JP3902017B2 - 半田高さ計測装置およびその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半田高さ計測装置およびその方法に関し、より特定的には、実装部品によって構成される実装基板において、実装部品の接合部の半田高さ計測する計測装置およびその方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、電子機器に使用される電子部品実装基板の小型化に伴い、電子部品の小型化、高密度実装化等が進んでいる。これに伴って、電子部品のパッケージ部品は、SOP(Small Outline Package)やQFP(Quad Flat Package)等の狭ピッチのリード形状から、BGA(Ball Grid Array)やCSP(Chip Size Package)等のボール形状の半田を用いるパッケージ部品に移行している。このようなボール形状の半田を用いるパッケージの部品では、当該部品の裏面に球形半田を用いて実装するため、基板上での実装状態が目視において確認できない。したがって、このようなパッケージの部品の実装状態を検査するために、インライン化された工場設備等では、透過画像発生装置に代表されるX線検査装置等が導入されている。
【0003】
ここで、従来の上記X線検査装置の計測原理について説明する。図10は、上記X線検査装置の計測原理の構成を示す概略図である。図10において、X線検査装置は、X線発生器101、被計測物102、シンチレータ103、およびCCD(Charge Coupled Device)104から構成されている。被計測物102としては、実装基板102aおよび実装部品102bで構成し、実装部品102bは、その裏面に球形半田102cを用いて実装基板102aに実装されている。また、シンチレータ103は、X線発生器101から発生したX線エネルギを、光エネルギに変換させる蛍光物質である。
【0004】
X線発生101は、被計測物102およびシンチレータ103を介してCCD104の撮像レンズ向けてX線を発生させる。X線発生101で発生したX線は、被計測物102を透過し、シンチレータ103において光エネルギに変換され、CCD104にて撮像されるが、被計測物102を透過する際にX線エネルギが減衰する。このため、CCD104は、被計測物102の透過画像を撮像することができる。CCD104で撮像された画像において、ある位置における画像輝度Dは、
D=γ・Io・EXP(−μ・H)・t
で算出できる。ただし、
γ :X線エネルギからCCD電荷エネルギへの変換係数
Io:被計測物102を透過前のX線エネルギ
(X線発生101のX線発生エネルギ)
μ :減衰係数(単位高さ当たりに減衰によって除去されるX線の割合。
被計測物102の構成元素に依存)
H :被計測物102の高さ(厚み)
t :CCD104の蓄積時間
である。ここで、被計測物102が単一部品において構成されている場合、減衰係数μは既知であり、以下の式で表される。
μ=μ1+μ2+…+μn
=λ(ρ1・C1・Z1+ρ2・C2・Z2+…+ρn・Cn・Zn
ただし、
μn:その部品を構成する元素の減衰係数
λ :照射されるX線の波長
ρn:その部品を構成する元素の密度
n:定数
n:その部品を構成する元素の原子番号
である。したがって、被計測物102が単一部品で構成されている場合、予め上記式を用いて減衰係数μを算出することによって、被計測物102の高さHは、
H=−ln(D/(γ・Io・t))/μ
で算出することができる。
【0005】
このような計測原理に基づいて、実装基板102a、実装部品102b、および球形半田102cで構成される被計測物102の球形半田102cの高さHhを計測する場合、実装基板102aおよび実装部品102bのみを透過したX線エネルギをIbとすると、球形半田102cの高さHhは、
Hh=−ln(D/(γ・Ib・t))/μh
で算出できる。ただし、
μh:球形半田102cの減衰係数
であり、実装基板102aおよび実装部品102bのみを透過したX線エネルギIbは、
Ib=Io・EXP(−μb・Hb)
で算出できる。ただし、
μb:実装基板102a、実装部品102bの減衰係数
Hb:実装基板102a、実装部品102bの高さ
となる。このため、実装基板102aおよび実装部品102bのそれぞれの減衰係数μbおよび高さHbを予め算出することによって、目視で確認できない球形半田102cの高さHhを計測することができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、被計測物が実装基板である場合、使用される実装部品の種類および個数は非常に多い。また、実装基板に実装される各々の実装部品も、その実装部品の構成元素および密度を全て割り出すことは、非常に困難であり不可能である。そのため、実装基板に実装される各々の実装部品の減衰係数を算出し、それらをマスターデータとして、上記球形半田の高さを計測することは不可能である。
【0007】
それ故に、本発明の目的は、複数の元素を有する実装部品によって構成される実装基板において、目視確認できない実装部品の接合部の半田高さを、容易に高精度に計測する半田高さ計測装置およびその方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
上記目的を達成するために、本発明は、以下に述べるような特徴を有している。
第1の発明は、被計測物に形成された半田の高さを計測する半田高さ計測装置であって、
被計測物にX線を照射する第1のX線発生部と、
第1のX線発生部から照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第1の透過画像を作成するX線検出部と、
第1の透過画像に対して画像処理を行うことによって、被計測物に形成された半田の高さを算出する画像処理部とを備え、
画像処理部は、
第1の透過画像に基づいて、半田の領域を透過した画像に対する半田透過画像輝度および半田の周辺領域を透過した画像に対する周辺画像輝度を検出する画像輝度検出部と、
周辺画像輝度に対する半田透過輝度の割合から半田のみをX線が透過することによって生成される画像の輝度を算出し、その画像の輝度および半田が単位高さ当たりに減衰によって除去するX線の割合を示す減衰係数を用いて、半田に対する半田高さを算出する半田高さ算出部とを含む。
【0009】
第1の発明によれば、半田のみをX線が透過することによって生成される画像輝度を算出することによって、複数の元素を有する被計測物でも、各構成部品の構成元素および密度等を割り出すことなく、該被計測物の接合部の半田高さを容易に高精度に計測することができる。したがって、被計測物に使用される部品数が極端に多い場合においても、その被計測物の画像を撮像し、半田部の領域およびその周辺領域の画像輝度を計測することにより、容易にその被計測物の半田部の高さを高精度に計測することができる。
【0010】
第2の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
画像処理部は、半田高さ算出部で算出された半田に対する半田高さから、最大値を検出することによって最大半田高さを算出する最大半田高さ算出部をさらに含む。
【0011】
第2の発明によれば、半田高さ算出部で算出される半田高さから、最大値を掲出するため、被計測物に形成された半田の最大高さを算出することができ、被計測物の計測で最も必要な最大半田高さを容易に検出することができる。
【0012】
第3の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
画像輝度検出部は、周辺画像輝度を半田の周辺を透過した複数の画像の輝度を平均することによって算出し、
半田高さ算出部は、周辺画像輝度Dm、半田透過画像輝度Dx、および減衰係数μhを用いて、半田に対する半田高さHhを、
Hh=−ln(Dx/Dm)/μh
によって算出することを特徴とする。
【0013】
第3の発明によれば、半田高さHhを簡単な算出式を用いて算出することができる。
【0014】
第4の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
第1のX線発生部とは異なった方向から被計測物にX線を照射し、被計測物を透過した当該X線をX線検出部に入射させる第2のX線発生部をさらに備え、
X線検出部は、第2のX線発生部から照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第2の透過画像を作成し、
画像処理部は、第1の透過画像に基づいた半田の領域を透過した画像に対して、第2の透過画像に基づいた半田の領域を透過した画像の形状変化が最も大きい方向に対する変化量、および第1のX線発生部から照射されるX線と第2のX線発生部から照射されるX線とが成す角度を用いて、半田に対する絶対高さを算出する絶対高さ算出部をさらに含み、
画像処理部は、最大半田高さ算出部で算出される最大半田高さと絶対高さ算出部で算出される絶対高さとの差が、所定の基準値以内か否か判定することによって、最大半田高さの数値信頼度を確認することを特徴とする。
【0015】
第4の発明によれば、被計測物に形成された半田に亀裂や浮き等によるすき間が形成されていても、そのすき間の有無を検出することができるため、さらにこれらの製造不良を精度良く検出することが可能である。
【0016】
第5の発明は、第1の発明に従属する発明であって、
被計測物は、実装部品を実装した実装基板であり、
被計測物に形成される半田は、実装基板に実装部品を接合するために、実装基板と実装部品との間に配置されていることを特徴とする。
【0017】
第5の発明によれば、複数の元素を有する実装部品によって構成される実装基板でも、各構成部品の構成元素および密度等を割り出すことなく、目視確認できない該実装部品の接合部の半田高さを容易に高精度に計測することができる。したがって、実装基板の実装状態を検査する実装工場のインライン設備等において、検査される実装基板に使用される部品数が極端に多い場合においても、その基板の画像を撮像し、検査対象接合部およびその周辺の画像輝度を計測することにより、容易にその実装基板のそれぞれの部品の接合部の半田高さを高精度に計測することができる。
【0018】
第6の発明は、被計測物に形成された半田の高さを計測する半田高さ計測方法であって、
被計測物にX線を照射する第1のX線発生ステップと、
第1のX線発生ステップによって照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第1の透過画像を作成するX線検出ステップと、
第1の透過画像に対して画像処理を行うことによって、被計測物に形成された半田の高さを算出する画像処理ステップとを含み、
画像処理ステップは、
第1の透過画像に基づいて、半田の領域を透過した画像に対する半田透過画像輝度および半田の周辺領域を透過した画像に対する周辺画像輝度を検出する画像輝度検出ステップと、
周辺画像輝度に対する半田透過輝度の割合から半田のみをX線が透過することによって生成される画像の輝度を算出し、その画像の輝度および半田が単位高さ当たりに減衰によって除去するX線の割合を示す減衰係数を用いて、半田に対する半田高さを算出する半田高さ算出ステップとを含む。
【0019】
第7の発明は、第6の発明に従属する発明であって、
画像処理ステップは、半田高さ算出ステップで算出された半田に対する半田高さから、最大値を検出することによって最大半田高さを算出する最大半田高さ算出ステップをさらに含む。
【0020】
第8の発明は、第6の発明に従属する発明であって、
画像輝度検出ステップは、周辺画像輝度を半田の周辺を透過した複数の画像の輝度を平均することによって算出し、
半田高さ算出ステップは、周辺画像輝度Dm、半田透過画像輝度Dx、および減衰係数μhを用いて、半田に対する半田高さHhを、
Hh=−ln(Dx/Dm)/μh
によって算出することを特徴とする。
【0021】
第9の発明は、第7の発明に従属する発明であって、
第1のX線発生ステップとは異なった方向から被計測物にX線を照射し、被計測物を透過した当該X線をX線検出ステップに入射させる第2のX線発生ステップをさらに含み、
X線検出ステップは、第2のX線発生ステップによって照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第2の透過画像を作成し、
画像処理ステップは、第1の透過画像に基づいた半田の領域を透過した画像に対して、第2の透過画像に基づいた半田の領域を透過した画像の形状変化が最も大きい方向に対する変化量、および第1のX線発生ステップから照射されるX線と第2のX線発生ステップから照射されるX線とが成す角度を用いて、半田に対する絶対高さを算出する絶対高さ算出ステップをさらに含み、
画像処理ステップは、最大半田高さ算出ステップで算出される最大半田高さと絶対高さ算出ステップで算出される絶対高さとの差が、所定の基準値以内か否か判定することによって、最大半田高さの数値信頼度を確認することを特徴とする。
【0022】
第10の発明は、第6の発明に従属する発明であって、
被計測物は、実装部品を実装した実装基板であり、
被計測物に形成される半田は、実装基板に実装部品を接合するために、実装基板と実装部品との間に配置されていることを特徴とする。
【0023】
【発明の実施の形態】
(第1の実施形態)
図1は、第1の実施形態に係る計測装置の構成を示す概略図である。図1において、当該計測装置は、X線発生器1、被計測物2、シンチレータ3、CCD(Charge Coupled Device)4、および画像処理装置5から構成されている。被計測物2としては、実装基板2aおよび実装部品2bで構成し、実装部品2bは、その裏面に球形半田2cを用いて実装基板2aに実装されている。また、シンチレータ3は、X線発生器1から発生したX線エネルギを、光エネルギに変換させる蛍光物質である。
【0024】
X線発生1は、被計測物2およびシンチレータ3を介してCCD4の撮像レンズ向けてX線を発生させる。X線発生1で発生したX線は、被計測物2に対して直交方向で透過し、シンチレータ3において光エネルギに変換され、CCD4にて撮像されるが、被計測物2を透過する際にX線エネルギが減衰する。このため、CCD4は、被計測物2の直交方向の透過画像を撮像することができる。またCCD4で撮像された上記透過画像は、画像処理装置5に出力される。画像処理装置5は、典型的にはパーソナルコンピュータであり、後述する計測処理手順に基づいて、上記透過画像に対して画像処理を行う。
【0025】
次に、当該計測装置で行われる計測原理について説明する。図2は当該計測装置の画像処理装置5で処理される計測処理手順を示すフローチャートであり、図3は当該計測装置で計測される被計測物2の詳細を示す概略図および被計測物が撮像された画像を示す概略図である。なお、図3(a)は被計測物2を拡大した側面図であり、図3(b)は図3(a)の被計測物2を図示A方向からX線を透過させて得られるCCD4で撮像された画像を示す概略図であり、図3(c)は図3(b)の画像のB部を切り出して拡大した切り出し画像を示す概略図である。以下、図2および図3を用いて当該計測装置で行われる計測原理について説明する。
【0026】
図3(a)において、当該計測装置で計測される被計測物2は、上述したように実装基板2a、実装部品2b、および球形半田2cで構成されている。例えば、実装部品2bは、BGA(Ball Grid Array)パッケージ部品であり、その一方面が球形半田2cを用いて実装基板2aと接合されている。このような被計測物2に対して、上記X線発生1で発生したX線が図示A方向から被計測物2の直交方向に透過され、CCD4で透過画像が撮像される。このように構成された被計測物2の球形半田2cの高さを計測する手順を説明する。
【0027】
図2において、上述のようにCCD4で撮像された透過画像が、画像処理装置5に入力する(ステップS11)。図3(b)は、画像処理装置5に入力する透過画像の一例である。被計測物2を透過して撮像される透過画像Pは、被計測物2を透過する際にX線エネルギが減衰するため、透過する被計測物2を構成する各々の材質、形状、厚さに基づいて画像輝度が変化し、その画像輝度に応じて複数の領域が撮像される。大略的には、被計測物2の透過画像Pは、上記X線が実装基板2aのみを透過した領域a、上記X線が実装基板2aおよび実装部品2bを透過した領域ab、および上記X線が実装基板2a、球形半田2c、および実装部品2bを透過した領域abcに大別することができる。
【0028】
次に、画像処理装置5は、上記ステップS11で取得した透過画像Pから所定の設計値を用いた基準によって、球形半田2cを透過した領域abcを含む四辺形の処理対象エリアを設定し、切り出し画像を作成する(ステップS12)。例えば、図3(b)で示した透過画像Pでは、画像処理装置5は、複数ある球形半田2cを透過した領域abcから、所定の基準で一つの領域abcを選択し、予め設定されている設計値を用いて上記領域abcが含まれる四辺形の処理対象エリアBを切り出し画像として作成する。図3(c)は、このようにして作成された処理対象エリアBの切り出し画像を示している。
【0029】
次に、画像処理装置5は、処理対象エリアBの切り出し画像に撮像されている球形半田2cを透過した領域abcの位置(重心)および面積を算出する(ステップS13)。そして、画像処理装置5は、上記ステップS13で算出された位置および面積が、処理対象エリアBに対して所定の基準値を満足しているか否かを判断する(ステップS14)。これは、上記ステップS12で作成される処理対象エリアBの切り出し画像は、所定の設計値を用いて作成されているため、製造条件によって処理対象となっている球形半田2cの位置がずれたり、面積が大きくなった場合、上記領域abcが処理対象エリアBの中央からずれたりはみ出したりすることが考えられる。このため、画像処理装置5は、上記ステップS14において、処理対象エリアBに対して領域abcの位置(重心)ずれ、または面積が所定値以上を示す場合、再度処理対象エリアBを上記位置(重心)および面積に基づいて新たに領域abcを中央付近に配置するように設定し(ステップS15)、次のステップS16に処理を進める。なお、上記ステップS13では、領域abcの面積を算出しなくてもかまわない。上記ステップS13において、領域abcの輪郭や縦横の最大長さを算出しても、同様に上記ステップS14で所定の基準値を満足しているか否かを判定することが可能であることは言うまでもない。一方、画像処理装置5は、上記ステップS14において、処理対象エリアBに対して領域abcの位置(重心)および面積が所定値を満足する場合、そのまま次のステップS16に処理を進める。
【0030】
次に、画像処理装置5は、処理対象エリアBの切り出し画像から、実装基板2aおよび実装部品2bを透過した領域abに含まれる4つの角領域C1〜C4を抽出し、それぞれの画像輝度を平均することによって平均画像輝度Dmを算出する(ステップS16)。そして、画像処理装置5は、処理対象エリアBの切り出し画像に、上記ステップS13で算出した領域abcの位置データを用いて、上記領域abcの重心を通る直線を計測ラインLとして設定し、処理対象エリアBに含まれる計測ラインL上に、所定の間隔で計測ポジションL0〜Ln(nは自然数)を設定する(ステップS17)。そして、画像処理装置5は、選択される計測ポジションL0〜Lnを示す値x(0≦x≦n)を、x=0に設定する(ステップS18)。
【0031】
次に、画像処理装置5は、上記ステップS17で設定された計測ポジションL0〜Lnから選択された計測ポジションLxに対して、球形半田2cの高さHhxを算出する(ステップS19)。ここで、計測ポジションLxにおける球形半田2cの高さHhxは、以下の式で算出する。
Hhx=−ln(Dx/Dm)/μh
ただし、
x :選択された計測ポジションLxの画像輝度
μh:球形半田2cの減衰係数(単位高さ当たりに減衰によって除去されるX線の割合)
である。ここで、平均画像輝度Dmは、球形半田2cの周辺領域の画像輝度の平均であり、平均画像輝度Dmに対する半田の画像輝度Dxの割合を算出することによって、球形半田2cのみをX線が透過することによって生成される画像の輝度が影響している割合(Dx/Dm)を算出している。つまり、この割合を算出することによって、球形半田2c以外の被計測物2(実装基板2aおよび実装部品2c)によって吸収されるX線のエネルギを除外することができる。そして、その球形半田2cのみをX線が透過することによって生成される画像の輝度が影響している割合(Dx/Dm)および球形半田2cの減衰係数を用いることによって、簡単に計測ポジションLxにおける球形半田2cの高さHhxを算出することができる。
【0032】
なお、半田の減衰係数μhは、予め球形半田2cの構成元素等を成分計測することによって、次の式を用いて算出することができる。
μh=μ1+μ2+…+μn
=λ(ρ1・C1・Z1+ρ2・C2・Z2+…+ρn・Cn・Zn
ただし、
μn:球形半田2cを構成する元素の減衰係数
λ :照射されるX線の波長
ρn:球形半田2cを構成する元素の密度
n:定数
n:球形半田2cを構成する元素の原子番号
である。また、当該計測装置を用いて、予め高さ既知である球形半田2cを計測マスタとして画像輝度を計測することによって、上記半田の減衰係数μhを求めることもできる。
【0033】
次に、画像処理装置5は、x=nか否かを判断する(ステップS20)。そして、画像処理装置5は、x≠nの場合、x=x+1に変更して(ステップS21)、上記ステップS19に戻って処理動作を繰り返す。一方、画像処理装置5は、x=nの場合、処理を次のステップS22に進める。
【0034】
次に、画像処理装置5は、上記ステップS19で算出された球形半田2cの高さHh0〜Hhnの中から、最大値を検出して球形半田2cの最大高さHhmaxとする(ステップS22)。
【0035】
図4は、計測ラインL上に設定された計測ポジションL0〜Lnと、算出された球形半田2cの高さHhxおよび最大高さHhmaxとの関係を示す図である。図4(a)は上述した被計測物2の球形半田2c付近を拡大した側面図であり、図4(b)はその球形半田2c付近を透過して得られた透過画像Pの処理対象エリアBの切り出し画像を示している。そして、図4(c)は、図4(b)で示された切り出し画像に設定された計測ポジションL0〜Lnと、算出された球形半田2cの高さHhxおよび最大高さHhmaxとの関係を示すグラフである。図4(b)に示すように、計測ポジションL0〜Lnは計測ラインL上に設定されている。ここでは、計測ポジションL0が処理対象エリアBの一方辺に、計測ポジションLnが処理対象エリアBの他方辺に設定されており、計測ポジションL3が領域abcと領域abとの境界に設定されている。このように設定された計測ポジションL0〜Lnに対して、球形半田2cの高さHhxを算出した結果をグラフに整理すると、図4(c)で示されるグラフになる。ここで、上記ステップS19の高さHhxの算出式で、球形半田2cがない領域abは、領域abの画像輝度が平均画像輝度Dmと概ね等しくなるため、Hhx≒0が算出される。つまり、図4(c)のグラフで示されるように、計測ポジションL0〜L3までの期間は、球形半田2cがない領域(すなわち領域ab)であるため、球形半田2cの高さHhx≒0となる。計測ポジションL3以降は、領域abcに対する算出となり、球形半田2cの形状に合わせて高さHhxが増加し、やがて最大高さHhmaxに到達する。これは、球形半田2cの形状に合わせて、球形半田2cがX線を吸収するエネルギが増加するため、その領域の画像輝度が変化するためである。そして、最大高さHhmax到達以降、球形半田2cの形状に合わせて高さHhxが減少し、領域abではHhx≒0となり、計測ポジションLnで高さHhxの算出が終了する。
【0036】
図2に戻り、画像処理装置5は、上記ステップS11で取得した透過画像Pに撮像されている全ての領域abcに対して、球形半田2cの最大高さHhmaxが算出されたか否かを判断する(ステップS23)。そして、画像処理装置5は、全ての領域abcに対して最大高さHhmaxの算出が終了していない場合、所定の基準によって、最大高さHhmaxが算出されていない別の領域abcを新たに処理対象に設定し(ステップS24)、上記ステップS12に戻って処理を継続する。一方、画像処理装置5は、全ての領域abcに対して最大高さHhmaxの算出が終了している場合、当該フローによる処理を終了する。
【0037】
このように、本発明によれば、半田のみをX線が透過することによって生成される画像輝度を算出することによって、複数の元素を有する実装部品によって構成される実装基板でも、各構成部品の構成元素および密度等を割り出すことなく、目視確認できない上記実装部品の接合部の半田高さを容易に高精度に計測することができる。したがって、実装基板の実装状態を検査する実装工場のインライン設備等において、検査される実装基板に使用される部品数が極端に多い場合においても、その基板の画像を撮像し、検査対象接合部およびその周辺の画像輝度を計測することにより、容易にその実装基板のそれぞれの部品の接合部の半田高さを高精度に計測することができる。
【0038】
(第2の実施形態)
第1の実施形態にかかる計測装置では、目視確認できない実装部品の接合部の半田高さを、容易に高精度に計測する方法を説明したが、上記接合部の半田に亀裂等の空間が存在する場合、その亀裂を計測できないことがある。図5は、上記半田の亀裂によって、その亀裂が計測できない一例を示す概略図である。図5(a)は、上述したように当該計測装置で計測される実装基板2a、実装部品2b、および球形半田2cで構成された被計測物2であり、図5(b)は、同様に構成された被計測物2に対して、球形半田2cの内部にすき間Gの亀裂が形成された被計測物2gを示している。なお、図5(a)で示した被計測物2の最大高さHhmaxに対して、図5(b)で示した被計測物2gは、球形半田2cにすき間Gが形成されているため、最大高さHhmax+Gとなっている。このような被計測物2および2gに対して、上述した計測装置で半田高さを計測した結果を、図5(c)および図5(d)に示す。図5(c)は、上述したように被計測物2に対して、最大高さHhmaxが算出される。これに対して、図5(d)に示すように、被計測物2gでは、上記すき間Gでは透過する際にX線エネルギが減衰しないため、当該計測装置では図5(c)と同様に最大高さHhmaxが算出されてしまう。つまり、当該計測装置では、上述した被計測物2および2gとの算出結果が同じとなり、球形半田2cに生じた亀裂によるすき間Gを検出できない。このような球形半田2cの亀裂の検出を可能にした、第2の実施形態に係る計測装置を説明する。
【0039】
図6は、第2の実施形態に係る計測装置の構成を示す概略図である。図6において、当該計測装置は、第1の実施形態で説明した計測装置を構成していたX線発生器を2つ有している。第2の実施形態に係る計測装置は、第1の実施形態で説明した被計測物2に対して直交方向に設けられていたX線発生器1aに加えて、上記方向に対して角度θ斜め方向に照射するX線発生器1bを備えている。なお、それぞれのX線発生器1aおよび1bのX線照射方向は、シンチレータ3上において角度θで交差するように配置されている。また、当該計測装置は、被計測物2を図示Z方向に移動させることによって、X線発生器1bからのX線照射に合わせた所定の位置に移動させる被計測物搬送部(図示せず)を備えている。他の構成部については、第1の実施形態で説明した計測装置を同様であるので、同一構成部には同一参照符号を付して、その詳細な説明を省略する。
【0040】
次に、当該計測装置で行われる計測原理について説明する。図7および図8は当該計測装置の画像処理装置5で処理される計測処理手順を示すフローチャートであり、図9は当該計測装置で計測される被計測物2gおよびその透過画像を示す概略図である。なお、図9は被計測物2gを拡大した側面図、および被計測物2gにX線を透過させて得られるCCD4で撮像された画像から切り出した処理対象エリアBおよびDを示す概略図である。以下、図7〜図9を用いて当該計測装置で行われる計測原理について説明する。
【0041】
図9において、当該計測装置で計測される被計測物2gは、上述したように実装基板2a、実装部品2b、および球形半田2cで構成されており、球形半田2cの中間部には亀裂等によってすき間Gが形成されている。例えば、実装部品2bは、BGAパッケージ部品であり、その一方面が球形半田2cを用いて実装基板2aと接合されている。このような被計測物2gに対して、上記X線発生1aで発生したX線が図示A方向から被計測物2の直交方向に透過し、CCD4で透過画像αが撮像される。また、上記X線発生1bで発生したX線が図示A方向から角度θ斜めに被計測物2gを透過し、CCD4で透過画像βが撮像される。このように構成された被計測物2gの球形半田2cの高さを計測する手順を説明する。
【0042】
図7において、上述のようにCCD4で撮像された透過画像αが、画像処理装置5に入力した(ステップS31)後、透過画像βが画像処理装置5に入力する(ステップS32)。上記ステップS31およびS32で入力する透過画像αおよびβの構成は、第1の実施形態で説明した透過画像Pと同様であるため、詳細な説明を省略する。
【0043】
次に、上記ステップS31で入力した透過画像αに対して、ステップS33〜S43の手順によって、透過画像αの処理対象エリアBに含まれる球形半田2cの最大高さHhmaxが算出される。このステップS33〜S43の手順は、上述した第1の実施形態の図2で示したフローチャートのステップS12〜S22と同様であるので、詳細な説明を省略する。
【0044】
図8において、画像処理装置5は、上記ステップS32で取得した透過画像βから所定の設計値を用いた基準によって、上記ステップS33で処理対象にした球形半田2cと同じ球形半田2cを透過した領域abcを含む四辺形の処理対象エリアDを設定し、切り出し画像を作成する(ステップS44)。例えば、図5では、画像処理装置5が上記ステップS33で処理対象にした球形半田2cを透過した領域abcに対して、予め設定されている設計値を用いて上記領域abcが含まれる四辺形の処理対象エリアDを切り出し画像として作成する。
【0045】
次に、画像処理装置5は、処理対象エリアDの切り出し画像に撮像されている球形半田2cを透過した領域abcの位置(重心)、および面積を算出する(ステップS45)。そして、画像処理装置5は、上記ステップS45で算出された位置(重心)および面積が、処理対象エリアDに対して所定の基準値を満足しているか否かを判断する(ステップS46)。これは、上述したステップS12と同様に、上記ステップS44で作成される処理対象エリアDの切り出し画像は、所定の設計値を用いて作成されているため、製造条件によって処理対象となっている球形半田2cの位置がずれたり、面積が大きくなった場合、上記領域abcが処理対象エリアDの中央からずれたりはみ出したりすることが考えられる。このため、画像処理装置5は、上記ステップS46において、処理対象エリアDに対して領域abcの位置(重心)ずれ、および面積が所定値以上を示す場合、再度処理対象エリアDを上記位置および面積に基づいて新たに領域abcを中央付近に配置するように設定し(ステップS47)、次のステップS48に処理を進める。なお、上記ステップS45では、領域abcの面積を算出しなくてもかまわない。上記ステップS45において、領域abcの縦横の長さあるいは輪郭を算出しても、同様に上記ステップS46で所定の基準値を満足しているか否かを判定することが可能であることは言うまでもない。一方、画像処理装置5は、上記ステップS46において、処理対象エリアDに対して領域abcの位置(重心)および面積が所定値を満足する場合、そのまま次のステップS48に処理を進める。
【0046】
次に、画像処理装置5は、球形半田2cの半田高さとして、絶対高さHaを算出する(ステップS48)。画像処理装置5は、絶対高さHaを算出するにあたり、まず処理対象エリアBの領域abcの幅Woおよび処理対象エリアDの領域abcの幅Waを算出する。この幅WoおよびWaは、それぞれの領域abcに対して上記ステップS45で算出した重心を通り、水平方向(X線発生器1aを基準に、X線発生器1bが配置されている方向)の幅が算出される。典型的には、処理対象エリアDの幅Waは、球形半田2cに対して角度θ斜めに撮像した画像に基づいているため、処理対象エリアBの幅Woに対して長くなり、上記水平方向の幅であるためその伸び率が最も高くなる。そこで、画像処理装置5は、幅Waが幅Woに対して長くなった伸び長さΔWを、
ΔW=Wa−Wo
で算出する。そして、画像処理装置5は、絶対長さHaを、
Ha=ΔW/tanθ
で算出する。この絶対長さHaは、球形半田2cのすき間Gの長さも含んだ長さとして算出される。
【0047】
次に、画像処理装置5は、上記ステップS48で算出した絶対高さHaと上記ステップS43で算出した最大高さHhmaxとの差異Ha−Hhmaxを算出し、所定の基準値未満であるか判定する(ステップS49)。画像処理装置5は、この差異Ha−Hhmaxが所定の基準値以上を示す場合、現在処理対象としている球形半田2cに対して亀裂や浮き等によるすき間が形成されていると判断することができる。
【0048】
次に、画像処理装置5は、上記ステップS31およびS32で取得した透過画像αおよびβに撮像されている全ての領域abcに対して、球形半田2cの最大高さHhmaxおよび絶対高さHaが算出されたか否かを判断する(ステップS50)。そして、画像処理装置5は、全ての領域abcに対して最大高さHhmaxおよび絶対高さHaの算出が終了していない場合、所定の基準によって、処理されていない別の領域abcを新たに処理対象に設定し(ステップS51)、上記ステップS33に戻って処理を継続する。一方、画像処理装置5は、全ての領域abcに対して最大高さHhmaxおよび絶対高さHaの算出が終了している場合、当該フローによる処理を終了する。
【0049】
このように、第2の実施形態に係る計測装置では、被計測物に形成された球形半田に亀裂や浮き等によるすき間が形成されていても、そのすき間の有無を検出することができるため、さらにこれらの製造不良を精度良く検出することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る計測装置の構成を示す概略図である。
【図2】図1の画像処理装置5で処理される計測処理手順を示すフローチャートである。
【図3】図1の被計測物2の詳細を示す概略図および被計測物が撮像された画像を示す概略図である。
【図4】図3の処理対象エリアBの計測ラインL上に設定された計測ポジションL0〜Lnと、算出された球形半田2cの高さHhxおよび最大高さHhmaxとの関係を示す図である。
【図5】図1の球状半田2cの亀裂によって、その亀裂が計測できない一例を示す概略図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る計測装置の構成を示す概略図である。
【図7】図6の画像処理装置5で処理される計測処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図6の画像処理装置5で処理される計測処理手順を示すフローチャートである。
【図9】図6の被計測物2gおよびその透過画像を示す概略図である。
【図10】従来のX線検査装置の構成を示す概略図である。
【符号の説明】
1…X線発生器
2…被計測物
2a…実装基板
2b…実装部品
2c…球状半田
3…シンチレータ
4…CCD
5…画像処理装置
a、ab、abc…領域
B、D…処理対象エリア
C…角領域
G…すき間
L…計測ライン
P…透過画像

Claims (10)

  1. 被計測物に形成された半田の高さを計測する半田高さ計測装置であって、
    被計測物にX線を照射する第1のX線発生部と、
    前記第1のX線発生部から照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第1の透過画像を作成するX線検出部と、
    前記第1の透過画像に対して画像処理を行うことによって、被計測物に形成された半田の高さを算出する画像処理部とを備え、
    前記画像処理部は、
    前記第1の透過画像に基づいて、前記半田の領域を透過した画像に対する半田透過画像輝度および前記半田の周辺領域を透過した画像に対する周辺画像輝度を検出する画像輝度検出部と、
    前記周辺画像輝度に対する前記半田透過輝度の割合から前記半田のみを前記X線が透過することによって生成される画像の輝度を算出し、その画像の輝度および前記半田が単位高さ当たりに減衰によって除去するX線の割合を示す減衰係数を用いて、前記半田に対する半田高さを算出する半田高さ算出部とを含む、半田高さ計測装置。
  2. 前記画像処理部は、前記半田高さ算出部で算出された前記半田に対する半田高さから、最大値を検出することによって最大半田高さを算出する最大半田高さ算出部をさらに含む、請求項1に記載の半田高さ計測装置。
  3. 前記画像輝度検出部は、前記周辺画像輝度を前記半田の周辺を透過した複数の画像の輝度を平均することによって算出し、
    前記半田高さ算出部は、前記周辺画像輝度Dm、前記半田透過画像輝度Dx、および前記減衰係数μhを用いて、前記半田に対する半田高さHhを、
    Hh=−ln(Dx/Dm)/μh
    によって算出することを特徴とする、請求項1に記載の半田高さ計測装置。
  4. 前記第1のX線発生部とは異なった方向から被計測物にX線を照射し、被計測物を透過した当該X線を前記X線検出部に入射させる第2のX線発生部をさらに備え、
    前記X線検出部は、前記第2のX線発生部から照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第2の透過画像を作成し、
    前記画像処理部は、前記第1の透過画像に基づいた前記半田の領域を透過した画像に対して、前記第2の透過画像に基づいた前記半田の領域を透過した画像の形状変化が最も大きい方向に対する変化量、および前記第1のX線発生部から照射されるX線と前記第2のX線発生部から照射されるX線とが成す角度を用いて、前記半田に対する絶対高さを算出する絶対高さ算出部をさらに含み、
    前記画像処理部は、前記最大半田高さ算出部で算出される前記最大半田高さと前記絶対高さ算出部で算出される前記絶対高さとの差が、所定の基準値以内か否か判定することによって、前記最大半田高さの数値信頼度を確認することを特徴とする、請求項2に記載の半田高さ計測装置。
  5. 前記被計測物は、実装部品を実装した実装基板であり、
    前記被計測物に形成される前記半田は、前記実装基板に前記実装部品を接合するために、前記実装基板と前記実装部品との間に配置されていることを特徴とする、請求項1に記載の半田高さ計測装置。
  6. 被計測物に形成された半田の高さを計測する半田高さ計測方法であって、
    被計測物にX線を照射する第1のX線発生ステップと、
    前記第1のX線発生ステップによって照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第1の透過画像を作成するX線検出ステップと、
    前記第1の透過画像に対して画像処理を行うことによって、被計測物に形成された半田の高さを算出する画像処理ステップとを含み、
    前記画像処理ステップは、
    前記第1の透過画像に基づいて、前記半田の領域を透過した画像に対する半田透過画像輝度および前記半田の周辺領域を透過した画像に対する周辺画像輝度を検出する画像輝度検出ステップと、
    前記周辺画像輝度に対する前記半田透過輝度の割合から前記半田のみを前記X線が透過することによって生成される画像の輝度を算出し、その画像の輝度および前記半田が単位高さ当たりに減衰によって除去するX線の割合を示す減衰係数を用いて、前記半田に対する半田高さを算出する半田高さ算出ステップとを含む、半田高さ計測方法。
  7. 前記画像処理ステップは、前記半田高さ算出ステップで算出された前記半田に対する半田高さから、最大値を検出することによって最大半田高さを算出する最大半田高さ算出ステップをさらに含む、請求項6に記載の半田高さ計測方法。
  8. 前記画像輝度検出ステップは、前記周辺画像輝度を前記半田の周辺を透過した複数の画像の輝度を平均することによって算出し、
    前記半田高さ算出ステップは、前記周辺画像輝度Dm、前記半田透過画像輝度Dx、および前記減衰係数μhを用いて、前記半田に対する半田高さHhを、
    Hh=−ln(Dx/Dm)/μh
    によって算出することを特徴とする、請求項6に記載の半田高さ計測方法。
  9. 前記第1のX線発生ステップとは異なった方向から被計測物にX線を照射し、被計測物を透過した当該X線を前記X線検出ステップに入射させる第2のX線発生ステップをさらに含み、
    前記X線検出ステップは、前記第2のX線発生ステップによって照射され被計測物を透過したX線を検出し、被計測物の第2の透過画像を作成し、
    前記画像処理ステップは、前記第1の透過画像に基づいた前記半田の領域を透過した画像に対して、前記第2の透過画像に基づいた前記半田の領域を透過した画像の形状変化が最も大きい方向に対する変化量、および前記第1のX線発生ステップから照射されるX線と前記第2のX線発生ステップから照射されるX線とが成す角度を用いて、前記半田に対する絶対高さを算出する絶対高さ算出ステップをさらに含み、
    前記画像処理ステップは、前記最大半田高さ算出ステップで算出される前記最大半田高さと前記絶対高さ算出ステップで算出される前記絶対高さとの差が、所定の基準値以内か否か判定することによって、前記最大半田高さの数値信頼度を確認することを特徴とする、請求項7に記載の半田高さ計測方法。
  10. 前記被計測物は、実装部品を実装した実装基板であり、
    前記被計測物に形成される前記半田は、前記実装基板に前記実装部品を接合するために、前記実装基板と前記実装部品との間に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載の半田高さ計測方法。
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