の横位置には、上端と空間Qとを結ぶ貫通穴60が設けられる。この穴60は、図1に示すように、熱電対83の下端、すなわち測温点を遮蔽材76に対応する測定位置まで挿入するためのものである。なお、熱電対83は、図5のコネクタ44を通して外部へ引き出され、試料室R0内の温度情報を図6の温度制御回路65へ伝送する。
図7において、試料ホルダ56Aに試料Sを装着する際には、まず、長方形でフィルム状の試料Sの上端に直方体形状のブロック69をネジその他の締結具によって取り付ける。次に、試料Sを試料ホルダ56Aの上端から挿入し、ブロック69を試料ホルダ56Aの上端凹部66に嵌め込む。これにより、図7(b)のように試料Sが空間Qの中に吊り下げられる。
次に、図7(b)において、治具71a及び71bを試料Sを挟んでネジ72によって接合する。これらの治具71a,71bは、図7(a)に示すように細長い形状になっている。次に、貫通穴70の表裏両側に遮蔽材76を挟んでキャップ77を嵌め込む。キャップ77の中央には穴77aが設けられる。穴77aは、例えば円形状、方形状等に形成される。X線は一方の穴77aを通過して試料Sへ照射される。また、試料Sから発生する回折線、散乱線等は他方の穴77aを通過してX線検出器へ向かう。
遮蔽材76は、穴70の開口面積よりも大きい円形状又は方形状に形成される。遮蔽材76は、X線を通過させることができ、しかも、熱伝導率が比較的低い物質、例えば、厚さ約7.5μmのカプトン(商品名、デュポン社製)によって形成される。また、遮蔽材76はアルミ箔によって形成することもできる。遮蔽材76を熱伝導率の低い物質で形成するのは、試料Sのうち特にX線が照射される部分と外部との間で熱交換が発生するのを回避してその部分の温度を一定に保持するため、すなわち均熱状態を維持するためである。
なお、遮蔽材76は接着剤又は粘着剤によって試料ホルダ56Aに接着することが考えられる。しかしながら、このように接着剤等を用いると測定中に不要なガスが発生するおそれがある。本実施形態では、試料Sから発生するガスを測定対象とする場合があるので、不要なガスが発生することはできる限り避けるべきである。従って、本実施形態のように、接着剤等を用いることなく、キャップ77を用いた押圧及び嵌合による装着方法を用いれば、そのような不要なガスの発生を心配しなくて済む。
以上により、遮蔽材76が装着されると、次に、治具71a,71bの外側へ張り出している部分の試料Sに重り73をネジ74によって取り付ける。その後、治具71a,71bをネジ72を緩めることによって試料Sから取り外す。これにより、図8に示すように、重り73によって試料Sに希望の引張り荷重をかけることができる。また、遮蔽材76の所で試料SにX線Rを照射できる。重り73を試料Sへ取り付けるのに先立って治具71a,71bを試料Sに取り付けるのは、試料Sへ重り73を取り付けるための作業を行い易くするため、及び重り73がフィルム状の試料Sを均等に引っ張るようにするためである。
なお、重り73は、一般には、試料Sを延伸させて内部の格子面を配向させるのが主な役目である。具体的には、重り73は、試料Sにクリープ歪が発生しない程度の重さ、及び試料Sにしわが寄らない程度の重さに設定される。例えば、試料Sの大きさが縦×横=28mm×9mm程度であるとき、重り73としては、5g、10g、20g等の値が選択される。
また、試料Sに関して、図6のX線小角測定装置2によって小角測定を行うのと同時に、試料Sに電流を流して電気的特性の変化、例えばインピーダンス変化の測定を行う場合には、図7(a)において、上側ブロック69及び重り73のそれぞれに通電線のプラス端子及びマイナス端子をクリップ部材等を用いて接続する。そして、それらの通電線を図5のコネクタ44を通して外部へ取り出し、電流計、あるいはその他の計測器に接続する。
試料ホルダ56Aは、図1において、その内部に設けたガイド穴68(図7(a)参照)の中にヒータ64を差し込むようにしてホルダ支持機構57に装着される。さらに、試料ホルダ56Aは、その上部の側面に設けた凹部67に爪部材63が嵌合することにより、ホルダ支持機構57に把持され、試料室R0内の所定位置に支持される。こうして、試料Sが試料室R0内の所定位置、すなわちX線光路上に配置される。ツマミ78を操作してバネ61を収縮させて爪部材63を開けば、試料ホルダ56Aをホルダ支持機構57から取り外すことができる。
以上のように、試料ホルダ56Aは、ヒータ64を機械的なガイドとして常に所定の位置に安定して配置される。また、試料ホルダ56Aは、爪部材63の開閉により、支持棒59に対して着脱可能になっている。つまり、作業者は特段の注意を払うことなく、試料ホルダ56Aをヒータ64に差し込めば、試料Sを所定の測定位置に正確に設置できる。ヒータ64は、試料ホルダ56Aを取り外す際にもガイドとして機能する。
このように、ヒータ64をガイドとして兼用するので、特別なガイド部材を設ける必要がなく、それ故、試料Sのまわりの構造を簡単にすることができる。また、ヒータ64からの熱が特別なガイドを通して外部へ逃げるという事態が発生することがなくなり、それ故、ヒータの加熱効率を高めることができる。また、試料ホルダ56Aを熱伝導率の高い物質、例えば、Cu、Ag、Alによって形成すれば、試料ホルダ56Aそれ自身がヒートシンク、すなわち均熱帯として機能するので、試料Sを安定して加熱できる。
なお、本実施形態では棒状のヒータ64を用いたが、これに代えて平板状のヒータ、いわゆるヒートプレートを用いて試料Sの温度制御を行うことができる。そして、この場合でも、ヒートプレートを試料ホルダ56Aの位置決めのためのガイドとして用いることが望ましい。
さらに、図1に示すように、2本のヒータ64は遮蔽材76が設けられた位置、すなわちX線光路の左右両側に分けて設けられる。仮にヒータ64が1本であると、そのヒータ64を中心として試料ホルダ56Aが回動するおそれがあるが、ヒータ64を2本以上設ければ、そのような試料ホルダ56Aの回動を防止できる。また、2本以上のヒータ64をX線光路の両側に分けて設ければ、試料ホルダ56AをX線光路に対して常に一定の位置に正確にセットできる。
図4において、試料位置調整機構58は、支持棒59を含むZ方向調整部79zと、中継板81によってZ方向調整部79zに連結するX方向調整部79xとを有する。支持棒59の上端には、垂直用マイクロメータ43zのアクチュエータの先端が接触している。X方向調整部79xは、45°程度の角度で傾斜する傾斜面を持った可動ブロック82を有し、その可動ブロック82の傾斜面に水平用マイクロメータ43xのアクチュエータの先端が接触している。
以上の構成により、水平用マイクロメータ43xのツマミ部を操作してそのアクチュエータを往復直進移動させれば、中継板81をX方向、すなわち水平方向、すなわち紙面垂直方向に往復平行移動させることができ、これにより、Z方向調整部79z及びそれに支持された試料SをX方向へ移動させることができる。また、垂直用マイクロメータ43zのツマミ部を操作してそのアクチュエータを往復直進移動させれば、支持棒59をZ方向、すなわち垂直方向、すなわち紙面上下方向に往復平行移動させることができ、これにより、試料SをZ方向へ移動させることができる。以上により、マイクロメータ43x及び43zの一方又は両方を適宜に操作することにより、試料室R0内における試料Sの位置を調整できる。
図5に示す第1ガス口41aには、図4に示すように、ベース31を貫通して試料室R0内に奥深く入り込む長い管86が接続される。一方、第2ガス口41bには、ベース31の下方にほとんど突出しない短い管87が接続される。管86及び管87は、いずれも、図6のガス供給装置49から送り出されるガスを試料室R0内へ供給したり、供給されたそのガスを外部へ排出したりするものである。具体的には、空気よりも重いガス、例えば、Ar(アルゴン)、CO(二酸化炭素)、水蒸気等は長い管86を通して吸気し、短い管87を通して排気する。一方、空気よりも軽いガス、例えば、He(ヘリウム)、H(水素)等は短い管87を通して吸気し、長い管86と通して排気する。
図5において、第2ガス口41bの近傍に湿度センサ取付け口42が設けられ、必要に応じてこの取付け口42に湿度センサが取り付けられる。特に、図6のガス供給装置49から長い管86を通して水蒸気を導入するとき、この湿度センサは試料室R0内の湿度を、水蒸気の排気側、すなわち出口側で検出する。こうして検出される湿度に基づいて図6のガス供給装置49からの水蒸気の量を調整すれば、試料室R0内の湿度を希望の値に正確に調節できる。このように水蒸気の出口側の湿度検出値に基づいて湿度を制御する方法は出口制御方法と呼ばれ、この方法は、水蒸気の入り口側の湿度検出値に基づいて湿度制御を行う制御方法、いわゆる入り口制御方法に比べて、正確な湿度制御を行うことができる。
図10は、以上に説明した各種要素の動作を制御するための制御装置101の一例を示している。この制御装置101は、CPU(Central Processing Unit)102、RAM(Random Access Memory)103、ROM(Read Only Memory)104及び記憶媒体106を備えたコンピュータシステムを用いて構成されている。記憶媒体106は、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Video Disc)、ハードディスク、その他任意の記憶手段によって構成され、その内部には、X線小角測定装置2を用いた測定を実現するためのプログラム及び、必要に応じて、質量分析装置3を用いた測定を実現するためのプログラムが格納されている。
CPU102には、バス107を介して映像表示装置108、例えば冷陰極管式ディスプレイ、液晶ディスプレイが接続され、さらに、印字方式の表示手段であるプリンタ109が接続される。また、CPU102には、上述した各種の機器、すなわちX線発生回路36、X線シャッタ39、温度制御回路65、質量分析装置3、液体供給装置23、ガス供給装置49が入出力インターフェースを介して接続される。
CPU102は記憶媒体106に記憶されたプログラムに従って所定の機能を実現して、上記の各機器の動作を制御して、図6の試料部ユニット15によって支持された試料Sに対してX線小角測定及び、必要に応じて質量分析測定を同時に行う。
なお、本実施形態では、1つのコンピュータシステムによって全ての機器を制御することにしたが、これに代えて、X線小角測定、質量分析測定、温度制御等といった個々の処理を個別のコンピュータによって行うことにし、各コンピュータによってネットワークを構成し、そのネットワークに含まれる他のコンピュータ、例えばサーバによって主たる処理を行うようにしても良い。
また、本実施形態では、図6の液体供給装置23及びガス供給装置49の各機器の働きにより、図3の試料室R0内の雰囲気が真空路内の雰囲気とは異なった雰囲気に設定されるようになっている。他方、試料支持装置48に含まれる試料加熱部としてのヒータ64は、試料室R0内の雰囲気を設定するための液体供給装置23及びガス供給装置49から独立して、具体的には、機械構造的及び電気制御的の両面において独立して設けられている。これにより、試料Sに対して多様な環境制御ができるようになっている。
以下、上記構成より成る分析装置についてその動作を説明する。なお、これからの説明は、有機化合物の1つであるイオン交換膜を試料Sとする場合を考える。ここでイオン交換膜は、近年、燃料電池の主たる構成要素として用いられており、その分子構造の熱的な変化特性や、熱分解や脱離等といった化学変化の熱依存特性等が注目されている。このイオン交換膜は、実際の使用時には、高温、高湿度の雰囲気下に置かれるので、X線小角測定時においても、同じ高温、高湿度下に置かれた状態で測定が行われること、すなわちin−situ測定が行われることが望ましい。
測定に先立ち、図6のX線小角測定装置2内のX線光学系に対して光軸調整が行われ、各光学要素は図11に示すような所定の光学的な位置関係に設置される。また、図11の光学系におけるX線の空気散乱を回避するため、図6の管14、管16、管17の内部が真空又はそれに近い減圧状態に減圧される。
次に、イオン交換膜を試料Sとして測定を行う場合を考えれば、図7(a)及び図7(b)において、試料ホルダ56Aの中にイオン交換膜を試料Sとして装着し、さらに必要な重り73を試料Sに装着する。なお、試料Sとして供されるイオン交換膜は、実際に使用される大きさではなく、試料ホルダ56A内へ収容できる程度の大きさの切片である。
次に、図4において、ベース31に取り付けたハンドル34を持ってそのベース31を装着位置P0から鎖線で示す取出し位置P1まで持ち上げ、把持機構37によってその位置に保持する。これにより、試料支持装置48の全体が試料室R0の外側へ搬送され、ホルダ支持機構57が試料室R0の開口27の上方に露出する。なお、ベース31の移動は、作業者による手動によって行うこともできるし、自動機によって自動的に行うこともできる。自動による場合は、ハンドル34は必要ないかもしれない。
以上のように、ホルダ支持機構57が外部に露出した状態で、図1において、試料ホルダ56Aをガイドとしてのヒータ64に差し込み、爪部材63によって把持することにより、試料ホルダ56Aをホルダ支持機構57に装着する。なお、図1はホルダ支持機構57が試料室R0の内部に置かれた状態を示しているが、試料ホルダ56Aのホルダ支持機構57への装着は試料室R0の外部において行われるものである。試料ホルダ56Aのホルダ支持機構57への装着は、ヒータ64をガイドとして用いること、及びバネ61による弾性力によって付勢された爪部材63を用いた把持動作によって行われることにより、誰でも再現性高く行うことができる。
以上により、試料Sを収容した試料ホルダ56Aが試料支持装置48の下端に装着されると、図4において、把持機構37による被把持部材33の把持が解除され、試料支持装置48の全体が実線で示す装着位置P0へセットされ、さらに、図3に示す止め具32によってベース31が試料室R0のフランジ26aに固定される。これにより、試料室R0が密閉される。
試料支持装置48は予め決められた長さに形成されており、従って、ベース31が試料室R0のフランジ26aに固定された状態で試料SがX線光路上の所定の測定位置に配置される。なお、このとき、試料Sが希望位置から外れた場合には、図4の試料位置調整機構58を用いて試料Sの位置を調節する。具体的には、水平用マイクロメータ43x及び/又は垂直用マイクロメータ43zを操作して支持棒59の位置を調節する。
以上の操作により、試料室R0内の所定の測定位置に試料Sをセットでき、さらに試料室R0の内部領域、すなわち試料Sのまわりを管17内の真空と隔絶された気密な雰囲気にセットできる。次に、必要に応じて、図1の熱電対83によって温度を測定しながら、ヒータ64に通電を行ってそのヒータ64を発熱させて試料Sを希望の温度、例えば室温又は使用時の高温に設定する。
このとき、本実施形態のX線分析装置では、試料ホルダ56Aの着脱時のガイドをヒータ64によって兼用しているので、試料ホルダ56Aのまわりには専用のガイド部材は存在していない。従って、ヒータ64からの熱が専用のガイド部材を介して外部へ逃げるという事態が発生せず、熱効率が非常に高い。また、試料ホルダ56Aはヒータ64に直接に接触してヒートシンク、すなわち均熱帯として機能するので、試料Sを安定した温度に制御できる。
次に、図4の第1ガス口41a及び長い管86から試料室R0へ水蒸気を導入し、試料Sのまわりを希望の湿度に設定する。このとき、液体供給ポート24a及び24bを通して隔壁26の壁内の液体通路25へ所定温度の水を流すことにより、試料室R0内の全体を恒温化する。これにより、試料Sのまわりに結露が発生することを防止して、正確な測定を行うことができる。
なお、空気より重い水蒸気は長い管86を通して導入され、短い管87から外部へ排出されるので、試料室R0内の空気は確実に水蒸気によって置換され、均一な雰囲気が形成される。なお、水蒸気ではない空気より重いガスを導入する際にも、長い管87を使用すれば、良好なガス置換を行うことができる。他方、空気より軽いガスを導入する際には、短い管87からガスを導入し、長い管86を通して排出する。これにより、試料室R0内を軽いガスによって確実に置換できる。
以上により、試料Sを所定の高温度及び高湿度の雰囲気にセットして、図6のX線小角測定装置2を用いて測定を行った。具体的には、図6において、X線源4からX線を発生させ、そのX線を試料Sに照射し、そのときに試料Sで発生した散乱線によって蓄積性蛍光体プレート13を露光して、該蓄積性蛍光体プレート13にエネルギ潜像を蓄積させた。
より具体的には、図11において、X線源4から高強度のX線をポイントフォーカスの状態で発生させ、そのX線をコンフォーカルミラー7によって焦点“f”に収束するように集光させる。また、第1スリット8及び第2スリット9のダブルスリット構造により、X線の収束状態を安定な状態に設定し、さらに、第2スリット9で発生する寄生散乱線が試料Sや蓄積性蛍光体プレート13に当ることを第3スリット11によって防止する。
第3スリット11を通過したX線が試料Sに入射すると、図12において、その試料Sの分子構造に応じた散乱角度、すなわち回折角度2θの所に当該分子構造に応じた強度の散乱線が発生する。そして、この散乱線が当った部分の蓄積性蛍光体プレート13に散乱線の強度に対応したエネルギ潜像が蓄積される。
なお、図12において、ダイレクトビームRdが当る部分W0の蓄積性蛍光体プレート13の前にはダイレクトビームストッパ38が配設され、ダイレクトビームRdが蓄積性蛍光体プレート13に直接に当ることを防止している。また、W1で示す領域は、図11の第2スリット9で発生した寄生散乱線が第3スリット11によって阻止できなくて、蓄積性蛍光体プレート13に到達してしまう領域を示している。
つまり、蓄積性蛍光体プレート13における領域W0及び領域W1は、ダイレクトビームや寄生散乱線に邪魔されて、試料Sからの散乱線を測定できない領域である。従って、本実施形態のX線小角測定装置2によって測定される小角領域は、図12のW1よりも外側の2θ領域であり、具体的には、0°〜30°までの角度領域、望ましくは0.1°〜5°までの角度領域、より望ましくは0.1°〜4°までの角度領域、いわゆる小角領域である。
このような小角領域における散乱線の測定は、X線をスリット8,9,11によって極めて小さく絞った上で、さらにカメラ長Lを長くして行わなければならないので、一般的な広角ゴニオメータを用いて行われるX線測定では実現できない。また、X線を小さく絞る関係上、試料Sに入射するX線の強度が低くなるので、測定のために長時間を必要とする傾向にある。
しかしながら、本実施形態では、図11に示すように、X線源4から出たX線をコンフォーカルミラー7で集光するようにしたので、さらには、X線源4からポイントフォーカスのX線を取り出すようにしたので、従来に比べて高強度のX線を試料Sに入射させることができる。このように高強度のX線を試料Sに入射させることができるので、本実施形態では、極めて短時間、例えば20分程度で蓄積性蛍光体プレート13上に十分な強度の散乱線を得ることができ、そのような短時間で測定を完了できる。
1つの測定温度におけるX線小角測定が終わると、蓄積性蛍光体プレート13には、試料Sから発生する散乱X線、すなわち回折X線の2次元データがエネルギ潜像の形で記憶される。このエネルギ潜像は公知の読取り装置によって読み取られて、映像又は印字像として表示される。このX線像を観察すれば、試料Sに関する分子構造の揃い具合、試料Sがイオン交換膜であれば、そのイオン交換膜の分子構造における直鎖及び側鎖の個々の揃い具合、あるいは、それらの直鎖と側鎖との間の揃い具合を評価できる。
ところで、図6において、1つの温度条件の下にX線小角測定装置2を用いて蓄積性蛍光体プレート13へエネルギ潜像の書き込み処理を行う際、図10のCPU102は、プログラムに従って、質量分析装置3を用いた測定を同時に行う。本実施形態では、図3に示したように、ベース31にガスポート46を設け、このガスポート46及び図6のガス搬送管47を通して質量分析装置3にガスを取り込めるようにしたので、X線小角測定を受けている試料Sからガスが発生した場合には、X線小角測定の最中に質量分析装置3によって質量分析を行うことができる。
一般に、イオン交換膜の温度を変化させたとき、映像や印字像で表示されるX線小角測定図形に現れるピーク波形の位置及び大きさは変化する。しかしながら、この現象がイオン交換膜内の分子構造の変化によるものなのか、あるいは分子構造の変化以外の何等かの変化によるものなのかは、X線小角測定図形だけでは判定できない。
他方、質量分析装置3を用いた測定によって得られる質量分析データを見ると、特定の温度においてそれ以外の温度時のデータと比較して顕著な違いが見られることがある。このような変化をイオン交換膜の化学式構造を勘案して考えると、その特定温度のときにイオン交換膜に化学的な変化が起こったことが推測される。このように、本実施形態の分析装置によれば、X線小角測定線図におけるピークの変化と、質量分析測定によって得られた温度履歴を伴う情報とから、昇温過程で試料Sにどのような変化が起こったかを、正確に判定できる。また、質量分析測定によって得られた情報から、X線小角測定図で得られたピークが有機化合物のどこの場所(例えば、側鎖)の情報を示しているのかを判断することが可能である。
また、本実施形態によれば、図11に示したようにコンフォーカルミラー7を用いて強度の強いX線を形成したこと、及びX線検出器として2次元X線検出器である蓄積性蛍光体プレート13を用いて試料Sからの散乱X線を平面データとして採取したことのいずれか一方又は両方の理由により、X線小角測定を非常に短時間で行うことが可能となった。
コンフォーカルミラー7や2次元X線検出器を用いない従来のX線小角測定装置によれば、測定時間は数十時間を必要としたが、本実施形態のX線小角測定装置によれば5分程度で十分正確なX線小角測定を行うことが可能である。このことは、使用状態下での測定、いわゆるin−situ(インサイテュー)測定を行うに際して非常に有利である。何故ならば、イオン交換膜に関してはその周囲温度が所定の高温になると急激な変化が発生するので、測定のために数十時間を必要とするようでは、測定はほとんど不可能であるのに対し、上記のように測定時間を短縮できれば、イオン交換膜の急激な変化に十分迅速に対応してその変化を測定できるからである。
また、本実施形態によれば、真空路である管17内の試料Sのまわりを隔壁26によって真空状態から隔絶した上で、試料支持装置48によって試料Sをその隔絶した空間内の所定位置に支持するようにしたので、試料Sに照射されるX線や試料Sで回折したX線を空気散乱によって減衰させることなく、しかも、試料Sのまわりの雰囲気、例えば、ガス、湿度等を希望に応じて変化させることができる。それ故、本実施形態の分析装置によれば、自然状態とは異なった雰囲気で使用される物質、例えば燃料電池で用いられるイオン交換膜、をその使用状態下における雰囲気に置いた状態で測定すること、いわゆるin−situ測定を行うことができる。
なお、以上の説明では、試料Sとしてフィルム状の物質を考えた。しかしながら、図7に示す試料ホルダ56Aでは、フィルム状物質に代えて、髪の毛や糸のような繊維状物質を試料Sとすることもできる。この場合には、図7(a)において、ブロック69によって繊維状物質の上端を支持し、その繊維状物質の下端に重り73を取り付ける。
(試料ホルダの変形例)
図13は、試料ホルダの変形例を示している。図7に示した試料ホルダ56Aはフィルム状物質や繊維状物質を試料Sとする場合に好適である。これに対して、図13に示す試料ホルダ56Bは、キャピラリチューブ91、すなわち微細な直径のガラスチューブの中に粉末状物質や液体状物質を試料Sとして収納した状態でその試料Sに対してX線測定を行う場合に好適である。また、必要に応じて、質量分析測定、あるいはその他の種類の測定を併せて行うこともできる。
図13において、(a)は試料ホルダ56Bの上端面図を示し、(b)は試料ホルダ56Bの正面図を示し、(c)はF−F線に従った断面構造を示している。図13(b)において、試料ホルダ56Bは、図7(a)の試料ホルダ56Aと同様に、ガイド用の穴68と、把持用の側面凹部67と、遮蔽材及びキャップを装着するための貫通穴70と、熱電対を挿入するための貫通穴60とを有する。
他方、試料ホルダ56Bは、図7の試料ホルダ56Aと異なって、その中央部に、キャピラリチューブ91の外径よりもわずかに大きい内径の有底穴、すなわち底を有する穴92を有する。以下、この穴をキャピラリ穴と呼ぶことにする。このキャピラリ穴92はキャップ用の貫通穴70と交差する。
この試料ホルダ56Bに粉末物質、液体物質を試料として収容する際には、図13(c)に示すように、キャピラリチューブ91内に所定量の粉末試料、液体試料を公知の方法によって収容し、そのキャピラリチューブ91をキャピラリ穴92の中に挿入する。その後、遮蔽材76を挟んでキャップ77を貫通穴70の表裏両側にはめ込む。こうして試料Sが収容された試料ホルダ56Bを図1に示すように試料支持装置48のホルダ支持機構57に爪部材63によって装着することは、既に説明した通りである。
こうして試料支持装置48に装着された試料Sに対して行われるX線小角測定は既に説明した、フィルム状試料の場合と同じである。なお、粉末試料及び液体試料の場合は、試料の温度を変化させながらX線測定を行うことが多い。従って、この場合には、図1において、ヒータ64を用いた温度制御や、隔壁26の壁内の液体通路25を流れる液体による恒温化処理及び冷却処理が重要になる。
(試料ホルダの他の変形例)
図14は、試料ホルダのさらに他の変形例を示している。ここに示す試料ホルダ56Cは、液晶を試料Sとする場合に好適な試料ホルダである。この試料ホルダ56Cを用いれば、液晶内の液晶分子の配向状態を一定方向に揃えた上で測定を行うことができる。図14において、(a)は試料ホルダ56Cの上端面図を示し、(b)は試料ホルダ56Cの正面図を示し、(c)はG−G線に従った断面構造を示している。
図14(b)において、試料ホルダ56Cには、図7(a)の試料ホルダ56Aと同様に、ガイド用の穴68と、把持用の側面凹部67と、遮蔽材及びキャップを装着するための貫通穴70と、熱電対を挿入するための貫通穴60とを有する。なお、貫通穴70の、X線入射側の一方の開口70aは長穴であり、X線出射側の他方の開口70bは図7(a)の試料ホルダ56Aの場合と同様に円形状である。
また、試料ホルダ56Cは、図7の試料ホルダ56Aと異なって、その中央部に、図14(a)に示すように突出部93を有し、キャピラリチューブ91の外径よりもわずかに大きい内径のキャピラリ穴92がその突出部93に設けられる。この穴92は、図14(c)に示すように、X線通過用の貫通穴70に交差し、さらにキャピラリチューブ91が挿入される。
この試料ホルダ56Cに液晶を試料として収容する際には、図14(c)に示すようにキャピラリチューブ91内に所定量の液晶を公知の方法によって収容し、そのキャピラリチューブ91をキャピラリ穴92の中に挿入する。その後、遮蔽材76を挟んでキャップ77a及び77bを貫通穴70の表裏両側にはめ込む。キャップ77aは開口70aに合った長方形状のキャップであり、キャップ77bは開口70bに合った円形状のキャップである。
こうして液晶試料Sが収容された試料ホルダ56Cを図1に示すように試料支持装置48のホルダ支持機構57に爪部材63によって装着することは、既に説明した通りである。また、こうして試料支持装置48に装着された試料Sに対して行われるX線小角測定も既に説明した通りである。なお、液晶を試料とする本実施形態では、液晶内の液晶分子の配向を一定に揃えた上でX線測定を行うことが重要であり、その配向処理のために、図15及び図16に示すような構成が採用される。
具体的には、図16に示すように、支持棒59の下端部にブラケット94を取り付け、さらに、そのブラケット94に磁石ユニット96を取り付ける。磁石ユニット96は、永久磁石97及びそれを取り囲むヨーク98を有する。ヨーク98の先端は図15に示すように細くなっていて、さらに、試料ホルダ56Cの突出部93の両脇に近接できる形状となっている。磁石ユニット96を以上のように構成したことにより、試料ホルダ56Cのキャピラリ穴92に挿入されたキャピラリチューブ91(図14(c)参照)内の液晶試料Sには適切な磁界が付与され、これにより、液晶試料S内の液晶分子を一定方向に揃えることができる。このため、液晶試料Sに対して信頼性の高いX線測定を行うことができる。
なお、液晶を試料とする場合には、その液晶に磁界を与えて液晶分子を配向させることが重要であると共に、温度を制御することも重要である。このため、図15及び図16において、ヒータ64を用いた温度制御や、隔壁26の壁内の液体通路25を流れる液体による恒温化処理及び冷却処理が重要になる。
(その他の実施形態)
以上、好ましい実施形態を挙げて本発明を説明したが、本発明はそれらの実施形態に限定されるものでなく、請求の範囲に記載した発明の範囲内で種々に改変できる。
例えば、以上の実施形態では、X線小角測定装置2及び質量分析装置3を用いる場合を例示したが、質量分析装置3を用いた質量分析は必ずしも必要ではない。また、以上の説明ではX線小角測定装置に本発明の試料ホルダを適用する場合を例示したが、本発明の試料ホルダはそれ以外の任意のX線分析装置、例えば、X線回折装置、微小部X線回折装置等にも適用できる。いずれのX線分析装置でも、ヒータをガイドとして試料ホルダが所定の測定位置に装着される。
なお、X線回折装置とは、X線小角測定のように回折角度の小角領域における回折線、散乱線等を測定するのではなく、回折角度の広角領域の回折線等を測定する装置である。また、微小部X線回折装置とは、微小試料又は試料の微小部に微細径の平行X線ビームを照射し、試料を3軸回りに回転させたり、あるいは、試料から発生する回折線等を2次元X線検出器によって検出したりすることによって、試料から点状に発生する回折線を検出する装置である。
また、以上の説明では、試料としてイオン交換膜、粉末試料、液体試料、液晶等を考えたが、試料の種類はそれらに限定されるものではない。但し、X線小角測定装置を用いる場合には、有機化合物の分子構造のin−situ測定に好都合である。
本発明に係る試料ホルダ、X線分析装置及びX線分析方法は、ヒータを用いて温度制御を行いながらX線測定を行う際に好適に用いられる。
本発明に係るX線分析用試料支持装置の一実施形態の正面図である。 図1の試料支持装置等の側面構造を示す図であり、図1は図2のC−C線に従った断面図である。 図1に示した試料支持装置の全体を示す断面図である。 図3の装置の側面構造を示す図であり、図3は図4のA−A線に従った断面図である。 図4のB−B線に従った断面図である。 本発明に係るX線分析装置の一実施形態を示す正面図である。 図1の試料ホルダの組み立て過程を示す図であって、(a)は正面図、(b)はE−E線に従った断面図である。 図1の試料ホルダの断面構造を示す断面図である。 図6の装置で用いるX線管の内部構造の一例を示す斜視図である。 図6の装置の動作を制御する制御装置の一例を示す回路ブロック図である。 図6におけるX線分析装置の光学系を模式的に示す図である。 図11の要部を拡大して示す図である。 試料ホルダの変形例を示す図であり、(a)は端面図、(b)は一部を破断した正面図、(c)は(b)のF−F線に従った断面図である。 試料ホルダの他の変形例を示す図であり、(a)は端面図、(b)は一部を破断した正面図、(c)は(b)のG−G線に従った断面図である。 本発明に係る試料支持装置の他の実施形態を示す図である。 図15の装置の側面構造を示す図であり、図15は図16のH−H線に従った断面図である。
符号の説明
1.X線分析装置、 2.X線小角測定装置、 3.質量分析装置、 4.X線源、
6.X線管、 7.コンフォーカルミラー、 7a,7b.X線反射面、
8.第1スリット、 9.第2スリット、 11.第3スリット、
13.2次元X線検出器、 14、16,17.管、 15.試料部ユニット、
19.ロータターゲット、 21.フィラメント、 22.X線取出し窓、
24a.液体供給ポート、 24b.液体排出ポート、 25.液体通路、
26.隔壁、 26a.フランジ、 26b.下端、 27.開口、
28.ガイドロッド、 29.ブッシュ、 31.ベース、 32.止め具、
33.被把持部材、 34.ハンドル、 37.把持機構、 39.X線シャッタ、
41a.第1ガス口、 41b.第2ガス口、 42.湿度センサ取付口、
43x.水平用マイクロメータ、 43z.垂直用マイクロメータ、 44.コネクタ、
46.ガスポート、 47.ガス搬送管、 48.試料支持装置、
51a,51b.X線窓、 52.X線透過部材、 53.固定部材、
56A,56B,56C.試料ホルダ、 57.ホルダ支持機構、
58.試料位置調整機構、 59.支持棒、 61.バネ、 62.軸、
63.爪部材、 64.ヒータ、 66.凹部、 67.凹部、 68.穴、
69.ブロック、 70.貫通穴、 71a,71b.治具、 73.重り、
76.遮蔽材、 77.キャップ、 78.ツマミ、 79z.Z方向調整部、
79x.X方向調整部、 81.中継板、 82.可動ブロック、 S.試料、
f.焦点、 F.X線焦点(X線源)、 P0.装着位置、 P1.取出し位置、
Q.空間、 R.X線

Claims (6)

  1. 試料を分析位置に支持すると共に該試料を加熱することができるX線分析用試料支持装置であって、
    前記試料の温度を制御するためのヒータと、
    前記試料を内部に収容する試料ホルダとを有し、
    該試料ホルダは内部に位置決め用のガイド穴を有し、
    前記ヒータは該ガイド穴に挿入されて前記試料ホルダの着脱用のガイドになる
    ことを特徴とするX線分析用試料支持装置。
  2. 請求項1記載のX線分析用試料支持装置において、前記ヒータを複数本設け、これらをX線光路の両側に分けて配置することを特徴とするX線分析用試料支持装置。
  3. 請求項1又は請求項2記載のX線分析用試料支持装置において、前記試料ホルダは、キャピラリチューブを挿入可能であってX線光路と交差するキャピラリ穴を有し、前記試料は該キャピラリ穴内に収容されることを特徴とするX線分析用試料支持装置。
  4. 請求項3記載のX線分析用試料支持装置において、前記キャピラリチューブに磁界を印加する磁界発生装置を有することを特徴とするX線分析用試料支持装置。
  5. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のX線分析用試料支持装置を有することを特徴とするX線分析装置。
  6. 請求項1から請求項4のいずれか1つに記載のX線分析用試料支持装置において、
    前記ヒータは筒形状の発熱面を有し、
    前記ガイド穴は前記発熱面の軸方向に沿って該発熱面の軸直角断面の全周を覆う
    ことを特徴とするX線分析用試料支持装置。
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