JP3905633B2 - 回転鋸刃の研削装置及びその制御装置 - Google Patents

回転鋸刃の研削装置及びその制御装置 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転鋸刃の逃げ面及びすくい面を研削する回転鋸刃の研削装置及びその制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来の技術として、特公平1−51290号公報に記載されたもの、即ち、図19、図20に示すものがあった。図19において、1は回転鋸刃の研削装置、2はその取付板である。この取付板2の右端部に支柱3を起立支持し、該支柱3の上面に丸鋸4を垂直軸線を中心として回転可能に取り付ける。上記取付板2の左部に回転アーム5を載置するとともに、この回転アーム5を丸鋸の研削刃部が位置する垂直回転軸6を中心として取付板2に回転可能に取付ける。
【0003】
上記回転アーム5にハウジング7を左右摺動可能に取付け、このハウジング7の上部に横方向案内部8を丸鋸4の半径方向延長線上に配置した水平軸9を介して回動可能に取付け、該横方向案内部8に横方向支持部材10を前後方向摺動可能に取付ける。この横方向支持部材10に研削ヘッド11をその主軸12を前後方向に向けて取付け、該主軸12に複合ディスク(研削砥石)13を取付ける。
【0004】
上記複合ディスク13は、図20に示するように、皿形ディスク14とこれよりも小径にした鍋形ディスク15とを有する。皿形ディスク14は軸方向外端から軸方向内方に向かって拡開する円錐状に形成され、その外周の軸方向内面に丸鋸4の鋸刃のすくい面4aを研削する第1研削面14aを有する。また、鍋形ディスク15は上記皿形ディスク14の軸方向外方に突出され、その軸方向外端部に丸鋸4の鋸刃の逃げ面4bを研削する第2研磨面15aを有する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来のものは、研削ヘッド11を二方向に回動及び移動させることにより、一つの複合ディスク13で鋸刃のすくい面4a及び逃げ面4bを研削することができるが、これはすくい面4a及び逃げ面4bを専ら平面研削するものであった。また、従来の複合ディスク13は、皿形ディスク14の軸方向内面部に第1研削面14aが、鍋形ディスク15の軸方向外端部に第2研磨面14bが形成されていたので、第1研削面14aにより、すくい面4aを負のすくい角に研削すべく、研削ヘッド11を図20の矢印(エ)方向に傾斜させると、主軸12を保持する研削ヘッド11のケース部が後方の鋸刃の逃げ面4bに接近する方向に移動することになる。このため、負のすくい角が大きくなると上記研削ヘッド11のケース部が鋸刃に衝突し、すくい面4aを研削することができなくなる。本発明は鋸刃のすくい面及び逃げ面を平面研削、曲面研削のいずれをもできるようにするともに、すくい面が大きな負のすくい角であってもこのすくい面が容易に研削できるようにした新規な回転鋸刃の研削装置及びその制御装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記目的を達成するために以下の如く構成したものである。即ち、請求項1の発明は、フレームに被研削用の回転鋸を設けるとともに、該回転鋸を割出し回転させる鋸刃送り装置を設け、前記フレームに、回動装置によって前記回転鋸の研削部位を中心として回動される回動台を設け、主軸が前記回動台の回動円の接線方向をなすY軸方向の軸心を中心として回転する砥石ヘッドを前記回動台の回動軸心側に配置し、該砥石ヘッドを前記回動台上でその回動円の半径方向をなすX軸方向と該回動円の接線方向をなすY軸方向とに移動させるヘッド移動装置と、該ヘッド移動装置に対して前記砥石ヘッドをX軸方向の軸線を中心として旋回させるヘッド旋回装置とを設ける構成にしたものである。
また、請求項2の発明は、前記砥石ヘッドを前記ヘッド移動装置上でY軸方向に移動させる第2ヘッド移動装置を設ける構成にしたものである。また、請求項3の発明は、前記砥石ヘッドの主軸に設けた研削砥石は、外周が薄肉の円板状に形成されるとともに、その軸方向外方端面が主軸の回転軸心と直交する面に形成された第1研削面と、この第1研削面の内周部から軸方向外方に突出する円筒部状に形成されるとともに、その軸方向外方端部に形成された第2研削面とを有してなる構成にしたものである。
【0007】
また、請求項4の発明は、フレームに被研削用の回転鋸を設けるとともに、該回転鋸を割出し回転させる鋸刃送り装置を設け、前記フレームに、回動装置によって前記回転鋸の研削部位を中心として回動される回動台を設け、主軸が前記回動台の回動円の接線方向をなすY軸方向の軸心を中心として回転する砥石ヘッドを前記回動台の回動軸心側に配置し、該砥石ヘッドを前記回動台上でその回動円の半径方向をなすX軸方向と該回動円の接線方向をなすY軸方向とに移動させるヘッド移動装置と、該ヘッド移動装置に対して前記砥石ヘッドをX軸方向の軸線を中心として旋回させるヘッド旋回装置とを設け、逃げ面研削モードとすくい面研削モードとを設定する研削モード設定部と、該研削モード設定部の研削モードを選択する研削モード選択部と、該研削モード選択部の指令及び研削刃検出部の信号を入力して前記回動装置、ヘッド移動装置、ヘッド旋回装置及び砥石ヘッドに所定研削モードの駆動指令を発する研削指令部と、前記研削モード選択部の指令を受けて前記鋸刃送り装置に駆動指令を発する鋸刃送り指令部と、前記研削指令部に研削刃数を出力する研削刃検出部とを有する制御装置を設ける構成にしたものである。
また、請求項5の発明は、前記制御装置の研削モード設定部に、平坦な逃げ面、平坦なすくい面を研削する平面研削モード、円弧状の逃げ面、円弧状のすくい面を研削する曲面研削モードをそれぞれ設定する構成にしたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下本発明の実施例を図面に基いて説明する。図面において、図1は本発明の実施例を示す回転鋸刃の研削装置の要部側面図、図2は本発明による逃げ面の研削状態を示す正面図、図3は本発明によるすくい面の研削状態を示す正面図、図4は図2の要部拡大図、図5は図3の要部拡大図である。図1〜図3において、20は回転鋸刃の研削装置、21はそのフレームである。このフレーム21に回転鋸22を設ける。この回転鋸22は、図4に示すように、円板状の基板23の外周部に超硬チップ25が固着された鋸刃24を所定ピッチで有する。またこの回転鋸22は、図1に示すように、軸心部に設けたサーボーモーター27a及び外周部に設けた鋸刃停止用の位置決めピン27bからなる鋸刃送り装置27によって例えば一刃毎に割出し回転される。
【0009】
上記フレーム21に回動台30を回動軸心31を中心として回動可能に取付け、該回動台30を回動装置32によって回動させる。この回動台30の回動軸心31は上記回転鋸22の研削鋸歯部位(位置決めピン27b部位)とする。フレーム21に上記回動軸心31を中心とする円弧状の回動レール33及びラックを設け、回動レール33に上記回動台30を摺動可能に取付け、回動台30側に取付けた回動モーター34をピニオンギヤ34aを介して上記ラックに噛合させ、回動モーター34を正逆回転させることにより、上記回動台30を回動軸心31を中心として正逆回動させる。
【0010】
上記回動台30上であってその回動軸心31側に砥石ヘッド36を配置する。この砥石ヘッド36は図2に示すように、その主軸36aが上記回動台30の回動円の接線方向をなすY軸方向に向く如く向けて配置され、ヘッド移動装置40によってX−Y軸方向に移動されるとともに、ヘッド旋回装置50によってX軸を中心として旋回される。上記ヘッド移動装置40は、砥石ヘッド36を回動台30上でその回動円の半径方向をなすX軸方向に移動させるX軸ヘッド移動装置41と、該砥石ヘッド36を回動台30上でその回動円の接線方向をなすY軸方向とに移動させるY軸ヘッド移動装置45とを有する。
【0011】
上記X軸ヘッド移動装置41は、回動台30にX軸ベース42を該回動台30の回動円の半径方向に摺動可能に取付け、このX軸ベース42をX軸シリンダー(又はサーボモーター)43によって移動制御してなり、また、上記Y軸ヘッド移動装置45は、上記X軸ベース42にY軸ベース46をX軸ベース42の移動方向と直交する方向(回動台30の回動円の接線方向)に摺動可能に取付け、Y軸モーター(サーボモーター)47(図3)によって移動制御してなる。図1中、44はX軸ベース42の移動を検知するセンサーである。また、上記ヘッド旋回装置50は、上記Y軸ベース46にブラケット54を起立固定し、このブラケット54の突出端部に旋回モーター(サーボモーター)53によってX軸を中心として回転制御される旋回軸51を回転可能に取付け、この旋回軸51にコ字形に屈曲した旋回台52を固定してなり、この旋回台52に第2ヘッド移動装置をなす第2Y軸ヘッド移動装置56(図2)を介して前述した砥石ヘッド36を、その研削砥石37の図1において下端部が回動台30の回動軸心31上に位置する如く配置して取り付ける。
【0012】
上記第2Y軸ヘッド移動装置56は、上記旋回台52の前部(回動台30の回動軸心31側)に第2Y軸ベース57をY軸方向に摺動可能に取付け、この第2Y軸ベース57を第2Y軸モーター(サーボモーター)58(図2)によって移動制御してなる。上記旋回台52後部側に砥石ヘッド36の主軸36aを回転させる主軸モーター36bを取付け、この主軸モーター36bによりベルト、プーリーを介して主軸36aを回転させる。上記主軸36aに取り付ける研削砥石37は、図4、図5に示すように、軸方向外方に向かって拡開する大径かつ皿状の第1砥石38と、この第1砥石38の軸方向外面側に重ねた小径かつ円筒状の第2砥石39とを有する。上記第1砥石38は鋸刃24のチップ25のすくい面25bを研削するもので、その外周を薄肉の円板状に形成するとともに、その軸方向外方端面に砥粒を固着して主軸36aの回転軸心と直交する面をなす第1研削面38aを形成する。また、上記第2砥石39は上記チップ25の逃げ面25aを研削するもので、その軸方向外方端部に砥粒を固着して第2研削面39aを形成する。
【0013】
前述した鋸刃送り装置27、回動装置32、ヘッド移動装置40、ヘッド旋回装置50、及び砥石ヘッド36等は、図14に示す制御装置60によって駆動制御される。図14において、61はマイクロコンピューターのメモリー部に記憶される研削モード設定部であり、チップ25の逃げ面25a及びすくい面25bを研削する逃げ面研削モード、すくい面研削モード、また、上記逃げ面及びすくい面を平面又は円弧面状に研削する平面研削モード、曲面研削モード等が設定される。この設定は作業者がキーボード等を操作して行う。62は研削モード選択部であり、作業者によって選択された所定の研削モードの信号を鋸刃送り指令部63及び研削指令部64に出力する。上記鋸刃送り指令部63は、研削モード選択部62の信号を入力して鋸刃送り装置27を駆動制御する。また、上記研削指令部64は、研削モード選択部62、及び鋸刃送り装置27で割出し回転される回転鋸22の鋸刃24の研削数を検出する研削刃数検出部65の信号を入力して回動装置32、ヘッド移動装置40、ヘッド旋回装置50及び砥石ヘッド36の駆動装置、つまり主軸モーター36bを駆動制御する。なお、上記制御装置60によって駆動制御される際のX軸ヘッド移動装置41の動力源即ち、X軸シリンダー43は、サーボシリンダー又はサーボモーターにすることが好ましい。
【0014】
図15〜図18は上記制御装置60の動作の一例を示すフローチャートであり、これを図1〜図13を参照して説明する。なお、図15〜図18においてP1〜P79はフローチャートの各ステップを示す。図15において、ステップP1でスタートされると、P2で研削すべきチップ25のすくい面25b及び逃げ面25aの各角度、即ち、すくい角A、横すくい角B、先端逃げ角C、先端傾き角Dを読込み、また、研削砥石37の切込み量H、旋回半径R、旋回角度θ、及び鋸刃24の研削刃数N等を読込む。なお、これらのデーターは作業者によって予め制御装置60に入力されている。次いでP3で平面研削モードか、曲面研削モードかを判断し、平面研削モードの場合はP4に進行し、曲面研削モードの場合はP30に進行する。
【0015】
P4に進行すると、ここで逃げ面研削モードを読込み、P5,P6で回動モーター34を介して回動台30を図2、図4に示す位置まで回転させ、研削砥石37の第2研削面39aの角度をチップ25の先端逃げ角C1に対応させる。次いでP7,P8で旋回モーター53を介して旋回台52を旋回させ、上記第2研削面39aの角度をチップ25の先端傾き角D1に対応させた後、P9,P10でY軸サーボモーター47を介してY軸ベース46を移動させ、上記第2研削面39aを研削すべきチップ25の逃げ面25aに対面させるとともに、その切込み量H1を決定する。
【0016】
次いでP11で主軸モーター36bを介して研削砥石37を回転させ、P12でXシリンダー43を介して砥石ヘッド36をX軸方向に移動させて上記逃げ面25aを研削した後、P13で第2Y軸モーター58を介して上記砥石ヘッド36を横(Y軸)方向に退避させる。次いでP14で刃送り装置27を作動させて次段の鋸刃24を送り、P15で全チップ25の逃げ面25aの研削が終了したか否かを判断し、NOの場合は、P11にジャンプし、YESの場合はP16に進行する。
【0017】
P16に進行すると、図16に示すP17ですくい面研削モードを読込み、P18,P19で回動モーター34を介して回動台30を図2の仮想線で示す位置まで回転させ、研削砥石37の第1研削面38aの角度をチップ25のすくい角A1に対応させた後、P20,P21で旋回モーター53を介して旋回台52を図3、図5に示すように、約180度旋回(反転)させるとともに上記第1研削面38aの角度をチップ25の横すくい角B1に対応させる。次いでP22,P23でY軸サーボモーター47を介してY軸ベース46を移動させ、上記第1研削面38aを研削すべきチップ25のすくい面25bに対面させるとともに、その切込み量H2を決定する。
【0018】
次いでP24で主軸モーター36bを介して研削砥石37を回転させ、P25でXシリンダー43を介して砥石ヘッド36をX軸方向に移動させて上記すくい面25bを研削した後、P26で第2Y軸モーター58を介して上記砥石ヘッド36を横(Y軸)方向に退避させる。次いでP27で刃送り装置27を作動させて次段の鋸刃24を送り、P28で全チップ25のすくい面25bの研削が終了したか否かを判断し、NOの場合は、P24にジャンプし、YESの場合は研削を終了する。
【0019】
前述したP3からP30の曲面研削モードに進行すると、図17のP32で逃げ面研削モードを読込み、P33〜P35で回動モーター34を介して回動台30を図2、図4に示す位置まで回転させ、研削砥石37の第2研削面39aの角度をチップ25の先端逃げ角C2に対応させた後、上記回動台30を停止させる。次いでP36〜P38で第2Y軸モーター58を介して砥石ヘッド36を横(Y軸)方向に移動させ、その第2研削面39aを図6に示すように、旋回軸51から左方に偏倚させて旋回半径R1を決定した後、上記第2Y軸モーター58を停止させる。
【0020】
次いで、P39〜P41で旋回モーター53を介して旋回台52、つまり第2研削面39aを図7の(ア)に示すように、左方(一方)に−θ1(本例では15度〜30度間の所定位置)旋回させた後、上記旋回モーター53を停止させる。次いでP42で主軸モーター36bを介して研削砥石37を左回転(第2研削面39aがチップ25の逃げ面25aに対して後方に摺接する方向に回転)させる。次いでP43〜P45でXシリンダー43及び旋回モーター53を介して上記研削砥石37(第2研削面39a)を前進させながら、中立位置(図7のイ)まで移動させ、チップ25の逃げ面25aの左半部を円弧面状に研削した後、上記研削砥石37を初期位置に復帰(後進)させるとともにその回転を停止させる。
【0021】
次いで、P46〜P48で旋回モーター53を介して旋回台52、つまり第2研削面39aを図7,図8の(ウ)に示すように、右方(他方)に+θ1(本例では15度〜30度間の所定位置)旋回させた後、上記旋回モーター53を停止させる。次いでP49で主軸モーター36bを介して研削砥石37を右回転(第2研削面39aがチップ25の逃げ面25aに対して後方に摺接する方向に回転)させる。次いでP50〜P52でXシリンダー43及び旋回モーター53を介して上記研削砥石37(第2研削面39a)を前進させながら、中立位置(図7、図8のイ)まで移動させ、チップ25の逃げ面25aの右半部を円弧面状に研削した後、上記研削砥石37を初期位置に復帰(後進)させるとともにその回転を停止させる。
【0022】
これにより、図9〜図11に示すように、左右端部に幅W1が約0.5mmの傾斜部25a−1を有する円弧状の逃げ面25aが形成され、該傾斜部25a−1によって先端切刃26の左右のすみ角βが研削精度等に左右されることなく鉄鋼材等の被切断物70の切断に適した約10度〜30度の間の所定値に保持され、図12に示すように、被切断物70を切断した際に、先端切刃26の左右端によって切断端部の切り屑70aが被切断物70から円滑に分離されることになる。
【0023】
次いでP53で刃送り装置27を作動させて次段の鋸刃24を送り、P54で全チップ25の逃げ面25aの研削が終了したか否かを判断し、NOの場合は、P39にジャンプし、YESの場合はP55に進行し、図18のP56に進行する。P56では、すくい面研削モードを読込み、P57〜P59で回動モーター34を介して回動台30を図2の仮想線で示す位置まで回転させ、研削砥石37の第1研削面38aの角度をチップ25のすくい角A2に対応させる。
【0024】
次いで、P60〜P62で砥石ヘッド36を横(Y軸)方向に移動させ、その第1研削面38aを図6に示すように、旋回軸51から左方に偏倚させて旋回半径R2を決定した後、P63〜P65で旋回モーター53を介して旋回台52を図13前述と同様に(一方)に−θ2旋回させる。次いでP66で研削砥石37を右回転(第1研削面38aがチップ25のすくい面25bに対して後方に摺接する方向に回転)させる。次いでP67〜P69で上記研削砥石37を前進させながら、中立位置まで移動させ、チップ25のすくい面25bの左半部を円弧面状に研削した後、P70〜P72で前述と同様にして旋回台52を右方(他方)に+θ2旋回させ、P73で研削砥石37を左回転させる。
【0025】
次いでP74〜P76で上記研削砥石37を前進させながら、中立位置まで移動させ、チップ25のすくい面25bの右半部を円弧面状に研削し、これにより、図13に示すように、左右端部に幅W2が約0.5mmの傾斜部25b−1を有する円弧状のすくい面25bが形成され、該すくい面25bによって切断時の直進性が保持されるようにする。次いでP77で刃送り装置27を作動させて次段の鋸刃24を送り、P78で全チップ25の逃げ面25aの研削が終了したか否かを判断し、NOの場合は、P63にジャンプし、YESの場合はP79に進行して曲面研削モードを終了する。
【0026】
なお、本発明は、チップ25の逃げ面25aを平面状に研削し、該チップ25のすくい面25bは円弧面状に研削するようにしてもよい。この場合は、研削モード選択部62で、「逃げ面−平面研削モード、すくい面−曲面研削モード」が選択されるように入力する。このようにすれば、図15のP3〜P15で逃げ面25aを平面研削し、図18のP56〜P78ですくい面25bを曲面研削することになる。また、チップ25の逃げ面25aを曲面状に研削し、該チップ25のすくい面25bは平面状に研削するようにしてもよい。この場合は、研削モード選択部62で、「逃げ面−曲面研削モード、すくい面−平面研削モード」が選択されるように入力する。このようにすれば、図17のP32〜P54で逃げ面25aを円弧状に研削し、図16のP17〜P28ですくい面25bを平面状に研削することになる。
なお、本発明は、第2ヘッド移動装置56を省略し、この第2ヘッド移動装置56による砥石ヘッド36のY軸方向の作動をY軸移動装置45に兼務させるようにしてもよい。
【0027】
【発明の効果】
以上の説明から明らかな如く、本発明は、鋸刃のすくい面及び逃げ面を適宜平面あるいは曲面に研削することができる。また、研削砥石の第1研削面及び第2研削面が共に主軸の軸方向外面側に位置するので、第1研削面ですくい面を負のすくい角に研削する際には、主軸ヘッドが隣接する鋸刃の逃げ面から離間する方向に移動することになり、大きな負のすくい角を有するすくい面を容易に研削することができる。また、回動装置、ヘッド移動装置、ヘッド旋回装置及び砥石ヘッドを制御装置により所定研削モードで駆動制御することによりすくい面及び逃げ面を適宜平面あるいは曲面に研削するようにしたので省力化につながる等の効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例を示す回転鋸刃の研削装置の要部側面図である。
【図2】逃げ面の研削状態を示す正面図である。
【図3】すくい面の研削状態を示す正面図である。
【図4】図2の要部拡大図である。
【図5】図3の要部拡大図である。
【図6】逃げ面の曲面研削状態を示す正面図である。
【図7】逃げ面の曲面研削状態を示す説明図である。
【図8】図7の右側面図である。
【図9】逃げ面が曲面研削された回転鋸の要部側面図である。
【図10】図9の正面図である。
【図11】図9の平面図である。
【図12】逃げ面が曲面研削された回転鋸の切断状態を示す要部正面図である。
【図13】すくい面が曲面研削された回転鋸の要部平面図である。
【図14】本発明による制御装置のブロック図である。
【図15】制御装置の逃げ面の平面研削動作を示すフローチャートである。
【図16】制御装置のすくい面の平面研削動作を示すフローチャートである。
【図17】制御装置の逃げ面の曲面研削動作を示すフローチャートである。
【図18】制御装置のすくい面の曲面研削動作を示すフローチャートである。
【図19】従来例を示す回転鋸刃の研削装置の側面図である。
【図20】従来例によるすくい面の研削状態を示す要部正面図である。
【符号の説明】
20 研削装置
21 フレーム
22 回転鋸
23 基板
24 鋸刃
25 チップ
25a 逃げ面
25b すくい面
26 先端切刃
27 鋸刃送り装置
27a サーボモーター
27b 位置決めピン
30 回動台
31 回動中心
32 回動装置
33 回動レール
34 回動モーター
34a ピニオンギヤ
36 砥石ヘッド
36a 主軸
36b 主軸モーター
37 研削砥石
38 第1砥石
38a 第1研削面
39 第2砥石
39a 第2研削面
40 ヘッド駆動装置
41 X軸ヘッド移動装置
42 X軸ベース
43 X軸シリンダー(サーボモーター)
44 センサー
45 Y軸移動装置
46 Y軸ベース
47 Y軸モーター
50 ヘッド旋回装置
51 旋回軸
52 旋回台
53 旋回モーター
54 ブラケット
56 第2ヘッド移動装置(第2Y軸ヘッド移動装置)
57 第2Y軸ベース
58 第2Y軸モーター
60 制御装置
61 研削モード設定部
62 研削モード選択部
63 鋸刃送り指令部
64 研削指令部
65 研削刃数検出部

Claims (5)

  1. フレーム(21)に被研削用の回転鋸(22)を設けるとともに、該回転鋸(22)を割出し回転させる鋸刃送り装置(27)を設け、前記フレーム(21)に、回動装置(32)によって前記回転鋸(22)の研削部位を中心として回動される回動台(30)を設け、主軸(36a)が前記回動台(30)の回動円の接線方向をなすY軸方向の軸心を中心として回転する砥石ヘッド(36)を前記回動台(30)の回動軸心側に配置し、該砥石ヘッド(36)を前記回動台(30)上でその回動円の半径方向をなすX軸方向と該回動円の接線方向をなすY軸方向とに移動させるヘッド移動装置(40)と、該ヘッド移動装置(40)に対して前記砥石ヘッド(36)をX軸方向の軸線を中心として旋回させるヘッド旋回装置(50)とを設けたことを特徴とする回転鋸刃の研削装置。
  2. 前記砥石ヘッド(36)を前記ヘッド移動装置(40)上でY軸方向に移動させる第2ヘッド移動装置(56)を設けたことを特徴とする請求項1記載の回転鋸刃の研削装置。
  3. 前記砥石ヘッド(36)の主軸(36a)に設けた研削砥石(36)は、外周が薄肉の円板状に形成されるとともに、その軸方向外方端面が主軸(36a)の回転軸心と直交する面に形成された第1研削面(38a)と、この第1研削面(38a)の内周部から軸方向外方に突出する円筒部状に形成されるとともに、その軸方向外方端部に形成された第2研削面(39a)とを有してなることを特徴とする請求項1又は2記載の回転鋸刃の研削装置。
  4. フレーム(21)に被研削用の回転鋸(22)を設けるとともに、該回転鋸(22)を割出し回転させる鋸刃送り装置(27)を設け、前記フレーム(21)に、回動装置(32)によって前記回転鋸(22)の研削部位を中心として回動される回動台(30)を設け、主軸(36a)が前記回動台(30)の回動円の接線方向をなすY軸方向の軸心を中心として回転する砥石ヘッド(36)を前記回動台(30)の回動軸心側に配置し、該砥石ヘッド(36)を前記回動台(30)上でその回動円の半径方向をなすX軸方向と該回動円の接線方向をなすY軸方向とに移動させるヘッド移動装置(40)と、該ヘッド移動装置(40)に対して前記砥石ヘッド(36)をX軸方向の軸線を中心として旋回させるヘッド旋回装置(50)とを設け、逃げ面研削モードとすくい面研削モードとを設定する研削モード設定部(61)と、該研削モード設定部(61)の研削モードを選択する研削モード選択部(62)と、該研削モード選択部(62)の指令及び研削刃検出部(65)の信号を入力して前記回動装置(32)、ヘッド移動装置(40)、ヘッド旋回装置(50)及び砥石ヘッド(36)に所定研削モードの駆動指令を発する研削指令部(64)と、前記研削モード選択部(62)の指令を受けて前記鋸刃送り装置(27)に駆動指令を発する鋸刃送り指令部(63)と、前記研削指令部(64)に研削刃数を出力する研削刃検出部(65)とを有する制御装置(60)を設けたことを特徴とする回転鋸刃の研削装置の制御装置。
  5. 前記制御装置(60)の研削モード設定部(61)に、平坦な逃げ面、平坦なすくい面を研削する平面研削モード、円弧状の逃げ面、円弧状のすくい面を研削する曲面研削モードをそれぞれ設定してなることを特徴とする請求項4記載の回転鋸刃の研削装置の制御装置。
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