JP3906167B2 - 画像処理装置および画像処理方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は画像処理技術に関し、特に複数の画像を混合して表示する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
デジタル放送の開始に向けて、新しい放送形態やサービスの提案がなされている。そのうちの一つに、放送される映像の画面上に任意の文字や記号(キャラクタ)を重畳させて表示するオン・スクリーン・ディスプレイ(OSD)がある。OSDにより、たとえば、画面に字幕スーパーを表示したり、ニュース速報を表示したり、電子番組案内(Electronic Program Guide:EPG)などを表示したりすることができる。これらの副画像には、透明度の指標となるα値が与えられており、任意の透明度により、主画像である放送画面に混合される。
【0003】
図1は、社団法人電波産業会発行の、標準規格「デジタル放送におけるデータ放送符号化方式と伝送方式」(ARIB STD−B24 3.0版(第一分冊)平成11年10月26日策定、平成13年5月31日3.0改定)の19ページに掲載されたプレーン間の合成制御の説明図である。静止画プレーンの画素(SP)と動画プレーンの画素(VP)は、動画静止画切替えプレーンの1ビットの値(CP)により切替えが行われる。したがって、動画プレーンと静止画プレーンの合成プレーンの画素(SVP)は下式に従う。
動画と静止画が合成された合成プレーンの画素はさらに文字図形プレーンの画素(TP)と、CLUTより出力されるα値により合成される。このα値をα1とすると、合成プレーンの画素(TSVP)は下式とする。
TSVP=(1−α1)×SVP+α1×TP
字幕プレーンの画素(GP)は、さらに字幕プレーンのCLUTより出力されるα値により合成される。このα値をα2とすると、合成プレーンの画素(GTSVP)は、下式とする。
GTSVP=(1−α2)×TSVP+α2×GP
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
このようなOSD機能は、次世代の放送サービスにおいて必須の機能と目されているが、OSD機能が広く受け入れられ、普及するためには、さらに利便性の高い技術の開発が求められる。
【0005】
本発明は、そうした課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、利便性の高い画像合成技術を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明のある態様は画像処理装置に関する。この画像処理装置は、第1の画像の画素値と、第1の画像に合成される少なくとも1つの第2の画像の画素値とを、所定の混合割合により混合する合成部を備え、合成部は、第2の画像の画素値を混合するとともに、第1の画像の画素値に乗じるべき混合係数を演算する第1の合成部と、第1の合成部により合成された合成画像の画素値と第1の画像の画素値とを、乗じるべき混合係数に基づいて混合する第2の合成部とを含む。
【0007】
第1の画像に第2の画像を順次合成するのではなく、複数の第2の画像を先に合成しておき、最後に第1の画像に合成することで、後述するように、第2の画像への一括変換処理が可能となり、また、第1の画像を取得してから表示までの時間を短縮することが可能となる。
【0008】
この画像処理装置は、第2の画像の画素値を指定するためのインデックスに対して、混合係数と画素値が対応づけて記録されているテーブルをさらに備え、テーブルは、画素値に混合係数を予め乗算した乗算値を保持し、合成部における乗算の少なくとも一部をテーブルから乗算値を読み出すことにより取得してもよい。これにより、演算に必要な乗算器を削減することができるので、回路構成を簡略化し、装置の小型化、軽量化に寄与することができる。
【0009】
この画像処理装置は、第1の合成部により合成された合成画像の画素値を一時的に保持する格納部をさらに備えてもよい。これにより、第1の画像を取得したときに、予め演算された合成画像を格納部から読み出し、第1の画像と合成するだけでよいので、第1の画像の取得から表示までの時間を短縮することができる。たとえば、第1の画像が放送波により送られるテレビ画面や、インターネットなどを介して送られる動画などの場合、表示までの遅延時間を軽減することができるので、とくに効果的である。
【0010】
この画像処理装置は、格納部に格納された合成画像の画素値を再び第1の合成部に入力することにより、第2の画像を順次混合することが可能に構成されてもよい。画像処理装置は、第1の合成部に、第2の画像の画素値と、格納部に格納された合成画像の画像値のいずれを入力するかを選択する第1の選択部をさらに備えてもよい。これにより、第1の合成部により第2の画像をサイクリックに重畳することができるので、比較的簡便な構成で多数の第2の画像を混合することができる。
【0011】
この画像処理装置は、少なくとも2つの格納部を備え、第1の合成部により合成された合成画像の画素値をいずれの格納部に格納するかを選択する第2の選択部をさらに備えてもよい。画像処理装置は、少なくとも2つの格納部を備え、いずれの格納部に格納された合成画像の画素値を第1の合成部に入力するかを選択する第3の選択部をさらに備えてもよい。画像処理装置は、少なくとも2つの格納部を備え、いずれの格納部に格納された合成画像の画素値を第2の合成部に入力するかを選択する第3の選択部をさらに備えてもよい。画像処理装置は、少なくとも2つの格納部を備え、格納部のうちの少なくとも1つは第1の合成部に合成画像の画素値を入力するために用いられ、格納部のうちの少なくとも1つは第2の合成部に合成画像の画素値を入力するために用いられてもよい。格納部を複数設けておくことにより、複数の画像合成処理を同時に並行して行うことができるので、処理を高速化することができる。また、格納部を表示用のフレームバッファと兼用する場合、合成画像の画素値を第1の合成部にフィードバックするための格納部と、表示用の格納部を分けることで、表示に乱れが発生することを防止することができる。
【0012】
この画像処理装置は、第1の合成部により合成された合成画像に対して所定の変換処理を施す変換部をさらに備えてもよい。変換処理は、合成画像のサイズを変更する処理であってもよい。変換処理は、合成画像の画素値のビット数を変更する処理であってもよい。先に複数の第2の画像を合成しておくことで、合成画像全体に対してスケーリングやビット数変換などの処理を一括して行うことができる。
【0013】
第1の合成部および第2の合成部は、第2の画像の画素値および第1の画像の画素値に対して、所定のオフセット値を加算するオフセット加算部と、第1の画像と合成画像が合成されたときに発生しうるオフセットのずれを予め調整するオフセット調整部と、をそれぞれ含んでもよい。変換部は、合成画像のある画素の画素値を、それに近接する画素の画素値で代用させることにより、合成画像の画素値のビット数を減少させ、オフセット調整部は、変換部により省略された画素の画素値の演算に際して、その画素の現実の画素値を含むオフセット項と、代用された画素値を含むオフセット項とを相殺すべく、予めオフセットのずれを調整しておいてもよい。これにより、オフセットのずれに起因する表示色の異常を防止することができる。
【0014】
本発明の別の態様は、画像処理方法に関する。この画像処理方法は、第1の画像の画素値と、第1の画像に合成される複数の第2の画像の画素値とを、所定の混合割合により混合するとき、まず、複数の第2の画像の画素値を混合して、合成画像の画素値を取得する工程と、第1の画像の画素値に乗じるべき混合係数を演算する工程と、合成画像の画素値と第1の画像の画素値とを、乗じるべき混合係数に基づいて混合する工程と、を含む。
【0015】
本発明のさらに別の態様も、画像処理方法に関する。この画像処理方法は、第1および第2の画像のαブレンディングに先立ち、少なくとも第2の画像の画素値およびそれに対応するα値を削減してデータを圧縮する工程と、削減された画素値およびα値をその画素に近接する画素によって補填する工程と、補填の後、第1および第2の画像を画素単位で混合する際に、補填によって本来とは異なるα値をもった画素が混合されたときに発生しうる画素値のオフセット値のずれを防止すべく、オフセット値に演算処理を施す工程と、を含む。
【0016】
なお、以上の構成要素の任意の組合せ、本発明の表現を方法、装置、システム、などの間で変換したものもまた、本発明の態様として有効である。
【0017】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図2は、本発明の実施の形態に係る画像処理装置の一例としてのテレビジョン受像機10の全体構成を示す。このテレビジョン受像機10は、放送波から映像と音声を再生出力するテレビジョン受像機の一般的な機能のほかに、放送波により送られる第1の画像(以下、「主画像」ともいう)に、文字情報などを含む少なくとも1つの第2の画像(以下、「副画像」ともいう)を重畳させて出力する機能を有する。なお、第1の画像は、地上放送、衛星放送、有線放送など、任意の方式で取得されてもよいし、アナログ、デジタル、ハイブリッドなどいずれの形式であってもよい。本実施の形態では、デジタル放送受像機を例にとって説明する。
【0018】
アンテナ12により受信された放送波は、チューナ14に送られる。チューナ14は、ユーザが選んだチャネルを含むトランスポンダを選択し、QPSK復調を施す。復調で得られた複数のトランスポートパケットを含むストリームは、パケット分離部16へ送られる。パケット分離部16はデマルチプレクサであり、所望のチャネルに対応するパケットを分離して、デコーダ18へ出力する。デコーダ18は、例えばMPEGデコーダであり、入力されたパケットを復号し、音声データを音声信号処理部30へ、映像データを映像信号処理部32へ、それぞれ出力する。このとき、放送波に副画像データが含まれていた場合は、副画像データを主制御部20または副画像入力部34へ出力する。
【0019】
音声信号処理部30は、入力された音声データに所定の処理を施し、スピーカ40へ出力する。映像信号処理部32は、入力された映像データに所定の処理を施し、処理後のデータを合成部36へ出力する。副画像入力部34は、副画像データを取得して合成部36へ出力する。合成部36は、後で詳述するように、主画像データと副画像データとを合成し、合成後のデータをNTSCエンコーダ38へ出力する。NTSCエンコーダ38でビデオ信号に変換された映像信号は、モニタ42へ出力され表示される。なお、映像データまたは音声データは、デジタル信号のまま外部の任意の機器へ出力されてもよい。
【0020】
主制御部20は、テレビジョン受像機10全体を統括的に制御する。主制御部20は、CPU22、システムの起動に必要なプログラムなどが格納されたROM24、およびプログラムエリアまたはワークエリアとして利用されるDRAM26を含む。主制御部20は、デコーダ18を介して放送波から、または放送波とは異なる通信形式をサポートする通信部28を介して外部から取得した副画像データに所定の処理を施し、処理後のデータを副画像入力部34へ送る。主制御部20は、その他、ユーザからの要求などに応じて、電子番組案内などの副画像を生成し、副画像入力部34へ送ってもよい。
【0021】
図3は、合成部36の一般的な構成および動作を説明するための図である。この例では、主画像(レイヤA)に、2つの副画像(レイヤBおよびレイヤC)を合成する。レイヤAは、たとえば図1における動画プレーンVPまたは静止画プレーンSPに、レイヤBは文字図形プレーンTPに、レイヤCは字幕プレーンGPに対応する。レイヤAの映像データは、映像信号処理部32を介して合成部36に入力される。一般に、レイヤAの映像データは、輝度信号Y、色差信号CbおよびCrを含み、それぞれが4画素で、4、4、4バイト、または、4、2、2バイトで構成される。色差信号CbおよびCrが2バイトで構成されていた場合は、図1に示したように、422→444変換部により、4バイトに変換されてから合成部36に入力されてもよい。レイヤBおよびレイヤCの映像データは、この例では、8ビットのインデックス信号として与えられ、カラールックアップテーブル100bおよび100cを参照して、そのインデックス信号に対応する輝度信号Y、色差信号Cb、Cr、および混合係数αが読み出される。合成部36における演算は、Y、Cb、Crのそれぞれの画素値について施されるが、ここでは説明の便宜のため、レイヤAの画素値を「A」で、レイヤBの画素値を「B」で、レイヤCの画素値を「C」で代表させる。
【0022】
図4は、カラールックアップテーブル100bおよび100cの内部データを示す。カラールックアップテーブル100bおよび100cには、インデックス欄300、混合係数α値欄302、輝度信号Y値欄304、色差信号Cb値欄306、および色差信号Cr値欄308が設けられており、たとえば、レイヤB内のあるピクセルの画素値として、インデックス信号「0」が指定されると、インデックス「0」に対応する、α値「1」、Y値「200」、Cb値「100」、Cr値「100」が読み出されて合成部36の回路に出力される。レイヤBのカラールックアップテーブル100bとレイヤCのカラールックアップテーブル100cは、同一のテーブルを共通に利用してもよい。
【0023】
図3に戻り、画像の合成の手順を説明する。まず、1段目の合成回路により、レイヤAの画素値AとレイヤBの画素値Bが合成される。ここで、図1において説明したように、レイヤBの合成係数をαBとすると、合成レイヤの画素値Dは下式となる。
D=(1−αB)×A+αB×B
この合成レイヤDの画素値Dを算出するために、まず、カラールックアップテーブル100bから、指定されたインデックス信号に対応する混合係数αBおよび画素値Bを読み出す。そして、乗算器110に、レイヤAの画素値Aと、混合係数αBより演算された1−αBとを入力して、(1−αB)×Aを演算する。また、乗算器112に、レイヤBの画素値Bと、混合係数αBとを入力して、αB×Bを演算する。さらに、それぞれの演算結果を加算器120に入力して加算することにより、合成レイヤの画素値Dが出力される。
【0024】
同様にして、2段目の合成回路により、合成レイヤDの画素値DとレイヤCの画素値Cが合成される。すなわち、乗算器116によりαC×Cが演算され、乗算器114により(1−αC)×Dが演算され、加算器122によりそれらが加算される。出力される合成レイヤEの画素値Eは下式となる。
合成された映像信号は、NTSCエンコーダ38へ出力される。
【0025】
図3に示した合成回路では、合成の各段において、前段までの合成レイヤの画素値に(1−α)を乗じる乗算器と、合成すべきレイヤの画素値にαを乗じる乗算器の2個が必要であり、n個のレイヤを合成するために2n個の乗算器が必要である。実際には、輝度信号Y、色差信号Cb、Crのそれぞれについて合成を施すため、2n×3個の乗算器が必要となる。装置のさらなる小型化、軽量化のためには、合成部36における回路構成を簡略化し、ハードウェア構成を削減することが好ましい。
【0026】
図5は、改良された合成部36の構成および動作を説明するための図であり、図6は、図5に示された合成部36で用いられるカラールックアップテーブル102bおよび102cの内部データを示す図である。
【0027】
図6に示したカラールックアップテーブル102bおよび102cには、
インデックス欄300、1−α値欄312、αY値欄314、αCb値欄316、およびαCr値欄318が設けられており、たとえば、レイヤB内のあるピクセルの画素値として、インデックス信号「0」が指定されると、インデックス「0」に対応する、1−α値「0」、αY値「200」、αCb値「100」、αCr値「100」が読み出されて合成部36の回路に出力される。このように、Y、Cb、Crの値の代わりに、それぞれに予めαを乗じた値をテーブルに格納しておくことで、画素値とαとの乗算に用いていた乗算器が不要となる。カラールックアップテーブル102は、固定的に保持されていてもよいが、テーブルを更新するときは、たとえばCPU22などにより、カラールックアップテーブル102の各データを算出してもよい。
【0028】
図5に戻り、画像の合成の手順を説明する。レイヤAの画素値Aと、カラールックアップテーブル102bから読み出された1−αBは、乗算器130にそれぞれ入力され、(1−αB)×Aが演算される。そして、その演算結果と、カラールックアップテーブル102bから読み出されたαBBが加算器140に入力され、合成レイヤDの画素値D=(1−αB)A+αBBが出力される。
【0029】
同様にして、合成レイヤDの画素値DとレイヤCの画素値Cが合成される。すなわち、乗算器132により、(1−αC)×Dが演算され、その演算結果に加算器142によりカラールックアップテーブル102cから読み出されたαCCが加算される。出力される合成レイヤEの画素値Eは、図3の場合と同じであり、下式となる。
合成された映像信号は、NTSCエンコーダ38へ出力される。
【0030】
図5に示した合成部36は、副画像の画素値を読み出すためのカラールックアップテーブル102に、画素値に混合係数αを予め乗算した値を記録しておき、各レイヤを混合するときには、(1−α)×A+α×Bの演算に含まれる乗算のうち、α×Bをテーブルからのデータ読出しにて代行するので、図3に示した合成部36に比べて乗算器の数を半分にすることができる。これにより、ハードウェア構成を削減し、装置のさらなる小型化、軽量化に寄与することができる。また、ハードウェア構成を減らすことで、消費電力を軽減することもできる。
【0031】
(第2の実施の形態)
図7は、第2の実施の形態に係るテレビジョン受像機の合成部の内部構成を示す。本実施の形態の合成部36は、主画像へ副画像を1段ずつ合成していくのではなく、複数の副画像同士を先に合成しておき、最後に、合成した副画像を主画像に合成する。本実施の形態のテレビジョン受像機10の全体構成は、図2に示した第1の実施の形態のテレビジョン受像機10と同様であるから、ここでは合成部36の構成および動作について説明する。
【0032】
合成部36は、第1合成部200、変換部210、フレームメモリ212、および第2合成部202を含む。第1合成部200は、副画像であるレイヤBとレイヤCを合成するとともに、主画像であるレイヤAの画素値に乗算すべきα値を算出する。まず、レイヤBのα値αBおよび画素値Bとが、カラールックアップテーブル100bなどから、また、レイヤCのα値αCおよび画素値Cとが、カラールックアップテーブル100cなどから、それぞれ読み出される。レイヤBの画素値Bには、乗算器150によりαBが、乗算器154により(1−αC)がそれぞれ乗算される。レイヤCの画素値Cには、乗算器156によりαCが乗算される。これらの乗算結果が、加算器160により加算され、副画像の合成レイヤFの画素値Fが演算される。すなわち、合成レイヤFの画素値Fは、下式となる。
F=αB(1−αC)B+αCC
一方、第1合成部200では、主画像であるレイヤAに乗算すべきα値が算出される。この例では、乗算器152により、(1−αB)(1−αC)が算出される。
【0033】
第1合成部200で算出された画素値Fとα値は、変換部210に出力される。変換部210は、第1合成部200により得られた副画像の合成レイヤFに対して所定の処理を施して画像を変換し、変換後のデータをフレームメモリ212に出力する。たとえば、副画像の合成レイヤFの画像サイズを拡大縮小してもよいし、合成レイヤFの画素値のバイト数を変更してもよい。このように、先に副画像を合成しておくことで、副画像全体に対してスケーリングやバイト数変換などの処理を一括して行うことができる。
【0034】
フレームメモリ212は、変換部210により変換された後の副画像データFと、レイヤAに乗算すべきα値とを格納する。第2合成部202は、レイヤAの画像データAのストリームに合わせて、フレームメモリ212からα値および副画像データFを読み出し、レイヤAと副画像の合成レイヤFとを合成する。まず、乗算器158により、(1−αB)(1−αC)Aを演算し、この演算結果に、加算器162により副画像データFを加算して、合成レイヤEの画素値Eが得られる。
【0035】
複数の副画像を先に合成しておき、フレームメモリ212に格納しておくことで、レイヤAのデータストリームを取得してから合成レイヤEの画素値を得るまでの演算回数を減らすことができるので、放送波を受信してから映像が表示されるまでの遅延時間を短くすることができる。今後、画面の解像度が増加したり、画素値のバイト数が増加するなどして、処理すべきデータ量が増加した場合には、特に有効である。
【0036】
(第3の実施の形態)
図8は、第3の実施の形態に係るテレビジョン受像機の合成部の内部構成を示す。本実施の形態の合成部36も、第2の実施の形態と同様に、主画像へ副画像を1段ずつ合成していくのではなく、複数の副画像を先に合成しておき、最後に、合成した副画像を主画像に合成する。本実施の形態のテレビジョン受像機10の全体構成は、図2に示した第1の実施の形態のテレビジョン受像機10と同様であるから、ここでは合成部36の構成および動作について説明する。
【0037】
本実施の形態の合成部36は、図7に示した第2の実施の形態の合成部36のうち、第1合成部200の回路構成が変更されている。第2の実施の形態では、レイヤBの画素データとして、αBおよびBが第1合成部200に入力されたが、本実施の形態では、図5に示した第1の実施の形態と同様に、1−αBおよびαBBが入力される。すなわち、図6に示したカラールックアップテーブル102を用いることで、αB×Bの演算をテーブルからの読出しにて代行する。これにより、第1合成部200の回路構成を簡略化し、ハードウェア構成を削減することができる。本発明者の実験によれば、従来のOSDに比べて10%程度の回路を削減できたことが分かっている。その他の構成および動作は、第2の実施の形態と同様である。
【0038】
(第4の実施の形態)
図9は、第4の実施の形態に係るテレビジョン受像機の合成部の内部構成を示す。本実施の形態のテレビジョン受像機10の全体構成は、図2に示した第1の実施の形態のテレビジョン受像機10と同様であるから、ここでは合成部36の構成および動作について説明する。本実施の形態でも、第2および第3の実施の形態と同様に、先に副画像を合成し、最後に副画像の合成レイヤを主画像レイヤに合成するが、図9では、説明の便宜のため、1枚の副画像レイヤBを主画像レイヤAに合成する場合を例にとって説明する。
【0039】
レイヤBのインデックス信号が入力されると、カラールックアップテーブル100bを参照して、αBおよびBが出力される。画素値Bのうち、輝度信号Yはそのまま演算に用いられるが、色差信号CbおよびCrは、一般に負の値を含むので、演算に先立って、オフセット加算部220によりオフセット値を加算して正の値に変換しておく。たとえば、色差信号CbおよびCrが−127から+127までの値をとり得る場合は、オフセット加算部220で128を加算しておく。オフセット加算部220の出力(B+128)に、乗算器192によりαBを乗算して、αB(B+128)を得るが、ここで、後述するオフセット値のずれを防止するために、オフセット調整部222により、(1−αB)×128を加算しておく。オフセット調整部222の出力は、下式となる。
αB(B+128)+(1−αB)×128=αBB+128
この演算結果は、444→422変換部224に入力され、色差信号CbおよびCrが4バイトから2バイトに変換される。具体的には、奇数番目の画素の色差信号を偶数番目の画素の色差信号で代用することで、色差信号のバイト数を半分にしている。444→422変換部224の出力である副画像レイヤの画素値と、主画像レイヤAに乗算すべきα値とが、フレームメモリ212に格納される。
【0040】
主画像であるレイヤAの色差信号も、同様に、オフセット加算部226により128が加算される。フレームメモリ212から読み出されたα値が乗算器194により(A+128)に乗算され、(1−αB)(A+128)が出力される。ここで、後述するオフセット値のずれを防止するために、オフセット調整部228により(1−αB)×128を減算する。オフセット調整部228の出力(1−αB)Aと、フレームメモリ212から読み出された(αBB+128)が、加算器196により加算され、(1−αB)A+αBB+128が算出される。
【0041】
ここで、オフセット調整部222および228を設けなかったときの演算の様子を説明する。図10は、レイヤAの画素値を、図11は、レイヤBの画素値およびα値を示す。それぞれ、4つのピクセルについて、画素値およびα値を示している。下付きの添え字はレイヤの種類を示し、上付きの添え字はピクセル番号を示す。
【0042】
図12は、乗算器192から出力された演算結果を示す。輝度信号Yについてはオフセット値が加算されず、αBYが出力されているが、色差信号CbおよびCrについてはオフセット値が加算されており、αB(Cb+128)が出力されている。図13は、444→422変換部224から出力された演算結果を示す。奇数画素の色差信号CbおよびCrは、隣接する偶数画素の色差信号により代用され、バイト数が半分になっている。
【0043】
図14は、乗算器194から出力された演算結果を示す。フレームメモリから読み出された(1−αB)がレイヤAの画素値に乗算されている。図15は、加算器196から出力された演算結果を示す。偶数画素であるピクセル0および2については、正しい演算結果が得られているが、奇数画素であるピクセル1および3については、オフセット項にずれが生じている。ピクセル1を例にとって説明すると、副画像の色差信号CbおよびCrが隣のピクセル0の値で代用されているため、オフセット項にαB 0×128という項が残る一方で、主画像レイヤAの演算にはαB 1が用いられるため、オフセット項にαB 1×128という項が残る。αB 0とαB 1が同じ値であれば、これら2つの項は相殺してずれは生じないが、異なる値であれば、本来は相殺するはずの項が残り、ずれが生じてしまう。
【0044】
このような問題を解決するために、副画像の合成時に、オフセット調整部222にてαB 0を含むオフセット項をキャンセルしておき、主画像の合成時に、オフセット調整部228にてαB 1を含むオフセット項をキャンセルしておく。これにより、オフセット値のずれを防止することができる。
【0045】
図16は、オフセット調整部222から出力された演算結果を示す。オフセット調整部222では、乗算器192の演算結果に、(1−αB)×128を加算することで、αBを含むオフセット項をキャンセルしている。図17は、444→422変換部224から出力された演算結果を示す。奇数画素の色差信号CbおよびCrが、隣接する偶数画素の色差信号で代用されている。図18は、オフセット調整部228から出力された演算結果を示す。オフセット調整部228では、乗算器194の演算結果から、(1−αB)×128を減算することで、αBを含むオフセット項をキャンセルしている。図19は、加算器196から出力された演算結果を示す。αBを含むオフセット項がキャンセルされているので、偶数画素も奇数画素もオフセット値のずれがない正しい値が得られている。
【0046】
ここでは、2枚の画像を合成する場合を例にとって説明したが、3枚以上の画像を合成するときも、同様にオフセット項を調整することで、画素値のずれを防止することができる。また、オフセット調整部222および228によりオフセット項を調整することに代えて、α値についても色差信号と同様に、奇数画素のα値を偶数画素のα値で代用することにより、オフセット値のずれを防止することができる。
【0047】
(第5の実施の形態)
図20は、第5の実施の形態に係るテレビジョン受像機の合成部の内部構成を示す。本実施の形態のテレビジョン受像機10の全体構成は、図2に示した第1の実施の形態のテレビジョン受像機10と同様であるから、ここでは合成部36の構成および動作について説明する。本実施の形態でも、第2、第3、および第4の実施の形態と同様に、複数の副画像を先に合成しておき、最後に、合成した副画像を主画像に合成する。本実施の形態では、第1合成部200により合成した副画像を再び第1合成部200に入力して、さらに他の副画像と合成することにより、複数の副画像を順次重畳させる技術を提案する。このような技術により、比較的簡便な構成で多数の副画像を合成することが可能となる。
【0048】
本実施の形態の合成部36は、図8に示した第3の実施の形態の合成部36の構成に加えて、第1の選択部の一例としてのセレクタ214、第2の選択部の一例としてのセレクタ216、および第3の選択部の一例としてのセレクタ218を備える。また、第3の実施の形態の合成部36は、1つのフレームメモリ212を備えていたが、本実施の形態の合成部36は、2つのフレームメモリ212aおよび212bを備える。これらの構成は、第1合成部200において副画像をサイクリックに合成するために設けられている。ここでは、図8に示した第3の実施の形態の合成部36に上述の構成を加えた例について説明するが、図7に示した第2の実施の形態の合成部36、または図9に示した第4の実施の形態の合成部36に上述の構成を加えて、本実施の形態の技術を適用することも可能である。
【0049】
セレクタ214は、第1合成部200に、合成前の副画像の映像データを入力するか、フレームメモリ212aまたは212bに既に格納されている合成後の副画像の映像データを入力するかを選択する。セレクタ216は、変換部210から出力された合成画像の映像データをフレームメモリ212aまたは212bのいずれに格納するかを選択する。セレクタ218は、フレームメモリ212aまたは212bに格納されている合成画像の映像データを、第1合成部200または第2合成部202のいずれに入力するかを選択する。セレクタ214、216、および218は、主制御部20により制御される。以下、主画像であるレイヤAと、副画像であるレイヤB、C、およびDとを合成して、合成レイヤJを生成する手順について説明する。
【0050】
図21は、レイヤBとレイヤCを合成して合成レイヤHを生成する様子を示す。第1合成部200は、レイヤBおよびレイヤCのインデックス信号を入力し、第1の実施の形態で説明した手順と同様にして、レイヤBとレイヤCを合成する。このとき、セレクタ214は、レイヤBの映像データを第1合成部200における演算に供給すべく乗算器170および172に入力する。第1合成部200により合成された合成レイヤHの画素値Hと、レイヤAの画素値に乗じるべき係数αAは、以下のようになる。
H=αB(1−αC)B+αCC
αA=(1−αB)(1−αC)
セレクタ216は、変換部210から出力される合成レイヤHの映像データをフレームメモリ212bに格納する。この合成レイヤHは、複数の副画像のうちの一部を合成した中間的な合成副画像レイヤであり、第1合成部200によりさらに他の副画像と合成される。
【0051】
図22は、フレームメモリ212bに格納された合成レイヤHにレイヤDを合成して合成レイヤIを生成する様子を示す。セレクタ218は、フレームメモリ212bに格納された合成レイヤHの映像データをセレクタ214に送る。セレクタ214は、セレクタ218により選択された合成レイヤHの映像データを第1合成部200における演算に供給すべく乗算器170および172に入力する。第1合成部200により合成された合成レイヤIの画素値Iと、レイヤAの画素値に乗じるべき係数αAは、以下のようになる。
I=αB(1−αC)(1−αD)B+αC(1−αD)C+αDD
αA=(1−αB)(1−αC)(1−αD)
セレクタ216は、変換部210から出力される合成レイヤIの映像データをフレームメモリ212aに格納する。こうして合成されたレイヤIは、全ての副画像B、C、およびDを合成して生成された最終的な合成副画像レイヤである。この合成レイヤIをレイヤAに合成するために、つづいて、第2合成部202により演算が行われる。
【0052】
図23は、フレームメモリ212aに格納された合成レイヤIに主画像レイヤAを合成する様子を示す。セレクタ218は、フレームメモリ212aに格納された合成レイヤIの映像データを第2合成部202に入力する。第2合成部202は、レイヤAおよびレイヤIの映像データを入力し、第1の実施の形態で説明した手順と同様にして、レイヤAとレイヤIを合成する。第2合成部202により合成された合成レイヤJの画素値Jは、以下のようになる。
J=(1−αB)(1−αC)(1−αD)A+
αB(1−αC)(1−αD)B+αC(1−αD)C+αDD
合成された映像信号は、NTSCエンコーダ38へ出力される。
【0053】
図20に示した例では、合成部36は3つのレイヤを合成するための回路構成しか備えていないが、上述のようにサイクリックに合成を行うことで、この回路により4つ以上のレイヤを合成することができる。
【0054】
第2合成部202において主画像レイヤAと合成レイヤIを合成しているときに、並行して、第1合成部200において次の副画像の合成処理を行ってもよい。図23に示した例では、フレームメモリを2つ用意しているので、フレームメモリ212aから合成レイヤIの映像データを読み出している間に、第1合成部200においてレイヤB’とレイヤC’を合成して合成レイヤD’を生成し、合成レイヤD’の映像データをフレームメモリ212bに格納することができるので、同時並行処理が可能となる。これにより、処理を高速化することができる。
【0055】
2つのフレームメモリ212aおよび212bのうち、一方を中間的な合成レイヤの格納に用い、他方を最終的な合成レイヤの格納に用いてもよい。たとえば、フレームメモリ212bは、さらに他の副画像を合成する必要のある中間的な合成レイヤを一時的に格納し、第1合成部200へフィードバックするために用いる。フレームメモリ212aは、全ての副画像を合成した最終的な合成レイヤを格納し、第2合成部202へ出力するために用いる。この場合、セレクタ218を設けなくてもよく、たとえば、フレームメモリ212bをセレクタ214に接続し、フレームメモリ212aを第2合成部202に接続してもよい。また、フレームメモリ212aを表示用のフレームメモリと兼ねてもよく、第2合成部202により演算された映像データ、または、NTSCエンコーダ38から出力された映像データをフレームメモリ212aに再び格納してもよい。
【0056】
上述の例では、2つのフレームメモリ212aおよび212bを設けたが、フレームメモリは1つであってもよい。このとき、副画像の合成を行っている間は、フレームメモリ212に格納された中間的な合成レイヤを第1合成部200に入力し、副画像の合成が終了したときに、フレームメモリ212に格納された最終的な合成レイヤを第2合成部202に入力するようセレクタ218を制御すればよい。
【0057】
以上、本発明を実施の形態をもとに説明した。この実施の形態は例示であり、それらの各構成要素や各処理プロセスの組合せにいろいろな変形が可能なこと、またそうした変形例も本発明の範囲にあることは当業者に理解されるところである。以下、そうした例を述べる。
【0058】
実施の形態では、2または3枚のレイヤを合成したが、それ以上のレイヤを合成する場合も、同様である。実施の形態では、テレビジョン受像機を例にとって説明したが、本発明の技術は、コンピュータや携帯電話など、画像を表示する機能を有する表示装置全般に利用可能である。
【0059】
【発明の効果】
本発明によれば、利便性の高い画像合成技術を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 プレーン間の合成制御の説明図である。
【図2】 実施の形態に係るテレビジョン受像機の全体構成を示す図である。
【図3】 合成部の一般的な構成および動作を説明するための図である。
【図4】 図3に示した合成部で用いられるカラールックアップテーブルの内部データを示す図である。
【図5】 第1の実施の形態に係る合成部の構成および動作を説明するための図である。
【図6】 図5に示した合成部で用いられるカラールックアップテーブルの内部データを示す図である。
【図7】 第2の実施の形態に係る合成部の構成および動作を説明するための図である。
【図8】 第3の実施の形態に係る合成部の構成および動作を説明するための図である。
【図9】 第4の実施の形態に係る合成部の構成および動作を説明するための図である。
【図10】 レイヤAの画素値を示す図である。
【図11】 レイヤBの画素値を示す図である。
【図12】 オフセット調整を行わないときの、乗算器から出力された演算結果を示す図である。
【図13】 オフセット調整を行わないときの、444→422変換部から出力された演算結果を示す図である。
【図14】 オフセット調整を行わないときの、乗算器から出力された演算結果を示す図である。
【図15】 オフセット調整を行わないときの、加算器から出力された演算結果を示す図である。
【図16】 オフセット調整を行ったときの、オフセット調整部から出力された演算結果を示す図である。
【図17】 オフセット調整を行ったときの、444→422変換部から出力された演算結果を示す図である。
【図18】 オフセット調整を行ったときの、オフセット調整部から出力された演算結果を示す図である。
【図19】 オフセット調整を行ったときの、加算器から出力された演算結果を示す図である。
【図20】 第5の実施の形態に係るテレビジョン受像機の合成部の内部構成を示す図である。
【図21】 レイヤBとレイヤCを合成して合成レイヤHを生成する様子を示す図である。
【図22】 フレームメモリに格納された中間合成レイヤHにレイヤDを合成して合成レイヤIを生成する様子を示す図である。
【図23】 フレームメモリに格納された合成レイヤIに主画像レイヤAを合成する様子を示す図である。
【符号の説明】
10 テレビジョン受像機、 32 映像信号処理部、 34 副画像入力部、 36 合成部、 100 カラールックアップテーブル、 102 カラールックアップテーブル、 200 第1合成部、 202 第2合成部、 210 変換部、 212 フレームメモリ、 214 セレクタ、 216 セレクタ、 218 セレクタ、 220 オフセット加算部、 222 オフセット調整部、 224 444→422変換部、 226 オフセット加算部、 228 オフセット調整部。
Claims (14)
- 第1の画像の画素値と、前記第1の画像に合成される複数の第2の画像の画素値とを、所定の合成割合により合成する合成部と、
前記第2の画像の画素値を指定するためのインデックスに対して、前記第2の画像に乗じるべき合成係数と画素値が対応づけて記録されているテーブルと、を備え、
前記合成部は、
前記複数の第2の画像の画素値同士を合成するとともに、前記第1の画像の画素値に乗じるべき合成係数を演算する第1の合成部と、
前記第1の合成部により合成された前記複数の第2の画像の合成画像の画素値と前記第1の画像の画素値とを、前記第1の画像の画素値に乗じるべき合成係数に基づいて合成する第2の合成部とを含み、
前記テーブルは、画素値に前記第2の画像に乗じるべき合成係数を予め乗算した乗算値を保持し、
前記合成部における乗算の結果の少なくとも一部を前記テーブルから前記乗算値を読み出すことにより取得することを特徴とする画像処理装置。 - 前記第1の合成部により合成された前記複数の第2の画像の合成画像の画素値を一時的に保持する格納部をさらに備えることを特徴とする請求項1に記載の画像処理装置。
- 前記格納部に格納された合成画像の画素値を再び前記第1の合成部に入力することにより、前記第2の画像を順次混合することが可能であることを特徴とする請求項2に記載の画像処理装置。
- 前記第1の合成部に、前記第2の画像の画素値と、前記格納部に格納された前記合成画像の画像値のいずれを入力するかを選択する第1の選択部をさらに備えることを特徴とする請求項2または3に記載の画像処理装置。
- 少なくとも2つの前記格納部を備え、前記第1の合成部により合成された合成画像の画素値をいずれの格納部に格納するかを選択する第2の選択部をさらに備えることを特徴とする請求項2から4のいずれかに記載の画像処理装置。
- 少なくとも2つの前記格納部を備え、いずれの格納部に格納された合成画像の画素値を前記第1の合成部に入力するかを選択する第3の選択部をさらに備えることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の画像処理装置。
- 少なくとも2つの前記格納部を備え、いずれの格納部に格納された合成画像の画素値を前記第2の合成部に入力するかを選択する第3の選択部をさらに備えることを特徴とする請求項2から5のいずれかに記載の画像処理装置。
- 少なくとも2つの前記格納部を備え、前記格納部のうちの少なくとも1つは前記第1の合成部に合成画像の画素値を入力するために用いられ、前記格納部のうちの少なくとも1つは前記第2の合成部に合成画像の画素値を入力するために用いられることを特徴とする請求項2から7のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記第1の合成部により合成された合成画像に対して所定の変換処理を施す変換部をさらに備えることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の画像処理装置。
- 前記変換処理は、前記合成画像のサイズを変更する処理であることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
- 前記変換処理は、前記合成画像の画素値のビット数を変更する処理であることを特徴とする請求項9に記載の画像処理装置。
- 前記変換部は、前記合成画像のある画素の画素値を、それに近接する画素の画素値で代用させることにより、前記合成画像の画素値のビット数を減少させ、
前記第2の画像の画素値および前記第1の画像の画素値に対して、所定のオフセット値を加算するオフセット加算部と、
前記変換部により省略された画素の画素値の演算に際して、その画素の現実の画素値を含むオフセット項と、代用された画素値を含むオフセット項とを相殺すべく、予めオフセットのずれを調整しておくオフセット調整部と、
を更に含むことを特徴とする請求項11に記載の画像処理装置。 - 第1の画像の画素値と、前記第1の画像に合成される複数の第2の画像の画素値とを、所定の合成割合により合成するとき、まず、前記複数の第2の画像の画素値を合成して、合成画像の画素値を取得する工程と、
前記第1の画像の画素値に乗じるべき合成係数を演算する工程と、
前記合成画像の画素値と前記第1の画像の画素値とを、前記第1の画像の画素値に乗じるべき合成係数に基づいて合成する工程と、を含み、
前記合成画像の画素値を取得する工程は、前記複数の第2の画像の画素値を合成する際に行う乗算の少なくとも一部を、前記第2の画像の画素値を指定するためのインデックスに対して混合係数と画素値が対応づけて記録されているテーブルに格納された、前記画素値に前記混合係数を予め乗算した乗算値を読み出すことにより取得することを特徴とする画像処理方法。 - 第1の画像の画素値に第1の合成係数を乗算する第1の乗算器と、
前記第1の画像に合成される少なくとも1つの第2の画像の画素値に第2の合成係数を乗算する第2の乗算器と、
前記第1の乗算器の出力と前記第2の乗算器の出力とを加算する加算器と、
前記第1又は第2の乗算器に前記第1又は第2の画像の画素値を入力する前に、前記第1又は第2の画像の画素値に所定のオフセット値を加算するオフセット加算部と、
前記第2の画像のある画素の画素値を、それに近接する画素の画素値で代用させることにより、前記第2の画像の画素値のビット数を減少させる変換部と、
前記変換部により省略された画素の画素値の演算に際して、その画素の現実の画素値を含むオフセット項と、代用された画素値を含むオフセット項とのずれを相殺すべく、補正値を加算するオフセット調整部と、
を含むことを特徴とする画像処理装置。
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