JP4140705B2 - 塗膜形成方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、建築物や土木構造物等の表面化粧に適用可能な塗膜形成方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
建築物や土木構造物等においては、コンクリート、モルタル等のセメント系基材が汎用的に使用されている。しかし、特に寒冷地において、このようなセメント系基材に外部から水が浸入し凍結融解を繰り返すと、基材内部が破壊されるおそれがある。また、雨水が酸性化している場合は、セメント系基材の中性化を引き起こし、基材強度を低下させるおそれもある。そこで、セメント系基材への水の浸入を防止するため、その表面には各種塗料による塗装が施されている。
このようなセメント系基材用塗料のひとつとして、撥水性塗料が挙げられる。撥水性塗料は、その形成塗膜が撥水性を発現することで、外部からの水の浸入を防止する遮水性能を有するものである。例えば特開平8−92499号公報には、コンクリート等に対して、特定の撥水成分と有機溶剤系樹脂からなる撥水性塗料を塗装する方法が記載されている。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−92499号公報
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の撥水性塗料を塗装しただけでは、耐候性、耐久性等が不十分となりやすく、長期間太陽光や降雨等に曝されると遮水性能が低下してしまい、基材保護効果が得られない場合がある。
また、従来の撥水性塗料では、その塗膜に雨筋汚染が発生しやすく、美観性を大きく損ねてしまうという問題もある。このような汚染の問題は、特に、自動車等からの排出ガスによって大気中に油性の汚染物質が浮遊している都心や都市近郊部において顕著である。
【0005】
本発明は、このような点に鑑みされたものであり、長期にわたり遮水性能を維持して基材保護効果を発揮するとともに、耐汚染性にも優れた塗膜が得られる塗膜形成方法を提供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
これらの課題を解決するため本発明者は鋭意検討を行い、特定の下塗材と上塗材を順に塗装する方法に想到し、本発明を完成させるに至った。
すなわち、本発明は以下の特徴を有するものである。
【0007】
1.(1)(a)少なくともコア部及びシェル部の2層を含み、前記コア部にエポキシ基を有し、前記シェル部に該エポキシ基と反応可能な官能基を有する架橋反応型多層構造エマルション、(b)水分散型撥水剤、及び(c)顔料を含有し、(a)成分の固形分100重量部に対し、(b)成分を固形分で1〜100重量部含み、顔料容積濃度が30〜90%である下塗材を塗付した後、(2)反応性シリル基を有する化合物及び/または重合体を含有する上塗材を塗付することを特徴とする塗膜形成方法。
【0008】
2.前記工程(2)における上塗材が、
固形分中のシリコン成分量がSiO換算で0.1〜50重量%である重合体を含む合成樹脂エマルションを含有するものであることを特徴とする1.に記載の塗膜形成方法。
【0009】
3.前記工程(2)における上塗材が、
合成樹脂エマルションの固形分100重量部に対し、アルコキシシラン化合物をSiO換算で0.1〜50重量部含有するものであることを特徴とする1.または2.に記載の塗膜形成方法。
【0010】
4.前記工程(1)の下塗材において、(b)成分が、
アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する水分散型撥水剤であることを特徴とする1.〜3.のいずれかに記載の塗膜形成方法。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明をその実施の形態とともに詳細に説明する。
【0012】
本発明は、建築物内外壁や土木構築物等の表面に対して適用することができる。これら表面を構成する基材は特に限定されないが、本発明ではセメント系基材が好適である。本発明をセメント系基材に適用した場合には、本発明の効果を最大限に発揮することができる。具体的にセメント系基材としては、例えば、コンクリート、モルタル、繊維混入セメント板、セメント珪酸カルシウム板、スラグセメントパーライト板、石綿セメント板、ALC板、サイディング板等が挙げられる。これら基材の表面は、何らかの表面処理(例えば、シーラー、サーフェーサー、フィラー等)が施されたものでもよく、既に塗膜が形成されたものでもよい。
【0013】
本発明の工程(1)では、(a)合成樹脂エマルション(以下「(a)成分」という)、(b)水分散型撥水剤(以下「(b)成分」という)、及び(c)顔料(以下「(c)成分」という)を含有する下塗材を使用する。
【0014】
このうち(a)成分は、バインダーとして機能するものである。具体的に(a)成分としては、例えば、酢酸ビニル樹脂エマルション、塩化ビニル樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、アクリルシリコン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
【0015】
また、(a)成分は架橋反応性を有するものであってもよい。(a)成分が架橋反応型合成樹脂エマルションである場合は、塗膜の耐水性、剥離防止性等を高めることができる。架橋反応型合成樹脂エマルションは、それ自体で架橋反応を生じるもの、あるいは別途混合する架橋剤によって架橋反応を生じるもののいずれであってもよい。このような架橋反応性は、例えば、カルボキシル基と金属イオン、カルボキシル基とカルボジイミド基、カルボキシル基とエポキシ基、カルボキシル基とアジリジン基、カルボキシル基とオキサゾリン基、水酸基とイソシアネート基、カルボニル基とヒドラジド基、エポキシ基とアミノ基、アルコキシシリル基どうし等の反応性官能基を組み合わせることによって付与することができる。
【0016】
(a)成分の製造方法は特に限定されないが、例えば、乳化重合、ソープフリー乳化重合、分散重合、フィード乳化重合、フィード分散重合、シード乳化重合、シード分散重合等を採用することができる。
【0017】
(a)成分を構成するモノマーとしては、種々のモノマーを使用することができる。使用可能なモノマーとしては、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、n−アミル(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、n−ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート、デシル(メタ)アクリレート、ドデシル(メタ)アクリレート、オクタデシル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート等の(メタ)アクリル酸エステル系モノマー;
グリシジル(メタ)アクリレート、ジグリシジル(メタ)アクリレート、アリルグリシジルエーテル等のエポキシ基含有モノマー;
アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、マレイン酸またはそのモノアルキルエステル、イタコン酸またはそのモノアルキルエステル、フマル酸またはそのモノアルキルエステル等のカルボキシル基含有モノマー;
N−メチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチルビニルエーテル、N−(2−ジメチルアミノエチル)アクリルアミド、N−(2−ジメチルアミノエチル)メタクリルアミド等のアミノ基含有モノマー;
ビニルピリジン等のピリジン系モノマー;
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート等の水酸基含有モノマー;
酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル等のビニルエステル系モノマー;
アクリロニトリル、メタアクリロニトリル等のニトリル基含有モノマー;
スチレン、2−メチルスチレン、ビニルトルエン、t−ブチルスチレン、クロルスチレン、ビニルアニソール、ビニルナフタレン、ジビニルベンゼン等の芳香族モノマー;
アクリルアミド、メタクリルアミド、マレイン酸アミド、N−メチロール(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド等のアミド基含有モノマー;
アクロレイン、ダイアセトン(メタ)アクリルアミド、ビニルメチルケトン、ビニルエチルケトン、ビニルブチルケトン等のカルボニル基含有モノマー;
ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン等のアルコキシシリル基含有モノマー;
塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン等のハロゲン化ビニリデン系モノマー;
その他、エチレン、プロピレン、イソプレン、ブタジエン、ビニルピロリドン、塩化ビニル、ビニルエーテル、ビニルケトン、ビニルアミド、クロロプレン等が挙げられる。これらは1種または2種以上で使用することができる。
【0018】
(a)成分のガラス転移温度(以下「Tg」という)は通常−60〜60℃、好ましくは−30〜30℃に設定する。(a)成分のTgがこのような範囲であることにより、下地の変位に対する追従性が付与される。このため、塗膜の割れ発生が防止され、遮水性能を発揮することができる。Tgが−30℃より低い場合は、上塗材塗膜に割れが発生するおそれがある。Tgが60℃より高い場合は、下塗材塗膜において割れが発生しやすくなる。なお、本発明におけるTgは、(a)成分を構成するモノマーの種類とその構成比率から、Foxの計算式によって求められる値である。
(a)成分の平均粒子径は、通常0.05〜0.2μm程度である。
【0019】
本発明において好適な(a)成分のひとつとして、(a−1)エポキシ基を有する架橋反応型合成樹脂エマルション(以下「(a−1)成分」という)が挙げられる。(a−1)成分は、上記モノマーのうち、エポキシ基含有モノマーを必須成分として共重合することにより得ることができる。
【0020】
本発明において最も好適な(a)成分としては、(a−2)少なくともコア部及びシェル部の2層を含み、前記コア部にエポキシ基を有し、前記シェル部に該エポキシ基と反応可能な官能基を有する架橋反応型多層構造エマルション(以下「(a−2)成分」という)が挙げられる。特に、(a−2)成分においては、コア部のガラス転移温度よりシェル部のガラス転移温度が高いことが望ましい。なお、ここで言うコア部とは、多層構造エマルションの内層部を意味し、最外層部以外の層である。シェル部とは、多層構造エマルションの最外層部を意味するものである。(a−2)成分は、コア部とシェル部の間に中間部を有する3層構造でもよいし、さらに複数の中間部を有する多層構造であってもよい。
本発明組成物において、このような(a−2)成分を使用すれば、下地の変位に対する追従性が高まり、より確実な遮水効果を得ることができる。また、塗膜の水蒸気透過性能が向上するため、基材内部に滞留した水分を外部に放散させる効果が高まる。これにより、塗膜の膨れ・剥れ等の発生を十分に防止することも可能となる。
【0021】
具体的に、(a−2)成分のコア部にエポキシ基を生成させるためには、コア部を構成するモノマーとしてエポキシ基含有モノマーを使用すればよい。エポキシ基含有モノマーとしては、特にグリシジル(メタ)アクリレートが好適である。
【0022】
(a−2)成分のシェル部に、エポキシ基と反応可能な官能基を生成させるためには、シェル部を構成するモノマーとして、上記モノマーのうちカルボキシル基含有モノマー、アミノ基含有モノマー、ピリジン系モノマーから選ばれる1種以上を使用すればよい。このうち、本発明ではカルボキシル基含有モノマーが好適である。カルボキシル基含有モノマーとしては、特にアクリル酸、メタクリル酸から選ばれる1種以上が好適である。
【0023】
エポキシ基含有モノマーの使用量は、多層構造エマルションを構成する全モノマー量に対し、通常0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜20重量%とする。
エポキシ基と反応可能な官能基を有するモノマーの使用量は、多層構造エマルションを構成する全モノマー量に対し、通常0.1〜40重量%、好ましくは0.5〜20重量%とする。
コア部とシェル部に用いるモノマーの重量比率は、通常10/90〜90/10である。
【0024】
下塗材における(b)成分は水分散型撥水剤である。本発明では、このような(b)成分が含まれることにより、遮水性能を発揮することができる。
(b)成分の形態は、水中に分散した形態であれば特に制限されず、界面活性剤を用いた強制乳化型エマルション、あるいは自己乳化型エマルションのいずれであってもよい。
【0025】
(b)成分の混合比率は、(a)成分の固形分100重量部に対し、固形分換算で通常1〜100重量部、好ましくは2〜50重量部、より好ましくは3〜30重量部である。(b)成分が1重量部より少ない場合は、十分な遮水性能を得ることができない。(b)成分が100重量部より多い場合は、上塗材の密着性が低下するおそれがある。また、相対的にバインダー比率が低下するため、塗膜に割れが発生するおそれもある。
【0026】
(b)成分としては、(b−1)アミノ基、カルボキシル基、エポキシ基から選ばれる少なくとも1種の官能基を有する水分散型撥水剤(以下「(b−1)成分」という)が好適である。このような(b−1)成分を使用すれば、基材内部への水の浸入を長期にわたり防止することが可能となる。特に、(a)成分がエポキシ基を有する場合は(b−1)成分としてアミノ基及び/またはカルボキシル基を有するものを使用することが望ましい。この中でも、(a)成分がエポキシ基を有するもの、(b−1)成分がアミノ基を有するものの組合せが特に望ましい。
【0027】
(b−1)成分は、通常下記式(1)、(2)で示される単位を有するものである。
【0028】
【化1】
Figure 0004140705
【化2】
Figure 0004140705
(式中、Rは同一または異なって、アルキル基、アリール基、アラルキル基を示し、Rはアルキレン基、オキシアルキレン基を示す。Xはアミノ基、カルボキシル基、エポキシ基を示す。m,nは1以上の整数である。)
【0029】
このうち(b−1)成分の官能基としては、アミノ基が好適である。アミノ基としては、例えば−NH、−NHCH、−N(CH、−NH(CHNH、−NH(CHNHCH、−NH(CHN(CH等が挙げられる。
【0030】
下塗材における(c)成分としては、例えば、重質炭酸カルシウム、沈降性炭酸カルシウム、カオリン、タルク、クレー、陶土、チャイナクレー、硫酸バリウム、炭酸バリウム、珪砂、珪石、珪藻土、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化アルミニウム、酸化鉄等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
(c)成分の平均粒子径は通常0.1〜200μm、好ましくは0.1〜100μmである。平均粒子径が0.1μmより小さい場合は、顔料容積濃度を高く設定することが困難となり、塗膜の膨れや剥れ等を引き起こすおそれがある。平均粒子径が200μmより大きい場合は、平滑な塗膜が形成し難くなる。
【0031】
このような(c)成分は、形成塗膜における顔料容積濃度が30〜90%、好ましくは40〜80%、より好ましくは45〜75%となるように配合する。このような顔料容積濃度であれば、割れ防止性と密着性とのバランスに優れた塗膜を形成することができる。さらに、塗膜の水蒸気透過性能が向上するため、基材内部に滞留した水分を外部に放散させる効果が高まり、塗膜の膨れ・剥れ等の発生を十分に防止することも可能となる。顔料容積濃度が30%より小さい場合は、上塗材の密着性が低下する傾向となる。顔料容積濃度が90%より大きい場合は、塗膜に割れが発生しやすく、遮水効果が低下するおそれがある。
なお、本発明における顔料容積濃度は、乾燥塗膜中に含まれる(c)成分の容積百分率であり、下記式によって算出される値である。(b)成分は実質的に造膜性能を有さないため、顔料容積濃度算出の際には除外しておく。
【0032】
<式> 顔料容積濃度(%)=[(c/cρ)/{(a/aρ)+(c/cρ)}]×100
(式中、aは(a)成分固形分の混合量、aρは(a)成分固形分の比重、cは(c)成分の混合量、cρは(c)成分の比重を示す。)
【0033】
本発明の下塗材においては、上述の成分の他に、通常塗料に使用可能な成分を含むこともできる。このような成分としては、例えば、着色顔料、染料、骨材、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等が使用可能である。
【0034】
下塗材を塗装する際には、スプレー、ローラー、鏝、刷毛等の各種塗装器具を使用することができる。
塗装の際には、水を用いて希釈することも可能である。水の混合量は、塗装器具の種類、塗装下地の状態、塗装時の温度等を勘案して適宜設定すればよいが、通常は塗料100重量部に対し0〜20重量部程度である。
下塗材の塗付量は、通常0.2〜2kg/mである。また、下塗材を塗装した後の乾燥は通常、常温で行えばよいが、加熱することも可能である。乾燥時間は、通常、常温で0.5〜4時間程度である。
【0035】
本発明では、工程(2)として、上述の下塗材塗膜に対し上塗材を塗付することにより、長期にわたり優れた遮水性能を発揮することができ、さらには塗膜汚染を抑制し美観性を保持することもできる。
工程(2)では、反応性シリル基を有する化合物及び/または重合体を含有する上塗材を使用する。この上塗材は、下塗材塗膜に対して優れた密着性を示すとともに、耐汚染性に優れた塗膜を形成することができるものである。また、適度な水蒸気透過性能を有するため、基材内部に滞留した水分を外部に放散させることもできる。
【0036】
上塗材における反応性シリル基としては、珪素原子にアルコキシル基、フェノキシ基、メルカプト基、アミノ基、ハロゲン等が結合したものが挙げられる。このうち、珪素原子にアルコキシル基が結合したアルコキシシリル基が好適である。
【0037】
工程(2)における上塗材としては、
(i)固形分中のシリコン成分量がSiO換算で0.1〜50重量%である重合体を含む合成樹脂エマルションを含有するもの、あるいは、
(ii)合成樹脂エマルションの固形分100重量部に対し、アルコキシシラン化合物をSiO換算で0.1〜50重量部含有するもの
が好適である。
【0038】
このうち(i)に示す上塗材は、バインダー成分として、
(p)固形分中のシリコン成分量がSiO換算で0.1〜50重量%である重合体を含む合成樹脂エマルション(以下「(p)成分」という)を含有するものである。この(p)成分は、(m)反応性シリル基含有化合物(以下「(m)成分」という)を必須成分として得られるものである。(p)成分において、(m)成分を導入する方法としては、特に限定されず各種の方法を採用することができるが、例えば、
▲1▼反応性シリル基含有ビニル系単量体を共重合する方法
▲2▼反応性シリル基含有ビニル系単量体、水酸基含有ビニル系単量体、カルボキシル基含有ビニル系単量体から選ばれる少なくとも1種以上の単量体を共重合した後に、シラン化合物を反応させる方法、
▲3▼樹脂中の官能基と、該官能基と反応可能な官能基を有するカップリング剤を反応させる方法、
▲4▼樹脂中の官能基と、該官能基と反応可能な官能基を有するカップリング剤を反応させた後に、シラン化合物を反応させる方法、
等が挙げられる。
【0039】
▲1▼、▲2▼における反応性シリル基含有ビニル系単量体は、反応性シリル基と重合性二重結合を含有する化合物であり、例えば、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、ビニルトリ−n−ブトキシシラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、アリルトリメトキシシラン、トリメトキシシリルエチルビニルエーテル、トリエトキシシリルエチルビニルエーテル、トリメトキシシリルプロピルビニルエーテル、トリエトキシシリルプロピルビニルエーテル、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルトリエトキシシラン、γ−(メタ)アクリロイルオキシプロピルメチルジメトキシシラン、ビニルメチルジメトキシシラン、メチルジメトキシシリルエチルビニルエーテル、メチルジメトキシシリルプロピルビニルエーテル等があげられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
【0040】
▲2▼における水酸基含有ビニル系単量体としては、例えば、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチルビニルエーテル等が挙げられる。
▲2▼におけるカルボキシル基含有ビニル系単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸、無水マレイン酸、無水イタコン酸等が挙げられる。
【0041】
▲2▼、▲4▼におけるシラン化合物としては、反応性シリル基を一分子中に2個以上有するものが用いられ、例えば、テトラエトキシシラン、テトラメトキシシラン、テトラブトキシシラン等の4官能アルコキシシラン類;メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリブトキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、エチルトリブトキシシラン、プロピルトリメトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、ブチルトリエトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、フェニルトリブトキシシラン等の3官能アルコキシシラン類;ジメチルジメトキシシラン、ジメチルジエトキシシラン、ジメチルジブトキシシラン、ジエチルジメトキシシラン、ジエチルジエトキシシラン、ジプロピルジメトキシシラン、ジプロピルジエトキシシラン、ジブチルジメトキシシラン、ジブチルジエトキシシラン、ジフェニルジメトキシシラン、ジフェニルジエトキシシラン、ジフェニルジブトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシラン、メチルフェニルジエトキシシラン等の2官能アルコキシシラン類;テトラクロロシラン、メチルトリクロロシラン、エチルトリクロロシラン、プロピルトリクロロシラン、フェニルトリクロロシラン、ビニルトリクロロシラン、ジメチルジクロロシラン、ジエチルジクロロシラン、ジフェニルジクロロシラン、メチルフェニルジクロロシラン等のクロロシラン類;テトラアセトキシシラン、メチルトリアセトキシシラン、フェニルトリアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、ジフェニルジアセトキシシラン等のアセトキシシラン類などがあげられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。また、反応性シリル基を一分子中に1個有する化合物を併用することもできる。
【0042】
▲3▼、▲4▼における官能基の組み合わせとしては、水酸基とイソシアネート基、アミノ基とイソシアネート基、カルボキシル基とエポキシ基、アミノ基とエポキシ基、アルコキシシリル基どうし等があげられる。カップリング剤は、例えば、一分子中に、少なくとも1個以上の反応性シリル基とそのほかの置換基を有する化合物であり、具体的には、β−(3、4エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(β−アミノエチル)−γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、イソシアネート官能性シランなどがあげられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
【0043】
(p)成分の共重合モノマーとしては、特に限定されないが、各種アクリル系モノマー等を用いることができる。
【0044】
(p)成分の重量平均分子量は30000以上、さらには50000以上であることが望ましい。分子量が30000以上であることにより、耐候性、硬度、耐汚染性、耐水性等を向上させることができる。また、(p)成分のTgは−10〜80℃であることが望ましい。Tgが−10℃より低い場合は汚染物質が付着しやすくなり、80℃より高い場合は塗膜に割れが生じやすくなる。
【0045】
(p)成分におけるシリコン成分量は、(p)成分の固形分中にSiO換算で0.1〜50重量%、好ましくは1〜30重量%である。シリコン成分量がこのような範囲であることにより、十分な硬度及び耐候性を有する被膜が形成される。(p)成分のシリコン成分が少なすぎる場合は、密着性が不十分となるおそれがある。また、汚染物質が付着しやすくなり、耐候性も低下してしまう。シリコン成分が多すぎる場合は、塗膜の割れを引き起こすおそれがある。
【0046】
なお、SiO換算とは、Si−O結合をもつ化合物を、完全に加水分解した後に、900℃で焼成した際にシリカ(SiO)となって残る重量分にて表したものである。
一般に、アルコキシシランやシリケート等は、水と反応して加水分解反応が起こりシラノールとなり、さらにシラノールどうしやシラノールとアルコキシにより縮合反応を起こす性質を持っている。この反応を究極まで行うと、シリカ(SiO)となる。これらの反応は一般式、
RO(Si(OR)O)R+(n+1)HO→nSiO+(2n+2)ROH
という反応式で表されるが、この反応式をもとに残るシリカ成分の量を換算したものである。
【0047】
工程(2)における上塗材(ii)は、
(q)合成樹脂エマルション(以下「(q)成分」という)の固形分100重量部に対し、(r)アルコキシシラン化合物(以下「(r)成分」という)をSiO換算で0.1〜50重量部含有するもの
である。
【0048】
(q)成分としては、例えば、酢酸ビニル樹脂エマルション、塩化ビニル樹脂エマルション、エポキシ樹脂エマルション、アクリル樹脂エマルション、ウレタン樹脂エマルション、アクリルシリコン樹脂エマルション、フッ素樹脂エマルション等、あるいはこれらの複合系等を挙げることができる。上述の(p)成分を使用することもできる。これらは1種または2種以上で使用することができる。(q)成分のTgは−10〜80℃であることが望ましい。Tgが−10℃より低い場合は汚染物質が付着しやすくなり、80℃より高い場合は塗膜に割れが生じやすくなる。
【0049】
(r)成分としては、一分子中に少なくとも1個以上のアルコキシシリル基を有する化合物が使用できる。(r)成分は、単一のアルコキシシラン化合物、2種以上のアルコキシシラン化合物の混合物、1種以上のアルコキシシラン化合物の重縮合物、及びこれらの変性物等を適宜選択して使用することができる。(r)成分を構成する化合物としては、例えば、上述の(p)成分において説明したシラン化合物のうち、アルコキシシリル基を含有するもの等が使用可能である。
【0050】
(r)成分の混合比率は、(q)成分の固形分100重量部に対して、SiO換算で0.1〜50重量部、好ましくは1〜30重量部とする。0.1重量部未満では密着性や耐汚染性が不十分となるおそれがある。50重量部を超えると、塗膜に割れが生じやすくなる。
【0051】
本発明における(r)成分としては、特に(r−1)繰り返し単位の炭素数が1〜4のポリオキシアルキレン基と、炭素数が1〜4のアルコキシル基を含有するアルコキシシランの縮合物(以下「(r−1)成分」という)が好適である。このような(r−1)成分は、合成樹脂エマルションとの相溶性が良好であり、耐汚染性に優れた塗膜を形成することができる。
(r−1)成分のアルコキシル基の炭素数は1〜4である。炭素数が4を超えると、耐汚染性が低下する傾向となる。
ポリオキシアルキレン基の平均分子量は、150〜2000であることが望ましい。平均分子量が150未満の場合は、(q)成分との相溶性が低下し、2000を超えると被膜の耐水性、強度等が低下する傾向となる。
また、(r−1)の平均縮合度は1〜20であることが望ましい。平均縮合度が20を超えると、取り扱いが不便になる。
【0052】
(r−1)成分は、公知の方法により製造することが可能であるが、例えば、アルコキシシラン縮合物の1種または2種以上の混合物を、ポリオキシアルキレン基含有化合物1種または2種以上でエステル交換反応させる方法、カップリング剤を用いて付加反応させる方法等があげられる。
【0053】
上述の(p)成分、(q)成分は、エポキシ基を含有するものが好適である。これにより、下塗材における(b−1)成分との相互作用により、より密着性を高めることができる。
【0054】
本発明の上塗材においては、上述の成分の他に、通常塗料に使用可能な成分を適宜混合することもできる。このような成分としては、例えば、着色顔料、体質顔料、染料、骨材、繊維、増粘剤、造膜助剤、レベリング剤、湿潤剤、可塑剤、凍結防止剤、pH調整剤、防腐剤、防黴剤、防藻剤、抗菌剤、分散剤、消泡剤、紫外線吸収剤、酸化防止剤、触媒、架橋剤等が挙げられる。
【0055】
上塗材を塗装する際には、スプレー、ローラー、刷毛等の各種塗装器具を使用することができる。
塗装の際には、水を用いて希釈することも可能である。水の混合量は、塗装器具の種類、塗装下地の状態、塗装時の温度等を勘案して適宜設定すればよい。
上塗材の塗付量は、通常0.1〜0.5kg/m程度である。また、上塗材を塗装した後の乾燥は通常、常温で行えばよいが、加熱することも可能である。
【0056】
【実施例】
以下に実施例及び比較例を示し、本発明の特徴をより明確にする。
【0057】
(上塗材の製造)
・上塗材A
アクリルシリコン樹脂エマルション(メチルメタクリレート−n−ブチルアクリレート−γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン−アクリル酸−2−ヒドロキシエチルメタクリレート共重合体とメチルトリメトキシシラン・ジメチルジメトキシシランとの反応物、Tg25℃、固形分50重量%、シリコン成分量(SiO換算)3重量%)200重量部に、ポリエチレン樹脂ビーズ10重量部を均一に混合分散させることにより、上塗材Aを製造した。
【0058】
・上塗材B
アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート−グリシジルメタクリレート−アクリル酸共重合体、Tg25℃、固形分50重量%)200重量部に、ポリオキシエチレン基含有アルコキシシラン化合物(エチルシリケートとポリオキシエチレングリコールモノセチルエーテルとの反応物)をSiO換算で10重量部、ポリエチレン樹脂ビーズを10重量部均一に混合分散させることにより、上塗材Bを製造した。
【0059】
・上塗材C
アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−スチレン−n−ブチルアクリレート−アクリル酸共重合体、Tg25℃、固形分50重量%)200重量部に、ポリエチレン樹脂ビーズ10重量部を均一に混合分散させることにより、上塗材Cを製造した。
【0060】
(下塗材の製造)
表1に示す配合により、下塗材A〜Cを製造した。なお、原料としては下記に示すものを使用した。
【0061】
・樹脂A:コアシェル型アクリル樹脂エマルション(コア部;メチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート−グリシジルメタクリレート共重合体、シェル部;メチルメタクリレート−シクロヘキシルメタクリレート−2−エチルヘキシルアクリレート−メタクリル酸共重合体、固形分50重量%、トータルTg5℃、コアTg−20℃、シェルTg25℃)
・樹脂B:アクリル樹脂エマルション(メチルメタクリレート−スチレン−2−エチルヘキシルアクリレート−メタクリル酸共重合体、固形分50重量%、Tg5℃)
・撥水剤A:水分散型撥水剤(アミノ基含有ジメチルシロキサン化合物の乳化分散体、固形分50重量%)
・撥水剤B:水分散型撥水剤(エポキシ基含有ジメチルシロキサン化合物の乳化分散体、固形分50重量%)
・撥水剤C:水分散型撥水剤(ジメチルシロキサン化合物の乳化分散体、固形分50重量%)
・無機質顔料A:酸化チタン(平均粒子径0.2μm)
・無機質顔料B:クレー(平均粒子径8μm)
・造膜助剤:2,2,4−トリメチル−1,3−ペンタンジオールモノイソブチレート
・分散剤:ポリカルボン酸系分散剤(固形分30重量%)
・増粘剤:ヒドロキシエチルセルロース3重量%水溶液
・消泡剤:鉱物油系消泡剤
【0062】
【表1】
Figure 0004140705
【0063】
(試験方法)
(1)耐水性
150×70×3mmのスレート板に対し、下塗材を塗付量0.5kg/mでスプレー塗装し、温度23℃・相対湿度50%下(以下、標準状態)で8時間乾燥を行った後、上塗材を塗付量0.3kg/mでスプレー塗装し、標準状態で14日間養生することにより試験体を作製した。作製した試験体を、23℃の水中に7日間浸漬した後、膨れ、剥れ等の異常が発生していないか確認を行った。
・評価方法
◎:膨れ、剥れが全く発生しなかった。
○:膨れ、剥れがほとんど発生しなかった。
△:膨れ、剥れが部分的に発生した。
×:膨れ、剥れが著しく発生した。
【0064】
(2)耐湿潤冷熱繰返し性
150×70×3mmのスレート板に、下塗材を塗付量0.5kg/mでスプレー塗装し、標準状態で8時間乾燥を行った後、上塗材を塗付量0.3kg/mでスプレー塗装して試験体を作製した。標準状態で14日間養生後、作製した試験体をJIS K 5660 6.14に準じ、23±2℃の水中に18時間浸した後、直ちに−20±3℃に保った恒温槽にて3時間冷却し、次に50±3℃に保った別の恒温槽で3時間加温した。この操作を7回繰り返した後、標準状態に約1時間置いて、塗膜表面の状態を目視にて観察した。
・評価方法
◎:割れ、膨れ、剥れが全く発生しなかった。
○:割れ、膨れ、剥れがほとんど発生しなかった。
△:割れ、膨れ、剥れが部分的に発生した。
×:割れ、膨れ、剥れが著しく発生した。
【0065】
(3)雨筋汚染性
300×150×3mmのアルミニウム板を上方から3分の1の長さのところで、内角度が135度になるように折り曲げたもの(以下、「暴露用板」という)に、SK#1000プライマー(エポキシ樹脂系プライマー;エスケー化研株式会社製)を、乾燥膜厚が約30μmとなるようにスプレー塗装し、標準状態で8時間乾燥させた。(暴露用板は凸面を表面とする)
次に、下塗材を塗付量0.5kg/mでスプレー塗装し、標準状態で8時間乾燥を行った後、上塗材を塗付量0.3kg/mでスプレー塗装して試験体を作製した。作製した試験体について、大阪府茨木市で屋外暴露を実施し、垂直面における6ヶ月後の雨筋汚れの有無を目視にて評価した。なお、暴露用板は、面積が広い面が垂直方向、面積の狭い面が上部となるように設置した。
・評価方法
◎:雨筋汚染が発生しなかった。
○:雨筋汚染がほとんど発生しなかった。
△:わずかに雨筋汚染が発生した。
×:著しい雨筋汚染が発生した。
【0066】
【表2】
Figure 0004140705
【0067】
(試験結果)
下塗材と上塗材の組合せ、及びその試験結果を表2に示す。実施例1〜4では、いずれの試験においても良好な結果を得ることができた。
【0068】
【発明の効果】
本発明によれば、長期にわたり遮水性能を維持して基材保護効果を発揮するとともに、耐汚染性にも優れた塗膜を形成することができる。

Claims (3)

  1. (1)(a)少なくともコア部及びシェル部の2層を含み、前記コア部にエポキシ基を有し、前記シェル部に該エポキシ基と反応可能な官能基を有する架橋反応型多層構造エマルション、(b)水分散型撥水剤、及び(c)顔料を含有し、(a)成分の固形分100重量部に対し、(b)成分を固形分で1〜100重量部含み、顔料容積濃度が30〜90%である下塗材を塗付した後、
    (2)反応性シリル基を有する化合物及び/または重合体を含有する上塗材を塗付する
    ことを特徴とする塗膜形成方法。
  2. 前記工程(2)における上塗材が、
    固形分中のシリコン成分量がSiO換算で0.1〜50重量%である重合体を含む合成樹脂エマルションを含有するものであることを特徴とする請求項1に記載の塗膜形成方法。
  3. 前記工程(2)における上塗材が、
    合成樹脂エマルションの固形分100重量部に対し、アルコキシシラン化合物をSiO換算で0.1〜50重量部含有するものであることを特徴とする請求項1または2に記載の塗膜形成方法。
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