JP3902082B2 - 半導体製造装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は半導体製造装置に関し、特に、被処理物体をバッチ毎に処理する半導体製造装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
IC、LSIなどの半導体装置を製造する工程においては、半導体ウェーハなどの被処理物体をバッチ毎に処理する処理室と、該処理室の状態を制御する制御手段とを具備する半導体製造装置、たとえばCVD法(化学気相堆積法)を用いた成膜装置が利用されている。
【0003】
図1の(a)は、被処理物体である半導体基板(ウェーハ)上に薄膜を成膜する処理をバッチ毎に行う半導体製造装置(枚葉装置)の一例を示す。図において、1は、被処理物体であるウェーハを収納したキャリアからウェーハを装置内に搬入するためのロードポートであり、ロードポート1は3式接続されている。2は半導体製造装置内でウェーハを搬送するウェーハ搬送用ロボットであり、このウェーハ搬送用ロボット2は2式備えられている。ウェーハの搬送経路の一例を示すと、ウェーハは、ロードポート1においてキャリアからウェーハ搬送用ロボット2に移載され、ロードロックチャンバ3とゲートバルブ4とを経由してプロセスチャンバ5に搬送され、成膜処理を施される。プロセスチャンバ5は複数台設置されている。成膜処理後のウェーハは、たとえば、上記経路とは逆の経路をたどって、ロードポート1に置かれているキャリアに収納され、装置外部へ搬出される。
【0004】
キャリアのウェーハ保持枚数を超えない枚数のウェーハを1バッチとして1回で成膜処理する半導体製造装置(枚葉装置)においては、キャリア内のウェーハを順次連続的に、すなわち、プロセスチャンバ5におけるウェーハ入替え時間以外の時間間隙を置かずに、プロセスチャンバ5に、搬入出し、成膜処理を行う。この場合に、プロセスチャンバ5での未処理ウェーハと処理済ウェーハとの交換はウェーハ搬送用ロボット2によって迅速に行われる。さらに、装置に投入されるキャリアも滞ることなく連続的に搬入出されれば、成膜室における成膜条件が一定となり、それによって、成膜結果の再現性が向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、装置へのキャリアの投入は不定期的であり、ウェーハのロット処理に区切りが生じたときなどには、装置は、成膜処理可能の状態でウェーハ待ちの状態となる。このため、成膜室(プロセスチャンバ5)が長時間ウェーハ待ちの状態で放置され、成膜室における状態が、ウェーハを連続的に搬入出していた時の状態とは異なってくる。
【0006】
これをさらに詳しく説明すると、ウェーハを搬入出するときに、プロセスチャンバ5のゲートバルブ4を開閉することで、プロセスチャンバ5の温度が下がるが、一定間隔で搬入出を繰り返すこと(連続処理)が予め判っていれば、その場合の経験値をパラメータとし、処理時における成膜室の温度を目的の温度に設定することが可能となり、再現性のある成膜処理が可能となる。
【0007】
しかし、長時間プロセスチャンバ5がウェーハ待ちの状態で放置された直後の1バッチ目の成膜処理においては、プロセスチャンバ5内に蓄積された熱量が大きくなっていて、連続処理の場合の設定パラメータでは、ウェーハ搬入後の所定時間内に、成膜室の温度が目的の温度になることができない。したがって、放置直後の1バッチ目、或いは2バッチ目の成膜処理と連続成膜処理とでは、処理時における成膜室の温度の設定温度からのずれによって、膜厚や膜特性が異なり、成膜結果の再現性が得られないという問題が発生する。
【0008】
図2は、プロセスチャンバ5が成膜処理を行うことなく、成膜処理を行える状態で長時間放置された直後、成膜処理を開始した場合のプロセスチャンバ5内の温度変化の一例を示す。図において、最初のバッチ(バッチ-1)の処理においては、プロセスチャンバ5内に蓄積された熱量が大きくなっていて、プロセスチャンバ5内の温度が目的の温度よりも高くなり、所望の成膜処理が行われない。次のバッチ(バッチ-2)の処理においても、このような傾向が認められるが、時間間隙を設けずにバッチ処理を繰り返すことによって、プロセスチャンバ5内の温度変化に再現性が現われ、所望の成膜処理が安定して行われ、成膜結果の再現性が得られるようになる。
【0009】
本問題、すなわち、長時間放置後の成膜処理開始時における成膜結果の再現性が得られない問題を解決する手段として、長時間放置後の成膜処理開始時に、少なくとも1回目はダミーウェーハを処理し、それに続けて、製品となる目的のウェーハを連続的に処理すればよいが、ダミーウェーハを使用することで生産コストがかかってしまう。
【0010】
また、プロセスチャンバ5を長時間放置することで、真空ポンプからの有機物などの逆流によりプロセスチャンバ5内が汚染されたり、パーティクルの量が増加する場合があり、ウェーハ上に成膜された膜の性能に悪影響を及ぼす。連続的に成膜処理を実施している場合は、成膜用のガスを流したり、そのガスを排気したりすることで、汚染物質やパーティクルを装置外部に排出し、それらの量をある程度抑制することができるが、プロセスチャンバ5が長時間放置された場合には、それも不可能となり、その後に成膜される薄膜の性能に悪影響が現われ、成膜処理の歩留まりが低下する。
【0011】
本発明は、上記に例示した従来技術の問題点に鑑み、なされたものであり、その目的は、処理の再現性と歩留まりとを確保することを可能とする、被処理物体をバッチ毎に処理する半導体製造装置を提供することにある。
【0012】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、本発明においては、請求項1に記載したように、
キャリア内の被処理物体を処理する処理室と、該処理室の状態を制御する制御手段とを具備する半導体製造装置であって、前記制御手段は、該処理室における1つのロット処理が終了してから次のロット処理が開始されるまでの時間間隙を求め、予め定められた放置時間閾値と比較して、該時間間隙が前記放置時間閾値以上であり、且つ次キャリア投入済が確認された場合に、該処理室を対象とする前処理又は後処理を実行することを特徴とする半導体製造装置を構成する。
また、本発明においては、請求項2に記載したように、
請求項1に記載の半導体製造装置において、前記制御手段は、前記前処理又は後処理として、一定時間、前記処理室の温度設定を下げることを特徴とする半導体製造装置を構成する。
また、本発明においては、請求項3に記載したように、
請求項2に記載の半導体製造装置において、前記制御手段は、前記時間間隙に応じて前記一定時間を変更可能であることを特徴とする半導体製造装置を構成する。
また、本発明においては、請求項4に記載したように、
請求項1に記載の半導体製造装置において、前記制御手段は、前記前処理又は後処理として、サイクルパージを実行することを特徴とする半導体製造装置を構成する。
【0013】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態においては、被処理物体をバッチ毎に処理する処理室と、該処理室の状態を制御する制御手段とを具備する半導体製造装置において、長時間、被処理物体の処理を行わずに、被処理物体待ちの状態で放置された処理室内の状態が変化することで、処理再開後の処理結果の再現性が確保できなくなるという問題を、コストをかけずに、たとえば、以下の方法で解決する。すなわち、被処理物体のロットの区切りがついたとき、つまり、1ロット(1ロットは単数又は複数のバッチからなる)の被処理物体をバッチ毎に、時間間隙を設けずに連続処理する連続処理シーケンスが途切れたときに、次のロット待ちの状態で放置された処理室内に蓄積された熱量を、連続処理シーケンス中の値にまで下げるための前処理又は後処理を、次のロットが搬入される前に、該処理室を対象として、プログラム出力部から出力される実行プログラムに従って自動的に実行し、連続処理再開後の処理条件の再現性を確保し、それによって、処理結果の再現性を確保する。
【0014】
さらに、本発明に係る半導体製造装置においては、被処理物体のロットの区切りがつき、時間間隙ができたときに、被処理物体待ちの状態で放置された処理室内での汚染やパーティクル量増加の問題を解決するために、該時間間隙内で、サイクルパージなどの前処理又は後処理(この場合には前処理が好ましい)を、次のロットが搬入される前に、該処理室を対象として、プログラム出力部から出力される実行プログラムに従って自動的に実行して、製品の歩留まりを確保することを可能とする。
【0015】
以下に、図面を用いて、本発明の実施の形態を説明する。
【0016】
本発明に係る半導体製造装置の一例としての、被処理物体であるウェーハに成膜処理を施す装置における、装置本体と装置制御システムとの構成を、それぞれ、図1の(a)と(b)とに示す。
【0017】
図1の(a)において、1は、被処理物体であるウェーハを収納したキャリアからウェーハを装置内に搬入するためのロードポートであり、ロードポート1は3式接続されている。2は装置内でウェーハを搬送するウェーハ搬送用ロボットであり、このウェーハ搬送用ロボット2は2式備えられている。ウェーハの搬送経路の一例を示すと、ウェーハは、ロードポート1においてキャリアからウェーハ搬送用ロボット2に移載され、ロードロックチャンバ3とゲートバルブ4とを経由してプロセスチャンバ5に搬送され、成膜処理を施される。被処理物体(ウェーハ)をバッチ毎に処理する処理室であるプロセスチャンバ5は複数台設置されている。成膜処理後のウェーハは、たとえば、上記搬送経路とは逆の搬送経路をたどって、ロードポート1に置かれているキャリアに収納され、装置外部へ搬出される。
【0018】
1つのキャリアが保持するウェーハ全体を1ロットのウェーハとし、1台のプロセスチャンバ5が1回に処理するウェーハ全体を1バッチのウェーハとすれば、通常、1つのキャリアが保持する1ロット分のウェーハの枚数を超えない枚数(1バッチ分)のウェーハがプロセスチャンバ5で1回に処理されるので、キャリア内のウェーハを単数又は複数のバッチに分け、そのバッチを順次連続的に、すなわち、時間間隙を置かずに、プロセスチャンバ5に搬入出し、成膜処理を行う。この場合に、プロセスチャンバ5での未処理ウェーハと処理済ウェーハとの交換は2台のウェーハ搬送用ロボット2によって迅速に行われる。
【0019】
以上に説明した装置の構成ならびに装置内での処理工程は従来技術におけるものと異ならない。
【0020】
本発明に係る半導体製造装置が従来技術と異なる点は、その制御システムにある。すなわち、本発明に係る半導体製造装置における制御システムは、処理室における1つのバッチの処理が終了してから次のバッチの処理が開始されるまでの時間間隙が所定の条件を満たす場合に、該処理室を対象とする前処理又は後処理を実行することを特徴とする。
【0021】
図1の(b)は、図1の(a)に示した本発明に係る半導体製造装置の装置制御システムの構成例を示す。図において、操作部6、統括制御コントローラ7、搬送制御コントローラ8及びプロセス制御コントローラ9が回線(本構成例ではLAN)を介して接続され、データの送受信が可能である。操作部6は装置状態モニタの表示、プロセスレシピ(処理仕様)、パラメータの編集などを行う。統括制御コントローラ7は搬送制御コントローラ8とプロセス制御コントローラ9とに対してウェーハの搬送、プロセスの実行などの指示を行い、装置全体の制御、管理を行う。搬送制御コントローラ8はキャリア及びウェーハ搬送用ロボット2の搬送制御を行い、ロードロックチャンバ3及びトランスファチャンバ(ロードロックチャンバ3とプロセスチャンバ5との間にあるチャンバ)の排気制御を行う。プロセス制御コントローラ9は、処理室であるプロセスチャンバ5の状態を制御する制御手段であり、プロセスレシピ(処理仕様)に従った処理(この場合には成膜処理)が実行されるような制御を行うともに、本発明が特徴とする上記の前処理又は後処理が実行されるような制御をも行う。
【0022】
本発明に係る半導体製造装置の特徴である、1つのバッチの処理が終了してから次のバッチの処理が開始されるまでの時間間隙(この間隙はロット処理の区切りにおいて生じる)が所定の条件を満たす場合に該時間間隙内で自動的に実行される、該処理室を対象とする前処理又は後処理の実行プログラムを出力するプログラム出力部10は、たとえば図1の(b)に示したように、操作部6内に具備されている。前処理又は後処理の実行に際して、その処理の実行プログラムがプログラム出力部10からプロセス制御コントローラ9へダウンロードされ、そのプログラムに従った前処理又は後処理が実行される。
【0023】
また、上記の形態とは異なる形態、たとえば、プログラム出力部10が各プロセス制御コントローラ9に具備されていて、前処理又は後処理用レシピが、たとえば操作部6から、プロセス制御コントローラ9へダウンロードされ、プロセス制御コントローラ9内において、そのレシピに従った実行プログラムがプログラム出力部10から出力され、そのプログラムに従った前処理又は後処理が実行される形態を採用してもよい。
【0024】
プログラム出力部10としては、前処理又は後処理の実行プログラムを記憶しているメモリ、たとえば半導体メモリから、その実行プログラムを読みだして外部に出力する装置を用いることができる。なお、このプログラム出力部10は、上記以外の実行プログラム、たとえば成膜処理の実行プログラムを出力する役割を兼ねていてもよい。
【0025】
上記の、1つのバッチの処理が終了してから次のバッチの処理が開始されるまでの時間間隙内に、プロセスチャンバ5内に蓄積された熱量が大きくなり、処理再開直後のプロセスチャンバ5内温度が目的の温度よりも高くなっていて、所望の成膜処理が行われず、処理条件の再現性が得られない問題を解決する場合には、上記の「所定の条件」の一例として、「時間間隙の長さはt1以上であり、該時間間隙内で装置が運転停止をすることがないこと」を採用することができる。ここに、t1は、時間間隙の長さがt1よりも短ければ、その時間間隙を置いて被処理物体の処理を再開しても処理条件の再現性が維持されるような時間である。また、時間間隙内で装置が運転停止をする場合には、上記の前処理又は後処理を実行する意味がないので、この場合を所定の条件範囲外とする。
【0026】
上記の「前処理」又は「後処理」としては、たとえば、一定時間、プロセスチャンバ5の温度設定を下げる方法がある。この場合に、その一定時間の長さと設定温度の下げ幅との一方又は両方を時間間隙の長さに応じて変えることが好ましい。さらに簡単な方法として、一定時間、プロセスチャンバ5の加熱ヒータの通電を停止する方法がある。この場合にも、その一定時間の長さを時間間隙の長さに応じて変えることが好ましい。
【0027】
図3は、本発明に係る半導体製造装置において、前処理を実施する場合のロット処理シーケンスを例示している。図において、4台の相異なる処理室であるプロセスチャンバ5(図中のCh1、Ch2、Ch3、Ch4)における処理のシーケンスが示されている。図中、「搬送」は、ウェーハの各ロットがキャリアによって装置に搬入されるか、又は、装置から搬出されるかを示し、「プロセス処理」は、各プロセスチャンバ5においてバッチ毎の処理(成膜処理)が行われていることを示し、「前処理」(斜線を施された長方形)は各プロセスチャンバ5を対象として前処理が行われていることを示している。
【0028】
各プロセスチャンバ5において、ウェーハのロット処理に区切りが生じたときには、プロセスチャンバ5における1つのバッチの処理が終了してから次のバッチの処理が開始されるまでの上記の「時間間隙」が上記の「所定の条件」を満たしているので、ウェーハのロットの処理を開始する前には、それぞれ、前処理が行われる。
【0029】
図4は、本発明に係る半導体製造装置において、後処理を実施する場合のロット処理シーケンスを例示している。図において、4台の相異なる処理室であるプロセスチャンバ5(図中のCh1、Ch2、Ch3、Ch4)における処理のシーケンスが示されている。図中、「搬送」は、ウェーハの各ロットがキャリアによって装置に搬入されるか、又は、装置から搬出されるかを示し、「プロセス処理」は、各プロセスチャンバ5においてバッチ毎の処理(成膜処理)が行われていることを示し、「後処理」(斜線を施された長方形)は各プロセスチャンバ5を対象として後処理が行われていることを示している。
【0030】
各プロセスチャンバ5において、ウェーハのロット処理に区切りが生じたときには、プロセスチャンバ5における1つのバッチの処理が終了してから次のバッチの処理が開始されるまでの上記の「時間間隙」が上記の「所定の条件」を満たしているので、それぞれのロットの処理が終了してから後処理が行われる。
【0031】
上記前処理と後処理とは類似した処理であり、上記時間間隙の後半で行われるか又は前半で行われるかで区別される。ここでは、上記時間間隙の前半で処理が終了するものを後処理とし、それ以外を前処理として区別する。
【0032】
図5は、あるプロセスチャンバ5において、成膜時の温度変更なしに、ロット処理Aとロット処理Bとを、時間間隙を設けずに実施し、ロット処理B実施の後、時間間隙を設けてロット処理Cを実施する場合のシーケンスを示す。この場合に、ロット処理Aとロット処理Bとの時間間隙、すなわちロット処理Aの最後のバッチの処理とロット処理Bの最初のバッチの処理との「時間間隙」が上記の「所定の条件」を満たしていないので、ロット処理Aとロット処理Bとの間では前処理も後処理も行わず、ロット処理Bとロット処理Cとの時間間隙、すなわちロット処理Bの最後のバッチの処理とロット処理Cの最初のバッチの処理との「時間間隙」が上記の「所定の条件」を満たしているので、ロット処理Bの後で後処理を行うか、又は、ロット処理Cの前で前処理を行う。ロット処理B終了後、ロット処理C開始までの時間間隙において、前処理又は後処理を実行するか否かの判断は、次ロット処理の予約の有無と次キャリア投入済か否かで判断する。
【0033】
図6は、前処理、後処理制御フローを示す。
【0034】
図6において、ロット処理シーケンスが開始されると、
ステップS1で、データ保存領域から前処理指定データが読み出され、前処理指定の有無が判断され、指定有りならばステップS2に進み、指定無しならばステップS5に進んで前処理なしにロット処理が開始される。
【0035】
ステップS2で、データ保存領域から成膜室(プロセスチャンバ5)放置時間閾値(たとえば前記のt1)および前ロット処理終了時刻すなわち前ロット処理の最後のバッチの処理終了時刻が読み出され、前ロット処理終了からの経過時間すなわち前ロット処理の最後のバッチの処理終了時刻からの経過時間が指定時間以上か否かが判断され、指定時間以上ならばステップS3に進み、否ならばステップS5に進んで前処理なしにロット処理が開始される。
【0036】
ステップS3で、該当処理室のプロセス制御コントローラ9に対して前処理開始指示が出され、前処理用レシピに従った前処理の実行プログラムが、プログラム出力部10からプロセス制御コントローラ9へダウンロードされ、そのプログラムに従って前処理が実行される。なお、このような形態とは異なる形態、たとえば、前処理の実行プログラムを出力するプログラム出力部10が各プロセス制御コントローラ9に具備されていて、前処理用レシピが、たとえば操作部6から、プロセス制御コントローラ9へダウンロードされ、そのレシピに従った実行プログラムがプログラム出力部10から出力され、そのプログラムに従った処理が実行される形態を採用してもよい。
【0037】
ステップS4で、データ保存領域から搬送時間が読み出され、前処理経過時間が監視され、所定の前処理経過時間となった時点でステップS5に進んでロット処理の最初のバッチの処理が開始される。
【0038】
ステップS5で、ウェーハ搬送開始指示(該当チャンバへの搬送指示)が搬送制御コントローラ8に出され、ウェーハ搬送が開始(他のチャンバへの搬送処理中ならば処理終了まで待ってから開始)され、
ステップS6で、該当チャンバでの未処理ウェーハと処理済ウェーハとの交換後、プロセス(処理)が開始される(処理済ウェーハがチャンバ内に無ければ未処理ウェーハを搬入するのみで、そのウェーハを処理する)。
【0039】
ステップS7で、1バッチ分のプロセスの進行状況を監視し、プロセス終了と判断した場合にはステップS8に進み、
ステップS8で、1ロット分の処理が終了したか否かを判断し、処理終了と判断した場合にはステップS9に進み、否と判断した場合にはステップS5に戻って、次のバッチの処理を開始する。なお、処理終了と判断した場合には、プロセス終了時刻をデータ保存領域へ送って記憶させる。
【0040】
ステップS9で、処理済ウェーハをキャリアへ回収し、1ロット分の処理を終了し、ステップS10に進む。
【0041】
ステップS10で、データ保存領域から後処理指定データが読み出され、後処理指定の有無が判断され、指定有りならばステップS11に進み、指定無しならば1ロット分の処理終了とする。
【0042】
ステップS11で、該当処理室のプロセス制御コントローラ9に対して後処理開始指示が出され、後処理用レシピに従った後処理の実行プログラムが、プログラム出力部10からプロセス制御コントローラ9へダウンロードされ、そのプログラムに従って後処理が実行される。なお、このような形態とは異なる形態、たとえば、後処理の実行プログラムを出力するプログラム出力部10が各プロセス制御コントローラ9に具備されていて、後処理用レシピが、たとえば操作部6から、プロセス制御コントローラ9へダウンロードされ、そのレシピに従った実行プログラムがプログラム出力部10から出力され、そのプログラムに従った処理が実行される形態を採用してもよい。このステップS11が終了した時点で、1ロット分の処理終了とする。
【0043】
上記の、本発明の実施の形態におけるロット処理によって、すべてのウェーハが再現性よく処理されるようになるので、ダミーウェーハを用いる必要がなく、低コスト化が可能となる。
【0044】
プロセスチャンバ5を長時間放置することで、真空ポンプからの有機物などの逆流によりプロセスチャンバ5内が汚染されたり、パーティクルの量が増加して、ウェーハ上に成膜された膜の性能に悪影響を及ぼす問題を解決する場合には、上記の、1つのバッチの処理が終了してから次のバッチの処理が開始されるまでの時間間隙(この間隙はロット処理の区切りにおいて生じる)が満たす所定の条件の一例として、「時間間隙の長さはt2以上であり、時間間隙内で装置が運転停止をすることがないこと」を採用することができる。ここに、t2は、時間間隙の長さがt2よりも短ければ、その時間間隙内でのプロセスチャンバ5内の汚染やパーティクル量の増加が問題とならないような時間である。また、時間間隙内で装置が運転停止をする場合には、上記の前処理又は後処理を実行する意味がないので、この場合を所定の条件範囲外とする。なお、このt2は上記のt1とは異なっていてよい。
【0045】
時間間隙内でのプロセスチャンバ5内の汚染やパーティクル量増加の問題を解決する場合の前処理又は後処理としては、たとえば、プロセスチャンバ5のサイクルパージ(不活性ガス、たとえば窒素ガスの導入と排気とを繰り返し、プロセスチャンバ5内の汚染物質やパーティクルを除去する処理)を自動的に実施する処理がある。なお、このような処理は前処理であることが好ましく、時間間隙が長い場合には複数回行ってもよい。
【0046】
上記時間間隙内でのプロセスチャンバ5内の汚染やパーティクル量増加の問題を解決する場合の処理(好ましくは前処理)は、上記の、処理条件の再現性が得られない問題を解決する場合と同様に、たとえば、図6に示した処理制御フローに従って実行される。
【0047】
以上に説明したように、本発明に係る半導体製造装置を用いて、前処理又は後処理を実行することで、ロット処理の間隔が開いても、再現性のある処理(たとえば成膜処理)を実施することが可能となり、ダミーウェーハを使用することなく、低コストで再現性のある処理(たとえば成膜処理)が可能となる。また、前処理、後処理に拡張性を持たせ、さらに放置時間を監視することで、スループット低下を最小限に抑え、汚染物質やパーティクルの除去といった処理を状況に応じて実施することが可能となる。
【0048】
なお、上述実施の形態においては、前処理又は後処理の実行に際して、その処理の実行プログラムがプログラム出力部10からプロセス制御コントローラ9ヘダウンロードされ、そのプログラムに従った前処理又は後処理が実行されるとし、又はプログラム出力部10が各プロセス制御コントローラ9に具備されていて、前処理又は後処理用レシピがプロセス制御コントローラ9へダウンロードされ、プロセス制御コントローラ9内において、そのレシピに従った前処理又は後処理が実行されるとしたが、あらかじめプロセス制御コントローラ9に前処理又は後処理の実行プログラムを記憶させておき、1つのバッチの処理が終了してから次のバッチの処理が開始されるまでの時間間隔が所定の条件を満たす場合に、プロセス制御コントローラ9が記憶された実行プログラムに従って前処理又は後処理を実行するようにしてもよい。
【0049】
【発明の効果】
本発明の実施により、処理の再現性と歩留まりとを確保することを可能とする、被処理物体をバッチ毎に処理する半導体製造装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を説明する図である。
【図2】従来技術におけるバッチ処理におけるプロセスチャンバ内の温度変化の一例を示す図である。
【図3】本発明に係る半導体製造装置における前処理シーケンスを示す図である。
【図4】本発明に係る半導体製造装置における後処理シーケンスを示す図である。
【図5】ロット処理の例を示す図である。
【図6】前処理、後処理制御フロー図である。
【符号の説明】
1…ロードポート、2…ウェーハ搬送用ロボット、3…ロードロックチャンバ、4…ゲートバルブ、5…プロセスチャンバ、6…操作部、7…統括制御コントローラ、8…搬送制御コントローラ、9…プロセス制御コントローラ、10…プログラム出力部、S1〜S11…前処理、後処理制御フローにおけるステップ。
Claims (4)
- キャリア内の被処理物体を処理する処理室と、該処理室の状態を制御する制御手段とを具備する半導体製造装置であって、前記制御手段は、該処理室における1つのロット処理が終了してから次のロット処理が開始されるまでの時間間隙を求め、予め定められた放置時間閾値と比較して、該時間間隙が前記放置時間閾値以上であり、且つ次キャリア投入済が確認された場合に、該処理室を対象とする前処理又は後処理を実行することを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項1に記載の半導体製造装置において、前記制御手段は、前記前処理又は後処理として、一定時間、前記処理室の温度設定を下げることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項2に記載の半導体製造装置において、前記制御手段は、前記時間間隙に応じて前記一定時間を変更可能であることを特徴とする半導体製造装置。
- 請求項1に記載の半導体製造装置において、前記制御手段は、前記前処理又は後処理として、サイクルパージを実行することを特徴とする半導体製造装置。
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