JP3906643B2 - 画像処理装置及びそれを搭載した本体システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、紙幣、有価証券、秘密書類等の複写等が禁止されている原稿(禁止画像)の読取り,プリントアウト等を防止するために適した画像処理装置及びそれを搭載した本体システムに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真技術の発達,普及により、高精度のカラー複写装置や、カラープリンタが広く一般に普及してきている。そして、複写装置やプリンタでプリントアウトされた画像などの画質は原画像と肉眼では見分けがつかないレベルにまで達し、係る忠実な複写物が手軽に得られるようになった。しかし、それにともない紙幣,有価証券等の本来複写等が社会的に禁止されているものの偽造や、秘密書類のコピーによる持ち出し等に悪用される危険性が増大すると考える必要があり、係る危険性を未然に防止するための偽造防止装置が種々開発されている。
【0003】
偽造防止措置としては各種のものがあるが、その中の1つとして、与えられた画像に対し画像認識処理を行い、紙幣などの禁止画像を検出するものがある。検出結果は複写機本体などの本体システムへ伝達され、不正出力を防止するなどの処理が実行される。この画像認識処理としては、通常、紙幣などの禁止画像に含まれる一部のある特定の画像データ(特定パターン)に着目し、与えられた画像に対して係る特定パターンが存在するか否かの認識を行い、特定パターンを検出すると禁止画像と判断するようにしている。
【0004】
ところで、上記した画像認識処理を行う専用の画像処理チップでは、画像データと同期した画像同期クロックVCLK或いはそれを逓倍した信号が、チップ自体の制御クロックTCLK、さらにはCPUとの通信用クロックSCLKとして用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、前記画像処理チップを汎用的に用いること(例えば該チップを種々の仕様の複写機に搭載すること)を想定すると、通信を実行するCPUがこの画像処理チップ内ではなく該チップを搭載した複写機等の本体システムにあるため、その通信のためのクロックが該本体システムの仕様次第で不定となる。その結果、画像処理チップに対する画像データの転送レートと本体システム内を制御するクロックとの間に開きが生じることがある。
【0006】
例えば、入力画像データを画像処理チップに転送する周波数よりも高速なアクセスが上記CPUに必要な場合は、画像同期クロックVCLKでは、通信タイミングに必要なクロック数が確保できなくなる。その不都合をなくすためには、本体側CPUと画像処理チップの周波数を合わせる必要があり、その結果、本体システムのCPUの処理速度を低下させてしまい、前記画像処理チップを含む前記本体システム全体のパフォーマンスを低下させてしまうという問題がある。
【0007】
この発明は、前記画像データの画像転送レートが相対的に遅く本体システム内CPUが高速な場合や、前記画像データの画像転送レートが相対的に速く本体システム内CPUが低速な場合等の、前記画像データの転送レートと本体システム内を制御するクロックとの間に開きがある場合であっても、本体システム内のCPUに合わせて通信を行うことができる画像処理装置及びそれを搭載した本体システムを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この発明による画像処理装置は、画像データの転送タイミングをとるためのクロックに基づく信号に同期して転送される画像データに対して画像処理を行なう画像処理部と、実装された本体システムとデータ通信を行う外部インタフェース部と、を備えた画像処理装置である。そして、前記本体システムで使用される入出力用クロックを受け取る入力端子と、その入力端子と前記外部インタフェース部を接続する手段とを備え、前記入出力用クロックを前記外部インタフェース部の動作タイミングをとるためのシステムクロックとして使用可能に構成した。
【0009】
画像処理装置は、実施の形態では画像処理チップ10に対応する。入力端子は、入出力用クロックCPU_CLKを受信する端子に対応する。本体システムで使用される入出力用クロックCPU_CLKとは、実施の形態では、本体側CPUの処理速度を規定するクロック信号(当該本体側CPUを動作させるクロック)に対応する。該入出力用クロックは画像処理装置内(実施の形態では画像処理チップ10)での内部クロックに対応して外部クロックと称することもできる。この発明によれば、本体システム側のクロック(入出力用クロック)を、画像処理装置内に取り込み、外部インタフェース部の動作タイミングを制御するためのシステムクロックとして使用することができるので、実装する本体システム(本体側CPU)の処理速度(クロック周波数)がどのようなものでも適合することができ、前記画像処理装置を含む本体装置全体のパフォーマンスが低下するのを抑制できる。
【0010】
この発明の一実施態様においては、前記接続する手段は、選択手段を含み、その選択手段は、前記入出力用クロックと、前記画像データの転送タイミングをとるためのクロックを択一的に選択し、該選択したクロック信号を前記システムクロックとするように構成できる。もっとも、この選択手段は必ずしも設けなくても良い。前記画像デ−タの転送タイミングをとるためのクロックは、実施の形態では、VCLKやTCLKに対応する。また、選択手段は、マルチプレクサ15により実現されている。
【0011】
選択手段により切替制御することにより、上記したように本体システム側のクロック(CPU_CLK)をシステムクロック(SCLK)として使用することもできるし、従来からある画像データの転送タイミングをとるためのクロック(VCLK/TCLK)を外部インタフェース部用のシステムクロック(SCLK)として使用することもできる。つまり、画像処理装置が搭載される状況に応じて所望のクロック信号をシステムクロックとして適宜使用することができる。すなわち、全ての場合に入出力用クロックを外部インタフェース部用のシステムクロックとして使用すると、画像処理装置と本体システムとの通信の同期が常に採れる。一方、画像データの転送タイミングをとるためのクロック(VCLK/TCLK)が外部インタフェース部用のシステムクロック(SCLK)として使用可能な場合には、係る転送タイミングをとるためのクロック(VCLK/TCLK)をシステムクロック(SCLK)としても使用することにより、画像処理装置内では1つのクロックに基づいて各種の動作を制御できるので画像処理装置の動作が安定する。
【0012】
また、本発明に係る本体システムは、本発明の画像処理装置が行う画像処理とは別の画像処理を行う本体システムであって、係るシステムに、請求項1又は2に記載の画像処理装置を搭載し、前記本体システムで使用される前記入出力用クロックを前記画像処理装置に入力可能に構成した。
【0013】
本体システムは、画像処理(本発明に係る画像処理装置における画像処理とは別)を行う各種の装置であり、例えば、スキャナ,プリンタ,画像処理を行うコンピュータ、簡易複写機さらには通常の複写機等がある。また、この様な装置に限らず、複写機やパソコン等の装置に実装される拡張ボードのようなものも含む。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1,図2は、本発明に係る画像処理装置(画像処理チップ)が搭載された本体システムの一例を示している。本体システム1は、例えば、スキャナ等の画像入力装置や、プリンタ等の画像形成装置や、簡易複写機さらには複写機等の各種の画像処理を行う装置である。同図に示すように、この本体システム1内には、本体側CPU2,メモリ3並びに画像処理チップ10が、メインバス4を介して接続されている。
【0015】
すなわち、本体側CPU2は、内部の他の処理部との間でデータの送受を行うデータバスDATAや、処理対象のデータが格納されるアドレスを指定するためのアドレスバスADRSを有するので、それら各バスに画像処理チップ10を接続し、DATA[7:0]を介して制御データの送受を行う。つまり、CPU2はADRS[15:0]を介して特定されるアドレスにデータを格納したり、当該アドレスに格納されたデータを読み出したりする。
【0016】
また、実際のデータの読み書きは、本体側CPU2から画像処理チップ10に対して与えられるライトイネーブル信号(WEZ)や、リードイネーブル信号(REZ)に従って行われる。なお、それら両イネーブル信号は、いずれも、「High」がアクティブである。
【0017】
一方、本形態における画像処理チップ10は、与えられた画像データに従って画像認識処理をし、紙幣等の複写等禁止物が有する特定の画像を認識するものである。そして、必要に応じて認識結果を本体システム1の本体側CPU2に送る。このとき画像処理チップ10で行う認識アルゴリズムは、従来から有る各種のものを用いることができる。その認識結果は、本体側CPU2に通知される。
【0018】
本体側CPU2は、受け取った認識結果に応じて所定の処理をする。すなわち、紙幣等の複写等禁止物の場合には、本体システム1が複写機とすると、複写画像に対して塗り潰しや、所定のマークや文字を合成してプリントアウトなどし、あるいはプリントアウトを停止して、正常な複写処理を行わない。また、本体システム1がスキャナの場合には、データ読み込み自体を停止したり、解像度を落とした状態で記憶したり、複写等禁止物であることを示す情報を付加して記憶することができる。さらに本体システム1がプリンタの場合には、複写機と同様に正常な画像形成を行わず、適宜加工してプリントアウトすることなどができる。要は、正常な画像処理を禁止することにより、偽造防止を図るようになる。
【0019】
そして、本実施の形態では、画像処理装置を1つのLSIに集積して画像処理チップ10を形成しており、具体的には図3に示す内部構造をとる。上記に簡単に説明したが、本形態の画像処理チップ10は、複写機やプリンタなどの本体システム1(本体側CPU2)から見てSRAM(Static Random−Access Memory)を接続する場合と等価的に接続される。
【0020】
すなわち、まず、実際の入力画像データ(VDRB,VDGA,VDBL各画素の色成分ごと:RGB点順次データ)VD[7:0]や、画像データを転送するタイミングを設定する画像同期クロックVCLKや、システム全体の同期をとるシステムクロックSCLK(図3では内部クロックである。)が、本体システム1の所定の処理部から送られる。システムクロックSCLKは、休むことなく一定の周期で発生しているが、画像同期クロックVCLKは、少なくとも画像データを転送するときに駆動していればよい。
【0021】
そして、認識処理するための各種パラメータやコマンドが外部インタフェース(I/F)部11のレジスタ(不図示)に書き込まれたり、該外部インタフェース部11のレジスタに記憶された画像処理部12で行われた認識結果や動作ステータスが読み出されたりする。なお、本体側CPU2は、この読み出した認識結果に基づいて、動作が制御される。
【0022】
具体的には、チップイネーブルCEZ,ライトイネーブルWEZ並びにリードイネーブルREZのいずれかがONになったときに、ADRES端子(16bits)で指定されるアドレスで特定される外部インタフェース部11内のレジスタの記憶領域に対し、入出力端子DATA(8bits)を介してデータの読み書きが行われる。
【0023】
また、画像処理チップ10内には、画像処理部12が設けられ、外部インタフェース部11から画像処理に必要な各種パラメータ(しきい値等)を受け取るとともに、認識結果を外部インタフェース部11の所定記憶領域(前記レジスタ)に格納するようにしている。
【0024】
そして、それらのデータの送受は、画像処理チップ10内のバス18を介して行われる。さらに、認識対象の画像データは、画像処理部12に接続された3つの入力端子(各8bits)から与えられる。具体的には、VDRC端子,VDGM端子,VDBY端子の3つの入力端子であり、入力部を構成する。つまり、RGBからなる3色系の色空間で表現される画像データのうち、R(レッド)画像信号をVDRC端子から与え、G(グリーン)画像信号をVDGM端子から与え、B(ブルー)画像信号をVDBY端子から与える。
【0025】
そして、具体的な各種信号と画像データの画像処理チップ10への転送タイミングの関係を示すと、図4に示すようになる。すなわち、副走査方向有効期間信号PAGEは、入力画像一画面のデ−タの有効ライン(LENO)範囲を規定し、その立ち上がりと立ち下がりは、ともに主走査方向有効期間信号LENOと重ならないようになっている。そして、その副走査方向有効期間信号PAGEがH(High:アクティブ)であり、さらに主走査方向の有効画素範囲を示す主走査方向有効期間信号LENOがH(High:アクティブ)の時の画像データ各VD**[7:0]が、有効画素として画像処理チップ10に転送される。
【0026】
なお、図示するようにPAGEがLowのときにLENOがHighとなるパルスPがあっても問題はない。また、画像同期クロックVCLKは、有効画素範囲で必須であるが、有効画素範囲外で入力されていてもよい。
【0027】
そして、図4に示すように、PAGE,LENOがHの期間において、画像同期信号VCLKが発生しているときに所定の画像データVDが有効画素として転送される。さらに、この転送する画像データの色成分との関係を示すと、以下の通りである。
【0028】
つまり、ある座標「nm」におけるR,G,Bの色成分がそれぞれ「Rnm」,「Gnm」,「Bnm」となっているとすると、「R00→G00→B00→R01→G01→B01→R02→G02→B02→……→R0i→G0i→B0i→R10→G10→B10→……→Rnm→Gnm→Bnm→……→Rii→Gii→Bii」のような順番で各色成分がVD**として画像データの信号線を介して画像処理チップ10(画像処理部12)に点順次で与えられる。
【0029】
そして、各色成分のデータVD**と、各制御信号(副走査方向有効期間信号PAGE,主走査方向有効期間信号LENO)との相関は、図5に示すようになる。すなわち、両有効期間信号PAGE,LENOがともにHとなっている期間中において、一定の周期で発生する画像同期クロック信号VCLKに同期して、まず1番目の画素のR信号(R0)を与え、次いで1番目の画素のG信号(G0)、1番目の画素のB信号(B0)、2番目の画素のR信号(R1)、2番目の画素のG信号(G1)、2番目の画素のB信号(B1)……というように、ラスタ方式にしたがい、1画素分の色情報を、1つの色成分ごとに3回に分けて送るようになる。このように点順次で順次画素データを送ることにより、最終的に入力原稿1枚分の画像データを転送するようになる。
【0030】
そして、画像処理部12は、受け取った画像データに対し、一次記憶部であるワークメモリ13を使用しつつ、辞書メモリ14に格納された認識アルゴリズムに基づいて画像認識処理をし、その認識結果を外部インタフェース部11に格納する。
【0031】
なお、辞書メモリ14には、RGBからなる3色系の色空間で表現される画像データに対して認識処理をするための辞書データ(認識アルゴリズム,基準パターン等)が格納されている。この辞書データは、予め想定される色空間で表現される画像データに対して認識処理するためのものを格納していても良いし、外部インタフェース部11からバス18を経由して辞書メモリ14に格納される辞書データを書き換えすることができるようにしても良い。
【0032】
ところで、画像処理チップ10は、本体側CPU2と通信を行う際に同期をとる必要がある。すなわち、外部インタフェース部11には、システムクロックSCLKを与え、そのクロック信号にタイミングをあわせて本体側CPU2とデータの送受を行うようにする。従来は、係るデータ通信のためのシステムクロックSCLKも、画像同期クロックVCLKの信号或いはそれを逓倍した信号を用いていた。
【0033】
しかし、本形態では、図3に示すように、画像処理チップ10には、画像同期クロックVCLKとともに、本体側CPU2のデータ入出力用クロックCPU_CLKも与えるようにしている。そして、それら複数の両クロックVCLK,CPU_CLKを選択手段たるマルチプレクサ15に入力するようにしている。このマルチプレクサ15は、外部(本体側CPU2)から与えられる切替信号CLOCK_SEL(0/1)により、2つの入力信号のうち一方を択一的に選択し、出力するようになっている。
【0034】
このマルチプレクサ15の出力が、外部と通信をするためのシステムクロックSCLKとして、外部インタフェース部11に入力されるようになっている。
【0035】
また、本形態では、画像同期信号VCLKは、マルチプレクサ15に入力される前で分岐して画像処理部12にも与えられるようになっており、切替信号CLOCK_SELに関係なく画像処理チップ10内のシステムクロックとして機能する。そして、画像同期クロックVCLKは、システムリセット信号RESETZによりリセットされた後、とぎれることなく入力される。
【0036】
係る構成にすると、選択信号CLOCK_SELが「1」の場合には、データ入出力用クロックCPU_CLKが選択され、システムクロックSCLKとなる。また、選択信号CLOCK_SELが「0」の場合には、画像同期クロックVCLKが選択され、システムクロックSCLKとなる。
【0037】
従って、例えば、画像データの転送速度に比べてCPU2の動作速度が速い場合には、外部インタフェース部11に与えるシステムクロックSCLKはデータ入出力用クロックCPU_CLKを選択するように制御する。このようにすると、本体側CPU2のパフォーマンスを落とすことが防げる。
【0038】
具体的には、例えば、VCLK=50MHz,本体側CPU2(CPU_CLK)が100MHzとすると、CLOCK_SELを「H(1)」にすることにより、
システムクロックSCLK=CPU_CLK=100MHz
に設定することができ、本体側CPU2のパフォーマンスを低下させること無く本体側CPU2と、画像処理チップ10(外部インタフェース部11)との間でデータ通信が行える。なお、その場合でも、画像処理部12に与えるクロック信号は、VCLK(=50MHz)となる。
【0039】
一方、VCLK=10MHz,本体側CPU2(CPU_CLK)が10MHzとすると、CLOCK_SELを「L(0)」にすることにより、
システムクロックSCLK=VCLK=10MHz
に設定することができ、従来と同様に、画像同期クロックVCLKに基づいて画像処理チップ10内の処理と、本体側CPU2との間でデータ通信が行える。
【0040】
図6は、本発明の第2の実施の形態を示している。本実施の形態は上記した第1の実施の形態を基本とし、画像同期クロックVCLKとマルチプレクサ15の間に、PLL(phase−locked loop:フェーズロックドループ)16を設け、そのPLL16の後段に画像処理部12側への分岐点を設けている。
【0041】
これにより、画像同期クロックVCLKは、PLL16により逓倍化され、その逓倍された信号TCLKが、マルチプレクサ15に入力されるとともに、画像処理チップ10内のシステムクロックとなる。
【0042】
係る構成にすると、例えばPLL16による逓倍が2倍で、VCLK=20MHz,本体側CPU2(CPU_CLK)が100MHzとすると、CLOCK_SELを「H(1)」にすることにより、
システムクロックSCLK=CPU_CLK=100MHz
に設定することができ、本体側CPU2のパフォーマンスを低下させること無く本体側CPU2と、画像処理チップ10(外部インタフェース部11)との間でデータ通信が行える。なお、その場合でも、画像処理部12に与えるクロック信号は、TCLK=2*VCLK(=40MHz)となる。
【0043】
一方、VCLK=50MHz,本体側CPU2(CPU_CLK)が100MHzとすると、CLOCK_SELを「L(0)」にすることにより、
システムクロックSCLK=TCLK=100MHz
に設定することができ、従来と同様に、画像同期クロックVCLKの2倍のTCLK(=100MHz)に基づいて画像処理チップ10内の処理と、本体側CPU2との間でデータ通信が行える。
【0044】
また、VCLK=10MHz,本体側CPU2(CPU_CLK)が10MHzとすると、CLOCK_SELを「H(1)」にすることにより、
システムクロックSCLK=CPU_CLK=10MHz
に設定することができ、係るクロック数に基づいて本体側CPU2との間でデータ通信が行える。なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した第1の実施の形態と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0045】
図7は、本発明の第3の実施の形態を示している。本実施の形態は、上記した2つの実施の形態と相違して、選択手段であるマルチプレクサ15を設けることなく、データ入出力用クロックCPU_CLKをそのまま外部インタフェース部11のシステムクロックSCLKとして入力するようにした。これにより、画像処理チップ10内のシステムクロックSCLKは、画像同期クロックVCLKに基づく信号(そのまま或いはPLL16により逓倍化された信号TCLK)に基づいて同期がとられ、本体側CPU2との間のデータ通信は、入出力用クロックCPU_CLKに基づいて、つまり本体側CPU2の速度にあわせて行うことができる。なお、その他の構成並びに作用効果は、上記した各実施の形態と同様であるので、対応する部材に同一符号を付し、その詳細な説明を省略する。
【0046】
【発明の効果】
以上のように、この発明では、画像データの転送レートと本体システム内を制御するクロックとの間に開きがある場合であっても、本体システム内のCPUに合わせて通信を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が実装される本体システムの一例を示す図である。
【図2】本体側CPUと画像処理チップの接続形態の一例を示す図である。
【図3】本発明に係る画像処理装置の第1の実施の形態である画像処理チップの内部構造を示す図である。
【図4】画像処理の概略を説明する図である。
【図5】画像処理の概略を説明する図である。
【図6】本発明に係る画像処理装置の第2の実施の形態である画像処理チップの内部構造を示す図である。
【図7】本発明に係る画像処理装置の第3の実施の形態である画像処理チップの内部構造を示す図である。
【符号の説明】
1 本体システム
2 本体側CPU
3 メモリ
4 バス
10 画像処理チップ
11 外部インタフェース部
12 画像処理部
13 ワークメモリ
14 辞書メモリ
15 マルチプレクサ(選択手段)
16 PLL
18 バス

Claims (3)

  1. 画像データの転送タイミングをとるためのクロックに基づく信号に同期して転送される画像データに対して画像処理を行なう画像処理部と、
    実装された本体システムとデータ通信を行う外部インタフェース部と、を備えた画像処理装置であって、
    前記本体システムで使用される入出力用クロックを受け取る入力端子と、
    その入力端子と前記外部インタフェース部を接続する手段とを備え、
    前記入出力用クロックを前記外部インタフェース部の動作タイミングをとるためのシステムクロックとして使用可能にしたことを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記接続する手段は、選択手段を含み、
    その選択手段は、前記入出力用クロックと、前記画像データの転送タイミングをとるためのクロックを択一的に選択し、前記システムクロックとするものであることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
  3. 前記画像処理とは別の画像処理を行う本体システムに、請求項1又は2に記載の画像処理装置を搭載し、前記本体システムで使用される前記入出力用クロックを前記画像処理装置に入力可能としたことを特徴とする本体システム。
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