JP3904818B2 - ロール紙繰出し容器 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は薄紙状のロール紙繰出し容器に関する。
【0002】
【従来の技術】
例えばティッシュ或いはあぶら取り紙等の薄紙を収納するケースとして、可撓性を有する袋状のケースにスリット状の取出し口を形成し、折り畳んだ多数の紙を収納し、一枚取り出すと次の紙の端部が取出し口から突出するよう構成したケースが知られている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
上記従来例では一枚宛折り畳んだ紙を引出し出来るよう設けているが、これをロール紙にすれば、メーカーにとっては一枚宛に切断したり、折畳みする手数がなく、又消費者にとっても必要なだけ取出した後に切断できるから必要な大きさの紙を得ることが出来る便利がある。
【0004】
本発明はそのような点を考慮して、使用上便利なロール紙繰出し容器を提案するものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
第1の手段として底板2外周から周壁3を起立する上面開口の容器体1と、
該容器体周壁の後壁部3a上端縁へ、肉薄ヒンジ13を介して容器体周壁の上面を開閉する頂板12の後縁を付設する蓋体11とからなり、
上記容器体周壁の前壁部3cには、ロール紙繰出し用の窓口6を穿設し、
又蓋体頂板12の前部からは上記窓口後面を閉塞するガイド板15を垂下すると共に該ガイド板を垂下させた頂板部分前縁に沿ってロール紙繰出し長孔16を穿設し、かつ該長孔前縁ないし後縁にカッター17を付形し、
又繰出し長孔 16 前方の頂板部分 12a を弾性変形可能として、該頂板部分の後方押込みによって、上記長孔内に挿通されたロール紙部分を、長孔の後面ないし前面とカッター 17 とで挾持可能に形成した。
【0007】
第2の手段として、底板2外周から周壁3を起立する上面開口の容器体1と、
該容器体周壁の後壁部3a上端縁へ、肉薄ヒンジ13を介して容器体周壁の上面を開閉する頂板12の後縁を付設する蓋体11とからなり、
上記容器体周壁の前壁部3cとの間に小間隙をおいて底板2前部から副前壁32を起立すると共に、該副前壁と周壁前壁部3cとの間の底板部分にロール紙繰出し長孔16を穿設して該長孔前縁ないし後縁にカッター17を付形し、かつ周壁前壁部分にはロール紙繰出し用の窓口6を穿設した。
【0008】
第3の手段として、上記第2の手段を有すると共に、蓋体11の頂板12に、切離し線穿設により前端部を自由端とする板バネ43を形成して、その自由端下面を副前壁32の上面へ載置ないし近接させ、これ等両面間へ摺動自在に挿通させたロール紙部分を、板バネ押下げによってそれ等両面で挾持可能に形成した。
【0009】
第4の手段として、上記第1、第2又は第3の手段を有すると共に、上記頂板12の外周部から、容器体周壁の上部へ嵌合させる短筒を垂下させると共に、容器体前壁部に穿設した窓口6を前壁部3c上面へ開口させて設け、該開口上方の頂板12前縁部を、蓋体開蓋用の指掛け部とした。
【0010】
【発明の実施の形態】
まず図1から図4が示す第1実施形態について説明すると、1は左右方向へ長く設けた長方形状底板2の外周から、後壁部3aと、左右側壁部3b、3bと、前壁部3cとからなる周壁3を起立し、該周壁上面を開口する容器体である。その左右側壁部3b、3b上部の内面には第1係合突条4、4を横設しており、又これ等左右側壁部の下部内面の左右両部には、後述ロール紙の左右両端面へ当接させるための突条5、5を縦設している。又前壁部3cにはロール紙繰出し用の窓口6を設けている。該窓口は大きく設けた透孔で形成してもよいが、図示例では前壁部上面へ開口させて設けている。このようにすることで該開口上面を閉塞する後述蓋体部分を、開蓋用指掛け部分とすることが出来る。
【0011】
11は容器体周壁3の上面を開閉自在に閉塞する蓋体で、周壁上面へ頂板12外周部を載置させ、又その頂板後縁を、上記周壁後壁部3aの上縁へ肉薄ヒンジ13を介して付設している。又その頂板からは、閉蓋時に上記周壁3内面へ嵌合させる短筒14を垂下させており、その短筒前壁部の中間部を下方へ延長させて、上記窓口6後面を閉塞するガイド板15としている。更に図2、図4が示すようにそのガイド板を垂下させた頂板部分前縁に沿ってロール紙繰出し長孔16を穿設し、かつ該長孔前縁に鋸歯状としたカッター17を付形している。その長孔16前方の頂板部分12a は弾性変形可能として、その頂板部分後方押込みによりカッター17が長孔後縁部へ圧接可能としている。但しそのカッターは長孔後縁に付設してもよく、この場合はカッターが長孔前縁へ圧接することとなる。
【0012】
更に又既述第1係合突条4下面へ係合させる第2係合突条18を、上記短筒左右側壁部の外面へ横設させている。
【0013】
上記容器体1と蓋体11とは合成樹脂材で一体成形することが望ましい。
【0014】
上記容器の使用は、容器体1内へロール紙のロール部分21を回動自在に落し込みしておき、図4が示すようにロール紙端部を底板2前部とガイド板15下端との間、又該ガイド板と周壁前壁部3cとの間、更にロール紙繰出し長孔16に順次通して上方へ露出させる。
【0015】
該状態からロール紙端部を上方へ引き乍ら窓口6内に露出するロール紙部分を上方へ押上げることでロール部分21は容器体内で回転して長孔16上方への繰出し部分を長くすることが出来る。その繰出し部分が所望の長さに達したとき、長孔16前方の頂板部分12a を後方へ押してカッターと繰出し長孔後縁ないし前縁との間でロール紙を挾み該ロール紙の繰出しを停止させ、該状態から上方へ露出するロール紙部分を前方ないし後方へ引くことで該露出部分を切断することが出来る。但し上記頂板部分押圧に代えて、窓口6内へ露出するロール紙部分を押さえて、ロール紙繰出しを停止させてもよい。
【0016】
再度引出しの場合はまず窓口6内へ露出するロール紙部分を上方へ押してロール紙端部を繰出し長孔16上方へ押出した後、その上方押上げを続け乍ら長孔上方への露出部分22を共に引上げ、既述のように切断する。
【0017】
図5から図9は第2実施形態を示す。説明の重複を避けるため、第1実施形態と同一部分については同一符号を付することで省略し、相違する部分について説明すると、容器体周壁3の上端部内面からは、蓋体周壁の内面へ嵌合させる短筒31を短かく起立している。又底板2の前部からは周壁前壁部3cとの間に小間隙をおいて副前壁32を起立している。又これ等副前壁32と周壁前壁部3cとの間の底板部分には図9が示すようにロール紙繰出し長孔16を穿設し、かつ該長孔16の前縁ないし後縁に図8が示すように鋸歯状のカッター17を付設している。
【0018】
又蓋体11の頂板には、コ字形状の切離し線42穿設により前端を自由端とする板バネ43を形成し、かつ該板バネの自由端下面を図9が示すように副前壁32の上面へ載置ないし近接させ、その板バネ押下げによって上記自由端下面が副前壁上面へ圧接可能に設けている。但し該板バネは必ずしも必要としない。
【0019】
尚蓋体11は第1実施形態における短筒14およびガイド板15に代えて、頂板外周から蓋体短周壁41を垂下し、蓋体閉塞時にその短周壁下面が容器体周壁3の上面に接し、かつこのとき、既述短筒31がその短周壁内面へ嵌合するよう設けている。
【0020】
第1実施形態における第1係合突条4と第2係合突条18とは、図5が示すように短筒31の左右側壁部分外面と蓋体短周壁41の左右側壁部分内面とにそれぞれ付設させている。
【0021】
該実施形態においても、容器体と蓋体とは合成樹脂材で一体成形させている。
【0022】
該実施形態における容器の使用は、容器体1内へ回動可能にロール紙のロール部分21を落し込みしておき、図9が示すようにロール紙端部を副前壁32上端と頂板12との間、又副前壁32と周壁前壁部3cとの間、更に繰出し長孔16に順次通して垂下させる。該状態から容器を持ち上げ、窓口6内に露出するロール紙部分を押下げることでロール部分を回転させ乍らロール紙端部を引き下げることで所望長さのロール紙を引出すことが出来る。該状態から板バネ43を押し下げて該板バネ自由端と副前壁上端との間でロール紙を挾み、又板バネを設けない場合は、窓口6内へ露出するロール紙部分を副前壁32前面との間で押さえてロール紙の繰出しを停止させておき、上記引出し部分を前方ないし後方へ引くことでカッター17がロール紙を切断する。再使用の際は窓口6内露出部分を押下げることでロール紙端部を下降させ、該端部を引下げ乍ら上記窓口内露出部分を押下げしてロール紙を引出し、上記のようにロール紙を切断する。
【0023】
【発明の効果】
本発明は既述構成とするもので、請求項1のように構成することで、ロール紙を必要な長さだけ引出した後切断でき、又ロール紙としたから従来のように所定長さに切離したり、折畳みする手数が不要となる。更に容器体周壁の前壁部分に窓口6を設けたに拘らず、該窓口をガイド板15で閉塞するから、容器体内へ埃等が入ることがなく、窓口があるから上記ガイド板と周壁前壁部分3cとの間を通り、かつガイド板を垂下する頂板部分前縁に沿って穿設された長孔16を通って繰出しされるロール紙の繰出しが容易であり、
又繰り出されたロール紙の切断が便利である。
【0025】
請求項2のようにすることで、請求項1の場合と同様にロール紙を必要長さに切断でき、従来のように所定長さに切断したり、折畳みする面倒がなく、副前壁32を設けて窓口6を閉塞したから容器体内へ埃等が入らず、窓口6があるためロール紙の繰出しが容易である。
【0026】
請求項3のようにすることで、ロール紙の繰出し、切断が容易となる。
【0027】
請求項4のようにすることで、ロール紙入れ替え時の開蓋が便利である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 開蓋状態で示す、本発明容器の斜視図である。
【図2】 図1容器の平面図である。
【図3】 図1容器の長手方向縦断面図である。
【図4】 図1容器の短手方向縦断面図である。
【図5】 第2実施形態で示す、開蓋状態での斜視図である。
【図6】 図5容器の平面図である。
【図7】 図5容器を前方からみた半断面図である。
【図8】 図5容器の底面図である。
【図9】 図5容器の短手方向縦断面図である。
【符号の説明】
1…容器体 6…窓口
11…蓋体 16…長孔
17…カッター 21…ロール部分
32…副前壁 43…板バネ
Claims (4)
- 底板2外周から周壁3を起立する上面開口の容器体1と、
該容器体周壁の後壁部3a上端縁へ、肉薄ヒンジ13を介して容器体周壁の上面を開閉する頂板12の後縁を付設する蓋体11とからなり、
上記容器体周壁の前壁部3cには、ロール紙繰出し用の窓口6を穿設し、
又蓋体頂板12の前部からは上記窓口後面を閉塞するガイド板15を垂下すると共に該ガイド板を垂下させた頂板部分前縁に沿ってロール紙繰出し長孔16を穿設し、かつ該長孔前縁ないし後縁にカッター17を付形し、
又繰出し長孔 16 前方の頂板部分 12a を弾性変形可能として、該頂板部分の後方押込みによって、上記長孔内に挿通されたロール紙部分を、長孔の後面ないし前面とカッター 17 とで挾持可能に形成した
ことを特徴とする、ロール紙繰出し容器。 - 底板2外周から周壁3を起立する上面開口の容器体1と、
該容器体周壁の後壁部 3a 上端縁へ、肉薄ヒンジ 13 を介して容器体周壁の上面を開閉する頂板 12 の後縁を付設する蓋体 11 とからなり、
上記容器体周壁の前壁部 3c との間に小間隙をおいて底板2前部から副前壁 32 を起立すると共に、該副前壁と周壁前壁部 3c との間の底板部分にロール紙繰出し長孔 16 を穿設して該長孔前縁ないし後縁にカッター 17 を付形し、かつ周壁前壁部分にはロール紙繰出し用の窓口6を穿設した
ことを特徴とする、ロール紙繰出し容器。 - 蓋体 11 の頂板 12 に、切離し線穿設により前端部を自由端とする板バネ 43 を形成して、その自由端下面を副前壁 32 の上面へ載置ないし近接させ、これ等両面間へ摺動自在に挿通させたロール紙部分を、板バネ押下げによってそれ等両面で挾持可能に形成した
ことを特徴とする、請求項2記載のロール紙繰出し容器。 - 上記頂板 12 の外周部から、容器体周壁の上部へ嵌合させる短筒を垂下させると共に、容器体前壁部に穿設した窓口6を前壁部 3c 上面へ開口させて設け、該開口上方の頂板 12 前縁部を、蓋体開蓋用の指掛け部とした
ことを特徴とする、請求項1、2又は3記載のロール紙繰出し容器。
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