JP3904460B2 - 建築物の温度上昇抑制構造 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物の屋根、屋上、外壁などの外装面被膜表面に水を供給することにより、建築物の温度上昇を抑制することができる構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、都市部において、コンクリート建造物や冷房等から排出される人工放射熱などにより、都市気候が作り出されている。特に夏期において都市部における屋外の温度上昇は著しく、ヒートアイランド現象と呼ばれる問題を引き起こしている。これに対し、建築物内部においては、冷房の使用によって屋内温度を下げることが頻繁に行われるが、冷房の多用は消費電力エネルギーを増加させるだけでなく、室外機からの排気によって屋外の温度上昇を助長している。
【0003】
建築物の温度上昇を抑制する方法としては、例えば、特開平6−100796号(以下、従来技術1)に開示された塗材を塗付する方法が挙げられる。
しかしながら、従来技術1では、必ずしも十分な温度上昇抑制効果が得られない場合がある。また、従来技術1では、ホワイト、ライトグレー等の限られた色彩しか付与することができず、色彩選定の自由度が低いという問題もある。
【0004】
建築物の温度上昇を抑制する別の方法としては、例えば、特開平4−186030号(以下、従来技術2)に開示されているように、屋根に散水を行うことにより、その気化潜熱で屋根を冷却する方法がある。
しかしながら、一般に、屋根においては黒系、茶系等の濃い色相が汎用的であり、このような濃色の屋根では太陽光による温度上昇が大きい。このため、従来技術2に記載されたような散水構造を設けるだけでは、十分な冷却効果を得ることができない。
また、都市部においては、排気ガス等に由来する親油性の汚染物質が大気中に浮遊しており、このような汚染物質が屋根表面に付着すると、屋根表面が親油化してしまう。その結果、屋根表面に供給された水が筋状に流れ落ちるようになり、屋根全体を均一に冷却することが難しくなる。屋根表面に付着した汚染物質が蓄熱源となり、冷却効率を低下させるおそれも生じる。
さらに、従来技術2では、散水によって屋根表面の劣化が促進されやすくなるという問題もある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、建築物の温度上昇を長期にわたり十分に抑制することができるとともに、様々な色彩を表出することができる構造を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本発明者は鋭意検討の結果、建築物外装面の表面に形成された被膜、及び該被膜表面に水を供給する手段を備えた構造に想到し、本発明を完成した。
【0007】
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
1.建築物外装面の表面に形成された被膜、及び該被膜表面に水を供給する手段を備えた建築物の温度上昇抑制構造であって、該被膜が少なくとも透明上塗層及び着色下塗層を有し、
該透明上塗層が、
(A)固形分中のシリコン成分量がSiO換算で1〜50重量%である合成樹脂エマルション、を含有する上塗材により形成されたものであり、
該着色下塗層が、
(B)固形分中のシリコン成分量がSiO 換算で0.1〜30重量%であり、かつ(A)成分のシリコン成分量より少ない合成樹脂エマルション、及び
(C)赤外線透過性粉体、を含有する下塗材により形成されたものであり、
外装面基材が表面処理層を有するものであり、該表面処理層が、
(D)固形分中のシリコン成分量がSiO 換算で0〜2重量%であり、かつ(B)成分のシリコン成分量より少ない合成樹脂エマルション、及び
(E)赤外線反射性粉体、を含有する表面処理材により形成されたものであることを特徴とする建築物の温度上昇抑制構造。
【0008】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
【0009】
[透明上塗層]
本発明における建築物外装面の最表面には、透明上塗層(以下単に「上塗層」ともいう)が形成される。このような上塗層は、適度な親水性を有することから、上塗層に水を供給すると、その供給量が少量であっても水が上塗層の表面に十分に濡れ広がる。そして、水が蒸発する際の気化潜熱によって建築物の温度上昇を抑制することができる。
また、本発明の上塗層は、高い表面硬度を有するものであり、排気ガス等に由来する親油性の汚染物質が付着しにくく、長期にわたり適度な親水性を保持することができ、汚染物質による蓄熱を抑制することもできる。その結果、本発明では冷却効率の低下を防止することができる。
【0010】
このような上塗層を形成する上塗材は、(A)固形分中のシリコン成分量がSiO換算で1〜50重量%である合成樹脂エマルション(以下「(A)成分」という)を結合剤とするものである。(A)成分は、(a)反応性シリル基含有化合物(以下「a成分」という)を必須成分として得られるものである。
【0011】
(A)成分において、a成分を導入する方法としては、特に限定されず各種の方法を採用することができるが、例えば、
▲1▼反応性シリル基含有ビニル系単量体を共重合する方法
▲2▼反応性シリル基含有ビニル系単量体、水酸基含有ビニル系単量体、カルボキシル基含有ビニル系単量体から選ばれる少なくとも1種以上の単量体を共重合した後に、シラン化合物を反応させる方法、
▲3▼樹脂中の官能基と、該官能基と反応可能な官能基を有するカップリング剤を反応させる方法、
▲4▼樹脂中の官能基と、該官能基と反応可能な官能基を有するカップリング剤を反応させた後に、シラン化合物を反応させる方法、
等があげられる。
【0012】
反応性シリル基としては、珪素原子にアルコキシル基、フェノキシ基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン等が結合したものである。本発明では、珪素原子にアルコキシル基が結合したアルコキシシリル基が好適である。
【0013】
▲1▼、▲2▼における反応性シリル基含有ビニル系単量体は、反応性シリル基と重合性二重結合を含有する化合物であり、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテル、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、メチルジメトキシシリルエチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルプロピルビニルエーテル等があげられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
【0014】
▲2▼における水酸基含有ビニル系単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル等が挙げられる。
▲2▼におけるカルボキシル基含有ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
【0015】
▲2▼、▲4▼におけるシラン化合物としては、反応性シリル基を一分子中に2個以上有するものが用いられ、例えば、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能アルコキシシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリブトキシシラン等の3官能アルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等の2官能アルコキシシラン類;テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン等のクロロシラン類;テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン等のアセトキシシラン類などがあげられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。また、反応性シリル基を一分子中に1個有する化合物を併用することもできる。
【0016】
▲3▼、▲4▼における官能基の組み合わせとしては、水酸基とイソシアネート基、アミノ基とイソシアネート基、カルボキシル基とエポキシ基、アミノ基とエポキシ基、アルコキシシリル基どうし等があげられる。カップリング剤は、例えば、一分子中に、少なくとも1個以上の反応性シリル基とそのほかの置換基を有する化合物であり、具体的には、β−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、イソシアネート官能性シランなどがあげられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
【0017】
(A)成分の共重合モノマーとしては、特に限定されないが、アクリル系モノマーを好適に用いることができる。アクリル系モノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、i−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレートなどのアルキル基含有(メタ)アクリル系単量体;2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートなどの水酸基含有(メタ)アクリル系単量体;(メタ)アクリル酸などのエチレン性不飽和カルボン酸;ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレートなどのアミノ基含有(メタ)アクリル系単量体;(メタ)アクリルアミド、エチル(メタ)アクリルアミドなどのアミド含有(メタ)アクリル系単量体;アクリロニトリルなどのニトリル基含有(メタ)アクリル系単量体;グリシジル(メタ)アクリレートなどのエポキシ基含有(メタ)アクリル系単量体等があげられる。
【0018】
(A)成分においては、前記モノマーの他に、スチレン、メチルスチレン、クロロスチレン、ビニルトルエンなどの芳香族炭化水素系ビニル単量体;マレイン酸、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、シトラコン酸などのα,β−エチレン性不飽和カルボン酸;スチレンスルホン酸、ビニルスルホン酸などのスルホン酸含有ビニル単量体;無水マレイン酸、無水イタコン酸などの酸無水物;塩化ビニル、塩化ビニリデン、クロロプレンなどの塩素含有単量体;ヒドロキシエチルビニルエーテル、ヒドロキシプロピルビニルエーテルなどの水酸基含有アルキルビニルエーテル;エチレングリコールモノアリルエーテル、プロピレングリコールモノアリルエーテル、ジエチレングリコールモノアリルエーテルなどのアルキレングリコールモノアリルエーテル;エチレン、プロピレン、イソブチレンなどのα−オレフィン;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニルなどのビニルエステル;メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、ブチルビニルエーテル、シクロヘキシルビニルエーテルなどのビニルエーテル;エチルアリルエーテル、ブチルアリルエーテルなどのアリルエーテル等を用いることもできる。この他、エチレン性不飽和二重結合含有紫外線吸収剤、エチレン性不飽和二重結合含有光安定剤等を用いることもできる。
【0019】
(A)成分の重量平均分子量は30000以上、さらには50000以上であることが望ましい。分子量が30000以上であることにより、耐候性、硬度、耐汚染性、耐水性等を向上させることができる。また、(A)成分の最低造膜温度は0〜80℃であることが望ましい。最低造膜温度が0℃より低い場合は汚染物質が付着しやすくなり、80℃より高い場合は被膜に割れが生じやすくなる。
【0020】
(A)成分におけるシリコン成分量は、(A)成分の固形分中にSiO換算で1〜50重量%、好ましくは2〜40重量%、さらに好ましくは3〜30重量%である。シリコン成分量がこのような範囲であることにより、十分な硬度及び耐候性を有する被膜が形成される。(A)成分のシリコン成分が少ない場合は、汚染物質が付着しやすくなり、耐候性も低下してしまう。シリコン成分が多い場合は、密着性不良や、割れ発生を引き起こすおそれがある。
【0021】
なお、SiO換算とは、Si−O結合をもつ化合物を、完全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ(SiO)となって残る重量分にて表したものである。
一般に、アルコキシシランやシリケート等は、水と反応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらにシラノールどうしやシラノールとアルコキシにより縮合反応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行うと、シリカ(SiO)となる。これらの反応は一般式、
RO(Si(OR)O)R+(n+1)HO→nSiO+(2n+2)ROH
という反応式で表されるが、この反応式をもとに残るシリカ成分の量を換算したものである。
【0022】
本発明における上塗材には、被膜の透明性を損わない限り、例えば、無機酸化物ゾル、艶消し剤、増粘剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、界面活性剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を混合することもできる。但し、光触媒機能を有する成分の使用は、経時的な密着性の低下、着色被膜の退色等を引き起こすおそれがあることから、避けることが望ましい。
【0023】
本発明における上塗層は、上述の上塗材を着色下塗層に塗付することによって形成することができる。上塗材を塗付する際には、公知の塗装器具を用いることができる。具体的には、例えば、スプレー、ローラー、刷毛等が使用可能である。プレコートを行う場合は、ロールコーター、フローコーター等を用いることもできる。
上塗層の膜厚は、通常1〜50μm程度である。
【0024】
[着色下塗層]
本発明においては、着色下塗層(以下単に「下塗層」ともいう)を設けることにより、様々な色彩を付与することができる。
本発明では、着色下塗層として、
(B)固形分中のシリコン成分量がSiO換算で0.1〜30重量%であり、かつ(A)成分のシリコン成分量より少ない合成樹脂エマルション(以下「(B)成分」という)、及び
(C)赤外線透過性粉体(以下「(C)成分」という)、
を含有する下塗材により形成されたものが好適である。このような下塗材を用いることにより、下塗層の蓄熱を抑制しつつ、様々な濃色の色彩を表出することが可能となる。また、下塗層と上塗層との密着性が高まり、経時的な被膜劣化を防止することができる。
【0025】
(B)成分は、上述の(A)成分と同様に、(a)反応性シリル基含有化合物(a成分)を必須成分として得られるものであり、a成分を導入する方法も(A)成分と同様の方法を採用することができる。
(B)成分におけるシリコン成分量は、(B)成分の固形分中にSiO換算で0.1〜30重量%(好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜5重量%)であり、かつ(A)成分のシリコン成分量より少ないことが必須である。(B)成分のシリコン成分量がこのような範囲であることにより、上塗層との密着性に優れた被膜を形成することができ、長期にわたり安定した冷却効果を発揮することができる。(B)成分のシリコン成分量少ない場合は、上塗層との密着性が低下する傾向となる。シリコン成分量が多い場合は、上塗層との密着性が低下したり、下塗層に割れが生じたりするおそれがある。
【0026】
(C)成分は、被膜を着色する機能と、被膜の蓄熱を抑制する機能とを有するものである。(C)成分としては、例えば、ペリレン顔料、アゾ顔料、黄鉛、弁柄、朱、チタニウムレッド、カドミウムレッド、キナクリドンレッド、イソインドリノン、ベンズイミダゾロン、フタロシアニングリーン、フタロシアニンブルー、コバルトブルー、インダスレンブルー、群青、紺青等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。このような(C)成分の含有量は、(B)成分の固形分100重量部に対し1〜40重量部であることが望ましい。(C)成分が40重量部より多い場合は、下塗層が蓄熱し、冷却効率が低下するおそれがある。
本発明における下塗材では、(C)成分を含むことにより赤外線透過率が20%以上(好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上)の被膜を形成することができる。なお、ここで言う赤外線透過率とは、波長800〜2100nmの光に対する分光透過率を測定し、その平均値を算出することにより得られる値である。
【0027】
下塗材においては、本発明の効果を損わない限り、各種の添加剤、例えば、顔料、染料、骨材、艶消し剤、増粘剤、レベリング剤、可塑剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤等を含むこともできる。
【0028】
本発明における下塗層は、上述の下塗材を外装面基材に塗付することによって形成することができる。下塗材を塗付する際には、公知の塗装器具を用いることができる。具体的には、例えば、スプレー、ローラー、刷毛等が使用可能である。プレコートを行う場合は、ロールコーター、フローコーター等を用いることもできる。
下塗層の膜厚は、通常5〜150μm程度である。
【0029】
[外装面基材]
本発明では、屋根、屋上、外壁などの建築物外装面に対し被膜を設ける。外装面の基材としては、特に限定されず、例えば、コンクリート、モルタル、金属、プラスチック、あるいはスレート板、押出成形板、サイディングボード等の各種ボード類等が挙げられる。これら基材は、既に被膜が形成されたものであってもよい。本発明では、このような基材を有する既存の建築物に対して塗装を行うことで被膜を形成してもよいし、各種ボード類については、予め工場等でプレコートすることもできる。
【0030】
本発明における外装面基材は、何らかの表面処理層を有するものであってもよい。このような表面処理層は、一般的にシーラー、サーフェーサー、フィラー等と呼ばれる表面処理材(以下、単に「処理材」ともいう)によって形成することができる。本発明では、
(D)固形分中のシリコン成分量がSiO換算で0〜2重量%であり、かつ(B)成分のシリコン成分量より少ない合成樹脂エマルション(以下「(D)成分」という)、及び
(E)赤外線反射性粉体(以下「(E)成分」という)、を含有する表面処理材が好適である。このような表面処理材を用いることにより、外装面基材の蓄熱を抑制し、冷却効率を向上させることが可能となる。また、表面処理層と下塗層との密着性が高まり、経時的な被膜劣化を防止することができる。
【0031】
(D)成分は、上述の(A)成分と同様に(a)反応性シリル基含有化合物(a成分)を含むのでもよいが、a成分を含まないものも使用できる。
【0032】
(D)成分におけるシリコン成分量は、(D)成分の固形分中にSiO換算で0〜2重量%(好ましくは0〜1重量%)であり、かつ下塗材に用いる(B)成分のシリコン成分量より少ないことが必須である。(D)成分のシリコン成分量がこのような範囲であることにより、下塗層との密着性に優れた被膜を形成することができ、長期にわたり安定した冷却効果を発現することができる。シリコン成分量が多い場合は、下塗層との密着性が低下するおそれがある。
【0033】
(E)成分は、基材の蓄熱を抑制する機能を有するものである。また、基材表面を均一な色相で隠ぺいし、色むらを防止する機能をも有する。(E)成分としては、例えば、アルミニウムフレーク、酸化チタン、硫酸バリウム、酸化亜鉛、酸化マグネシウム、アルミナ、無機系中空ビーズ、有機系中空ビーズ等が挙げられ、これらの1種または2種以上を用いることができる。このような(E)成分の含有量は、(D)成分の固形分100重量部に対し10〜600重量部であることが望ましい。(E)成分が10重量部より少ない場合は、太陽光に対し十分な赤外線反射性が得られず、温度上昇をまねきやすくなる。また、十分な隠ぺい性が得られず、基材表面の色相を均一化することが困難となる。(E)成分が600重量部より多い場合は、割れ発生のおそれがある。
本発明における表面処理材では、(E)成分を含むことにより赤外線反射率が20%以上(好ましくは40%以上、さらに好ましくは50%以上)の被膜を形成することができる。なお、ここで言う赤外線反射率とは、波長800〜2100nmの光に対する分光反射率を測定し、その平均値を算出することにより得られる値である。
【0034】
表面処理材を塗付する際には、公知の塗装器具を用いることができる。具体的には、例えば、スプレー、ローラー、刷毛、鏝等が使用可能である。プレコートを行う場合は、ロールコーター、フローコーター等を用いることもできる。
表面処理層の膜厚は、通常5〜100μm程度である。
【0035】
[水の供給手段]
建築物外装面の被膜表面に水を供給する手段としては、被膜に水が供給可能なものである限り、各種の装置を用いることができる。
水の供給手段の一例として、給水源1からポンプ2にて水を汲み上げ、屋根の頂部に設けたノズル3から散水する装置(図1)等が挙げられる。
ここで、給水源としては、例えば、貯水槽、井戸、水道管等を使用することができる。環境への負荷低減、コスト等を考慮すると、雨水の収集構造を備えた貯水槽等が好適である。
給水源、ポンプ、及びノズルの連結には給水管4を用いればよい。また、給水管には水の供給量を調節するための流量調整弁を設けることもできる。
屋根から流下した水は、貯水槽等に回収することにより再利用することもできる。
水の供給量は適宜調整すればよいが、本発明では特定の上塗層を設けているため、水の量が少量であっても広範に濡れ広がり、屋根全体を均一に冷却することができる。
建築物の壁面に水を供給する場合は、壁面上部等にノズルを配置すればよい。その他の構成は、図1と同様のものを用いることができる。
【0036】
【実施例】
以下に実施例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0037】
(上塗材の製造)
下記の原料を用いて上塗材1〜3を製造した
【0038】
・合成樹脂エマルションA(CHMA−BA−2EHA−2HEMA共重合体、固形分:40重量%、シリコン成分量:15重量%(固形分中)、最低造膜温度:40℃)
・合成樹脂エマルションB(MMA−CHMA−2EHA−2HEMA−MA共重合体、固形分:40重量%、シリコン成分量:10重量%(固形分中)、最低造膜温度:30℃)
・合成樹脂エマルションC(MMA−BA−2EHA−MA共重合体、固形分:50重量%、シリコン成分量:0重量%(固形分中)、最低造膜温度:30℃)
・造膜助剤:エチレングリコールモノブチルエーテル
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
但し、MMA:メチルメタクリレート、CHMA:シクロヘキシルメタクリレート、BA:n−ブチルアクリレート、2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート、2HEMA:2−ヒドロキシエチルメタクリレート、MA:メタクリル酸
【0039】
上塗材1

合成樹脂エマルションA250重量部に対し、造膜助剤を20重量部、消泡剤を1重量部混合することにより、上塗材1を製造した。
上塗材2

合成樹脂エマルションB250重量部に対し、造膜助剤を20重量部、消泡剤を1重量部混合することにより、上塗材2を製造した。
上塗材3

合成樹脂エマルションC200重量部に対し、造膜助剤を20重量部、消泡剤を1重量部混合することにより、上塗材3を製造した。
【0040】
(下塗材の製造)
表1に示す混合比率にて、下塗材1〜5を製造した。また、各下塗材を乾燥膜厚が40μmとなるようにアルミニウム板上に塗付したものについて、その赤外線透過率を分光光度計(島津製作所製「UV−3100」)を用いて測定したところ、表1に示す値を得た。
【0041】
【表1】
Figure 0003904460
【0042】
(表面処理材の製造)
下記の原料を用いて表面処理材1〜2を製造した
【0043】
・合成樹脂エマルションF(MMA−BA共重合体、固形分:50重量%、シリコン成分量:0重量%(固形分中)、最低造膜温度:5℃)
・赤外線反射性粉体:酸化チタン
・造膜助剤:エチレングリコールモノブチルエーテル
・消泡剤:シリコーン系消泡剤
【0044】
表面処理材1

合成樹脂エマルションF200重量部に対し、造膜助剤を5重量部、消泡剤を1重量部混合することにより、表面処理材1を製造した。得られた表面処理材1を乾燥膜厚が60μmとなるようにスレート板上に塗付したものについて、その赤外線反射率を分光光度計(島津製作所製「UV−3100」)を用いて測定したところ31%であった。
表面処理材2

合成樹脂エマルションF200重量部に対し、赤外線反射性粉体を70重量部、造膜助剤を5重量部、消泡剤を1重量部混合することにより、表面処理材2を製造した。得られた表面処理材2を乾燥膜厚が60μmとなるようにスレート板上に塗付したものについて、その赤外線反射率を分光光度計(島津製作所製「UV−3100」)を用いて測定したところ64%であった。
【0045】
(実施例1)
150mm×70mmのスレート板に対し、表面処理材1を乾燥膜厚が60μmとなるように塗付し、室温にて24時間乾燥させたものを基材とした。この基材に対し、下塗材1を乾燥膜厚が40μmとなるように塗付し、室温にて2時間乾燥後、さらに、上塗材を乾燥膜厚が20μmとなるように塗付し、室温にて14日間乾燥させたものを試験体とした。試験体は合計3体作製し、それぞれを以下の試験に供した。
【0046】
赤外線ランプ照射試験

作製した試験体を、水平面に対する傾斜が30度となるように固定した後、出力250Wの赤外線ランプを照射距離20cmにて照射した。15分間照射後、試験体の上部から1ccの水を供給した。この際、水供給前及び水供給後の試験体裏面の温度を測定した。
次に、その試験体を大阪府茨木市で南向き45度傾斜にて4ヶ月間屋外曝露した後、同様の方法にて赤外線ランプ照射及び水供給を行い、試験体裏面の温度を測定した。
【0047】
密着性試験

作製した試験体を20℃の水に7日間浸漬した後、JIS K5400 8.5.2碁盤目テープ法に準じ、密着性を評価した。評価は以下の通り。
○:欠損部面積が5%未満
△:欠損部面積が5%以上20%未満
×:欠損部面積が20%以上
【0048】
耐候性試験

作製した試験体について、促進耐候性試験機(「アイスーパーUVテスター」;岩崎電気株式会社製)で200時間紫外線照射を行った後の光沢保持率を測定した。評価は以下の通り。
○:光沢保持率が90%以上
△:光沢保持率が80%以上90%未満
×:光沢保持率が80%未満
【0049】
試験結果

試験結果を表2に示す。
実施例1では、屋外曝露前、屋外曝露後のいずれにおいても、水供給によって温度が大きく低下することが認められた。また、密着性試験、耐候性試験においても優れた結果が得られた。
【0050】
(実施例2)
表面処理材、下塗材、及び上塗材について表2に示すものを使用した以外は、実施例1と同様にして試験体を作製し、試験を行った。
実施例2では、屋外曝露前、屋外曝露後のいずれにおいても、水供給によって温度が大きく低下することが認められた。また、密着性試験、耐候性試験においても優れた結果が得られた。
【0051】
(実施例3〜8)
表面処理材、下塗材、及び上塗材について表2に示すものを使用した以外は、実施例1と同様にして試験体を作製し、試験を行った。
実施例3〜8は赤外線透過性粉体を含有する下塗材を用いたものである。
赤外線ランプ照射試験では、屋外曝露前、屋外曝露後のいずれにおいても、水供給によって温度が大きく低下することが認められた。また、実施例1〜2に比べ、温度上昇が抑制されることが認められた。特に、赤外線反射性粉体を含有する表面処理材を用いた実施例6〜8では、一段と優れた結果を得ることができた。
実施例3〜8は、密着性試験、耐候性試験においても優れた結果となった。
【0052】
(実施例9)
表面処理材、下塗材、及び上塗材について表2に示すものを使用した以外は、実施例1と同様にして試験体を作製し、試験を行った。
実施例9では、屋外曝露前、屋外曝露後のいずれにおいても、水供給によって温度が大きく低下することが認められた。但し、密着性試験においてはやや劣る結果となった。
【0053】
(比較例1)
上塗材を省略し、表面処理材及び下塗材について表2に示すものを使用した以外は、実施例1と同様にして試験体を作製し、試験を行った。
比較例1では、実施例に比べ温度抑制効果が小さい結果となった。また、耐候性試験において被膜の劣化が認められた。
【0054】
(比較例2)
表面処理材、下塗材、及び上塗材について表2に示すものを使用した以外は、実施例1と同様にして試験体を作製し、試験を行った。
比較例2では、実施例に比べ温度抑制効果が小さい結果となった。また、密着性試験、耐候性試験においても良好な結果は得られなかった。
【0055】
【表2】
Figure 0003904460
【0056】
【発明の効果】
本発明において、建築物外装面の最表面に設けられた透明上塗層は、適度な親水性を有することから、上塗層に水を供給すると、その供給量が少量であっても水が上塗層の表面に十分に濡れ広がる。そして、水が蒸発する際の気化潜熱によって建築物の温度上昇を抑制することができる。
また、本発明の上塗層は、高い表面硬度を有するものであり、排気ガス等に由来する親油性の汚染物質が付着しにくく、長期にわたり適度な親水性を保持することができ、汚染物質による蓄熱を抑制することもできる。その結果、本発明では冷却効率の低下を防止することができる。
着色下塗層を請求項2記載の下塗材によって形成させると、様々な濃色の色彩を表出することができ、さらに、下塗層の蓄熱抑制によって冷却効率を高めることができる。また、下塗層と上塗層との密着性が高まり、経時的な被膜劣化を防止することができる。
表面処理層を請求項3記載の表面処理材によって形成させると、外装面基材の蓄熱抑制によって冷却効率を向上させることが可能となる。また、表面処理層と下塗層との密着性が高まり、経時的な被膜劣化を防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】水の供給手段の一例を示す図である。
【符号の説明】
1:給水源
2:ポンプ
3:ノズル
4:給水管
5:屋根
6:建築物

Claims (1)

  1. 建築物外装面の表面に形成された被膜、及び該被膜表面に水を供給する手段を備えた建築物の温度上昇抑制構造であって、該被膜が少なくとも透明上塗層及び着色下塗層を有し、
    該透明上塗層が、
    (A)固形分中のシリコン成分量がSiO換算で1〜50重量%である合成樹脂エマルション、を含有する上塗材により形成されたものであり、
    該着色下塗層が、
    (B)固形分中のシリコン成分量がSiO 換算で0.1〜30重量%であり、かつ(A)成分のシリコン成分量より少ない合成樹脂エマルション、及び
    (C)赤外線透過性粉体、を含有する下塗材により形成されたものであり、
    外装面基材が表面処理層を有するものであり、該表面処理層が、
    (D)固形分中のシリコン成分量がSiO 換算で0〜2重量%であり、かつ(B)成分のシリコン成分量より少ない合成樹脂エマルション、及び
    (E)赤外線反射性粉体、を含有する表面処理材により形成されたものであることを特徴とする建築物の温度上昇抑制構造。
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