JP3904488B2 - 表示パネル用封着ガラスおよび表示パネル - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明はSnOおよびP2O5を主成分とし、プラズマディスプレイパネル(以下、PDPとする)や蛍光表示管(以下、VFDとする)等の表示パネルに使用する封着ガラスに関するものであり、特にガラスの流動性を改善させた表示パネル用封着ガラスに関する。また、この封着ガラスで封着した表示パネルに関する。なお、本文中で使用する単なる「%」表示は「モル%」を表すものである。
【0002】
【従来技術】
表示パネル用封着ガラスは、前面パネルと側壁、及び背面パネルと側壁を接合するためのものであり、通常はエチルセルロースやニトロセルロースをテルピネオール、酢酸イソアミル、ブチルカルビトールアセテートなどの溶剤に溶かしたビヒクルと混合してペースト化し、これをディスペンサーや印刷などにより塗布した後脱脂し、380〜500℃で焼成する方法で被接合物を接着している。
【0003】
従来から、金属、ガラス、セラミックスの接合についてはその接着強度や気密安定性からガラスを主な材料とする封着材料が広く使用されている。特に、IC、PDP、VFD、磁気ヘッド等の電子部品の封着については、これらを損傷させないために極力低温で封着作業できることが要求され、この対応として、ガラス転移点が低いPbO−B2O3系やPbO−B2O3−ZnO系ガラスを主成分とする材料が広く使用されてきた。
【0004】
しかし、最近では環境問題および作業従事者の健康面から鉛を含まない封着材料が強く求められており、上記用途に使用できる作業温度が500℃以下の封着材料については、特開平6−183775号公報、特開平7−69672号公報、特開平11−292564号公報および特開2001−48579号公報等に開示されている。
【0005】
特開平6−183775号公報は、鉛不含有シーリングガラスを提供することを目的としており、25〜50モル%のP2O5を含有し、かつSnO:ZnOのモル比が1:1〜5:1となるようにSnOとZnOとを含有したSnO−ZnO−P2O5ガラスが開示されている。
【0006】
特開平7−69672号公報は、熱膨張係数が120〜140×10-7/℃の範囲にあり、電子・電気部品間の溶融シールに適した鉛不含有シーリングガラスフリットを提供することを目的とし、SnO−ZnO−P2O5系ガラスにR2O、B2O3、Al2O3、SiO2、WO3からなる群から少なくとも1種を安定化酸化物として含有した封着用ガラスが開示されている。なお、R2OはLi2O、Na2OおよびK2Oである。
【0007】
特開平11−292564号公報は、鉛を含有した封着用ガラスと同等の特性を有するガラスと、これを用いた封着材料を提供することを目的としており、SnO
30〜80モル%、B2O3 5〜60モル%、P2O5 5〜24モル%の組成を有するホウリン酸スズ系ガラスが開示されている。
【0008】
特開2001−48579号公報は、鉛を含有した封着用ガラスと同等の特性を有するガラスと、これを用いた封着材料を提供することを目的としており、SnO
30〜80%、SiO2 5.5〜20モル%、P2O5
10〜50モル%の組成を有するシリカリン酸スズ系ガラスが開示されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記した特開平6−183775号に開示された非結晶性ガラスを用いた封着用組成物は、封着時の加熱途中でガラス中に含まれる2価スズが酸化されて生じた4価スズとピロリン酸との化合物が析出して流動性を阻害するという問題があった。そこで、上記した従来技術(特開平7−69672号、特開平11−292564号および特開2001−48579号に開示されたもの)のようにガラスを安定化させるための成分として、Al2O3、SiO2、B2O3等をガラス成分として添加するものが開発された。しかし、この開発されたガラスでは、上記安定化成分により、ガラスの軟化点が著しく上昇して流動性が悪化した。特に、安定化に有効とされるB2O3は配合量が多くなると加熱中に発泡を起こし、PDPやVFDなどの表示パネルのような高い気密性を要求される部品の封着には使用できないという新たな問題が発生していた。また、焼成後の徐冷工程で接合界面が剥離しない要件として、封着部の残留応力が少ないものが求められていた。
【0010】
そこで、本発明は実質的に鉛を含まず、発泡がなく流動性の優れた表示パネル用封着ガラスを提供すること、及び気密性の優れた表示パネルを提供することを目的としている。
【0011】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記の問題点を考慮し、本発明者らは様々な試験をおこなって、封着ガラスおよび封着ガラスに耐火性フィラーを加えた封着材料を評価した。その結果、同じ組成の封着ガラスであっても、その製造条件によって封着材料として用いた場合、フローボタンによる評価で大きな差が見られるのに気がつき、その封着ガラスを詳細に分析したところ、ガラス中に含まれるSnO2の含有量に違いがあることが分かり、検証試験をおこなったところ、SnO2が封着時の流動性に密接な関係があることを見出し、本発明を完成したものである。
【0012】
このSnO2の効果は以下のような現象によるものと推測される。従来技術ではガラス中に含まれるSnをSn2+の状態となるように、▲1▼溶融中の容器に蓋をし溶融中の原料への酸素の供給を制限したこと、▲2▼溶融雰囲気内に窒素充填し窒素雰囲気としたこと、▲3▼原料組成中に糖類などの還元剤を配合していた。この結果、得られたガラスは、Sn−O−P構造においてPの結合手が過剰な状態となっており、この過剰なPの結合手が、加熱という外的要因により刺激されピロリン酸系のスズ化合物(4価)を生成する原因となり、結果として封着作業時に流動性の悪化を引き起こしていたと考えられる。
【0013】
一方、SnO2が一定量含有されたものでは、Sn−O−P構造におけるPの結合手の過剰状態が緩和され、より安定な結合状態となり、封着作業時の加熱によってもピロリン酸系のスズ化合物(4価)が生成しなかったものと考えられる。
【0014】
したがって、本発明は上記問題点を解決するために、請求項1に対応する発明は、前面パネルと背面パネルと側壁とを構成部材として有する表示パネルに用いられ、前記構成部材間の接着に使用する封着ガラスが、実質的に鉛を含有せず、モル%表示の酸化物換算でSnO 20〜70%、SnO2 2〜8%、P2O5 10〜50%を含有するものとした。なお、前記SnO 2 は、SnOの原料に用いられる酸化第一スズ、塩化第一スズ、ピロリン酸スズ等のスズ化合物を酸化雰囲気で溶融し、Sn 2+ の一部をSn 4+ に酸化させ得たものである。このように、Sn 4+ の封着ガラス内への導入をSn 2+ の酸化で行なうことにより、Sn−O−P構造におけるPの結合手の過剰状態が緩和され、より安定な結合状態となり、封着作業時の加熱によってもピロリン酸系のスズ化合物(4価)が生成する虞が少なくなる。
【0015】
請求項2に対応する発明は、請求項1に対応する発明の表示パネル用封着ガラスにおいて、SnO2/SnOのモル比が0.03〜0.10とした。
【0016】
請求項3に対応する発明は、請求項1または2に対応する発明の表示パネル用封着ガラスにおいて、安定化成分として、SiO2、ZnO、B2O3、Al2O3、WO3、MoO3、Nb2O5、TiO2、ZrO2、Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、CuO、MnO2、MgO、CaO、SrO、BaOから選ばれる少なくとも1種を合量で30モル%以下含有することとした。
【0019】
請求項4に対応する発明は、封着材料において、請求項1ないし4のいずれかに対応する発明に記載の封着ガラス 30〜100体積%と、耐火性フィラー粉末 0〜70体積%からなるものとした。
【0020】
請求項5に対応する発明は、前面パネルと背面パネルと側壁とを構成部材として有し、前記構成部材間の接着に使用する封着材料が、実質的に鉛を含有せず、モル%表示の酸化物換算でSnO 20〜70%、SnO2 2〜8%、P2O5 10〜50%を含有する封着ガラス粉末 30〜100体積%と、耐火性フィラー粉末 0〜70体積%とを含有した表示パネルである。なお、前記SnO 2 は、SnOの原料に用いられる酸化第一スズ、塩化第一スズ、ピロリン酸スズ等のスズ化合物を酸化雰囲気で溶融し、Sn 2+ の一部をSn 4+ に酸化させ得たものである。
【0021】
ここで、本発明の封着ガラス組成の限定理由を以下に説明する。
SnOはガラスを低融点化させるための必須成分であり、SnOの含有量が20%未満であると、ガラスの粘性が高くなって封着温度が高くなりすぎ、70%を超えると、ガラス化しなくなる。なお、好ましい範囲は40〜65%である。
【0022】
SnO2はガラスを安定化するための必須成分であり、特に、封着作業の加熱時に軟化溶融したガラス中に分離して生成されるSnO2の析出物の発生を防ぐために必要不可欠な成分である。このSnO2を含有させることにより、従来の鉛系の非結晶性ガラスと同様に繰り返し加熱しても流動性は損なわれること無く、安定して封着作業を行なうことができる。しかし、その含有量が2%未満であると、析出物の発生を抑制する効果が得られず、その含有量が8%を超えると、封着ガラスの溶融中からSnO2の析出物が生じてしまう。なお、好ましい範囲は2.5〜6%である。
【0023】
P2O5はガラス骨格形成のための必須成分であり、その含有量が10%未満であるとガラス化せず、その含有量が50%を超えるとリン酸塩ガラス特有の欠点である耐候性の悪化を引き起こす。
【0024】
上記3成分で形成されるガラスは、ガラス転移点が低く低温用の封着材料に十分に適したものであるが、以下に示す成分を含有させてもよい。ただし、上記3成分以外の合計が30%を超えると、ガラスが不安定となり封着ガラス成形時に失透が発生したり、失透が発生しない場合でも、ガラス転移点や軟化点が上昇したりして本発明が目的とする封着ガラスが得られなくなる。
【0025】
添加成分としては、SiO2などのガラスの骨格を形成する成分や、ZnO、B2O3、Al2O3、WO3、MoO3、Nb2O5、TiO2、ZrO2、Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、CuO、MnO2、MgO、CaO、SrOおよびBaO等のガラスを安定化させる成分を含有することができる。
【0026】
SiO2はガラス骨格を形成させるために添加させても良い任意成分であるが、その含有量が10%を超えると、封着ガラスの転移点や軟化点が上昇し、本発明の所望とするものが得られなくなる。好ましくは5%以下である。
【0027】
ZnOはガラスを安定化させる以外に熱膨張係数を低下させる効果があり、その含有量は0〜30%である。30%を超えるとガラスの結晶化傾向が激しくなって流動性が低下しやすくなる。上記したように、ガラスの熱膨張係数を調整することが可能であるので、好ましい封着ガラスを得るには、ZnOを必須成分としその含有量を2〜20%とする。
【0028】
B2O3、Al2O3、WO3およびMoO3もガラスを安定化させる以外に熱膨張係数を低下させる効果があるので、ガラス中に各々の成分を0〜20%含有することができる。その含有量が20%を超えると、ガラスの粘性が高くなり流動性が損なわれる。また、これらの成分は単独で使用するのではなく、少なくとも1種をZnOと併用することが好ましい。さらに、ガラス中の含有量を10%以下とすることが好ましい。
【0029】
Nb2O5、TiO2およびZrO2は化学的耐久性を向上させる効果もあるので、ガラス中に各々の成分を0〜15%含有することができる。その含有量が15%を超えると、ガラスの結晶化傾向が激しくなる。好ましくは10%以下である。
【0030】
Li2O、Na2O、K2OおよびCs2Oは、ガラスの軟化点を下げ、流動性を向上させる効果もあるので、ガラス中に各々の成分を0〜25%含有することができる。その含有量が25%を超えると、ガラス中に結晶が析出し流動性が損なわれる。好ましくは15%以下である。
【0031】
CuOおよびMnO2は化学的耐久性を向上させる効果もあるので、ガラス中に各々の成分を0〜10%含有することができる。その含有量が10%を超えると、軟化点が上昇し流動性が低下する。好ましくは5%以下である。
【0032】
MgO、CaO、SrOおよびBaOは、ガラス粘度を調整し、熱膨張係数を調整する効果もあるので、ガラス中に各々の成分を0〜10%含有することができる。その含有量が10%を超えると、軟化点が上昇し流動性が低下する。好ましくは5%以下である。
【0033】
なお、原料にフッ化物原料を用いて、ガラス中にフッ素を取り込ませることにより軟化点を下げることも可能である。
【0034】
SnO2/SnO、(Sn4+/Sn2+)のモル比の限定理由ついて説明する。
このモル比の限定は、封着材料を繰り返し加熱しても融液中に結晶を析出させないために必要な条件であり、その値を0.03〜0.10とした。好ましくは、0.04〜0.08である。このモル比が0.03未満であると、封着作業時に結晶が析出し、流動性が損なわれる。一方、このモル比が0.10を超えると、ガラスの粘性が高くなったり、封着ガラスの溶融成形中に4価スズの化合物が析出したりする。
【0035】
以上に説明した本発明の封着ガラスは、250〜350℃のガラス転移点を有し、500℃以下、特に320〜480℃の温度で流動性に優れており、30〜250℃において90〜150×10-7/℃の熱膨張係数を有している。なお、封着材料として使用するときには、被封着物の熱膨張係数の値よりも小さい値となるように使用することが好ましい。被封着物の熱膨張係数の値よりも大きい値で使用すると封着材料側に引張り応力が発生し、これにより接合界面が剥離して気密性を確保することが難しくなる。
【0036】
この封着ガラス 30〜100体積%と耐火性フィラー粉末 0〜70体積%とを混合したものが封着材料となるが、耐火性フィラー粉末は封着材料の熱膨張係数の調整や封着材料の機械的強度を向上させるために混合することができる。この耐火性フィラー粉末の混合量が70体積%を超えると、封着材料としての流動性が得られない。好ましくは55体積%以下である。
【0037】
なお、耐火性フィラー粉末としては、シリカガラス、石英、コージェライト、ユークリプタイト、ムライト、ジルコン、リン酸ジルコニウム、ウイレマイトが使用できるが、ガラスとの相性を考慮すると、シリカガラス、コージェライト、リン酸ジルコニウムが好ましい。
【0038】
【発明の実施の形態】
本発明の封着ガラスは、実質的に鉛を含有せず、SnO 20〜70%、SnO2 2〜8%、P2O5 10〜50%を必須成分として含有し、上記封着ガラスを安定化させるための成分として、以下に示す任意成分の少なくとも1種を30%以下含有させても良いものである。任意成分としては、SiO2、ZnO、B2O3、Al2O3、WO3、MoO3、Nb2O5、TiO2、ZrO2、Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、CuO、MnO、MgO、CaO、SrOおよびBaOである。また、上記封着ガラス中のSnO2/SnOを0.03〜0.10としたものである。
【0039】
そして、上記した組成範囲となるように(ただし、SnO2の原料はSnOの原料と同じ物を用いる。)原料を混合してバッチ原料とし、このバッチ原料を石英ルツボに入れ1100℃に調整した炉内に投入し、10〜90分間バッチ原料を加熱することで酸化処理を行ない、その後石英ルツボに蓋を取りつけ、さらに30〜90分間溶融した。そして、溶融されたガラスは、水冷ローラでシート状に成形し粉砕後、目開き105μmの篩を通過したものを封着ガラス粉末とした。
【0040】
この封着ガラス粉末30〜100体積%に、一定粒度以下に調整した耐火性フィラー0〜70体積%を加え混合し封着材料とする。そして、この封着材料を封着温度以下で分解する有機系ビヒクル等でペースト化して被封着物に塗布しやすいようにする。また、予め封着材料を被接着部の形状に成形して用いても良い。なお、封着の際には、封着材料に含まれるSnOの酸化を防ぐために、アルゴンや窒素などの極力不活性な雰囲気下で行なう方が良好な結果が得られるので好ましい。
【0041】
【実施例】
以下、本発明の実施例および比較例を表1および2を参照して詳細に説明する。
【表1】
【0042】
(実施例1)SnOおよびSnO2の原料に酸化第一スズ(不純物としてSnO2を含んでいても可)を使用し、SnO+SnO2 57.6%、P2O5 32.0%、ZnO 4.6%、Al2O3
2.3%、B2O3 1.5%、Na2O 0.2%、SiO2 1.8%となるように原料を混合してバッチ原料とする。このバッチ原料を石英ルツボに入れ1100℃に調整された溶融炉内に投入して、石英ルツボに蓋をしないまま10分間加熱して酸化処理し、その後石英ルツボに蓋をして50分間溶融した。そして、溶融ガラスは水冷ローラによりシート状に成形し、目開き105μmの篩を通過したものを封着ガラス粉末とした。この封着ガラス中のSnOおよびSnO2成分を分析したところ、SnO
55.4%、SnO2 2.2%となり、SnO2/SnOは0.040であった。
【0043】
この分析方法は、まず、低融点ガラス粉末を酸分解した後、ICP発光分光分析により封着ガラス粉末中に含有されているSn原子の総量を測定する。次に、Sn2+は酸分解したものをヨウ素滴定法により求められるので、そこで求められたSn2+の量をSn原子の総量から減じてSn4+を求める。また、シート成形された封着ガラスは透明で失透等の異物は混入していなかった。上記封着ガラス粉末のガラス転移点を測定したところ292℃であった。
【0044】
この封着ガラス粉末74体積%に、耐火性フィラーとして45μmの篩を通過したコージェライト粉末26体積%を加えて封着材料とした。この封着材料の流動性はフローボタン法により確認した。封着材料粉末3.3gを直径10mmの円柱状に加圧成形後、これをガラス基板(旭硝子株式会社製:PD−200)上に乗せて480℃で10分間加熱し、これを50℃まで15時間かけて徐冷してフローボタンを作製した。このフローボタンをノギスで測定したこところ、23.5mmとなっていた(フローボタンの直径は22mm以上あれば流動性は良好である。)。また、このフローボタンの表面状態を目視および50倍の光学顕微鏡で観察したところ、失透等の異物や発泡による気泡が含まれておらず、表面に光沢のあるものであった。
【0045】
また、この封着材料を使用した封着試験として、PDPおよびVFDに使用される前背面パネル(主にソーダ石灰ガラス:熱膨張係数80×10-7/℃)と側壁(主にソーダ石灰ガラス:熱膨張係数80×10-7/℃)とを封着し、その残留応力を測定した。この測定で残留応力が生じていないかまたは封着材料側に圧縮応力として残留応力が生じていたとしても、15MPa以下であれば、表示パネル用の封着材料として良好なものが得られる。封着材料側の残留応力が15MPaを超えると封着部に剥離が生じてしまい、十分な気密を維持することができない。また、逆に封着材料側に引張応力が少しでも生じた場合は剥れやすくなるので、好ましくない。
【0046】
この実施例1では封着材料側に0.3MPaの圧縮応力が生じており、表示パネル用の封着材料としても良好なものであった。なお、この残留応力の測定には、偏光板−鋭敏色板式の歪検査器(旭テクノグラス株式会社製:SVP−10P)を用いた。
【0047】
封着材料の熱膨張係数の測定は、まず、成形型に封着材料を一定量入れ、フローボタンの作製と同様に、480℃で10分間加熱し徐冷し得られたブロックを切断・研磨して30〜250℃での伸び量を測定し平均熱膨張係数を測定したところ、75×10-7/℃であった。
【0048】
(実施例2)表1に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を20分、溶融時間を40分として溶融を行ない、封着ガラス中のSnOを55.6%、SnO2を2.3%とし、SnO2/SnOを0.041としたものである。そして、上記実施例1と同様に、封着ガラス粉末69体積%に、シリカ粉末31体積%を加え封着材料として、その特性を評価した結果、フローボタンでは24.1mmの径となり、異物や気泡が発生せず表面には光沢があり、熱膨張係数は74×10-7/℃であった。また、封着試験では封着材料側に圧縮応力として0.7MPaの残留応力が生じていた。
【0049】
(実施例3) 表1に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を10分、溶融時間を50分として溶融を行ない、封着ガラス中のSnOを56.1%、SnO2を2.8%とし、SnO2/SnOを0.050としたものである。そして、上記実施例1と同様に、封着ガラス粉末71体積%に、コージェライト粉末29体積%を加え封着材料として、その特性を評価した結果、フローボタンでは24.2mmの径となり、異物や気泡が発生せず表面には光沢があり、熱膨張係数は74×10-7/℃であった。また、封着試験では封着材料側に圧縮応力として0.8MPaの残留応力が生じていた。
【0050】
(実施例4)この実施例ではスズ原料に塩化第一スズを用いて、表1に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を20分、溶融時間を40分として溶融を行ない、封着ガラス中のSnOを57.2%、SnO2を2.6%とし、SnO2/SnOを0.045としたものである。そして、上記実施例1と同様に、封着ガラス粉末67体積%に、コージェライト粉末33体積%を加え封着材料として、その特性を評価した結果、フローボタンでは24.0mmの径となり、異物や気泡が発生せず表面には光沢があり、熱膨張係数は71×10-7/℃であった。また、封着試験では封着材料側に圧縮応力として1.3MPaの残留応力が生じていた。
【0051】
(実施例5)表1に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を10分、溶融時間を50分として溶融を行ない、封着ガラス中のSnOを60.3%、SnO2を2.3%とし、SnO2/SnOを0.038としたものである。そして、上記実施例1と同様に、封着ガラス粉末64体積%に、リン酸ジルコニウム粉末36体積%を加え封着材料として、その特性を評価した結果、フローボタンでは22.3mmの径となり、異物や気泡が発生せず表面には光沢があり、熱膨張係数は70×10-7/℃であった。また、封着試験では封着材料側に圧縮応力として0.9MPaの残留応力が生じていた。
【0052】
(実施例6)この実施例ではスズ原料にピロリン酸スズを用いて、表1に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を20分、溶融時間を40分として溶融を行ない、封着ガラス中のSnOを55.2%、SnO2を2.4%とし、SnO2/SnOを0.043としたものである。そして、上記実施例1と同様に、封着ガラス粉末64体積%に、シリカ粉末36体積%を加え封着材料として、その特性を評価した結果、フローボタンでは23.3mmの径となり、異物や気泡が発生せず表面には光沢があり、熱膨張係数は69×10-7/℃であった。また、封着試験では封着材料側に圧縮応力として2.1MPaの残留応力が生じていた。
【0053】
(実施例7)表1に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を10分、溶融時間を50分として溶融を行ない、封着ガラス中のSnOを57.0%、SnO2を2.8%とし、SnO2/SnOを0.049としたものである。そして、上記実施例1と同様に、封着ガラス粉末65体積%に、リン酸ジルコニウム粉末35体積%を加え封着材料として、その特性を評価した結果、フローボタンでは25.4mmの径となり、異物や気泡が発生せず表面には光沢があり、熱膨張係数は65×10-7/℃であった。また、封着試験では封着材料側に圧縮応力として4.8MPaの残留応力が生じていた。
【0054】
(実施例8)この実施例ではスズ原料として塩化第一スズを用いて、表1に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を10分、溶融時間を50分として溶融を行ない、封着ガラス中のSnOを64.5%、SnO2を2.5%とし、SnO2/SnOを0.039としたものである。そして、耐火性フィラーを加えず、封着ガラス粉末のみで封着材料を形成し、上記実施例1と同様にしてその特性を評価した結果、フローボタンでは22.8mmの径となり、異物や気泡が発生せず表面には光沢があり、熱膨張係数は72×10-7/℃であった。また、封着試験では封着材料側に圧縮応力として0.6MPaの残留応力が生じていた。
【0055】
さらに、上記実施例1ないし8の封着材料を用いて、図1に示すように、前背面パネル1、2(熱膨張係数80×10-7/℃のソーダ石灰ガラス)と側壁3(熱膨張係数80×10-7/℃のソーダ石灰ガラス)とを接合したものをJISZ 2343浸透探傷試験で評価したところ、全ての実施例において、封着部4に剥れやクラック等が生じておらず密閉状態は保たれていた。
【0056】
以上から、本実施例で示した封着材料は、封着時の発泡の原因となるB2O3成分を任意成分とし、含有したとしても2%以下としたことにより、封着時の発泡が抑えられ、密閉度の高い表示パネルが得られる。この結果、表示パネルの内部空間の真空度を長期間に渡り良好に維持でき、表示パネル内での放電を長期間安定に保つことができる。
【0057】
この表1に示した実施例は、熱膨張係数の数値からソーダライムガラスの接着に有効であり、特に、実施例1は安定にガラスが成形でき、かつ封着材料の流動性が優れていた。
【0058】
以上に示したように、いずれの原料を使用しても、ガラス中にSnO2を含ませ、かつSnO2/SnOを所定範囲内になるように封着ガラスを成形すれば良好な封着材料が得られる。また、本発明のガラスは、接着部に複数のリード端子を介在させてもリード間の必要な絶縁を図ることができるので、表示パネルの誤作動を生じない。
【0059】
(比較例)酸化処理時間を設けなかった場合等の比較例を表2に示す。
【表2】
【0060】
(比較例1)この比較例1は上記実施例1の条件で酸化処理を行なわなかった以外は同じ条件とした例である。この比較例によると、封着ガラスとしては透明でかつガラス転移点も289℃と何の問題も無いものであったが、シリカガラス粉末を混合して封着材料としたものを評価したところ、フローボタンの直径が21.1mmと短く、かつフローボタンには失透等が発生し光沢の無いものとなり、封着材料としては使用できないものとなった。
【0061】
(比較例2)この比較例は本発明の請求項1に対応する発明の構成要件を満足するように原料からSnO2の成分を酸化第二スズで調合し酸化処理を行なわなかった例である。この比較例による封着ガラスは、溶融後もSnO、SnO2、SnO2/SnOの値が上記構成要件を満足するものであったが、得られたガラスには失透等が析出しガラスが白濁し、封着ガラスとしては使用できないものであった。この結果から、SnO2成分は原料から投入しても効果がなく、SnOからSnO2を生じさせなければ効果が低いことが確認された。
【0062】
(比較例3)この比較例は表2に示すような組成となるようにバッチ原料を混合して、溶融条件の酸化処理時間を25分、溶融時間を35分として溶融を行ない、実施例1と同様に、シート状に封着ガラスを成形したが、得られたガラスには黄白色の失透が析出しており、封着ガラスとして使用できないものであった。また、この封着ガラス中のSnO、SnO2を分析したところ、75.1%、5.1%となっていた。
【0063】
上記した実施例の封着ガラス中は透明のものであったが、これに限定されることなく、CuO、MnO2、Fe2O3などの着色原料を含有させても良い。用途や特性に応じてガラスを着色することにより、封着物の美観を損なうことがなくなる。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したとおり、本発明の封着ガラスは250〜350℃のガラス転移点を有し、耐火性フィラーを混合した封着材料としては、500℃以下で良好な流動性を有し、かつ発泡がないので、PDPやVFDなどの表示パネル用の封着材料として好適である。また、この封着材料を用いると、表示パネルの封着部の残留応力をなくし、または封着材料側に圧縮応力として15MPa以下の残留応力とすることができ、封着後の封着部に剥離やクラックが生じにくく、表示パネル内の放電を長期間安定に保つことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の評価に用いた封着物の概念断面図である。
【符号の説明】
1…前面パネル、2…背面パネル、3…側壁、4…封着部
Claims (5)
- 前面パネルと背面パネルと側壁とを構成部材として有する表示パネルに用いられ、前記構成部材間の接着に使用する封着ガラスが、実質的に鉛を含有せず、モル%表示の酸化物換算でSnO 20〜70%、SnO2 2〜8%、P2O5 10〜50%を含有するものであることを特徴とする表示パネル用封着ガラス。なお、前記SnO 2 は、SnOの原料に用いられる酸化第一スズ、塩化第一スズ、ピロリン酸スズ等のスズ化合物を酸化雰囲気で溶融し、Sn 2+ の一部をSn 4+ に酸化させ得られたものである。
- SnO2/SnOのモル比が0.03〜0.10であることを特徴とする請求項1記載の表示パネル用封着ガラス。
- 安定化成分として、SiO2、ZnO、B2O3、Al2O3、WO3、MoO3、Nb2O5、TiO2、ZrO2、Li2O、Na2O、K2O、Cs2O、CuO、MnO2、MgO、CaO、SrO、BaOから選ばれる少なくとも1種を合量で30モル%以下含有することを特徴とする請求項1または2記載の表示パネル用封着ガラス。
- 請求項1ないし3のいずれかに記載された表示パネル用封着ガラス粉末30〜100体積%と、耐火性フィラー粉末0〜70体積%からなることを特徴とする封着材料。
- 前面パネルと背面パネルと側壁とを構成部材として有し、前記構成部材間の接着に使用する封着材料が、実質的に鉛を含有せず、モル%表示の酸化物換算でSnO 20〜70%、SnO2 2〜8%、P2O5 10〜50%を含有する封着ガラス粉末 30〜100体積%と、耐火性フィラー粉末 0〜70体積%とを含有したものであることを特徴とする表示パネル。なお、前記SnO 2 は、SnOの原料に用いられる酸化第一スズ、塩化第一スズ、ピロリン酸スズ等のスズ化合物を酸化雰囲気で溶融し、Sn 2+ の一部をSn 4+ に酸化させ得たものである。
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