JP3905594B2 - 給水ポンプ暖機方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ボイラ用の給水ポンプの吸込側に連結され、脱気器貯水タンクに貯留された給水を給水ポンプに供給する脱気器降水管及び給水ポンプ吸込管内に滞留する給水が熱水となるのを防止しながら、待機状態にされている給水ポンプをウォーミングする給水ポンプ暖機方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
図3は、従来一般に用いられているボイラ給水ポンプ系統の一例を示す図である。
図に示すように、ボイラ給水ポンプ系統はプラントから排出される蒸気を復水し、復水中に含まれる空気を脱気して給水にするとともに、給水に不足量が生じたときに補充する給水補給装置49と、給水をボイラに供給するボイラ給水装置50とからなる。
【0003】
また、ボイラ給水装置50は、通常A,B,Cからなる3系統の給水系統と、各給水系統A,B,Cに付設されたウォーミング系統からなる。
すなわち、各給水系統A,B,Cには、図示省略したボイラ容量の定格の50%に相当する給水量を、ボイラに供給できる給水ポンプ51a,51b,51cをそれぞれを具え、ボイラの負荷に応じて給水を供給できるようにするとともに、ウォーミング系統を設けてボイラ負荷に応じて変動する給水量の変動に対応して、給水ポンプ51a,51b,51cの何れも、直ちに起動させてボイラに必要とする給水を供給できるように、各給水系統を待機状態に保持できるようにしている。
【0004】
次に、このボイラ給水ポンプ系統を使ってボイラに給水を行う経路について説明する。
給水補給装置49では、蒸気タービン等から排出され、復水されて復水器52に貯った給水71が、復水ポンプ53によって汲み出され、復水管57によって、蒸気タービンからの抽気蒸気や、その他の蒸気で加熱し、温度を上昇させる給水加熱器54に供給される。
また、プラント外に流出する蒸気による給水71の消失分は、復水管57に連結された、図示しない補給管によって随時補給される。
なお、給水加熱器54は、通常複数個並列に設けられるが、図においてはそのうちの1個だけ示している。
【0005】
給水加熱器54で加熱された給水71は、逆止弁58が配設された復水管57によって、脱気器55に供給される。
脱気器55に供給された給水71は、蒸気管59で供給される抽気蒸気等の加熱蒸気で、加熱脱気されて脱気器貯水タンク56に貯えられる。
【0006】
次に、ボイラ給水装置50では、脱気器貯水タンク56に貯留された給水71を、ボイラの負荷に応じて、A,B,Cの3系統からなる給水系統の何れかの1〜2の給水系統を使ってボイラに供給する。
給水系統A,B,Cのそれぞれは、上述したように、ボイラ容量の定格の50%に相当する給水71をボイラに供給できる給水ポンプ51a,51b,51cを具えるほかに、次のものが設けられている。
【0007】
ブースタポンプ入口弁61a,61b,61cをそれぞれ途中に配設して、一端が脱水器貯水タンク56に連結され、他端がブースタポンプ62a,62b,62cにそれぞれ連結された脱気器降水管60a,60b,60c、
一端がブースタポンプ62a,62b,62cの吐出口にそれぞれ連結され、他端が前述した給水ポンプ51a,51b,51cの吸入口にそれぞれ連結された給水ポンプ吸込管63a,63b,63c、
並びに、給水ポンプ出口逆止弁65a〜c及び給水ポンプ出口弁66a〜cをそれぞれ途中に配設して、一端が給水ポンプ51a,51b,51cの吐出口にそれぞれ連結され、他端が管寄せ67にそれぞれ連結された給水ポンプ吐出管64a〜c、
また、ボイラ給水系統50には、給水系統A,B,Cに設置されている給水ポンプ51a,51b,51cを待機状態に保持するため、それぞれをウォーミングするウォーミング系統が設けられている。
ウォーミング系統のそれぞれは、ウォーミング弁69a〜c及びオリフィス70a〜cのそれぞれを直列に接続したものを途中に配設して、一端が管寄せ67に連結され、他端が給水ポンプ51a,51b,51cのそれぞれに連結されたウォーミング管68a,68b,68cで形成されている。
【0008】
以上のように構成された従来のボイラ給水ポンプ系統においては、ボイラを休止状態から稼動状態にするとき、任意の給水ポンプ1台から起動し始める。
以下、給水ポンプ51aから起動を始めると仮定して説明を行う。
まず、脱気器貯水タンク56内に貯留された給水71は、脱気器55内の圧力及び高低差により、脱気器降水管60a、ブースタ−ポンプ入口弁61a、ブースタ−ポンプ62a、および給水ポンプ吸込管63aを経て、給水ポンプ51a内に流下し給水ポンプ51aをウォーミングする。
そして、給水ポンプ51aのメタル温度と給水71温度との差が一定値以下になったら、給水ポンプ51aを起動する。
【0009】
このようにして、給水ポンプ51aを起動した後、他の給水系統B,Cに設けられているウォーミング弁69b,69cを開いて、給水ポンプ51aの吐出水の一部を給水ポンプ51b,51c内に流入させるとともに、給水ポンプ吸込管63b,63c、ブースタ−ポンプ62b,62c及び脱気器降水管60b,60c経て、脱気器貯水タンク56に逆流、循環させて、ボイラ給水ポンプ51b,51cをウォーミングする。
ウォーミング完了後、ボイラの稼動負荷に対応させて、給水ポンプ51b或いは51cを起動させる。
【0010】
この起動させた給水ポンプ51aから吐水される給水71をウォーミング弁69b,69cを介して、他の給水系統B,Cに逆流させ、給水ポンプ51b,51cに循環させて、ウォーミングする循環水量は極く少量であるが、休止中の給水ポンプ51b,51cのメタル温度と給水71の温度との温度差を、給水ポンプ51b,51cの起動できる一定値以下に維持するには充分であり、給水ポンプ51b,51cのウォーミングには何等不具合は発生しない。
【0011】
しかしながら、給水系統B,Cを逆流する循環水量が極く少量であるため、休止中の給水ポンプ吸込管63b,63c及び脱気器降水管60b,60c内に滞留している給水71が、循環水流によって置換されるのに長時間を必要とすることによる不具合が発生する。
【0012】
すなわち、プラント負荷が急激に低下したとき、脱気器貯水タンク56内の給水71温度が急激に低下するとともに、圧力も急激に低下する。
一方、プラント負荷が低下する前の高温状態で飽和蒸気圧ぎりぎりで運転されていた、給水系統B,Cの給水ポンプ吸込管63b,63cおよび脱気降水管60b,60c内の給水71は、循環水量が極く少量で循環水との置換が徐々にしか行われないために、高温状態が維持され、また、連通している脱気器貯水タンク56内の圧力低下により、圧力が下がるためフラッシングして気泡を発生する。そして、これらの気泡は、給水ポンプ吸込管63b,63cおよび脱気器降水管60b,60cの水平部分に溜まっていく。
【0013】
その後、この水平部分に溜まっていた気泡の一部が上昇して、気泡の抜けた部分に、脱気器貯水タンク56内のプラント負荷の低下により温度の低下した給水が流入すると、気泡の抜けた部分周辺に多数集まっている気泡が一気に冷やされて消滅し、この部分に空隙が生じると、脱気器貯水タンク56内の給水71が急激に流入して、ウォータハンマーを発生させるという不具合が発生する。
【0014】
さらに、給水ポンプ吸込管63b,63および脱気器降水管60b,60c内に停滞している高温の給水71が減圧フラッシングして生じる気泡は、キャビテーションを発生させるという不具合もある。
【0015】
上述した不具合を解消する方法として、ウォーミング系統に設置するオリフィス70a〜cの口径を大きくして、停止され、待機状態にされている給水系統B,Cを逆流する循環水量多くすることが考えられる。
この方法によれば、給水ポンプ吸込管63b,63c内及び脱気器降水管60b,60c内に滞留している高温の給水71が、給水ポンプ51aから吐出される低い温度の給水71により短時間で置換されて、上述した不具合を解消することはできる。
しかしながら、このような方法を採用した場合には、常時、多量の給水71をウォーミング用に循環させることとなり、給水ポンプ51aの動力損失を大きくする不具合が新たに発生することになる。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上述した従来の給水ポンプ暖機方法の不具合を解消するため、複数系統設けられた給水系統のうち、待機状態にされている給水系統の管路内の給水をフラシングさせることなく、またウォーミングする給水を循環させる給水ポンプの動力損失を大きくすることなく、待機状態にされている給水系統に設置されている給水ポンプをウォーミングできるようにした給水ポンプ暖機方法を提供することを課題とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】
このため、本発明の給水ポンプ暖機方法は、次の手段を採用した。
【0018】
(1)脱気器で脱気されて脱気器貯水タンク内に貯留された給水をボイラに供給する、複数の系統からなる給水系統のそれぞれに介装された給水ポンプをウォーミングするために、給水加熱器から脱気器に供給される給水を分岐して、それぞれの給水ポンプに付設されているウォーミング系統を経由して、給水ポンプに加熱給水として供給し、休止して低温になっている給水ポンプのケーシング温度と給水温度との差が、給水ポンプの起動に支障のない一定値以内になるように給水ポンプをウォーミングする工程。
【0019】
なお、加熱給水として分岐する給水は、給水加熱器の適当な段落から抽水するようにしても良い。
また、給水を分岐するために給水加熱器に設ける元弁の開閉は、手動操作で開閉するようにしても良いし、或いは給水加熱器の抽気系に温度スイッチを取り付け、ウォーミング系統に設けるウォーミング弁を温調弁とし、給水ポンプ吸込管内及び脱気器降水管内に停滞している給水温度を自動的に適温に保持するようにしても良い。
また、給水ポンプのウォーミングは、ケーシング温度と給水温度との差が○度以内になるようにすることが望ましい。
【0020】
(2)給水ポンプをウォーミングすることにより冷却され、給水ポンプから排出される加熱給水を、脱気器で脱気されて脱気器貯水タンク内に貯留された給水をウォーミングを行う給水ポンプが介装された給水系統に設けられた、脱気器降水管、給水ポンプ吸込管を介して給水ポンプ脱気器貯水タンク内へ逆流させ、負荷の変動によっては高温状態が維持される給水ポンプ吸込管および脱気器降水管内に滞留する給水を、冷却された加熱給水で置換することにより、冷却してフラッシングを起こさない規定温度以下の低温にする工程。
【0021】
本発明の給水ポンプ暖機方法は、上述した(1),(2)の工程の採用により、給水ポンプを加熱する加熱給水として適当な段落の給水加熱器出口から給水を抽水して、ウォーミング系統から供給し、給水ポンプをウォーミングしながら熱交換する。
さらに、熱交換して幾らか温度を下げた給水で、更に脱気器降水管及び給水ポンプ吸込管内の給水を置換する。
【0022】
(a)これにより、給水ポンプは、直ちに起動してボイラの負荷に応じて給水をボイラに供給できる待機状態が保持できる温度にウォーミングできるとともに、給水ポンプ吸込管及び脱気器降水管内に停滞している給水は、熱水とならず適温に保持され、プラント負荷が急激に低下した時にも、フラッシングを惹き起すことはなく、それに伴うウォータハンマー、キャビティーションを誘発することがなくなる。
しかも、フラッシングを惹き起すことない給水にするための置換に必要な新たな配管の敷設を必要としない。
【0023】
(b)また、加熱給水として給水ポンプに供給される給水が作動中の給水ポンプから吐出されるものではなく、給水加熱器から脱気器へ供給される給水を分岐したもの、換言すれば復水ポンプから吐出されるものであるため、ウォーミング系統に設置されているオリフィス口径を大きくして、給水ポンプ吸込管内及び脱気器降水管内に停滞している給水を迅速に置換するようにしても、ほとんど動力損失は生じない。
但し、復水ポンプの動力損失は生じる。
【0024】
(c)また、給水加熱器出口から分岐された給水は、給水補給装置とボイラ給水装置内を移動するのみであり消耗とはならない。
【0025】
また、本発明の給水ポンプ暖機方法は、次の手段を採用した。
(3)脱気器で脱気されて脱気器貯水タンク内に貯留された給水をボイラに供給する複数の系統からなる給水系統にそれぞれ介装された給水ポンプに給水を供給するため設けられた給水ポンプ吸込管内の給水の温度が、規定温度より高くなったとき、ウォーミングするためそれぞれの給水ポンプに付設されているウォーミング系統に配設されたウォーミング弁を閉鎖して、ウォーミング系統から給水ポンプへの加熱給水の供給を止め、給水が加熱されてフラッシングするのを防止する工程。
【0026】
(4)給水ポンプ吸込管内の給水の温度がフラッシングを発生しない規定温度より低く、しかも、休止して低温になっている給水ポンプのケーシング温度が給水温度よりも一定値以上低くなる暖機温度より低くなったとき、ウォーミング弁を開放し、ウォーミング系統から給水ポンプへ加熱給水を供給して、給水ポンプのケーシング温度の給水温度との差が、給水ポンプの運転に支障のない、一定値以内になるように給水ポンプをウォーミングする工程。
【0027】
なお、ウォーミング弁の開閉は手動操作によって行うようにしても良いが、給水ポンプ吸込管及び給水ポンプケーシングに温度スイッチを取り付け、ウォーミング弁を温度調節弁とした自動制御に行うようにすることが好ましい。
また、ウォーミング弁の開閉操作のバランス点は、給水ポンプ装置の規模によって自ずと見い出される。
さらに、ウォーミング系統から給水ポンプへ供給する加熱給水は、上述した(1)の工程の如く、給水加熱器の出口から分岐した給水を使用するようにしても、従来の給水ポンプ暖機方法と同様に、作動している給水ポンプから吐出される給水を使用するようにしても良い。
【0028】
本発明の給水ポンプ暖機方法は、上述した(3),(4)の工程の採用により、給水ポンプ吸込管と給水ポンプケーシングに温度計或いは温度スイッチを取り付け、この両方の温度を計測し、これらの温度信号にもとづき、ウォーミング管路のウォーミング弁を操作して、給水がフラッシングすることによる不具合を発生させることなく給水ポンプのウォーミングを行うことができる。
【0029】
すなわち、計測された給水ポンプ吸込管内に滞留している給水の温度がフラッシングを惹起する温度以上になれば、ウォーミング弁を閉とし、給水ポンプのウォーミングを止め、また、給水ポンプケーシングの温度が給水ポンプの起動に充分な温度になってなく、さらに、当該給水ポンプの給水ポンプ吸込管内に滞留している給水の温度が、フラッシングを惹起する温度以下になっているときには、ウォーミング弁を開として、加熱給水を給水ポンプに供給して、給水ポンプケーシングの温度を給水ポンプが起動できる温度にまで上げるようにすることにより、前述(a)と同様の作用、効果が得られ、従来の給水ポンプ暖機方法で生じていた不具合を解消することができる。
【0030】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の給水ポンプ暖機方法の実施の一形態を、図面にもとづき説明する。
図1は本発明の給水ポンプ暖機方法の実施の第1形態を示すためのボイラ給水ポンプ系統を示すダイヤグラムである。
なお、図において図3に示す部材と同一部材には、同一符号を符し詳細説明は省略する。
【0031】
図示省略したタービンを駆動した蒸気は、排気となって復水器52に戻り、冷却されて復水となり復水器57内に貯る。
復水器52内の復水は、復水ポンプ53によって汲み出されて復水管53を通って給水加熱器54で加熱されて脱気器55に入り、蒸気管59から供給される加熱蒸気で加熱脱気されて脱気器貯水タンク56に貯えられる。
【0032】
脱気器貯水タンク56に貯えられた給水は、ボイラ給水装置50を構成している給水系統A,B,Cを形成する脱気器降水管60a,60b,60cを通って、二点鎖線内のボイラ給水装置50に供給される。
なお、給水系統A、若しくは後述する給水ポンプウォーミング系統Aに、付設されている装置にサフイックスa、系統Bに付設されている装置にサフィックスb、系統Cに付設されている装置にサフィックスcを付すこととする。
【0033】
給水系統A,B,Cは、上述した脱気器降水管60a,60b,60cのほかに、ブースターポンプ入口弁61a,61b,61c、ブースターポンプ62a,62b,62c、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c、給水ポンプ51a,51b,51c、給水ポンプ吐出管64a,64b,64c、給水ポンプ出口逆止弁65a,65b,65c、給水ポンプ出口弁66a,66b,66cを直列に接続して形成され、上記の給水ポンプ出口弁66a,66b,66cを管寄せ67に連通させて、脱気器貯水タンク56内の給水71を最終的には、ボイラに供給する。
【0034】
このようなボイラ給水ポンプ系統において、本実施の形態では給水ポンプ51a,51b,51cをウォーミングするための加熱給水として、適当な段落の給水加熱器54からの給水71を抽水して使用するようにした。
このために、給水ポンプ51a,51b,51cをウォーミングするために設けられ、ボイラ給水装置50を構成しているウォーミング管68a,68b,68cウォーミング弁69a,69b,69c及オリフィス70a,70b,70cを連通した形成された給水ポンプウォーミング系統72a,72b,72cと給水加熱器54とを抽出管1で接続するようにしている。
【0035】
そして給水加熱器54から抽出された抽水を給水ポンプウォーミング系統72a,72b,72cのそれぞれに供給し、待機状態されている、ウォーミングを必要とする給水ポンプ51a,51b,51cの全て、若しくはこれらの何れかをウォーミングするようにしている。
また、給水ポンプ51a,51b,51cをウォーミングし、熱交換して低くなった加熱給水は、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c、脱気器降水管60a,60b,60cを通して脱気器貯水タンク56へ逆流させる。
この逆流によって、脱気器降水管60a,60b,60c内及び給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内の停滞水は、冷却されて低温になって逆流する加熱給水とすみやかに置換されて低い温度に保持される。
【0036】
このように、本実施の形態の給水ポンプ暖機方法の採用により、給水ポンプ51a,51b,51cの何れも作動していないとき、直ちに起動してボイラの負荷に応じて給水71をボイラに供給できる待機状態が保持できる温度にウォーミングできるとともに、待機状態にされた給水ポンプ51a,51b,51cに接続された、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c及び脱気器降水管60a,60b,60cの何れの管内に停滞している給水71も、熱水とならず適温に保持され、プラント負荷が急変して、脱気器貯水タンク内の給水71の温度および圧力が急激に低下するようなことが生じても、管内に停滞している給水71はフラッシングを惹き起すことはなく、それに伴うウォータハンマー、キャビティーションを誘発することは無くなる。
【0037】
さらに、フラッシングを惹き起すことのない給水71にするための滞留水の置換に必要な新たな配管の敷設を必要としない。
また、加熱給水として待機状態にされている給水ポンプ51a,51b,51cの何れかに供給される給水71が、作動中の給水ポンプ51a,51b,51cの何れかから吐出されるものではなく、給水加熱器54から脱気器55へ供給される給水71を分岐したものを使用するようにしているため、ウォーミング系統72a,72b,72cに設置されているオリフィス口径70a,70b,70cを大きくして、待機状態にされている給水系統の給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内及び脱気器降水管60a,60b,60c内の何れに停滞している給水71を、どのように迅速に置換するようにしても、ほとんど動力損失とはならない。
但し、復水ポンプの動力損失は生じる。
【0038】
また、給水加熱器54出口から分岐された給水71は、給水補給装置49とボイラ給水装置50内を移動するのみであり、消耗とならず補給水の増大に伴う不具合は発生ない。
さらに、給水加熱器54から脱気器55に供給される給水を加熱給水とするために、給水加熱器54に設ける元弁の開閉は、給水加熱器54の抽気系に温度スイッチを取り付け、ウォーミング弁69a,69b,69cを温調弁とし、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内及び脱気器降水管60a,60b,60c内に停滞している給水71の温度を自動的に適温に保持するように制御できるようにすれば、一層プラント効率を向上させることができる。
【0039】
次に、図2は本発明の給水ポンプ暖機方法の実施の第2形態を示すためのボイラ給水装置の系統を示すダイヤグラムである。
【0040】
図に示すように、給水ポンプ装置50を構成している給水系統A,B,C共、脱気器降水管60a,60b,60c、ブースターポンプ入口弁61a,61b,61c、ブースターポンプ62a,62b,62c、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c、給水ポンプ51a,51b,51c、給水ポンプ吐出管64a,64b,64c、給水ポンプ出口逆止弁65a,65b,65c、および給水ポンプ出口弁66a,66b,66cを連結して、管寄せ67に連通すると共に、管寄せ67と給水ポンプ51との間に、ウォーミング管68a,68b,68c、ウォーミング元弁69a,69b,69cおよびオリフィス70a,70b,70cを直列に接続し、給水ポンプウォーミング系統72a,72b,72cを形成している。
【0041】
このように構成された従来のボイラ給水装置50において、給水ポンプ吸込管63a,63b,63cと給水ポンプ51a,51b,51cのケーシングとに、それぞれ温度計或いは温度スイッチ2を取り付け、この両方の温度計或いは温度スイッチ71を設け、温度を計測し、この温度信号により、給水ポンプ51a,51b,51cのウォーミングを行い、しかも脱気器降水管60a,60b,60c及び給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内の温度を低い温度に維持するようにしている。
【0042】
すなわち、計測された給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内に滞留している給水71の温度が、フラッシングを惹起する温度以上になれば、ウォーミング弁69a,69b,69cを閉とし、給水ポンプ51a,51b,51cのウォーミングを止め、フラッシングの惹起による不具合の発生を防止する。
【0043】
また、給水ポンプ51a,51b,51cのケーシングの温度が給水ポンプ51a,51b,51cの起動に充分な温度になってなく、さらに、当該給水ポンプ51a,51b,51cのそれぞれに接続された、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内に滞留している給水71の温度が、フラッシングを惹起する温度以下になっているときは、ウォーミング弁69a,69b,69cを開として、加熱給水を作動させている給水ポンプ51a,51b,51cの何れかから供給して、待機状態にされている給水ポンプ51a,51b,51cのケーシング温度を起動できる温度にまで上げることにより、実施の第1形態と同様に待機状態にされ、作動してない給水ポンプ51a,51b,51cの何れも、直ちに起動してボイラの負荷に応じて給水71をボイラに供給できる待機状態が保持できる温度にウォーミングできる。
【0044】
さらに、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c及び脱気器降水管60a,60b,60cの何れの管内に滞留している給水71も適温に保持され、プラント負荷が急激に低下しても、フラッシングを惹き起すことはなく、それに伴うウォータハンマー、キャビティーションを誘発することも無くなる。
また、フラッシングを惹き起すことない給水71にするための、滞留水の置換に必要な新たな配管の敷設を必要としない利益が得られるものである。
【0045】
すなわち、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内の給水71の温度が規定温度より高ければ、ウォーミング弁69a,69b,69cは閉とし、給水ポンプ吸込管63a,63b,63c内の給水71の温度が規定温度より低くて、しかも給水ポンプケーシング温度が暖機温度より低くければ、ウォーミング元弁69を開とする操作を行い、給水ポンプケーシング温度を暖機温度にするとともに、脱気器降水管60及び給水ポンプ吸込管63内の温度を低い温度に維持する。
【0046】
また、この温度操作、つまりウォーミング弁69a,69b,69cの開閉は、温度計の目視による手動操作、或いは給水ポンプ吸込管63a,63b,63c、及び給水ポンプケーシングに温度スイッチ2を取り付け、ウォーミング弁69a,69b,69cを温度調節弁として自動制御を行うようにすれば、より信頼性の高いものにできる。
なお、本実施の形態では、作動している給水ポンプ51a,51b,51cから吐出される給水71の一部を、待機状態にされている給水ポンプ51a,51b,51cに加熱給水として供給するようにしているが、実施の第1形態と同様に給水加熱器54から脱気器55に供給される給水71を分岐して、加熱給水として使用するようにしても良いものである。
【0047】
【発明の効果】
以上、述べたように、本発明の給水ポンプ暖機方法によれば、給水加熱器から脱気器に供給される給水を分岐し、ウォーミング系統を介して給水ポンプに加熱給水として供給し、給水ポンプをウォーミングする工程、給水ポンプのウォーミングにより冷却された加熱給水を給水ポンプ吸込管および脱気器降水管を介して脱気器貯水タンク内に逆流させ、給水ポンプ吸込管および脱気器降水管内の給水を規定温度以下にする工程を採用したことにより、給水加熱器から給水ポンプのウォーミングに適し、脱気器降水管、給水ポンプ吸込管にフラッシングを起さない適温の給水を連続して供給することができるとともに、熱水置換のための新たな配管の敷設が不要になる。
【0048】
これにより、プラント負荷が急激に低下したときにも、脱気器降水管及び給水ポンプ吸込管内の給水が、減圧フラッシングし、ウォータハンマーやキャビティションを発生させることはない。
【0049】
また、本発明の給水ポンプ暖機方法によれば、給水ポンプ吸込管内の給水の温度が規定温度より高くなったとき、ウォーミング弁を閉鎖して、ウォーミング系統から給水ポンプへの加熱給水の供給を止める工程、および給水ポンプ吸込管内の給水の温度が規定温度より低く、且つ給水ポンプのケーシング温度が暖機温度より低くなったとき、ウォーミング弁を開放し、ウォーミング系統から給水ポンプへ加熱給水を供給し、前記給水ポンプをウォーミングする工程を採用したことにより、給水ポンプ吸込管内に滞留している給水の温度が、フラッシングを惹起する規定温度以上になれば、ウォーミング弁を閉とし、給水ポンプのウォーミングを止め、また、給水ポンプケーシングの温度が給水ポンプ起動に充分な暖機温度になってなく、さらに、当該給水ポンプの給水ポンプ吸込管内に滞留している給水の温度が、フラッシングを惹起する規定温度以下になっているときは、ウォーミング弁を開として、加熱給水を給水ポンプに供給して給水ポンプケーシングの温度を給水ポンプが起動できる温度にまで上げることにより、プラント負荷が急激に低下したときにも、脱気器降水管及び給水ポンプ吸込管内の給水が減圧フラッシングし、ウォータハンマーやキャビティションを発生させることなく、給水ポンプを直ちに起動できる待機状態に保持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の給水ポンプ暖機方法の実施の第1形態を示すためのボイラ給水ポンプ系統を示すダイヤグラム,
【図2】本発明の給水ポンプ暖機方法の実施の第2形態を示すためのボイラ給水装置の系統を示すダイヤグラム,
【図3】従来のボイラ給水ポンプ系統を示すダイヤグラムである。
【符号の説明】
1 抽出管
2 温度計若しくは温度スイッチ
49 給水補給装置
50 ボイラ給水装置
51a,51b,51c 給水ポンプ
52 復水器
53 復水ポンプ
54 給水加熱器
55 脱気器
56 脱気器貯水タンク
57 復水管
58 逆止弁
59 蒸気管
60a,60b,60c 脱気器降水管
61a,61b,61c ブースタポンプ入口弁
62a,62b,62c ブースタポンプ
63a,63b,63c 給水ポンプ吸込管
64a,64b,64c 給水ポンプ吐出管
65a,65b,65c 給水ポンプ出口逆止弁
66a,66b,66c 給水ポンプ出口弁
67 管寄せ
68a,68b,68c ウォーミング管
69a,69b,69c ウォーミング弁
70a,70b,70c オリフィス
71 給水
72a,72b,72c 給水ポンプウォーミング系統
A,B,C 給水系統

Claims (2)

  1. 脱気器で脱気され、脱気器貯水タンク内に貯留された給水をボイラに供給するため複数系統設けられた、脱気器降水管、給水ポンプ吸込管および給水ポンプ吐出管からなる給水系統にそれぞれ介装されるとともに、ウォーミング管およびウォーミング弁からなるウォーミング系統がそれぞれに付設された給水ポンプを、加熱給水でウォーミングするようにした給水ポンプ暖機方法において、給水加熱器から前記脱気器に供給される前記給水を分岐し、前記ウォーミング系統を介して前記給水ポンプに前記加熱給水として供給し、前記給水ポンプをウォーミングする工程と、前記給水ポンプのウォーミングにより冷却された前記加熱給水を前記給水ポンプ吸込管および脱気器降水管を介して前記脱気器貯水タンク内に逆流させ、前記給水ポンプ吸込管および脱気器降水管内に滞留している前記給水を規定温度以下にする工程とからなることを特徴とする給水ポンプ暖機方法。
  2. 脱気器で脱気され、脱気器貯水タンク内に貯留された給水をボイラに供給するため複数系統設けられた、脱気器降水管、給水ポンプ吸込管および給水ポンプ吐出管からなる給水系統にそれぞれ介装されるとともに、ウォーミング管およびウォーミング弁からなるウォーミング系統がそれぞれに付設された給水ポンプを、加熱給水でウォーミングするようにした給水ポンプ暖機方法において、前記給水ポンプ吸込管内の前記給水の温度が規定温度より高くなったとき、前記ウォーミング弁を閉鎖して、前記ウォーミング系統から前記給水ポンプへの前記加熱給水の供給を止める工程と、前記給水ポンプ吸込管内の給水の温度が規定温度より低く、且つ前記給水ポンプのケーシング温度が暖機温度より低くなったとき、前記ウォーミング弁を開放し、前記ウォーミング系統から前記給水ポンプへ前記加熱給水を供給し、前記給水ポンプをウォーミングする工程とからなることを特徴とする給水ポンプ暖機方法。
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