JP3905714B2 - 防水コネクタ用ホルダ及びその製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、自動車用防水コネクタなどに用いられる、内部に端子付電線の端子部が挿入された防水コネクタの電線側端開口部を水密に封止するための、樹脂製のホルダ部とゲル状材からなるパッキング部とからなる防水コネクタ用ホルダに関する。
【0002】
【従来の技術】
防水コネクタの内部に挿入された端子付電線の電線側端の防水構造については、従来からさまざまなものが提案されてきた。
例えば樹脂により封止する技術、ゴムパッキンを用いその弾性を利用して防水する技術などが知られてきた。
【0003】
この中にゲル状材を用いる技術が特表平6−501341号公報で提案されている。これは、2つの拘束層の間にゲル状材を配してなるパッキング材を箱状のリアホルダ内にセットして用いるものである。この場合シリコーンからなるゲル状材を用いると振動吸収性、電気特性、耐熱性、耐水性等の優れた性質が得られる。これら性質は、特に振動が多く、また、エンジンルーム等で熱履歴しやすい自動車用防水コネクタ用途に特に有利である。
【0004】
しかしながら、この技術によると、リアホルダとパッキング材とが一体化していないためにコネクタ組立の工程が多くなり、また、パッキング材自体も3つの部材からなるために高価なものとなってしまうと云う欠点があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
そこで、本発明者等は、樹脂製のホルダ部(図1にその一例(リアホルダ)のモデル斜視図を符号1を付して示した)とゲル状材からなるパッキング部(図2中符号2)とからなる防水コネクタ用ホルダ(図2にモデル斜視図を示す。符号α)の検討を始めた。このような防水コネクタ用ホルダによれば、防水コネクタハウジング(図3にその一例のモデル斜視図を符号βを付して示した。なお図中符号γは端子付電線である。)防水コネクタ組立の工程が増加することもなく、部材の数も少なくて済むと云うメリットが考えられた。
【0006】
さらにゲル状材をシリコーンゲルから形成するとその振動吸収性、電気特性、耐熱性、耐水性等が優れることから、シール材、充填材、保護材等に使用されている。
【0007】
このような防水コネクタ用ホルダの作製方法としては、予め成形された樹脂製のホルダ部をインサートとして金型内に挿入し、金型と該ホルダ部とから形成されるキャビティ内にシリコーン系ゲル状材となる原料を導入してこれを硬化させることによって樹脂製のホルダ部とゲル状材からなるパッキング部とを一体とした防水コネクタ用ホルダを得ると云う、インサート成形方法で検討を行った。
【0008】
ところが、シリコーン系ゲル状材は粘着性があり、かつ、強度が小さいことから、成形終了後に金型から製品を取り出そうとすると、ゲル状材からなるパッキング部が金型から容易には離型せず、その一部がちぎれて金型に残ってしまい、不良品となる上に、金型の清掃が必要となると云う問題が続発し、その解決が求められた。
【0009】
さらに、シリコーンゲルからなるパッキング部は、長期間圧縮されると、圧縮応力を取り除いた後も形状が復元しにくく、圧縮永久ひずみが大きいという問題があった。
【0010】
すなわち、本発明は、樹脂からなるホルダ部をインサートとしてゲル状材からなるパッキング部をインサート成形によって一体成形することが容易で、成形時の不都合が発生せず、かつ、圧縮永久ひずみが小さい、新規な防水コネクタ用ホルダとその製造方法を提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明の防水コネクタ用ホルダは上記課題を解決するため、請求項1に記載の通り、内部に端子付電線の端子部が挿入された防水コネクタの電線側端を水密に保つための、樹脂製のホルダ部とゲル状材とからなるパッキング部とからなる防水コネクタ用ホルダであり、該パッキング部は、予め成形された樹脂製のホルダ部をインサートとして金型内に挿入し該金型と該ホルダ部とから形成されるキャビティ内にシリコーン組成物を導入して該ホルダ部と一体成形され、かつ、該ゲル状材からなるパッキング部が少なくとも
(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、
(B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンを(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5モル以上10モル以下となる量、
(C)分子中にアルケニル基およびケイ素原子結合水素原子を有さないオルガノポリシロキサン100重量部以上500重量部以下、および
(D)白金系硬化用触媒
の(A)〜(D)の4成分全てを有するシリコーン組成物を硬化して得られるものであることを特徴とする防水コネクタ用ホルダである。
このような構成により、本発明の防水コネクタ用ホルダは離型時に不良が発生しないため、確実な防水性能が安定して得られる。
【0012】
さらに請求項2に記載のように上記請求項1に記載の防水コネクタ用ホルダにおいて、上記シリコーン組成物が、上記(A)〜(D)の他に、(E)シリカ微粉末を(A)成分100重量部に対して1〜100重量部を含有することにより得られるゲル状材からなるパッキング部の機械的強度を向上させることができ、例えばパッキング部の成形形状がいわゆる「無理抜き」となる場合であって、容易にかつ確実に離型させることが可能となる。
【0013】
さらに、請求項3に記載のように、上記請求項1または請求項2に記載の防水コネクタ用ホルダにおいて、上記ゲル状材からなるパッキング部のアスカーC硬度が1〜30°であると、パッキングとして最適な硬度となり、非常に高い防水性を付与することが可能となる。
【0014】
本発明の防水コネクタ用ホルダの製造方法は請求項4に記載の通り、内部に端子付電線の端子部が挿入された防水コネクタの電線側端を水密に保つための、樹脂製のホルダ部とゲル状材からなるパッキング部とからなる防水コネクタ用ホルダの製造方法において、予め成形された樹脂製のホルダ部をインサートとして金型内に挿入し、金型と該ホルダ部とから形成されるキャビティ内に、少なくとも
(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、
(B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンを(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5モル以上10モル以下となる量、
(C)分子中にアルケニル基およびケイ素原子結合水素原子を有さないオルガノポリシロキサン100重量部以上500重量部以下、および
(D)白金系硬化用触媒
の(A)〜(D)の4成分全てを有するシリコーン組成物を導入して硬化、一体成形する防水コネクタ用ホルダの製造方法であり、コネクタ組立が容易な、ゲル状材からなるパッキング部が一体成形されたホルダを、安定して歩留まり良く成形することができ、ゲル状材が金型に附着して残留する、離型できないなどの不都合が発生しないために、生産におけるトラブルも防止することができる。
【0015】
【発明の実施の形態】
本発明の防水コネクタ用ホルダにおいて、ホルダ部を構成する樹脂としてはシリコーンゲルとの密着性に優れたもので、かつ、パッキング部のインサート成形を行うときの成形条件において充分な耐熱性がある樹脂である必要がある。なお防水コネクタ用ホルダとしては一般にリアホルダ及びフロントホルダがあり、本発明はこれらのホルダに関する。
【0016】
このような樹脂としては、通常のオレフィン重合系熱可塑性樹脂あるいは縮合重合系熱可塑性樹脂が挙げられ、具体的にはABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体)樹脂、スチレン樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、アクリル樹脂、ポリカーボネート樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、ポリフェニレンオキサイド樹脂、ポリフェニレンサルファイド樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド(ナイロン)樹脂、液晶樹脂等、あるいは、これらの混合物であっても良い。
【0017】
これらの樹脂からなるホルダ部をインサートとしてゲル状材からなるパッキング部と一体成形した場合、パッキング部とホルダ部との密着性は充分に高く、これら素材間に剥離等の問題は生じず、かつ、パッキング部と金型との離型は容易であるため、一体成形された防水コネクタ用ホルダの金型離型時の問題は発生しない。
【0018】
本発明において、ゲル状材からなるパッキング部は少なくとも(A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、(B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンを(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5モル以上10モル以下となる量、(C)分子中にアルケニル基およびケイ素原子結合水素原子を有さないオルガノポリシロキサン100重量部以上500重量部以下、および(D)白金系硬化用触媒、の4種の原料全てを有するシリコーン組成物を硬化させてなることが必要である。
【0019】
ここで、(A)成分のオルガノポリシロキサンは本発明で用いるシリコーン組成物の主剤であり、1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有することが必要である。
【0020】
ここでアルケニル基としては、例えば、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ペンテニル基、ヘキセニル基等が挙げられる。(A)成分中のアルケニル基以外の、ケイ素原子に結合する有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられる。(A)成分の分子構造としては、例えば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が挙げられる。(A)成分の25℃における粘度は限定されないが、好ましくは、100〜1000000mPa・sの範囲内である。
【0021】
このような(A)成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、式:(CH33SiOl/2で示されるシロキサン単位と式:(CH32(CH2=CH)SiO1/2で示されるシロキサン単位と式:SiO4/2で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、これらのオルガノポリシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換したオルガノポリシロキサン、これらのオルガノポリシロキサンのビニル基の一部または全部をアリル基、プロペニル基等のアルケニル基で置換したオルガノポリシロキサン、およびこれらのオルガノポリシロキサンの二種以上の混合物が挙げられる。
【0022】
(B)成分のオルガノポリシロキサンは本発明で用いるシリコーン組成物における硬化剤であり、1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有することが必要である。
【0023】
(B)成分中のケイ素原子に結合する有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられる。この(B)成分の分子構造としては、例えば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、網状、樹枝状が挙げられる。(B)成分の25℃における粘度は限定されないが、好ましくは、1〜1000000mPa・sの範囲内である。
【0024】
このような(B)成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば、分子鎖両末端ジメチルハイドロジェンシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体、環状メチルハイドロジェンポリシロキサン、式:(CH32HSi01/2で示されるシロキサン単位と式:SlO4/2で示されるシロキサン単位からなるオルガノポリシロキサン、これらのオルガノポリシロキサンのメチル基の一部または全部をエチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基で置換したオルガノポリシロキサン、およびこれらのオルガノポリシロキサンの二種以上の混合物が挙げられる。
【0025】
本発明で用いるシリコーン組成物において(B)成分の含有量は、(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5〜10モルの範囲内となる量であり、好ましくは、1.0〜5.0モルの範囲内となる量である。これは、(B)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコーンゲル組成物の硬化が不充分となる傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られるシリコーンゲルの金型への密着性が強くなり、金型離型性が低下する傾向があるからである。
【0026】
(C)成分のオルガノポリシロキサンは本発明で用いるシリコーン組成物を硬化して得られるシリコーンゲルの金型離型性を向上させ、圧縮永久ひずみを低く抑えながら、充分な柔軟性を付与するための成分であり、分子中にアルケニル基およびケイ素原子結合水素原子を有さないことが必要である。
【0027】
(C)成分中のケイ素原子に結合する有機基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基等のアルキル基;フェニル基、トリル基等のアリール基;3,3,3−トリフルオロプロピル基等のハロゲン化アルキル基が挙げられる。
【0028】
(C)成分の分子構造としては、例えば、直鎖状、一部分枝を有する直鎖状、分枝鎖状、環状が挙げられる。(C)成分の25℃における粘度は限定されないが、好ましくは、50〜50000mPa・sの範囲内である。
これは、(C)成分の粘度が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコーンゲルから揮発しやすくなる傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られるシリコーンゲルの金型への密着性が大きくなる傾向があるからである。
【0029】
このような(C)成分のオルガノポリシロキサンとしては、例えば、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン共重合体、分子鎖両末端ジメチルフェニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン、分子鎖両末端ジメチルフェニルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン共重合体、およびこれらのオルガノポリシロキサンの2種以上の混合物が挙げられる。
【0030】
本発明で用いるシリコーン組成物において(C)成分の含有量は、(A)成分100重量部に対して100〜500重量部の範囲内であり、好ましくは、100〜300重量部の範囲内である。これは、(C)成分の含有量が上記範囲の下限未満であると、得られるシリコーンゲルの金型離型性が低下する傾向があるからであり、一方、上記範囲の上限を超えると、得られるシリコーンゲルの機械的強度が低下する傾向があるからである。
【0031】
(D)成分の白金系硬化用触媒は本発明で用いるシリコーン組成物の硬化を促進するための触媒であり、例えば、白金微粉末、白金黒、塩化白金酸、四塩化白金、塩化白金酸のアルコール溶液、白金のオレフイン錯体、白金のアルケニルシロキサン錯体、白金のカルボニル錯体等の白金触媒;その他、ロジウム触媒、パラジウム触媒が挙げられる。
【0032】
本発明で用いるシリコーン組成物において(D)成分の含有量は組成物を硬化させる量であれば特に限定されないが、好ましくは、(A)成分100万重量部に対して(D)成分中の白金系金属が0.1〜500重量部の範囲内となる量である。
【0033】
本発明で用いるシリコーン組成物には、得られるシリコーンゲルの機械的強度を向上させるため、上記(A)〜(D)の成分の他に、さらに(E)成分としてシリカ微粉末を含有してもよい。この(E)成分としては、例えば、ヒュームドシリカ、沈降性シリカ、焼成シリカ、粉砕石英、およびこれらのシリカ微粉末をオルガノアルコキシシラン、オルガノハロシラン、オルガノシラザン等の有機ケイ素化合物で表面処理した微粉末が挙げられる。特に、得られるシリコーンゲルの機械的強度を充分に向上させるためには、(E)成分として、BET比表面積が50m2/g以上であるシリカ微粉末を用いることが好ましい。
【0034】
本発明で用いるシリコーン組成物において(E)成分の含有量は任意であるが、得られるシリコーンゲルの機械的強度を向上させるためには、(A)成分100重量部に対して1〜100重量部の範囲内であることが好ましく、さらには、1〜50重量部の範囲内であることが好ましい。
【0035】
本発明で用いるシリコーン組成物には、本発明の目的を損なわない限り、その他任意の成分を含有してもよい。このような任意の成分としては、例えば、ヒュームド酸化チタン、カーボンブラック、ケイ藻土、酸化鉄、酸化アルミニウム、アルミノケイ酸塩、炭酸カルシウム等の無機質充填剤;これらの充填剤の表面を前記の有機ケイ素化合物で処理した充填剤;3−メチル−1−ブチン−3−オール、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール、3−フェニル−1−プチン−3−オール等のアルキンアルコール、3−メチル−3−ペンテン−1−イン、3,5−ジメチル−3−ヘキセン−1−イン等のエンイン化合物、テトラメチルテトラへキセニルシクロテトラシロキサン、ペンゾトリアゾール等の硬化遅延剤;フタロシアニン銅、塩素化フタロシアニン銅等の圧縮永久ひずみ向上剤;その他、補強性付与剤、粘度調整剤、耐熱性付与剤、難燃性付与剤、熱伝導性充填剤、導電性付与剤、接着性付与剤が挙げられる。
【0036】
本発明で用いるシリコーン組成物を調製する方法は限定されず、(A)成分〜(D)成分、および任意の成分を混合することにより調製することができるが、この組成物が(E)成分を含有する場合には、予め(A)成分と(E)成分を加熱混合して調製したシリコーンゲルべースに、(B)成分〜(D)成分を添加したり、予め(A)成分と(C)成分の一部もしくは全部と(E)成分を加熱混合して調製したシリコーンゲルベースに、(B)成分、残りの(C)成分、および(D)成分を添加することが好ましい。なお、その他任意の成分を添加する必要がある場合、シリコーンゲルベースを調製する際に配合してもよく、また、これが加熱混合により変質する場合には、(B)成分や(D)成分を添加する際に添加することが好ましい。また、シリコーンゲルベースを調製する際、前記の有機ケイ素化合物を添加して(E)成分の表面を、in−situで処理してもよい。
【0037】
本発明で用いるシリコーン組成物は硬化して、金型離型性が優れ、圧縮永久ひずみが小さいシリコーンゲルを形成するが、このシリコーンゲルの硬度は限定されないが、好ましくは、アスカーC硬度が0〜30°の範囲内であり、さらに好ましくは1〜30°の範囲内である。このアスカーC硬度は、JIS S6050(1994)に規定するスプリング硬さ試験機に相当するアスカーC硬度計により測定することができる。
【0038】
なお、本発明の防水コネクタ用ホルダは、内部に端子付電線の端子部が挿入された防水コネクタの電線側端を水密に保つための、樹脂製のホルダ部とゲル状材からなるパッキング部とからなる防水コネクタ用ホルダであるが、例えばフレキシブルな連絡部などを介してコネクタハウジングの一部としてコネクタハウジングと一体となっていても良く、その場合も本発明に属する。
【0039】
【実施例】
本発明の防水コネクタ用ホルダを実施例により詳細に説明する。なお、実施例中の粘度は25℃における値である。
[実施例1]
粘度10000mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体100重量部、BET比表面積200m2/gのヒュームドシリカ40重量部、シリカ処理剤として、ヘキサメチルジシラザン5重量部、および水2重量部を混合した後、減圧下、加熱混合して液状シリコーンゲルベースを調製した。
【0040】
次に、この液状シリコーンゲルベース140重量部、粘度3000mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン230重量部、粘度10mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(上記シリコーンゲルベースに含まれているジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体中のビニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子が1.6モルとなる量)、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(上記シリコーンゲルベース中のジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体100万重量部に対して、白金金属が35重量部となる量)、および3,5−ジメチル−1−へキシン−3−オール0.12重量部を混合してシリコーンゲル組成物を調製した。
【0041】
このシリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲルのアスカーC硬度、および圧縮永久ひずみ、及び、このシリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲルからなるパッキング部の金型離型性を次のように測定すると同時にリアホルダ部との接着性も確認して、これらの評価結果を表1に示した。
【0042】
[金型離型性の評価方法]
図1にその形状をモデル的に示したリアホルダ部(ポリブチレンテレフタレート樹脂(以下「PBT」とも云う)製またはポリエチレンテレフタレート樹脂(以下「PET」とも云う)製)をそれぞれインサートとして、図2に示したようなリアホルダ部とゲル状材からなるパッキング部とが一体となった防水コネクタ用ホルダが得られるキャビティを有する鋼鉄製の金型中に注型し、150℃、10分の条件でプレス硬化させた。得られた防水コネクタ用ホルダを金型から取り出す際に、その取り出しが容易かどうかを評価した。なお、パッキング部の大きさは15mm×15mm×4mmであった。
【0043】
一方、別途プレス硬化(1次加硫)したシリコーンゲルの硬さをアスカーC硬度計により測定した。さらに、200℃で4時間加熱(2次加硫)後のシリコーンゲルの硬さを同様にして測定した。
【0044】
シリコーンゲル組成物を150℃、10分の条件で硬化させて、JIS K 249に規定の方法に準拠した圧縮永久ひずみ測定用テストピースを作製し、さらにこれを200℃、4時間の2次加硫した。その後、これをJIS K 6249に規定の方法に準拠して150℃で70時間圧縮した際の圧縮永久ひずみを測定した。
【0045】
[比較例1]
実施例1と同様にして調製した液状シリコーンゲルベース140重量部、粘度40000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100重量部、粘度10mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(上記シリコーンゲルベースに含まれているジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体中のビニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子が0.5モルとなる量)、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(上記シリコーンゲルベース中のジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体100万重量部に対して、白金金属が10重量部となる量)、および3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール0.1重量部を混合してシリコーンゲル組成物を調製した。実施例1と同様にして、このシリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲルのアスカーC硬度、および圧縮永久ひずみを測定し、また実施例1で用いたものと同じ2種のリアホルダ部(ポリブチレンテレフタレート樹脂製あるいはポリエチレンテレフタレート樹脂製)をそれぞれインサートとしてパッキング部と一体となった防水コネクタ用ホルダを成形してその金型離型性及びリアホルダ部との接着性を評価した。それらの結果を表1に併せて示す。
【0046】
[比較例2]
実施例1と同様にして調製した液状シリコーンゲルベース140重量部、粘度3000mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン70重量部、粘度10mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(上記シリコーンゲルベースに含まれているジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体中のビニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子が0.9モルとなる量)、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(上記シリコーンゲルベース中のジメチルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体100万重量部に対して、白金金属が10重量部となる量)、および3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール0.1重量部を混合してシリコーンゲル組成物を調製した。実施例1と同様にして、このシリコーンゲル組成物を硬化してして得られるシリコーンゲルのアスカーC硬度、および圧縮永久ひずみを測定し、また実施例1で用いたものと同じポリブチレンテレフタレート樹脂製のリアホルダ部をインサートとしてパッキング部と一体となった防水コネクタ用ホルダを成形してその金型離型性及びリアホルダ部との接着性を評価した。それらの結果を表1に併せて示した。
【0047】
【表1】
Figure 0003905714
【0048】
[実施例2]
粘度10000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100重量部、およびジメチルジクロロシランで表面処理されたBET比表面積200m2/gのヒュームドシリカ20重量部を混合した後、減圧下、加熱混合して液状シリコーンゲルベースを調製した。
【0049】
次に、この液状シリコーンゲルベース120重量部、粘度100mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン140重量部、粘度5mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(上記シリコーンゲルベースに含まれているジメチルポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子が1.4モルとなる量)、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(上記シリコーンゲルベース中のジメチルポリシロキサン100万重量部に対して、白金金属が35重量部となる量)、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール0.12重量部、およびフタロシアニン銅微粉末1重量部を混合してシリコーンゲル組成物を調製した。
【0050】
このシリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲルのアスカーC硬度、および圧縮永久ひずみ、及び、また実施例1で用いたものと同じ2種のリアホルダ部をそれぞれインサートとしてパッキング部と一体となった防水コネクタ用ホルダを成形してその金型離型性及びリアホルダ部との接着性を次のようにして評価した。それらの結果を表2に示した。
【0051】
[金型離型性]
シリコーンゲル組成物を、実施例1で用いたものと同じポリブチレンテレフタレート樹脂製及びポリエチレンテレフタレート樹脂製の2種のリアホルダ部をそれぞれインサートとして、図2に示したようなリアホルダとゲル状材からなるパッキング部とが一体となった防水コネクタ用ホルダが得られるキャビティを有するクロームメッキした鋼鉄製の金型中に注型し、120℃、10分の条件で硬化させた。得られたこれら防水コネクタ用ホルダを金型から取り出す際に、その取り出しが容易かどうかを評価した。
【0052】
[アスカーC硬度]
プレス硬化(1次加硫)後のシリコーンゲルの硬さをアスカーC硬度計により測定した。
[圧縮永久ひずみ]
シリコーンゲル組成物を120℃、10分の条件で硬化させ、JIS K 6249に規定の方法に準じた圧縮永久ひずみ測定用テストピースを作製した。次に、これをJIS K 6249に規定の方法に準じて、150℃で70時間圧縮した際の圧縮永久ひずみを測定した。
【0053】
[比較例3]
実施例2と同様にして調製した液状シリコーンゲルベース120重量部、粘度10000mPa・sの分子鎖両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン100重量部、粘度5mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(上記シリコーンゲルベースに含まれているジメチルポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子が0.6モルとなる量)、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(上記シリコーンゲルベース中のジメチルポリシロキサン100万重量部に対して、白金金属が10重量部となる量)、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール0.1重量部、およびフタロシアニン銅微粉末1重量部を混合してシリコーンゲル組成物を調製した。
実施例2と同様にして、このシリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲルのアスカーC硬度、および圧縮永久ひずみを測定して、それらの結果を表2に併せて示した。
【0054】
[比較例4]
実施例2と同様にして調製した液状シリコーンゲルベース120重量部、粘度100mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルポリシロキサン50重量部、粘度5mPa・sの分子鎖両末端トリメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハイドロジェンシロキサン共重合体(上記シリコーンゲルベースに含まれているジメチルポリシロキサン中のビニル基1モルに対して、ケイ素原子結合水素原子が0.9モルとなる量)、白金の1,3−ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(上記シリコーンゲルベース中のジメチルポリシロキサン100万重量部に対して、白金金属が10重量部となる量)、3,5−ジメチル−1−ヘキシン−3−オール0.1重量部、およびフタロシアニン銅微粉末1重量部を混合してシリコーンゲル組成物を調製した。
【0055】
実施例2と同様にして、このシリコーンゲル組成物を硬化して得られるシリコーンゲルの金型離型性、アスカーC硬度、および圧縮永久ひずみを測定し、また実施例1で用いたものと同じポリブチレンテレフタレート樹脂製のリアホルダ部をインサートとして、リアホルダ部とパッキング部とが一体となった防水コネクタ用ホルダを成形してその金型離型性及びリアホルダ部との接着性を評価した。それらの結果を表2に併せて示した。
【0056】
【表2】
Figure 0003905714
【0057】
[コネクタとしての耐久性評価]
実施例1のリアホルダ部とパッキング部とが一体となった防水コネクタ用ホルダ(ポリブチレンテレフタレート製リアホルダ部使用のもの)と、これと同形状で、同材質のリアコネクタ部と従来技術に係るシリコーンゲル(レイケム社製)とからなるパッキング部を有する防水コネクタ用ホルダとを用いて、熱履歴前後の防水性を評価した。
【0058】
図4に示すように防水コネクタハウジングβにこれら防水コネクタ用ホルダをセットし、電線付端子γを挿入した。このとき、1回のみ端子を挿入したサンプルと、端子を挿入後さらに抜き挿しを繰り返し計5回挿入したサンプルを作製した。
また、防水コネクタハウジングβの相手方コネクタとの接合側にエアチューブを挿した後、樹脂で水密に封止した。
【0059】
これらを水中に沈め、エアチューブから圧縮空気を導入したときに電線とパッキング部との間から空気の漏れが生じる内部の圧力を調べた。なお、このときの圧力200kPa以上であれば充分な防水性があると判断される。
これら防水性を調べた後、120時間、150℃の環境で熱履歴を与え、再度防水性を調べた。結果を表3に併せて示す。
【0060】
【表3】
Figure 0003905714
【0061】
表3より、本発明に係る防水コネクタ用リアホルダを用いた場合に端子付電線の挿入を繰り返しても高い防水性を得ることができ、また、熱履歴を受けた後でも高い防水性が維持されることが判る。
【0062】
【発明の効果】
本発明の防水コネクタ用ホルダはそのパッキング部の金型離型性が優れるため安定生産が可能であり、パッキング部が粘着性を有するために電線被覆との密着性に優れて防水性が高く、かつ、そのパッキング部の圧縮永久ひずみが小さいので耐久性に優れ、また生産時にパッキング部に瑕疵が生じることがないので、生産後の検査などの余分の工程が不要であり、パッキング部とリアホルダ部とが一体となっているのでコネクタ作製に必要な工程が少なくて済む、耐久性、耐熱履歴性に優れた防水コネクタ用ホルダである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明で用いるリアホルダ部のモデル斜視図である。
【図2】本発明の防水コネクタ用ホルダの一例を示すモデル斜視図である。
【図3】本発明の防水コネクタ用ホルダの一例を用いる防水コネクタの組立イメージを示すモデル斜視図である。
【図4】防水コネクタ用ホルダの防水性の評価方法を説明するモデル図である。
【符号の説明】
1 リアホルダ部
2 パッキング部
α 本発明に係る防水コネクタ用ホルダ
β 防水コネクタハウジング
γ 端子付電線

Claims (4)

  1. 内部に端子付電線の端子部が挿入された防水コネクタの電線側端を水密に保つための、樹脂製のホルダ部とゲル状材からなるパッキング部とからなる防水コネクタ用ホルダであり、
    該パッキング部は、予め成形された樹脂製のホルダ部をインサートとして金型内に挿入し該金型と該ホルダ部とから形成されるキャビティ内にシリコーン組成物を導入して成形され、かつ、
    該ゲル状材からなるパッキング部が少なくとも
    (A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、
    (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンを(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5モル以上10モル以下となる量、
    (C)分子中にアルケニル基およびケイ素原子結合水素原子を有さないオルガノポリシロキサン100重量部以上500重量部以下、および
    (D)白金系硬化用触媒
    の(A)〜(D)の4成分全てを有するシリコーン組成物を硬化して得られるものであることを特徴とする防水コネクタ用ホルダ。
  2. 上記シリコーン組成物が、上記(A)〜(D)の他に、(E)シリカ微粉末を(A)成分100重量部に対して1〜100重量部を含有することを特徴とする請求項1記載の防水コネクタ用ホルダ。
  3. 上記ゲル状材からなるパッキング部のアスカーC硬度が1〜30°であることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載の防水コネクタ用ホルダ。
  4. 内部に端子付電線の端子部が挿入された防水コネクタの電線側端を水密に保つための、樹脂製のホルダ部とゲル状材からなるパッキング部とからなる防水コネクタ用ホルダの製造方法において、
    予め成形された樹脂製のホルダ部をインサートとして金型内に挿入し、金型と該ホルダ部とから形成されるキャビティ内に、少なくとも
    (A)1分子中に少なくとも2個のアルケニル基を有するオルガノポリシロキサン100重量部、
    (B)1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合水素原子を有するオルガノポリシロキサンを(A)成分中のアルケニル基1モルに対して、(B)成分中のケイ素原子結合水素原子が0.5モル以上10モル以下となる量、
    (C)分子中にアルケニル基およびケイ素原子結合水素原子を有さないオルガノポリシロキサン100重量部以上500重量部以下、および
    (D)白金系硬化用触媒
    の(A)〜(D)の4成分全てを有するシリコーン組成物を導入して硬化、一体成形することを特徴とする防水コネクタ用ホルダの製造方法。
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