JP3905519B2 - シール部材及びシール部材を有した内視鏡装置 - Google Patents

シール部材及びシール部材を有した内視鏡装置 Download PDF

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Description

この発明は、シール部材及びシール部材を有した内視鏡装置、詳しくは電子内視鏡装置の操作部に一体に配設されるスイッチボックスユニットの水密構造を実現するシール部材に関するものである。
従来より、例えば体腔内等の検査等を行なうのに際しては、先端に撮像素子等を備えた管状の挿入部と、この挿入部に連設される操作部及びこれに接続される画像処理装置・表示装置・光源装置等の各種装置等によって構成され、挿入部を被検者の口腔等から体腔内へと挿入して体腔内における所望の部位を観察する内視鏡装置については種々の提案がなされ、また一般的に実用化され広く普及している。
図1・図2は、一般的な電子内視鏡装置の構成を示す図である。このうち、図1は当該内視鏡装置の操作部を主に示す斜視図である。また、図2は当該内視鏡装置の操作部を図1の矢印A方向から見た際の上面図である。
このような電子内視鏡装置(以下、単に内視鏡装置という)1においては、操作者が操作部12を把持して各種の操作ノブや操作ボタンを操作することによって挿入部11の先端を自在に湾曲させる等の動作を自在に制御し得るように構成されている。
また、当該内視鏡装置1の操作部12には撮像素子等からの信号を制御したり電気的な切り換え等を行なうための各種スイッチ類等の電気部品が収納されるスイッチボックスユニット13が一体に配設されている。
一方、このような内視鏡装置1における外装部材は、ほとんどの場合、樹脂製の成型部材によって形成されている。例えば当該内視鏡装置1における操作部12においては、操作部本体ユニット12aとスイッチボックスユニット13とを一体となるように構成し、これらの操作部本体ユニット12aやスイッチボックスユニット13を樹脂製の成型部材によって形成している。そして、これら両者を一体に構成するには、まず両者の嵌合部に例えばシリコンゴム等からなり水密性を確保するためのシール部材(図1・図2では図示せず。図7・図8参照)を挟持させた上で、ネジ等の締結部材等を用いて連結し、シール部材を挟持するように構成しているのが一般である。
このような手段で樹脂製部材同士を連結する場合においては、例えば締結部材を必要以上の力量によって締め付け過ぎてしまうと、樹脂製部材等を破損してしまう場合がある。そこで、このような締結部材を用いて樹脂製部材同士を連結する構造のものでは、これを構成する構成部材の破損等を防ぐために、例えばトルクドライバー等を用いて締結部材の締め付けトルクを厳重に管理するようにしているのが普通である。
他方、近年において、医療機器である内視鏡装置を使用するにあたっては、これを媒介とした感染症等を予防するために、内視鏡装置自体を例えば非常に強力な薬液等に侵漬させることがある。このように内視鏡装置を薬液に何度も侵漬する行為を繰り返した場合には、例えば内視鏡装置の外装部材を構成している樹脂製の各部材が薬品によって劣化されることにもなる。したがって、これに伴って樹脂製部材自体に亀裂等を生じてしまう場合がある。
そして、例えば操作部本体ユニットとスイッチボックスユニットとが樹脂製の成型部材によって形成されているものであれば、両者を連結するに際して締結部材による締め付け応力が、特に成型によるウエルドラインや部材自体の薄肉部等、部材強度が比較的弱い部位に集中することになる。そのために、これらの部位が薬液等の侵漬に対し特に侵され易い部位となっている。
ところで、従来の内視鏡装置において、操作部本体ユニットとスイッチボックスユニットとを連結する際に、両者の間に挟持するシール部材は、その断面積が略一定となるように形成されているものが従来一般に利用されている。
図7・図8は、一般的な従来の内視鏡装置に用いられる従来形状のシール部材を示す図である。このうち、図7は当該シール部材の平面図である。また、図8は図7のシール部材におけるP−P線に沿う断面図である。
図7に示す従来のシール部材121の断面形状は、その環形状の周上におけるいずれの箇所においても一定の形状(図8に示す円形状)で形成されている。これとともに、その径寸法についても同様に周上で一定の径寸法となるように形成されている。
したがって、このような従来の形状のシール部材121を樹脂製からなる二つの部材、例えば図1に示す操作部本体ユニット12aとスイッチボックスユニット13との間に挟持させて両者を締結部材で連結した場合には、当該シール部材121によって両樹脂製部材(12a・13)にかかる応力は、両者間の嵌合部においていずれの部位でも常に一定の圧力となる。
ところが、一般的な従来の内視鏡装置において、シール部材による応力を受ける側の各部材(樹脂製部材である操作部本体ユニット及びスイッチボックスユニット等)の対応する嵌合部には、それぞれに薄肉部やウエルドライン等が存在するために、各部材の嵌合部における部材強度は一定なものとはなっていない。
したがって、このことから上述のような断面積一定に形成される従来のシール部材を二つの樹脂製部材の間隙に挟持させ連結する場合には、各部材の嵌合部分に一定の応力がかかることになり、特にウエルドラインや薄肉部等に応力が集中することになる。これにより、それら所定の部位に亀裂等の破損が生じ易くなるという問題点がある。
そこで、例えば薄肉部位の部材強度を考慮して、その部位に合わせた締め付け力量、即ち亀裂等の破損が生じない程度の締め付け力量によって締結部材による締結を行うとすると、全体的にシール部材による応力が不足してシール部材とこれを挟持させる樹脂製部材との間にガタが発生してしまう場合もある。このような場合には、部材間における水密性を充分に確保することができないという問題が生じてしまう。
また、部材側の薄肉部位の肉厚を増加させて部材強度を上げるようにしたり、樹脂製部材を成型するための金型の設計変更によってウエルドラインの位置を変更したり、又は径寸法の異なる複数種類のシール部材を用意して各部材毎に最適となるシール部材を選択する等の手段により、各種の部材に応じた応力を得るようにすることも考えられる。
しかしながら、このような手段では、各種の部材に応じた応力の設定を行わなければならない等、非常に煩雑な作業が必要になるのと同時に、複数種類のシール部材を用意したり金型の設計変更に伴って発生する製造コストや部品管理の負担が大きくなってしまう
という問題点がある。
さらに、樹脂製部材の形態によっては、その嵌合部に配置するシール部材自体の形状を、その樹脂製部材の形態に応じて、例えば図7に示すような略四角形状等、円環形状とは異なる形状のものを用いることになる。
このような形態のものにおいて、シール部材の応力を比較的小さく設定した場合には、樹脂製部材に対して意図しない外力(捻り力等)が加わると、締結部材による締結部位を中心軸として樹脂製部材が回動してしまうことがある。このような場合には、樹脂製部材間に挟持されるシール部材に緩み部分が生じてしまい、これによって部材間の充分な水密性を確保することができないという問題が生じることもある。
特に、内視鏡装置における操作部において、例えば操作部本体ユニットとスイッチボックスユニットとが締結部材で連結されるような構造となっている場合には、操作部本体ユニット側を操作者が把持することになるので、その使用時等にスイッチボックスに対する意図しない外力が働く可能性は充分に考えられる。
本発明は、上述した諸点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、当接する部位によって応力が異なるように設定されたシール部材を、その形状の工夫のみによって容易に実現し、これを用いることで樹脂製の外装部材の全体的な強度を向上させ得ると共に、当該外装部材に生じる亀裂等の破損を抑えることができ、さらに部材同士の嵌合部において充分な水密性を確実に確保して、安全性の向上に寄与し得るシール部材及びシール部材を有した内視鏡装置を提供することである。
上記目的を達成するために、本発明のシール部材は、内視鏡装置における水密性が要求される複数の部品間に配設される、弾性部材により形成されたシール部材であって、嵌合される前記複数の部品同士の間に形成された周状の嵌合部に設けられる間隙に対して弾性変形することによって収納される断面積を有すると共に、これら複数の部品同士の結合に伴って当該複数の部品における所定部位からの圧力印加を受けるように挟設可能となる環状の圧入部材として形成され、前記圧入部材には、当該間隙に前記複数の部品同士の結合に伴う前記圧力の印加を受けて挟設された際に、前記複数の部品における前記各所定部位の耐圧強度に応じて当該各所定部位に当接する箇所における、前記圧力により生じる応力を変化させ、前記各所定部位に印加される当該応力が前記各所定部位における全部位において一定となるよう断面積が連続的に変化する変化部分を形成したことを特徴とする。
本発明のシール部材を有した内視鏡装置は、前記シール部材と、前記シール部材を介して互いに結合可能とする複数の部品と、を具備したことを特徴とする。
本発明によれば、当接する部位によって応力が異なるように設定されたシール部材を、その形状の工夫のみによって容易に実現し、これを用いることで樹脂製の外装部材の全体的な強度を向上させ得ると共に、当該外装部材に生じる亀裂等の破損を抑えることができ、さらに部材同士の嵌合部において充分な水密性を確実に確保して、安全性の向上に寄与し得るシール部材及びシール部材を有した内視鏡装置を提供することができる。
以下、図示の実施の形態によって本発明を説明する。
図1・図2は、本発明の一実施形態の内視鏡装置の構成を示し、図1は当該内視鏡装置の操作部を主に示す斜視図であり、図2は当該内視鏡装置の操作部を図1の矢印A方向から見た上面図である。また図3は、当該内視鏡装置の操作部の一部を拡大しスイッチボックスユニットを取り外した状態を示す要部分解斜視図を示している。さらに図4は、当該内視鏡装置の操作部を図3の矢印B方向から見た際の上面図である。そして図5は、当該内視鏡装置の操作部におけるスイッチボックスユニットの断面を示し図3の符号Cに沿う面の要部拡大断面図である。また図6は、本実施形態の内視鏡装置において操作部本体ユニットとスイッチボックスとの間に挟持されるシール部材を拡大して示す平面図である。
まず、図1〜図5によって本実施形態の内視鏡装置1の概略的な構成を以下に説明する。
本内視鏡装置1は、図1・図2に示すように操作部本体ユニット12a及びスイッチボックスユニット13が一体に形成される操作部12と、この操作部12に連設される挿入部11と、操作部12から延出する所定の信号ケーブル等(図示せず)を介して接続される光源装置・画像処理装置・表示装置等からなる一般的な構成の電子内視鏡装置である。したがって、各部の詳細構成についての説明は省略し、本発明の要旨にかかわる要部の構成について以下に説明する。
上述したように操作部12は、操作部本体ユニット12aとスイッチボックスユニット13等によって構成されてなるものであって、両者はネジ等の所定の締結部材(図示せず)を用いて一体となるように形成されている。そして、両者の外装部材としては樹脂製部材が用いられている。
操作部本体ユニット12aは、当該内視鏡装置1を使用する際に操作者が把持する部位であって、その外表面上には各種の操作ノブや操作ボタン等がそれぞれ所定の位置に配設されている。
この操作部本体ユニット12aの上端寄りの所定の位置には、内部に各種の電気部材等を収納し、その外表面上に複数の操作ボタンを配したスイッチボックスユニット13が、上述したように所定の締結部材を用いて操作部本体ユニット12aと一体となるように配設されている。そして、この場合においてスイッチボックスユニット13は、図3に示されるように操作部本体ユニット12aに対して着脱自在となるように構成されている。
また、操作部本体ユニット12aとスイッチボックスユニット13との間には、図5に示されるようにシール部材21が挟持されるようになっている。
つまり、このシール部材21は、操作部本体ユニット12aの嵌合部14aとスイッチボックスユニット13の嵌合部14bとの間に挟持されて、両者の間の水密性を確保すると共に、操作部本体ユニット12aとスイッチボックスユニット13とが締結部材の締結力によって連結した状態で、いずれか一方に意図しない外力が加わったような場合には、両部材間に生じるズレを抑える役目をする部材である。
シール部材21は、例えばシリコンゴム・アクリルゴム・ポリウレタン・フッ素ゴム・エラスティックポリマー材等、自身が弾性を有してなるゴム状の樹脂材料によって所定の形状に形成されているものである。ここで、エラスティックポリマー材(elastic polymer)とは、常温付近においてゴム状弾性を示す高分子材料、即ち伸び率が100%以上の弾性体からなり、外力を与えると容易に変化するが、この外力を除去すると直ちに原形に回復するような性質を備え、弾性の顕著な高分子物質のことを指している。
シール部材21の平面形状は、これを挟持する二つの部材、例えば操作部本体ユニット12a及びスイッチボックスユニット13の互いの嵌合部14(14a・14b)の形状に応じた形状に形成されている。本実施形態の場合には、図6に示すようにシール部材21の平面形状は略四角形状となるように形成されている。そして、その断面形状は基本的には図8に示されるような円形状となるように設定されている。
このシール部材21を挟持する側の二つの樹脂製部材の嵌合部、即ち操作部本体ユニット12aの嵌合部14a及びスイッチボックスユニット13の嵌合部14bには、当該シール部材21が嵌入することで位置決めされる周溝が穿設されている。本実施形態においては、操作部本体ユニット12aの嵌合部14aの側に穿設される周溝は、図3・図4の符号12cで示し、スイッチボックスユニット13の嵌合部14bの側に穿設される周溝は、図5の符号13cで示している。
これらの周溝12c・13cは、シール部材21の略半部がそれぞれに嵌入し得る形状に形成され、かつその深さ寸法は、シール部材21の直径の2分の1よりも若干浅い寸法となるように設定されている。
したがって、操作部本体ユニット12aの嵌合部14aとスイッチボックスユニット13の嵌合部14bとを締結部材によって連結する場合には、周溝12c・13cに対してシール部材21を嵌入した状態で挟持させる。このとき両嵌合部14a・14bは完全に当接することなくわずかな隙間が生じるようになる。この状態で、締結部材を締め付けると、シール部材21は自身の弾性によって若干潰された形態で両部材12a・13の間隙に挟持されることになる。これによって両嵌合部14a・14bは互いに略当接した状態となる。
したがって、この状態においては操作部本体ユニット12a及びスイッチボックスユニット13(の周溝12c・13c)には、シール部材21による所定の応力が加えられる状態となっている。そして、これによって両部材12a・13は水密的に連結され水密構造を形成することになる。
さらに、シール部材21は、図6に示すように
長辺の直線部分の略中程の部位における断面E1−E1の断面積E1と、
長辺の直線部分の角部寄りの部位における断面E2−E2の断面積E2と、
角部における断面D−Dの断面積Dと、
短辺の直線部分の略中程の部位における断面F1−F1の断面積F1と、
短辺の直線部分の角部寄りの部位における断面F2−F2の断面積F2と、
のそれぞれが異なるように設定されて形成されている。そして、この場合における各部位の断面積E1・E2・D・F1・F2の関係は、
E1≒F1<E2≒F2<D
となるように設定される。つまり、シール部材21の各辺においては所定の範囲毎に、その径寸法が異なるように設定されている。そして、径寸法の異なる各部位との間の範囲は、断面がテーパー状に連設されるように形成されている。つまり、換言すれば、シール部材21の断面積の変化が連続的に変化するように、その形状が設定されている。
このような設定としているのは、次のような理由による。
本実施形態の内視鏡装置1において、当該シール部材21を挟持する側の二つの樹脂製部材、即ち操作部本体ユニット12a及びスイッチボックスユニット13は、その嵌合部14の平面形状が上述したように略四角形状となっている。これに合わせてシール部材21の平面形状もまた略同形状に形成されている。
一般に、平面形状が略四角形状の部材では、各辺の部材強度は、その四隅部分近傍の部材強度に比べて若干弱くなる傾向がある。また、各辺においては、その中程の部位、即ち隅部近傍から離間した部位ほど、その部材強度が弱くなる傾向がある。さらに、部材の厚さ寸法が薄くなる程、部材強度が弱くなるのであるが、四隅部分近傍に比べて各辺の厚さ寸法は薄肉に形成されるようになるのが普通である。
この場合において、全周に亘って径寸法が一定のシール部材、即ち周上のいずれの部位においてもその断面積が一定となるように形成される従来の形態のシール部材121(図7・図8参照)を用いる場合には、このシール部材121から受ける応力は、周上のいずれの部位においても常に一定になることは上述した通りである。このことから、嵌合部における部材強度が一定ではない部材では、薄肉部等の部材強度が弱い部分にシール部材121による応力が集中してしまい、よってその部位に亀裂等の破損が生じる可能性がある。
そこで、本実施形態の内視鏡装置1に適用されるシール部材21では、上述したような形態、即ち所定の部位で断面積を異ならせて形成するようにしており、この場合において、シール部材からの応力を受ける部材側の部材強度が比較的強い部位(四隅部分近傍等)に対応する部位ではシール部材21の断面積を大とする一方、部材強度が比較的弱くなる部位(各辺の中程の部位)ほどシール部材21の断面積が小となるように設定している。
このように構成されるシール部材21は、上述したように二つの樹脂製部材(操作部本体ユニット12a及びスイッチボックスユニット13)の間に挟持された状態で両部材(12a・13)が締結部材を用いて締め付けられ、その締め付けa力量によってシール部材21が両部材(12a・13)の間隙に挟持された状態で連結されることになる。
この状態にあるときに、二つの樹脂製部材(12a・13)の嵌合部14(14a・14b)に対してかかるシール部材21による応力は、両樹脂製部材(12a・13)の各部位における部材強度に応じたものとなる。このときの締結部材による締め付けトルクは、両樹脂製部材(12a・13)の部材強度において最も弱くなると思われる部位(断面積E1・F1)に合わせて設定される。この設定は充分に水密性を確保し得るだけの締め付けトルクとなっているのは勿論である。
したがって、これにより二つの樹脂製部材(12a・13)の嵌合部14にかかるシール部材21からの応力は、嵌合部14の全周に亘って相対的に略一定となる。
また、部材強度の比較的弱い部位に応じた締め付けトルクによって締結部材の締め付けを行なうように設定しているので、確実な水密性を保持しながら、亀裂等の破損を抑え得る構造とすることができるのである。
一方、二つの樹脂製部材(12a・13)がシール部材21を挟持して連結した状態にあるときに、例えば図4に示す矢印R方向の回転力量(外力)がスイッチボックスユニット13に対して作用した場合を考えてみる。
この場合においては、シール部材21の四隅部分近傍における断面積Dを最大となるように設定している(径寸法が最も大径となるように設定している)。このことから、嵌合部14の四隅部分にかかるシール部材21からの応力も比較的強いものになる。
したがって、スイッチボックスユニット13が矢印R方向へ回転させられることによって両部材(12a・13)の嵌合部14に加わる回動力量の作用は、シール部材21における対応部位(四隅部分)の反力作用によって打ち消され、これによって両部材(12a・13)の回転方向(図4の矢印R方向)へのガタ等が生じ難い状態になる。このようにして両部材(12a・13)とシール部材21との間に生じるガタは発生することなく、よって両者間の水密性は確実に確保されることになる。
なお、シール部材21は、シート形状の所定の材質を所定の型部材を用いて型抜き加工によって成型する一般的な工法によって形成されるものである。したがって、当該シール部材21は、上述の例に限らず、これを適用する樹脂部材側の形状に応じて各種様様な平面形状及び径寸法にて形成することが容易にできるものである。
また、上述の実施形態におけるシール部材21は、自身が弾性を有してなるゴム状の樹脂材料によって成型されていることから、例えば意図しない外力によって捻り方向の力量が加えられると、その形状は容易に変化してしまう。このことを考慮すれば、シール部材21の基本的な断面形状としては、円形状に設定するのが望ましい。
なお、これとは別にシール部材については、自身が弾性を有しながら若干硬質となる部材、例えば樹脂材料等を用いた成型部品を用いることも可能である。このような材料を用いる場合には、意図しない外力等に対してその形状変化量が小さく抑えられるので、シール部材の断面形状を、例えば多角形状等の様様な形状に設定することも可能である。
以上説明したように上記一実施形態によれば、二つの樹脂製部材(操作部本体ユニット12a及びスイッチボックスユニット13)の嵌合部の間に挟持されることによって両者間の水密性を確保するために用いられるシール部材21の形状を工夫し、その断面積が部位により異なるように成型したので、当該シール部材21によって生じる応力を相対的に略一定となるように設定することができる。したがって、このシール部材21による応力を受ける側の二つの樹脂製部材(12a・13)の間の水密性を確実に確保しながら、当該樹脂製部材(12a・13)の全体的な強度を向上させることができる。これによって当該樹脂製部材に生じる亀裂等の破損を抑えることができると同時に、樹脂製部材(12a・13)の嵌合部14において充分な水密性を確実に確保することができる。このことは、このシール部材21を適用する内視鏡装置1自体の安全性の向上に寄与することにもなる。
また、シール部材21を成型するにあたっては、従来より用いられている一般的な工法と全く同じ工法で実現し得るので、従来通り極めて容易に当該シール部材21を製造することができる。このことは、当該シール部材21を使用する内視鏡装置1自体の製造コストの低減化に寄与することができる。
なお、上述の一実施形態においては、連結する二つの樹脂製部材として、操作部本体ユニット12aとスイッチボックスユニット13とを例に挙げ、両者の嵌合部の間隙に挟持するシール部材21について、具体的な例を詳述しているが、本発明の構成は、この例に限ることはなく、水密性を要求される少なくとも二つ以上の複数の部品(樹脂製部品)と、これら複数の部品の間隙に挟持されるシール部材とによってなる水密構造形成すべき部位において、全く同様のの手段によって広く適用し得ることは当然である。
ところで、本出願人は、上述の発明思想に基づいて製作したシール部材(図6参照)と従来一般的に使用されてきたシール部材(図8参照)との比較試験を行なったところ、明らかな有意差が見られた。以下に、その試験の概略及びその試験結果を簡単に説明する。
(試験1)
内視鏡装置における操作部を加圧(4.9×10-2Pa(0.5kgf/cm2))して水中に侵漬し、スイッチボックスユニットに対して所定の回転トルク(約147×10-2N・m(15kgf・cm))による回動力量を所定の規定回数(100回)だけ繰り返し加える試験を行った。
この試験は、内視鏡装置における操作部の操作部本体ユニット(12a)及びスイッチボックスユニット(13)との間のシール部材によって確保されるべき水密性の確認を行なうものである。具体的には、シール部材の相違によって水漏れが発生するか否かを確認する。
従来のシール部材(サンプル1:図8参照)では、6台中2台において規定回転トルクの回動力量付与の繰り返し規定回数(100回)以前に水漏れが生じた。
一方、本発明によるシール部材(サンプル2:図6参照)では、3台中3台において規定回転トルクの回動力量を規定回数(100回)繰り返しても水漏れは全く生じなかった。
(試験2)
内視鏡装置において、操作部本体ユニット(12a)にスイッチボックスユニット(13)を一体に組み附けた状態の操作部の外表面を、一定の温度条件(液温摂氏28度〜29度)を満たした所定の薬液に所定時間(10分間)だけ侵漬した後、外表面のみをアルコールで洗浄し拭き取った後、常温にて放置する試験を行った。
この試験は、内視鏡装置における操作部に一体に水密的に配設されるスイッチボックスユニット(13)に、所定の薬液等の作用によって亀裂等が発生するか否かの確認と、亀裂等が発生する場合にはその亀裂等が発生するまでの亀裂発生時間を確認するものである。
従来のシール部材(サンプル1:図8参照)では、3台中1台において20分放置後に、他の2台において10分放置後に、スイッチボックスユニット(13)の長辺の直線部分の略中程の部位(図6における符号E1近傍の部位に対応する部位)に設けられるウエルドライン近傍にそれぞれ亀裂が発生した。
一方、本発明によるシール部材(サンプル2:図6参照)では、3台中3台において数時間経過後においてもスイッチボックスユニット(13)に亀裂は全く発生しなかった。
本発明の電子内視鏡装置における操作部を主に示す斜視図。 図1の操作部を同図矢印A方向から見た際の上面図。 図1の操作部の一部を拡大しスイッチボックスユニットを取り外した状態を示す要部分解斜視図。 図1の操作部を図3の矢印B方向から見た際の上面図。 図1の内視鏡装置の操作部におけるスイッチボックスユニットの断面であって図3の符号Cに沿う面の要部拡大断面図。 図1の内視鏡装置において操作部本体ユニットとスイッチボックスとの間に挟持されるシール部材を拡大して示す平面図。 一般的な従来の内視鏡装置に用いられる従来形状のシール部材を示す平面図。 図7のシール部材のP−P線に沿う断面図。
符号の説明
1……内視鏡装置
11……挿入部
12……操作部
12a……操作部本体ユニット
13……スイッチボックスユニット
12c・13c……周溝
14……嵌合部
14a……嵌合部(操作部本体ユニット側)
14b……嵌合部(スイッチボックスユニット側)
21・121……シール部材

Claims (2)

  1. 内視鏡装置における水密性が要求される複数の部品間に配設される、弾性部材により形成されたシール部材であって、
    嵌合される前記複数の部品同士の間に形成された周状の嵌合部に設けられる間隙に対して弾性変形することによって収納される断面積を有すると共に、これら複数の部品同士の結合に伴って当該複数の部品における所定部位からの圧力印加を受けるように挟設可能となる環状の圧入部材として形成され、
    前記圧入部材には、当該間隙に前記複数の部品同士の結合に伴う前記圧力の印加を受けて挟設された際に、前記複数の部品における前記各所定部位の耐圧強度に応じて当該各所定部位に当接する箇所における、前記圧力により生じる応力を変化させ、前記各所定部位に印加される当該応力が前記各所定部位における全部位において一定となるよう断面積が連続的に変化する変化部分を形成したことを特徴とする、内視鏡装置に用いるシール部材。
  2. 請求項1に記載のシール部材と、
    前記シール部材を介して互いに結合可能とする複数の部品と、
    を具備したことを特徴とする内視鏡装置。
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